JP4655144B2 - 排紙装置を備えたインクジェット式記録装置及び該排紙装置 - Google Patents

排紙装置を備えたインクジェット式記録装置及び該排紙装置 Download PDF

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本願発明は、記録紙を排出する排紙装置を備えたインクジェット式記録装置、及び該排紙装置に関する。
従来、一般的に、主走査方向に往復動する記録ヘッドからインクを吐出し、記録紙を副走査方向に間欠的に搬送して、記録を実行するインクジェット式記録装置は、記録後の記録紙を排出する手段として、ステッピング・モータ等にて駆動制御される回転軸に複数配設された排紙駆動ローラと、その排紙駆動ローラに個々に付勢され、記録紙の記録面に接しながら、記録紙の排紙に従動して回転する複数の排紙従動ローラとで構成された排紙装置を備えている。この排紙従動ローラは、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙の記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。
このように、従来の排紙装置の排紙従動ローラは、インクが吐出された記録紙の記録面に接するので、可能な限り低い接触圧で、かつ記録面への接触面積を小さくすることによって、記録面への影響を小さくしたものであった。しかしながら、記録面に歯付きローラの尖った歯の跡がわずかに付いてしまう。そして、高画質で高品質な記録が可能な近年のインクジェット式記録装置においては、その歯付きローラによる小さな跡は、記録画質及び記録品質に影響し、無視できないものとなりつつある。
上述した課題は、記録紙の記録面に接することなく記録紙を排出可能な排紙装置によって解決することができる。つまり、記録面側から記録紙を付勢する手段ではなく、記録面と反対側の面から記録紙を吸引する手段によって、記録面に接することなく同じ作用を実現するものである。このような記録紙の吸引手段を備えたインクジェット式記録装置の従来技術の1つとして、例えば、吸引手段によって記録紙の浮き上がりを防止したインクジェット式記録装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開平11−216919号公報 特開平10−315551号公報
しかしながら、上記従来技術に開示されているインクジェット式記録装置は、記録紙を排出する排紙装置より上流側に位置する記録実行領域(記録ヘッドのヘッド面と対向する領域)近傍において、記録紙の先端部分を吸引することによって、記録紙の浮き上がりを防止し、記録紙の浮き上がりによる記録品質の低下を防止するものであり、上述した歯付きローラ等の排紙用ローラを有する排紙装置を備えた構成になっているものである。そのため、排紙用ローラが記録紙の記録面に接することによって、記録面に排紙ローラの跡がついてしまうといった問題は解決されていない。
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、記録紙の記録面に接することなく記録紙を排出可能な構成を有することで、記録面の記録品質を損なう虞の少ないインクジェット式記録装置及び記録紙を排出する排紙装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様に記載の発明は、記録ヘッドからインクを吐出して、記録実行領域に給紙された記録紙に記録を実行する記録実行手段と、前記記録紙を副走査方向に間欠的に搬送する記録紙搬送手段と、前記記録紙を排出する排紙装置とを備えたインクジェット式記録装置であって、前記排紙装置は、前記副走査方向に移動可能なテーブルに、前記記録紙の記録面と反対側の面から該記録紙を吸着保持した状態で、該記録紙を前記副走査方向に搬送可能な構成によって、該記録紙の記録面に触れることなく該記録紙を排出する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
このように、副走査方向に移動可能なテーブル上に記録紙を記録面と反対側の面から吸着保持し、そのテーブルを副走査方向に移動させることによって、記録紙を副走査方向に搬送することができる。つまり、記録紙を記録面から付勢するのではなく、記録面と反対側の面から吸引することによって、同様の効果を生み出すものである。したがって、記録後の記録面に触れることなく、記録紙の副走査方向への搬送、及び記録後の記録紙の排出を行うことができる。
これにより、本発明の第1の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、記録後の記録面に接することなく記録紙を排出することができるので、排紙動作時に記録面の記録品質が損なわれる虞が少なくなるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様に記載の発明は、記録ヘッドからインクを吐出して、記録実行領域に給紙された記録紙に記録を実行する記録実行手段と、前記記録紙を副走査方向に間欠的に搬送する記録紙搬送手段と、前記記録紙を排出する排紙装置とを備えたインクジェット式記録装置であって、前記排紙装置は、第1の減圧室を有し、前記インクジェット式記録装置に固定した状態で配設された固定テーブルと、前記第1の減圧室内の空気圧を減圧可能な減圧手段と、第2の減圧室を有し、前記固定テーブルの上面を前記副走査方向に摺動可能な可動テーブルと、該可動テーブルを前記副走査方向へ駆動する駆動手段とを備え、前記固定テーブルの上面に形成された前記第1の減圧室に連通した第1の減圧孔と、前記可動テーブル底面に形成された前記第2の減圧室に連通した第2の減圧孔とが連通した状態で、前記可動テーブル上面に形成された前記第2の減圧室と連通した吸引孔に前記記録紙が吸引されて、前記可動テーブル上面に該記録紙が吸着保持される構成を有する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
固定テーブルの第1の減圧室は、第1の減圧室に連通した第1の減圧孔に配設された減圧手段によって減圧される。また、固定テーブルの上面に形成された第1の減圧室に連通した第1の減圧孔と、可動テーブル底面に形成された第2の減圧室に連通した第2の減圧孔とが連通した状態で、第1の減圧室が減圧されることによって、固定テーブルの上面に接して副走査方向に摺動可能な可動テーブルの第2の減圧室が減圧される。そして、それによって、可動テーブル上面に形成された第2の減圧室と連通した吸引孔に、可動テーブル上の記録紙が記録面と反対側の面から吸引されて吸着保持される。そして、可動テーブル上に吸着保持された記録紙は、可動テーブルが固定テーブル上を副走査方向に摺動することによって、副走査方向に搬送されて排出される。
これにより、本発明の第2の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、固定テーブル上を摺動する可動テーブル上に記録紙が記録面と反対側の面から吸引された状態で、可動テーブルが副走査方向に移動することによって記録紙が排出されるので、記録後の記録面に接することなく記録紙を排出することが可能となり、それによって、排紙動作時に記録面の記録品質を損なう虞が少なくなるという作用効果が得られる。
本発明の第3の態様に記載の発明は、前述した第2の態様において、前記インクジェット式記録装置は、前記記録実行領域の前記副走査方向上流側に配設され、前記記録紙の終端を検出可能な紙検出装置を備え、前記紙検出装置にて前記記録紙の終端を検出した時点で、前記記録紙搬送手段による前記副走査方向への該記録紙の搬送に連動して前記可動テーブルが前記副走査方向に移動する排紙動作を開始する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
記録紙は、記録紙搬送手段によって副走査方向に所定の搬送量にて搬送される。そして、記録紙の終端が記録紙搬送手段を通過した時点で、記録紙に対する記録が終了していない場合、記録紙は、排紙装置によって引き続き副走査方向に所定の搬送量で搬送される。また、紙検出装置は、記録実行領域より副走査方向上流側に配設されているので、記録紙の終端が紙検出装置を通過した後、記録紙搬送手段を通過する。したがって、記録紙の終端を紙検出装置が検出して、紙検出装置を通過した時点で、あるいは紙検出装置を通過後、所定量の記録紙搬送した後に排紙動作を開始することによって、記録紙の終端が記録紙搬送手段を通過した時に、記録紙がフリーな状態になることなく確実に排紙装置にて、引き続き記録紙の搬送を行うことができる。
これにより、本発明の第3の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、前述した第2の態様に記載の発明による作用効果に加えて、排紙装置による排紙動作を適切なタイミングで開始することが可能になるという作用効果が得られる。
本発明の第4の態様に記載の発明は、前述した第2の態様又は第3の態様において、前記インクジェット式記録装置は、前記可動テーブルが所定の位置まで移動した時点で、前記第1の減圧孔と前記第2の減圧孔との連通が遮断されて前記記録紙の吸引が停止する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
このように、可動テーブルが所定の位置まで移動した時点で、記録紙の吸引が停止する構成を成しているので、記録紙への記録終了後、記録紙を所定の位置まで搬送した時点で、排紙の度に減圧手段による減圧動作を停止させることなく、記録紙に対する吸引動作を停止させることができる。
これにより、本発明の第4の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、前述した第2の態様又は第3の態様に記載の発明による作用効果に加えて、可動テーブルが所定の位置まで移動した時点で、記録紙の吸引が停止する構成によって、減圧手段のON/OFF制御が不要になるとともに、常に適切なタイミングで可動テーブル上の記録紙の吸着保持状態を解除できるという作用効果が得られる。
本発明の第5の態様に記載の発明は、前述した第2〜第4の態様のいずれかにおいて、前記インクジェット式記録装置は、前記減圧手段によって吸引した空気を前記記録紙に放出することによって、該記録紙を前記インクジェット式記録装置に配設された排紙トレイに押し出すことが可能な放出ノズルを備える、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。このような放出ノズルによって、記録済みの記録紙を可動テーブルから排紙トレイに押し出すので、可動テーブル上には何もない状態となり、次の記録紙の搬送動作、及び排出動作を連続して行うことが可能になる。
これにより、本発明の第5の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、前述した第2〜第4の態様のいずれかに記載の発明による作用効果に加えて、減圧手段にて吸引した空気圧を利用した放出ノズルによって、可動テーブル上の記録紙を排紙トレイに押し出すので、そのまま連続して次の記録紙への記録を行うことができるという作用効果が得られる。また、記録実行中の記録紙に対しても放出ノズルから空気を放出する構成であっても良く、それによって、コックリング等による記録紙の浮き上がりを防止できるので、記録紙の浮き上がりによる記録品質の低下を防止できるという作用効果も得られる。
本発明の第6の態様に記載の発明は、前述した第2〜第5の態様のいずれかにおいて、前記インクジェット式記録装置は、前記固定テーブルの上面にインク吸収剤が配設され、前記記録紙の終端まで余白無く記録を実行する際に、該記録紙の終端からはみ出た位置に吐出されたインクが、前記インク吸収剤に打ち捨てられる構成を成している、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
従来の記録紙の終端まで余白無く記録を実行可能な構成を成すインクジェット式記録装置は、記録紙の終端に記録を実行する際に、記録紙の終端からはみ出て吐出されるインクを打ち捨てる溝が形成されている。このインク打ち捨て用の溝は、プラテンに形成されているので、あまり幅の広い溝にすることができない。したがって、記録紙の終端に記録を実行する際は、記録ヘッドのヘッド面に形成されているインクを吐出する複数のノズルアレイの全てを使用すると、インク打ち捨て用の溝からインクがはみ出してプラテンにインクが付着してしまうことになる。そのため、記録紙の終端に余白無く記録を実行する際には、使用するノズルアレイの数を限定して記録を行っている。
本発明の第6の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置は、固定テーブルの上面にインク吸収剤が配設され、記録紙の終端まで余白無く記録を実行する際に、記録紙の終端からはみ出た位置に吐出されたインクが、インク吸収剤に打ち捨てられる構成を成している。このような構成であることによって、広い範囲のインク吸収材を配設することができるので、記録紙の終端に余白なく記録を実行する際に、広い範囲でインクを打ち捨てることが可能になる。そして、それによって、記録ヘッドの全てのノズルアレイを使用して記録を実行することができるようになる。
これにより、本発明の第6の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、前述した第2〜第5の態様のいずれかに記載の発明による作用効果に加えて、記録紙の終端に余白なく記録を実行する際に、記録ヘッドの全てのノズルアレイを使用して記録を実行することができるので、それによって、記録実行のスループットを向上させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第7の態様に記載の発明は、前述した第2〜第6の態様のいずれかにおいて、前記インクジェット式記録装置は、前記第1の減圧孔からインクミストを吸引可能な構成を成している、ことを特徴としたインクジェット式記録装置である。
インクジェット式記録装置において、記録ヘッドのヘッド面のノズルアレイからインクを記録紙の記録面に吐出する際に、インクの一部が霧状になって空気中を浮遊するインクミストが発生する。そして、インクミストは、このインクミストが記録面に付着することによって、記録面が汚れてしまい、記録品質を低下させる要因となる。本発明の第7の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置は、第1の減圧孔からインクミストを吸引可能な構成を成しているので、インクミストが記録紙の記録面に付着する虞を少なくすることができる。
これにより、本発明の第7の態様に記載の発明に係るインクジェット式記録装置によれば、前述した第2〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果に加えて、インクミストによって記録紙の記録面が汚れてしまう虞を少なくすることができるという作用効果が得られる。
本発明の第8の態様に記載の発明は、前述した第1〜第7の態様のいずれかに記載された排紙装置である。本発明の第8の態様に記載の発明に係る排紙装置によれば、インクジェット式記録装置の排紙装置において、前述した第1〜第7の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面図であり、図2はその側面図である。
インクジェット式記録装置50には、普通紙等の記録紙Pに記録を実行する記録手段として、キャリッジガイド軸51に軸支され、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録紙Pにインクを吐出して記録を行う記録ヘッド62が搭載されている。そして、キャリッジ61を主走査方向Xに搬送し、キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに搬送しながら、記録ヘッド62が記録紙Pにインクを吐出することで記録紙Pに記録が行われる。
また、インクジェット式記録装置50には、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙Pを給紙可能な構成を有するASF(オート・シート・フィーダ、以下ASFという)が設けられている。ASFは、給紙トレイ58に設けられた2つの給紙ローラ57及び図示してない分離パッド等を有する給紙機構である。給紙ローラ57は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、D形の断面形状を有している。この2つの給紙ローラ57の1つは、給紙トレイ58の一方側に配置され、もう1つの給紙ローラ57は、記録紙ガイド59に取り付けられており、記録紙ガイド59は、記録紙Pの幅に合わせて符号Aで示した矢印の方向に摺動可能に給紙トレイ58に設けられている。そして、給紙ローラ57の回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ58に置かれた複数の記録紙Pを給紙する際に、複数の記録紙Pが一度に給紙されることなく、1枚ずつ正確に自動給紙される。
そして、給紙された記録紙Pは、給紙ローラより副走査方向の下流側に配設された記録紙搬送手段により、記録実行領域側となる副走査方向Yに所定の紙送り量で間欠的に搬送される。
この記録紙Pを副走査方向Yに間欠的に搬送する記録紙搬送手段として、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接して記録紙Pの搬送に従動して回転する。
また、給紙ローラ57と搬送駆動ローラ53との間には、従来技術において公知の技術による紙検出装置63が配設されている。紙検出装置63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。
一方、インクジェット式記録装置50は、記録された記録紙Pを排紙する手段として、本願発明に係る排紙装置1を備えている。排紙装置1は、固定テーブル11と、可動テーブル12と、減圧手段としてのファン13と、放出ノズル18とで構成され、この排紙装置1によって、記録紙Pは副走査方向Yに排出される。
固定テーブル11は、中空構造による第1の減圧室111を有しており、インクジェット式記録装置50本体に固定された状態で配設され、その底部にはファン13が配設されている。ファン13と第1の減圧室111とは、吸気孔14で連通している。ファン13が回転することによって、第1の減圧室111内の空気が、符号Bで示した矢印の方向に吸気されて、第1の減圧室111内が減圧される。また、固定テーブル11の上面には、第1の減圧室111に連通している第2の連通孔15が形成されている。
可動テーブル12は、中空構造による第2の減圧室121を有しており、固定テーブル11上を副走査方向Yに摺動可能な状態で配設されている。また、可動テーブル12の底面には、第2の減圧室121に連通している第2の減圧孔16が形成されている。さらに、可動テーブル12の上面には、第2の減圧室121と連通している複数の吸引孔17が形成されている。そして、第1の減圧孔15と第2の減圧孔16とが符号Cの矢印で示した如く連通した状態で、複数の吸引孔17に符号Dの矢印で示した如く記録紙Pが吸引されて、可動テーブル12の上面に記録紙Pが吸着保持される。
放出ノズル18は、ファン13で吸引した空気を放出する構成を成しており、放出ノズル18から放出する空気の圧力によって、可動テーブル12上の記録後の記録紙Pを、図示していない排紙トレイ等に向けて排出するものである。
また、インクジェット式記録装置50は、記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとのギャップを規定するプラテンが配設されておらず、可動テーブル12がプラテンとしての機能も果たす構成となっている。
次に、記録紙Pに記録が実行され、排紙されるまでを図3〜図7を参照しながら順を追って説明する。図3は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の概略の側面図であり、記録紙Pに対して記録が実行されている状態を示したものである。
キャリッジ61が主走査方向Xに往復動しながらインクを記録紙Pに対して吐出する動作と、搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54とによる副走査方向Yへの記録紙Pの搬送とが交互に実行されて、記録紙Pに対して記録が行われる。当該実施の形態においては、ファン13は常時回転した状態で、可動テーブル12上の記録紙Pを吸引し続けるので、可動テーブル12上の記録紙Pは、常に吸引孔17から吸引されて可動テーブル12上に吸着保持される。これによって、記録紙Pは、可動テーブル12に吸引されつつ、可動テーブル12を摺動しながら搬送されるので、コックリング等による記録紙Pの浮き上がりを防止することができ、それによって、記録紙Pと記録ヘッド62のヘッド面との間隔を常に一定に保つことができる。
図4は、記録紙Pの終端が、搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54から離れた状態を示したものである。記録紙Pの終端が、まず紙検出装置63を通過し、つづいて搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54から離れた時点で、可動テーブル12が副走査方向Yに動き始める。このタイミングは、紙検出装置63を記録紙Pの終端が通過した検出タイミングと、紙検出装置63から搬送駆動ローラ53及び搬送従動ローラ54までの距離とから決定することができる。そして、記録紙Pは、可動テーブル12によって、引き続き副走査方向Yに間欠的に搬送されて、記録紙Pに対する残りの記録が実行される。
図5は、記録紙Pの終端近傍に記録が実行されている状態を示したものである。記録紙Pは、可動テーブル12によって、副走査方向Yに搬送されながら、その終端近傍に記録が実行される。その際、記録紙Pの終端に余白なく記録を実行する場合は、固定テーブル11の上面に配設されているインク吸収剤19に余分なインクを打ち捨てながら、記録紙Pの終端への記録が実行される。これによって、広い領域にインクを打ち捨てることができるので、記録紙Pの終端へ余白なく記録を実行する際に、記録ヘッド62の全てのノズルアレイからインクを吐出して記録を行うことができる。そして、それによって、記録紙Pの終端へ余白なく記録を実行する際のスループットを向上させることができる。
図6は、記録紙Pの終端近傍に記録を実行した状態を示したものである。可動テーブル12が、さらに副走査方向Yに移動し、第1の減圧孔15の一部が外部に開口した状態になる。これによって、記録ヘッド62による記録実行領域の空気中に浮遊している霧状のインク、いわゆるインクミストを吸引することができるので、インクミストが記録紙Pの記録面に付着することによる記録品質の低下を防止することができる。
図7は、記録紙Pに対する記録が終了し、記録紙Pが副走査方向Yに排出される状態を示したものである。記録紙Pに対する記録が終了し、可動テーブル12が、さらに副走査方向Yに移動することによって、第1の減圧孔15と第2の減圧孔16との連通が、図示の如く遮断される。それによって、吸引孔17からの吸引が停止し、記録紙Pは可動テーブル12の上に吸着保持されない、置かれているだけの状態となる。つづいて、放出ノズル18から記録紙Pに対して、ファン13から吸引した空気を符号Eの矢印で示した方向に放出し、その空気圧によって、可動テーブル12の上の記録紙Pを図示していない排紙トレイ等に向けて搬送する。そして、可動テーブル12を、図3に示した位置まで移動させて、次の記録が実行可能な状態となる。
また、記録実行中においても、この放出ノズル18から空気を放出し続けても良く、それによって、記録紙Pを記録面側から可動テーブル12に押しつける力を作用させることができるので、記録紙Pの浮き上がりを、さらに抑えることができる。そして、吸引孔17からの吸引が停止し、記録紙Pが可動テーブル12の上に吸着保持されていない状態になった時点で、放出ノズル18からの放出される空気の圧力によって、記録紙Pは、図示していない排紙トレイ等に排出される。
このようにして、本願発明に係るインクジェット式記録装置50は、記録紙Pの記録面に接することなく記録紙Pを排出可能な構成を有する排紙装置1を備えているので、記録面の記録品質を損なう虞を少なくすることができる。
他の実施の形態としては、排紙装置1を可動テーブル12とファン13、及び放出ノズル18で構成し、ファン13が可動テーブル12と一体に副走査方向Yに移動するものが挙げられる。
図8は、本願発明に係るインクジェット式記録装置50の他の実施の形態を示した概略の側面図である。可動テーブル12は、中空構造による第2の減圧室121を有しており、固定テーブル11上を副走査方向Yに摺動可能な状態で配設されている。ファン13と第2の減圧室121とは、吸気孔14で連通している。ファン13が回転することによって、第2の減圧室121内の空気が、符号Bで示した矢印の方向に吸引されて、第2の減圧室121内が減圧される。また、可動テーブル12の上面には、第2の減圧室121と連通している複数の吸引孔17が形成されている。そして、符号Cの矢印で示した如く、第2の減圧室121が減圧されることによって、複数の吸引孔17に符号Dの矢印で示した如く記録紙Pが吸引されて、可動テーブル12の上面に記録紙Pが吸着保持される。
放出ノズル18は、ファン13で吸引した空気を吐出する構成を成しており、放出ノズル18から吐出する空気の圧力によって、可動テーブル12上の記録後の記録紙Pを、図示していない排紙トレイ等に向けて排出する。また、当該実施の形態においても、インクジェット式記録装置50は、記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとのギャップを規定するプラテンが配設されておらず、可動テーブル12がプラテンとしての機能も果たす構成となっている。
このようにして、可動テーブル12にファン13を配設し、固定テーブル11を設けない構成としても本願発明の実施は可能であり、本願発明による作用効果を得ることできる。
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本願発明によれば、記録紙の記録面に接することなく記録紙を排出可能な構成を有することで、記録面の記録品質を損なう虞の少ないインクジェット式記録装置を提供することができる。
本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の平面図である。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の一実施の形態を示した概略の側面図である。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図であり、記録紙に対して記録が実行されている状態を示したものである。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図であり、記録紙の終端が、搬送駆動ローラ及び搬送従動ローラから離れた状態を示したものである。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図であり、記録紙の終端近傍に記録が実行されている状態を示したものである。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図であり、記録紙の終端近傍に記録を実行した状態を示したものである。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の概略の側面図であり、記録紙に対する記録が終了し、記録紙が副走査方向に排出される状態を示したものである。 本願発明に係るインクジェット式記録装置の他の実施の形態を示した概略の側面図である。
符号の説明
1 排紙装置、11 固定テーブル、12 可動テーブル、13 ファン、14 吸気孔、15 第1の減圧孔、16 第2の減圧孔、17 吸引孔、18 放出ノズル、19 インク吸収材、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、57 給紙ローラ、58 給紙トレイ、59 記録紙ガイド、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63 紙検出装置、111 第1の減圧室、121 第2に減圧室

Claims (6)

  1. 記録ヘッドからインクを吐出して、記録実行領域に給紙された記録紙に記録を実行する記録実行手段と、前記記録紙を副走査方向に間欠的に搬送する記録紙搬送手段と、前記記録紙を排出する排紙装置とを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記排紙装置は、第1の減圧室を有し、前記インクジェット式記録装置に固定した状態で配設された固定テーブルと、
    前記第1の減圧室内の空気圧を減圧可能な減圧手段と、
    第2の減圧室を有し、前記固定テーブルの上面を前記副走査方向に摺動可能な可動テーブルと、
    該可動テーブルを前記副走査方向へ駆動する駆動手段とを備え、
    前記固定テーブルの上面に形成された前記第1の減圧室に連通した第1の減圧孔と、前記可動テーブル底面に形成された前記第2の減圧室に連通した第2の減圧孔とが連通した状態で、前記可動テーブル上面に形成された前記第2の減圧室と連通した吸引孔に前記記録紙が吸引されて、前記可動テーブル上面に該記録紙が吸着保持され、
    該記録紙への記録実行中に前記第1の減圧孔の一部が、前記記録ヘッドの記録実行領域空間を吸引可能に前記インクジェット式記録装置の内部空間に開口した状態となる構成を成している、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  2. 請求項1において、前記第1の減圧孔と前記第2の減圧孔との連通が遮断される位置まで前記可動テーブルが移動した時点で前記記録紙の吸引が停止する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  3. 請求項1又は2において、前記固定テーブルの上面にインク吸収剤が配設され、前記記録紙の終端まで余白無く記録を実行する際に、該記録紙の終端からはみ出た位置に吐出されたインクが、前記インク吸収剤に打ち捨てられる構成を成している、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記記録実行領域の前記副走査方向上流側に配設され、前記記録紙の終端を検出可能な紙検出装置を備え、前記紙検出装置にて前記記録紙の終端を検出した時点で、前記記録紙搬送手段による前記副走査方向への該記録紙の搬送に連動して前記可動テーブルが前記副走査方向に移動する排紙動作を開始する、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記減圧手段によって吸引した空気を前記記録紙に放出することによって、該記録紙を前記インクジェット式記録装置に配設された排紙トレイに押し出すことが可能な放出ノズルを備える、ことを特徴としたインクジェット式記録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載された排紙装置。
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