JP4661139B2 - ゲート駆動装置への電力供給方式 - Google Patents
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図12において、41は3相交流入力電源、42は整流回路、43は平滑コンデンサ、44〜49は複数個直列接続されたIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)のような電圧駆動型半導体素子、50はモータ等の負荷である。各電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置(GDU)は、異なる基準電位で動作しているため、ゲート駆動装置ごとに絶縁を確保し、各ゲート駆動装置に電力を供給する必要がある。
図13において、1〜5はダイオードが逆並列に接続されたIGBT、10は絶縁トランス11〜15等からなるゲート電源供給回路、20は交流(AC)電源、21〜25はゲート駆動装置(GDU)、30は制御装置である。また、制御装置30からのオン,オフ信号は、ここでは例えば光ファイバケーブルを介して光信号で伝送され、絶縁して信号伝送されるようになっている。
したがって、この発明の課題は、ゲート駆動装置ごとに絶縁を確保し、各ゲート駆動装置に電力を供給する場合に、絶縁トランスの容量を大きくすることなく絶縁を確保できるようにすることにある。
最も低電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子を1段目とし、最も高電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子をn段目として、その中のm(2〜n−1)段目の絶縁トランスの一次側に交流電源を接続し、前記m段目の絶縁トランスの二次側にそれ以外の絶縁トランスの一次側を接続したことを特徴とする。
請求項1の発明においては、(1〜m−1)段目および(m+1〜n)段目に前記電圧駆動型半導体素子がそれぞれ2段以上ある場合は、前記m段目の絶縁トランスの二次側にa(1〜m−1の中のいずれか)段目とb(m+1〜nの中のいずれか)段目の絶縁トランスの一次側をそれぞれ接続し、a段目の絶縁トランスの二次側には(1〜m−1)の中でa段目以外の絶縁トランスの一次側を接続し、b段目の絶縁トランスの二次側には(m+1〜n)の中でb段目以外の絶縁トランスの一次側を接続することができる(請求項2の発明)。
前記各電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置の電源入力と絶縁トランスとの間には整流回路をそれぞれ接続するとともに、最も低電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子を1段目とし、最も高電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子をn段目として、このn段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置に接続された絶縁トランスの一次側と、n−1段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置と前記整流回路との接続点間をインバータ回路を介して接続し、以下同様にして1段目まで接続し、この1段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置に接続された絶縁トランスの一次側には交流電源を接続し、1段目からn段目のゲート駆動装置へと順々に電力を伝達供給することを特徴とする。
また、請求項3〜5の発明によれば、電圧駆動型半導体素子を各アーム当りn個直列に接続した、電力変換装置のゲート駆動装置へ電源を供給するに当り、1段目のゲート駆動装置からn段目のゲート駆動装置まで縦続接続して、順次電力を伝達供給するようにしたので、高電圧側の絶縁トランスの一次,二次間に印加される電圧が低減され、絶縁トランスの容積を小さくすることができる。これにより、高電圧大容量電力変換装置の小型化が可能となる。
図示のように、各IGBT1〜5にはゲート駆動装置21〜25が接続され、ゲート駆動装置の電源入力には、絶縁トランス回路11〜15の二次側がそれぞれ接続されている。そして、3段目の絶縁トランス回路13の一次側には交流電源20が接続され、3段目の絶縁トランス回路13の二次側には、3段目の絶縁トランス回路13以外の絶縁トランス回路の一次側が接続されて構成される。
図1において、交流電源20から電源が供給されると、3段目の絶縁トランス回路13を介して、ゲート駆動装置23に電力が供給される。これと同時に3段目以外の絶縁トランス回路11,12,14,15の一次側に電力が供給され、それぞれの絶縁トランス回路を介して、各ゲート駆動装置21,22,24,25に電力が供給される。
以上のことから、特に高電圧大容量の電力変換装置の場合に、絶縁トランス回路の容積(容量)を小さくでき、装置が大型化するという問題を軽決することが可能となる。
図3に図1の第2の変形例を示す。図1に示すものに対し、1段目と2段目の絶縁トランス回路の一次側を直列接続し、その両端を3段目の絶縁トランス回路の二次側に接続し、同様に4段目と5段目の絶縁トランス回路の一次側を直列接続し、その両端を3段目の絶縁トランス回路の二次側に接続した場合の例で、動作等は図1の場合と同様なので詳細は省略する。
図4に図1の第3の変形例を示す。図1に示すものに対し、3段目以外の絶縁トランス回路の一次側を直列接続し、その両端を3段目の絶縁トランス回路の二次側に接続した場合の例で、動作等は図1の場合と同様なので詳細は省略する。
各IGBT1〜7にはゲート駆動装置21〜27が接続され、ゲート駆動装置21〜27の電源入力には、絶縁トランス回路11〜17の二次側がそれぞれ接続される。4段目の絶縁トランス回路14の二次側に、2段目の絶縁トランス回路16と6段目の絶縁トランス回路12の一次側が接続される。さらに、2段目の絶縁トランス回路16の二次側に、1段目の絶縁トランス回路17と3段目の絶縁トランス回路15の一次側が接続され、6段目の絶縁トランス回路12の二次側に、5段目の絶縁トランス回路13と7段目の絶縁トランス回路11の一次側が接続された構成となっている。
交流電源20から電力が供給されると、4段目の絶縁トランス回路14を介して、ゲート駆動装置24に電力が供給される。これと同時に2段目の絶縁トランス回路16と6段目の絶縁トランス回路12の一次側に電力が供給され、それぞれの絶縁トランス回路を介してゲート駆動装置26,22に電力が供給される。さらに、2段目の絶縁トランス回路16と6段目の絶縁トランス回路12の一次側に電力が供給されると、1段目の絶縁トランス回路17と、3段目の絶縁トランス回路15と、5段目の絶縁トランス回路13と、7段目の絶縁トランス回路11の一次側に電力が供給され、それぞれの絶縁トランス回路を介してゲート駆動装置27,25,23,21に電力が供給される。
以上のことから、この発明は特に高電圧大容量電力変換装置の場合に、絶縁トランス回路の容量を小さくすることができ、装置を大型化するという問題が回避できる。
図示のように、ゲート駆動装置21〜24は、絶縁トランス11〜14によってそれぞれ絶縁されており、絶縁トランス14の一次側に電力供給源である交流電源20が接続されている。ゲート電源供給回路10は、絶縁トランス14の二次側と絶縁トランス13の一次側、絶縁トランス13の二次側と絶縁トランス12の一次側、絶縁トランス12の二次側と絶縁トランス11の一次側をそれぞれ接続して構成される。
ここで、交流電源20から電力が供給されると、絶縁トランス11を介してゲート駆動装置21に電力が供給される。これと同時に、絶縁トランス12の一次側に電力が供給され、絶縁トランス12を介してゲート駆動装置22に電力が供給される。このように、4段目のゲート駆動装置21から1段目のゲート駆動装置24まで、順々に電力を伝達供給する。
ここで、交流電源20から電力が供給されると、絶縁トランス13を介してゲート駆動装置23に電力が供給される。これと同時に、絶縁トランス12および絶縁トランス14の一次側に電力が供給され、絶縁トランス12を介してゲート駆動装置22に、また絶縁トランス14を介してゲート駆動装置24に電力が供給される。このように、2段目のゲート駆動装置23から1段目のゲート駆動装置24および4段目のゲート駆動装置25まで、順々に電力を伝達供給する。
ゲート駆動装置21〜24は、絶縁トランス11〜14によってそれぞれ絶縁されており、絶縁トランス14の一次側には半導体整流回路8と、半導体素子S1,S2およびこの半導体素子を制御するためのパルス発生回路Pからなるインバータ回路9を介して、電力供給源としての交流電源20が接続されている。そして、絶縁トランス14の二次側と絶縁トランス13の一次側、絶縁トランス13の二次側と絶縁トランス12の一次側、絶縁トランス12の二次側と絶縁トランス11の一次側という具合に、順次縦続的に接続して構成される。
いま、交流電源14から電力が供給されると、半導体整流回路8により直流に変換された後、インバータ回路9により高周波交流に変換され、絶縁トランス14を介してゲート駆動装置24に電力が供給される。これと同時に、変換された高周波交流電力が絶縁トランス13の一次側に電力が供給され、絶縁トランス13を介してゲート駆動装置23に電力が供給される。このように、1段目のゲート駆動装置24から4段目のゲート駆動装置21まで、順々に電力が伝達供される。このように、交流電力を高周波化して伝達するので、図6〜図8の場合よりもさらに絶縁トランス容量を小さくすることが可能となる。
ゲート駆動装置21〜24は、絶縁トランス11〜14によってそれぞれ絶縁されており、絶縁トランス14の一次側に電力供給源である交流電源20が接続されている。ゲート電源供給回路10は、絶縁トランス14の二次側と絶縁トランス13の一次側との間に、半導体整流回路33と、半導体素子S1,S2と、この半導体素子を制御するためのパルス発生回路Pとから構成されるインバータ回路93を接続する。
いま、交流電源20から電力が供給されると、絶縁トランス14を介してゲート駆動装置24に電力が供給される。これと同時に半導体整流回路33により整流され、インバータ回路93によって高周波化された交流電力に変換される。次に、変換された高周波交流電力が絶縁トランス13の一次側に電力が供給され、絶縁トランス13を介してゲート駆動装置23に電力が供給される。このように、1段目のゲート駆動装置24から4段目のゲート駆動装置21まで、順々に電力を伝達供給する。このように、交流電力を高周波化して伝達するので、図6〜図8の場合よりもさらに絶縁トランス容量を小さくすることが可能となる。
これは、図10の変形例を示し、各ゲート駆動装置への電力供給を図10では交流で行なっているのに対しここでは直流で行なうようにし、ゲート駆動装置に一般的に内蔵されている整流回路を省略可能にした点が特徴である。また、交流電力を高周波化する点は図10の場合と同様なので、図6〜図8の場合よりも絶縁トランス容量を小さくすることができる。その他は図10と同じなので、説明は省略する。
また、図9〜11ではS1〜S2を半導体素子とし、31〜34を半導体整流回路としたが、半導体式に限らないのは勿論である。
Claims (5)
- 各アームにはゲート駆動装置によりそれぞれ駆動される電圧駆動型半導体素子がn(3以上の整数)個直列接続され、前記ゲート駆動装置の電源入力には絶縁トランスの二次側がそれぞれ接続され、その各絶縁トランスを介して各ゲート駆動装置に電力を供給するゲート駆動装置への電力供給方式において、
最も低電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子を1段目とし、最も高電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子をn段目として、その中のm(2〜n−1)段目の絶縁トランスの一次側に交流電源を接続し、前記m段目の絶縁トランスの二次側にそれ以外の絶縁トランスの一次側を接続したことを特徴とするゲート駆動装置への電力供給方式。 - (1〜m−1)段目および(m+1〜n)段目に前記電圧駆動型半導体素子がそれぞれ2段以上ある場合は、前記m段目の絶縁トランスの二次側にa(1〜m−1の中のいずれか)段目とb(m+1〜nの中のいずれか)段目の絶縁トランスの一次側をそれぞれ接続し、a段目の絶縁トランスの二次側には(1〜m−1)の中でa段目以外の絶縁トランスの一次側を接続し、b段目の絶縁トランスの二次側には(m+1〜n)の中でb段目以外の絶縁トランスの一次側を接続したことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動装置への電力供給方式。
- 各アームにはゲート駆動装置によりそれぞれ駆動される電圧駆動型半導体素子がn(2以上の整数)個直列接続され、前記ゲート駆動装置の電源入力には絶縁トランスの二次側がそれぞれ接続され、その各絶縁トランスを介して各ゲート駆動装置に電力を供給するゲート駆動装置への電力供給方式において、
前記各電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置の電源入力と絶縁トランスとの間には整流回路をそれぞれ接続するとともに、最も低電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子を1段目とし、最も高電圧側に接続された電圧駆動型半導体素子をn段目として、このn段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置に接続された絶縁トランスの一次側と、n−1段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置と前記整流回路との接続点間をインバータ回路を介して接続し、以下同様にして1段目まで接続し、この1段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置に接続された絶縁トランスの一次側には交流電源を接続し、1段目からn段目のゲート駆動装置へと順々に電力を伝達供給することを特徴とするゲート駆動装置への電力供給方式。 - 前記交流電源を、1段目の代わりにn段目の絶縁トランスの一次側に接続し、n段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置と前記整流回路との接続点間とn−1段目の絶縁トランスの一次側とをインバータ回路を介して接続し、以下同様に1段目まで接続することを特徴とする請求項3に記載のゲート駆動装置への電力供給方式。
- 前記交流電源を、1段目の代わりに2段目〜n−1段目のうちのいずれか1つであるm段目の絶縁トランスの一次側に接続し、m段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置と前記整流回路との接続点間とm+1段目の絶縁トランスの一次側とをインバータ回路を介して接続し、以下同様にしてn段目まで接続するとともに、前記m段目の電圧駆動型半導体素子のゲート駆動装置と前記整流回路との接続点間とm−1段目の絶縁トランスの一次側とをインバータ回路を介して接続し、以下同様にして1段目まで接続することを特徴とする請求項3に記載のゲート駆動装置への電力供給方式。
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