JP4601927B2 - 電子顕微鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、粒子光学装置に関し、特に物体を検査するための粒子光学装置を含む電子顕微鏡システムに関する。
電子顕微鏡システムでは、物体を検査するために、1次電子ビームを被検物に向け、物体から発散している2次電子を2次電子ビームとして検出器に向け、そこで検出する。検査中の物体の画像は、検出された2次電子の強度から生成することができる。
本出願において、用語「2次電子」は、特に、物体の表面に完全には到達しない、物体で反射される1次電子である鏡電子、物体の表面から放射された電子であり、物体へ向けられた1次電子と実質的に同じ運動エネルギーを有する後方散乱電子、さらに狭い意味での2次電子、すなわち物体に向けられた1次電子よりも低い運動エネルギーを有する、物体から放射された電子もまた含む。
電子顕微鏡システムにおいて、エネルギーに関して1次電子ビームの電子および2次電子ビームの電子を選択し、それぞれのビームに含まれている電子をそのエネルギースペクトルに関して整形し、特に、それを選択可能なエネルギー範囲に制限することが必要である。
さらに、互いにできるだけ独立してビームを操作することができるように1次電子ビームのビーム路と2次電子ビームのビーム路とを分離する必要がある。可能な操作はまた、上記のエネルギー選択を含み得る。
したがって、本発明の目的は、より簡単な方法でビームスプリッタの機能性を提供する粒子光学装置を提供することである。
さらに、本発明の目的は、ビームスプリッタの機能性を提供する電子顕微鏡システムを提供することである。
さらに、本発明の目的は、さらにエネルギーフィルタの機能性を有する前記粒子光学装置および電子顕微鏡システムを提供することである。
本発明の実施形態によると、3つの端部を有するビームスプリッタと、荷電粒子の第1のビームと第2のビームのビームスプリッタへ/からの入射および出射のためのビーム誘導システムであって、ビームスプリッタの3つの端部のうちの1つは、ビームスプリッタからの第1のビームの出射とビームスプリッタへの第2のビームの入射の両方のために設けられているビーム誘導システムと、第1または/および第2のビームのビーム路に設けられ、運動エネルギーが所定のエネルギー範囲内にある荷電の伝達は行うが、運動エネルギーが所定のエネルギー範囲外である荷電粒子を十分な精度で実質的に伝達しないエネルギー選択装置であって、複数の磁極対を有する磁極構成体を含み、エネルギー選択装置によって伝達された荷電粒子を偏向するための磁界が各磁極対間に提供され、ビームスプリッタは、エネルギー選択装置の少なくとも1つの磁極対を含むエネルギー選択装置とを含み粒子光学装置が提案される。
その結果、粒子光学構成要素に最小の費用でビームスプリッタおよびエネルギー選択装置の機能性が提供される。
上記粒子光学装置は、荷電粒子として電子を用いるとは限らない。イオン、ミューオンまたは他の荷電粒子もここに応用することができる。
しかし、このような粒子光学装置の好ましい応用は、電子顕微鏡の分野である。
さらなる実施形態によると、ビームスプリッタは、エネルギー選択装置の少なくとも1つの磁極対を含み、ビームスプリッタの入射以前であって電子源からの放射後の1次電子ビーム方向と、ビームスプリッタから出射するときの1次電子の方向との間の角度が、90度未満、80度未満、さらに好ましくは60度未満である。
ここで、選択装置およびビームスプリッタの機能性を組み合わせることによって、構成要素が減るだけでなく、1次電子ビームおよび2次電子ビームの両方のビーム路が短くなるという大きな利点がある。このような短縮は、電子顕微鏡の結像特性を向上させるために望ましい。それは、それぞれのビームの電子の間のクーロンの反発力のためにビーム路が長くなるに従い、結像特性は悪化するからである。
従来の電子顕微鏡システムから公知のスプリッタにおける1次電子ビームの公知の偏向角度に比べて、エネルギー選択装置と組み合わせて、この角度を上記の好ましい角度まで低減させると以下の利点がある。エネルギー選択装置の磁極構成体は、それぞれの磁極対の間に形成される磁界によってエネルギー選択装置を横切るビームに対し特に高いエネルギー分散を提供するよう構成される。この最大エネルギー分散は、エネルギー選択装置を横ぎるビームにとっては望ましいのであるが、2つのビームが独立して重なることが可能である場合、その場合に限り、スプリッタによる当該ビームに重なる他方のビームによっては望ましくない。
従って、本発明は、この他方のビームの偏向角度をビームスプリッタにおいて低減することによって他方のビームの分散を低減するという概念に基づいている。従って、ビーム誘導構成体は、上記のより小さな角度でビームスプリッタに1次電子ビームを閉じ込めるよう構成される。
1次電子エネルギーを比較的大きなエネルギー範囲で調整するために、本発明のさらなる実施形態によると、ビーム誘導構成体は、互いに離間して1次電子ビームのビーム路に配置された2つのビーム偏向器を含み、各ビーム偏向器は、1次電子ビームの調整可能な偏向角度を提供する。その結果、1次電子ビームのビーム路において、1次電子ビームのビームスプリッタへの供給または入射のための2つの自由度が存在する。一方で、1次電子ビームがビームスプリッタに入射する角度を変更することができ、他方で、1次電子ビームがビームスプリッタに入射する位置を実質的に独立して調整することができる。
このために、1次電子ビームの運動エネルギーと1次電子ビームがビームスプリッタに入射する角度および位置との両方を調整するコントローラが設けられている。
本発明のさらなる実施形態によると、ここでも比較的大きな範囲で1次電子ビームのエネルギーを調整するために、四重極レンズをビームスプリッタの上流のビーム誘導構成体に配置し、四重極レンズの四重極の力は調整可能である。
ビームスプリッタの磁極対の間に形成される磁界が1次電子ビームに及ぼす効果には、特に、種々の1次電子エネルギーにおいて、ゼロに簡単に補正することができない四重極レンズの効果が含まれる。従って、調整可能な四重極の力を有する分離した四重極レンズが、ビームスプリッタの四重極効果を補正するためにさらに設けられている。
ここで、四重極の力は、1次電子エネルギーに依存して、コントローラによって調整されるのが好ましい。
本発明のさらなる実施形態によると、物体が実質的に単色の1次電子または比較的小さなエネルギー範囲の運動エネルギーを有する1次電子で照射されるように1次電子ビームのビーム路にエネルギー選択装置を含む電子顕微鏡システムを提供する。ここでもまた、ビームスプリッタは、1次電子ビームを2次電子ビームから分離するためにエネルギー選択装置の磁極対を含む。
電子顕微鏡システムの上記の概念は、異なるタイプの電子顕微鏡に応用することができる。一方で、1次電子ビームは物体の所定の位置に微細に集束するプローブ形成ビームであり、2次電子強度は、一体的に、すなわち、位置解像的ではなく検出される。像の位置分解能は、プローブ形成1次電子ビームが物体に集束する位置を知ることによって得られる。これらの顕微鏡のタイプはSEEM(走査電子顕微鏡)として当該分野において知られている。一方、これらのタイプの顕微鏡は、物体の延長領域が位置保存的に結像される位置敏感型検出器を有する電子顕微鏡も含む。この領域は、1次電子ビームによって実質的に均等に照射される。これらの顕微鏡タイプは、LEEM(低エネルギー電子顕微鏡)またはSEEM(二次電子放出電子顕微鏡)として当該分野において知られている。
本発明の実施形態をさらに詳細に図面を参照して説明する。
図1に模式的に示す電子顕微鏡1は、半導体ウェハ3などの被検物の電子顕微鏡像を生成する働きをする。その表面5をサンプル室9の電子顕微鏡1の物体平面7に配置する。電子顕微鏡1は、1次電子ビーム11を半導体ウェハ3の表面5に向け、物体平面7の周辺領域から発散している2次電子を2次電子ビーム13として電子顕微鏡1の検出器15に向ける。そこで検出された2次電子の強度により、生成される物体3の像のための結像が行われる。
対物レンズ構成体17が、一方ではウェハ3の表面5に1次電子ビーム11を向け、他方ではウェハ3から出射する2次電子を集め、それを2次電子ビーム13に整形するために設けられている。対物レンズ構成体17は、対物レンズ構成体の光軸19に関して実施的に回転対称的に構成されている。さらに、1次電子ビーム11および2次ビーム13のビーム路は、対物レンズ構成体17を通過する際に重なり合っている。ビームスプリッタ21が、1次電子ビーム11および2次電子ビーム13のビーム路を偏向させるために設けられており、1次電子ビーム11および2次電子ビーム13は、図1において、それらがビームスプリッタ21と物体平面7との間の領域で重なり合うようにビームスプリッタ21の上で互いに分離している。この2つのビームは、ここで、1次電子ビーム11および2次電子ビーム13のビーム断面が、重なり領域において必ずしも常に正確に一致しているわけではないという意味で重なり合っている。むしろ、2つのビーム断面は互いに対してある程度ずれていることもある。しかし、2つのビームは、重なり領域において互いに実質的に平行に延び、ビームスプリッタ21の1つの端部23からそれぞれ入射および出射する。
さらに、ビームスプリッタ21は、1次電子ビーム11は端部24から入射し、2次電子ビーム13は端部25から出射するというような互いに異なるさらに2つの端部24および25を有している。
2次電子ビーム13のビーム路は、2次電子ビーム13からの2次電子の運動エネルギーを選択するエネルギー選択装置27が設けられている。選択されたエネルギー範囲の2次電子だけがエネルギー選択装置27を通過し、検出器15に衝突する。
エネルギー選択装置27は、例えば、US4、740、704(全開示をここに援用する)から公知のような、いわゆるΩタイプのエネルギー選択装置である。
このようなエネルギー選択装置は、4つのフィールド領域29、30、31、32を含み、これらの外形が図1に模式的に示されており、2次電子ビーム13が順次これらを通過する。第1のフィールド領域29は、2次電子ビームを右に90度偏向する。次にビームは、フィールド領域30に入り、そこで左に90度偏向される。次にビームは、フィールド領域31に入り、そこで左にさらに90度偏向される。最後に、2次電子ビーム13は、フィールド領域32に入り、そこで右に90度偏向される。フィールド範囲29から32に広がる磁界の強さおよびフィールド領域の空間的拡張ならびに互いの相対位置は、2次電子ビームが、実質的にまっすぐに、すなわち対物レンズ構成体17の光軸19に実質的に沿ってエネルギー選択装置27を通過するように選択される。
フィールド領域29から32はそれぞれ、図3の断面図にフィールド領域29として模式的に示されているように、磁極対が備わっている。2つの磁極対35、37は、互いに対向する平面39および41をそれぞれ有する。そこには電流コンダクタ45が挿入される閉環形状43が形成される。溝43およびその中に挿入された電流コンダクタ43はそれぞれ、フィールド領域29の外形に沿って延び、互いに対向する離間して設けられた平面39、41の間に磁界が生成されるようにそこを電流が流れる。磁界は図において矢印47で模式的に示されている。フィールド領域の外形間では、磁界は実質的に均質であるが、フィールド領域29の端部では、磁界は不均質である。1次電子ビームおよび2次電子ビームはそれぞれ、2つの平面39、41間の実質的に中央を通過し、磁界47によって偏向される。
エネルギー選択装置27のフィールド領域29は、エネルギー選択装置27の2次電子ビーム13のための第1の偏向フィールドとは別に、1次電子ビーム11を2次電子ビーム13に重ねるためのビームスプリッタ21の磁界もまた備えている。
1次電子ビーム11は、本実施形態ではグロー陰極として備わっている電子源51によって生成され、1次電子ビーム11を整形するための開口絞りを有する陽極53がそれに対向して配置されている。陰極51と陽極53との間に電圧57が印加され、これは、1次電子ビーム11の電子を調整可能な運動エネルギーに設定するようにコントローラ55によって調整可能である。
1次電子ビーム11は、開口絞り53を通過したあと、コリメーターレンズ57によって平行化され光軸19に対して約45度の角度の方向に軸67に沿って進む。コリメーターレンズ57とビームスプリッタ21との間には、四重極レンズ61と、第1のビーム偏向器63と、第2のビーム偏向器65とを順に含むビーム誘導構成体59が設けられている。コリメーターレンズ57、四重極レンズ61、2つのビーム偏向器63、65は、陰極51と陽極53との間に印加された電圧57により、すなわち、1次電子ビーム11の運動エネルギーにより、コントローラ55によって制御される。
電子顕微鏡1は、エネルギー選択装置27のフィールド領域29から32に設けられた磁界の大きさが、1次電子ビーム11のエネルギーとは独立するように構成されている。従って、エネルギー選択装置27のフィールド領域29において1次電子ビーム11が受ける偏向は、1次電子ビームのエネルギーに依存する。しかし、2次電子ビーム13との所望の重なりにおいて1次電子ビーム11をそのエネルギーと実質的に独立させるために、図2に模式的に示すように、ビーム偏向器63、65が、1次電子ビーム11をエネルギー依存的に偏向させるようにコントローラ55によって制御される。1次電子ビーム11の運動エネルギーが、Emin=20keVとEmax=24keVとの間の範囲で可変であるとすると、エネルギーE0=22keVは、その範囲のほぼ中間である。エネルギーE0において、1次電子ビーム11は、光軸19に対して実質的に45度でビームスプリッタ21に向かって軸67に沿って実質的にまっすぐ進む。そして、端部24を介してビームスプリッタに入射し、45度偏向して、端部23を介してビームスプリッタ21から光軸19に沿って出射する。
1次電子ビーム11が、より高いエネルギーEmaxを有する場合、第1の偏向器63は、1次電子ビームを左にβ1の角度偏向するようにコントローラによって制御される。次に1次電子ビーム11は、軸67からずれた第2の偏向器65に入射し、そしてそのビーム偏向器は、1次電子ビーム11を右にβ2の角度偏向する。1次電子ビーム11は、次いで、軸67から左に変位Δ分ずれ、軸67に関してαの角度でビームスプリッタ21の端部24に入射する。変位Δおよび角度αは、より高いエネルギーEmaxを有する1次電子ビーム11が、光軸19に沿って同様にスプリッタ21から出射するように45度より小さな角度で偏向されるように選択される。
1次電子ビーム11が、より低いエネルギーEminを有する場合、偏向器63および64は、1次電子ビームが偏向器63によって右に、偏向器65によって左に偏向されるように制御され、軸67から右にずれて、ここでもまた、より低いエネルギーで実質的に光軸19に沿ってスプリッタ21から出射するような軸67に対する角度でスプリッタ24に入射する。数値EminとEmaxとの間にある1次電子ビーム11のエネルギーで、偏向器63、65はより小さな偏向角度β1、β2でコントローラ55によってそれに応じて制御される。
偏向器63、65は、静電偏向器または磁気偏向器として設けることができる。エネルギーフィルタ27およびスプリッタ29により近く配置された偏向器65を少なくとも設けると、偏向器65の標遊磁界がエネルギーフィルタ27およびビームスプリッタ21それぞれに対し影響を与えないという静電的な利点がある。
磁極35、37の間に形成された磁界47はその端部において不均質であり、1次電子ビーム11は、異なる角度αでフィールド領域29に入射するので、フィールド領域29は、1次電子ビーム11に対し、その端部フィールドにより異なる四重極効果を発揮する。これを補正するために、四重極レンズ61が設けられている。これは、四重極レンズ61の四重極効果およびフィールド領域29の四重極効果が互いに実質的に打ち消すように1次電子ビーム11のエネルギーによってコントローラ55により制御される。
より高度な正確さを得るために、四重極レンズ61を1つ設けるのではなく、2つ設けることもできる。コントローラ45は、偏向角度β1およびβ2、ならびに四重極レンズ61の四重極効果および複数の四重極レンズの四重極効果をそれぞれ調整するためのメモリ56を含む。メモリ56は、1次電子ビームの複数のエネルギー数値、そこから導出された偏向角度β1およびβ2の設定に関連する物性または偏向器63、65の導出された対応の帯電量を格納し、四重極レンズ61または複数の四重極レンズのそれぞれ対応する四重極効果または帯電量を格納する。
対物レンズ構成体17は、電極71をさらなる構成要素として含み、これに、ウェハ3の表面5と電極71との間の電気引出しフィールドを提供するためにウェハに対する調整可能電圧73を印加し、これにより、一方で物体平面7から遠ざかるよう2次電子を加速し、他方で物体表面5に当たる前に1次電子ビーム11の電子を減速させる。
引出しフィールドは、エネルギー選択装置27に入射する際の運動エネルギーまで2次電子を加速する。引出しフィールドを変更することによって、エネルギー選択装置27の固定設定で、エネルギー選択装置を通過する2次電子のエネルギーを選択することもできる。これは、物体からそれらが出射される直前の2次電子のエネルギーに当てはまる。
対物レンズ構成体17は、1次電子ビームおよび2次電子のそれぞれの集束に本質的に寄与する磁界を生成する磁気1次コイル75をさらに含む。偏向コイル77が、コイル75内に配置され、これにより、物体表面7のより大きな領域を走査するために光軸19から遠ざかるように1次電子ビームを偏向させることができる。
対物レンズ構成体17とエネルギー選択装置27との間の、2次電子ビーム13がエネルギー選択装置27に入射する以前に、さらにフィールドコイル79が設けられており、このフィールドコイルは、特に、2次電子ビーム13のビーム路をエネルギー選択装置27の設定に合わせる働きをする。エネルギー選択装置27は、同様にコントローラ55によって、エネルギー選択装置27により伝達されるエネルギー範囲を選択するよう制御可能である。
さらなるフィールドコイル81が、エネルギー選択装置27と検出器15との間に設けられている。
1次電子ビーム11が物体平面において対物レンズ構成体17によって微細に集束され、物体平面7の領域を体系的に走査するための偏向コイル77によって偏向されるように、SEMとして電子顕微鏡1を操作することができる。ここで、偏向器は、必ずしも位置敏感型検出器である必要はない。像の位置分解能は、1次電子ビーム11が向けられている物体平面7における位置を知ることによって得られる。各場合に検出された2次電子強度が、これらの位置に割り当てられた像にある。
しかし、電子顕微鏡をLEEMまたはSEEMとして操作することもできる。1次電子ビーム11は、このとき、物体平面7のより大きな領域を同時に照射する。対物レンズ構成体17は、他の構成要素とともに、2次電子ビーム13のビーム誘導の一部を形成し、それによって、実質的に、1次電子ビーム11によって照射される物体平面7の領域が検出器15の表面領域に結像されるように最適化されている。ここで検出器15は位置敏感型検出器である。
図1から図3を参照して説明した実施形態の変形例を以下に説明する。構造または/および機能において図1から図3の構成要素と対応する構成要素は、同じ参照番号で示されるが、明確にするために追加の文字が補われている。参照は上記の全記載にわたって行われる。
図4に模式的に示される電子顕微鏡1aは、光軸19aを有する対物レンズ構成体17aを含む。対物レンズ構成体17aは、1次電子ビーム11aおよび2次電子ビーム13aに対しそれぞれ、集束磁気コイル75aと、引出しフィールドを形成する電極71aと、1次電子ビーム11aおよび2次電子ビーム13aを偏向する偏向コイル77aとを含む。
図1の電子顕微鏡とは違い、図4の電子顕微鏡1aでは、エネルギー選択装置27aは、2次電子ビーム13aのビーム路ではなく、1次電子ビーム11aのビーム路に配置されている。
1次電子ビームのビーム路にエネルギー選択装置27aを配置することによって、1次電子のエネルギースペクトルを制限することができる。それに関する利点の1つは、特に、対物レンズ構成体17aの1次電子ビームのビーム路に配置された光学構成要素の色収差が減少することである。
電子源51aによって放射され、陽極絞り53aによって加速された1次電子ビーム11aは実質的に光軸19aに沿って進み、コリメータレンズ57aを通過したあと、エネルギー選択装置27aのフィールド領域32aに入射する。1次電子ビーム11aは、フィールド領域32aによって、まず左に90度、次に、さらなるフィールド領域31aによって右に90度、フィールド領域30aによって右にさらに90度、次に、フィールド領域21aによって再度左に90度偏向され、フィールドレンズ79aを通過した後、光軸19aに沿って対物レンズ構成体75aに入射する。
エネルギー選択装置27aのフィールド領域21aは同様に、スプリッタ21aと物体平面7aとの間で一致する1次電子ビーム11aおよび2次電子ビーム13aのビーム路を分離するビームスプリッタとして働く。2次電子ビーム13aは端部24aを介してフィールド領域21aから出射し、2つの偏向器65a、63a、四重極レンズ61aおよび2つのさらなるレンズ57aおよび81aを通過し、検出器15aに衝突する。偏向器65a、63aおよび四重極レンズ61aは、ここでも、図2を参照して1次電子ビームについてすでに説明したのと同様に、検出器15aの像を2次電子ビーム13aの特定の所望のエネルギーに適合させるよう働く。従って、コントローラ55aは、ビームスプリッタに入射する2次電子ビームの所定のエネルギー値またはそこから導出された値、および偏向器63a、63bおよび四重極レンズ57aの帯電量の対応する関連値を格納するメモリ56aを含む。
エネルギー選択装置27aを適切に制御することによって、電子顕微鏡1aでは、1次電子の運動エネルギーを所望のエネルギー帯域に調整することができる。
電子顕微鏡1aもまた、図1から図3を参照して説明した電子顕微鏡に関して上にすでに述べたようにSEMまたはLEEMおよびSEEMとして用いることができる。
重要な局面は、エネルギーフィルタは、それ自体正確に調整することが困難である一群の電子光学要素であるということである。エネルギーフィルタに入射する1次電子ビームのエネルギーを変化させる際に正確に調整設定することは困難である。従って、電圧73aを変化させることによって、試料3aに当たる1次電子のエネルギ−を変化させる。しかし、このような電圧73aの変化はまた、ビームスプリッタに入射する2次電子ビームのエネルギーも変化させ、それによって起こされた誤差およびずれは、偏向器63a、65aおよび四重極レンズ61aのエネルギー依存制御によって補正される。この点に関して、本発明の原理は、ビームスプリッタの上流の1次電子ビームまたはビームスプリッタの下流の2次電子ビームのエネルギーの変化が難しい、または要求された精度では不可能なビームスプリッタを有する電子顕微鏡システムにも応用できる。
上記の実施形態において、対物レンズ構成体17は、光軸19に関して回転対称的な構成を有し、偏向器77は、物体平面7の1次電子ビームをこの光軸から遠ざかるように偏向させるために設けられている。しかし、回転対称に構成されていない対物レンズ構成体を用いることも想定することができる。この例は、1次電子ビームをより大きく偏向させるために、ビームを通過させるための光軸を横切る細長いスリットを含むスリットレンズである。このようなレンズは、出願人の同時係属中の米国特許出願第10/185、729号に記載されており、その全開示を参照により本明細書に援用する。
上記の実施形態は、たった2つのレンズが物体平面とエネルギー選択装置との間に配置されていて、すなわち、対物レンズ17およびフィールドコイル79である。しかし、全体としてのシムテムの1つのまたは他の光学特性を高めるためにさらにレンズを設けることも可能である。
上記の実施形態では、ただ1つの1次電子ビームを物体に向けて、ただ1つの2次電子ビームを物体から離し、検出器へ向けている。しかし、互いに分離された複数の1次電子ビームを物体に向ける、または/かつ互いに分離された複数の2次電子ビームを物体から1つまたはそれ以上の検出器に向ける電子顕微鏡において上記の粒子光学構成要素を用いることも可能である。この点に関して、ビーム路に設けられた1つまたはそれ以上の粒子光学構成要素が、それぞれ、磁界または電界を提供する1つの構成要素として実現され、そこで、このように提供されたフィールドに入射する複数のビームはそれぞれ共通に整形され偏向されてもよい。例えば、複数の1次電子ビームを干渉性の孔を有する対物レンズ構成体を通過させ物体に向けることもできるし、またそれを物体に集束させることもできる。
本発明による電子顕微鏡システムの第1の実施形態の模式図 図1の電子顕微鏡システムのビームスプリッタ内のビーム路の模式図 図2のビームスプリッタの断面図 本発明による電子顕微鏡システムの第2の実施形態の模式図

Claims (14)

  1. 物体平面(7)に位置付け可能な物体(3)を検査するための電子顕微鏡システムであって、
    1次電子ビームのビーム路を2次電子ビーム(13)のビーム路から分離するためのビームスプリッタ(21)と、
    前記1次電子ビーム(11)を生成するための電子源(51)と、
    前記電子源(51)からの前記1次電子ビーム(11)を前記ビームスプリッタ(21)へ誘導するためのビーム誘導システム(59)と、
    前記1次電子ビーム(11)を前記物体平面(7)へ誘導し、かつ、前記物体平面(7)周辺領域から発散する2次電子を前記2次電子ビーム(13)として前記ビームスプリッタ(21)の方へ誘導するための、前記ビームスプリッタ(21)の下流の前記1次電子ビーム(11)のビーム路に配置された対物レンズ(17)と、
    前記2次電子ビーム(13)のビーム路に設けられ、運動エネルギーが所定のエネルギー範囲内にある前記2次電子ビーム(13)の荷電粒子は伝達するが、運動エネルギーが前記所定のエネルギー範囲外である荷電粒子は実質的に伝達しないエネルギー選択装置であって、複数の磁極対(35、37)を有する磁極構成体(29、30、31、32)を含み、エネルギー選択装置によって伝達された荷電粒子を偏向するための磁界(47)が各磁極対間に提供されているエネルギー選択装置(27)とを含む電子顕微鏡システムであって、
    前記ビームスプリッタ(21)が前記エネルギー選択装置(27)の少なくとも1つの磁極対(35、37)を含み、前記電子源(51)によって放射された後の前記1次電子ビーム(11)方向と、前記ビームスプリッタ(21)から出射するときの前記1次電子ビーム(11)の方向との間の角度が、80度未満であることを特徴とする電子顕微鏡システム。
  2. 前記ビームスプリッタ(21)は、前記エネルギー選択装置(27)の少なくとも1つの磁極対(35、37)を含み、前記ビーム誘導システム(59)は、前記1次電子ビーム(11)のビーム路に、前記1次電子ビームの調整可能な偏向角度(β1、β2)を生成するための2つの離間して配置されるビーム偏向器(63、65)を含む請求項1または請求項1の前提部に記載の電子顕微鏡システム。
  3. 前記ビームスプリッタ(21)に入射する前記1次電子ビーム(11)の電子の運動エネルギーを調整するためのエネルギー調整装置(57)と、前記エネルギー調整装置(57)を制御するためのコントローラ(55)とをさらに含み、前記コントローラは、前記調整されたエネルギーに依存して前記偏向角度を調整するための前記2つのビーム偏向器をさらに制御する請求項2に記載の電子顕微鏡システム。
  4. 前記コントローラ(55)は、前記ビームスプリッタ(21)に入射する前記1次電子ビームの運動エネルギーを表す値と、前記2つのビーム偏向器(63、65)の設定を表す対応する値とを格納するためのメモリ(56)を含む請求項に記載の電子顕微鏡システム。
  5. 前記スプリッタ(21)は、前記エネルギー選択装置の少なくとも1つの磁極対(35、37)を含み、前記ビーム誘導システム(59)は、前記1次電子ビーム(11)のビーム路に配置された調整可能な四重極の力を有する四重極レンズ(61)を含む請求項1から4のいずれか1つに記載の電子顕微鏡システム。
  6. 前記ビームスプリッタ(21)に入射する前記1次電子ビーム(11)の電子の運動エネルギーを調整するためのエネルギー調整装置(57)と前記エネルギー調整装置(57)を制御するためのコントローラ(55)とをさらに含み、前記コントローラは、前記調整されたエネルギーに依存して前記四重極の力を調整するための前記四重極レンズ(61)をさらに制御する請求項5に記載の電子顕微鏡システム。
  7. 前記コントローラ55は、前記ビームスプリッタ21に入射する前記1次電子ビームの運動エネルギーを表す値と、前記四重極レンズ(61)の設定を表す対応する値とを格納するためのメモリ(56)を含む請求項6に記載の電子顕微鏡システム。
  8. 物体平面(7a)に位置付け可能な物体を検査する電子顕微鏡システムであって、
    1次電子ビーム11aのビーム路を2次電子ビーム13aのビーム路から分離するため のビームスプリッタ(21a)と、
    前記1次電子ビーム(11a)を生成するための電子源(5a)と、
    前記1次電子ビーム(11a)を前記物体平面(7a)へ誘導し、かつ、前記物体平面(7a)周辺領域から発散する2次電子を前記2次電子ビーム(13a)として前記ビームスプリッタ(21a)の方へ誘導するための、前記ビームスプリッタの下流の前記1次電子ビーム(11a)のビーム路に配置された対物レンズ(17a)とを含む電子顕微鏡システムであって、
    少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および/または少なくとも1つの四重極レンズ61aが前記ビームスプリッタ(21a)の下流の前記2次電子ビーム(13a)のビーム路に配置されており、かつ、
    前記ビームスプリッタ(21a)に入射する前記2次電子ビームの電子の運動エネルギーを調整するためのエネルギー調整装置(73a)と
    前記エネルギー調整装置(73a)を制御するためのコントローラ(55a)と
    をさらに含み、
    前記コントローラ(55a)は、前記少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および前記四重極レンズ(61a)をそれぞれ前記調整されたエネルギーに依存してさらに制御することを特徴とする電子顕微鏡システム。
  9. 物体平面(7a)に位置付け可能な物体を検査する電子顕微鏡システムであって、
    1次電子ビーム11aのビーム路を2次電子ビーム13aのビーム路から分離するため のビームスプリッタ(21a)と、
    前記1次電子ビーム(11a)を生成するための電子源(51a)と、
    前記1次電子ビーム(11a)を前記物体平面(7a)へ誘導し、かつ、前記物体平面(7a)周辺領域から発散する2次電子を前記2次電子ビーム(13a)として前記ビームスプリッタ(21a)の方へ誘導するための、前記ビームスプリッタの下流の前記1次電子ビーム(11a)のビーム路に配置された対物レンズ(17a)とを含む電子顕微鏡システムであって、
    少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および/または少なくとも1つの四重極レンズ61aが前記ビームスプリッタ(21a)の下流の前記2次電子ビーム(13a)のビーム路に配置されており、かつ、
    前記1次電子ビーム(11a)のビーム路の前記電子源(51a)と前記ビームスプリッタ(21a)との間に設けられ、運動エネルギーが所定のエネルギー範囲内にある前記1次電子ビーム(11a)の荷電粒子の伝達は行うが、運動エネルギーが前記所定のエネルギー範囲外である荷電粒子は実質的に伝達しないエネルギー選択装置(27a)であって、複数の磁極対を有する磁極構成体(29a、30a、31a、32a)を含み、前記エネルギー選択装置によって伝達された荷電粒子を偏向するための磁界が各磁極対間に提供され、前記ビームスプリッタ(21a)が前記エネルギー選択装置の少なくとも1つの磁極対を含んでいることを特徴とするエネルギー選択装置(27a)をさらに含む電子顕微鏡システム。
  10. 前記コントローラ(55a)は、前記ビームスプリッタ(21)に入射する前記2次電子ビームの運動エネルギーを表す値と、前記少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および前記四重極レンズ(61)のそれぞれの設定を表す対応する値とを格納するためのメモリを含む請求項8または9に記載の電子顕微鏡システム。
  11. 前記1次電子ビーム(11a)のビーム路の前記電子源(51a)と前記ビームスプリッタ(21a)との間に設けられ、運動エネルギーが所定のエネルギー範囲内にある前記1次電子ビーム(11a)の荷電粒子の伝達は行うが、運動エネルギーが前記所定のエネルギー範囲外である荷電粒子は実質的に伝達しないエネルギー選択装置(27a)であって、複数の磁極対を有する磁極構成体(29a、30a、31a、32a)を含み、前記エネルギー選択装置によって伝達された荷電粒子を偏向するための磁界が各磁極対間に提供され、前記ビームスプリッタ(21a)がエネルギー装置の少なくとも1つの磁極対を含んでいるエネルギー選択装置(27a)をさらに含む請求項に記載の電子顕微鏡システム。
  12. 物体平面(7a)に位置付け可能な物体を検査する電子顕微鏡システムであって、
    1次電子ビーム11aのビーム路を2次電子ビーム13aのビーム路から分離するためのビームスプリッタ(21a)と、
    前記1次電子ビーム(11a)を生成するための電子源(51a)と、
    前記1次電子ビーム(11a)を前記物体平面(7a)へ誘導し、かつ、前記物体平面(7a)周辺領域から発散する2次電子を前記2次電子ビーム(13a)として前記ビームスプリッタ(21a)の方へ誘導するための、前記ビームスプリッタの下流の前記1次電子ビーム(11a)のビーム路に配置された対物レンズ(17a)とを含む電子顕微鏡システムであって、
    少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および/または少なくとも1つの四重極レンズ61aが前記ビームスプリッタ(21a)の下流の前記2次電子ビーム(13a)のビーム路に配置されており、かつ、
    前記ビームスプリッタ(21a)に入射する前記2次電子ビームの電子の運動エネルギーを調整するためのエネルギー調整装置(73a)と
    前記エネルギー調整装置(73a)を制御するためのコントローラ(55a)と
    をさらに含み、
    前記コントローラ(55)は、前記少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および前記四重極レンズ(61a)をそれぞれ前記調整されたエネルギーに依存してさらに制御することを特徴とし、かつ、
    前記コントローラ(55a)は、前記ビームスプリッタ(21a)に入射する前記2次電子ビームの運動エネルギーを表す値と、前記少なくとも1つのビーム偏向器(63a、65a)および前記四重極レンズ(61a)のそれぞれの設定を表す対応する値とを格納するためのメモリを含み、かつ、
    前記1次電子ビーム(11a)のビーム路の前記電子源(51a)と前記ビームスプリッタ(21a)との間に設けられ、運動エネルギーが所定のエネルギー範囲内にある前記1次電子ビーム(11a)の荷電粒子の伝達は行うが、運動エネルギーが前記所定のエネルギー範囲外である荷電粒子は実質的に伝達しないエネルギー選択装置(27a)であって、複数の磁極対を有する磁極構成体(29a、30a、31a、32a)を含み、前記エネルギー選択装置によって伝達された荷電粒子を偏向するための磁界が各磁極対間に提供され、前記ビームスプリッタ(21a)が前記エネルギー選択装置の少なくとも1つの磁極対を含んでいることを特徴とするエネルギー選択装置(27a)をさらに含む電子顕微鏡システム。
  13. 前記対物レンズ(17、17a)が、前記物体平面の前記1次電子ビームを微細に集束するために設けられている請求項1から12のいずれか1つに記載の電子顕微鏡システム。
  14. 前記対物レンズ(17、17a)が、前記2次電子ビームによる2次電子検出器に実質的に鮮明に前記物体平面の結像を行う結像ビーム路の一部を形成する請求項1から13のいずれか1つに記載の電子顕微鏡システム。
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