JP4650214B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータコアを有する空調ユニットケースを備え、自動車等の車両室内に空調された空気を送風する車両用空調装置に関する。
従来の車両用空調装置は、例えば、特許文献1に記載するものがあり、この車両用空調装置の空調ユニットケースは、ヒータコア、エバポレータ、送風機などの空調構成部品を内部に配して複数個のケース部材を組み立てることにより構成されている。この空調ユニットケースは、ヒータコアをそのコア部の厚さ方向を上下方向にしてケース内に配置するいわゆる横置き配置であり、このように配置されたヒータコアを複数のケース部材で挟み込むようにして組み立てられている。
このようなヒータコアとケース部材の関係について、図8および図9を示して説明する。図8に示すように、ヒータコア110は、その両端にコア部102によって連通する筒体状のタンク部104と105を備え、このタンク部104と105の長手方向の側端面には配管接続口106と107を備えた薄形の略直方体形状を呈している。そして、配管接続口106および107寄りの側端部には、タンク部104と105、およびコア部102を覆うようにヒータコア110の全周に渡ってパッキン110が設けられている。
そして、ヒータコア110を複数のケース部材112と113で挟み込むようにして組み立てたとき、パッキン111は、複数のケース部材112と113によって両側から押し付けられることになり、コア部102を通過する車室内への送風空気は、パッキン111によってシールされて外部への風漏れを防止できる。このとき、コア部102の外周に設けられたコア部パッキン101と、タンク部104の外周に設けられたタンク部パッキン103は、同程度の変形を起こしてシール機能を発揮することになる。
特開平9−20125号公報(図6参照)
しかしながら、上記従来の車両用空調装置において、タンク部104と105は、送風方向(図8の左右方向、または図9の上下方向)の外形寸法が、コア部102の厚さ方向(図8の左右方向、または図9の上下方向)の寸法よりも大きい。このようにタンク部104と105がコア部102よりも送風方向において突出しているため、図9のようにヒータコア110を送風方向の両側から挟みこむように固定する以外の組み立て構成においては、ヒータコア110の周囲を十分にシールすることができないという問題があった。特にコア部102の周囲のシール性能が確保できない。
そこで、本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、空調ユニットケースとヒータコアの組み立て上の関係にかかわらず、ヒータコア周囲のシール性を確保することができる車両用空調装置を提供することである。
上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の車両用空調装置の発明は、車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースと、送風空気を加熱するために空調ユニットケース内に収納されるヒータコア(10)と、ヒータコア(10)が収納されるヒータコア収納部(19)と、伝熱部であるコア部(4)を介在させてヒータコア(10)の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部(5、6)とを備える。さらに、両タンク部(5、6)の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面(5a、6a)に配管(22、23)と連通する配管接続口(7、8)を設けた配管取出し面(5a、6a)をそれぞれ形成し、両方の配管取出し面(5a、6a)上と配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上とにそれぞれシール部材(11)を設けるとともに、ヒータコア収納部(19)にヒータコア(10)を収納したときに、配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上設けられたシール部材(11)を押さえるシール押さえ部(20、20A、20B)を設けたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、空調ユニットケースとヒータコアがどのような組み立て関係であっても、ヒータコア周囲のシール性を確保することができる。また、空気送風方向におけるタンク部とコア部の輪郭の大小関係がどのような関係であっても、ヒータコアに設けたシール部材をシール押さえ部によって確実に押さえてヒータコア周囲のシール性を確保することができる。
請求項に記載の発明は、更に、空調ユニットケースは少なくとも第1ケース部材(15)と、第2ケース部材(16)とを組み合わすことにより形成されている。そして、ヒータコア(10)は、第1ケース部材(15)と第2ケース部材(16)を組み合わす方向(X方向)と略同方向に、一方の前記タンク部(5、6)を先頭にしてヒータコア収納部(19)に収納されることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、空調ユニットケースを組み立てるときに、ヒータコア周囲のシール性を確保できるだけでなく、ヒータコアと各ケースの組み立てを一方向から行うため、組立作業スペースの低減や、作業性の向上を実現できる。また、ヒータコアを空調ユニットケース内に設置するときに一方のタンク部を先頭にして収納することにより、高温流体が流れる配管を空調ユニットケースから側方に突出させないで収納することができるので、保護カバーなどの接触防止用の部材が不要となり、コスト低減にもつながる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の車両用空調装置において、第1ケース部材(15)と第2ケース部材(16)を組み合わす方向、およびヒータコア(10)をヒータコア収納部(19)に収納する方向はともに、略上下方向とすることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、作業者または組み立て用機械が、各構成部品を上から下の方向に配置する、重力に逆らわない作業を採用できるので、車両用空調装置の組み立て作業性をさらに向上することができる。
請求項に記載の車両用空調装置の発明は、車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースと、送風空気を加熱するために空調ユニットケース内に収納されるヒータコア(10)と、ヒータコア(10)が収納されるヒータコア収納部(19)と、伝熱部であるコア部(4)を介在させてヒータコア(10)の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部(5、6)とを備える。さらに、両タンク部(5、6)の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面(5a、6a)に配管(22、23)と連通する配管接続口(7、8)を設けた配管取出し面(5a、6a)をそれぞれ形成し、両方の配管取出し面(5a、6a)上と配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上とにそれぞれシール部材(11)を設けるとともに、ヒータコア収納部(19)にヒータコア(10)を収納したときに、配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上に設けられたシール部材(11)を押さえるシール押さえ部(20、20A、20B)を設け、シール押さえ部(20A)は突出片(20A)からなり、突出片(20A)は配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面に対してタンク部(5、6)に近づくように傾斜する押さえ面を備え、押さえ面によってシール部材(11)を押さえることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、押さえ面がシール部材と接触する範囲を拡大できるので、突出片によって押さえられるシール部材の面積が一定以上確保でき、各構成部品の組み立てにおける位置関係のずれやばらつきによるシール面積の不足を解消して、安定したシール性能を発揮することができる。
請求項に記載の車両用空調装置の発明は、車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースと、送風空気を加熱するために空調ユニットケース内に収納されるヒータコア(10)と、ヒータコア(10)が収納されるヒータコア収納部(19)と、伝熱部であるコア部(4)を介在させてヒータコア(10)の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部(5、6)とを備える。さらに、両タンク部(5、6)の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面(5a、6a)に配管(22、23)と連通する配管接続口(7、8)を設けた配管取出し面(5a、6a)をそれぞれ形成し、両方の配管取出し面(5a、6a)上と配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上とにそれぞれシール部材(11)を設けるとともに、ヒータコア収納部(19)にヒータコア(10)を収納したときに、配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上に設けられたシール部材(11)を押さえるシール押さえ部(20、20A、20B)を設け、シール押さえ部(20B)は突出片(20B)からなる。そして、突出片(20B)は配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだヒータコア(10)の側端面に対してタンク部(5、6)に近づくように傾斜する第1押さえ面と、第1押さえ面に連続する先端に形成されたヒータコア(10)の側端面に対して略平行な第2押さえ面とを備える。シール部材(11)は、第1押さえ面および第2押さえ面によって押さえられることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、シール部材を第1押さえ面および第2押さえ面で押さえることにより、さらにシール面積が増加して安定したシール性能を発揮することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下に、図1から図5を用いて第1実施形態を説明する。図1は本実施形態の車両用空調装置の空調ユニットケースとヒータコア10の配置関係および組み立て方向を示した斜視図である。図2はヒータコア10の構成を示した正面図である。図3は、ヒータコア10を側方から見た側面図である。図4は、ヒータコア10の配管取出し面5a側においてシール部材11の形状を示す平面視した断面図である。図5は図4に示すヒータコア10を空調ユニットケースに組み付けたときのシール部材11と突出片20の関係を示す模式化した断面図である。
本実施形態の車両用空調装置は、車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースの内部に収納される空調用機能部品として少なくともヒータコアを備えたものに関する。そして、このヒータコアのコア部を通過して暖められる送風空気が空気通路の外に漏れないためにシールする構成に特徴を有している。空調用機能部品には、ヒータユニットを構成するヒータコアの他に、クーラユニットを構成するエバポレータ、エアミックスドア、送風機、内外気切替ドアがあり、それぞれ、空調ユニットケース内部の所定の位置に設けられている。
空調ユニットケースは、インストルメントパネルの裏側に設けられている。空調ユニットケースは、例えば、複数のケース部材で構成され、その一例として図1に示すように、少なくとも第1ケース部材15と、第2ケース部材16とを組み立てることで車室内への送風空気が通る空気通路を形成している。第1ケース部材15および第2ケース部材16は、それぞれ樹脂により一体成形された箱体で形成されている。第1ケース部材15と第2ケース部材16は両側からヒータコア10を挟むようにして組み合わされる。
第1ケース部材15と第2ケース部材16はねじ締めなどにより、一方のケース部材から他方のケース部材に向けて一定以上の力を与えて固定する構成としてもよいし、両部材同士を爪部や爪部に係合する係合孔などの係合手段により結合する構成としてもよい。
第1ケース部材15と第2ケース部材16には、ケーシング部17、ケーシング部18がそれぞれ設けられている。ケーシング部17とケーシング部18は、第1ケース部材15と第2ケース部材16が組み合わされたときに空調用機能部品の送風機を収納するブロワユニット部を構成する。
ヒータコア10は空調ユニットケースに設けたヒータコア収納部19に収納されている。ヒータコア収納部19は、ヒータコア10が収納可能な程度の容積を有する略直方体形状の空間であり、収納するヒータコア10を支持する案内壁24および21と、ヒータコア10に設けたシール部材11を外部から押さえるシール押さえ部とが備えられている。ヒータコア収納部19は、第1ケース部材15と第2ケース部材16が組み合わされたときにその両方で形成される空間で構成することとしてもよい。ヒータコア10のコア部4を通過する送風空気が空気通路の外に漏れないためにシールする構成は、シール部材11と、シール押さえ部としての突出片20である。
案内壁24は、エンジン冷却水などが流れる配管22、23を接続しているヒータコア10の一方側に設けられ、配管22、23、配管接続口7、8の外部にこれらを囲むように配置されている。案内壁21は、案内壁24と逆側に配置され、配管接続口7、8が設けられていないヒータコア10の他方側の外部を囲むように配置されている。シール押さえ部は、案内壁24からヒータコア収納部19に向かって突出する突出片20で構成され、この突出片20の側面によってシール部材11の表面が押さえられている。
配管接続口7、8に接続される配管22、23は、ブロワユニット部とヒータコア収納部19の間に配置され、第1ケース部材15と第2ケース部材16の合わせ部に形成されたブロワユニット部寄りの開口から、空調ユニットケースの外部に取り出されている。高温となる配管22、23は、このような位置から取り出すことにより、乗員から離れる位置に存在することになるので、乗員に熱を伝えないための保護カバー部材などの部品を必要としない。
第1ケース部材15と第2ケース部材16を組み合わす方向、つまり図1のX方向と略同方向に、ヒータコア10一方のタンク部6を先頭にしてヒータコア収納部19に収納される構成としてもよい。また、ヒータコア10は、第1ケース部材15と第2ケース部材16を組み合わす方向、つまり図1のX方向と略同方向に、ヒータコア10一方のタンク部6を先頭にしてヒータコア収納部19に収納される構成としてもよい。さらに、第1ケース部材15と第2ケース部材16を組み合わす方向、およびヒータコア10をヒータコア収納部19に収納する方向はともに、略上下方向とする構成にしてもよい。
なお、本実施形態の車両用空調装置は、空調ユニットケースに対してタンク部5および6を同じ高さ位置に配した水平状態にしてヒータコア10を配置し、両タンク部5および6を接続するチューブ2の伸長方向に沿うように第1ケース部材15と第2ケース部材16でヒータコア10を挟むようにして収納する構成としてもよい。すなわち、第1ケース部材15と第2ケース部材16を組み合わす方向は、ヒータコア10を水平状態に配置して左右方向から行っても本発明の作用効果に奏するものである。
図2および図3に示すように、ヒータコア10は、伝熱部であるコア部4を介在させてヒータコア10の両端に連通するタンク部5および6を備えている。コア部4はエンジン冷却水などが内部を流れる複数のチューブ2と、チューブ2に隣接して設けられるフィン1、3とを備え、チューブ2とフィン1、3をタンク部5、6の長手方向に交互に配列して構成されている。タンク部5、6の長手方向におけるコア部4の両端部には、サイドプレート9が設けられてコア部4を保持している。
タンク部5、6は、ともに内部に細長い空間を有する筒体形状であり、エンジン冷却水が流れる方向(図2の上下方向)のコア部4の両端に配設されている。タンク部5および6の内部は、チューブ2がタンク部5および6の側面を貫通して接続されることにより、チューブ2の内部と連通し、タンク部5の内部とタンク部6の内部は、タンク部の長手方向に配列された複数のチューブ2を介して連通している。なお、チューブ2、フィン1、3、サイドプレート9、タンク部5、6などは、アルミニウムやアルミニウム合金でできており、これらの接合はろう付け接合である。
タンク部5の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面には配管取出し面5aが形成されている。配管取出し面5aは、エンジン冷却水などが流れる配管22と連通する配管接続口7が設けられている。さらに、タンク部6の長手方向の両端面のうち、配管取出し面5aと同じ側の側端面には配管取出し面6aが形成されている。配管取出し面6aは、エンジン冷却水などが流れる配管23と連通する配管接続口8が設けられている。
そして、エンジンから配管22内を通って流れてきたエンジン冷却水は、配管接続口7からタンク部5の内部に流入し、長手方向に拡散してチューブ2内を通って、反対側のタンク部6の内部に流入する。エンジン冷却水は、チューブ2内を通るとき、送風機などによってコア部4と略直交して流れる送風空気とフィン1、3を介して熱交換して送風空気を暖めることになる。タンク部6に流入したエンジン冷却水は、配管接続口8から流出して配管内23を通ってエンジンに戻される。
配管取出し面5aと配管取出し面6aを結んだヒータコア10の側端面上には、シール部14を形成する。さらに、配管取出し面5a上と、配管取出し面6a上にも、配管接続口7、8をそれぞれ囲むようにシール部12、13を形成する。シール部14とシール部12、13によりシール部材11は構成され、ともに天然ゴム、ウレタンなどのパッキン材で形成されている。
したがって、配管取出し面5a、6aを正面視する方向、言い換えれば配管接続口7、8を正面視する方向からヒータコア10をみると、図3に示すように、コア部4の側端面上に、配管取出し面5aおよび6aと連続したシール部14が設けられていることになる。また、コア部4の側端面上に設けられたシール部14は、シール部12、13よりも厚さの大きいパッキン材であることが望ましい。また、シール部材11は、配管取出し面5a、6a上、および配管取出し面5aと配管取出し面6aを結ぶヒータコア10の側端面上に設けることに加えて、図2のように、タンク部5、6の長手方向面およびヒータコア10の長手方向面においても設けることが望ましい。
また、ヒータコア10の配管取出し面5a側のタンク部5において、平面視したシール部材11の断面図(図4参照)からわかるように、シール押さえ部である突出片20の側面によって押さえられるシール部材11の部分は、配管取出し面5aに略平行なシール面11aである。図4のように、このシール面11aと連続的に、ヒータコア10の長手方向面においても、シール部14を設けることが望ましい。
シール面11aを突出片20で押さえたときの状態を図5を用いて説明する。突出片20は、ヒータコア収納部19にヒータコア10を案内するためにヒータコア10の両側に設けられた案内壁24からヒータコア10に向かって突出している。ヒータコア10をヒータコア収納部19に収納すると、案内壁24に案内されてヒータコア10が所定の位置に配置される。このとき、シール部材11のシール面11aには、両側から突出片20の側面によって配管取出し面5aに向かって押される力が働く。シール部材11は天然ゴムやウレタンなどのパッキン材で形成されているため、この押し付け力により、シール面11aが自然状態よりも配管取出し面5aに近づいた位置に変形して、突出片20の側面とシール面11aが、静止したバランス状態になる。
本実施形態の車両用空調装置は、空調ユニットケース内に収納されるヒータコア10と、ヒータコア10が収納されるヒータコア収納部19と、コア部4を介在させてヒータコア10の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部5、6とを有する。さらに、両タンク部5、6の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面に配管22、23と接続するための配管取出し面5a、6aをそれぞれ形成する。さらに、両方の配管取出し面5a、6a上と、配管取出し面5a、6aの両方を結んだヒータコア10の側端面上とにパッキン材であるシール部材11を設けるとともに、ヒータコア収納部19にヒータコア10を収納したときに、ヒータコア10の側端面に向けてシール部材11を押さえる突出片20を設ける。
この構成によれば、空調ユニットケースとヒータコア10がどのような組み立て関係、位置関係であっても、ヒータコア10周囲のシール性を確保した車両用空調装置を提供できる。また、空気送風方向におけるタンク部5、6とコア部4の輪郭の大小関係がどのような関係であっても、ヒータコア10に設けたシール部材11を突出片20によって確実に押さえてヒータコア10周囲のシール性を確保することができる。特に、タンク部5、6がコア部4よりも空気の送風方向に突出している大きさである場合には、コア部4における高いシール性能を発揮して、コア部4周囲からの送風空気の風漏れを防止することができる。
また、本実施形態の車両用空調装置は、空調ユニットケースは少なくとも第1ケース部材15と、第2ケース部材16とを組み合わすことにより形成されている。そして、ヒータコア10は、第1ケース部材15と第2ケース部材16とを組み合わす方向であるX方向と略同方向に、タンク部6を先頭にしてヒータコア収納部19に収納される構成とする。
この構成を採用した場合には、空調ユニットケースを組み立てるときに、ヒータコア10周囲のシール性を確保できるだけでなく、ヒータコア10と各ケースの組み立てを一方向から行うため、組立作業スペースの低減や、作業性の向上を実現することができる。また、ヒータコア10をヒータ収納部19に設置するときに一方のタンク部5または6を先頭にした状態で収納することにより、配管22、23を空調ユニットケースから側方に突出させないで空調ユニットケース内に配置させることができるので、保護カバー部材が不要となり、コスト低減にもつながる。
さらに、車両用空調装置は、空調ユニットケースを構成する第1ケース部材15と第2ケース部材16を組み合わす方向、およびヒータコア10をヒータコア収納部19に収納する方向はともに、略上下方向、つまり略鉛直方向としている。この構成を採用した場合には、作業者または組み立て用機械が重力に逆らわない作業を行えるので、組み立て作業性をさらに向上することができる。
また、コア部4の側端面上に設けられたシール部14は、シール部12、13よりも厚さの大きいパッキン材である場合には、空気送風方向の寸法がタンク部5a、6aよりも小さいコア部4におけるシール性能を向上させることができ、コア部4周囲の空気漏れを防止する効果を有する。
(第2実施形態)
本実施形態の車両用空調装置は、第1実施形態の車両用空調装置と比べてシール押さえ部のみ異なるものであり、その他の構成部品は同様とする。シール押さえ部の他の実施形態として、突出片20A、突出片20Bをそれぞれ図6、図7を用いて説明する。図6は、本実施形態の車両用空調装置においてヒータコア10をヒータ収納部19に組み付けたときのシール部材11と突出片20Aの関係を示す模式化した断面図である。また、図7は本実施形態の車両用空調装置においてヒータコア10をヒータ収納部19に組み付けたときのシール部材11と突出片20Bとの関係を示す模式化した断面図である。
図6に示すように、シール押さえ部はヒータコア10の両側に設けられた案内壁24からヒータコア10に向かって突出する突出片20Aで構成される。突出片20Aは、配管取出し面5aと配管取出し面6aを結んだヒータコア10の側端面に対してタンク部5に近づくように傾斜する第1押さえ面を備える。ヒータコア10がヒータコア収納部19に収納されたとき、シール面11aは、この第1押さえ面によって押さえられることになる。また、第1押さえ面は、同時にシール面11aとともに、コア部4の側端部上のシール部14も押さえることになる。このように突出片20Aは、第1押さえ面により押さえることができるシール部材11の面積を第1実施形態の突出片20よりも大きくすることができる。
この構成を採用した場合には、押さえ面がシール部材11と接触する範囲を拡大できるので、突出片20Aによって押さえられるシール部材11の面積が一定以上確保できる。
各構成部品の組み立てにおける位置関係のずれやばらつきによるシール面積の不足を解消して、安定したシール性能を発揮することができる。
次に、図7に示すように、シール押さえ部はヒータコア10の両側に設けられた案内壁24からヒータコア10に向かって突出する突出片20Bで構成してもよい。突出片20Bは、突出片20Aと同様の第1押さえ面に加え、この第1押さえ面に連続する先端に形成され、配管取出し面5aと配管取出し面6aを結んだヒータコア10の側端面に対して略平行に延びる第2押さえ面とを備える。
ヒータコア10がヒータコア収納部19に収納されたとき、シール面11aは、第1押さえ面によって押さえられるとともに、第2押さえ面によって、コア部4の厚さ方向(空気送風方向)におけるシール面11aの端部近くを押さえられることになる。このように突出片20Bは、突出片20と突出片20Aの両方のシール性能を併せ持っている。この構成を採用した場合には、さらにシール面積が増加して安定したシール性能を発揮することができる。
本発明の第1実施形態の車両用空調装置の空調ユニットケースとヒータコアの配置関係および組み立て方向を示した斜視図である。 第1実施形態の車両用空調装置におけるヒータコアの構成を示した正面図である。 図2のヒータコアを側方から見た側面図である。 第1実施形態の車両用空調装置のヒータコアの配管取出し面側において、シール部材の形状を示す平面視した断面図である。 図4に示すヒータコアを空調ユニットケースに組み付けたときのシール部材11と突出片20の関係を示す模式化した断面図である。 本発明の第2実施形態の車両用空調装置において、ヒータコアを空調ユニットケースに組み付けたときのシール部材11と突出片20Aの関係を示す模式化した断面図である。 第2実施形態の車両用空調装置において、ヒータコアを空調ユニットケースに組み付けたときのシール部材11と突出片20Bとの関係を示す模式化した断面図である。 従来の車両用空調装置のヒータコアとパッキンの構成を示した側面図である。 従来の車両用空調装置のヒータコア周囲のシール状態を示した部分的断面図である。
符号の説明
4 コア部
5、6 タンク部
5a、6a 配管取出し面
7、8 配管接続口
10 ヒータコア
11 シール部材
15 第1ケース部材
16 第2ケース部材
19 ヒータコア収納部
22、23 配管
20、20A、20B 突出片(シール押さえ部)

Claims (4)

  1. 車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースと、前記送風空気を加熱するために前記空調ユニットケース内に収納されるヒータコア(10)と、前記ヒータコア(10)が収納されるヒータコア収納部(19)と、伝熱部であるコア部(4)を介在させて前記ヒータコア(10)の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部
    (5、6)と、を備え、
    前記両タンク部(5、6)の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面(5a、6a)に配管(22、23)と連通する配管接続口(7、8)を設けた配管取出し面(5a、6a)をそれぞれ形成し、
    前記両方の配管取出し面(5a、6a)上と前記配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだ前記ヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上とにそれぞれシール部材(11)を設けるとともに、
    前記ヒータコア収納部(19)に前記ヒータコア(10)を収納したときに、前記配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだ前記ヒータコア(10)の前記側端面であって送風方向端部の面上に設けられた前記シール部材(11)を押さえるシール押さえ部(20、20A、20B)を設け
    前記空調ユニットケースは少なくとも第1ケース部材(15)と、第2ケース部材(16)とを組み合わすことにより形成され、
    前記ヒータコア(10)は、前記第1ケース部材(15)と第2ケース部材(16)を組み合わす方向(X方向)と略同方向に、一方の前記タンク部(5、6)を先頭にして前記ヒータコア収納部(19)に収納されることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記第1ケース部材(15)と第2ケース部材(16)を組み合わす方向、および前記ヒータコア(10)を前記ヒータコア収納部(19)に収納する方向はともに、略上下方向とすることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  3. 車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースと、前記送風空気を加熱するために前記空調ユニットケース内に収納されるヒータコア(10)と、前記ヒータコア(10)が収納されるヒータコア収納部(19)と、伝熱部であるコア部(4)を介在させて前記ヒータコア(10)の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部
    (5、6)と、を備え、
    前記両タンク部(5、6)の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面(5a、6a)に配管(22、23)と連通する配管接続口(7、8)を設けた配管取出し面(5a、6a)をそれぞれ形成し、
    前記両方の配管取出し面(5a、6a)上と前記配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだ前記ヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上とにそれぞれシール部材(11)を設けるとともに、
    前記ヒータコア収納部(19)に前記ヒータコア(10)を収納したときに、前記配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだ前記ヒータコア(10)の前記側端面であって送風方向端部の面上に設けられた前記シール部材(11)を押さえるシール押さえ部(20、20A、20B)を設け、
    前記シール押さえ部(20A)は突出片(20A)からなり、
    前記突出片(20A)はヒータコア(10)の前記側端面に対してタンク部(5、6)に近づくように傾斜する押さえ面を備え、前記押さえ面によって前記シール部材(11)を押さえることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 車両室内への送風空気が通る空気通路を形成する空調ユニットケースと、前記送風空気を加熱するために前記空調ユニットケース内に収納されるヒータコア(10)と、前記ヒータコア(10)が収納されるヒータコア収納部(19)と、伝熱部であるコア部(4)を介在させて前記ヒータコア(10)の両端に連通するようにそれぞれ配されたタンク部
    (5、6)と、を備え、
    前記両タンク部(5、6)の長手方向の両端面のうち、一方側の側端面(5a、6a)に配管(22、23)と連通する配管接続口(7、8)を設けた配管取出し面(5a、6a)をそれぞれ形成し、
    前記両方の配管取出し面(5a、6a)上と前記配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだ前記ヒータコア(10)の側端面であって送風方向端部の面上とにそれぞれシール部材(11)を設けるとともに、
    前記ヒータコア収納部(19)に前記ヒータコア(10)を収納したときに、前記配管取出し面(5a、6a)の両方を結んだ前記ヒータコア(10)の前記側端面であって送風方向端部の面上に設けられた前記シール部材(11)を押さえるシール押さえ部(20、20A、20B)を設け、
    前記シール押さえ部(20B)は突出片(20B)からなり、
    前記突出片(20B)はヒータコア(10)の前記側端面に対してタンク部(5、6)に近づくように傾斜する第1押さえ面と、前記第1押さえ面に連続する先端に形成された前記側端面に対して略平行な第2押さえ面とを備え、前記第1押さえ面および前記第2 押さえ面によって前記シール部材(11)を押さえることを特徴とする車両用空調装置。
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