JP4671185B2 - マットレス - Google Patents

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Description

本発明は、使用者の寝心地の向上を図ることができるマットレスに関するものである。
従来より、マットレスに関しては使用者の寝心地を向上させるために種々の提案がなされており、例えば、実開昭63−17663号公報や、特開2003−61791号公報などに記載のものがある。例えば、実開昭63−17663号公報に記載のマットレスは、「マットレスの一端側表面と他端側表面を中央部側よりも膨出させ、頭載せ部と足載せ部とを形成し、表層材の表面はマットレスの長手方向に沿って凹凸形成となり、表面に身体を横たえたとき、凹部のために通気路が形成される」というものである。
また、特開2003−61791号公報に記載のマットレスは、「上面が開放されている互いに平行な多数の溝が刻まれた比較的固いクッション材と、この比較的固いクッション材の上面に重ねられた柔らかいクッション材であって、その上面から固いクッション材の溝に至るように、多数の空気孔がもうけられたものからなる」ものである。
実開昭63−17663号公報 特開2003−61791号公報
しかしながら、上記したマットレスによれば、そのマットレスに身体を横たえた場合にマットレス表面と身体との間に通気性が確保されるとあるが、実開昭63−17663号公報記載のマットレスにあっては表面の凹凸形状がかえって使用者の不快な圧迫感を与えて、寝心地を害してしまうという問題点がある。また、特開2003−61791号公報記載のマットレスにあっては、比較的固いクッション材の上に重ねられる柔らかいクッション材の表面が平面状である。このため、その表面と使用者身体との間に作用する体圧が大きくなり易く、使用者身体に不快な圧迫感を与えて、寝心地を害してしまうという問題点がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、使用者身体から放出される熱や湿気による不快感を抑制し、使用者身体の体圧による圧迫感を低減して、より快適な寝心地を付与することができるマットレスを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のマットレスは、縦方向を使用者の身長方向に向けて敷設されて使用されるものであり、表面に略凹凸形状を有して低反発弾性発泡材で形成されている上層部と、その上層部の裏面に接合されその上層部より硬度の大きな硬質弾性発泡材で形成されている中間層部と、その中間層部の裏面に接合されて前記上層部及び中間層部を支持する弾性発泡材で形成されている下層部とを有する三層構造状の板状体であって、その板状体における前記上層部の表面から前記下層部の表面に達するように凹設され、前記板状体の横方向一側から他側へと連通される窪みであって、前記板状体を平面視する場合にその窪みが前記板状体の横方向中央部分で前記板状体の縦方向一側へ湾出する平面視略弓形状に象られる通気溝と、その通気溝が前記板状体の縦方向に所定間隔おきに複数本略平行に凹設されることによって前記複数本の通気溝の間に現出される前記上層部及び中間層部の積層であって、その積層が前記板状体の横方向一側から他側へと連設され、且つ、前記板状体を平面視する場合に前記板状体の横方向中央部分で前記板状体の縦方向一側へ湾出する平面視略弓形状に象られる複数の隆起部とを備えている。
請求項2記載のマットレスは、請求項1記載のマットレスにおいて、前記通気溝は、前記板状体の横方向一側から他側へと略一定の溝幅を保って連通されており、前記隆起部は、前記板状体の横方向一側から他側へと略一定の幅員を保って連設され、その隆起部の幅員が前記通気溝の溝幅より大きく形成されている。
請求項3記載のマットレスは、請求項1又は2に記載のマットレスにおいて、前記複数の通気溝は、前記板状体の縦方向一側であって使用者の頭部を受け支える範囲から、前記板状体の縦方向他側であって使用者の足下を受け支える範囲より手前にまで凹設されている。
請求項4記載のマットレスは、請求項1から3のいずれかに記載のマットレスにおいて、前記板状体の横方向一側から他側へ横断線を引いた場合、その横断線が少なくとも異なる2本以上の前記通気溝と交差するものである。
請求項5記載のマットレスは、請求項1から4のいずれかに記載のマットレスにおいて、前記通気溝及び隆起部の平面視形状である略弓形状には、略山形状、略台形状、略半波長分の正弦曲線形状、又は、略1波長以上の正弦曲線形状が含まれている。
請求項6記載のマットレスは、請求項1から5のいずれかに記載のマットレスにおいて、前記中間層部は、頭部、腰部および足部の3つの部分を備えており、これらの頭部、腰部および足部が前記板状体の縦方向に順番に並べられて形成され、その腰部、頭部、足部の順に硬質弾性発泡材の硬度が小さくなるように形成されている。
本発明のマットレスによれば、板状体は、直接使用者の体圧を受ける上層部が低反発弾性発泡材で形成されるので、使用者の荷重を受けても柔軟に弾性変形され、身体との接触面積をより大きく確保して、使用者身体との間に作用する体圧を低減させる。そして、使用者身体を支える隆起部は、その隆起部の幅員方向両端にある通気溝へ垂れ込むように弾性変形することによって、使用者身体との間に作用する体圧を更に低減させる。
更に、板状体の表面に複数本凹設される通気溝は、当該板状体を平面視した場合に略弓形状であって板状体の横方向中央部分が板状体の縦方向一側へ湾出するような形状であるので、特に使用者の臀部や肩部などの曲線的な部位にフィットして弾性変形し易く、これによっても使用者身体に作用する体圧が低減される。なお、通気溝及び隆起部の平面形状である略弓形状には、例えば、略山形状、略半波長分の正弦曲線形状、又は、略1波長以上の正弦曲線形状などが含まれている。
また、上記した体圧の低減作用に加えて、上層部表面の略凹凸形状は、その略凹形状部分がその略凸形状部分に比べて使用者の身体と低体圧で接するので、当該略凹形状部分における使用者身体との密着性が低下する分、かかる両者間の通気性が確保される。しかも、上層部の表面積は上層部の表面が平面形状の場合よりも略凹凸形状の場合の方が増大されるので、略凹凸形状に形成された上層部はその内部へ入り込んだ湿気や熱気を空気中へ放出させ易くなっている。更に、使用者身体からの熱気や湿気は複数の通気溝へも放出されるので、使用者身体と板状体との間の通気性が更に向上される。
また、上記した通気及び放熱作用に加えて、上層部の裏面には硬質弾性発泡材で形成される中間層部が接合されるので、この硬質弾性発泡材によって使用者の身体を支えて低反発弾性発泡材の過剰な沈み込みが抑制される。
また、上記した沈み込み抑制作用に加えて、板状体の表面に複数本凹設される通気溝は、平面視略弓形状であって板状体の横方向中央部分が板状体の縦方向一側へ湾出するように形成されている。このため、例えば、使用者が寝返りをうってその身体が板状体の横方向端側へ転がると、上層部及び中間層部の積層である隆起部は、板状体の横方向略外側へ向けて押し倒されるようにして弾性変形される。この弾性変形によって、隆起部は、使用者の身体を板状体横方向中央へ押し戻す反力を発生させる。
更に、上記した寝返り補助作用に加えて、板状体の表面には、上層部表面から下層部表面に達する通気溝が板状体の縦方向に所定間隔で複数凹設されるので、本発明のマットレスの収納時などに板状体を縦方向へ折り曲げたり或いは丸めたりする場合に、下層部と中間層部との接合面滑り方向に作用する剪断力が低減される。
本発明のマットレスによれば、板状体と使用者身体との間に作用する体圧が低減されるので、睡眠時に作用する使用者身体への負荷を低減して血行阻害などを解消し、快適な寝心地を付与できるという効果がある。しかも、使用者身体と板状体との間の通気性能が高く、且つ、熱気や湿気の放出性能にも富むので、湿気および熱がこもり難い。従って、使用者は身体と板状体との間における温度上昇による不快感や、その温度上昇による発汗に伴う不快感を睡眠時に覚えることなく、快適な寝心地を得ることができるという効果がある。
また、板状体に横たわった使用者身体の過剰な沈み込みが抑制されるので、このような過剰沈み込みでかえって寝返りがし難くなって、寝苦しくなることを抑制できるという効果がある。しかも、寝返りによって隆起部が弾性変形した場合に、その弾性変形は使用者の身体を板状体横方向中央へ押し戻す反力を発生させるので、この反力によって、板状体の横方向端側から板状体の横方向中央へと寝返りをうって戻る際における使用者身体の運動負担を低減させることができるという効果がある。
更に、マットレスの収納時などに板状体を縦方向へ折り曲げる場合に下層部と中間層部との接合面滑り方向に作用する剪断力が低減されるので、マットレスの折り曲げや丸めを繰り返すことによる下層部と中間層部との剥離を抑制できるという効果がある。
しかも、複数の通気溝は、板状体の横方向中央部分がその両脇部分に比べて板状体の縦方向一側へ湾出するような平面視略弓形状に象られている。このように複数の通気溝が平面視略弓形状であるので、板状体表面に横たわった使用者が寝返りをうって板状体の横方向へ転がると、その使用者身体は寝返り前後で別の通気溝に横たわる格好となる。つまり、寝返りによって使用者身体からの熱や湿気が放出される通気溝が自ずと変更されるので、通気溝内に熱や湿気がこもり難いという効果がある。特に請求項4記載のマットレスにあっては、かかる効果がより顕著となる。
具体的に、請求項4記載のマットレスによれば、前記通気溝の平面形状は、板状体の横方向一側から他側へ横断線を引いた場合に、その横断線が少なくとも異なる2本以上の通気溝と交差するように板状体の表面上に象られている。このことはつまり、上記横断線上を寝返りにより移動する使用者身体は、寝返りをする前後で、それぞれ異なる2本以上の通気溝に対して熱や湿気の放出できることを意味している。
また、請求項2記載のマットレスによれば、隆起部の幅員は通気溝の溝幅より大きく形成されるので、複数の通気溝の凹設に伴う各隆起部への負荷増大があるものの、各隆起部が使用者身体を支持するために必要な強度を十分に確保できるという効果がある。
また、請求項3記載のマットレスによれば、複数の通気溝は板状体の縦方向一側であって使用者の頭部を受け支える範囲にも凹設されるので、頭部の熱気や湿気に対する通気性を確保できるという効果がある。また、複数の通気溝は、板状体の縦方向他側であって使用者の足下を受け支える範囲より手前にまで凹設されるが、使用者の足下を支える範囲に凹設されないので、足下の通気性を敢えて低下させて保温性を確保できるという効果がある。
また、請求項7記載のマットレスによれば、中間層部は頭部、腰部および足部が板状体の縦方向に順番に並べられて形成され、その腰部、頭部、足部の順に硬質弾性発泡材の硬度が小さくなるように形成されるので、腰部、頭部、足部の順に体圧が大きくなる人体のうち、特に腰部および頭部の局所的な荷重集中による体圧上昇を低減できるという効果がある。
図1は、本発明の一実施例であるマットレス1の平面図であり、図中ではマットレス1の表面に施されるプロファイル加工による略凹凸形状の図示を省略している。なお、かかるプロファイル加工による略凹凸形状は、マットレス1表面全体(後述する通気溝2の凹設部分を除く)に施されるものである。
図1に示すように、マットレス1は、平面視縦長の略長方形状の板状体(例えば縦方向長さが略2000mm、横方向長さが略1000mm)に形成されており、その縦方向を使用者の身長方向に向けて使用される寝具である。このマットレス1の表面には通気溝2が複数本(例えば図1では29本)凹設されている。この複数の通気溝2のそれぞれは、マットレス1の横方向一側端(図1左側)から他側端(図1右側)へと連通する一筋の窪みである。
また、複数の通気溝2はいずれも、マットレス1の横方向中央部分がその両脇部分に比べてマットレス1の縦方向一側(図1上側)へ湾出するような平面視略弓形状に象られている。具体的に、図1に示した通気溝2は、マットレス1を平面視した場合にマットレス1の横方向中央部分が縦方向一側へ略曲面状に所定量(例えば略200mm)湾出する略1波長分の正弦曲線形状に象られている。
複数の通気溝2はいずれも平面視略同一形状に形成されており、これらの通気溝2はマットレス1の縦方向に所定間隔(例えば、略60mm間隔)おきに略平行に凹設されている。通気溝2の平面形状は、マットレス1の横方向一側から他側へ仮想的な横断線Lを引いた場合に、その横断線Lが少なくとも異なる2本以上の通気溝2と交差するように、マットレス1の表面上に象られている。具体的に本実施例では、横断線Lが合計5本の相異なる通気溝2と交差されている。
従って、使用者が寝返りをしてマットレス1の横方向(横断線Lの延長方向)へ転がると、使用者身体は寝返り前後で別の通気溝2に横たわる格好となる。この結果、使用者身体からの熱や湿気が放出される通気溝2が変更されるので、使用者が寝返りを打つことによって通気溝2内での熱や湿気のこもりが解消される。
また、通気溝2は、マットレス1の縦方向一側(図1上側)であって使用者の頭部を受け支える範囲HAにまで凹設され、マットレス1の縦方向他側(図1下側)であって使用者の足下を受け支える範囲FAには通気溝2を凹設されていない。このため、使用者頭部とマットレス1との間には通気性を確保できる一方、使用者足部とマットレス1との間には保温性を確保することができる。
隆起部3は、マットレス1の表面に通気溝2が複数本凹設されることによって各通気溝2の間に複数筋状となって現出される。この複数筋の隆起部3は、マットレス1の横方向一側端(図1左側)から他側端(図1右側)へと連設されている。また、複数の隆起部3はいずれも、マットレス1の横方向中央部分がその両脇部分に比べてマットレス1の縦方向一側(図1上側)へ湾出するような平面視略弓形状に象られている。また、具体的に、図1に示した隆起部3は、通気溝2と同様の略1波長分の正弦曲線形状に象られている。
このように形成される隆起部3は、マットレス1の横方向一側端(図1左側)から他側端(図1右側)へと略一定の幅員(例えば略50mm)を保って連設されている。一方、通気溝2については、マットレス1の横方向一側端(図1左側)から他側端(図1右側)へと略一定の溝幅(例えば略10mm)を保って連通されている。従って、隆起部3の幅員は通気溝2の溝幅より大きくなるように形成されている。これにより、通気溝2の凹設に伴う隆起部3の強度低下を防止して、隆起部3が使用者身体を支持するために必要な強度を確保している。
図2は、図1に示すマットレス1の右側面図である。図2に示すように、マットレス1は、側面視厚板状に形成され、上層部4、中間層部5及び下層部6が上下に積層された三層構造とされている。具体的には、上層部4の裏面に中間層部5の表面が接合され、中間層部5の裏面に下層部6の表面が接合されている。ここで接合には、上層部4、中間層部5及び下層部6の素材が属する樹脂系の接着剤が使用される。異なる樹脂系の接着剤を使用することによる接合部分の硬化を防止するためである。
具体的に、上層部4、中間層部5及び下層部6は、いずれもウレタンフォームで形成されている。ウレタンフォームは弾性発泡材の一種であり、弾性発泡材とは弾性復元性を有する発泡性樹脂材料である。そして、上層部4と中間層部5とを接合し、且つ、中間層部5と下層部6とを接合する接着剤には、ウレタン樹脂系の接着剤がされている。
なかでも上層部4は、各層部4〜6で最も柔らかい低反発ウレタンフォームで形成されている。ここで、上層部4に使用される低反発ウレタンフォームのJIS−K6400に準拠した物性値の一例を示すと、密度が略68〜82kg/m、硬さが略30〜50N/314cm、引張強度が略100kPa以上、伸び率が略150%以上、引裂強度が略5N/cm以上、圧縮残留歪が略5%以下、繰り返し圧縮残留歪が略4%以下、反発弾性率が略5%以下が好適である。
図3は、図1のIII−III線における部分的な拡大断面図であり、図中では、マットレス1の外形線(輪郭線)を太実線で図示し、各層部4〜6の接合部分の境界線を細実線で図示している。図3に示すように、上層部4の表面には、略凹凸形状のプロファイル加工が施されることによって、複数の表面凸部7及び表面凹部8が形成されている。
例えば、本実施例におけるプロファイル加工によれば、各表面凸部7の頂部間のピッチ、及び、各表面凹部8の底部間のピッチがいずれも、略50mmとされている。また、表面凸部7の頂部から表面凸部7同士間の谷底までの高低差は略5mmであって、表面凹部8の底部から表面凸部7の頂部までの高低差が略10mmとされている。そして、上層部4の裏面から表面凸部7の頂部までの高さ、即ち、上層部4の最大厚さが略20mmとされている。
図2に戻って説明する。中間層部5は、マットレス1の縦方向(図2左右方向)に中間層頭部9、中間層腰部10および中間層足部11の順に並ぶ3つの部分を備えており、いずれも上層部4に使用されるウレタンフォームより硬質のウレタンフォームで形成されている。また、中間層部5の厚さは、上層部4の最大厚さと略等しいか、又は、下層部6の厚さより小さくなるようにされる。例えば、本実施例では中間層頭部9、中間層腰部10及び中間層足部11に使用される硬質ウレタンフォームのいずれもが略20mmとされている。
また、この硬質ウレタンフォームは、中間層腰部10、中間層頭部9、中間層足部11の順に硬質ウレタンフォームの硬度が小さくなるように形成されている。ここで、中間層頭部9、中間層腰部10及び中間層足部11に使用される硬質ウレタンフォームのJIS−K6400に準拠した物性値の一例について以下に示す。
まず、中間層頭部9については、密度が略33〜37kg/m、硬さが略100〜140N/314cm、引張強度が略80kPa以上、伸び率が略150%以上、圧縮残留歪が略3%以下が好適である。また、中間層腰部10については、密度が略29〜33kg/m、硬さが略140〜180N/314cm、引張強度が略70kPa以上、伸び率が略100%以上、圧縮残留歪が略5%以下が好適である。更に、中間層足部11については、密度が略20〜24kg/m、硬さが略70〜110N/314cm、引張強度が略80kPa以上、伸び率が略150%以上、圧縮残留歪が略5%以下が好適である。
下層部6は、上層部4に使用されるウレタンフォームより硬質のウレタンフォームで形成されている。下層部6は、マットレス1の縦方向(図2上下方向)に連続する平板状に形成されており、例えば、その厚さが略30mmとされている。また、図3に示すように、通気溝2はマットレス1における上層部4の表面から下層部6の表面に達するように凹設され、また、隆起部3は上層部4及び中間層部5が積層するようにして下層部6の表面に凸設されている。
下層部6に使用される硬質ウレタンフォームのJIS−K6400に準拠した物性値の一例を示すと、密度が略18.5〜21.5kg/m、硬さが略100〜140N/314cm、引張強度が略70kPa以上、伸び率が略100%以上、圧縮残留歪が略7%以下が好適である。
次に、上記のように構成されたマットレス1の作用及び効果について、図4及び図5も参照して説明する。マットレス1に凹設される複数の通気溝2には、使用者身体からの熱気や湿気が放出されるので、使用者身体とマットレス1との間の通気性を向上させることができる。しかも、通気溝2は、平面視略弓形状であってマットレス1の横方向中央部分がマットレス1の縦方向一側へ湾出するような形状であるので、特に使用者の臀部や肩部などの曲線的な部位にフィットして弾性変形し易く、体圧の低減が図られる。
また、直接使用者の体圧を受ける上層部4が低反発ウレタンフォームで形成されるので、硬質ウレタンフォームに比べて柔軟に弾性的に圧縮変形でき、更なる体圧の低減が図られる。しかも、上層部4に形成された複数の表面凸部7及び表面凹部8によって、使用者が横たわった当初の上層部4表面の硬度も低減され、体圧も分散させる。また、上層部4は低反発ウレタンフォームで形成されるので、上層部4の表面凸部7も潰され易く且つ使用者身体を圧迫しにくい。
上層部4の表面の表面凹部8は、表面凸部7に比べて使用者の身体と低体圧で接するので、当該表面凹部8における使用者身体との密着性が低下する分、かかる表面凹部8と使用者身体との間の通気性が確保される。また、表面凸部7及び凹部8は上層部4の表面積を平面形状の場合に比べて増大させるので、上層部4内部へ入り込んだ湿気や熱気を空気中へ放出させ易い。
また、上層部4の裏面には硬質ウレタンフォームで形成される中間層部5が接合されるので、この中間層部5に使用される硬質ウレタンフォームによって使用者の身体が支えられることで、上層部4に使用される低反発ウレタンフォームの過剰な沈み込みが抑制される。従って、このような過剰沈み込みでかえって寝返りがし難くなって、寝苦しくなることを抑制できる。
また、中間層部5は、マットレス1の縦方向に中間層頭部9、中間層腰部10および中間層足部11の順に並ぶ3つの部分を備えており、中間層腰部10、中間層頭部9、中間層足部11の順に硬質ウレタンフォームの硬度が小さくなるように形成されるので、腰部、頭部、足部の順に体圧が大きくなる人体における特に腰部および頭部の局所的な体圧上昇を低減できる。
また、使用者が横たわった場合、マットレス1において実際に使用者身体を支える複数の隆起部3は、その幅員方向(図1上下方向)両側に通気溝2が凹設されているので、使用者身体より荷重を受けた場合に各隆起部3の幅員方向両端が通気溝2内へと垂れ込むように弾性変形でき、この弾性変形によって使用者の体圧が更に低減される。
また、通気溝2がマットレス1の縦方向に所定間隔で複数凹設されるので、かかるマットレス1を収納時に折り曲げる場合や丸める場合に、中間層部5と下層部6との接合面滑り方向に作用する剪断力が低減される。従って、マットレス1の折り曲げを繰り返すことによる中間層部5と下層部6との剥離も抑制できる。
図4は、マットレス1の部分的な平面図であって1つの隆起部3のみ平面視した図である。ここで、使用者が寝返りをうってその身体がマットレス1の横方向右端側又は左端側へ転がると、図4に示す隆起部3は、使用者身体に押されて、かかる隆起部3の湾出部分3aにおける両脇に隣接する傾斜部分3b,3bがマットレス1の横方向略外側(図4の矢印F方向)へ向けて押し倒されるようにして弾性変形される。
この弾性変形によって、隆起部3は、使用者身体をマットレス1の横方向中央へ押し戻す反力(図4の矢印G)を発生させるので、この反力によって、マットレス1の横方向端側からマットレス1の横方向中央へと寝返りをうって戻る際における使用者身体の運動負担を低減できる。しかも、かかる反力は、1つの隆起部3のみならず、使用者身体からによって矢印F方向へ押し倒された全ての隆起部3から発生させることができる。
従って、本実施例のマットレスによれば、体圧の低減によって血行阻害などを解消でき、通気性能が高く、且つ、熱気や湿気の放出性能にも富むので、快適な寝心地を付与できるのである。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例では、通気溝2及び隆起部3の平面形状である略弓形状として略1波長分の正弦曲線形状を用いて説明したが、かかる通気溝および隆起部の平面形状たる略弓形状は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、略山形状(略三角形状)、略台形状、半波長分の正弦曲線形状、又は、2波長以上の正弦曲線形状であっても良い。
また、本実施例では、上層部4、中間層部5および下層部6の素材である弾性発泡材としてウレタンフォームを用いて説明したが、弾性発泡材の種類は必ずしもこれに限定されるものではなく、他の発泡樹脂材料であっても良い。
本発明の一実施例であるマットレスの平面図である。 図1に示すマットレスの右側面図である。 図1のIII−III線における部分的な拡大断面図である。 マットレスの部分的な拡大平面図である。
符号の説明
1 マットレス
2 通気溝
3 隆起部
3a 湾出部分(板状体の横方向中央部分で板状体の縦方向一側へ湾出する部分)
4 上層部
5 中間層部
6 下層部
7 表面凸部(略凸形状部分、上層部の表面の略凹凸形状の一部)
8 表面凹部(略凹形状部分、上層部の表面の略凹凸形状の一部)
9 中間層頭部(中間層の頭部)
10 中間層腰部(中間層の腰部)
11 中間層足部(中間層の足部)
L 横断線
HA 使用者の頭部を受け支える範囲
FA 使用者の足下を受け支える範囲

Claims (6)

  1. 縦方向を使用者の身長方向に向けて敷設されて使用されるマットレスにおいて、
    表面に略凹凸形状を有して低反発弾性発泡材で形成されている上層部と、その上層部の裏面に接合されその上層部より硬度の大きな硬質弾性発泡材で形成されている中間層部と、その中間層部の裏面に接合されて前記上層部及び中間層部を支持する弾性発泡材で形成されている下層部とを有する三層構造状の板状体であって、
    その板状体における前記上層部の表面から前記下層部の表面に達するように凹設され、前記板状体の横方向一側から他側へと連通される窪みであって、前記板状体を平面視する場合にその窪みが前記板状体の横方向中央部分で前記板状体の縦方向一側へ湾出する平面視略弓形状に象られる通気溝と、
    その通気溝が前記板状体の縦方向に所定間隔おきに複数本略平行に凹設されることによって前記複数本の通気溝の間に現出される前記上層部及び中間層部の積層であって、その積層が前記板状体の横方向一側から他側へと連設され、且つ、前記板状体を平面視する場合に前記板状体の横方向中央部分で前記板状体の縦方向一側へ湾出する平面視略弓形状に象られる複数の隆起部とを備えていることを特徴とするマットレス。
  2. 前記通気溝は、前記板状体の横方向一側から他側へと略一定の溝幅を保って連通されており、前記隆起部は、前記板状体の横方向一側から他側へと略一定の幅員を保って連設され、その隆起部の幅員が前記通気溝の溝幅より大きく形成されていることを特徴とする請求項1記載のマットレス。
  3. 前記複数の通気溝は、前記板状体の縦方向一側であって使用者の頭部を受け支える範囲から、前記板状体の縦方向他側であって使用者の足下を受け支える範囲より手前にまで凹設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマットレス。
  4. 前記板状体の横方向一側から他側へ横断線を引いた場合、その横断線が少なくとも異なる2本以上の前記通気溝と交差するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマットレス。
  5. 前記通気溝及び隆起部の平面視形状である略弓形状には、略山形状、略台形状、略半波長分の正弦曲線形状、又は、略1波長以上の正弦曲線形状が含まれていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のマットレス。
  6. 前記中間層部は、頭部、腰部および足部の3つの部分を備えており、これらの頭部、腰部および足部が前記板状体の縦方向に順番に並べられて形成され、その腰部、頭部、足部の順に硬質弾性発泡材の硬度が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマットレス。
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