JP4624559B2 - 初期cnsダメージのマーカーとしてのタウ - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明はCNSダメージの分野に関する。本発明は、タウ(tau)の検出および/または定量によりCNSダメージを早期診断するための新たな方法に関する。
【0002】
発明の背景
中枢神経系のダメージ(CNSダメージ)は種々の要因により引き起こされ、とりわけ、異なった疾病のプロセス、物理的または化学的要因、低酸素症および虚血により引き起こされる。疾病のプロセスは、空間を占める傷害、異なった悪性物による侵襲または転移、および/または多くの生物の感染を包含する。
CNSの腫瘍は局所的に開始することがあり(初期腫瘍)、あるいはCNSに広がることもある(転移)。初期腫瘍はグリア細胞(星状細胞腫、オリゴデンドログリオーマ、神経膠細胞腫)、上衣細胞(上衣細胞腫)、支持組織(髄膜腫、神経鞘腫、脈絡膜集網の乳頭腫)から生じる。小児期において、腫瘍はより原始的な細胞から生じる(髄芽細胞腫、神経芽細胞腫、脈絡膜腫)。悪性星状細胞腫または神経膠細胞腫は20歳以上の成人におけるありふれたタイプの初期腫瘍である。良性ならびに悪性の初期CNS腫瘍は神経学的損傷を引き起こす可能性がある。
白血病は小児における最もありふれたタイプの癌である。集中的な化学療法のみまたは組み合わせ治療(放射線療法および化学療法)の通常使用により、最近20年間に白血病小児の生存率は著しく改善された。現在、推定10年生存率は約75%である。小児白血病の生存者が増加したので、中枢神経系にダメージを与える可能性のある抗癌化学療法および/または放射線療法の長期的効果に関する問題が生じ、このCNSダメージの早期の定量的測定に対する必要性が増大している。
細菌性髄膜炎は軟膜クモ膜、空間に封じ込まれた液体、さらに脳室中の液体の細菌感染に応答した炎症と定義される。細菌性髄膜炎の発生は年間100000人につき4.6ないし10例である。H. influenzaeは最も頻繁なケースであり、次いで、N. meningitidisおよびS. pneumoniaeが多い。発病した場合の細菌性髄膜炎の特徴は、頭蓋内圧上昇、脳関門破壊、脳浮腫、および脳血流変化を包含する。髄膜炎が長期化し、治療効果が薄れてくるにつれ、合併症および神経学的残遺が進行する機会が大きくなる。細菌性髄膜炎にかかっていた幼児および小児の約10%に片側または両側の持続性聴覚消失が残る。細菌性髄膜炎にかかったことのある小児の約30%は後になって微妙な学習障害を有することが判明する(Wilson et al., 1991)。
ウイルスもまた種々の経路で中枢神経系に影響して、遅いウイルス感染によるCNS疾患とは異なるウイルス性髄膜炎、ウイルス性脳炎、骨髄炎を引き起こす可能性がある。CNSダメージを引き起こす可能性のある他の条件は医薬品、化学療法または化合物への曝露のごとき化学的要因、ならびに物理的要因である。頭部傷害は先進国で多発しており、人生の最盛期の患者に影響を与えている。この問題の医学的および社会的問題を理解するためには、毎年約一千万人のアメリカ人が頭部傷害を受け、そのうち約20%が脳のダメージを引き起こすに十分なほど重症であることを理解する必要がある。CNSダメージのもう1つの原因は低酸素症または虚血でありうる。低酸素−虚血性脳障害はありふれており、しばしば悲惨な状況であり、それは低血圧または呼吸不全による脳の酸素不足により生じる。急性の虚血性卒中は神経のダメージを引き起こし、西洋社会における神経学的ハンディキャップの主要原因である。周産期仮死も同様にCNSダメージに関連しているかもしれない。今までのところ、臨床的な脳電図および神経放射線学的評価、ならびに脳血流の研究が最も容易に利用可能な方法である。しかしながら、低酸素−虚血イベント後の脳ダメージの重さに関する早期かつ正確な評価は、新生児ケアにおける最も困難な問題の1つであり続けている。
【0003】
白血病小児においてCNS侵襲を検出するために、現在の診断方法は腰椎せん刺、眼底検査および脳造影を用いる(Raichle, 1998)。しかしながら、これらの診断方法は比較的進行した段階のCNSダメージの検出を可能にするだけで、早期段階においてすでに発生しているCNSダメージはこれらの方法では見逃される可能性がある。それゆえ、CNSダメージの早期検出を可能にする、さらなる診断方法に対する必要性がある。
【0004】
最近になって、細胞死、軸索成長/再誘導、炎症および/または血液脳関門機能不全に関連した中枢神経系(CNS)の症状を反映する多くの神経学的マーカーが利用できるようになった。微小管関連蛋白タウ(tau)は異なるイソ形態として存在し、それらのうち4ないし6種は成人脳に見られるが、1のイソ形態だけは胎児脳において検出される。イソ形態の多様性は、mRNAスプライシングによりヒト染色体17上の単一遺伝子から生じる(Himmler, 1989; Goedert et al., 1989; Andreadis et al., 1992)。分子クローニングから推定されるタウ蛋白の最も著しい特徴は分子のカルボキシ末端部分に存在する31または32個のアミノ酸の並びであり、3回または4回繰り返されることがある。さらなる多様性はタウ分子のNH2末端における29ないし58個のアミノ酸の挿入により生じる(Goedert et al., 1989)。インビボにおいて、タウは、そのリピート領域(255〜381)中に局在化する微小管結合ドメインに関連する相互作用によって微小管アッセンブリーおよびニューロンの軸索コンパートメントの安定性を促進する(Lewis et al., 1988)。正常な環境において、成人脳はタウ1分子あたり2〜3分子のリン酸根を含む(Selden and Pollard, 1983; Ksiezak-Reding et al., 1992)。ラットおよびヒトにおいて研究された正常タウにおける異なる部位でのリン酸化は発達状態に依存している(Lee et al., 1991; Bramblett et al., 1993; Goedert et al., 1993)。リン酸化の結果として生じる60、64および68kDaのタウ変種が、神経原性線維のもつれを示す脳の領域において検出されている(Delacourte et al., 1990; Goedert et al., 1992; Flament et al., 1990; Greenberg and Davies, 1990)。これらの脳はタウ1分子あたり6〜8個のリン酸根を含む(Ksiezak-Reding et al., 1992)。対になった螺旋フィラメントから単離されたタウにおいて、リン酸化は数個の位置において起こっている(Iqbal et al., 1989; Lee et al., 1991; Hasegawa et al., 1992)。脳抽出物中の正常および異常にリン酸化されたタウの検出は、抗体によって(Mab Alz50: Ghanbari et al., 1990; Mab Ab423: Harrington et al., 1991; Mab AT120: Vandermeeren et al., 1993; Mab AT180; Mab AT270: WO95/17429として公開された国際特許出願ならびにMab AT8: WO93/08302として公開された国際特許出願)あるいは分子量の変化によって(Flament et al., 1990)あるいは機能のアッセイ(Bramblett et al., 1992)による他の方法により行われている。タウの特異的エピトープを認識する各モノクローナル抗体の組み合わせを用いてCSF中の正常または異常にリン酸化されたタウの存在が検出されている(Van de Voorde et al., 1995)。アルツハイマー病のごとき変化した細胞骨格特性を有する痴呆患者を、正常な老人患者あるいは他のタイプの痴呆の患者から識別するために、タウがマーカーとして使用されている。
【0005】
発明の目的
個体においてCNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、あるいは物理的要因により、これらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明の目的である。
個体において良性または悪性の初期脳腫瘍、脳転移物または硬膜下血腫により引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明のさらに特別な目的である。
個体において白血病、リンパ腫または乳癌による侵入によって引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において脳炎または髄膜炎を引き起こす細菌またはウイルスにより引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において卒中により、脳梗塞により、脳出血により、血栓症により、周産期仮死により、Binswagner病によりまたは血管炎により引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において化学療法により引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において外傷、卒中、頭蓋内圧または放射線照射により引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法を提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体においてCNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、物理的要因により、あるいはこれらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージを早期検出および/または定量して該CNSダメージに対する治療効果を評価する方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
個体においてCNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、物理的要因により、あるいはこれらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを提供することが本発明のもう1つの目的である。
個体において良性または悪性の初期脳腫瘍、脳転移物または硬膜下血腫により引き起こされるCNSダメージの早期診断のためのキットを提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において白血病、リンパ腫または乳癌による侵襲によって引き起こされるCNSダメージの早期診断のためのキットを提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において脳炎または髄膜炎を引き起こす細菌またはウイルスにより引き起こされるCNSダメージの早期診断のためのキットを提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において卒中により、脳梗塞により、脳出血により、血栓症により、周産期仮死により、Binswagner病によりまたは血管炎により引き起こされるCNSダメージの早期診断のためのキットを提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において化学療法により引き起こされるCNSダメージの早期診断のためのキットを提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
個体において外傷、卒中、頭蓋内圧または放射線照射により引き起こされるCNSダメージの早期診断のためのキットを提供することが本発明のもう1つのさらに特別な目的である。
CNSダメージを予防または治療する化合物の効果をスクリーニングまたはモニターする方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
本発明のすべての目的は後で示す具体例に合致するものと考えられる。
【0006】
発明の詳細な説明
本発明は、個体においてCNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、物理的要因により、あるいはこれらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージの早期検出および/または定量方法に関する。この方法は、個体中のタウのレベルを決定および/または定量し、次いで、それを対照健康個体中のタウレベルと比較する工程を含む。
本発明は、白血病小児から得たCSF試料中のタウレベルが健康個体の上限値よりも上昇しているという驚くべき知見に関連する。これらの上昇したタウレベルは、現在の診断方法により測定できるよりもずっと前に、潜伏している中枢神経系の侵襲ならびにすでに進行しているCNSダメージを示すものである。CNSの空間を占める傷害、CNSへの侵襲または転移、虚血または髄膜炎に苦しんでいる個体においても、増加したタウレベルが初期段階において観察された。したがって、白血病によるCNS侵襲により引き起こされるCNSダメージの初期検出のための特異的マーカーとして、そして一般的にはCNSの空間を占める傷害、CNSの侵襲または転移、生物、低酸素症または虚血、化学的要因、物理的要因、またはこれらの機構の組み合わせのごときCNSダメージ要因により引き起こされるCNSダメージの早期検出のための特異的マーカーとしてタウを利用するすることができる。
【0007】
中枢神経系(CNS)は、脊椎動物において脳および脊髄からなり、感覚刺激が伝達され、運動刺激を送り出し、全神経系の活性を管理しこれと調和して機能する神経系の部分である。
用語「CNSダメージ」は、神経の機能低下に関連したCNSの状態であって、特別な誘発要因またはダメージ要因により引き起こされる状態をいう。より詳細には、CNSダメージは、CNSの空間を占める傷害、CNSの侵襲もしくは転移および/または生物(これらに限らない)を包含する疾病のプロセスをいう。空間を占める傷害は、例えば、良性または悪性の初期脳腫瘍、脳転移物、Taenia soliumまたはEchinococcus granulosusのごときシストにより生じる麻痺、水頭症および/または硬膜下血腫であってもよい。CNSへの侵襲または転移は、白血病、リンパ種、乳癌、肺癌、黒色腫および/または胃腸の悪性疾患または他のタイプの癌のごとき悪性疾患により引き起こされる可能性がある。CNSに感染し、CNSダメージを引き起こす可能性のある生物は、プリオン、ウイルス、細菌または寄生体を包含するが、これらに限らない。CNSに感染する細菌およびウイルスは髄膜炎、脳炎、神経エイズまたは神経ボレリオースを引き起こす可能性がある。それらはNeisseria meningitidis、H. influenzae、S. pneumoniae、Herpes simplex meningoencephalisおよびHerpes simplex gluteolisを包含するがこれらに限らない。CNSダメージは、麻酔中の低酸素症または虚血、周産期仮死、溺れている間、喘息、卒中、脳梗塞、血栓症、脳出血、CO中毒、Binswagner病および/または血管炎により引き起こされる可能性がある。CNSダメージを引き起こす化学的要因は遺伝子治療、医薬品、化学療法および化合物への曝露を包含するが、これらに限らない。外傷、放射線照射、低体温、高体温、頭蓋内圧または卒中のごとき物理的要因によってもCNSダメージが引き起こされる可能性がある。1つまたはそれ以上の上記要因がCNSダメージの原因となることもありうる。
【0008】
よって本発明は、タウレベルを決定することにより上記CNSダメージを早期検出および/または定量する方法を提供する。「CNSダメージの早期検出および/または定量」は、現在の方法によりCNSダメージが検出できるよりも前にCNSを検出することを可能にする方法によりCNSダメージが決定されることを意味する。
本明細書の用語「タウ」は、どのような形態のタウであってもよく、どのようなリン酸化状態のもであっても包含する。タウレベルはCNSダメージの程度の尺度として定性的および/または定量的に決定される。タウはインビトロならびにインビボにおいて検出することができる。
【0009】
個体におけるCNSダメージをインビトロにおいて早期検出するための方法は、該個体から試料を得て、該試料中のタウレベルを決定および/または定量し、次いで、それを対照健康個体の試料中のタウレベルと比較することを含む。用語「試料」は、生物学的材料の源をいい、例えば体液、毛髪、上皮細胞、末梢血またはタウ蛋白を含有する他の試料をいう。好ましい具体例において、患者の体液試料中のタウレベルを分析することによりインビトロにおいてタウを検出および/または定量することができる。用語「体液」は人体に存在するすべての液体をいい、血液、リンパ液、尿および脳脊髄液(CSF)を包含するがこれらに限らない。本発明のより特別な具体例において、タウは患者から取られた脳脊髄液試料において検出および/または定量される。本発明のもう1つの具体例において、タウは患者から得た血液派生物試料において検出および/または定量される。血液試料は患者から取られた全血試料を包含しうる。より好ましくは、血液試料は血漿試料または血清試料を包含する。
【0010】
抗体、分子量の変化(Flament and Delacourte, 1990)を用いて、あるいは他の機能アッセイ(Bramblett et al., 1992)のごとき知られた方法によりタウを検出および/または定量することができるが、これらの方法に限られない。好ましい具体例において、少なくとも下記工程を含むイムノアッセイによりタウを検出することができる:
患者から試料を得て;次いで
抗原−抗体複合体の生成に適した条件下で、タウを認識するモノクローナル抗体(一次抗体または捕捉抗体)に該試料を接触させ;次いで
該試料に対する該抗体の免疫学的結合を検出すること。
有利には、本発明に使用するモノクローナル抗体は適当な支持体上に固定化された状態である。別法として、当該分野において知られている他のイムノアッセイフォーマットを用いることにより本発明方法を実施してもよい。
【0011】
次いで、抗原およびタウを認識する一次抗体により形成された該抗原−抗体複合体を下記のものと一緒にすることにより、抗原の検出プロセスを行うことができる:
a)ニ次抗体(またはディテクター抗体)
*該ニ次抗体は、タウ−一次抗体複合体の特異的エピトープを認識するが、単独の一次抗体を認識しないモノクローナル抗体であってもよく、あるいは
*該ニ次抗体は、タウ−一次抗体複合体の特異的エピトープを認識するが、単独の一次抗体を認識しないポリクローナル抗体であって、好ましくは固定化されたタウ蛋白またはタウ−一次抗体複合体を用いる免疫アフィニティークロマトグラフィーにより精製されたポリクローナル抗体であってもよい
b)該ニ次抗体に特異的にタグを付する、あるいは特異的にカップリングするマーカーであって、当業者に知られたいずれかのマーカー
c)一次抗体と試料との間、ニ次抗体とタウ−一次抗体複合体との間および/または結合ニ次抗体とマーカーとの間の免疫学的反応、を行うための適当な緩衝液;および
d)また所望により、標準化する目的で、タウを認識する抗体と反応する精製蛋白または合成ペプチド。
【0012】
有利には、二次抗体自体がマーカーあるいはマーカーに直接または間接的にカップリングする基を有するものである。
用語「エピトープ」は、抗体結合部位により特異的に結合される抗原−抗体複合体の部分をいう。エピトープは当該分野で知られた方法により決定でき、あるいは当該分野で知られた種々のコンピューター推定モデルにより推定できる。
本明細書の表現「認識」、「〜と反応」、「免疫学的結合」または「抗原−抗体複合体」は、抗体および抗原の免疫学的特性を考慮したすべての条件下で抗原と抗体との間の結合が起こることと解釈すべきである。
特異的にタウを認識するモノクローナルまたはポリクローナル抗体をタウの検出に使用してもよい。正常および/または以上にリン酸化されたタウを特異的に認識する抗体はAlz50 (Ghanbari et al., 1990), Ab423 (Harrington et al., 1991), AT8 (WO 93/08302として公開された国際出願), AT120 (Vandermeeren et al., 1993); AT180 および AT270 (WO 95/17429として公開された国際出願) および AT100 (WO 96/04309として公開された国際出願)を包含する。しかしながら、タウを特異的に認識する、当該分野で知られた他の抗体を用いることもできる。
個体におけるCNSダメージの早期のインビトロでの検出および/または定量のための方法を用いて、該個体におけるCNSダメージに対する特定の治療効果を評価することもできる。CNSの状態に影響しうる治療は、薬剤療法、化学療法、放射線療法を包含する物理的治療ならびに遺伝子治療を包含するが、これらに限らない。
個体においてCNSダメージを早期にインビボにおいて検出および/または定量するための方法は、該個体中のタウレベルを決定および/または定量し、次いで、それを対照健康個体中のタウレベルと比較することを含む。好ましい具体例において、インビボ造影によりタウをインビボにおいて検出することができる。Arbit et al. (1995)、Tamada et al. (1995)、Wakabayashi et al. (1995)、Huang et al. (1996)、Sandrock et al. (1996)、Mariani et al. (1997)により記載された脳造影法(これらに限らない)を包含する非侵襲的方法によりタウをインシトゥにおいて可視化することができる。これらのインビボ造影法は、例えば、タウを認識する標識抗体を用いることによりタウの局在化および可視化を可能にすることができる。
インビボ造影のための特異的マーカーとしてタウを用いて、個体におけるCNSダメージに対する特定の治療効果を評価することもできる。CNSの状態に影響しうる可能な治療は薬剤療法、化学療法、放射線療法を包含する物理的治療ならびに遺伝子治療を包含するがこれらに限らない。
【0013】
さらに本発明は、個体においてCNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、物理的要因により、あるいはこれらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージを早期検出するための診断キットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、個体において良性または悪性の初期脳腫瘍、脳転移物または硬膜下血腫により引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、個体において白血病、リンパ腫または乳癌による侵入によって引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、個体において脳炎または髄膜炎を引き起こす細菌またはウイルスにより引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、個体において卒中により、脳梗塞により、脳出血により、血栓症により、周産期仮死により、Binswagner病によりまたは血管炎により引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、個体において化学療法により引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、個体において外傷、卒中、頭蓋内圧または放射線照射により引き起こされるCNSダメージを早期診断するためのキットを製造するための特異的マーカーとしてのタウの使用に関する。
さらに本発明は、CNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、物理的要因により、あるいはこれらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージの個体におけるインビトロまたはインビボでの診断のためのキットに関する。タウ検出のための道具を提供するキットを上記CNSダメージの診断に使用することができる。
【0014】
CNSの空間を占める傷害により、CNSへの侵襲または転移により、生物により、低酸素症または虚血により、化学的要因により、物理的要因により、あるいはこれらの機構の組み合わせにより引き起こされるCNSダメージの個体におけるインビトロでの診断のための好ましいキットは、イムノアッセイに基づくものであり、以下のものを含む:
タウ蛋白のエピトープとともに免疫学的複合体を形成する少なくとも1種のモノクローナル抗体(一次抗体);
二次抗体;
*該ニ次抗体は、タウ−一次抗体複合体の特異的エピトープを認識するが、単独の一次抗体を認識しないモノクローナル抗体であってもよく、あるいは
*該ニ次抗体は、タウ−一次抗体複合体の特異的エピトープを認識するが、単独の一次抗体を認識しないポリクローナル抗体であって、好ましくは固定化されたタウ蛋白またはタウ−一次抗体複合体を用いる免疫アフィニティークロマトグラフィーにより精製されたポリクローナル抗体であってもよい
該ニ次抗体に特異的にタグを付する、あるいは特異的にカップリングするマーカー;
一次抗体と試験試料との間、ニ次抗体とタウ−一次抗体複合体との間および/または結合ニ次抗体とマーカーとの間の免疫学的反応、を行うための適当な緩衝液;および
所望により、標準化する目的で、1またはそれ以上のタウエピトープを含む精製蛋白または合成ペプチド。
【0015】
また本発明は、タウレベルを決定し、それを対照試料中のタウレベルと比較する工程を含む、CNSダメージを予防または治療する化合物の効果をスクリーニングまたはモニターする方法にも関する。
【0016】
特に有利な具体例を示す下記実施例を参考にすることにより本発明を説明する。しかしながら、これらの実施例は例示説明であり、本発明を限定するものと解してはならないことに注意すべきである。
【0017】
【表1】
Figure 0004624559
【表2】
Figure 0004624559
【0018】
【表3】
Figure 0004624559
【表4】
Figure 0004624559
【0019】
【表5】
Figure 0004624559
【0020】
表4. 異なった要因により引き起こされたCNSダメージを有する患者のCSF試料中のタウレベル
【表6】
Figure 0004624559
【表7】
Figure 0004624559
【表8】
Figure 0004624559
a 01: P. Cras教授, University Hospital, Neurology, Antwerp, Belgium および A. Daniels博士, UIA, Laboratory of Neurobiology, Antwerp, Belgium; 04: P.D. Mehta博士, Institute Basic Research, Staten Island, NY, USA; 05: A. Ivanoiu博士, UCL St-Luc, Laboratory of Neurochemistry, Brussels, Belgium; 06: P.P. De Deyn教授, UIA, Laboratory of Neurochemistry, Antwerp, Belgium; 08: C. Bancher博士, Lainz Hospital, Neurology, Vienna, Austria; 10: J. Wiltfang博士, Georg-August University, Gerontopsychiatry, Goettingen, Germany.
b F: 女性; M: 男性.
c 複数要因がダメージに関与している可能性がある場合、最も関連があると考えられる要因のみを示す。
【0021】
実施例
実施例1:白血病小児における上昇したタウレベル
神経ダメージに対する化学療法の影響を評価するために、測定可能な中枢神経系の疾患を持たない白血病小児65人(2歳から16歳まで)を参加させ、標準的な治療を施して長期研究を行った。全部で377個のCNS試料を分析した。各注射前に少量の体液を取って通常の研究室での分析を行い、その残りを我々の研究に使用した。これらの小児を診断し、次いで、University Hospital of Leuven, Belgiumにおいて白血病の治療を行った。INNOTEST hTAU Antigen(Innogenetics, Gent, Belgium)を用いて脳脊髄液中のタウ蛋白を評価した。
白血病を有すると疑われるすべての小児について、治療開始前に腰椎せん刺を行って、中枢神経系への侵襲を示す白血病細胞の存在を検出した。その時点、すなわち治療前に測定したタウレベルは、化学療法により誘導されたタウレベルの変化を比較するための対照レベルとして役立つであろう。
我々は、幾人かの白血病小児が、中枢神経系においては白血病細胞が検出されなかったという事実にもかかわらず、診断時においてすでに非常の高レベルのタウを有していたことを観察した。これらの小児は、現在の診断方法(脳の造影、腰椎せん刺、眼底検査)を用いた場合には常に見出すことができるとは限らない脳侵襲または白血病により誘発されるCNSダメージを有する新たな危険群を構成する。このことは、脳への細胞侵襲が証明された1人の白血病患者において見られた増加したタウレベルにより、さらに支持された。
【0022】
実施例2:治療前の白血病患者におけるタウレベルの上昇
1.対象
1996年8月から1999年6月までの間に、Pediatric Hemato-oncology Department of the Catholic University of Leuven, Belgiumにおいて癌治療中の82人の小児から510個のCSF試料を得た。悪性の段階決定または治療のために、予定された腰椎せん刺(LP)においてCSF試料を取った。
血液学的に悪性の3群の患者について研究した。最後の群は、EORTCプロトコル58881により治療されている非−B−ALLの48人の患者(表1)からなっていた。これらの小児のうち、20人はCD10(+)幼若細胞(または通常のALL)を有しており、そのうち2人の患者はダウン症候群(DS)を有し、1人の患者はBrachmann-de Lange症候群を有し、6人の患者は通常のB−幼若細胞を有し、2人の患者は通常のT−幼若細胞を有し、2人の患者はプロ−B−幼若細胞を有し、9人の患者はプレ−B−幼若細胞を有し、9人の患者はT幼若細胞を有していた。24人の小児が白血病を有し、6人の小児が非−ホジキンリンパ種段階II(1人)、段階III(4人)または段階IV(1人)であった。CSF中の悪性細胞の関する研究プロトコルにより定義した場合、1人の患者は明らかなCNS疾患を有していた(CNS+)。当該プロトコルにて定義される判断基準によれば、5人の患者が非常に危険性が高いと考えられた(2人の患者がt(9,22)を有し、3人の患者がコルチコイド耐性を有していた)。誘導治療の最初の部分は他の患者と同様であったので、かれらを誘導化学療法による分析に参加させた。非−B−ALLに属する28人の患者について治療期間中長期にわたり追跡調査することができた。
患者の第2の群は10人のB−細胞非ホジキンリンパ種患者を含んでおり、United Kingdom Children Cancers group (UKCCSG 9602) NHLプロトコルに従って治療された(表2)。5人の患者がB−細胞リンパ種を有し、3人の患者がBurkittリンパ種を有し、2人の患者が退性大細胞リンパ種(ALCL)を有していた。B−細胞リンパ種の1人の患者を除いて、すべての患者を同じプロトコルで治療した。これらの患者のうち6人につき長期追跡を行った。
第3の患者の群は急性骨髄性白血病−骨髄形成不全(AML−MDS)の9人の小児からなっており、そのうち2人の患者はCNS疾患を有し、2人の患者はダウン症候群を有していた。3人の患者がM0表現型を有し、各1人の患者がM1、M2、M5aまたはM7表現型を有していた。2人の患者がMDSを有し、そのうち1人が進行したAMLを有しており化学療法で治療された。1人のMDS患者を除いて、これらすべての患者をEORTC58921プロトコルにより治療し(表3)、7人の患者につき長期追跡を行った。
他の患者は異種の小児の群を構成し(n=9)、臨床的理由によりLPを行った。この群は髄芽細胞腫を有する3人の小児(段階分け中)、横紋筋肉腫を有する2人の小児(段階分け中)、ランゲルハンス細胞組織球症(LCH、段階分け中)、神経節膠腫(段階分け中)、胚細胞腫(段階分け中)、およびCNS転移した網膜芽細胞腫(段階分けおよびフォローアップ中)を有する各1人の小児を包含していた。対照群は4人の小児からなり、存在する可能性のあるウイルスまたは細菌感染に関するルーチン対照の一部として彼らからCSFを取ったが結果は陰性であった。局所的な網膜目細胞腫を有する1人の患者(段階分け中)および家族性血球貪食性リンパ組織球症(HLH)に関してスクリーニングされた1人も対照群に参加させた。研究への参加に関して患者に最も近い親族に口頭でインフォームドコンセントを与えた。
【0023】
2.方法
体液のサンプリング
治療薬のIT投与直前に腰椎せん刺を行った。5mlのCSFを別個のポリプロピレン管に集めた。1の試料を即座に1500rpmで2分間遠心分離して細胞および他の不溶性物質を除去した。その後の分析のために上清を−70℃で保存した。凍結/融解サイクル数を最小限にした。
CSF中のタウの測定
CSF−タウを検出するためのすべての生化学的分析を、臨床診断の知識なしに行った。凍結/融解サイクル数、レシピエントのタイプ、および1回のアッセイに用いる試料体積のごとき潜在的に厄介な因子を全研究プロトコルに関して標準化した。全タウを測定するサンドイッチELISA(INNOTEST hTAU Antigen, Innogenetics, Gent, Belgium)を用いてCSF−タウレベルを決定した。最初は各LPの時点においてのみ試料を分析した。その後、1の患者から得たすべての試料を1のイムノプレート上で再度分析した。104個の試料のセットに関して最初のアプローチから得られた結果と2回目のアプローチから得られた結果の間の相関係数は0.901(95%CI:0.856〜0.933)であった。論文に記載されたCSF−タウの増加を排除して、体液中の蛋白の一般的増加とした。
【0024】
3.結果
最初に、6人の対照小児から得たCSF試料に基づいてタウの正常上限レベルを決定した。平均CSF−タウ値は106.2pg/ml(95%=34.3〜178.0)。任意のカットオフ正常値を312pg/ml(平均値+3SD)とみなし、その値は成人において観察される値の範囲内である(Hulstaert et al., 1999)。そのうえ、我々は、診断時のCSF−タウ値と小児の年齢との間に相関関係を見出さず(Pearson r=-0.161, CI95%=-0.3914-0.08836, n=64)、年齢はCSF−タウに影響を及ぼさないことが示唆された。明らかに、病理学的CSF−タウ値は500pg/ml以上と考えることができる。
患者の各サブグループについて診断時のタウレベルを分析した(図1)。ダウン症候群を有する患者と有しない患者においては明らかなタウレベルの相違はなかった(データ示さず)。明らかなCNS侵襲を有する(+CNS)2人の患者は診断時に312pg/ml以上のCSF−タウレベルを有していた。しかしながら、MDSを有する2人の小児、非−B−ALLの28人の小児中7人、非−B−ALL患者4人中1人は非常に高い危険性があると判断され、AML患者5人中1人、およびB−細胞NHL患者8人中2人は312pg/ml以上のタウレベルを有していたが、古典的な診断プロトコルを用いた場合には、CNS侵襲は検出されなかった。段階分けのためにCSFを採取した頭蓋内圧が上昇していた3人の患者(髄芽細胞腫)および胚細胞腫を有する1人の患者は高いCSF−タウ濃度を有し(823、1387、1500および442pg/ml)、正常なCSF−タウレベル(97pg/ml)を有するグレードIの星状細胞腫を有する1人の患者とは対照的であった。LCHを有する1人の患者は112pg/mlという正常なCSF−タウレベルを有していた。横紋筋肉腫を有する2人の患者を診断時に分析することができた:段階Iの疾病を有する1人の患者は279pg/mlのCSF−タウレベルを有し、段階IVの疾病を有するもう1人の患者は320pg/mlのレベルを有していた。網膜芽細胞腫およびCNS疾患を有する1人の患者は1800pg/mlのCSF−タウレベルを有していた。
非−B−ALLを有する33人の患者に関しては、診断時のCSF−タウレベルは、白血球カウントにより反映される腫瘍量(Pearson r = 0.04575, CD95%: -0.3024 - 0.3831)あるいは血清LDH(Pearson r = -0.03002, CI95%: -0.3696 - 0.3166)と相関関係を有していなかった。B−NHLを有する患者においては、LDHレベルとCSF−タウとの間には有意な相関関係がなかった(Pearson r = -0.3723, CD95%: -0.8532 - 0.4507)。
【0025】
実施例3:卒中により引き起こされるCNSダメージを早期検出するためのマーカーとしてのCSF−タウの使用
1.対象
Unit of Neurology, Sahlgren's University Hospital, Goeteborg, Swedenに収容された7人の脳梗塞患者(男性3人、女性4人、63〜81歳(平均値、標準偏差 70.7±7.2歳))を研究に参加させた。すべての患者は発作が起こってから72時間以内の者であった。
2.方法
腰椎せん刺を用いてCSF試料を集めた。12mlを集め、0.5mlずつに分けて分析するまで−80℃で保存した。研究参入時(0〜1日目)、2〜3日目、7〜8日目、21〜23日目(3週目)および90〜110日目(3カ月目)にCSF試料を集めた。全タウ(正常タウおよび過度にリン酸化されたタウの両方)を測定するサンドイッチELISA(INNOTEST hTAU Antigen, Innogenetics, Gent, Belgium)を用いてCSF−タウレベルを決定した。
収容初日に脳のコンピュータートモグラフィー(CT)を用いて脳ダメージの程度を調べた。卒中発生時および3カ月後に、改変されたScandinavian Stroke Scale Index (SSI; Scandinavian Stroke Study Group, 1985)を用いて患者の臨床的状態も調べて、Bartel Index(BI; Mohoney and Barthel, 1965)を用いて無能力さの程度を調べた。
3.結果
CSF−タウは急性卒中後に著しい増加を示し、1〜3週間後にピークとなり、3カ月後に正常に戻った(図2)。CSF−タウレベルとCTスキャンにより測定された梗塞サイズとの間にも相関関係があった(図3)。これらの結果は、CSF−タウが神経のダメージおよび変性を反映し、CSFのレベルがダメージを受けた神経細胞量に依存することを示す。この研究において、臨床データ(SSIまたはBI)とCSF−タウとの間には相関関係が見られず、おそらく患者数が少なかったからであろう。
【0026】
実施例4:異なったダメージ要因により引き起こされたCNSダメージを早期検出するためのマーカーとしてのタウの使用
1.対象
CSF研究に参加している8つのヨーロッパのセンターおよび2つのアメリカのセンターにおいて、研究目的でセンターに残っているCSFを用いて多中心検定を行った。CNSを含む種々の病気におけるタウマーカーの変化の特異性について一般的な考えを得るために、広範な種々の神経学的状態を有する患者のCSF試料を用いた。神経学的対照は明らかなCNSダメージを有しない対象からなっていた(表4)。
地域の臨床研究の規則に従って研究を行った。必要な場合には、研究開始前に研究者が地域のEthics Committee または Institutional Review Boardの認可を得た。
2.方法
腰椎せん刺(LP)を用いてCSF試料を集めた。1μl中500個未満の赤血球を含むCSF試料を研究し使用した。LP後4時間以内にCSF試料を2000gで10分間遠心分離し、次いで凍結し融解させずにおいた。センター01からの試料は分析前にさらなる溶血−融解サイクルを経ていた。正常タウおよび対になった螺旋糸状タウを含む全タウ濃度を、センターにおいてサンドイッチELISA法(INNOTEST hTAU-Antigen, Innogenetics N.V.)を用いて測定した。3.神経学的対照の対象中のCSF−タウレベルと比較されたCNSダメージを有する可能性のある患者中のCSF−タウレベル
空間を占める傷害、侵襲または転移、出血、梗塞または虚血、あるいは生物により引き起こされたCNSダメージを有する可能性のある患者のCSF試料中のタウレベル、ならびに対照の対象から得たCSF試料中のタウレベルを表5に示す。空間を占める傷害、侵襲または転移、出血、梗塞または虚血、あるいは生物により引き起こされたCNSダメージをおそらく有する患者の群は、神経学的対照患者よりも相対的に高いタウレベルを示した(p=0.022,ツーサイデッドMann Whitney検定)。
【0027】
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【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は診断時かつ治療前のタウ値を示す:1.対照小児;2.AML;3.AML−CNS+;4.CML;5.MDS;6.B−NHL;7.非−B−ALL;8.非−B−ALL CNS+;9.VHR 非−B−ALL。
【図2】 図2は急性の虚血卒中後の7人の患者におけるCSF−タウレベルを示す。CSF試料を来院時(0〜1日目)、2〜3日目、7〜8日目、21〜23日目(3週目)および90〜110日目(3カ月目)に集めた。
【図3】 図3はCTスキャンにより測定された梗塞のサイズに対する最大遊離時におけるCSF−タウレベルを示す。

Claims (15)

  1. 個体から採取された脳脊髄液中のタウのレベルを決定し、次いで、前記タウのレベルを対照健康個体から採取された脳脊髄液中のタウのレベルと比較すること
    を含む、個体におけるCNSダメージを早期にインビトロにおいて検出および/または定量する方法であって、該CNSダメージがCNSの空間を占める傷害、CNSへの侵襲または転移、生物、低酸素症または虚血、化学的要因、物理的要因により、またはこれらの機能の組み合わせにより引き起こされるものである方法。
  2. CNSの空間を占める傷害が良性または悪性の初期脳腫瘍、脳転移物、または硬膜下血腫である請求項1に記載の方法。
  3. CNSへの侵襲または転移が白血病、リンパ種または乳癌によるものである請求項1に記載の方法。
  4. 生物が脳炎または髄膜炎を引き起こす細菌またウイルスである請求項1に記載の方法。
  5. 低酸素症または虚血が卒中、脳梗塞、脳出血、血栓症、周産期仮死、Binswagner病または血管炎により引き起こされるものである請求項1に記載の方法。
  6. 化学的要因が白血病の治療のために用いられる化学療法である請求項1に記載の方法。
  7. 物理的要因が外傷、卒中、頭蓋内圧または照射線照射である請求項1に記載の方法。
  8. CNSダメージの経過を検査するためにCNSダメージが検出および/または定量される請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  9. 個体から採取された脳脊髄液中のタウを特異的に認識する抗体を含む、個体におけるCNSダメージを早期診断するためのキットであって、該CNSダメージがCNSの空間を占める傷害、CNSへの侵襲または転移、生物、低酸素症または虚血、化学的要因、物理的要因により、またはこれらの機能の組み合わせにより引き起こされるものであるキット。
  10. 請求項1ないし8に記載のいずれかの方法に使用される請求項記載のキット。
  11. タウ蛋白のエピトープとともに免疫学的複合体を形成するモノクローナル抗体(一次抗体);
    タウ−一次抗体複合体の特異的エピトープを認識するが、単独の一次抗体を認識しない二次抗体;および
    該二次抗体に特異的にタグを付する、あるいは特異的にカップリングするマーカ
    含むことを特徴とする請求項または1に記載のキット。
  12. さらに、標準化する目的で、1またはそれ以上のタウエピトープを含む精製蛋白または合成ペプチドを含む、請求項11に記載のキット。
  13. 該二次抗体がモノクローナル抗体である、請求項11または12記載のキット。
  14. 該二次抗体がポリクローナル抗体である、請求項11または12記載のキット。
  15. 該ポリクローナル抗体が、固定化されたタウ蛋白またはタウ−一次抗体複合体を用いる免疫アフィニティークロマトグラフィーにより精製されたポリクローナル抗体である、請求項14記載のキット。
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