JP4663141B2 - 誘電体磁器および積層型電子部品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体磁器および積層型電子部品に関し、特に、携帯電話など小型、高機能の電子機器に使用され、極めて薄い誘電体層と内部電極層を交互に積層して構成される小形大容量の積層セラミックコンデンサに好適に用いられる誘電体磁器および積層型電子部品に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、電子機器の小型化、高密度化に伴い、積層型電子部品、例えば、積層セラミックコンデンサは小型大容量化が求められており、このため誘電体層の積層数の増加と誘電体層自体の薄層化が図られている。
【0003】
このような積層セラミックコンデンサ等のための誘電体磁器としては、例えば、特開平10−330160号公報に開示されるようなものが知られている。この公報に開示された誘電体磁器は、BaTiO3にMnOおよびV25を含む主成分粉末に、Li2O、SiO2、およびBaOからなるガラス成分を添加し、還元雰囲気中で1200℃、2時間焼成し、酸化性雰囲気中で600℃の熱処理して形成したことが記載され、これにより耐還元性を向上させるMn、V等の添加成分を、結晶粒子の全体にほぼ均一に分布させており、これにより絶縁破壊電圧を高くできると記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−330160号公報に開示される誘電体磁器は、高温負荷試験における信頼性が低いという問題があった。即ち、近年においては小型高容量化が要求されているが、積層セラミックコンデンサの誘電体層を薄層化すると、誘電体磁器の絶縁抵抗の低下が多発し、高温負荷試験における信頼性が低下するという問題があった。
【0005】
従って、本発明は、薄層化しても高温負荷試験における信頼性を向上できる誘電体磁器および積層型電子部品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の誘電体磁器は、金属元素として、Ba、Ti、MMnおよびY、DyおよびHoのうちのいずれかの希土類元素を含有するBaTiO ペロブスカイト型複合酸化物からなる主結晶粒子と、粒界相とからなり、BaTiO 100重量部に対して、前記希土類元素をRe 換算で0.5〜1.5重量部、前記MgをMgO換算で0.1〜0.3重量部、前記MnをMnCO 換算で0.1〜0.3重量部およびLi OとSiO とを含むガラス成分を0.5〜2重量部含有する誘電体磁器であって、前記主結晶粒子は、前記希土類元素、MgおよびMnを中央部まで含み、前記粒界相中に、γ−Re Si (Re:Y、Dy、Hoのうちのいずれか)の結晶相を有していことを特徴とするものである。
【0007】
このような構成によれば、誘電体磁器において、誘電特性を向上するための希土類元素が主結晶粒子間の粒界にSiとともに複合酸化物の形態で存在し、焼結助剤として作用するとともに、希土類元素とSiを含有する複合酸化物が比較的高い絶縁抵抗を有するため、誘電体磁器の焼結性を高め、誘電特性を向上することができ、誘電体層を薄層化しても高温負荷試験における信頼性を向上でき、長寿命とすることができる。
【0008】
上記誘電体磁器では、前記希土類元素がYであり、前記結晶相がγ−YSiであることが望ましい。YおよびSiを含有する複合酸化物、誘電損失が低く、高い絶縁抵抗を示すγ−YSiであるため、高温負荷試験における信頼性を向上できるとともに、誘電体磁器の比誘電率および誘電損失を高めることができる。
【0009】
本発明の積層型電子部品は、上記誘電体磁器からなる誘電体層と内部電極層とを交互に積層してなるものである
【0010】
本発明の誘電体磁器は上記したように、優れた特性を有するため、主結晶粒子を微細化して、誘電体層を薄層化して積層型電子部品を形成したとしても、誘電特性や絶縁抵抗、および高温負荷試験での信頼性を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の積層型電子部品Aである積層セラミックコンデンサについて、図1の概略断面図をもとに詳細に説明する。本発明の積層型電子部品Aは、電子部品本体1の両端部に外部電極3を形成して構成されている。この外部電極3は、例えば、CuもしくはCuとNiの合金ペーストを焼き付けて形成されている。
【0012】
電子部品本体1は、内部電極層5と誘電体層7を交互に積層してなる容量部9の積層方向の両面に、誘電体層7と同一材料からなる絶縁層11を形成して構成されている。また外部電極3の表面には、例えば、順にNiメッキ層13、Snメッキ層もしくはSn−Pb合金メッキ層15が形成されている。
【0013】
一方、内部電極層5は導電性ペーストの膜を焼結させた金属膜からなり、導電性ペーストとしては、例えば、Ni、Co、Cu等の卑金属が使用されている。また、内部電極層5は卑金属を主成分とし、概略矩形状の導体膜であり、上から第1層目、第3層目、第5層目・・・の奇数層の内部電極層5は、その一端がコンデンサ本体1の一方端面に露出しており、上から第2層目、第4層目、第6層目・・・の内部電極層5は、その一端が電子部品本体1の他方端面に露出している。尚、外部電極3と内部電極層5は必ずしも同一材料から構成される必要はない。
【0014】
そして、本発明の積層型電子部品Aでは、図2に示すように、誘電体磁器からなる誘電体層7の主結晶粒子21は、金属元素としてBa、Ti、Mg、MnおよびY、DyおよびHoのうちのいずれかの希土類元素を含有するBaTiO系のペロブスカイト型複合酸化物から構成されている。主結晶粒子21間には、例えば、成分としてLiおよびSiを含有する粒界相25が結晶相27や非晶質相29として存在している。
【0015】
Mg、Mnについては、殆どが主結晶粒子21内に固溶するが、一部粒界に存在し、非晶質相を形成する場合がある。
【0016】
また、この結晶相27は、例えば、γ−Y2Si27結晶相31(JCPDSNo42−0167の[2713])や、他のY、Si、Li等を含む化合物から構成されており、このようなγ−Y2Si27結晶相31の存在は、透過電子顕微鏡(TEM)の微小領域電子回折像によって確認できる。
【0017】
また、このγ−Y2Si27結晶相31中のYの代わりに、他の希土類元素を用いても同様の複合酸化物を形成することができるが、γ−Y2Si27結晶相31と同じ結晶構造を持つ複合酸化物を形成する点から、Y、Dy、およびHoが望ましく、特に、高誘電率化という点からYが望ましい。
【0018】
一方、主結晶粒子21は、いわゆるコアシェル構造ではなく、希土類元素とともに、MgおよびMnが主結晶粒子21の中央部まで、即ち主結晶粒子21全体に存在している。特に、希土類元素と、MgやMnが同じような分布で主結晶粒子21の中央部まで存在することが望ましいが、そのような構造となっていない主結晶粒子21が存在する場合がある。
【0019】
また、主結晶粒子21内における希土類元素、MgおよびMnの存在量は、主結晶粒子21の中央部に向けて次第に減少している。これは希土類元素、MgおよびMnが主結晶粒子の表面から連続的な濃度分布を持つことを意味しており、一定の濃度勾配でなくてもかまわない。
【0020】
このように、主結晶粒子21内に希土類元素、MgおよびMnが固溶し、また、粒界相25に、例えば、γ−Y2Si27結晶相31が存在することによって、主結晶粒子21内および粒界相25の誘電特性を高め、且つ高温状態での絶縁抵抗を高めることができる。
【0021】
尚、希土類元素としては、Y,Sc,Ce,Pr,Nd、Sm,En,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,La等があげられるが、複合酸化物の比誘電率が高く、例えば、γ−ReSi型結晶構造(Re:希土類元素)を形成しやすいという理由からY、Dy、Hoが選択され、これらのうちでもYが望ましい。
【0022】
これらの主結晶粒子21から構成されるシート状の誘電体層1層の厚みは3μm以下とされている。積層型電子部品Aの、例えば、積層セラミックコンデンサの大容量化に対して、誘電体層を薄層化することは効果的な手段であり、近年の小型、高容量の積層セラミックコンデンサを構成するためには、その誘電体層厚みは1〜3μmが好適である。
【0023】
また、主結晶粒子21の平均粒径は高い絶縁抵抗を有するという理由から1μm以下、誘電体層を3μm以下とするためには、特には0.1〜0.4μmの範囲が望ましい。このような厚みが3μm以下の薄い誘電体層の場合には、厚い誘電体層に対する絶縁抵抗よりも高い絶縁抵抗が要求されるが、本発明の誘電体磁器では、上記したように高い絶縁抵抗を有するため、特に望ましい。
【0024】
本発明の積層型電子部品Aは、先ず、誘電体層7となるグリーンシートを作製する。このグリーンシートは、例えば、BaTiO3原料粉末を用いて形成することができ、主原料のBaTiO3粉の合成法は、固相法、液相法(シュウ酸塩を経過する方法等)、水熱合成法等があるが、そのうち粒度分布が狭く、結晶性が高いという理由から水熱合成法が望ましい。BaTiO3粉の比表面積は1.7〜6.6(m2/g)が好ましい。
【0025】
そして、本発明の誘電体磁器を作製するには、BaTiO原料粉末として、その表面をY、DyおよびHoのうちのいずれかの希土類元素、Mg、Mnの混合物で被覆したもの(以下、被覆BaTiO粉ということもある)を用いることが重要である。このようなBaTiO原料粉末の被覆手法としては、固相法、液相法、気相法などがあるが、手法は特に限定されるものではない。上記のBaTiO粉39の表面に形成された被覆層40は、図3に示すように、Y、DyおよびHoのうちのいずれかの希土類元素、Mg、Mnの3種類の元素が混合されており、これらの元素が酸化物の状態で混在した状態となっている。
【0026】
また、Y、DyおよびHoのうちのいずれかの希土類元素、Mg、Mnによる被覆量は、BaTiO粉が100重量部に対して酸化イットリウム(Y、酸化ジスプロシウム(Dy )および酸化ホルミウム(Ho )のうちのいずれかを0.5〜1.5重量部、酸化マグネシウム(MgO)を0.1〜0.3重量部、炭酸マンガン(MnCO3)を0.1〜0.3重量部の割合である。
【0027】
グリーンシートの誘電体磁器組成は、この被覆BaTiO3粉と、Li2OとSiO2を含むガラス成分(LiとSiのモル比が0.9〜1.2:3.8〜4.3)を、BaTiO3粉が100重量部に対して0.5〜2重量部添加して構成されている。
【0028】
次に、上記グリーンシートに内部電極ペーストを塗布して内部電極パターンを形成し、これを乾燥させ、この内部電極パターンが形成されたグリーンシートを複数枚積層し、熱圧着させる。その後、この積層物を格子状に切断して、電子部品本体1の成形体を得る。この電子部品本体1の成形体の両端面には、内部電極パターンの端部が交互に露出している。
【0029】
次に、この電子部品本体1の成形体を大気中で40〜80℃/hの昇温速度で400〜500℃にて脱バインダー処理を行い、その後、還元雰囲気中で500℃からの昇温速度を40〜80℃/hとし、1200〜1300℃の温度で2〜5時間焼成し、続いて80〜120℃/hの降温速度で冷却し、大気雰囲気中750〜850℃で再酸化処理を行う。
【0030】
特に、500℃からの昇温速度を40〜80℃/hとし、1270〜1300℃の温度で焼成することにより、被覆された希土類元素、Mg、Mnが、BaTiO3中により中央部側まで存在するようになるとともに、希土類元素とSiを含有する複合酸化物を粒界に存在させることができる。
【0031】
即ち、粒界相25に生成するγ−Y2Si27結晶相31は、BaTiO3粉39に、希土類元素、Mg、Mnの3種類の元素を同時に湿式法により化学的に被覆し、この被覆BaTiO3粉に対して、Li2OとSiO2とを含むガラス成分を混合し、この誘電体磁器を還元雰囲気中で500℃から焼結温度までの昇温速度を40〜80℃/hとし、1200〜1300℃の温度で2〜5時間焼結し、続いて80〜120℃/hの降温速度で冷却することによって生成させることができる。
【0032】
これはBaTiO3粉39の表面に希土類元素、MgおよびMnを被覆しているため、これらの希土類元素、MgおよびMnのBaTiO3粉末へ固溶し易くなり、BaTiO3内部まで全体に存在するようになるが、そのうちMgおよびMnが優先的にBaTiO3粉末へ固溶していくため、被覆している希土類元素のうち一部がBaTiO3粉末に固溶しきれず、粒界に取り残され、上記したような、500℃から焼結温度までの昇温速度を従来よりも低い40〜80℃/hとすることにより、ガラス成分として添加したSiO2と反応し、希土類元素とSiとの複合酸化物、例えばγ−Y2Si27結晶相31が生成すると考えている。
【0033】
即ち、希土類元素のみを被覆したBaTiO3粉末を用いた場合、添加されたMgおよびMnよりも、希土類元素のBaTiO3への固溶が促進され、たとえ、上記したような製法を採用したとしても、希土類元素とSiとの複合酸化物は生成されず、また、BaTiO3粉末の表面に希土類元素、MgおよびMnを被覆せず、添加した場合には、いわゆるコアシェル構造となり、希土類元素およびMgが主結晶粒子21の外周部に主として存在し、希土類元素、MgおよびMnが主結晶粒子21全体に存在することはない。
【0034】
この後、焼成したコンデンサ本体の両端面に、外部電極用ペーストを塗布して窒素中で焼き付けることによって外部電極3を形成する。さらに外部電極3の表面を脱脂、酸洗浄、純水を用いた水洗を行った後、バレル方式により、メッキを行う。
【0035】
本発明では金属元素として、Ba、Ti、希土類元素、MgおよびMnを含有するペロブスカイト型複合酸化物からなる主結晶粒子21と、粒界相25とからなる誘電体磁器であって、前記誘電体磁器の結晶粒界に、高い絶縁抵抗を有するγ−Y2Si27結晶相31が存在することにより、厚みを3μm以下としても高温負荷試験における信頼性を向上し、長寿命とすることができる。
【0036】
【実施例】
積層型電子部品の一つである積層セラミックコンデンサを以下のようにして作製した。まず、誘電体素材料として、比表面積が3.2(m2/g)となるBaTiO3粉末を用い、BaTiO3100重量部に対して、MgOを0.2重量部、MnCO3を0.1重量部と、表1に示す割合の、Y23、Dy23、およびHo23のうちのいずれか1種類とを、Mg、Mn、Y等が混在した状態で存在するように被覆し、この被覆BaTiO3粉と、Li2OとSiO2とからなるガラス成分(LiとSiのモル比が1:4)を、被覆BaTiO3粉100重量部に対して1重量部添加した原料粉末を、直径5mmのZrO2ボールを用いたボールミルにて湿式粉砕することにより、調製した。
【0037】
次に、この粉末に有機バインダを混合してスラリーを調製し、ドクターブレードによりグリーンシートを作製した。その厚みは2.3μmである。
【0038】
次にこのグリーンシート上に、内部電極ペーストをスクリーン印刷した。
【0039】
次に、内部電極ペーストを印刷したグリーンシートを100枚積層し、その上下面に、内部電極ペーストを印刷していないグリーンシートをそれぞれ20枚積層し、プレス機を用いて一体化し、積層体を得た。
【0040】
この後、積層体を格子状に切断して、2.3mm×1.5mm×1.5mmの電子部品本体1の成形体を作製した。
【0041】
次に、この電子部品本体1の成形体を50℃/hの昇温速度で大気中で500℃にて脱バインダー処理を行い、500℃からの昇温速度が50℃/hの昇温速度で、1200℃〜1300℃(酸素分圧10-11atm)で2時間焼成し、続いて100℃/hの降温速度で800℃まで冷却し、大気雰囲気中800℃で4時間再酸化処理をし、200℃/hの降温速度で冷却し、電子部品本体1を作製した。この内部電極層5の有効面積は2.1mm2であった。また、誘電体層7の厚みは2.0μmであった。
【0042】
比較例として、特開平10−330160公報に開示されている組成物のグリーンシートも作製した。まずBaCO3とTiO2とMnOを1200℃で仮焼して、Ba1.00(Ti0.999Mn0.001)O3の主成分を作製した。そしてこの主成分100モル部に対して、MnOを0.1モル部とMgOを0.3モル部とDy23を1.0モル部を加え、さらにこれらの混合物100重量部に対して、Li2OとSiO2とBaOからなる低融点ガラス成分(それぞれ20モル%、60モル%、20モル%)を1重量部加えた組成物を1000℃で仮焼して、原料粉末を、調製し、グリーンシートを作製し、表1のNo.6に記載した。
【0043】
この試料No.6については、500℃から焼結温度1200℃までの昇温速度を、一般的な昇温速度300℃/hとし、100℃/hの降温速度で800℃まで冷却し、還元雰囲気中、600℃で0.5時間熱処理して、電子部品本体1を作製した。
【0044】
次に、焼成した電子部品本体1をバレル研磨した後、電子部品本体1の両端部にCu粉末とガラスを含んだ外部電極ペーストを塗布し、850℃、窒素中で焼き付けを行い外部電極3を形成した。その後、電解バレル機を用いて、この外部電極3の表面に、順にNiメッキおよびSnメッキを行い、積層セラミックコンデンサを作製した。
【0045】
次に、これらの積層セラミックコンデンサの比誘電率、絶縁破壊電圧、静電容量の温度特性及び高温負荷の測定を行った。比誘電率及び静電容量の温度特性は周波数1.0kHz、測定電圧0.5Vrmsの測定条件で、また絶縁破壊電圧は、リーク電流が0.5Aに達したときの電圧を測定した。また、高温負荷試験は、温度85℃、電圧は9.5Vの条件で行った。また、比誘電率は、静電容量と内部電極層5の有効面積、誘電体層7の厚みから算出した。比誘電率は、4000未満では、積層セラミックコンデンサの小型大容量化が達成できないため、4000以上を良とした。
【0046】
静電容量の温度特性が温度−25℃〜85℃で、20℃の静電容量を基準として、その温度に対する温度変化率が±10%以内に入る即ち、JISに規定されているB特性を満足する場合を良(適合)とした。
【0047】
絶縁破壊電圧は、60V以下では、高温負荷試験で不良が発生する為、60V以上を良とした。高温負荷試験は、試験数100個を1000時間行った。結果を表1に記載する。
【0048】
尚、誘電体層7中の粒界相25の評価は透過電子顕微鏡観察と微小領域電子線回折法により行った。
【0049】
【表1】
【0050】
先ず、透過電子顕微鏡観察と微小領域電子線回折により、粒界相確認したところ、本発明の被覆BaTiO粉を用いて形成した試料No.1〜5には、金属元素として、Ba、Ti、希土類元素、MgおよびMnを含有する主結晶粒子21と、γ−Re Si結晶相31を含む粒界相25が存在し、主結晶粒子21全体に希土類元素、Mg、Mnが存在していた。一方、被覆BaTiO粉を用いなかった試料No.6では、粒界相中にγ−Re Si結晶相31が存在しなかった。
【0051】
そして、表1の結果から明らかなように、本発明の、粒界相25にγ−Y2Si27結晶相31を含む試料No.1〜5では、比誘電率が4100以上、絶縁破壊電圧が60V以上で、静電容量の温度特性がBおよびF特性を満足し、高温負荷試験での不良が殆ど無く信頼性が高かった。
【0052】
また、比較例の試料No.6では、いわゆるコアシェル構造を有しているが、希土類元素が主結晶粒子の外周部に偏在しており、粒界相に希土類元素およびSiを含有する複合酸化物が存在しておらず、高温放置試験において不良が発生した。
【0053】
高温負荷寿命は、誘電体層7を薄層化する際に特に重要となるものである。試験条件の如何に関わらず、本発明の実施例は比較例よりも高い信頼性を有することが分かった。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、誘電特性を高め、高温負荷試験における信頼性を向上し、長寿命とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型電子部品の概略断面図である。
【図2】図1の誘電体磁器を拡大して示す模式図である。
【図3】本発明の積層型電子部品を製造するための被覆BaTiO3粉を示す断面模式図である。
【符号の説明】
A 積層型電子部品
5 内部電極層
7 誘電体層
21 主結晶粒子
25 粒界相
27 結晶相
29 非晶質相
31 γ−Y2Si27結晶相

Claims (3)

  1. 金属元素として、Ba、Ti、MMnおよびY、DyおよびHoのうちのいずれかの希土類元素を含有するBaTiO ペロブスカイト型複合酸化物からなる主結晶粒子と、粒界相とからなり、BaTiO 100重量部に対して、前記希土類元素をRe 換算で0.5〜1.5重量部、前記MgをMgO換算で0.1〜0.3重量部、前記MnをMnCO 換算で0.1〜0.3重量部およびLi OとSiO とを含むガラス成分を0.5〜2重量部含有する誘電体磁器であって、前記主結晶粒子は、前記希土類元素、MgおよびMnを中央部まで含み、前記粒界相中に、γ−Re Si (Re:Y、Dy、Hoのうちのいずれか)の結晶相を有していることを特徴とする誘電体磁器。
  2. 前記希土類元素がYであり、前記結晶相がγ−YSiであることを特徴とする請求項1記載の誘電体磁器。
  3. 請求項1または2記載の誘電体磁器からなる誘電体層と内部電極層とを交互に積層してなることを特徴とする積層型電子部品。
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