JP4606928B2 - 洗掘防止工法 - Google Patents

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本発明は、川岸、海岸又は水中構造物周辺に発生する洗掘を防止するための洗掘防止工法に関する。
海底中に水中構造物を設置すると、構造物が波浪や潮流の抵抗体となって、渦流が生じ、その構造物の周辺海底地盤がえぐり取られ、その構造物の安定性が低下するいわゆる洗掘と呼ばれる現象が発生することは良く知られている。この洗掘現象は、河川や海中の橋梁の橋脚や堤防等の水中構造物においても見られる。
従来、これらの洗掘を防ぐため、水中構造物の近傍の底部に小石や砕石を充填した蛇篭を設置したり、或いは大量のコンクリートを打設したり、さらには構造物の埋設深さを深くする方策がとられてきた。また護岸においてもコンクリートの打設やテトラポット等のような消波ブロックが用いられてきた。しかしながら、このような永久構造物を例えば河川等に設置することになれば、その分流れが阻害されることになり、必要な流量を確保することができないという問題点が出てくる。
また、このような洗掘される箇所において予め砂利を盛り込む工法や、洗掘された箇所に砂利を充填する工法も従来において案出されているが、かかる砂利が水流により流されて消失してしまうことが多く、コストと労力の浪費が問題となっていた。従って、流動性の大きい砂利を充填するのではなく、より固結性の強い充填物を洗掘される箇所に盛り込む必要があった。
これに対し、固結性の強い充填物を施工する技術として、水分の存在下において締め固まりやすいように粒度を調整した鉄鋼スラグを利用し、その水硬性によって強度の高い上層路盤材を得る工法が提案されている。
しかしながら、鉄鋼スラグとして製鋼スラグを用いる場合、製鋼スラグは、CaOやCa(OH)2からなる遊離石灰,SiO2,FeOが主成分となるところ、高炉スラグよりCaOが多いために、かかる製鋼スラグと接触した水分のpHを高めるという特徴がある。特に海域においては、上述した遊離石灰のうちCa(OH)2が水中において溶出すると、これがCa2+と2OHとに分解することになり、そのうち2OHが海中にあるマグネシウム分と結合する結果、海水が白く濁ってしまい、環境への悪影響を及ぼしてしまうという問題点が生じる。
このため、製鋼スラグを水域に適用した場合には、周辺の水のpHを高めてしまう他、海域においては白濁現象を生じてしまうことから、洗掘防止対策への応用は困難であった。
また、上述した製鋼スラグについては、さらにCa2+が未水和石灰の形で含有されていると、その水和反応によってスラグ自体が膨張・崩壊してしまう。このため、これら製鋼スラグを自然冷却し、破砕した後、屋外で山積みするかあるいは人為的に水蒸気と接触させることによりカルシウム分を安定化させる、いわゆるエージングを行うことにより、水浸膨張比が1.5%以下としなければ、使用することができなかった。
なお、このスラグの水硬性を有効利用する技術として、例えば、特許文献1に示す土工材料の利用方法が提案されている。この方法では、製鋼スラグ、高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグを袋材に中詰めして、袋材と一体化した土工材料として利用することにより、袋材の一部が破損した場合にも土壌としての一体性が保持できるとともに、鉄鋼スラグの高pHによる周辺環境への付加抑制や、製鋼スラグの膨張崩壊の抑制等を図ろうとしている。
しかしながら、この特許文献1に示す従来技術では、pHによる周辺環境への影響を抑制するために袋材に詰めて使用する必要があることから、大量に土工材料が必要となる場合には適用が困難になるという問題点があった。
また、このスラグの水硬性を有効利用する技術として、例えば、特許文献2に示す覆砂工法が提案されている。この工法では、覆砂材料として使用する高炉水砕スラグの潜在水硬性を発現させ、高炉水砕スラグを固結させて、透水係数が低い固結層として底質を覆うことにより、覆砂材料が底質に沈降することなく、かつ洗掘作用、吸出し作用に対して底質からの汚染物質の飛散の防止並びにその拡散の防止を図ろうとしている。
しかしながら、この特許文献1に示す従来技術では、固結するまでは表層のスラグ粒子が波で巻き上げられやすく、周辺水域のpH上昇を許してしまうという問題点があった。
特開2003−293345号公報 特開2004−285560号公報
上述の如く、鉄鋼スラグの固結特性を生かし、これを土砂の代替として利用する公知技術は数多く案出されているが、あくまで洗掘の防止を目的としてこれらを利用する技術は未だ案出されていない。
特に、洗掘される箇所につき、上述の鉄鋼スラグを充填する場合には、接触する水のpHを向上させてしまい、ひいては自然環境への悪影響を及ぼしてしまうという問題がある。また、水硬性が十分でない初期の施工段階においても、高い洗掘抵抗性を発現させる必要性もある。
このように鉄鋼スラグを洗掘防止材として用いるためには、種々の問題点をクリアしなければならないが、これらを解決する工法が未だ案出されてないため、実際のところその実現化の見通しが立っていなかった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、pHが高い製鋼スラグをあえて使用し、高い洗掘抵抗性を発現させるとともに環境への影響を最小限に押さえ込むことが可能な洗掘防止工法を提供することにある。
本発明者は、上述した問題点を解決するために、川岸、海岸又は水中構造物周辺に発生する洗掘を防止するための洗掘防止工法において、pHが12.0以下である製鋼スラグと、高炉水砕スラグとを混合して充填する充填工程を有し、上記充填工程における上記充填中、又は上記充填工程の終了後において、上記製鋼スラグ並びに上記高炉水砕スラグを少なくとも1回締め固め、或いは転圧することを特徴とする洗掘防止工法を発明した。
即ち、本発明は、川岸、海岸又は水中構造物周辺に発生する洗掘を防止するための洗掘防止工法において、製鋼スラグと、高炉水砕スラグとを混合して充填する充填工程を有し、充填工程における充填中、又は充填工程の終了後において、製鋼スラグ並びに高炉水砕スラグを少なくとも1回締め固め、或いは転圧する。また、用いる製鋼スラグのpHを12.0以下とすることで、水域のpH上昇及び白濁発生を防止する。
本発明では、川岸、海岸又は水中構造物周辺に発生する洗掘を防止するための洗掘防止工法において、pHが12.0以下である製鋼スラグと、高炉水砕スラグとを混合して充填する際に製鋼スラグ並びに高炉水砕スラグを少なくとも1回締め固め、或いは転圧する。
このため、締め固められ、或いは転圧された洗掘防止材における製鋼スラグは、表層が平滑化されることにより表層抵抗が低下しており、さらに製鋼スラグ粒子間の機械的な噛み合わせ効果も増加しており、さらに重量の大きい製鋼スラグ特有の性質により、水硬性が十分でない施工初期段階においても高い洗掘抵抗性を示すことが可能となる。
また、用いる製鋼スラグのpHを12.0以下としていることと、締め固め又は転圧により表面が平滑化されていることから、かかる洗掘防止材の表面に露出している製鋼スラグとの海水や河川の水との接触面積がいきおい減少することになり、アルカリの水中への溶出量を低減させることが可能となり、水の白濁を極力抑えることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、川岸、海岸又は水中構造物周辺に発生する洗掘を防止するための洗掘防止工法につき、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した洗掘防止工法に基づいて製作された洗掘防止構造1の構成を示している。
この洗掘防止構造1は、川岸や海岸に設置される堤防3等の表層に洗掘防止材2を形成した例を示している。洗掘防止材2は、製鋼スラグを充填することにより構成される。製鋼スラグは、高炉で製造された硬くて脆い銑鉄から、不要な成分を除去し、靭性・加工性のある鋼にする製鋼過程で生じる石灰分を主体とした粉粒状の副産物である。この製鋼スラグは、一般に精錬処理に石灰を使用するため、スラグ中に石灰が遊離した形で残存していることが多い。このため、そのままの形で道路用材、土木用材などに利用した場合、(1)式のような遊離した石灰に基づくCaOの水酸化により体積膨張が起こることが知られている。
CaO+H2O→Ca(OH)2・・・・・・・・・(1)
以下、この製鋼スラグとしては、転炉スラグ、予備処理スラグ、脱炭スラグ、脱燐スラグ、脱硫スラグ、電気炉還元スラグ、電気炉酸化スラグ、二次精錬スラグ、造塊スラグのうち、1種または2種以上を混合したものとして定義してもよい。
また、アルカリの水中への溶出、更に水の白濁を回避するために、用いる製鋼スラグのpHは、12.0以下に限定する。なお、製鋼スラグのpHは、地盤工学会のpH試験法(JSF T211)に準拠し、計測するものとする。
ちなみに、この洗掘防止構造1において、洗掘防止材2を構成する製鋼スラグは締め固められ、あるいは転圧された状態で充填されている。その結果、この洗掘防止材2につき、外部からの水分と接触し得る表面は、平滑化された状態となる。
また、この洗掘防止材2は、製鋼スラグ単独で構成される場合以外に、例えば、製鋼スラグ並びに高炉水砕スラグが混合された状態で充填されていてもよい。高炉水砕スラグは、高炉で溶融された鉄鉱石のうち、鉄以外の成分を副原料の石灰石やコークス中の灰分と一緒に分離回収したものを、高圧水によって溶融状態から急冷してガラス質(非結晶)の粒状体としたものであり、潜在水硬性を有する材料である。潜在水硬性とは、セメントのように水と混ぜるだけで固結する自硬性は有していないが、アルカリ等の存在下で水和反応を起こし硬化する性質である。即ち、この高炉水砕スラグは、いわゆるアルカリ刺激を受けなければ固結しないという性質を有する。
図2は、製鋼スラグと高炉水砕スラグとを混合させた洗掘防止材2をスラグの粒子レベルまで拡大した図である。この図2に示すように、製鋼スラグと高炉水砕スラグの各粒子は、互いにランダムに混ざり合って固結している。製鋼スラグの一の粒子周囲には、他の製鋼スラグの粒子に加え高炉水砕スラグの粒子も接触し、互いに密接に絡み合って固結することになる。
次に、本発明を適用した洗掘防止工法につき、上記洗掘防止材として製鋼スラグ単独で構成する場合を例にとり、図3に示すフローチャートに基づいて説明をする。
先ずステップS11において、堤防3の表層において、製鋼スラグを充填していくことにより、上述した洗掘防止材2を形成していく。この洗掘防止材2を形成する箇所は、例えば、水の流れの強い箇所に応じて厚みを選択的に変化させて構成するようにしてもよい。
次にステップS12へ移行し、この充填された製鋼スラグからなる洗掘防止材2の表面を締め固め、或いは転圧する。この締め固め、又は転圧の回数は、少なくとも1回行われていれば、その後いかなる回数に亘って実行するようにしてもよい。ちなみに、このステップS12は、ステップS11において製鋼スラグの充填工程を全て終了させた後に実行するようにしてもよいし、また、ステップS11における製鋼スラグの充填工程の途中で実行するようにしてもよい。
このようにして締め固められ、或いは転圧された洗掘防止材2における製鋼スラグは、表層が平滑化されることにより表層抵抗が低下しており、さらに製鋼スラグ粒子間の機械的な噛み合わせ効果も増加しており、さらに重量の大きい製鋼スラグ特有の性質により、水硬性が十分でない施工初期段階においても高い洗掘抵抗性を示すことが可能となる。
また、この洗掘防止材2は、締め固め又は転圧により表面が平滑化されていることから、かかる洗掘防止材2の表面に露出している製鋼スラグとの海水や河川の水との接触面積がいきおい減少することになる。一般に、製鋼スラグにおける上記(1)式に基づくCa(OH)2は、水中において溶出すると、これがCa2+と2OHとに分解することになり、そのうち2OHが水中に含まれるマグネシウム分と結合する結果、海水や河川の水を白濁させてしまい、環境へ悪影響を及ぼしてしまう。しかしながら、この洗掘防止材2では、この製鋼スラグと水との接触面積を減少させることができることから、Ca(OH)2における水中への溶出量を低減させることが可能となり、pHの上昇を抑えることができ、ひいては上述した水の白濁を極力抑えることが可能となる。ちなみに、上記洗掘防止材2の100質量%を製鋼スラグで構成した場合においても、製鋼スラグのpHが12.0以下であれば、pHの上昇を抑えることが可能となる。
さらに、この洗掘防止材2は、製鋼スラグから遊離した石灰に基づくCaOの水酸化により年月をかけて膨張していき、徐々に消失していくことになるため、ブロックのような永久構造物を使用することができない場合において特に有効となる。
次に、本発明を適用した洗掘防止工法において、製鋼スラグと高炉水砕スラグとが互いに混合された洗掘防止材2を構成する例につき説明をする。
図4は、この製鋼スラグと高炉水砕スラグとを混合する工程を含む洗掘防止工法のフローチャートである。
先ずステップS21において、製鋼スラグと高炉水砕スラグとを混合する。ちなみに、この製鋼スラグと高炉水砕スラグとの混合方法は、いかなる方法の下、いかなる条件で実行してもよい。
次にステップS22へ移行し、堤防3の表層において、上記ステップS21にて互いに混合された製鋼スラグ並びに高炉水砕スラグを充填していくことにより、上述した洗掘防止材2を形成していく。
次にステップS23へ移行し、この充填された製鋼スラグからなる洗掘防止材2の表面を締め固め、或いは転圧する。この締め固め、又は転圧の回数は、少なくとも1回行われていれば、その後いかなる回数に亘って実行するようにしてもよい。ちなみに、このステップS23は、ステップS22において製鋼スラグの充填工程を全て終了させた後に実行するようにしてもよいし、また、ステップS22における製鋼スラグの充填工程の途中で実行するようにしてもよい。
このようにして締め固められ、或いは転圧された洗掘防止材2における製鋼スラグ並びに高炉水砕スラグは、表層が平滑化されることにより表層抵抗が低下しており、さらに製鋼スラグ粒子間、高炉水砕スラグ粒子間、さらには製鋼スラグと高炉水砕スラグ粒子間において機械的な噛み合わせ効果も増加していることから、高い洗掘抵抗性を得ることが可能となる。さらに重量の大きい製鋼スラグがいわゆる押さえ材としての役割を果たすことから、各スラグの固結前における一散防止を実現することが可能となる。さらに締め固め等により表面が平滑化されていることから、これに接触する水のpHの上昇を抑えることも可能となる。
さらに、この製鋼スラグと高炉水砕スラグとが混合された洗掘防止材2は、以下に説明する効果を奏する。
図5に示すように、締め固められ、又は転圧された製鋼スラグ並びに高炉水砕スラグからなる洗掘防止材2のうち、製鋼スラグは、互いに水和により固結することになる。また、この製鋼スラグ中に含まれるCa(OH)2が溶出すると、これがCa2+と2OHとに分解されることから、この2OHに基づくアルカリの刺激を高炉水砕スラグに与えることが可能となる。その結果、高炉水砕スラグは、かかる製鋼スラグからのアルカリ刺激の存在下において水和反応を起こし、潜在水硬性を発現して互いに固結することから、より固結度が高く透水性を低くした洗掘防止材2を構成することが可能となる。
即ち、この製鋼スラグと高炉水砕スラグとが混合された洗掘防止材2では、これらスラグ粒子間隙におけるpHを高めることにより水硬性を維持させるとともに、洗掘防止材2表面におけるOHの溶出を極力押さえ込み、これに接触する水分のpHが増加するのを防止することができる。
以下、本発明を適用した洗掘防止材2における機械的、化学的性質を従来例と比較検討した結果につき、図6を用いて説明をする。
この比較検討においては、本発明を適用した洗掘防止材2として、pHが12.0である製鋼スラグを100質量%充填させたサンプルA1と、pHが12.0である製鋼スラグ40質量%並びに高炉水砕スラグ60質量%を互いに混合させたサンプルA2とをそれぞれ作製した。ちなみに、これらサンプルA1、A2は、上述した工法に基づいて作製し、それぞれ締め固めを実行している。
また、比較検討用の従来例のサンプルとしては、pHが12.0である製鋼スラグを100質量%充填させたサンプルB1と、pHが12.0である製鋼スラグ40質量%並びに高炉水砕スラグ60質量%を互いに混合させたサンプルB2とをそれぞれ作製した。これらサンプルB1、B2はそれぞれサンプルA1、A2と同一組成で構成されるものであるが、サンプルB1以外は本発明の如く締め固め、又は転圧を実行しないものとした。
さらに、参考のため、pHが12.2である製鋼スラグを100質量%充填したサンプルB3と、高炉徐冷スラグ60質量%並びに高炉水砕スラグ40質量%を互いに混合させたサンプルB4を作製した。これらのサンプルB3、B4に関しては、締め固めを実行している。
ちなみに、各サンプルは、30cm×30cm×20cmで構成される直方体となるように加工した。作製した各サンプルは干満帯へ投入し、表面のえぐれと一軸圧縮強度の経時変化を、設置後7日、14日、28日につき測定した。さらに、この干満帯へ投入したサンプル直上のpHをサンプル設置時において測定した。
その結果、サンプル設置時における周辺海域のpHは7.9であったのに対して、洗掘防止材2としてのサンプルA1、A2の直上にある水分のpHは、ともに7.9であった。これに対して、同一組成で締め固めを実行していないサンプルB1、B2のpHは、それぞれ8.2、8.1であった。即ち、締め固めを行うステップS12又はステップS23を入れることにより、サンプル上に接触する水分のpH向上を抑制することができることが実験的にも確証されたことが分かる。
また、一軸圧縮強度を測定した結果、サンプルA1、A2ともに強度が経時的に増加していく傾向がみられた。これに対して、サンプルB1、B2、B4については、設置後28日経過しても一軸圧縮強度は殆んど増加しなかった。即ち、締め固めを行うステップS12又はステップS23を入れることにより、粒子間の機械的な噛み合わせ効果の増加させることができ、これにより洗掘防止材2の機械的強度を増加させることができることが実験的にも確証されたことが分かる。また、締め固めを行っても、pHが12.2である製鋼スラグを使用したサンプルB3は、サンプル上に接触する水のpHが8.3となった。即ち、締め固めや転圧によってpH上昇を抑制するには、スラグのpHを規定する必要があり、実験からスラグのpHが12.0以上であれば、スラグに接触する水のpHを8.0以下に抑えることができることが確認できた。
さらに、表層のえぐれ深さを測定した結果、サンプルA1、A2ともに設置後28日経過しても2mm程度までしか増加しなかった。これに対して、サンプルB1〜B3については、設置後28日経過後において100mm以上えぐれてしまうものもあった。このため、締め固めを行うステップS12又はステップS23が高い洗掘抵抗性に寄与することが実験的にも確証されたことが分かる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば図7に示すように、製鋼スラグからなる製鋼スラグ層5と、高炉水砕スラグからなる高炉水砕スラグ層6とを交互に積層させるようにしてもよい。このような構成によっても、製鋼スラグ層5における製鋼スラグから、高炉水砕スラグ層6における高炉水砕スラグに対してアルカリ刺激を与えることが可能となり、洗掘防止材2全体の透水性を低くすることが可能となる。
また、製鋼スラグや高炉水砕スラグは、粒径調整されているものを用いるようにしてもよい。ここで、粒径調整は、目的に応じて小粒径或いは大粒径の製鋼スラグや高炉水砕スラグを適宜選択して調整する。
例えば、洗掘防止材2の機械的強度を増加させ、また透水性を低く設定したい場合には、高炉水砕スラグの潜在水硬性の発現性を高め、より密に固結させることを念頭におき、化学反応性が高く、かつ粒子間接点が多くなる様に、破砕あるいは摩砕して粒度分布を細粒域方向へ調整するようにしてもよい。
また、上述した洗掘防止構造1は、川岸や海岸に設置される堤防3等に洗掘防止材2を形成する場合を例にとり説明をしたが、これに限定される趣旨ではなく、他のいかなる水中構造物に対して構成されていてもよいことは勿論である。
本発明を適用した洗掘防止工法に基づいて製作された洗掘防止構造の構成を示す図である。 製鋼スラグと高炉水砕スラグとを混合させた洗掘防止材をスラグの粒子レベルまで拡大した図である。 本発明を適用した洗掘防止工法を示すフローチャートである。 製鋼スラグと高炉水砕スラグとを混合する工程を含む洗掘防止工法のフローチャートである。 本発明を適用した洗掘防止工法に基づいて製作された洗掘防止材の作用につき説明するための図である。 本発明を適用した洗掘防止材における機械的、化学的性質を従来例と比較検討した結果につき説明するための図である。 製鋼スラグ層と高炉水砕スラグ層とを交互に積層させる例につき説明するための図である。
符号の説明
1 洗掘防止構造
2 洗掘防止材
3 堤防
5 製鋼スラグ層
6 高炉水砕スラグ層

Claims (2)

  1. 川岸、海岸又は水中構造物周辺に発生する洗掘を防止するための洗掘防止工法において、
    pHが12.0以下である製鋼スラグと、高炉水砕スラグとを混合して充填する充填工程を有し、
    上記充填工程における上記充填中、又は上記充填工程の終了後において、上記製鋼スラグ並びに上記高炉水砕スラグを少なくとも1回締め固め、或いは転圧すること
    を特徴とする洗掘防止工法。
  2. 上記充填工程では、上記製鋼スラグを40〜100%含有し、残部が高炉水砕スラグとなるように上記製鋼スラグと高炉水砕スラグとを混合して充填すること
    を特徴とする請求項1記載の洗掘防止工法。
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