JP4662566B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源としての内燃機関および電動モータを備え、電動モータの駆動力により内燃機関の駆動力を補助(アシスト)するハイブリッド車両の制御装置に関する。
駆動源としての内燃機関およびモータを備え、少なくとも内燃機関またはモータの何れか一方の駆動力を駆動輪に伝達して走行するハイブリッド車両がある。このようなハイブリッド車両には、例えば、平坦路から登坂路への移行時等において、運転者によるアクセル操作量(アクセル開度)が所定の閾値よりも大きくなると、電動モータの駆動力により内燃機関の駆動力を補助(アシスト)するものがある。また、特許文献1に記載されたハイブリッド車両は、登坂路の走行時に電動モータの回生トルクを相対的に低減することにより、過剰な減速感が生じることを防止し、所望のドライバビリティを確保するようになっている。
特開2005−269793号公報
このように、従来のハイブリッド車両では、電動モータの回生トルクを低減させたり、内燃機関に対する電動モータによるアシスト量を増加させる制御を行うことで、登坂路走行時のドライバビリティを向上させるようにしている。しかしながら、登坂路の走行が長時間に亘る場合や、急勾配が多く含まれる登坂路を走行する場合などには、電動モータによるエンジンのアシストを必要以上に行ったり、電動モータによる発電量を少なくしたりすることで、登坂路の走行中に電動モータの駆動に必要な蓄電器の残容量が不足するおそれがあり、所望の登坂走行性を確保できなくなるという問題があった。
また、このような蓄電器の残容量不足を防止するためには、例えば、車両に搭載した勾配センサや加速度センサで検出した登坂路の勾配に応じて、電動モータによる内燃機関のアシスト頻度やアシスト量を詳細に制御することが考えられる。しかし、そのような対策を講じたとしても、勾配センサや加速度センサによる登坂路の勾配検出では、車両が走行する登坂路の状況を事前に把握することはできないため、結果的に登坂路の走行が長時間に亘る場合や、急勾配が多く含まれる登坂路を走行する場合には、蓄電器の残容量が不足するおそれがあった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、登坂路の走行が長時間に渡る場合や、急勾配が多く含まれる登坂路を走行する場合でも、蓄電器の残容量が不足することを効果的に防止でき、所望の登坂走行性を確保できるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置は、車両(1)の動力源としての内燃機関(11)および発電電動機(12)と、発電電動機(12)と電気エネルギーの授受を行う蓄電器(15)と、車両(1)に対する駆動力指令(AP)が所定の閾値(AP_ref)より大きくなると発電電動機(12)の駆動力により内燃機関(11)の駆動力を補助する制御手段(16)と、を備えるハイブリッド車両の制御装置(10)であって、車両位置の経度・緯度情報を取得する経度・緯度情報取得手段(31)と、予め設定した登坂領域に関する経度・緯度データを記憶した登坂領域記憶手段(35)と、を備え、制御手段(16)は、経度・緯度情報取得手段(31)で取得した車両位置の経度・緯度情報と、登坂領域記憶手段(35)に記憶された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づき、登坂領域に対する車両位置を特定し、車両(1)が登坂領域に位置する場合には、駆動力指令(AP)の閾値(AP_ref)を上げることを特徴とする。なお、ここでの括弧内の符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、経度・緯度情報取得手段で取得した車両位置の経度・緯度情報と、登坂領域記憶手段に記憶された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づき、登坂領域に対する車両位置を特定し、車両が登坂領域に位置する場合には、駆動力指令の閾値を上げるので、車両が登坂領域を走行する際に、発電電動機による内燃機関の補助動作を抑制し、発電電動機の駆動に要する電力消費を抑制できる。したがって、登坂路の走行が長時間に渡る場合や、急勾配が多く含まれる登坂路を走行する場合でも、蓄電器の残容量が過剰に低下することを防止できる。
また、登坂領域記憶手段に記憶された登坂領域に関するデータから、車両が以後走行する登坂路を把握し、それに応じた制御を行うことが可能なので、登坂路が長距離に渡る場合や、急勾配が多く含まれる場合でも、登坂路を走行する際に必要な蓄電器の残容量を確保できるようになる。
また、本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置では、車両が登坂領域に位置する場合には、登坂領域に位置しない場合と比較して、車両走行時における発電電動機の発電量を増加させるようにしてもよい。これによっても、車両が登坂路を走行する際に必要な蓄電器の残容量を確保でき、発電電動機の駆動力を維持できるようになる。
また、本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置では、車両が登坂領域に位置する場合には、車両停車時の内燃機関のアイドル運転の停止を禁止するようにしてもよい。これによれば、車両停車時にアイドル運転による発電を行うことで、蓄電器の蓄電量を増加させることができる。したがって、蓄電器の残容量が過剰に低下することを防止でき、車両が登坂路を走行する際に必要な発電電動機の駆動力を確保できる。
また、本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置は、車両が登坂領域に位置する場合には、車両停車時の内燃機関のアイドル運転の停止を禁止すると共に、車両が登坂領域に位置しない場合と比較して、車両停車時におけるアイドル運転実行中の発電電動機の発電量を増加させるようにしてよい。これによれば、車両停車時にアイドル運転による発電を行う上、その発電量を増加させることで、蓄電器の蓄電量をさらに増加させることができる。
また、本発明のハイブリッド車両の制御装置では、車両位置から登坂領域までの距離が所定以内である場合に、駆動力指令の閾値を上げるようにしてもよい。これによれば、車両が登坂領域に進入する前に蓄電器の蓄電量を高めておくことが可能となるので、登坂領域の走行中に蓄電器の残容量が過剰に低下することをより確実に防止できる。
上記のハイブリッド車両の制御装置では、登坂領域記憶手段に記憶する登坂領域として、実際の登坂領域として区画された領域及び該領域に対する所定の周辺領域を含む領域を設定してもよい。これによれば、車両が実際の登坂領域に進入する前に蓄電器の蓄電量を高める制御を行うことが可能となるので、登坂領域を走行する際に蓄電器の残容量が過剰に低下することをより確実に防止できる。
また、上記駆動力指令の閾値は、アクセル開度の閾値とすることが望ましい。また、上記経度・緯度情報取得手段として、GPS衛星からの無線信号の受信により車両位置情報を取得可能なGPS装置を用いることが望ましい。この場合のGPS装置は、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を出力する第1のGPS装置であり、該第1のGPS装置とは別に、車両に搭載するナビゲーションシステムに用いるための経度・緯度情報を出力する第2のGPS装置を備えるようにしてもよい。あるいは、上記GPS装置は、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を含む第1の出力と、ナビゲーションシステムに用いるための経度・緯度情報を含む第2の出力とを出力するように構成されている単一のGPS装置であってもよい。いずれの構成でも、登坂領域に対する車両位置を特定するためのGPS装置あるいはGPS出力と、ナビゲーション用のGPS装置若しくはGPS出力とを別に備え、さらに、登坂領域記憶手段をナビゲーションシステムとは別に設けたことにより、車両に搭載したナビゲーションシステムが故障などで停止した場合や十分に機能しない場合でも、登坂領域に対する車両位置の特定を行えるので、車両の走行性能に影響を与えずに済むようになる。
また、登坂領域に対する車両位置の特定を行うための構成をナビゲーションシステムとは別に設けることで、登坂領域に対する車両位置の特定の機能を損なわずに、ユーザーが車両に搭載するナビゲーションシステムの機種を自由に選択することが可能となる。したがって、ユーザーによるナビゲーションシステム選択の幅が広がり、利便性が高まる。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、登坂路の走行が長時間に渡る場合や、急勾配がある登坂路を走行する場合でも、蓄電器の残容量が不足することを効果的に防止でき、所望の登坂走行性を確保できる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態にかかるハイブリッド車両の全体構成を示す概略図である。同図に示すハイブリッド車両1は、内燃機関(以下、エンジンという)11と、発電電動機(以下、モータという)12と、トランスミッション13とを直列に連結したパラレル型のハイブリッド車両であり、エンジン11およびモータ12の両方の駆動力は、トランスミッション13及びディファレンシャル(図示略)を介して左右の駆動輪W,Wに配分されて伝達される。また、ハイブリッド車両1の減速時に駆動輪W側からモータ12側に駆動力が伝達されると、モータ12は発電機として機能して回生制動力を発生し、車両1の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。さらに、ハイブリッド車両1の運転状態に応じて、モータ12はエンジン11の出力により発電機として駆動され、発電エネルギーを発生するようになっている。
モータ12は、例えば3相(U相、V相、W相)のDCブラシレスモータ等とされ、該モータ12の駆動および発電を制御するパワードライブユニット(PDU)14に接続されている。PDU14は、例えばトランジスタのスイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路を具備するパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを備えて構成されている。
PDU14には、モータ12と電力の授受を行う高圧バッテリ15が接続されている。モータ12と高圧バッテリ15の間で授受される電力には、例えば、モータ12の駆動またはアシスト動作時にモータ12に供給される供給電力や、回生作動または昇圧駆動によるモータ12の発電時にモータ12から出力される出力電力がある。そして、PDU14は、制御部16からの制御指令を受けてモータ12の駆動および発電を制御する。例えば、モータ12の駆動時には、制御部16から出力されるトルク指令に基づき、高圧バッテリ15から出力される直流電力を3相交流電力に変換してモータ12へ供給する。一方、モータ12の発電時には、モータ12から出力される3相交流電力を直流電力に変換して、高圧バッテリ15を充電する。
PDU14の電力変換動作は、制御部16からPWMインバータのブリッジ回路を構成する各トランジスタのゲートに入力されるパルス、つまりパルス幅変調(PWM)により各トランジスタをオン/オフ駆動させるためのパルスに応じて制御される。このパルスのデューティ比、つまりオン/オフ比率のマップ(データ)は、制御部16に記憶されている。また、制御部16は、モータ12による発電時のデューティ比を変更することで、モータ12の発電量を変更することができる。
また、各種補機類からなる電気負荷17を駆動するための12Vバッテリ18は、DC−DCコンバータ19を介して、PDU14および高圧バッテリ15に対して並列に接続されている。制御部16により電力変換動作が制御されるDC−DCコンバータ19は、例えば双方向のDC−DCコンバータであって、高圧バッテリ15の端子間接続、あるいはモータ12の回生作動または昇圧駆動した際のPDU14の端子間電圧を、所定の電圧値まで降圧して12Vバッテリ18を充電する一方、高圧バッテリ15の残容量(SOC:State Of Charge)が低下している場合には、12Vバッテリ18の端子間電圧を昇圧して高圧バッテリ15を充電することも可能である。
制御部16は、エンジン11およびモータ12の運転状態に応じた車両1の状態や、PDU14およびDC−DCコンバータ19の各電力変換動作や、電気負荷17の作動状態等を制御する。このため、制御部16には、パワープラント(例えば、エンジン11およびモータ12)の状態を検出する各種センサやスイッチの出力信号が入力されるようになっている。ここでの各種センサやスイッチには、エンジン11の回転数NEを検出する回転数センサ21、モータ12のロータの磁極位置(位相角)を検出する回転角センサ(図示略)、車両1の速度(車速)を検知するために従動輪の回転速度(車輪速)NWを検出する車輪速センサ22、運転者によるアクセル操作量にかかるアクセル開度APを検出するアクセル開度センサ23、走行路の勾配(例えば、登坂勾配DE)を検知する勾配センサ24、高圧バッテリ15の充電電流および放電電流(バッテリ電流IB)を検出する電流センサ25、高圧バッテリ15の端子間電圧(バッテリ電圧VB)を検出する電圧センサ26、高圧バッテリ15の温度(バッテリ温度TB)を検出する温度センサ27、運転者の入力操作に応じたトランスミッション13の状態SHを示すシフトスイッチ28などがある。
また、制御部16は、例えば電流積算法等により高圧バッテリ15の残容量SOCを検知する。この電流積算法では、制御部16は、電流センサ25により検出される高圧バッテリ15の充電電流及び放電電流を所定時間ごとに積算して積算充電量及び積算放電量を算出し、これらの積算充電量及び積算放電量を初期状態あるいは充放電開始直前の残容量SOCに加算又は減算することで残容量SOCを算出する。このとき、制御部16は、例えば、バッテリ温度TBによって変化する内部抵抗等に対する所定の補正処理や高圧バッテリ15の蓄電電圧VBに応じた所定の補正処理を行う。
また、車両1には、駆動制御用のGPS装置(以下、第1GPS装置という)31が搭載されている。第1GPS装置31は、GPS(Global Positioning System)衛星からの無線信号の受信により、後述する登坂領域に対する車両位置の判定に用いる車両の経度・緯度情報を取得する装置である。この第1GPS装置31で受信した車両位置の経度・緯度情報は、制御部16に出力されるようになっている。また、登坂領域の経度・緯度データを記憶した登坂領域マップ(登坂領域記憶手段)35が設けられている。制御部16は、登坂領域マップ35に記憶されている登坂領域の経度・緯度データを呼び出すことができる。図2は、登坂領域マップ35に記憶されている登坂領域の具体例を模式図に示す図である。ここでいう登坂領域とは、所定以上の変化率(高低差あるいは登坂度)を有する勾配や起伏などが含まれる地形を区画した地図上の領域を示す。そして、登坂領域マップ35には、このような登坂領域に関する経度・緯度データが記憶されている。また、登坂領域マップ35に記憶する登坂領域の設定では、同図(a)に示すように、上記の定義に基づいて実際の登坂領域として区画された領域(区画領域)Aのみを登坂領域Xとして設定することができるほか、同図(b)に示すように、区画領域Aと該区画領域Aに対する所定の周辺領域Bを含む領域A+Bを登坂領域Xとして設定することも可能である。また、以下では、説明の都合上、登坂領域マップ35に記憶された登坂領域X以外の領域(登坂領域Xに対して相対的に平坦な領域)を通常領域Yと称す。
また、車両1には、ナビゲーションシステム40が搭載されている。ナビゲーションシステム40は、システムを制御するための主制御部41と、ナビゲーション用の地図情報を格納した地図情報データベース43と、地図情報や自車位置などの情報を表示するための表示部45と、乗員がナビゲーションシステム40の操作を行うための操作部47とを備えている。また、このナビゲーションシステム40には、ナビゲーション用のGPS装置(以下、第2GPS装置という)33が備えられている。第2GPS装置33は、ナビゲーションシステム40で用いるための経度・緯度情報を受信するGPS装置である。この第2GPS装置33で受信した車両位置の経度・緯度情報は、ナビゲーションシステム40の主制御部41に出力されるようになっている。なお、車両1に搭載するナビゲーションシステム40は、車両1の専用品あるいは汎用品(市販のナビゲーションシステムを含む)のいずれであってもよい。
このように、本実施形態にかかるハイブリッド車両1には、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を出力する第1GPS装置31と、ナビゲーションシステム40に用いられる経度・緯度情報を出力する第2GPS装置33の2台のGPS装置が搭載されている。なお、上記の制御部16、各種センサやスイッチ(車輪速センサ22、アクセル開度センサ23、勾配センサ24、電流センサ25、電圧センサ26、温度センサ27、シフトスイッチ28など)、第1GPS装置31、登坂領域マップ35などで、ハイブリッド車両1の駆動を制御する制御装置10が構成されている。
次に、上記構成のハイブリッド車両の制御装置10による制御について説明する。ハイブリッド車両1の走行状態には、相対的に大きな加速度による加速状態、相対的に小さな加速度による軽加速状態、略定速走行によるクルーズ状態、停車状態がある。また、高圧バッテリ15の残容量SOCの状態には、例えば、相対的に高い残容量SOCの高状態、相対的に低い残容量SOCの低状態、高状態と低状態の間の残容量SOCである中状態がある。
また、ハイブリッド車両1の制御状態には、加速状態または軽加速状態においてモータ12の駆動力によりエンジン11の駆動力を補助するアシスト状態、加速状態または軽加速状態においてエンジン11の駆動力によりモータ12を発電機として作動させる加速充電状態、クルーズ(略定速走行)状態においてエンジン11の駆動力によりモータ12を発電機として作動させるクルーズ発電状態、車両停車時のアイドル運転においてエンジン11の駆動力によりモータ12を発電機として作動させるアイドル発電状態、減速状態においてモータ12を回生作動させる回生状態がある。
制御部16は、ハイブリッド車両1の走行状態と、高圧バッテリ15の残容量SOCとに応じて、エンジン11およびモータ12の運転の制御状態を設定する。さらに、各制御状態に対して、後述する手順により特定される車両位置に応じた制御内容を設定するようになっている。
〔車両位置の特定〕
制御部16は、第1GPS装置31が受信した車両位置の経度・緯度情報と、登坂領域マップ35に格納された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づいて、登坂領域に対する車両位置を特定する。図3は、この車両位置特定の第1の手順を示すフローチャートである。この第1の手順では、まず、第1GPS装置31で受信した車両位置の経度・緯度情報を読み込む(ステップST1−1)。また、登坂領域マップ35に格納された登坂領域に関する経度・緯度データを読み込む(ステップST1−2)。そして、車両位置の経度・緯度情報と登坂領域に関する経度・緯度データとに基づいて、登坂領域に対する車両位置を特定する(ステップST1−3)。その結果、車両1が登坂領域に位置する場合(ステップST1−4でYES)は、アシスト実行判定閾値変更フラグ=1とする(ステップST1−5)。これにより、モータ12の駆動力によりエンジン11の駆動力を補助するアシスト動作の実行要否を判定するためのアクセル開度APの閾値が、車両1が通常領域に位置する場合(通常モード)と比べてより高い値へと変更される。さらに、アイドル発電量変更フラグ=1とする(ステップST1−6)。これにより、アイドル発電状態でのアイドル発電量の設定が、通常モードと比べてより高い値へと変更される。また、クルーズ発電量変更フラグ=1とする(ステップST1−7)。これにより、クルーズ発電状態でのクルーズ発電量の設定が、通常モードと比べてより高い値へと変更される。また、アイドル停止禁止フラグ=1とする(ステップST1−8)。これにより、登坂領域において車両1が停車状態にあるとき、アイドル運転停止の実行が禁止される。一方、ステップST1−4で車両1が登坂領域に位置しない場合(NO)は、上述したアクセル開度APの閾値や各種発電量などの設定変更を行わず、通常モードのままとする。
図4は、車両位置特定の第2の手順を示すフローチャートである。この第2の手順では、まず、第1GPS装置31で受信した車両位置の経度・緯度情報を読み込む(ステップST2−1)。また、登坂領域マップ35に格納された登坂領域に関する経度・緯度データを読み込む(ステップST2−2)。そして、車両位置の経度・緯度情報と登坂領域に関する経度・緯度データとに基づいて、登坂領域に対する車両位置を特定する(ステップST2−3)。このとき、車両位置から登坂領域までの距離(離間距離)Dを算出する(ステップST2−4)。その結果、距離Dが所定の判定距離Dref以下である場合(ステップST2−5でYES)は、アシスト実行判定閾値変更フラグ=1とする(ステップST2−6)。さらに、アイドル発電量変更フラグ=1とし(ステップST2−7)、クルーズ発電量変更フラグ=1とし(ステップST2−8)、アイドル停止禁止フラグ=1として(ステップST2−9)、処理を終了する。一方、ステップST2−5で車両位置から登坂領域までの距離Dが判定距離Drefより大きい場合(ステップST2−5でNO)は、そのまま処理を終了する。なお、以下では、上記第1の手順に従って各種制御を行う場合を説明するが、第2の手順に従って各種制御を行うことも可能である。
〔アシスト状態〕
車両1の走行状態が加速又は軽加速状態のとき、後述するアシスト実行判定の結果に応じて、モータ12の駆動力によりエンジン11の駆動力を補助するアシスト状態が設定される。図5は、アシスト実行判定手順を示すフローチャートである。ここでは、まず、アシスト実行判定閾値変更フラグ=1か否かが判定される(ステップST3−1)。その結果、車両1が登坂領域に位置し、アシスト実行判定閾値変更フラグ=1である場合(YES)は、アシスト実行判定閾値AP_refを通常モードのAP_ref1から登坂領域モードのAP_ref2へ増加させる補正を行う(ステップST3−2)。一方、アシスト実行判定閾値変更フラグ=1でない場合(NO)は、アシスト実行判定閾値APを通常モードのAP_ref1のままとする(ステップST3−3)。その後、アクセル開度APの検出値AP_actを読み込む(ステップST3−4)。そして、アクセル開度APの検出値AP_actが閾値AP_refより大きいか否かを判定する(ステップST3−5)。その結果、検出値AP_actが閾値AP_refより大きければ(YES)、モータ12によるエンジン11のアシスト動作を実行する(ステップST3−6)。一方、アクセル開度APの検出値AP_actが閾値AP_refより小さければ(NO)、モータ12によるエンジン11のアシスト動作を実行しない。
図6は、アシスト実行判定閾値AP_refの補正例を示すグラフである。同図のグラフは、車両1のトルクとアクセル開度APの関係を示している。アシスト実行判定閾値AP_refが、車両1が通常領域に位置する場合の閾値AP_ref1から、車両1が登坂領域に位置する場合の閾値AP_ref2(>AP_ref1)へと変更されると、アクセル開度APおよび車両1のトルクに対して、モータ12によるアシスト動作の実行が禁止される領域が拡大する。これにより、車両1が登坂領域に位置する場合において、モータ12による過剰なアシスト動作の実行を抑制でき、モータ12の発電量を増加させることができる。したがって、車両1が登坂領域を走行中に高圧バッテリ15の残容量SOCが過剰に減少することを防止できる。なお、加速状態あるいは軽加速状態において、モータ12によるエンジン11のアシスト動作を実行しない場合は、高圧バッテリ15の残容量SOCの状態あるいは他の車両状態などに応じて、エンジン11の駆動力によりモータ12を発電機として作動させて高圧バッテリ15の充電を行うことができる。また、モータ12による発電で各種補機類を駆動する12Vバッテリ18の充電を行うことも可能である。
〔クルーズ発電状態〕
車両1がクルーズ走行(略定速走行)を行う場合は、エンジン11の駆動力によりモータ12を発電機として作動させるクルーズ発電状態が設定される。図7は、クルーズ発電状態におけるクルーズ発電判定手順を示すフローチャートである。ここでは、まず、クルーズ発電量変更フラグ=1か否かが判定される(ステップST4−1)。クルーズ発電量変更フラグ=1である場合(YES)は、クルーズ発電量P_genを通常モードの発電量(通常クルーズ発電量)P_gen1から、登坂領域モードの発電量P_gen2へ増加させる補正を行う(ステップST4−2)。一方、クルーズ発電量変更フラグ=1でない場合(ステップ1でNO)は、クルーズ発電量P_genを通常クルーズ発電量P_gen1のままとする(ステップST4−3)。その後、車速、および高圧バッテリ15の残容量SOCを読み込む(ステップST4−4)。それにより、車両1の走行状態がクルーズ状態か否か、また、高圧バッテリ15の残容量SOCが発電可能ゾーン(例えば、低状態)に有るか否かを判定する。(ステップST4−5)。その結果、車両1の走行状態がクルーズ状態で、残容量SOCが発電可能ゾーンに有れば(YES)、先に設定したクルーズ発電量P_genに基づくクルーズ発電制御を実行する(ステップST4−6)。一方、車両1の走行状態がクルーズ状態でないか、または発電可能ゾーンに無ければ(NO)、クルーズ発電制御を実行しない。なお、クルーズ発電状態では、高圧バッテリ15の残容量SOCが上限値(満充電状態)に達したら、その時点でクルーズ発電を停止するように設定されている。
図8は、クルーズ状態でのクルーズ発電量とエンジン回転数NEとの関係の一例を示すグラフである。クルーズ状態では、上述のように、車両が登坂領域Xに位置する場合、クルーズ発電量を通常領域Yに位置する場合のクルーズ発電量よりも大きな発電量に変更する。これにより、登坂領域の走行で高圧バッテリ15の残容量SOCを増やすことが可能となる。なお、図8に示すエンジン回転数NEと発電量との関係では、エンジン回転数NEの増加に伴い、発電量が増加傾向に変化するように設定されている。
〔アイドル発電状態〕
車両停車時には、エンジン11の駆動力によりモータ12を発電機として作動させるアイドル発電状態が設定される。図9は、このアイドル発電判定の手順を示すフローチャートである。ここでは、まず、アイドル発電量変更フラグ=1か否かが判定される(ステップST5−1)。アイドル発電量変更フラグ=1である場合(YES)は、アイドル発電量P_idlegenを通常モードのアイドル発電量(通常アイドル発電量)P_idlegen1から登坂領域モードのアイドル発電量P_idlegen2へ増加させる補正を行う(ステップST5−2)。一方、アイドル発電量変更フラグ=1でない場合(ステップ5−1でNO)は、アイドル発電量P_idlegenを通常アイドル発電量P_idlegen1のままとする(ステップST5−3)。その後、エンジン11がアイドル運転状態か否かを判断する(ステップST5−4)。エンジン11がアイドル運転状態の場合(YES)は、先に設定したアイドル発電量P_idlegenに基づくアイドル発電制御を実行する(ステップST5−5)。一方、エンジン11がアイドル運転状態でない場合(NO)は、アイドル発電制御を実行しない。
また、アイドル発電状態では、車両1が登坂領域に位置する場合、アイドル運転の停止を禁止することができる。図10は、アイドル停止禁止判定の手順を示すフローチャートである。アイドル停止禁止判定では、まず、アイドル停止禁止フラグ=1か否かが判定される(ステップST6−1)。アイドル停止禁止フラグ=1である場合(YES)は、アイドル停止禁止を設定する(ステップST6−2)。一方、アイドル停止禁止フラグ=1でない場合(NO)は、アイドル停止実行を設定する(ステップST6−3)。その後、車速を読み込み(ステップST6−4)、車両1が停車状態か否かを判断する(ステップST6−5)。その結果、車両1が停車状態であれば(YES)、先の設定に基づいてアイドル停止を禁止するか或いは実行することで、アイドル停止制御を行う(ステップST6−6)。一方、車両1が停車状態でなければ(NO)、アイドル停止制御を実行しない。
図11は、アイドル発電状態でのアイドル回転数と高圧バッテリ15の残容量SOCとの関係の一例を示すグラフであり、図12は、アイドル発電状態での発電量と高圧バッテリ15の残容量SOCとの関係の一例を示すグラフである。車両1が登坂領域Xに位置する場合は、エンジン11のアイドル運転の停止を禁止することに加えて、図11に示すように、アイドル運転状態のエンジン11の回転数NE(アイドル回転数)を車両1が通常領域Yに位置する場合と比べてより高い値へと変更することができる。また、図12に示すように、モータ12の発電量を、車両1が通常領域Yに位置する場合と比べてより高い値へと変更することができる。これにより、登坂領域の走行が長時間に亘る場合や、登坂領域に急勾配が含まれる場合でも、高圧バッテリ15の残容量SOCが過剰に減少することを防止できる。また、モータ12による所望の駆動力を確保することができる。
以上説明したように、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置10によれば、第1GPS装置31で取得した車両位置の経度・緯度情報と、登坂領域マップ35に記憶された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づき、登坂領域に対する車両位置を特定し、車両1が登坂領域に位置する場合には、モータ12の駆動力によりエンジン11の駆動力を補助するアシスト動作の実行要否を判定するためのアクセル開度APの閾値AP_refを上げるようになっている。これにより、車両1が登坂領域を走行する場合、モータ12によるエンジンの補助動作を抑制し、モータ12の駆動に要する電力消費を抑制できる。したがって、高圧バッテリ15の残容量SOCが過剰に低下することを防止できる。また、車両1が長距離に亘る登坂路を走行する場合や、急勾配が含まれる登坂路を走行する場合でも、そのような登坂路を把握して、高圧バッテリ15の残容量SOCを増やすための制御を行うことができるので、登坂路を走行する際に必要な高圧バッテリ15の残容量SOCを確保できるようになる。
なお、本実施形態では、上記で説明した第1GPS装置31からの情報に基づいてモータアシストの判定閾値やモータ発電量を変更する制御に加えて、運転者の入力操作によるシフトスイッチ28からの出力信号(トランスミッション13の状態SH)が、通常の走行モードに対応するレンジから、相対的に大きなエンジンブレーキが得られるレンジへと変更されたことを検知した場合や、勾配センサ24の出力信号により走行路が所定の登坂勾配を有することを検知した場合などにおいても、上記と同様、アクセル開度APの閾値やモータ12の発電量を変更することで、エンジン11およびモータ12の運転状態を、高圧バッテリ15への充電を優先する充電優先モードへ切り換えるように制御することが可能である。しかしながら、その場合においても、本発明にかかる第1GPS装置31で特定した車両位置に基づく制御を優先的に行うように設定しておけば、車両1が登坂勾配に差し掛ったことを勾配センサ24が検出する前、あるいは運転者が走行路の勾配を察知してトランスミッション13の状態SHを切り換える前に、高圧バッテリ15の残容量SOCを増やすための制御動作を開始することが可能となる。したがって、車両1が登坂勾配を走行する際に高圧バッテリ15の残容量SOCが低下することをより確実に防止できるようになる。
また、本実施形態では、図3に示す車両位置特定の第1の手順以外にも、図4に示す第2の手順を用いた判定により、車両位置から登坂領域までの距離Dが所定以内(D<D_ref)であると判断した場合に、アクセル開度APの閾値AP_refを上げることができる。これによれば、車両1が登坂領域に進入する前に予め高圧バッテリ15の残容量SOCを高めておくことが可能となるので、登坂領域の走行中に高圧バッテリ15の残容量SOCが過剰に低下することをより確実に防止できる。
また、本実施形態では、車両1が登坂領域に位置する場合には、通常領域に位置する場合と比較して、車両走行時におけるモータ12の発電量を増加させることができる。これによっても、車両1が登坂領域を走行する際に必要な高圧バッテリ15の残容量SOCを確保でき、モータ12の駆動力を十分に維持できるようになる。
また、本実施形態では、車両1が登坂領域に位置する場合には、車両停車時のアイドル運転停止を禁止することができる。またその場合、車両停車時のアイドル運転停止を禁止することに加えて、車両1が通常領域に位置する場合と比較して、車両停車時におけるアイドル運転実行中のモータ12の発電量を増加させることができる。これにより、車両1が登坂領域に位置する場合、車両停車時のアイドル運転による発電で、高圧バッテリ15の蓄電量を増加させることができる。したがって、高圧バッテリ15の残容量SOCが過剰に低下することを防止でき、車両1が登坂路を走行する際に必要なモータ12の駆動力を十分に確保できる。
また、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置10では、図2(a)に示すように、実際の登坂領域として区画された区画領域Aのみを登坂領域Xとして設定する以外にも、図2(b)に示すように、区画領域A及び該区画領域Aに対する所定の周辺領域Bを含む領域A+Bを登坂領域Xとして設定することが可能である。このような設定によれば、車両1が実際の登坂領域である区画領域Aに進入する前に、周辺領域Bに入った時点で高圧バッテリ15の残容量SOCを高めるための制御を開始することができるので、登坂領域Xの走行中に高圧バッテリ15の残容量SOCが過剰に低下することをより確実に防止できる。
また、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置10は、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を出力する第1GPS装置31を備えており、さらに、この第1GPS装置31とは別に、ナビゲーションシステム40に用いられる経度・緯度情報を出力する第2GPS装置33を備えている。このように、登坂領域に対する車両位置を特定するための第1GPS装置31と、ナビゲーション用の第2GPS装置33とを別個に設け、さらに、ナビゲーションシステム40が備える地図情報データベース43とは別に、登坂領域の経度・緯度データを記憶した登坂領域マップ35を備えたことにより、万一ナビゲーションシステム40が故障などで停止した場合や十分に機能しない場合でも、登坂領域に対する車両位置の特定が行えなくなることを防止できる。したがって、車両1の走行性には影響を与えずに済む。
また、登坂領域に対する車両位置の特定を行う機能部分をナビゲーションシステム40とは別個に設けたので、登坂領域に対する車両位置の特定を行う機能を保持しながら、ユーザーが車両1に搭載するナビゲーションシステム40の機種を自由に選択することが可能となる。したがって、ユーザーによるナビゲーションシステム40の選択の幅が広がり、利便性が高まる。また、ナビゲーションシステム40が故障した場合などに、ナビゲーションシステム40を取り外したり、交換したりしても、車両1の走行性能には影響を及ぼさずに済む。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態にかかる変速機について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。
図13は、本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド車両の全体構成を示す概略図である。第1実施形態のハイブリッド車両の制御装置10は、駆動制御用の第1GPS装置31とナビゲーション用の第2GPS装置33の2台のGPS装置を備えていたのに対して、第2実施形態のハイブリッド車両の制御装置10−2は、駆動制御用とナビゲーション用の両方を兼ねる一台(単一)のGPS装置51を備えている。このGPS装置51は、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を出力する第1の出力部52と、ナビゲーションシステム40−2に用いる経度・緯度情報を出力する第2の出力部53とを有している。第1の出力部52から出力された経度・緯度情報は、制御部16に入力され、第2の出力部53から出力された経度・緯度情報は、ナビゲーションシステム40−2の主制御部41に入力されるようになっている。
このように、本実施形態では、駆動制御用とナビゲーション用の両方を兼ねる一台のGPS装置51を備えたことで、車両1に搭載される装置点数の削減、車両構成の簡素化を図ることができる。その上で、GPS装置51は、駆動制御用の経度・緯度情報を出力する第1の出力部52とナビゲーション用の経度・緯度情報を出力する第2の出力部53とを別個に備えており、さらに、登坂領域に対する車両位置を特定するための登坂領域マップ35と、ナビゲーション用の地図情報データベース43とが別に設けられている。したがって、ナビゲーションシステム40−2が故障などで停止した場合や十分に機能しない場合でも、登坂領域に対する車両位置の特定を行うことができるので、車両1の走行性能に影響を及ぼさずに済む。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記各実施形態で示したGPS装置31,33,51は、GPS衛星からの無線信号を受信するGPS測定法(衛星航法)により車両位置の経度・緯度情報を取得する装置であるが、本発明にかかる経度・緯度情報取得手段としては、このようなGPS装置の他にも、例えば、上記の衛星航法と、距離センサと相対方位センサ(ジャイロ)の測定出力に基づく演算により車両位置情報を取得する測定法(自立航法)とを併用して車両位置の経度・緯度情報を取得するGPS装置などを用いることも可能である。
本発明の第1実施形態にかかるハイブリッド車両の全体構成を示す概略図である。 登坂領域マップに記憶された登坂領域の一例を示す図である。 登坂領域に対する車両位置を特定する第1の手順を示すフローチャートである。 登坂領域に対する車両位置を特定する第2の手順を示すフローチャートである。 アシスト実行判定の手順を示すフローチャートである。 アシスト実行判定閾値の補正例を示すグラフである。 クルーズ発電判定の手順を示すフローチャートである。 クルーズ発電状態での発電量とエンジン回転数との関係を示すグラフである。 アイドル発電判定の手順を示すフローチャートである。 アイドル停止禁止判定の手順を示すフローチャートである。 アイドル運転状態でのアイドル回転数と残容量SOCの関係を示すグラフである。 アイドル運転状態での発電量と残容量SOCの関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド車両の全体構成を示す概略図である。
符号の説明
1 ハイブリッド車両
10 制御装置(ハイブリッド車両の制御装置)
11 エンジン(内燃機関)
12 モータ(発電電動機)
13 トランスミッション
15 高圧バッテリ(蓄電器)
16 制御部(制御手段)
18 12Vバッテリ
19 DC−DCコンバータ
23 アクセル開度センサ
31 第1GPS装置(駆動制御用のGPS装置)
33 第2GPS装置(ナビゲーション用のGPS装置)
35 登坂領域マップ(登坂領域記憶手段)
40 ナビゲーションシステム
41 主制御部
43 地図情報データベース
45 表示部
47 操作部
51 GPS装置
X 登坂領域
Y 通常領域(登坂領域外)
A 区画領域(実際の登坂領域)
B 周辺領域

Claims (9)

  1. 車両の動力源としての内燃機関および発電電動機と、前記発電電動機と電気エネルギーの授受を行う蓄電器と、車両に対する駆動力指令が所定の閾値より大きくなると前記発電電動機の駆動力により前記内燃機関の駆動力を補助する制御手段と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    車両位置の経度・緯度情報を取得する経度・緯度情報取得手段と、
    予め設定した登坂領域に関する経度・緯度データを記憶した登坂領域記憶手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記経度・緯度情報取得手段で取得した車両位置の経度・緯度情報と、前記登坂領域記憶手段に記憶された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づき、登坂領域に対する車両位置を特定し、
    車両が登坂領域に位置する場合には、前記駆動力指令の閾値を上げることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 車両の動力源としての内燃機関および発電電動機と、前記発電電動機と電気エネルギーの授受を行う蓄電器と、車両に対する駆動力指令が所定の閾値よりも大きくなると前記発電電動機の駆動力により前記内燃機関の駆動力を補助する制御手段と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    車両位置の経度・緯度情報を取得する経度・緯度情報取得手段と、
    予め設定した登坂領域に関する経度・緯度データを記憶した登坂領域記憶手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記経度・緯度情報取得手段で取得した車両位置の経度・緯度情報と、前記登坂領域記憶手段に記憶された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づき、登坂領域に対する車両位置を特定し、
    車両が登坂領域に位置する場合には、車両停車時における内燃機関のアイドル運転の停止を禁止することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記車両が登坂領域に位置する場合には、車両停車時の内燃機関のアイドル運転の停止を禁止すると共に、車両が登坂領域に位置しない場合と比較して、車両停車時におけるアイドル運転実行中の前記発電電動機の発電量を増加させることを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 車両の動力源としての内燃機関および発電電動機と、前記発電電動機と電気エネルギーの授受を行う蓄電器と、車両に対する駆動力指令が所定の閾値よりも大きくなると前記発電電動機の駆動力により前記内燃機関の駆動力を補助する制御手段と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    車両位置の経度・緯度情報を取得する経度・緯度情報取得手段と、
    予め設定した登坂領域に関する経度・緯度データを記憶した登坂領域記憶手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記経度・緯度情報取得手段で取得した車両位置の経度・緯度情報と、前記登坂領域記憶手段に記憶された登坂領域に関する経度・緯度データとに基づき、登坂領域に対する車両位置を特定し、
    車両位置から登坂領域までの距離が所定以内である場合には、前記駆動力指令の閾値を上げることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記登坂領域記憶手段に記憶された登坂領域は、実際の登坂領域として区画された領域及び該領域に対する所定の周辺領域を含む領域であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記駆動力指令の閾値は、アクセル開度の閾値であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記経度・緯度情報取得手段は、GPS衛星からの無線信号の受信により車両位置情報を取得可能なGPS装置であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記GPS装置は、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を受信する第1のGPS装置であり、
    前記車両に搭載するナビゲーションシステムに用いるための経度・緯度情報を受信する第2のGPS装置をさらに備えることを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 前記GPS装置は、登坂領域に対する車両位置を特定するための経度・緯度情報を出力する第1の出力部と、前記車両に搭載するナビゲーションシステムに用いるための経度・緯度情報を出力する第2の出力部と、を備える一台のGPS装置であることを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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