JP4653602B2 - 電力制御装置 - Google Patents

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この発明は、負荷に対して電力を供給する電力制御装置に関し、特に、ソフトスタート制御を行なう電力制御装置に関する。
従来より、電子写真方式の画像形成装置には、用紙の表面に形成された現像剤像(トナー像)を堅牢に定着させる定着装置が備えられている。
一般的に定着装置は、加熱ローラ、定着ローラ、ヒータ及び温度検出部等から構成される。加熱ローラ及び定着ローラは、形成した定着部(ニップ部)を通過する用紙の表面に形成された現像剤像を加熱、加圧して溶融、固着させる。ヒータは、加熱ローラを加熱する。温度検出部は、温度検出手段(サーミスタ)等から構成され、定着部付近の加熱ローラの周面温度等を検出する。
現像剤像を安定して用紙の表面に定着させるには、定着部の温度を最適温度に維持する必要がある。そのため、温度検出部により検出された結果に基づいて画像形成装置の動作を制御するCPUがヒータのオン/オフ制御を行う。
定着装置の熱源となるヒータは、一般的に熱応答性のすぐれたハロゲンヒータ等が使用される。ハロゲンヒータは、温度が上昇するに従って抵抗値が大きくなる正の抵抗特性を有している。したがって、温度が低い状態のハロゲンヒータに商用電源(交流電源)から電力を供給すると、抵抗値が低いためにヒータに通常流れる電流値の10倍にも達する突入電流が流れる可能性があり、商用電源の電圧降下による周辺機器に与える影響も無視できなくなっていた。
また、欧州CEマークには、電源電圧変動に関して「1相あたりの入力電流が16A以下の機器の電圧変動とフリッカの限度値」を定めた国際規格があり、突入電流に伴って商用電源の電圧が変動して照明等がちらつかないよう規制されている。
そこで、従来の画像形成装置には、ヒータに流れる突入電流を抑制する構成を備えた種々の提案がなされている。代表的なものとして、位相制御を用いたソフトスタート(ソフトスタートオン)制御を行う構成のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、図1に示すようにヒータの電力供給の開始時に、商用電源の電圧波形の位相角が指定位相角に到達した時に電力供給を開始し、商用電源の電圧のゼロクロスタイミングで電力供給を停止する。上記処理を複数回繰り返す際に上記指定位相角を指定通電時間経過毎に徐々に減少させてヒータの電力の通電時間を増加させていく。これにより、最終的に通電時間が交流電源の半周期の全時間となり、ヒータは常時オン状態となる。また、指定位相角を商用電源の電圧波形の1周期毎に減少させていく構成等もある。
特開2002−268447公報
しかしながら、上述の特許文献1の構成では、ヒータの温度に対する抵抗特性を考慮したソフトスタート制御を行っていないので、ヒータに流れる突入電流を十分に抑制できない場合がある。これは、ヒータの温度がある程度上昇する前に電力の通電時間が増加し、抵抗値が低い状態のヒータに大きな電力が供給されてしまう可能性があるからである。
そこで、ソフトスタート制御の経過時間に対するヒータへの電力の通電時間の増加率を小さく(緩やかに)することで、突入電流の発生を抑制することも考えられるが、ソフトスタート制御の制御時間が長くなってしまうので、ヒータの温度を上昇させるのに時間がかかってしまう。そのため、加熱ローラを設定温度に上昇させるのに時間がかかってしまう。
また、指定通電時間経過毎に通電時間を増加させていく構成では、指定通電時間中は指定位相角が固定されている。そのため、指定通電時間経過後の通電時間が増加(変化)した際にヒータに流れる電流が瞬間的に増加する。これにより、ヒータの温度が低い状態では電流の瞬間的な増加に伴って大きな突入電流が発生し、商用電源の電圧変動によってフリッカ値の増加も十分に防止されない。
さらに、従前知られているように、ヒータの通電制御においてトライアックを用いて位相制御を行った場合、商用電源から高調波電流がヒータに供給される。このような高調波電流が多数の電子機器で発生した場合、商用電源の電力設備に障害が生じるので、このような障害を防止するよう、規格によって高調波電流は一定値以下に定められている。このように、高調波電流の発生を低減することも重要である。
さらに、ヒータへの通電のオン/オフを切り換える際に、特定の周波数の高調波電流が発生することを防止することも重要である。
この発明の目的は、負荷の温度に対する抵抗特性を考慮し、かつ、特定の周波数における高調波電流が多く発生することを防止しつつソフトスタート制御を行なう電力制御装置を提供することである。
(1)の発明に係る電力制御装置は、通電切換手段および制御手段を備える。通電切換手段は、温度に対する抵抗特性が正である負荷および商用電源にそれぞれ接続され、負荷と商用電源との接続のオン/オフの切換を行なう。
制御手段は、負荷に対する通電開始後の所定期間に、通電切換手段を制御することによって負荷への通電時間を制限するソフトスタート制御を行なう。制御手段は、ソフトスタート制御を行なう所定期間中において、商用電源の電圧波形の半周期毎に、予め定められた通電時間分だけ負荷と商用電源との接続をオンにする。なお、商用電源の電圧波形の半周期毎のタイミングを検出する手段の例として、商用電源の電圧波形のゼロクロスタイミングを検出するゼロクロス検出手段が挙げられる。
また、制御手段は、所定期間の前半よりも後半の方が、半周期毎の通電時間の単位時間あたりの増加分が多くなるようにする。これは、ソフトスタート制御を行なう所定期間の前半では、負荷の温度が低くその抵抗値が低いからである。具体例として、負荷への通電開始時には位相制御により電圧波形の半周期あたりの通電時間が占める割合を20%程度に抑え、所定時間の後半において電圧波形の半周期あたりの通電時間が占める割合を上昇させて100%に至るよう制御することが挙げられる。このように、負荷の抵抗値が低い状態における負荷への通電量を抑えることによって、突入電流の発生が抑えられ、フリッカ値の増加が抑えられる。
さらに、制御手段は、所定期間中において、各半周期毎に占める通電時間の長さを予め定められた範囲で時間的変化させる。このように、通電時間の長さを時間的変化させることにより、通電切換手段によるオン/オフの切換の際に、特定の周波数での高調波電流が高くなりにくくなる。
(2)また、所定期間中における各半周期毎の通電時間の情報を記録する記録手段をさらに備え制御手段は、記録手段の記録内容に基づいてソフトスタート制御を行なう
この構成においては、各半周期毎に適用すべき通電時間が記録手段に記録される。例えば、ソフトスタート制御を行なう所定期間が、電圧波形が150周期分の長さに相当する場合には、各半周期毎に適用すべき通電時間の長さに関する300個のデータが、少なくとも300個の記憶領域を備える記録手段に記録される。
制御手段は、記録手段の記録内容を順次読み出し各半周期毎の通電時間の長さを決定することによって、ソフトスタート制御が行なう。
(3)さらに、通電時間は、予め設定された基準値を乱数によって設定される増減量分だけ増減させることによって時間的変化するように設定される
この構成においては、商用電源の電圧波形の半周期あたりの通電時間が、乱数によって変動する。この結果、通電切換手段によるオン/オフの切換の際に、特定の周波数への偏りが分散する。このため、ある特定の周波数について高調波電流が高いレベルになることが簡易に防止される。
(1)の発明によれば、突入電流の発生およびフリッカ値の増加を防止できる。また、特定の周波数(次数)での高調波電流が大きくなることを防止できる。
(2)また、ソフトスタート制御のたびに通電時間の長さを設定する必要がないため、制御手段の負担が軽減する。
(3)さらに、ある特定の周波数について高調波電流が高いレベルになることを簡易に防止することができる。
図2に示すように、複写機1は、画像読取部10、画像形成部20、給紙搬送部40、排紙トレイ30、電力供給ユニット50、および制御部60を備える。複写機1は、その内部に用紙搬送路を備える。この用紙搬送路は、給紙搬送部40から画像形成部20を経由して排紙トレイ30までの間に形成される。
画像読取部10は、透明ガラスからなる原稿台11と、原稿台11の下方に配置されたスキャナ光学系12とを備える。スキャナ光学系12は、露光用光源13、複数の反射鏡14A〜14C、結像レンズ15、および光電変換素子(CCD)16を備える。
画像形成部20は、図中の時計周りに回転駆動されるドラム形状の感光体21を備える。感光体21の周囲には、主帯電器22、露光装置23、現像装置24、転写装置28、およびクリーニング装置31を備える。主帯電器22は、感光体21を所定の電位に帯電させる。露光装置23は、入力される画像データに基づいてレーザ光を感光体21の表面に照射し、静電潜像を形成する。入力される画像データの例として、CCD16により読み取られ、さらに画像処理が施された原稿の画像情報に係る画像データが挙げられる。現像装置24は、感光体21表面の静電潜像をトナーにより現像する。転写装置28は、感光体21上のトナー像を記録用紙に転写する。クリーニング装置31は、感光体21表面の残留トナーを除去する。
用紙搬送路における感光体21の下流には、定着装置24が配置される。定着装置24は、加熱ローラ25および定着ローラ26を備える。加熱ローラ25は、中空円筒のローラ部材の内部にヒータ27を備える。本実施形態には、ヒータ27としてハロゲンヒータを使用している。ただし、温度に対する抵抗特性が正であるヒータであれば、ハロゲンヒータ以外の種類のヒータを用いることもできる。定着ローラ26は、その周面が加熱ローラ25の周面に圧接するように配置される。加熱ローラ25および定着ローラ26の圧接部に定着ニップ部が形成され、用紙はこの定着ニップ部を通過する。
給紙搬送部40は、記録用紙が収納された用紙カセット41〜43を備える。用紙カセット41〜43と画像形成部20との間には複数の搬送ローラが配置されている。これらの搬送ローラによって、用紙カセット41〜43から送り出された用紙が画像形成部20に導かれる。排紙トレイ30は、画像形成部20において画像形成処理がされ、複写機1の外に排出される記録用紙を収容する。
電力供給ユニット50は、図3に示すように、商用電源70に接続される。電力供給ユニット50は、複写機1の各部に電力を供給するが、ここでは特に電力供給ユニット50からヒータ27への電力供給について説明する。電力供給ユニット50は、ゼロクロス信号検出回路51およびトライアック52を備える。ゼロクロス信号検出回路51は、商用電源70の電圧波形のゼロクロス信号を検出し、その検出結果を制御部60に供給する。トライアック52は、商用電源70とヒータ27との間に配置され、制御部60からの信号に基づいて、商用電源70とヒータ52との接続のオン/オフを切り換える。ここでは、トライアック52は、制御部60からのトリガ信号を受けることにより商用電源70とヒータ27とを接続する。
制御部60は、図3に示すように、RAM61、ROM62、CPU63、画像処理部68、コンパレータ67、A/D変換器66、メモリ69、および入出力装置(I/O)64,65を備える。RAM61は、一時的にデータが記録される作業用の記録領域である。ROM62は、複写機1の動作に必要な各種のプログラムを格納する。CPU63は、ROM62に格納されたプログラムを読み込みつつ、複写機50各部の動作を統括的に制御する。画像処理部68は、入力される画像データに対して所定の手順で画像処理を行なう。
コンパレータ67は、加熱ローラ25の周面の温度が設定温度以上であるか否かを検出する。コンパレータ67は、加熱ローラ25の周面の温度を検出するサーミスタ29に接続されており、サーミスタ29からの信号とレファレンス信号とを比較し、その比較結果に基づいて信号を出力する。
A/D変換器66は、コンパレータ67に接続されており、コンパレータ67からアナログの比較信号を受信する。A/D変換器66は、受信した比較信号をディジタル信号に変換し、CPU63に供給する。
メモリ69は、本発明の記憶手段を構成する。メモリ69は、不揮発性であり、ソフトスタート制御用の指定カウント値を記憶する。本実施形態では、メモリ69は、0〜299のアドレスで特定される300個の記憶領域を備える。各記録領域には、後述する指定カウント値が記憶される。以下、便宜上、アドレスx(x=0,1,2…299)の記録領域に記録される指定カウント値をT(x)と表現する。
入出力装置(I/O)64は、ゼロクロス信号検出回路51に接続される。入出力装置(I/O)65は、トライアック52に接続される。なお、本実施形態では、電力供給ユニット50および制御部60によって、本発明の電力制御装置が構成される。
複写機1では、ソフトスタート制御時およびソフトストップ制御時において、図4に示す位相制御を行なう。同図において、W1は商用電源70の電圧波形であり、W2はヒータ27への通電波形である。通電波形W2に示すように、ゼロクロス信号検出回路51がゼロクロスを検出したタイミングで、ヒータ27への通電が停止される。そして、CPU63内蔵のタイマが予め設定された指定カウント値をカウントアップしたタイミングでヒータ27への通電が開始され、次のゼロクロスのタイミングでヒータ27への通電が停止される。
つまり、指定カウント値が小さい場合、電圧波形の半周期においてヒータ27への通電時間が長くなる。一方、指定カウント値が大きい場合、電圧波形の半周期においてヒータ27への通電時間が短くなる。このため、各半周期毎の指定カウント値を任意に設定することによって、各半周期毎のヒータ27への通電時間を決定できるため、所望する手順のソフトスタート制御およびソフトストップ制御が実行される。
図5は、ソフトスタート制御の手法の一例を示す。この例では、ソフトスタート制御の期間が3秒に設定されており、電圧波形の1周期が20ミリ秒(半周期は10ミリ秒)に設定されている。このため、ソフトスタート制御は、電圧波形の半周期300回分の期間にわたって実行される。図5の横軸はソフトスタート制御開始後の経過時間を示しており、縦軸は電圧波形の各半周期毎の通電時間を示している。図5の例では、ソフトスタート制御の期間における最初の2秒間において通電時間が2ミリ秒(半周期全体の20%)に設定されている。さらに、後の1秒間においては、通電量が1秒間に8ミリ秒のペースで増加している。
ここで、図5に示すように前半区間と後半区間で通電時間の増加率を変更しているのは、ヒータ27に突入電流が発生するのを抑制するためである。つまり、ヒータ27は、温度が低いほど抵抗値が低くなり、温度が高いほど抵抗値が高くなる。そのため、温度の低い状態のヒータ27ほど電流が流れやすく、突入電流が発生し易いからである。
したがって、上記例の構成により、ヒータ27の温度が低い時はヒータ27の温度がある程度上昇するまで小さな電力しか供給しないので、突入電流の発生を適切に抑制することができる。これにより、商用電源70の電圧変動を適切に抑制することができる。また、ヒータ27の温度がある程度上昇した後半区間では、前半区間に比べて通電時間の増加率が大きいが、ヒータ27の抵抗値が前半区間でのヒータ27の抵抗値に比べて大きい。そのため、高い抵抗値によってヒータ27に流れる電流は小さいので突入電流の発生を適切に抑制できる。したがって、フリッカ値の増加を適切に抑制することができる。
さらに、予めメモリ69に指定カウンタ(通電時間)を記憶しておくことによって、通電時間を求める処理を行う必要がなくなり、ソフトスタート制御の構成を単純にできる。しかも、CPU63を駆動するクロックスピードに応じた精度で通電時間を制御することができるので、CPU63において高精度なソフトスタート制御を行うことができる。
次に、ソフトスタート制御の他の実施例を示す。本実施例の発明がなされた経緯について説明すると、発明者が高調波電流の抑制方法を検討する中で各半周期ごとの通電時間を変化させて高調波電流を実測し、高調波電流が抑制されていることを見出し通電時間を乱数を用いて変化させる本実施例の発明に至った。
以下、図6(A)に高調波電流を抑制するための実施例を示す。ソフトスタート制御の期間、電圧波形の1周期は、図5の例と同様である。図6(A)の横軸はソフトスタート制御後の経過時間を示しており、縦軸は電圧波形の各半周期毎の通電時間を示している。図6(A)の例では、ソフトスタート制御の期間における最初の2秒間において通電時間が時間的変化するように設定される。具体的には、基準通電時間の2ミリ秒(半周期全体の20%)を、±20%の範囲で増減させた値を通電時間として採用している。ここでは、±20%の範囲の増減量は、CPU63で乱数を発生させることによって決定している。前半区間である最初の2秒間の通電時間についての詳細を図6(B)に示す。なお、図6(A)に示す例においても、後の1秒間においては、通電量が1秒間に8ミリ秒のペースで増加している。
図6に示すソフトスタート制御では、ソフトスタートの最初の2秒間において基準通電時間の2ミリ秒を±20%の範囲で増減させて、その後の1秒間において通電量を1秒間に8ミリ秒のペースで増加するよう制御している。
ここで、図7(A)、(B)を用いて、図6に示すソフトスタート制御の変形例を説明する。最初の2秒間の制御を第1の制御C1、その後の1秒間の制御を第2の制御C2とする。このとき、図7(A)に示すように、第1の制御C1と第2の制御C2との間に、通電を停止する休止時間R0を設けても良い。第1の制御C1によるヒータ予熱の効果は、休止時間R0の間は持続するので、その後の第2の制御C2で通電時間を増加させても突入電流を抑制できる。
図7(A)に示す例をさらに更に変形した例を図7(B)を用いて説明する。図7(B)に示すように、画像形成装置待機時には休止時間R0に相当する期間の通電停止と第1の制御C1を交互に実施し、コピースタートボタンオンなど画像形成開始指示をトリガとして第2の制御C2を開始しても良い。図7(B)に示す制御によれば、画像形成開始指示から通電時間を早く増加させることができる。
図6(A)に示す実施例における高調波抑制効果を実証すべく実験を行い、図9の実測値を得た。ここで、図8および図9を用いて、高調波電流の発生について説明する。図8および図9では、各周波数における高調波電流の実測値(枠有り)と規格による最大許容値(枠無し)を示している。図8は、図5に示すソフトスタート制御を行なった場合における高調波電流の分布を示しており、図9は図6に示すソフトスタート制御を行なった場合における高調波電流の分布を示している。図5に示すソフトスタート制御では、奇数次数において高調波電流の大きさが規格で示す最大許容値に近づいている。これに対して、図6に示すソフトスタート制御では、奇数次数における高調波電流が小さく抑えられており、規格で示す最大許容値に対して十分なマージンを確保できている。特に17次以上の奇数次数において高調波電流の抑制効果が高い。
本実施形態におけるソフトスタート制御は、予めメモリ69に記録された指定カウント値を順次読み出すことによって各半周期、すなわち10ミリ毎に区切られた複数の微小期間における通電時間が決められる。
なお、複写機1において、ソフトストップ制御時には、メモリ69に記録された指定カウント値を逆に読み出される。このため、図5に示すソフトスタート制御を行なう場合には、図10に示すソフトストップ制御が実行される。また、図6に示すソフトスタート制御を行なう場合には、図11に示すソフトストップ制御が実行される。
このように、複写機1では、ソフトスタート制御時またはソフトストップ制御時において、ヒータ27の特性を考慮しつつヒータ27への通電時間を決定している。さらに、複写機1は、ある特定の周波数の高調波電流が発生を防止するためのソフトスタート制御機能およびソフトストップ制御機能を有している。
図12は、ソフトスタート制御またはソフトストップ制御を実行時における制御部60の動作手順を示すフローチャートである。複写機1では、起動時および電源オフ時だけでなく、ヒータ27への通電開始時およびヒータ27への各通電停止時に毎回ソフトスタート制御またはソフトストップ制御が行なわれる。ここでは、コピー要求を受け付けた際のソフトスタート制御またはソフトストップ制御を説明する。
コピー要求がされると、制御部60は、加熱ローラ25の周面温度が設定温度未満であるか否かを判断する(S1)。S1の判断ステップにおいて、加熱ローラ25の周面温度が設定温度未満である場合には、制御部60は、CPU63が記憶している変数iの値が0未満であるか否かを確認する(S2)。変数iが0未満というのは、後述するように、前回のソフトストップ制御によってヒータ27がオフにされたことを示す。このため、制御部60は、変数iが0未満の場合には、ソフトスタート制御を行なうことが可能な状態であると判断する。
S2の判断ステップにおいて、変数iが0以上である場合には、制御部60は再びS1の判断ステップに移行する。これは、後述するように、変数iが0以上の場合には、ヒータ27が常時オン状態であると判断できるからである。
これに対して、S2の判断ステップにおいて、変数iが0未満である場合には、制御部60は変数iを0にセットする(S3)。続いて、制御部60は、ゼロクロス信号検出回路51が商用電源70のゼロクロス信号を検出するまで待機する(S4)。
S4の待機ステップにおいて、ゼロクロス信号検出回路51が商用電源70のゼロクロス信号を検出したときは、制御部60は、CPU63に内蔵されるカウンタのカウントを開始する(S5)。同時に、制御部60はメモリ69に格納されている指定カウント値T(i)を読み出す(S5)。例えば、iが0にセットされている場合には、指定カウント値T(0)が読み出される。さらに、制御部60は、ゼロクロス信号を検出したタイミングでトライアック52に信号を出力し、商用電源70とヒータ27との間の接続を遮断する(S5)。
続いて、制御部60は、商用電源70とヒータ27との間の接続を遮断した状態を維持したまま、カウンタのカウント値が指定カウント値T(i)に達するまで待機する(S6)。
S6の待機ステップにおいて、カウンタのカウント値が指定カウント値T(i)に達したときは、制御部60はトライアック52にトリガ信号を出力し、ヒータ27への通電を行なう(S7)。続いて、制御部60は、変数iを1つ増加させる(S8)。上述のS4〜S8のステップは、変数iが299を超えるまで繰り返される(S9)。
制御部60は、変数iが299を超えたか否かを判断し(S9)、変数iが299を超えた場合には、ソフトスタート制御を終了して、ヒータ27を常時オンにする通常の処理に移行する(S10)。S10のステップでは、制御部60はゼロクロス信号が検出される度に毎回トライアック52にトリガ信号を出力する。
上述のS1の判断ステップにおいて、加熱ローラ25の周面温度が設定温度以上である場合には、制御部60は、CPU63が記憶している変数iの値が0以上であるか否かを確認する(S11)。変数iが0以上というのは、後述するように、前回のソフトスタート制御によってヒータ27がオンにされたことを示す。このため、制御部60は、変数iが0以上の場合には、ソフトストップ制御を行なうことが可能な状態であると判断する。
S11の判断ステップにおいて、変数iが0未満である場合には、制御部60は再びS1の判断ステップに移行する。これは、変数iが0未満の場合には、ヒータ27がオフ状態であると判断できるからである。
これに対して、S11の判断ステップにおいて、変数iが0以上である場合には、制御部60は変数iを299にセットする(S12)。続いて、制御部60は、ゼロクロス信号検出回路51が商用電源70のゼロクロス信号を検出するまで待機する(S13)。
S4の待機ステップにおいて、ゼロクロス信号検出回路51が商用電源70のゼロクロス信号を検出したときは、制御部60は、CPU63に内蔵されるカウンタのカウントを開始する(S14)。同時に、制御部60はメモリ69に格納されている指定カウント値T(i)を読み出す(S14)。例えば、iが299にセットされている場合には、指定カウント値T(299)が読み出される。さらに、制御部60は、ゼロクロス信号を検出したタイミングでトライアック52に信号を出力し、商用電源70とヒータ27との間の接続を遮断する(S14)。
続いて、制御部60は、商用電源70とヒータ27との間の接続を遮断した状態を維持したまま、カウンタのカウント値が指定カウント値T(i)に達するまで待機する(S15)。
S15の待機ステップにおいて、カウンタのカウント値が指定カウント値T(i)に達したときは、制御部60はトライアック52にトリガ信号を出力し、ヒータ27への通電を行なう(S16)。続いて、制御部60は、変数iを1つ減少させる(S17)。上述のS13〜S17のステップは、変数iが0未満になるまで繰り返される(S18)。
制御部60は、変数iが0未満になったか否かを判断し(S18)、変数iが0未満になった場合には、ソフトストップ制御を終了して、ヒータ27を常時オフにする通常の処理に移行する(S19)。
なお、S11〜S18のステップで構成されるソフトストップ制御の際にも、ソフトスタート制御の際に利用した指定カウント値T(i)を用いているため、メモリ69の記憶容量が節約されている。
なお、この発明の実施形態ではソフトスタート制御開始時において、電圧波形の半周期あたりの通電時間を2ミリ秒としているが、特にこれに限定されるものではない。ここでは、電力供給開始直後の突入電流を極力抑えるため、できるだけ短い通電時間で制御を開始する方が望ましく、例えば、通電時間が商用電源70の電圧波形の半周期の50%以下となることが好ましい。これは、ソフトスタート制御開始時に大きな突入電流がヒータ27に流れるのを防止するためである。
また、ソフトスタート制御時における通電時間の設定は、図5、図6に示す例に限定されるものではない。小区間毎に通電時間の増加率が増加する制御であって、ヒータ27の抵抗特性に合わせて、通電時間を設定すればよい。例えば、図13に示すように前半区間(2秒間)の通電時間の増加率が0.75ミリ秒/秒とし、後半区間(1秒間)の通電時間の増加率が8ミリ秒/秒としてソフトスタート制御を行っても良い。そして、この際にも、図6と同様に、所定の増減分の範囲で通電時間を増減させても良い。
さらに、図14に示すように前半区間及び後半区間の所定時間全体で単調増加するソフトスタート制御を行っても良い。つまり、所定時間全体で単調増加させるには単一の関数を用いて制御を行う。図14は、通電時間をy(ms)とし、ソフトスタート制御開始からの経過時間をX(ms)とするy=0.1x4.1+1に基づいている。これにより、前半区間(2秒間)の増加率よりも後半区間(1秒間)の増加率を増加させつつ、指定カウント値(通電時間)をメモリ69に記憶せずにCPU63において単純な処理のみで通電時間を求めることができる。なお、上述した関数の係数はヒータ27の温度に対する抵抗特性に従って決定している。
本発明の実施形態では、複写機1を用いているが特にこれに限定されるものではなく、温度に対する抵抗特性が正である負荷の電力供給の制御を行う場合に、本発明の電力制御装置を用いることができる。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
位相制御によるソフトスタート制御の従来例を示す図である。 本発明の電力制御装置が適用される画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の電力制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明におけるソフトスタート制御の概略を説明する図である。 本発明におけるソフトスタート制御の一例を示す図である。 本発明におけるソフトスタート制御の他の例を示す図である。 本発明におけるソフトスタート制御の他の例を示す図である。 図5に示すソフトスタート制御を行なった場合の高調波電流の分布状態を示す図である。 図6に示すソフトスタート制御を行なった場合の高調波電流の分布状態を示す図である。 本発明において用いられるソフトストップ制御の一例を示す図である。 本発明において用いられるソフトストップ制御の他の例を示す図である。 ソフトスタート制御およびソフトストップ制御時の制御部の動作手順を示すフローチャートである。 ソフトスタート制御の他の例を示す図である。 ソフトスタート制御の他の例を示す図である。
符号の説明
1−複写機
50−電源供給ユニット
51−ゼロクロス信号検出回路
52−トライアック
60−制御部
70−商用電源

Claims (1)

  1. 温度に対する抵抗特性が正である負荷および商用電源にそれぞれ接続され前記負荷と前記商用電源との接続のオン/オフの切換を行なう通電切換手段と、
    前記負荷に対する通電開始後の所定期間に前記通電切換手段を制御することによって前記負荷への通電時間を制限するソフトスタート制御を行なう制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記ソフトスタート制御を行なう所定期間中において前記商用電源の電圧波形の半周期毎に予め定められた通電時間分だけ前記負荷と前記商用電源との接続をオンにし、かつ、
    前記所定期間の前半よりも後半の方が前記半周期毎の通電時間の単位時間あたりの増加分が多くなるようにするとともに、
    前記所定期間中において各半周期毎に占める前記通電時間の長さを予め定められた範囲で時間的変化させ
    前記所定期間中における各半周期毎の通電時間の情報を記録する記録手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記記録手段の記録内容に基づいて前記ソフトスタート制御を行い、
    前記通電時間は、予め設定された基準値を乱数によって設定される増減量分だけ増減させることによって時間的変化するように設定されることを特徴とする電力制御装置。
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