JP4689833B2 - グルカゴン様ペプチド−1の貯蔵安定性製剤 - Google Patents
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Description
発明の背景
グルカゴン様ペプチド−1(7−37)−OH(GLP−1)は、脳、胃、腸、及び膵臓におけるプレグルカゴン遺伝子産物の翻訳後プロセッシングにより産生される31アミノ酸のホルモンである。GLP−1の主な生理学的機能はグルコースに応答してインスリン分泌を調節することであり、従って血液のグルコースレベルを正常化する能力を有する。従って糖尿病の処置のための可能性ある治療薬としてGLP−1、そのアナログ及び誘導体に興味が存在している。糖尿病の処置における他の薬剤に優るGLP−1の使用の特別の利点は1−5nmol範囲の用量でのGLP−1の投与は低血糖症等の副作用を僅かしか示さないということである。予期しないことに、GLP−1はII型糖尿病の処置のための最も一般的な種類の薬剤であるスルホニル尿素剤に対し2次的不全を有する患者においても作用することが示された。GLP−1は胃酸分泌及び胃を空にすること(gastric emptying)の強力な阻害剤でもある。
【0002】
ペプチドは様々なペプチダーゼにより胃腸管でしばしば分解されるので、一般に、ペプチドの有効な治療的投与には問題がある。更に、あるペプチドによる治療プロトコールは長期間にわたるペプチドの連続的又は繰り返した投与を必要とする。繰り返しの注射は使用者に不便と不愉快を引き起こす。従って糖尿病を患っている患者に必要であるペプチド剤の慢性的な使用は使用者に不便と不愉快をもたらす。
【0003】
哺乳動物への投与のための医薬組成物の成分としてのペプチド、特にGLP−1の長期安定性は疑問である。そのような安定性の欠如は生物利用性に悪影響を及ぼす。事実、4℃という低温で貯蔵した場合、GLP−1(7−37)からの副生物が、試料調製後11月という早い時期に見出されている(Mojsov, Int. J. Peptide Protein Res., Vol. 40, pages 333-343 (1992)参照)。更に、GLP−1分子、特にジペプチヂル−ペプチダーゼIV(DPPIV)の活性により影響されるものの生物学的半減期は全く短い。例えばGLP−1(7−37)の生物学的半減期は僅か3〜5分であり(米国特許第5,118,665号を参照)、哺乳動物への投与後のその急速な吸収により更に増大される。
【0004】
GLP−1の生物学的利用性を減少させるもう1つの要素は水溶液になる時のGLP−1の溶解性である。GLP−1の溶解性は、緩衝系の選択及びペプチドが受ける処理等の環境に非常に依存する。例えば、ペプチドをその塩に変換することはその溶解性に役割を果たす。これに関し、合成GLP−1は中性のリン酸塩で緩衝化された食塩水に非常に溶解性である。そのペプチドの溶解性がそのような水溶液で高いのでそのペプチドを遅延放出のためのシステムに入れない限りそのペプチドの遅い放出は達成するのが困難である。
【0005】
治療剤の安定な製剤はこれらの薬剤を高温及び/又は機械的ストレスに曝す運搬装置での使用には特に必要である。例えば、連続注入システム及びペンデリバリー装置での使用に安定なGLP−1製剤が要求される。現在の製剤はこれらのタイプの運搬装置で限られた安定性を提供するだけである。
【0006】
連続注入システムにおいて、治療剤を含む液体は貯蔵容器から、通常、皮下、静脈内、又は腹膜内のデポットにポンプで押し出される。周期的に再充填されねばならない貯蔵容器は患者の体につけられるか、患者の体に埋め込まれる。どちらの場合も,患者の体熱及び体の動き、並びにチュービング及びポンプにおける乱流は製剤に比較的大量の熱−機械的エネルギーを与える。貯蔵容器が再充填される頻度を最小にし、貯蔵容器の大きさを最小にするために、比較的高濃度の治療剤を有する製剤が有利である。
【0007】
インジェクターペンも開発され、患者がインスリントロピック(insulinotropic)剤の調節された用量を正確に測定し、投与することを可能にする。一般にこれらのペンはその中に封入された液体薬物のある量を有するカートリッジに確実に保たれている。カートリッジはプランジャー及びその薬物を分配する方法でプランジャーをカートリッジ中に進める機構を含む。インジェクターペンは再使用可能でもよく、廃棄可能でもよい。再使用可能なペンにおいては、使用者は使用したカートリッジを交換し、ペンの親ねじをその最初の位置にリセットできる。廃棄可能なペンにおいては、カートリッジの内容が使い尽くされた後廃棄されるペン中にカートリッジは永久に捕獲されている。
【0008】
糖尿病の処置のためのGLP−1そしてまたそのアナログ及び誘導体の開発と共に、糖尿病患者の慢性的な使用の必要と化学的及び物理的安定性のバランスをとることができる治療レジメを改良する必要が存在する。
【0009】
発明の概要
GLP−1製剤の化学的及び物理的安定性の問題を克服するために、本発明者はGLP−1の貯蔵安定性の製剤を開発した。特に、本発明者は、ある生理学的に許容される緩衝剤をGLP−1の製剤に用いた場合、そのような製剤の物理的安定性が、リン酸塩緩衝剤を用いて調製したGLP−1製剤と比較して、予期しないほど、そして顕著に高いことを発見した。更に、pHを約8.2〜約8.8の範囲に保つことは製剤の化学的安定性を予期しないほど改良する。本発明のGLP−1の貯蔵安定性製剤は、治療的有効量のGLP−1分子、医薬的に許容し得る保存剤、及び張度改変剤を含み、該製剤のpHは約8.2〜約8.8の範囲に維持される。
【0010】
GLP−1製剤の化学的及び物理的安定性に従って、本発明は貯蔵安定性の医薬製剤を提供し、その製剤は治療的有効量のGLP−1分子、医薬的に許容し得る保存剤、及び張度改変剤を含み、該製剤は約8.2〜約8.8のpHを有する。好ましい態様では製剤はTRIS等の緩衝剤を更に含む。他の好ましい態様では製剤はBrij−35等の界面活性剤を含む。他の好ましい態様では製剤のGLP−1分子はGLP−1のアナログであり、以下のアミノ酸配列:
【化7】
(式中、R1はHis又はデスアミノヒスチヂンであり、XはAla、Gly、又はValであり、YはGlu又はGlnであり、ZはGlu又はGlnでありR2はGly−OHである)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩よりなる群から選択される。特に好ましい態様ではGLP−1分子は配列番号2(式中、R1はL−ヒスチジンであり、XはValであり、YはGluであり、ZはGluであり、R2はGly−OHである)に従う。別の好ましい態様では、製剤のGLP−1分子はGLP−1の誘導体であり、アミノ酸配列:
【化8】
(式中、XはLys及びLys−Glyよりなる群から選択される)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩;該ペプチドの医薬的に許容し得る低級アルキルエステル;並びにアミド、低級アルキルアミド及び低級ジアルキルアミドよりなる群から選択される該ペプチドの医薬的に許容し得るアミドよりなる群から選択される。他の好ましい態様では、製剤は長期間作用性のインスリン剤をも含む。
【0011】
本発明は、その必要のある哺乳動物のβ型ランゲルハンス島細胞におけるインスリンの発現を高める方法を提供し、その方法は有効量の貯蔵安定性の医薬製剤をその細胞に投与することを含み、その製剤は、治療的有効量のGLP−1分子、医薬的に許容し得る保存剤、及び張度改変剤を含み、該製剤は約8.2〜約8.8のpHを有する。。好ましい態様ではその治療方法に用いる製剤はTRIS等の緩衝剤を含む。他の好ましい態様ではその治療方法に用いる製剤はBrij−35等の界面活性剤を含む。更なる他の好ましい態様では、このように投与する製剤のGLP−1分子はGLP−1のアナログであり、以下のアミノ酸配列:
【化9】
(式中、R1はHis又はデスアミノヒスチヂンであり、XはAla、Gly、又はValであり、YはGlu又はGlnであり、ZはGlu又はGlnでありR2はGly−OHである)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩よりなる群から選択される。特に好ましい態様では投与されるGLP−1分子は配列番号2(式中、R1はL−Hisであり、XはValであり、YはGluであり、ZはGluであり、R2はGly−OHである)に従う。別の好ましい態様では、投与されるGLP−1分子はGLP−1の誘導体であり、アミノ酸配列:
【化10】
(式中、XはLys及びLys−Glyよりなる群から選択される)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩;該ペプチドの医薬的に許容し得る低級アルキルエステル;並びにアミド、低級アルキルアミド及び低級ジアルキルアミドよりなる群から選択されるそのペプチドの医薬的に許容し得るアミドよりなる群から選択される。
【0012】
本発明は、糖尿病を処置する方法をも提供し、その方法は有効量の貯蔵安定性の医薬製剤をそのような処置の必要のある患者に投与することを含み、その製剤は、治療的有効量のGLP−1分子、医薬的に許容し得る保存剤、及び張度改変剤を含み、該製剤は約8.2〜約8.8のpHを有する。好ましい態様ではその治療方法に用いる製剤はTRIS等の緩衝剤を含む。他の好ましい態様ではその治療方法に用いる製剤はBrij−35等の界面活性剤を含む。他の好ましい態様ではこのように投与する製剤のGLP−1分子はGLP−1のアナログであり、以下のアミノ酸配列:
【化11】
(式中、R1はHis又はデスアミノヒスチヂンであり、XはAla、Gly、又はValであり、YはGlu又はGlnであり、ZはGlu又はGlnでありR2はGly−OHである)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩よりなる群から選択される。特に好ましい態様では投与されるGLP−1分子は配列番号2(式中、R1はL−Hisであり、XはValであり、YはGluであり、ZはGluであり、R2はGly−OHである)に従う。別の好ましい態様では、投与されGLP−1分子はGLP−1の誘導体であり、アミノ酸配列:
【化12】
(式中、XはLys及びLys−Glyよりなる群から選択される)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩;そのペプチドの医薬的に許容し得る低級アルキルエステル;並びにアミド、低級アルキルアミド及び低級ジアルキルアミドよりなる群から選択されるそのペプチドの医薬的に許容し得るアミドよりなる群から選択される。
【0013】
更なる態様は単一の注射による食事時(meal-time)血糖調節及び基礎(basal)血糖調節の方法を提供し、その方法はその必要のある患者に有効量の貯蔵安定性医薬製剤を投与することを含み、その製剤は治療的に有効量のGLP−1分子、長期作用性のインスリン、医薬的に許容し得る保存剤、及び張度改変剤を含み、該製剤は約8.2〜約8.8のpHを有する。
【0014】
好ましい態様の詳細な記述
本発明はGLP−1、GLP−1アナログ、及びGLP−1誘導体の貯蔵安定性の製剤を提供する。医薬組成物における成分としてのGLP−1の長期安定性について問題があることが知られているので、本発明者はGLP−1、その誘導体及びアナログを安定化させる医薬製剤を開発した。この開発は本発明の貯蔵安定性のGLP−1製剤をもたらした。
【0015】
他の態様において本発明は長期間作用性の糖尿病薬をも含むGLP−1製剤を包含する。正常な個体における内因性のインスリン分泌のパターンを模倣することがインスリン治療の目標であった。インスリンに対する毎日の生理学的な要求は変動し、2つの相に分けることができる:(a)食事に関連する血液グルコースの殺到を処理するためにインスリンのパルスを必要とする吸収期;及び(b)最適の絶食血液グルコースを維持するための肝臓のグルコース生産を調節するためのインスリンの持続的運搬を必要とする吸収後期。従って、糖尿病を有する人々の効果的な治療は、2つのタイプの外性のインスリン製剤、ボーラス注射により提供される速効性の食事時インスリン、及び食事の間の血液グルコースレベルを調節するための毎日1度又は2度の注射により投与される長期作用性のいわゆる基礎インスリン、の組み合わせた使用を一般的に含む。商業的な基礎インスリン製品の例はNPH(Neutral Protamine Hagedorn)インスリン、プロタミン亜鉛インスリン(PZI)、及びウルトラレンテ(UL)を含む。
【0016】
「安定性」という用語は、化学的及び物理的安定性を意味するのに用いられる。物理的安定性はタンパク質の凝集(試料の光減衰(attenuation)により測定できる)等の性質を言う。その測定は製剤の濁りに関係する。濁りは製剤中でのタンパク質又は複合体の凝集又は沈殿により生じ、溶液製剤の安定性の減少の指標である。タンパク質の製品が濁れば濁るほど、その製品の安定性は小さい。安定性は、安定性減少の指標である高次構造ポリマーを形成するタンパク質の傾向等の製剤の化学的安定性をも言う。
【0017】
GLP−1製剤の安定性に役割を果たす1つの因子は規定されたレベルにpHを維持することである。具体的には、約8.2〜約8.8に製剤のpHをし、維持することが有利であることを本発明者は見出した。典型的ななペプチド製剤は7〜約7.8の中性のpH及び酸性のpHを有する。更に、約6.8〜約7.5の範囲のpHを有するGLP−1分子を含む組成物は、保存剤を含み、約8.2〜約8.8の範囲のpHを有するGLP−1分子の組成物より低い物理的安定性を示す。約8.0より小さいpHを有する保存製剤は、濁り、即ちペプチド製剤の物理的安定性の減少の隠された印、を示す傾向がある。逆に、8.8より大きいpHを有する製剤は化学的安定性を減少させる傾向がある。
【0018】
従って、本発明は、GLP−1分子の最適の化学的及び物理的安定性を保持する約8.2〜約8.8のpH範囲を有するGLP−1製剤を意図する。本発明のGLP−1製剤の特に好ましい範囲は約8.3〜約8.6であり、最も好ましいpH範囲は約8.4〜約8.5である。pHに関して本明細書で用いる場合、「約」という用語はプラス又はマイナス0.1pHを意味する。従って「約8.5」というpHは8.4〜8.6のpHを示す。
【0019】
GLP−1分子自体が緩衝能力を示す。しかしがら、長期貯蔵及び安定性のために組成物のpHを維持するために緩衝剤を加えるのが好ましい。
【0020】
緩衝剤の選択はそれがpHに影響するので製剤の化学的及び物理的安定性に影響する。アルカリ範囲では医薬的に許容し得る緩衝剤は非常に僅かしかない。ペプチドの医薬製剤に典型的には用いられるリン酸塩緩衝剤は8.2〜8.8のpH範囲を維持できない。しかしがら、ある他のアミン含有緩衝剤がGLP−1分子の製剤に化学的及び物理的安定性を与えることができることを本発明者は発見した。
【0021】
本発明で用いる緩衝剤は約8.2〜約8.8の範囲で緩衝能力を好ましくは提供する。使用される緩衝剤はトロメタン(TRIS)、及びリシン及びヒドロキシリシン等のアミノ酸をベースにした緩衝剤であり得る。約8.2〜約8.8の範囲で緩衝能力を有するいずれの非リン酸塩緩衝剤も用いうるがTRISが本発明の製剤のための好ましい緩衝剤である。「TRIS」という用語は2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(当業者にトロメタン、トリメチロールアミノメタン、又はトリス(ヒドロキシメチル)アミノエタンとしても知られている)及び医薬的に許容し得るいずれかのその塩を指す。遊離塩基及び塩酸塩形はTRISの2つの一般的な形である。TRISは所望のアルカリレベルにpHを維持し、それによって製剤を安定化させることのできる僅かな緩衝剤の1つである。
【0022】
GLP−1製剤の安定性に役割を果たす第2の要因は本発明の製剤で用いるGLP−1の濃度である。GLP−1分子の約0.30〜約0.65mg/mLの濃度が本発明の製剤において安定であることを本発明者は決定した。しかしがら、1mg/mLに等しい又はより大きい濃度は不安定であった。この安定性は製剤の濁りの発生により証拠づけられる。特に安定な製剤はGLP−1分子の約0.5mg/mLを含む。
【0023】
本発明のGLP−1製剤の全体的安定性に寄与する更なる因子は保存剤の選択である。保存剤は製剤の多数回使用を可能にするので製剤中で必須の成分である。たいていの保存剤が医薬製剤を安定化させることができるのが典型であるが、ある医薬的に許容し得る保存剤は製剤の物理的不安定性を促進するよう作用する。本発明者はフェノール性保存剤が好ましいことを見出した。具体的には保存剤はm−クレゾール、フェノール、ベンジルアルコール、又はメチルパラベンであり得、約2mg/mL〜約6mg/mLの量で存在する。究極的には、効果的な保存に必要な保存剤の濃度は用いる保存剤、製剤のpH、及び保存剤に結合し、又は引き離す物質が存在するかどうかにもよる。好ましくはm−クレゾールを製剤中で保存剤として用いる。
【0024】
緩衝剤及び保存剤は製剤中にもっとも好ましく含まれるが張度改変剤、及び/又は界面活性剤、そしてまた注射用の蒸留水等の更なる他の賦形剤も含まれ得る。
【0025】
投与の様式により製剤を体液とほぼ等張性にするため張度改変剤を含ませ得る。張度改変剤の濃度はペプチド製剤における張度改変剤の公知の濃度に従う。本発明で用いる好ましい張度改変剤はグリセロールである。
【0026】
本発明の製剤中に含まれ得る界面活性剤はカチオン性、アニオン性、又は非イオン性であり得る。好ましい種類の界面活性剤はポリオキシエチレンエーテルである。本発明で有用な好ましい界面活性剤は、ICI United States, Inc. から入手しうるBrij−35,ポリオキシエチレン23ラウリルエーテルである。
【0027】
本発明は天然のGLP−1ばかりでなく、GLP−1のアナログ、誘導体及び塩の使用をも意図する。本明細書で用いる「GLP−1分子」という用語は、(1)GLP−1(7−37)−OHである天然のGLP−1;(2)GLP−1(7−36)NH2そしてまた(3)GLP−1(7−37);(4)天然の又は合成の機能的なGLP−1アナログ;(5)GLP−1の誘導体及び(6)上述の分子のいずれかの塩を言う。
【0028】
「GLP−1アナログ」はGLP−1(7−37)の1以上のアミノ酸置換、欠失、逆位、又は付加を有する分子として定義され、D−アミノ酸形を含み得る。多数のGLP−1アナログが知られており、以下のものを含むがこれらに限定されない。GLP−1(7−34)、GLP−1(7−35)、GLP−1(7−36)NH2,Gln9−GLP−1(7−37)、d−Gln9−GLP−1(7−37)、Thr16−Lys18−GLP−1(7−37)、及びLys18−GLP−1(7−37)、Gly8−GLP−1(7−36)NH2,Gly8−GLP−1(7−37)OH,Val8−GLP−1(7−37)OH、Met8−GLP−1(7−37)OH、アセチル−Lys9−GLP−1(7−37)、Thr9−GLP−1(7−37)、D−Thr9−GLP−1(7−37)、Asn9−GLP−1(7−37)、D−Asn9−GLP−1(7−37)、Ser22−Arg23−Arg24−Gln26−GLP−1(7−37)、Arg23−GLP−1(7−37)、Arg24−GLP−1(7−37)、α−メチル−Ala8−GLP−1(7−36)NH2、及びGly8−Gln21−GLP−1(7−37)OH等。
【0029】
本発明に従う他のGLP−1アナログは式:
【化13】
(式中、R1は、L−ヒスチジン、D−ヒスチジン、デスアミノヒスチジン、2−アミノ−ヒスチジン、β−ヒドロキシ−ヒスチジン、ホモヒスチジン、α−フルオロメチル−ヒスチジン、及びα−メチル−ヒスチジンよりなる群から選択され;Xは、Ala、Gly、Val、Thr、Ile、及びα−メチル−Alaよりなる群から選択され、Yは、Glu、Gln、Ala、Thr、Ser、及びGlyよりなる群から選択され;ZはGlu、Gln、Ala、Thr、Ser、及びGlyよりなる群から選択され、R2はNH2,及びGly−OHよりなる群から選択される)
により記述される。
【0030】
GLP−1アナログはWO91/11457にも記載されており、GLP−1(7−34)、GLP−1(7−35)、GLP−1(7−36)、若しくはGLP−1(7−37)、又はそれらのアミド形、及びそれらの医薬的に許容し得る塩を含み、以下の群よりなる少なくとも1の改変を有する。
(a)26位及び/又は34位のリシンに対するグリシン、セリン、システイン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、アルギニン、又はD−リシンの置換;又は36位のアルギニンに対するグリシン、セリン、システイン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、リシン、又はD−アルギニンの置換;
(b)31位のトリプトファンに対する酸化抵抗性アミノ酸の置換;
(c)16位のバリンに対するチロシン;18位のセリンに対するリシン;21位のグルタミン酸に対するアスパラギン酸;22位のグリシンに対するセリン;23位のグルタミンに対するアルギニン;24位のアラニンに対するアルギニン;及び26位のリシンに対するグルタミンの、少なくとも1つの置換;及び
(d)8位のアラニンに対するグリシン、セリン、又はシステイン;9位のグルタミン酸に対するアスパラギン酸、グリシン、セリン、システイン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、又はフェニルアラニン;10位のグリシンに対するセリン、システイン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、又はフェニルアラニン;15位のアスパラギン酸に対するグルタミン酸、の少なくとも1つの置換;及び
(e)7位のヒスチジンに対するグリシン、セリン、システイン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、若しくはフェニルアラニン、又はヒスチジンのD−若しくはN−アシル化若しくはアルキル化形;
((a)、(b)、(d)、及び(e)に記載の置換において、置換アミノ酸はD−形であり得、7位で置換されたアミノ酸は場合によりN−アシル化又はN−アルキル形であり得る)
【0031】
本発明の製剤で用いる好ましいGLP−1分子はもとの配列には存在しない1以上のアミノ酸が付加され、又は削除されたGLP−1(7−37)NH2及びGLP−1(7−37)のアナログ、並びにそれらの誘導体も含む。具体的には、His及びデスアミノヒスチジンがR1に好ましい。Ala,Gly,及びValが「X」位に好ましい。Glu及びGlnが「Y」位に好ましい。Glu及びGlnが「Z」位に好ましく、Gly−OHがR2に好ましい。
【0032】
特に好ましいGLP−1アナログはVal(8)GLP−1(V8GLP−1)として知られ、配列番号2の式(式中、R1はL−ヒスチジンであり、XはValであり、YはGluであり、ZはGluであり、R2はGly−OHである)を有する。
【0033】
「GLP−1誘導体」はGLP−1(7−37)又はGLP−1アナログのアミノ酸配列を有する分子として定義されるが、そのアミノ酸側鎖基、α−炭素原子、末端アミノ基、又は末端カルボン酸基の1以上の化学的修飾を更に含む。限定されるものではないが化学的部分を付加すること、新しい結合を作ること、及び化学的部分を削除することを含む。アミノ酸側鎖基における修飾は、限定されるものではないが、リシンε−アミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジン又はリシンのN−アルキル化、グルタミン又はアスパラギンカルボン酸基のアルキル化、グルタミン又はアスパラギンの脱アミド化を含む。末端アミノの修飾は限定されるものではないが、脱アミノ、N−低級アルキル、N−ジ低級アルキル、N−アシル修飾を含む。末端カルボキシ基の修飾は限定されるものではないが、アミド、低級アルキルアミド、ジアルキルアミド、及び低級アルキルエステル修飾を含む。低級アルキルはC1−C4アルキルである。更に、1以上の側鎖基、又は末端基をタンパク質化学の当業者に公知の保護基により保護してもよい。アミノ酸のα−炭素原子はモノ又はジ−メチル化されてもよい。
【0034】
他のGLP−1誘導体は以下のアミノ酸配列:
【化14】
(式中、XはLys及びLys−Glyよりなる群から選択される)
を有するペプチド及び医薬的に許容し得るその塩、並びにそのペプチドの誘導体を含み、該ペプチドは該ペプチドの医薬的に許容し得る低級アルキルエステル;及びアミド、低級アルキルアミド及び低級ジアルキルアミドよりなる群から選択される該ペプチドの医薬的に許容し得るアミドよりなる群から選択される。
【0035】
本発明の使用に適する他のGLP−1誘導体は式:
【化15】
(式中、R1は4−イミダゾプロピオニル、4−イミダゾアセチル、又は4−イミダゾ−α,αジメチル−アセチルよりなる群から選択され;R2はC6−C10の非分枝アシルよりなる群から選択されるか、又は存在せず;R3はGly−OH又はNH2よりなる群から選択され;XaaはLys又はArgである)
によって記載される米国特許第5,512,549号にクレームされた化合物を含み、本発明で使用してもよい。
【0036】
「DPP−IV保護GLP」はDPP−IVの作用に抵抗性のGLP−1アナログを言う。これらは8位に改変された又はDアミノ酸残基を有するアナログを含み、8位にGly、Val、Thr、Met、Ser、Cys、又はAspを有する生合成GLP−1アナログを含む。他のDPP−IV保護GLPはデスアミノHis7誘導体を含む。
【0037】
「GLP−1ペプチドアナログ」はアシル化された形を除くGLP−1アナログ又は誘導体として定義される。
【0038】
「生合成GLP−1アナログ」は天然に存在するアミノ酸残基のみを含み、従って組換え細胞及び器官を含む生きている細胞により発現されうるいずれかのGLP−1アナログ又は誘導体として定義される。
【0039】
本発明の貯蔵安定性製剤に導入するGLP−1分子の製造方法は当業者に周知である。1つに方法において、GLP−1分子はMerrifield (Chem. Soc. Vol. 85, page 2149, 1962)に記載の方法等のペプチド合成の周知の方法により製造される。該分子はGLP−1の天然のアミノ酸配列を例えばタンパク質分解酵素で断片化することによっても製造できることを意図する。Maniatis et al. (Molecular Biology: A Laboratory Manual, CSH, 1982)に記載の方法等の組換えDNA技術も該分子の製造に用い得ることを意図する。
【0040】
投与は当業者によって有効であることが知られているいずれかの経路による。非経口投与が好ましい。非経口投与は胃腸経路以外による投与として一般に理解されている。本発明の製剤を投与するための好ましい非経口経路は、静脈内、筋肉内、皮下、腹腔内、動脈内、鼻、肺及び頬経路を含む。本発明に用いる化合物の静脈内、腹腔内、筋肉内、及び皮下投与がより好ましい非経口投与経路である。本発明の製剤の静脈内、腹腔内、及び皮下投与経路がより一層好ましい。最も好ましい投与経路は1.5mlのカートリッジ又は3.0mlのカートリッジを用いるペンインジェクションシステムによる。
【0041】
ある非経口経路による投与は、本発明の製剤を、滅菌したシリンジ又は連続注入システム等のある他の機械的な装置により進められる針又はカテーテルを介して患者の体に導入することを含む。本発明により提供される製剤は、シリンジ、インジェクター、ポンプ、又は非経口投与について当業者に知られているいずれかの他の装置を用いて投与され得る。本発明の製剤は肺又は鼻腔に吸収するためエーロゾルとして投与してもよい。該製剤は頬側投与等の粘膜を通る吸収のために投与し得る。
【0042】
糖尿病又は高血糖を処置するために投与する本発明の製剤の量は多くの因子に依存し、その中には限定するものではないが、患者の性、体重及び年齢、処置すべき状態又は病気の原因、投与経路及び生物利用性、投与するGLP−1、そのアナログ、またはその誘導体の体における持続性、製剤及びGLP−1分子の力価が含まれる。投与が断続的である場合には、投与あたりの量は投与間の間隔、及び製剤からのGLP−1分子の生物利用性を考慮すべきである。本発明の製剤の投与は連続的であり得る。望ましい臨床的結果を達成するために本発明の製剤の投与の用量及び注入速度又は頻度を滴定することは当業者の範囲内である。
【0043】
本発明の製剤はインスリントロピック活性を有する。従って本発明の他の態様はβ型ランゲルハンス島細胞からインスリンの放出を高める方法を提供し、その方法は哺乳動物のβ型ランゲルハンス島細胞に、GLP−1、GLP−1アナログ、GLP−1誘導体又はそれらの塩を含む本発明の製剤を提供することを含む。
【0044】
本発明は従来のペプチド製剤に比べて物理的及び化学的安定性が非常に増加したGLP−1、そのアナログ、その誘導体の製剤を提供することは以下のデータ及び実施例から明らかである。
【0045】
以下の実施例及び製造例は本発明の製剤の製造を更に説明するためにのみ提供される。本発明の範囲は以下の実施例に限定されない。
【0046】
実施例
実施例1−製造及び化学的安定性試験
66.2mgのVal(8)GLP−1を1.0mg/mlで水に溶解し、pH8.51に調節した。3つの製剤を次のように製造した:
(A)水中のペプチド溶液の21.5mlのアリコートを、0.63%m−クレゾール−3.2%グリセロール21.5mlと混合し、最終pHを8.48にした。その溶液を0.2ミクロンのフィルターを通した。0.315%m−クレゾール−1.6%グリセロール pH8.48中に0.5mg/mlのペプチドを含む溶液のアリコートを次に非経口試験管(parenteral vial)にピペットでいれ、栓をした。
(B)水中のペプチド溶液の21.5mlアリコートを、0.63%m−クレゾール−3.2%グリセロール−0.02モルのL−リシンの21.5mlと混合し、最終pHを8.48にした。その溶液を0.2ミクロンのフィルターを通した。0.315%m−クレゾール−1.6%グリセロール−0.01モルのL−リシン pH8.48中に0.5mg/mlのペプチドを含む溶液のアリコートを次に非経口試験管にピペットでいれ、栓をした。
(C)水中のペプチド溶液の21.5mlアリコートを、0.63%m−クレゾール−3.2%グリセロール−0.02モルのTris緩衝剤 pH8.5の21.5mlと混合し、最終pHを8.50にした。その溶液を0.2ミクロンのフィルターを通した。0.315%m−クレゾール−1.6%グリセロール−0.01モルのTris pH8.50中に0.5mg/mlのペプチドを含む溶液のアリコートを次に非経口試験管にピペットでいれ、栓をした。
【0047】
1セットの試験管を4℃で冷蔵庫に保持した。第2のセットを30℃(室温)に保った。第3のセットは冷蔵庫に保持したが、1日3回、1週間に5日取り出し、室温まで暖めた。次にそのセットを冷蔵庫に戻した。
【0048】
様々な時点で3つの温度条件の3つの製剤の試験管を視覚により調べ、pHメーターでチェックし、HPLCにより、ペプチドのメインピーク純度及び全mg/mlを検定した。HPLCによる検定の前に試験管を遠心し、上清をカラムに注入した。0.01モルのHCl中のVal(8)GLP−1の新しく作った溶液の濃度をUV分光により測定した。既知の濃度の標準をこの溶液を希釈することにより調製し、HPLCに注入し、多点標準曲線を得た。メインピーク純度を、全面積に対してメインピーク面積を比較することにより決定した。標準曲線パラメーターを用いて全面積(メインピーク+関連物質)を全mg/mlに変換した。
【0049】
以下の表は力価を定量するためHPLCを用いる化学的安定性を要約し、溶液からの顕著なペプチド損失がない場合製剤が安定であることを示す。純度%は製剤の安定性の指標である。ペプチドの可溶性の関連物質への化学的分解は低純度値を与える。この表中の結果はTRIS緩衝液中のGLP−1が最高の純度を有し、従って最高の安定性値を有することを示す。
【0050】
【表1】
【0051】
実施例2−製造及び物理的安定性試験
水中のVal(8)GLP−1の溶液をpH8.50に調節し、ろ過した。UV分析により濃度は5.28mg/mlであると決定された。5.00mgのペプチドを含むアリコートを10ml非経口試験管にピペットでいれ、凍結乾燥した。凍結乾燥後、そのプラグを次のいずれか10.00mlを加えることにより再構成した:
a)0.315%m−クレゾール−1.6%グリセロール pH8.5
b)0.315%m−クレゾール−1.6%グリセロール−0.005モルのTris緩衝剤 pH8.5
c)0.315%m−クレゾール−1.6%グリセロール−0.01モルのTris緩衝剤 pH8.5
濁度測定を、最初に、及び冷蔵庫中1月後に測定した。試料のすべての濁度(室温における)は10NTU未満であった。最初の測定はHach2100N濁度計で行ない、1月読みはHach2100AN濁度計で行なった。
緩衝剤 濁度(最初) 濁度(1月)
なし 0.4NTU 4.0NTU
0.005モルTris 0.4NTU 3.6NTU
0.010モルTris 0.4NTU 4.5NTU
Claims (6)
- 該溶液製剤が8.3〜8.6のpHを有する、請求項1に記載の溶液製剤。
- 更に緩衝剤を含む請求項1に記載の溶液製剤。
- 更に緩衝剤を含む請求項2に記載の溶液製剤。
- 緩衝剤がTRISである請求項3に記載の溶液製剤。
- 緩衝剤がTRISである請求項4に記載の溶液製剤。
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