JP4632499B2 - 鼻粘膜付着マトリックス - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脳内で作用を発揮する薬物の脳内移行性が改善され、かつ該薬物を脳内へ持続的に供給することのできる鼻粘膜付着マトリックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘膜吸着性医薬組成物を開示する文献として、次のようなものが知られている。
1)WO−A98/42323には、「ウレアーゼ阻害物質および油性基剤を含有する医薬組成物」が記載され、消化管粘膜付着剤の具体例がある。
2)特開平5−132416には、「ポリグリセリン脂肪酸エステル又は脂質と薬効成分とを含むマトリックス粒子の少なくとも表層近傍に、水で粘性を生じる物質が分散している、常温で固体の消化管粘膜付着性マトリックス」が記載されている。
3)特開平10−324643には、「水で粘性を生じる物質の膨潤剤を含有する消化管粘膜付着性医薬組成物」が記載されている。
【0003】
一方、鼻粘膜付着組成物を開示する文献としては、次のようなものが知られている。
4)特開昭56−100714には、「セルロースエーテル及び/又はアクリル酸重合体もしくはその薬学的に許容し得る塩からなる粘膜接着性被覆層中に、薬物と界面活性剤を含有する軟膏基剤からなる薬物層を偏在せしめることを特徴とする口腔粘膜又は鼻腔粘膜接着形製剤」が記載されている。
5)特開平7−316038には、「a)アクリル酸(メタ)アクリル酸アルキル共重合体又はその塩、b)アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩、c)薬剤、d)水を必須成分として含有する粘膜投与用薬剤組成物」が記載されている。
6)特開平7−215843には、「生物組織に付着性を有する放出制御された薬理組成物であって、該組成物は少なくとも一つの活性成分を含む多数のマイクロユニットと該活性成分の放出を制御するための手段とを包含しており、上記マイクロユニットはその被覆前には実質的に生物学的付着性を有しておらず、上記マイクロユニットのそれぞれは生物学的付着性重合性被覆物により被覆されており、該被覆物は物理的に許容されるポリマーの少なくとも一つを含有し、該ポリマーの少なくとも一つは生物学的付着性ポリマーであり、また上記被覆は上記マイクロユニットに生物組織への付着能を付与するものであることを特徴とする薬理組成物」が記載されている。
7)米国特許5723143には、「口または鼻粘膜投与用の固形粘膜付着性治療または衛生組成物」が記載されている。
8)WO−A 95/5163には、「体内粘膜への薬物送達が高められた医薬組成物として有用な生体内付着性エマルジョン」が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
脳内で作用を発揮する薬物を生体内へ投与する場合、該薬物の脳内移行性は、血液脳関門によって著しく制限される。したがって、脳内で作用を発揮する薬物の薬効を脳内で十分に発揮させることのできる製剤が求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、脳内で作用を発揮する薬物を、脳内で十分に薬効を発揮させることにつき種々検討した結果、ポリグリセリン脂肪酸エステル、該薬物および粘性物質を含有するマトリックスを創製したところ、予想外にも鼻粘膜への付着性が良く、該薬物の脳内移行性が改善され、かつ該薬物を脳内へ持続的に供給できる等の医薬品として優れた性質を該マトリックスが有することを初めて見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)ポリグリセリン脂肪酸エステル、脳内で作用を発揮する薬物および粘性物質を含有してなる該薬物の脳内移行改善用鼻粘膜付着マトリックス;
(2)ポリグリセリン脂肪酸エステルが、重合度2ないし20のポリグリセリンと炭素数12ないし22の脂肪酸とのエステルである前記(1)記載のマトリックス;
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBが1ないし9である前記(1)記載のマトリックス;
(4)ポリグリセリン脂肪酸エステルを約40ないし約95重量%含有する前記(1)記載のマトリックス;
(5)粘性物質がアクリル酸系重合体またはその塩である前記(1)記載のマトリックス;
(6)アクリル酸系重合体またはその塩の分子量が100万ないし600万である前記(5)記載のマトリックス;
(7)粘性物質を約4ないし約30重量%含有する前記(1)記載のマトリックス;
(8)さらに粘性物質の膨潤剤を含有してなる前記(1)記載のマトリックス;
(9)粘性物質の膨潤剤がカードランおよび/または低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロースである前記(8)記載のマトリックス;
(10)さらに脂質を含有してなる前記(1)記載のマトリックス;
(11)脳内で作用を発揮する薬物が脳内難移行性薬物である前記(1)記載のマトリックス;
(12)脳内で作用を発揮する薬物が睡眠鎮静薬、抗不安薬、抗うつ薬またはアルツハイマー治療薬である前記(1)記載のマトリックス;
(13)脳内で作用を発揮する薬物がメラトニン受容体アゴニスト作用を有する化合物である前記(1)記載のマトリックス;
(14)脳内で作用を発揮する薬物が式
【化3】
〔式中、R1は置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基又は置換基を有していてもよい複素環基、
2は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基、
3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基、
XはCHR4、NR4、O又はS(R4は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)、
YはC、CH又はN(但し、XがCH2を示す場合、YはC又はCHである)、
【化4】
A環は置換基を有していてもよい5ないし7員の酸素原子を含む複素環、
B環は置換基を有していてもよいベンゼン環、及び
mは1ないし4の整数を示す。〕で表される化合物又はその塩である前記(1)記載のマトリックス;
(15)脳内で作用を発揮する薬物が(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミドである前記(1)記載のマトリックス;
(16)脳内で作用を発揮する薬物が(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]アセトアミドである前記(1)記載のマトリックス;
(17)脳内で作用を発揮する薬物を約0.1ないし約50重量%含有する前記(1)記載のマトリックス;
(18)前記(1)記載のマトリックスを含有してなる固形製剤;
(19)細粒剤または散剤である前記(18)記載の固形製剤;
(20)球形である前記(19)記載の固形製剤;
(21)約0.1ないし約100μmの粒子径を有する前記(19)記載の固形製剤;
(22)ポリグリセリン脂肪酸エステル、脳内で作用を発揮する薬物および粘性物質を含有してなる鼻粘膜付着マトリックスを用いることを特徴とする、該薬物の脳内移行改善方法;および
(23)脳内で作用を発揮する薬物の脳内移行改善用鼻粘膜付着マトリックスを製造するためのポリグリセリン脂肪酸エステル、該薬物および粘性物質の使用;
などに関する。
【0006】
本発明において、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸とのエステルである限り、モノエステル、ジエステルおよびポリエステルのいずれでもよい。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、結晶多形性を示さず、しかも薬物との相互作用がほとんどないという特性を有するため、薬物と共存しても薬物は殆ど失活せず、長期にわたり安定である。
ポリグリセリンは、「1分子中にn個(環状)ないし(n+2)個(直鎖・分枝状)の水酸基と、(n−1)個(直鎖・分枝状)ないしn個(環状)のエーテル結合を有する多価アルコール」〔“ポリグリセリンエステル”阪本薬品工業株式会社編集、発行(1994年10月4日)〕であり、直鎖もしくは分枝状のいずれでもよい。ポリグリセリンとしては、例えば式
【化5】
(式中、nは重合度を示し、2以上の整数である)で表される化合物などが使用できる。nは、通常、2ないし50、好ましくは2ないし20、さらに好ましくは2ないし10である。該ポリグリセリンの具体例としては、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン、ペンタデカグリセリン、エイコサグリセリン、トリアコンタグリセリンなどが挙げられる。これらのポリグリセリンの中で、例えばテトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンなどが好ましい。
【0007】
脂肪酸としては、例えば炭素数8ないし40、好ましくは12ないし22の脂肪酸などが挙げられる。該脂肪酸は、飽和または不飽和のいずれであってもよく、具体例としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、リシノール酸、カプリル酸、カプリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。これらの中で、例えばステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、リノール酸、ベヘン酸などが好ましい。
【0008】
ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、例えばベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド、ベヘン酸ドデカ(デカ)グリセリド、ベヘン酸オクタ(ヘキサ)グリセリド、カプリル酸モノ(デカ)グリセリド、カプリル酸ジ(トリ)グリセリド、カプリン酸ジ(トリ)グリセリド、ラウリン酸モノ(テトラ)グリセリド、ラウリン酸モノ(ヘキサ)グリセリド、ラウリン酸モノ(デカ)グリセリド、オレイン酸モノ(テトラ)グリセリド、オレイン酸モノ(ヘキサ)グリセリド、オレイン酸モノ(デカ)グリセリド、オレイン酸ジ(トリ)グリセリド、オレイン酸ジ(テトラ)グリセリド、オレイン酸セスキ(デカ)グリセリド、オレイン酸ペンタ(テトラ)グリセリド、オレイン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリド、オレイン酸デカ(デカ)グリセリド、リノール酸モノ(ヘプタ)グリセリド、リノール酸ジ(トリ)グリセリド、リノール酸ジ(テトラ)グリセリド、リノール酸ジ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン酸モノ(ジ)グリセリド、ステアリン酸モノ(テトラ)グリセリド、ステアリン酸モノ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン酸モノ(デカ)グリセリド、ステアリン酸トリ(テトラ)グリセリド、ステアリン酸トリ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン酸セスキ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン酸ペンタ(テトラ)グリセリド、ステアリン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン酸デカ(デカ)グリセリド、パルミチン酸モノ(テトラ)グリセリド、パルミチン酸モノ(ヘキサ)グリセリド、パルミチン酸モノ(デカ)グリセリド、パルミチン酸トリ(テトラ)グリセリド、パルミチン酸トリ(ヘキサ)グリセリド、パルミチン酸セスキ(ヘキサ)グリセリド、パルミチン酸ペンタ(テトラ)グリセリド、パルミチン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリド、パルミチン酸デカ(デカ)グリセリドなどが挙げられる。これらは、1種または2種以上、好ましくは2ないし3種を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0009】
ポリグリセリン脂肪酸エステルの分子量は、通常約200ないし約7000、好ましくは約300ないし約3000、さらに好ましくは約500ないし約3000である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB(Hydrophile-lipophile balance; 親水性親油性バランス)は、通常1ないし22、好ましくは1ないし15、さらに好ましくは1ないし9である。HLBの異なる二種以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを適宜混合して目的とするHLBを調整してもよい。ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBを調整することによって、薬物の放出性および溶出性をコントロールすることができる。
【0010】
ポリグリセリン脂肪酸エステルの融点は、薬物および粘性物質の種類などによっても変更されるが、例えば約15ないし約80℃、好ましくは約30ないし約75℃、さらに好ましくは約45ないし約75℃である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、通常、常温(約15℃)で固型のものが使用されるが、鼻粘膜付着マトリックスが常温で固型である限り、常温で液状のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いてもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、好ましくは重合度2ないし20のポリグリセリンと炭素数12ないし22の脂肪酸とのエステルである。
【0011】
ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい具体例としては、例えばベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド(例えば、商品名:ポエムJ−46B、理研ビタミン(株)製;商品名:HB−310、阪本薬品工業(株)製など)、ベヘン酸ドデカ(デカ)グリセリド(例えば、商品名:OB−500、阪本薬品工業(株)製など)、ベヘン酸オクタ(ヘキサ)グリセリド(例えば、商品名:DB−750、阪本薬品工業(株)製など)、ステアリン酸ペンタ(テトラ)グリセリド(例えば、商品名:PS−310、阪本薬品工業(株)製など)、ステアリン酸モノ(テトラ)グリセリド(例えば、商品名:MS−310、阪本薬品工業(株)製など)、ステアリン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリド(例えば、商品名:PS−500、阪本薬品工業(株)製など)、ステアリン酸セスキ(ヘキサ)グリセリド(例えば、商品名:SS−500、阪本薬品工業(株)製など)、ステアリン酸デカ(デカ)グリセリド(例えば、商品名:DAS−750、阪本薬品工業(株)製など)、ステアリン酸モノ(ヘキサ)グリセリド(例えば、商品名:PO−500、阪本薬品工業(株)など)、オレイン酸ペンタ(テトラ)グリセリド(例えば、商品名:PO−310、阪本薬品工業(株)など)、オレイン酸デカ(デカ)グリセリド(例えば、商品名:DAO−750、阪本薬品工業(株)など)、ステアリン酸モノ(デカ)グリセリド、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル〔ポリグリセリンポリリシノレート、例えば、テトラグリセリンポリリシノレート(例えば、商品名:CRS−75、阪本薬品工業(株)製など)〕などが挙げられる。これらは、2種以上、好ましくは2ないし3種を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0012】
ポリグリセリン脂肪酸エステルの鼻粘膜付着マトリックス中の含量は、例えば、約5ないし約98重量%、好ましくは約20ないし約95重量%、より好ましくは約40ないし約95重量%である。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、脳内で作用を発揮する薬物1重量部に対して、約0.01ないし約10000重量部、好ましくは約0.1ないし約1000重量部用いられる。
【0013】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、さらに脂質を含有していてもよい。脂質としては、融点約40ないし約120℃、好ましくは約40ないし約90℃のものが用いられる。該脂質としては、例えば、炭素数14ないし22の飽和脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸など)またはその塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩);炭素数16ないし22の高級アルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコールなど);上記脂肪酸とのモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドである脂肪酸グリセリンエステル(例えば、1−モノステアリン、1−モノパルミチンなど);油脂類(例えばダイズ油、オリーブ油、ナタネ油、ハッカ油、ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ油、小麦胚芽油、ウイキョウ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、綿実油、ヤシ油、ラッカセイ油等およびこれらの硬化油、牛脂、豚脂等など);ロウ類(例えば、蜜ロウ、カルナウバロウ、鯨ロウ、白ロウなど);炭化水素類(例えば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックスなど);ホスホリピッド(例えば、水添レシチンなど)等が挙げられる。これらの脂質の中で、例えば油脂類、ロウ類、炭素数14ないし22の飽和脂肪酸、炭素数16ないし22の高級アルコール、炭化水素類等が好ましく、さらに、硬化綿実油、硬化ヒマシ油、硬化大豆油、カルナウバロウ、ステアリン酸、ステアリルアルコール、マイクロクリスタリンワックス等が好ましい。とりわけ硬化ヒマシ油、カルナウバロウ等が好ましい。
【0014】
ポリグリセリン脂肪酸エステルと脂質とを併用する場合、好ましい脂質としては、例えば油脂類(好ましくは硬化油)およびロウ類などが挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルと脂質との具体的な組み合わせとしては、例えばベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド、ベヘン酸ドデカ(デカ)グリセリド、ベヘン酸オクタ(ヘキサ)グリセリド、ステアリン酸ペンタ(テトラ)グリセリド、ステアリン酸ペンタ(ヘキサ)グリセリドなどから選ばれる1種以上と、硬化ヒマシ油、カルナウバロウ、マイクロクリスタリンワックスなどから選ばれる1種以上との組み合わせが挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルと脂質とを併用する場合、両者の合計の鼻粘膜付着マトリックス中の含量および脳内で作用を発揮する薬物に対する使用割合が、前記したポリグリセリン脂肪酸エステル単独使用時の含量または使用割合と同様となるようにすればよい。
【0015】
本発明において、粘性物質は、水により粘性が発現し、鼻粘膜に対して付着性を示すと共に、製剤的に許容される物質を意味する。なかでも、水により膨潤し著しく増粘する物質が好ましい。粘性物質としては、例えば、ポリマー、天然粘性物質などが挙げられる。
該ポリマーとしては、20℃における該ポリマーの2%水溶液の粘度が、約3ないし約50000cps、好ましくは約10ないし約30000cps、さらに好ましくは約15ないし約30000cpsを示すものが好ましい。但し、中和により増粘するポリマーの場合には、20℃における0.2%中和液の粘度が、約100ないし約500000cps、好ましくは約100ないし約200000cps、さらに好ましくは約1500ないし約100000cpsを示すポリマーが望ましい。
なお、粘性物質の粘度は、ブルックフィールド型回転粘度計(Brookfield viscometer)を用いて20℃で測定するものとする。
【0016】
ポリマーは、さらに好ましくは酸性ポリマーであり、該酸性ポリマーとしては、カルボキシル基、スルホ基またはこれらの塩を有するポリマーが挙げられる。なかでも、カルボキシル基またはその塩を有するポリマーが好ましい。
カルボキシル基またはその塩を有するポリマーとしては、例えば、アクリル酸を構成モノマーとするアクリル酸系重合体(共重合体も含む)またはその塩が挙げられる。該塩としては、ナトリウム、カリウム塩などの一価の金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩などの二価の金属塩などが挙げられる。アクリル酸系重合体またはその塩としては、カルボキシル基約58ないし約63重量%を含み、分子量20万ないし600万、好ましくは100万ないし600万、さらに好ましくは100万ないし500万のポリマーが挙げられる。好ましいアクリル酸系重合体またはその塩には、アクリル酸単独重合体とその塩も含まれる。カルボキシル基約58ないし約63重量%を含有するアクリル酸ポリマーは、日本薬局方外医薬品成分規格(1986年10月)にカルボキシビニルポリマーとして記載されている。前記ポリマーの具体例としては、例えば、カーボマー〔商品名:カーボポール、ザ・ビー・エフ・グッドリッチ社(The B. F. Goodrich Company)製〕940,934,934P,941,1342,974P(NFXVIII)など;ハイビスワコー103、104、105(商品名、和光純薬工業(株)製)、NOVEON AA1〔商品名、ザ・ビー・エフ・グッドリッチ社(The B. F. Goodrich Company)製〕、カルシウムポリカーボフィル(USPXXIII)などが挙げられる。
【0017】
天然粘性物質としては、例えば、ムチン、カンテン、ゼラチン、ペクチン、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ローカストビンガム、キサンタンガム、トラガントガム、アラビアゴム、キトサン、プルラン、ワキシースターチ、スクラルフェート、セルロースおよびその誘導体(例、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルローススルフェート等)などが挙げられる。なかでも、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが好ましい。
上記した粘性物質は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0018】
粘性物質は、好ましくはアクリル酸系重合体またはその塩である。
粘性物質の鼻粘膜付着マトリックス中の含量は、例えば、約0.005ないし約99重量%、好ましくは約0.5ないし約45重量%、より好ましくは約4ないし約30重量%である。
【0019】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、さらに粘性物質の膨潤剤を含有していてもよい。ここで、粘性物質の膨潤剤は、粘性物質を膨潤させるか、あるいは水分による粘性物質の膨潤を促進するものであって、製剤的に許容される物質を意味する。該膨潤剤を用いることにより、鼻粘膜付着に優れ、鼻粘膜に長期にわたって滞留することのできる、鼻粘膜付着マトリックスが得られる。
粘性物質の膨潤剤としては、例えばカードラン、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
カードランは、微生物[アルカリゲネス・フェカリス・バール・ミクソゲネス(Alcaligenes faecalis var myxogenes)]が産生する直鎖の水不溶性多糖類(β-1,3-グルカン)であり、とりわけカードランN(食品添加物)が好適に用いられる。
【0020】
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(日本薬局方第12改正)は、セルロースのアルコール基がヒドロキシプロポキシル基で置換されており、ヒドロキシプロポキシル基の含量(重量%)が5.0ないし16.0%と規定されている。その範囲で置換基の含量および粒度を変化させた品種、例えば、LH-11(ヒドロキシプロポキシル基含量:10.0ないし13.0重量%;粒度:150μmパス98重量%以上、180μmオン0.5重量%以下)、LH-20(ヒドロキシプロポキシル基含量:13.0ないし16.0重量%;粒度:75μmパス90重量%以上、106μmオン1.0重量%以下)、LH-21(ヒドロキシプロポキシル基含量:10.0ないし13.0重量%;粒度:75μmパス90重量%以上、106μmオン1.0重量%以下)、LH-22(ヒドロキシプロポキシル基含量:7.0ないし10.0重量%;粒度:75μmパス90重量%以上、106μmオン1.0重量%以下)、LH-31(ヒドロキシプロポキシル基含量:10.0ないし13.0重量%;平均粒子径30μm以下;粒度:45μmパス50重量%以上、75μmオン5.0重量%以下)などを用いることができる。なかでも、LH−22またはLH−31が好ましい。
【0021】
粘性物質の膨潤剤の鼻粘膜付着マトリックス中の含量は、例えば、約0.5ないし約50重量%、好ましくは約1ないし約50重量%、より好ましくは約1ないし約30重量%である。
【0022】
本発明において、脳内で作用を発揮する薬物(以下、薬物と略記することがある)としては、例えばナプロキセンナトリウム、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ジクロフェナックなどの抗炎症薬;塩酸エフェドリン、硫酸サルブタモール、塩酸フェニルプロパノールアミンなどの交感神経作動薬;マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、フマル酸クレマスチンなどの抗ヒスタミン薬;アモキシシリン、セファレキシン、クラリスロマイシン、クロキサシリンナトリウムなどの抗生物質;フルオロウラシル、シスプラチン、メトトレキセートなどの抗腫瘍薬;フェニトインナトリウム、エトスクシミド、バルプロ酸ナトリウムなどの抗てんかん薬;塩酸ベタネコール、臭化ネオスチグミン、カルバコールなどのコリン作動薬;塩酸モルヒネ、硫酸モルヒネ、オキシコドン、コデイン、ブプレノルフィン、フェンタニルなどのオピオイド化合物;メラトニン、ジアゼパム、クロルジアゼポキサイドなどの催眠鎮静薬または抗不安薬;フルオキセチン、サートラリン、パロキセチン、ベンラファキシン、ネファゾドン、レボキセチン、塩酸イミプラミン、デュロキセチンなどの抗うつ薬;ドロペリドール、ハロタンなどの麻酔薬;ドーパミン、L−ドーパ、アポモルフィンなどの抗パーキンソン薬;ハロペリドール、プロクロルペラジンなどの精神神経用薬;ビンポセチンなどの脳循環代謝改善薬;オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、イロペリドンなどの精神分裂病治療薬;向知能薬;ジヒドロエルゴタミン、スマトリプタン、ブトロファノール、カプサイシンなどの偏頭痛治療薬;骨格筋弛緩薬;タクリン、ドネペジルなどのアルツハイマー治療薬;アルコール中毒治療薬;禁煙補助薬;薬物乱用治療薬;制吐薬;イデベノン、塩酸インデロキサジン、塩酸ビフェメラン、酒石酸プロチレリン、バクロフェンなど中枢神経系用薬;アセチルコリン、γ―アミノ酪酸、セロトニン、β―エンドルフィン、メチオニンーエンケファリン、サブスタンスP、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、バソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド[vasoactive intestinal polypeptide(VIP)]、エピネフリン、ノルエピネフリン、ニューロテンシンなどの神経伝達物質および関連物質;甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH),副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH),黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH),卵胞刺激ホルモン放出ホルモン(FSHRH)、プロラクチン放出ホルモン(PrRP)、成長ホルモン放出ホルモン(GRH)、ソマトスタチン、ガラニン、ガラニン様ペプチド(GALP)、ニューロメジンU、グレリン、アペリン、ウロテンシンII、オレキシンなどの視床下部より放出され、ホルモンの合成分泌に関連するペプチドおよびそのアゴニスト、アンタゴニストなどの関連化合物、たとえばリュープロレリンなど;甲状腺刺激ホルモン(TSH),副腎皮質刺激ホルモン(ACTH),黄体化ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH)、プロラクチン(PRL)、成長ホルモン(GH)、バソプレシン、オキシトシン、ニューロペプチドYなどの下垂体ホルモン;甲状腺ホルモン;副甲状腺ホルモン(PTH);インスリン、グルカゴンなどの糖代謝関連ペプチド;アンジオテンシン、デヒドロエピアンドロステロンなどの副腎皮質髄質関連ペプチド;ガストリン、セクレチン、コレシストキニン、モチリンなどの消化管ホルモン;レプチン、メラニン濃縮ホルモン(MCH)、オピオイド、コレシストキニン、ボンベシンなど食欲調節に関連する神経ペプチドおよびそのアゴニスト、アンタゴニストなどの関連化合物;本態行動や体温調節に関連する化合物;などの中枢を介して作用する化合物、ホルモン、ペプチド、タンパクなどが挙げられる。
【0023】
これらの薬物のうち、血管、消化管、肺、皮膚などに投与した場合に、胃酸または酵素による分解、初回通過効果による代謝、血液脳関門などにより脳内への移行が著しく制限される薬物(脳内難移行性薬物)や、血中濃度上昇によって副作用が発現する薬物においては、本発明の鼻粘膜付着マトリックスが効果的である。
脳内で作用を発揮する薬物の鼻粘膜付着マトリックス中の含量は、例えば約0.005ないし約95重量%、好ましくは約0.1ないし約90%、さらに好ましくは約0.1ないし約50重量%である。
脳内で作用を発揮する薬物としては、睡眠鎮静薬、抗不安薬、抗うつ薬またはアルツハイマー治療薬等が好ましい。
【0024】
そのような薬物として、例えば、メラトニン受容体アゴニスト作用を有する化合物等が好ましい。かかるメラトニン受容体アゴニスト作用を有する化合物としては、同様の作用を有するものであれば特に限定されないが、例えばメラトニン作用物質又はその拮抗物質として、
(1)EP−A−578620に記載の式
【化6】
で表される化合物、
(2)USP 411675に記載の式
【化7】
で表される化合物、
(3)特開平7−048331号(EP−A−447285)に記載の式
【化8】
で表される化合物、
(4)FR−014630に記載の式
【化9】
で表される化合物、
【0025】
(5)EP−A−591057に記載の式
【化10】
で表される化合物、
(6)EP−A−527687に記載の式
【化11】
で表される化合物、
(7)EP−A−506539に記載の式
【化12】
で表される化合物、
(8)特開平7−196493号又は特開昭63−196563号記載の式
【化13】
〔式中、R1は水素、C1−C4アルキル又はC1−C4アルコキシであり;R2は水素又はC1−C4アルキルであり;R3は水素、C1−C4アルキル、フェニル又は置換フェニルであり;R4は水素、ハロアセチル、C1−C5アルカノイル、ベンゾイル、又はハロ又はメチルで置換されたベンゾイルであり;R5及びR6は、それぞれ独立して、水素、又はハロであり;及びR7は水素又はC1−C4アルキルである;但し、R3、R4及びR5が、それぞれ水素であるとき、R2はC1−C4アルキルである。〕で示される化合物又はその塩、中でも式
【化14】
で示される化合物(LY156735)、
(9)WO 97/43272記載の式
【化15】
〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル又はアリール;R3及びR4は同一又は異なって水素、ハロゲン、C1-6アルキル又は置換されたアリール;R5は水素又はC1-6アルキル;nは0,1又は2:及びmは1,2,3又は4;
【化16】
を示す。〕で表される化合物又はその塩、中でも式
【化17】
で表される化合物、
(10)WO 98/25606記載の式
【化18】
〔式中、Q1及びQ2はそれぞれ水素又はハロゲン;XはCH2、CH又は酸素;YはCR3、CR34又は(CH2n (n=1−4);ZはCH2、CH又は酸素;Rは水素、ハロゲン又はC1-4アルキル;mは1又は2;R1はC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-3ハロアルキル、C1-6アルキルアミノ、C2-6アルケニル、C1-4アルコキシ(C1-4)アルキル、C1-4アルキルチオ(C1-4)アルキル又はトリフルオロメチルアルキル;R2は水素又はC1-4アルキル;及びR3及びR4はそれぞれ水素又はC1-4アルキルを示す。〕で表される化合物又はその塩、中でも式
【化19】
で表される化合物、
【0026】
(11)特表平9−507057号記載の式
【化20】
〔式中、R1は水素、ハロゲン又はC1-6アルキルであり、R2は式−CR34(CH2pNR5COR6であり、R3、R4及びR5は、同一でも異なっていてもよく、水素又はC1-6アルキルであり、R6はC1-6アルキル又はC3-7シクロアルキルであり、nは2、3又は4の整数であり、pは1、2、3又は4の整数である。〕で表される化合物又はその塩、中でも式
【化21】
で表される化合物、及び
(12)WO97/32871記載の式
【化22】
〔式中、R1は置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基又は置換基を有していてもよい複素環基、
2は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基、
3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基、
XはCHR4、NR4、O又はS(R4は水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)、
YはC、CH又はN(但し、XがCH2を示す場合、YはC又はCHである)、
【化23】
A環は置換基を有していてもよい5ないし7員の酸素原子を含む複素環、
B環は置換基を有していてもよいベンゼン環、及び
mは1ないし4の整数を示す。〕で表される化合物又はその塩等が用いられる。中でも、メラトニン受容体に対し高い親和性を示し、特にML1受容体に対する選択性が高い化合物(I)等が好ましい。
化合物(I)としては、式
【化24】
〔式中、RはC1-6アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)を示す。〕で表される化合物がとりわけ好ましく、具体的には、(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミドまたは(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]アセトアミドが好ましい。
【0027】
本明細書中、マトリックスとは、該マトリックスの構成成分が均一に分散している系を意味し、該構成成分が局在するもの、偏在するもの、あるいは層を形成するもの、エマルション、または該構成成分の単なる混合物とは明確に区別される。
すなわち、本発明の鼻粘膜付着マトリックスにおいては、構成成分である「ポリグリセリン脂肪酸エステル」、「脳内で作用を発揮する薬物」および「粘性物質」が均一に分散している。また、該マトリックスが、さらに「脂質」、「粘性物質の膨潤剤」を含有する場合、該脂質、該膨潤剤も均一に分散している。
本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、鼻粘膜付着に優れ、「脳内で作用を発揮する薬物」を持続的に、かつ一定の速度で放出することができる。
該マトリックスの粒子径は、好ましくは約0.1ないし約1500μm、さらに好ましくは約0.1ないし約100μm、特に好ましくは約5ないし約50μmである。
【0028】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、例えば構成成分である「ポリグリセリン脂肪酸エステル」、「脳内で作用を発揮する薬物」および「粘性物質」を均一に分散させることにより製造される。なお、該マトリックスが、さらに「脂質」、「粘性物質の膨潤剤」を含有する場合、該脂質、該膨潤剤も均一に分散させる。
例えば該マトリックスは、ポリグリセリン脂肪酸エステルを融点以上に加熱して溶融し、薬物および粘性物質を同時にまたは別々に添加して混合した後、冷却することによって製造される。また、脂質を用いる場合、該脂質は、ポリグリセリン脂肪酸エステルと同様にして用いられ、粘性物質の膨潤剤を用いる場合、該膨潤剤は、粘性物質と同様にして用いられる。
この際、加熱温度は、例えば、約40ないし約150℃、好ましくは約50ないし約110℃、より好ましくは約50ないし約90℃である。
上記した加熱および分散工程は、慣用の造粒機などを用いて行われ、冷却工程は、噴霧冷却などによって行われる。該噴霧冷却は、例えばスプレーチリングなどににより行われ、この場合、固形製剤(例、細粒剤)が得られる。
スプレーチリングは、前記したポリグリセリン脂肪酸エステル、薬物および粘性物質からなる混合物を、高速回転ディスク上に一定流速で滴下することによって行われる。ここで、回転ディスクとしては、例えば、直径5ないし100cm、好ましくは10ないし20cmの平滑円盤、例えばアルミニウム製円盤などが使用できる。回転ディスクの回転速度は、例えば10ないし25000回転/分、好ましくは3000ないし20000回転/分、さらに好ましくは6000ないし15000回転/分である。また、混合物の滴下速度は、所望する粒子径に応じて選択されるが、通常、約2ないし200g/分、好ましくは約5ないし約100g/分である。
このスプレーチリング法によって得られる本発明のマトリックスは概ね真球状である。このため、安定な薬物放出速度が得られることから、持続的投与を図る本発明のマトリックスの製造法として好適である。
【0029】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、その構成成分を、慣用の溶媒(例、メタノール、アセトニトリル、クロロホルム等)を用いた練合などの操作によって分散し、造粒することによっても製造される。
【0030】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスを、上記の粘性物質または製剤添加剤を含有するコーティング剤で被覆し、固形製剤としてもよい。該コーティング剤は、さらに、上記の粘性物質の膨潤剤、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよび水不溶性ポリマーから選ばれる少なくとも1種の添加物を含んでいてもよい。
【0031】
ここで、製剤添加剤としては、製剤分野において慣用のものであればよく、例えば、乳糖、コーンスターチ、タルク、結晶セルロース、粉糖、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システインなどの賦形剤;澱粉、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム粉末、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリンなどの結合剤;カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、部分α化デンプンなどの崩壊剤;アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤などの界面活性剤;水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、スクラルファートなどの制酸剤や粘膜保護剤;着色剤;矯味剤;吸着剤;防腐剤;湿潤剤;帯電防止剤などが挙げられる。これらの製剤添加剤の添加量は、固形製剤の鼻粘膜に対する付着性を損わない範囲で適宜選択される。
【0032】
コーティング剤に添加されていてもよい「水不溶性ポリマー」としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、セルロースアセテートトリメリテート、セルロースアセテートフタレート、エチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマー[商品名:オイドラギット(Eudragit)RS−100,RL−100、 RL−PO、RS−PO、RS−30D、RL−30D;レーム ファルマ社製]、メタアクリル酸アクリル酸エチルコポリマー[商品名:オイドラギット(Eudragit)L100−55;レーム ファルマ社製]、メタアクリル酸メタアクリル酸メチルコポリマー[商品名:オイドラギット(Eudragit)L100、S−100、L30D−55、NE−30D;レーム ファルマ社製]、ポリビニルアセテートなどが挙げられる。これらは2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0033】
コーティング剤中の粘性物質の含量は、例えばコーティング剤中の固型分全体の約0.005ないし約100重量%、好ましくは約0.05ないし約95重量%、さらに好ましくは約1ないし約10重量%である。
コーティング剤が製剤添加剤を含有する場合、製剤添加剤の含量は、例えばコーティング剤中の固型分全体の約0.1ないし約70重量%、好ましくは約1ないし約50重量%、さらに好ましくは約20ないし約50重量%である。
【0034】
コーティング剤の被覆量は、固形製剤の形状、所望する粘膜付着性などに応じて適宜選択される。例えば固形製剤が顆粒剤である場合、コーティング剤の被覆量は、固形製剤全体の約0.1ないし約50重量%、好ましくは約1ないし約20重量%である。また、固形製剤が細粒剤である場合、コーティング剤の被覆量は、固形製剤全体の約0.1ないし約100重量%、好ましくは約1ないし約50重量%である。
被覆方法としては、自体公知の方法、例えば、パンコーティング法、流動コーティング法、転動コーティング法などが採用できる。コーティング剤が、水または有機溶媒を含む溶液または分散液である場合には、スプレーコーティング法も採用できる。前記有機溶媒の種類は特に制限されず、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類などが使用できる。
【0035】
コーティング剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する場合、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、必要に応じてその他の添加物とを加熱溶融して混合し、水と混和して乳化した後、得られる乳化物をマトリックスに噴霧し、乾燥することによって、被覆を行ってもよい。
また、コーティング剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する場合、コーティングパンのような装置内で、温風により予熱したマトリックスに、コーティング剤を投入して溶融、展延させることにより被覆を行ってもよい。
被覆を行う際の温度は、通常約25ないし約60℃、好ましくは約25ないし約40℃である。
被覆に要する時間は、コーティング方法、コーティング剤の特性や使用量、マトリックスの特性などを考慮して適宜選択される。
【0036】
固形製剤の剤形は、経鼻剤として使用し得るものであればよく、該剤形としては、例えば細粒剤、散剤、顆粒剤などが挙げられる。なかでも、細粒剤および散剤が好ましい。
ここで、細粒剤の粒径分布は、例えば75ないし500μmの粒子85重量%以上、500ないし850μmの粒子5重量%以下、850μm以上の粒子0重量%、74μm以下の粒子10重量%以下である。
散剤の粒径分布は、500ないし850μmの粒子5重量%以下、500μm以下の粒子95重量%以上、850μm以上の粒子0重量%である。
顆粒剤の粒径分布は、例えば500ないし1410μmの粒子90重量%以上、177μm以下の粒子5重量%以下である。
固形製剤は、粒子状であることが好ましく、球形がさらに好ましい。また、粒子径は、経鼻剤として使用し得る範囲から選択される。固形製剤の粒子径は、好ましくは約0.1ないし約1500μm、さらに好ましくは約0.1ないし約100μm、特に好ましくは約5ないし約50μmである。
【0037】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスの最も好適な使用形態は、前記のようにして得られた固形製剤(好ましくは細粒剤または散剤)を、所望により安定剤、矯味剤、懸濁化剤、乳化剤、芳香剤、分散剤、滑沢剤などの添加物とともに、適当な密封容器に封入して得られた経鼻投与用製剤(好ましくはスプレー剤)などである。スプレー剤の噴出形態としては、例えば霧状、ペースト状、泡沫状、粉末状などが挙げられ、なかでも粉末状が好ましい。
また、本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、水性溶剤(例、蒸留水、生理的食塩水、リンゲル液など)または油性溶剤(例、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油;プロピレングリコールなど)に、溶解、懸濁あるいは乳化させて用いてもよい。
【0038】
本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、低毒性であり、哺乳動物(例、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヤギ、ラット、マウスなど)に対し、経鼻的に安全に投与される。
本発明の鼻粘膜付着マトリックスの投与量は、薬物の種類、投与対象などを考慮して適宜選択すればよい。例えば、薬物として抗生物質を含有する本発明の鼻粘膜付着マトリックスを、スプレー剤として、脳脊髄膜炎などの疾患の予防・治療の目的で、成人(体重約50kg)に投与する場合、該鼻粘膜付着マトリックスの1日あたりの投与量は、通常約1ないし約2000mg、好ましくは約20ないし約600mg、より好ましくは約20ないし約200mg(薬物として、約1ないし約1500mg、好ましくは約20ないし約500mg、より好ましくは約20ないし150mg)である。この量を1ないし3回に分けて投与すればよい。
本発明の鼻粘膜付着マトリックスを適応する場合の対象疾患は、「脳内で作用を発揮する薬物」の種類に準じて選択される。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、実施例および実験例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0040】
【実施例】
実施例1
ベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド[商品名:HB−310;阪本薬品工業(株)製]7.0gおよび硬化ヒマシ油[商品名:ラブリーワックス101(LW−101);フロイント産業(株)製]1.0gを秤量し、84℃に加熱溶融した。得られた溶融混合物に、セファレキシン(cephalexin)1.0g、次いでアクリル酸系重合体(商品名:ハイビスワコー104;和光純薬(株)製)1.0gを順次添加し、84℃に保って15分間撹拌した。得られた溶融混合物を、9000rpmで回転している直径15cmのアルミ製ディスクに10g/分の速度で滴下し、直径約50μmの散剤(球状粒子)6.8gを得た。
【0041】
実施例2
ベヘン酸ヘキサ(テトラ)グリセリド(阪本薬品(株)、商品名HB-310)8.0gを秤量し、84℃に加熱溶融した。これに(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミド(化合物A)1.0g、次いでアクリル酸系重合体(和光純薬(株)、商品名ハイビスワコー104)1.0gを順次添加し、84℃に保って約1時間攪拌し分散させた。溶融混合物を9000rpmで回転している直径15cmのアルミ製ディスクに10g/分の速度で滴下することにより約50ミクロンの球状の粒子が得られた。
【0042】
実験例1
実施例1で得られた散剤10mg(セファレキシン含量:1mg)を、内径0.58mm、外径0.965mmのポリエチレンチューブ[商品名:PE50;日本ベクトン・ディッキンソン(株)製]に充填後、該チューブ中の散剤全量を、エーテル麻酔下のSDラット(雄性、9−10週齢)の鼻腔内に投与した。
一方、セファレキシンの水懸濁液20μl(セファレキシン含量:1mg)を、エーテル麻酔下のSDラット(雄性、9−10週齢)の鼻腔内に投与した、これを対照群とした。
投与1時間後に、血漿および脳脊髄間液中のセファレキシン濃度をHPLC法により測定した。結果を〔表1〕に示す。
なお、表中の各濃度は、ラット4匹を用いて得られた濃度の平均値を示す。
〔表1〕に示されるように、本発明の製剤をラットに経鼻投与した場合、対照群である懸濁液と比較して、薬物の脳脊髄間液中濃度が非常に高かった。すなわち、本発明の製剤によって、薬物の脳内移行性が改善された。
【0043】
実験例2
実施例2で得られた粒子を内径0.58mm、外径0.965mmのポリエチレンチューブ[商品名:PE50;日本ベクトン・ディッキンソン(株)製]に充填し、エーテル麻酔下のSD雄性ラットに投与量3mg/ratでそれぞれの鼻腔内に投与した。対照として化合物Aの懸濁液25μlづつをそれぞれの鼻腔内に投与した。投与2時間後まで血漿中濃度を測定しそのAUCを計算した。また脳移行性の指標として投与2時間後の脳脊髄間液中濃度を測定した。結果を〔表2〕に示す。
〔表2〕に示されるように、本発明の製剤をラットに経鼻投与した場合、対照群である懸濁液と比較して、薬物の脳脊髄間液中濃度が非常に高かった。すなわち、本発明の製剤によって、薬物の脳内移行性が改善された。
【0044】
【発明の効果】
「脳内で作用を発揮する薬物」を経口投与する場合、胃酸または酵素による分解、初回通過効果による代謝などの影響によって、該薬物の脳内移行が制限される。また、「脳内で作用を発揮する薬物」を経皮投与あるいは静脈内投与する場合、該薬物の脳内移行が血液脳関門によって著しく制限される。
本発明の鼻粘膜付着マトリックスを用いれば、該マトリックス中の「脳内で作用を発揮する薬物」が、上記した制限を受けることなく、鼻腔から脳脊髄液を経て、直接脳組織へ移行するため、該薬物の脳内移行性が極めて高い。
しかも、本発明の鼻粘膜付着マトリックスは、鼻粘膜付着に優れ、鼻粘膜に長期にわたって滞留できるため、該マトリックス中の「脳内で作用を発揮する薬物」を長期にわたって持続的に脳内へ供給できる。

Claims (17)

  1. ポリグリセリン脂肪酸エステル、下記式:
    [式中、RはC 1−6 アルキル基を示す]
    で表される化合物(I)および粘性物質を含有してなる化合物(I)の脳内移行改善用鼻粘膜付着マトリックス。
  2. ポリグリセリン脂肪酸エステルが、重合度2ないし20のポリグリセリンと炭素数12ないし22の脂肪酸とのエステルである請求項1記載のマトリックス。
  3. ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBが1ないし9である請求項1記載のマトリックス。
  4. ポリグリセリン脂肪酸エステルを40ないし95重量%含有する請求項1記載のマトリックス。
  5. 粘性物質がアクリル酸系重合体またはその塩である請求項1記載のマトリックス。
  6. アクリル酸系重合体またはその塩の重量平均分子量が100万ないし600万である請求項5記載のマトリックス。
  7. 粘性物質を4ないし30重量%含有する請求項1記載のマトリックス。
  8. さらに粘性物質の膨潤剤を含有してなる請求項1記載のマトリックス。
  9. 粘性物質の膨潤剤がカードランおよび/または低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項8記載のマトリックス。
  10. さらに脂質を含有してなる請求項1記載のマトリックス。
  11. 化合物(I)が(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]プロピオンアミドである請求項1記載のマトリックス。
  12. 化合物(I)が(S)−N−[2−(1,6,7,8−テトラヒドロ−2H−インデノ[5,4−b]フラン−8−イル)エチル]アセトアミドである請求項1記載のマトリックス。
  13. 化合物(I)を0.1ないし50重量%含有する請求項1記載のマトリックス。
  14. 請求項1記載のマトリックスを含有してなる固形製剤。
  15. 細粒剤または散剤である請求項14記載の固形製剤。
  16. 球形である請求項15記載の固形製剤。
  17. 0.1ないし100μmの粒子径を有する請求項15記載の固形製剤。
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