JP4596077B2 - 真空システム、液浸露光装置及び露光方法、デバイス製造方法 - Google Patents

真空システム、液浸露光装置及び露光方法、デバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、投影光学系の像面側を局所的に液体で満たした状態で投影光学系によって投影したパターンの像で露光する液浸露光装置に使用される真空システム、液浸露光装置及び露光方法、この液浸露光装置を用いるデバイス製造方法に関するものである。

半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、いわゆるフォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に転写するものである。近年、デバイスパターンのより一層の高集積化に対応するために投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短くなるほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、露光装置で使用される露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。そして、現在主流の露光波長は、KrFエキシマレーザの248nmであるが、更に短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。また、露光を行う際には、解像度と同様に焦点深度(DOF)も重要となる。解像度R、及び焦点深度δはそれぞれ以下の式で表される。

R=k・λ/NA … (1)
δ=±k・λ/NA … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k、kはプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。

焦点深度δが狭くなり過ぎると、投影光学系の像面に対して基板表面を合致させることが困難となり、露光動作時のフォーカスマージンが不足する恐れがある。そこで、実質的に露光波長を短くして、且つ焦点深度を広くする方法として、例えば国際公開第99/49504号公報に開示されている液浸法が提案されている。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たし、液体中での露光光の波長が、空気中の1/n(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍に拡大するというものである。

国際公開第99/49504号パンフレット

ところで、上記従来技術には以下に述べる問題が存在する。上記従来技術は、投影光学系の像面側の下面と基板(ウエハ)との間を局所的に液体で満たす構成であり、基板の中央付近のショット領域を露光する場合には液体の基板外側への流出は生じない。しかしながら、図14に示す模式図のように、基板Pの周辺領域(エッジ領域)Eを投影光学系の投影領域100に移動して、この基板Pのエッジ領域Eを露光しようとすると、液体は基板Pの外側へ流出してしまう。この流出した液体を放置しておくと、基板Pがおかれている環境(湿度など)の変動をもたらし、基板Pを保持する基板ステージ位置情報を計測する干渉計の光路上や各種光学的検出装置の検出光の光路上の屈折率の変化を引き起こすなど、所望のパターン転写精度を得られなくなるおそれが生じる。更に、流出した液体により、基板Pを支持する基板ステージ周辺の機械部品などに錆びを生じさせるなどの不都合も生じる。基板Pのエッジ領域Eを露光しないことにより液体を流出させないようにすることも考えられるが、エッジ領域Eにも露光処理を施してパターンを形成しておかないと、後工程である例えばCMP(化学的機械的研磨)処理時において、CMP装置の研磨面に対してウエハである基板Pが片当たりして良好に研磨できないという別の問題が生じる。更に、流出した液体が、真空系(吸気系)の管内に浸入してしまうと、真空源となる真空ポンプなどが破損したり、故障したりするおそれもあった。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、投影光学系と基板との間を液体を満たして露光処理する場合において、精度良くパターン転写できる液浸露光装置に使用される真空システム、精度良くパターン転写できる液浸露光装置及び露光方法、並びにこの液浸露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。

本発明の第1の態様に従えば、液浸露光装置に使用される真空システムであって、負圧を発生する吸引装置に接続された流路と、前記流路に引き込まれた気体と液体とを分離する分離器と、を備える真空システムが提供される。

本発明の第2の態様に従えば、液体を介して基板上にパターンを投影し、前記基板を露光する液浸露光装置であって、前記液体を回収する回収装置が、第1の態様の真空システムを備える液浸露光装置が提供される。

本発明の第3の態様に従えば、第2の態様の液浸露光装置を用いることを特徴とするデバイス製造方法が提供される。

本発明の第4の態様に従えば、投影光学系により所定のパターン像を基板上に転写することで基板を露光する露光方法であって、前記投影光学系と前記基板との間に液体を供給することと、前記液体を介して前記基板を露光することと、前記供給された液体を回収することと、前記回収された液体と、前記液体の回収中に混入した気体とを分離することと、を含む露光方法が提供される。

本発明によれば、液体が流出してもこの流出した液体は放置されずに回収装置で回収される。したがって、流出した液体に起因する不都合を防止することができ、高いパターン精度を有するデバイスを製造することができる。

本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 投影光学系の先端部と液体供給装置及び液体回収装置との位置関係を示す図である。 供給ノズル及び回収ノズルの配置例を示す図である。 供給ノズル及び回収ノズルの配置例を示す図である。 回収装置の一実施形態を示す斜視図である。 回収装置の一実施形態を示す要部拡大断面図である。 回収装置の他の実施形態を示す要部拡大断面図である。 回収装置の他の実施形態を示す斜視図である。 回収装置の他の実施形態を示す模式的な断面図である。 回収装置の他の実施形態を示す模式的な断面図である。 回収装置による液体回収動作の他の実施形態を示す図である。 回収装置による液体回収動作の他の実施形態を示す図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。 従来の課題を説明するための図である。

以下、本発明の露光装置及びデバイス製造方法について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。図1は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。

第1実施形態
図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影露光する投影光学系PLと、基板P上に液体50を供給する液体供給装置1と、基板Pの外側に流出した液体50を回収する回収装置20と、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。

ここで、本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びY軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわり方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ上にレジストを塗布したものを含み、「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。

照明光学系ILは、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態ではArFエキシマレーザ光を用いている。

マスクステージMSTは、マスクMを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTはリニアモータ等のマスクステージ駆動装置MSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置MSTDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置決めを行う。

投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Pに投影露光するものであって、複数の光学素子(レンズ)で構成されており、これら光学素子は金属部材としての鏡筒PKで支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、本実施形態の投影光学系PLの先端側(基板P側)には、光学素子(レンズ)60が鏡筒PKより露出している。この光学素子60は鏡筒PKに対して着脱(交換)可能に設けられている。

基板ステージPSTは、基板Pを支持するものであって、基板Pを基板ホルダを介して保持するZステージ51と、Zステージ51を支持するXYステージ52と、XYステージ52を支持するベース53とを備えている。基板ステージPSTはリニアモータ等の基板ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。Zステージ51を駆動することにより、Zステージ51に保持されている基板PのZ軸方向における位置(フォーカス位置)、及びθX、θY方向における位置が制御される。また、XYステージ52を駆動することにより、基板PのXY方向における位置(投影光学系PLの像面と実質的に平行な方向の位置)が制御される。すなわち、Zステージ51は、基板Pのフォーカス位置及び傾斜角を制御して基板Pの表面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込み、XYステージ52は基板PのX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。なお、ZステージとXYステージとを一体的に設けてよいことは言うまでもない。

基板ステージPST(Zステージ51)上には、基板ステージPSTとともに投影光学系PLに対して移動する移動鏡54が設けられている。また、移動鏡54に対向する位置にはレーザ干渉計55が設けられている。基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計55によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計55の計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの位置決めを行う。

本実施形態では、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに、焦点深度を実質的に広くするために、液浸法を適用する。そのため、少なくともマスクMのパターンの像を基板P上に転写している間は、基板Pの表面と投影光学系PLの基板P側の光学素子(レンズ)60の先端面(下面)7との間に所定の液体50が満たされる。上述したように、投影光学系PLの先端側にはレンズ60が露出しており、液体50はレンズ60のみに接触するように供給されている。これにより、金属からなる鏡筒PKの腐蝕等が防止されている。また、レンズ60の先端面7は投影光学系PLの鏡筒PK及び基板Pより十分小さく、且つ上述したように液体50はレンズ60のみに接触するように構成されているため、液体50は投影光学系PLの像面側に局所的に満たされている構成となっている。すなわち、投影光学系PLと基板Pとの間の液浸部分は基板Pより十分に小さい。本実施形態において、液体50には純水が用いられる。純水は、ArFエキシマレーザ光のみならず、露光光ELを例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)とした場合でも、これらの露光光ELを透過可能である。

露光装置EXは、投影光学系PLの先端面(レンズ60の先端面)7と基板Pとの間の空間56に所定の液体50を供給する液体供給装置1と、空間56の液体50、すなわち基板P上の液体50を回収する第2回収装置としての液体回収装置2とを備えている。液体供給装置1は、投影光学系PLの像面側を局所的に液体50で満たすためのものであって、液体50を収容するタンク、加圧ポンプ、及び空間56に供給する液体50の温度を調整する温度調整装置などを備えている。液体供給装置1には供給管3の一端部が接続され、供給管3の他端部には供給ノズル4が接続されている。液体供給装置1は供給管3及び供給ノズル4を介して空間56に液体50を供給する。

液体回収装置2は、吸引ポンプ、回収した液体50を収容するタンクなどを備えている。液体回収装置2には回収管6の一端部が接続され、回収管6の他端部には回収ノズル5が接続されている。液体回収装置2は回収ノズル5及び回収管6を介して空間56の液体50を回収する。空間56に液体50を満たす際、制御装置CONTは液体供給装置1を駆動し、供給管3及び供給ノズル4を介して空間56に対して単位時間当たり所定量の液体50を供給するとともに、液体回収装置2を駆動し、回収ノズル5及び回収管6を介して単位時間当たり所定量の液体50を空間56より回収する。これにより投影光学系PLの先端面7と基板Pとの間の空間56に液体50が保持され、液浸部分が形成される。ここで、制御装置CONTは、液体供給装置1を制御することで空間56に対する単位時間当たりの液体供給量を任意に設定可能であるとともに、液体回収装置2を制御することで基板P上からの単位時間当たりの液体回収量を任意に設定可能である。

図2は、露光装置EXの投影光学系PLの下部、液体供給装置1、及び液体回収装置2等を示す図1の部分拡大図である。図2において、投影光学系PLの最下端のレンズ60は、先端部60Aが走査方向に必要な部分だけを残してY軸方向(非走査方向)に細長い矩形状に形成されている。走査露光時には、先端部60Aの直下の矩形の投影領域にマスクMの一部のパターン像が投影され、投影光学系PLに対して、マスクMが−X方向(又は+X方向)に速度Vで移動するのに同期して、XYステージ52を介して基板Pが+X方向(又は−X方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。そして、1つのショット領域への露光終了後に、基板Pのステッピングによって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で各ショット領域に対する露光処理が順次行われる。本実施形態では、基板Pの移動方向に沿って基板Pの移動方向と同一方向に液体50を流すように設定されている。

図3は、投影光学系PLのレンズ60の先端部60Aと、液体50をX軸方向に供給する供給ノズル4(4A〜4C)と、液体50を回収する回収ノズル5(5A、5B)との位置関係を示す図である。図3において、レンズ60の先端部60Aの形状はY軸方向に細長い矩形状となっており、投影光学系PLのレンズ60の先端部60AをX軸方向に挟むように、+X方向側に3つの供給ノズル4A〜4Cが配置され、−X方向側に2つの回収ノズル5A、5Bが配置されている。そして、供給ノズル4A〜4Cは供給管3を介して液体供給装置1に接続され、回収ノズル5A、5Bは回収管4を介して液体回収装置2に接続されている。また、供給ノズル4A〜4Cと回収ノズル5A、5Bとを先端部60Aの中心に対して略180°回転した位置に、供給ノズル8A〜8Cと、回収ノズル9A、9Bとが配置されている。供給ノズル4A〜4Cと回収ノズル9A、9BとはY軸方向に交互に配列され、供給ノズル8A〜8Cと回収ノズル5A、5BとはY軸方向に交互に配列され、供給ノズル8A〜8Cは供給管10を介して液体供給装置1に接続され、回収ノズル9A、9Bは回収管11を介して液体回収装置2に接続されている。

図4に示すように、先端部60Aを挟んでY軸方向両側のそれぞれに供給ノズル13、14及び回収ノズル15、16を設けることもできる。この供給ノズル及び回収ノズルにより、ステップ移動する際の基板Pの非走査方向(Y軸方向)への移動時においても、投影光学系PLと基板Pとの間に液体50を安定して供給することができる。

なお、上述したノズルの形状は特に限定されるものでなく、例えば先端部60Aの長辺について2対のノズルで液体50の供給又は回収を行うようにしてもよい。なお、この場合には、+X方向、又は−X方向のどちらの方向からも液体50の供給及び回収を行うことができるようにするため、供給ノズルと回収ノズルと上下に並べて配置してもよい。

次に、基板Pの外側に流出した液体を回収する回収装置20の一実施形態について図5及び図6を参照しながら説明する。図5はZステージ51(基板ステージPST)の斜視図であり、図6は要部拡大断面図である。

図5及び図6において、回収装置20は、Zステージ51上においてホルダ部57に保持された基板Pの周囲に配置されている液体吸収部材21を備えている。液体吸収部材21は所定幅を有する環状部材であって、Zステージ51上に環状に形成された溝部23に配置されている。また、Zステージ51内部には、溝部23と連続する流路22が形成されており、溝部23に配置されている液体吸収部材21の底部は流路22に接続されている。液体吸収部材21は、例えば多孔質セラミックス等の多孔性材料により構成されている。あるいは液体吸収部材21の形成材料として多孔性材料であるスポンジを用いても良い。多孔性材料からなる液体吸収部材21は液体を所定量保持可能である。

Zステージ51上において、液体吸収部材21とホルダ部57に保持されている基板Pとの間には、この基板Pの外周を所定幅で取り囲む環状の補助プレート部59が設けられている。補助プレート部59の表面の高さはZステージ51のホルダ部57に保持されている基板Pの表面の高さとほぼ一致するように設定されている。この補助プレート部59により、基板Pの周辺領域(エッジ領域)Eが投影光学系PLのレンズ60の下に位置するような場合でも、投影光学系PLのレンズ60と基板Pとの間に液体50を保持し続けることができるようになっている。そして、この補助プレート部59の外周を所定幅で取り囲むように配置されている液体吸収部材21は、第2回収装置としての液体回収装置2で回収しきれず、補助プレート部59の外側へ流出した液体50を吸収(回収)する役割を果たしている。

ホルダ部57は、Zステージ51上で基板Pとほぼ同じ大きさに形成された円形凹部に、基板Pの裏面を支持するための複数の突出部58を設けたものである。これら突出部58のそれぞれには、基板Pを吸着保持するための吸着孔24が設けられている。そして、吸着孔24のそれぞれは、Zステージ51内部に形成された流路25に接続している。また、ホルダ部57(円形凹部)の最外周付近には複数の液体回収孔46が設けられている。これら液体回収孔46は、液体吸収部材21に接続している流路22に接続している。
なお、液体吸収部材21(溝部23)に接続している流路22とは別の流路を設けて、液体回収孔46に接続するようにしてもよい。

液体吸収部材21及び液体回収孔46のそれぞれに接続されている流路22は、Zステージ51外部に設けられている管路26の一端部に接続されている。一方、管路26の他端部は、Zステージ51外部に設けられた第1タンク27及びバルブ28を介して吸引装置であるポンプ29に接続されている。吸着孔24に接続されている流路25は、Zステージ51外部に設けられている管路30の一端部に接続されている。一方、管路30の他端部は、Zステージ51外部に設けられた第2タンク31及びバルブ32を介して吸引装置であるポンプ33に接続されている。液体吸収部材21及び液体回収孔46からは基板Pの外側に流出した液体が周囲の気体(空気)とともに一緒に回収される。また、基板Pの裏面側に流入した液体が、周囲の気体(空気)とともに吸着孔24から回収される。これらの液体回収方法についての詳細は、後述する。液体吸収部材21及び液体回収孔46並びに吸着孔24から回収された液体(水)は気体(空気)と分離され、第1タンク27と第2タンク31の各々に一時的に蓄積される。この気液分離により真空源としての真空ポンプ29、33への液体の流入が防止され、真空ポンプ29、33の破損を防止することができる。第1、第2タンク27、31のそれぞれには排出流路27A、31Aが設けられており、水位センサなどを使って、液体が所定量溜まったら排出流路27A、31Aより排出されるようになっている。

なお、液体吸収部材21(溝部23)に接続している流路22(タンク27、バルブ28、真空ポンプ29)とは別の流路を設けて、液体回収孔46に接続するようにしてもよい。また、図5において、Zステージ51の+X側端部にはY軸方向に延在する移動鏡54Xが設けられ、Y側端部にはX軸方向に延在する移動鏡54Yが設けられている。レーザ干渉計はこれら移動鏡54X、54Yにレーザ光を照射して基板ステージPSTのX軸方向及びY軸方向における位置を検出する。

次に、上述した露光装置EXを用いてマスクMのパターンを基板Pに露光する手順について説明する。

マスクMがマスクステージMSTにロードされるとともに、基板Pが基板ステージPSTにロードされたら、制御装置CONTは液体供給装置1及び液体回収装置2を駆動し、空間56に液体50の液浸部分を形成する(図1参照)。そして、制御装置CONTは、照明光学系ILによりマスクMを露光光ELで照明し、マスクMのパターンの像を投影光学系PL及び液体50を介して基板Pに投影する。ここで、基板Pの中央付近のショット領域を露光している間は、液体供給装置1から供給された液体50は液体回収装置2により回収されることで、基板Pの外側に流出しない。

一方、図6に示すように、基板Pのエッジ領域Eを露光処理することによって投影光学系PLと基板Pとの間の液浸部分が基板Pのエッジ領域E付近にあるとき、補助プレート部59により投影光学系PLと基板Pとの間に液体50を保持し続けることができるが、流体50の一部が補助プレート部59の外側に流出する場合があり、流出した流体50は液体吸収部材21に吸収(回収)される。ここで、制御装置CONTは、上記液体供給装置1及び液体回収装置2の駆動開始とともに、バルブ28の開放及びポンプ29の駆動を開始する。したがって、液体吸収部材21で回収された液体50は、吸引装置としてのポンプ29の吸引により、周囲の空気とともに流路22及び管路26を介して第1タンク27に吸い込まれるようにして集められる。

また、基板Pと補助プレート部59との隙間から流出した液体50は、基板Pの裏面側に設けられた液体回収孔46を介して周囲の空気とともに流路22側に吸い込まれ、管路26を介して第1タンク27に回収される。

更に、基板Pと補助プレート部59との隙間を介して基板Pの裏面側に入り込んだ液体50が基板Pを吸着保持するための吸着孔24に流入する可能性もある。吸着孔24は、前述したように、流路25、管路30及び第2タンク31を介して吸引装置としてのポンプ33に接続されているので、バルブ32の開放及びポンプ33の駆動を行うことにより、基板PをZステージ51上に吸着保持するとともに、吸着孔24に流入した液体50を流路25及び管路30を介して第2タンク31に集めることができる。すなわち、吸着孔24に流入した液体50を回収する第3回収装置は、流路25、管路30、第2タンク31、バルブ32、ポンプ33、及びこれらの駆動制御をする制御装置CONTを備えている。また、このときの吸着孔24は基板Pの裏面側に設けられた液体回収孔(回収装置)としても機能している。

また吸着孔24からは、液体回収孔46と同様に、基板Pの裏面に回り込んだ液体と基板P裏面の気体(空気)とが流入することになるが、第2タンク31に落下させることによって、液体(水)と気体(空気)とを分離する。第2タンク31に溜まった液体を定期的に回収することで、真空源としての真空ポンプ33への液体の流入が防止される。こうして、真空ポンプ33の破損を防止するようにしている。

ところで、基板Pのエッジ領域Eを露光処理するとき、すなわち投影光学系PLと基板Pとの間の液浸部分が基板Pの周縁付近にあるとき、上述したように、液体50の一部は基板Pの外側に流出する可能性がある。本実施形態では、液体50が基板Pの外側に流出しても、投影光学系PLと基板Pとの間を十分に液体50で満たすことができるように、制御装置CONTは、液浸部分が基板Pのエッジ領域Eにあるときに、液体供給装置1を制御して空間56への単位時間当たりの液体供給量を増加させることと、液体回収装置(第2回収装置)2を制御して空間56からの単位時間当たりの液体回収量を低減させることとの少なくとも一方を行う。ここで、上記液体供給量の増加及び液体回収量の低減の制御において、制御装置CONTは、レーザ干渉計の基板P位置検出結果に基づいて、液体供給装置1及び/または液体回収装置2の制御を行ってもよく、あるいは、第1、第2タンク27、32、あるいは管路26、30等に、回収(流出)した液体量を検出する検出装置を設け、この検出装置の検出結果に基づいて、液体供給装置1及び/または液体回収装置2の制御を行ってもよい。

なお、本実施形態の露光装置EXは所謂スキャニングステッパである。したがって、矢印Xa(図3参照)で示す走査方向(−X方向)に基板Pを移動させて走査露光を行う場合には、供給管3、供給ノズル4A〜4C、回収管4、及び回収ノズル5A、5Bを用いて、液体供給装置1及び液体回収装置2により液体50の供給及び回収が行われる。すなわち、基板Pが−X方向に移動する際には、供給管3及び供給ノズル4(4A〜4C)を介して液体供給装置1から液体50が投影光学系PLと基板Pとの間に供給されるとともに、回収ノズル5(5A、5B)、及び回収管6を介して液体50が液体回収装置2に回収され、レンズ60と基板Pとの間を満たすように−X方向に液体50が流れる。一方、矢印Xbで示す走査方向(+X方向)に基板Pを移動させて走査露光を行う場合には、供給管10、供給ノズル8A〜8C、回収管11、及び回収ノズル9A、9Bを用いて、液体供給装置1及び液体回収装置2により液体50の供給及び回収が行われる。すなわち、基板Pが+X方向に移動する際には、供給管10及び供給ノズル8(8A〜8C)を介して液体供給装置1から液体50が投影光学系PLと基板Pとの間に供給されるとともに、回収ノズル9(9A、9B)、及び回収管11を介して液体50が液体回収装置2に回収され、レンズ60と基板Pとの間を満たすように+X方向に液体50が流れる。このように、制御装置CONTは、液体供給装置1及び液体回収装置2を用いて、基板Pの移動方向に沿って液体50を流す。この場合、例えば液体供給装置1から供給ノズル4を介して供給される液体50は基板Pの−X方向への移動に伴って空間56に引き込まれるようにして流れるので、液体供給装置1の供給エネルギーが小さくでも液体50を空間56に容易に供給できる。そして、走査方向に応じて液体50を流す方向を切り替えることにより、+X方向、又は−X方向のどちらの方向に基板Pを走査する場合にも、レンズ60の先端面7と基板Pとの間を液体50で満たすことができ、高い解像度及び広い焦点深度を得ることができる。

以上説明したように、基板Pの外側に液体50が流出しても、この流出した液体50は放置されずに回収装置20で回収される。したがって、基板Pのおかれている環境の変動が抑制されるとともに、基板Pを支持する基板ステージPST周辺の機械部品に錆びなどが発生するといった不都合の発生も抑えられるので、基板Pに対して精度良くパターン転写でき、高いパターン精度を有するデバイスを製造することができる。

また、回収装置20として基板ステージPST上に液体吸収部材21を設けたことにより、液体50を広い範囲で確実に保持(回収)することができる。また、液体吸収部材21に流路を介して吸引装置としてのポンプ29を接続したことにより、液体吸収部材21に吸収された液体50は常時基板ステージPST外部に排出される。したがって、基板Pのおかれている環境の変動をより一層確実に抑制できるとともに、基板ステージPSTの液体50による重量変動を抑えることができる。また、基板の露光中はポンプ29を停止させて、基板Pの外側に流出した液体50は液体吸収部材21などに保持しておき、基板の露光完了後に、ポンプ29を動作させて、液体を排出するようにしてもよい。一方、ポンプ29を設けずに、液体吸収部材21で回収した液体50を自重によりタンク27側に垂れ流す構成であってもよい。更に、ポンプ29、タンク27、及び流路を設けずに、基板ステージPST上に液体吸収部材21のみを配置しておき、液体50を吸収した液体吸収部材21を定期的に(例えば1ロット毎に)交換する構成としてもよい。この場合、基板ステージPSTは液体50により重量変動するが、液体吸収部材21で回収した液体50の重量に応じてステージ制御パラメータを変更することで、ステージ位置決め精度を維持できる。

また、真空ポンプ29、33の手前に液体(水)と気体(空気)とを分離するためのタンク27、31を設けて、液体が真空ポンプ29、33に浸入するのを防止しているので、真空ポンプ29、33の故障や破損を防止できる。

なお、上述の実施形態における真空ポンプ29、33は、露光装置EX内に配置してもよいし、露光装置EXが設置される工場に設置されているものでもよい。また、上述の実施形態においては、液体(水)と気体(空気)とを分離するためのタンクを基板Pの外側に流出した液体を回収する回収装置20の真空系(真空ポンプの手前)、及び基板Pを吸着保持するための真空系に設けたが、液体(水)と気体(空気)とを分離するための機構(液体回収用のタンクなど)の設置はこれに限らず、液体が浸入してしまうおそれのある他の吸気口に接続された吸気系(真空系)に設けてもよい。例えば、気体軸受の気体回収系(吸気系)、基板搬送アームに基板Pを吸着保持するための吸気系、あるいは、基板保持部材を基板ステージに脱着可能に吸着保持するための吸気系に配置するようにしてもよい。気体軸受の気体回収系(吸気系)については、例えば特開平11−166990号公報に、基板搬送アームに基板Pを吸着保持するための吸気系については、例えば特開平6−181157号公報に、また基板保持部材を基板ステージに脱着可能に吸着保持するための吸気系については、例えば特開平10−116760号公報にそれぞれ開示されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、これらの米国特許の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。また、本実施形態においては、液体(水)と気体(空気)とを分離するタンクなどの機構を、基板P上の一部の領域に液浸領域を形成しながら基板Pの露光を行う露光装置に適用しているが、基板ステージを液槽の中で移動させる露光装置や、基板ステージ上に液体槽を形成してその中に基板を保持する露光装置に適用してもよい。基板ステージを液槽の中で移動させる露光装置の構造及び露光動作については、例えば特開平6−124873号公報に、基板ステージ上に液体槽を形成してその中に基板を保持する露光装置については、例えば特開平10−303114号公報(米国特許5,825,043)に開示されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、これらの文献の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。

なお、上記実施形態において、液体吸収部材21は基板Pの周囲全体を取り囲むように連続する環状に形成されているが、基板Pの周囲の一部に配置されていてもよいし、不連続に所定間隔で配置されていてもよい。また、本実施形態における液体吸収部材21は環状に形成されているが、例えば矩形状等、その形状は任意に設定可能である。
また液体供給装置1と液体回収装置2の構成やノズルの配置は上記の実施形態に限られない。また基板Pの露光中に、必ずしも液体供給装置1と液体回収装置2とが並行して動作している必要はなく、投影光学系PLと基板Pとの間の露光光光路が液体50で満たされていれば、どちらか一方を停止させていてもよいし、両方を止めておいてもよい。

上述したように、本実施形態における液体50は純水を用いた。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。

そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44であるため、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板P上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。

本実施形態では、投影光学系PLの先端にレンズ60が取り付けられているが、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。液体50と接触する光学素子を、レンズより安価な平行平面板とすることにより、露光装置EXの運搬、組立、調整時等において投影光学系PLの透過率、基板P上での露光光ELの照度、及び照度分布の均一性を低下させる物質(例えばシリコン系有機物等)がその平行平面板に付着しても、液体50を供給する直前にその平行平面板を交換するだけでよく、液体50と接触する光学素子をレンズとする場合に比べてその交換コストが低くなるという利点がある。すなわち、露光光ELの照射によりレジストから発生する飛散粒子、または液体50中の不純物の付着などに起因して液体50に接触する光学素子の表面が汚れるため、その光学素子を定期的に交換する必要があるが、この光学素子を安価な平行平面板とすることにより、レンズに比べて交換部品のコストが低く、且つ交換に要する時間を短くすることができ、メンテナンスコスト(ランニングコスト)の上昇やスループットの低下を抑えることができる。

また液体50の流れによって生じる投影光学系の先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。

なお、本実施形態の液体50は水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、この場合、液体50としてはFレーザ光を透過可能な例えばフッ素系オイルやフッ化ポリエーテル(PFPE)などのフッ素系液体を用いればよい。また、液体50としては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。

第2実施形態
次に、本発明の露光装置EXの他の実施形態について、図7を参照しながら説明する。
ここで、以下の説明において、上述した実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。本実施形態に係る特徴的な部分は、回収装置として液体吸収部材21に代えて基板Pの周囲に液体回収溝35を設けた点と、基板ステージPSTと管路26とが接続・分離自在となっている点である。

図7において、回収装置20は、Zステージ51上において補助プレート部59の周囲に所定幅に形成された液体回収溝35を備えている。また、流路22の端部には接続弁36が設けられている。一方、管路26の端部には接続弁36に対して接続・分離可能な接続弁37が設けられている。接続弁36、37が分離されている状態では、流路22の端部は閉塞され、流体50がステージ外部に流出しないようになっている。一方、接続弁36、37が接続されることにより、流路22の端部は開放され、流路22の液体50が管路26に流通可能となる。

露光処理中においては、接続弁36と接続弁37とは分離される。したがって、露光処理中において基板ステージPSTは管路26と分離している状態なので、走査方向への移動(スキャン移動)、及び非走査方向への移動(ステップ移動)を円滑に行うことができる。露光処理中に基板Pの外側に流出した液体50は、液体回収溝35や流路22に溜まる。

露光処理が終了したら、基板ステージPSTは基板Pの交換位置(ロード・アンロード位置)に移動する。この基板交換位置において、接続弁36、37が接続される。接続弁36、37が接続されたら、制御装置CONTは、バルブ28を開放するとともにポンプ29を駆動する。これにより、回収装置としての液体回収溝35に回収された液体50は、基板交換位置においてステージ外部に排出される。

なお、本実施形態において液体回収溝35に回収された液体50は定期的(例えば1ロット毎)にステージ外部に排出される構成であるため、液体回収溝35の大きさ(容積)は、例えば1ロット分で流出される量に相当する液体を保持可能な程度の大きさに設定されている。この場合、所定露光処理基板枚数(すなわち1ロット分)と流出する液体量との関係を予め求めておき、この求めた関係に基づいて、液体回収溝35の大きさが設定される。あるいは、前記求めた関係に基づいて、接続弁36、37を接続する時間間隔(すなわちステージ外部に液体排出動作を行うタイミング)が設定される。

なお、上記実施形態において、液体回収溝35は基板Pの周囲全体を取り囲むように連続する環状に形成されているが、基板Pの周囲の一部に配置されていてもよいし、不連続に所定間隔で配置されていてもよい。また、本実施形態における液体回収溝35は環状に形成されているが例えば矩形状などその形状は任意に設定可能である。また、液体回収溝35内に液体吸収部材を配置しておいてもよい。

また、上記各実施形態において、基板Pの外側に補助プレート部59が設けられているが、この補助プレート部59を設けることなく、基板Pの外周近傍に液体吸収部材21や液体回収溝35を設けるようにしてもよい。

また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、図6や図7に開示されているような基板Pを吸着保持するための吸着孔に流入した液体を回収する回収機構は、露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置や、ステージ上に所定深さの液体槽を形成しその中に基板を保持する液浸露光装置にも本発明を適用可能である。前述の通り、露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置の構造及び露光動作については、例えば特開平6−124873号に、ステージ上に所定深さの液体槽を形成しその中に基板を保持する液浸露光装置の構造及び露光動作については、例えば特開平10−303114号(米国特許5,825,043)にそれぞれ開示されている。

第3実施形態
以下、図8〜図10を参照しながら、回収装置の他の実施形態について説明する。

図8に示すように、Zステージ51の上面は傾斜しており、基板Pを保持するホルダ部57の上面は水平となっている。そして、ホルダ部57の周囲を取り囲むように、液体回収溝35が形成されている。このとき、液体回収溝35は平面視において環状であるが、側面視において傾斜している。すなわち、液体回収溝35はZステージ51の上面の傾斜に沿って形成されている。これにより、基板Pの外側に流出した液体50は、液体回収溝35の傾斜下部35Aに自然に溜まる。液体50を回収する際にはこの傾斜下部35Aに溜まった液体50を回収するだけでいいので、回収動作を容易に行うことができる。

図9(a)に示すように、Zステージ51の上面一部に液体回収溝35が設けられている。露光処理することで、液体回収溝35に液体50が溜まる。そして、図9(b)に示すように、この液体回収溝35に溜まった液体50は、基板Pを基板ステージPSTに対してロード・アンロードする搬送装置Hに取り付けられているチューブ38を介して回収される。吸引装置の一部を構成するチューブ37は、露光処理が終了した基板Pを基板ステージPSTからアンロードするために搬送装置Hが基板ステージPSTに対してアクセスするときに、液体回収溝35に溜まっている液体50を吸引する。

第4実施形態
また、回収装置の更に別の実施形態について、以下に説明する。図10(a)に示すように、Zステージ51の上面に液体回収溝35が設けられている。液体回収溝35はZステージ51の下面側に貫通する流路39に接続している。流路39にはバルブ39Aが設けられている。また、Zステージ51の流路39に対応して、XYステージ52及びベース53のそれぞれには貫通孔である流路40、41が形成されている。露光処理中において、バルブ39Aは閉じられており、図10(a)に示すように、液体50が液体回収溝35に溜まる。そして、露光処理が終了したら、制御装置CONTは、基板ステージPSTを基板交換位置に移動し、バルブ39Aを開放する。これにより、図10(b)に示すように、液体回収溝35の液体50は基板交換位置において、流路39、40、及び41を介して自重によりステージ外部に排出される。なお、液体回収溝35の液体50の回収は基板交換位置において行うのが好ましいが、基板交換位置とは別の位置で排出作業を行うようにしてもよい。

第5実施形態
ところで、上述した各実施形態においては、液体供給装置1が供給ノズル4を介して基板Pの上方から基板P上に液体50を供給するとともに、第2回収装置としての液体回収装置2が回収ノズル5を介して基板Pの上方から基板P上の液体50を回収することで、基板P上の一部に液浸領域を形成しているが、図11に示すように、基板Pの上方に液体回収装置2(回収ノズル5)を設けずに、基板P上に供給されたほぼ全ての液体50を、基板ステージPSTに設けられた回収装置20で回収するようにしてもよい。図11には、投影光学系PLの投影領域(光学素子60)を挟んだ走査方向(X軸方向)両側のそれぞれに設けられた供給ノズル4、8が図示されている。基板Pを走査露光するときに液体50を供給する際には、基板Pの移動方向に応じて供給ノズル4、8のうちのいずれか一方の供給ノズルから液体50を供給するようにしてよいし、あるいは両方の供給ノズル4、8から同時に液体50を供給するようにしてもよい。液体供給装置1より供給された液体50は、基板P上において大きく拡がり、大きな液浸領域を形成することができる。そして、図12の斜視図に示すように、基板P上に供給された液体50はやがて基板Pの外側に流出するが、基板Pの周りに回収口として設けられた溝部23(液体吸収部材21)を有する回収装置20によりほぼ全てを回収される。ここで、基板Pに対する露光処理中、液体供給装置1は基板P上に対して液体50の供給を継続することにより基板P上に良好に液浸領域を形成できるとともに、供給した液体50により基板P上の液体50に流れを生じさせることができるため、新鮮(清浄)な液体50を基板P上に常時供給するとともに基板P上の液体50を溝部23まで流すことができる。

上記第2液体回収装置としての液体回収装置2は、基板P上の液体50を回収ノズル5を介して基板Pの上方から真空系を使って吸引回収する構成であって、液体(水)と気体(空気)とを一緒に回収することで、その液体が回収管6内壁などにあたって音や振動を生じる場合がある。この場合、図11及び図12に示す実施形態のように、基板Pの上方からの液体50の吸引回収を行わずに基板ステージPSTに設けられた回収装置20のみを用いて液体50の回収を行うことにより、基板Pの露光中の音や振動の発生を防止することができる。

なお、基板Pの上方から液体の回収を行わない本実施形態の場合には、回収装置20として第2実施形態において図7に示した構成を用いてもよい。図7の場合には、真空ポンプ29が基板Pの露光中に液体回収溝35で回収された液体を吸引していないので、その液体の吸引に伴う音や振動の発生も抑えることができ、更に効果的である。
また先に説明した実施形態のように、基板Pの上方から回収ノズル5を介して液体の回収を行う液体回収装置2を配置しておき、基板Pの露光中は液体回収装置2を動作させずに回収装置20のみで液体の回収を行い、基板Pの露光完了後に、液体回収装置2と回収装置20とを併用して液体50の回収を行うようにしてもよい。この場合も、基板Pの露光中の液体の吸引(回収)に伴う音や振動の影響を抑えることができる。

なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。

露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。

露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。

また、本発明は、ツインステージ型の露光装置に適用することもできる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作については、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報、米国特許6,341,007号、6,400,441号、6,549,269号及び6,590,634号等の文献に開示されており、それらを参照することができる。それらの米国特許を、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、援用して本文の記載の一部とする。

基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージPST、MSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。ステージにリニアモータを用いた例は、米国特許5,623,853及び5,528,118に開示されており、それぞれ本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、これらの文献の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。

各ステージPST、MSTの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージPST、MSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージPST、MSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージPST、MSTの移動面側に設ければよい。

基板ステージPSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。この反力の処理方法は、例えば特開平8−166475号公報(米国特許5,528,118)に詳細に開示されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、この文献の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。

マスクステージMSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。この反力の処理方法は、例えば特開平8−330224号公報(米国特許5,874,820)に詳細に開示されており、本国際出願で指定または選択された国の法令で許容される限りにおいて、この文献の記載内容を援用して本文の記載の一部とする。

以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。

半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図13に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。

1…液体供給装置、2…液体回収装置、20…回収装置、21…液体吸収部材、24…吸着孔、回収孔、27…第1タンク、29…ポンプ、31…第2タンク、33…ポンプ、35…液体回収溝、50…液体、CONT…制御装置、EX…露光装置、P…基板、PL…投影光学系、PST…基板ステージ

Claims (14)

  1. 液体を介して基板を露光する液浸露光装置に接続され、前記基板上に供給された液体の回収に使用される真空システムであって、
    負圧を発生する吸引装置に接続された流路と、
    前記流路に引き込まれた気体と液体とを分離する分離器と、を備え
    前記液浸露光装置からの指令により、前記基板の露光中は前記流路に引き込まれた気体と液体との回収を停止する真空システム。
  2. 前記分離器は、タンクを含む請求項1記載の真空システム。
  3. 前記吸引装置と前記タンクとの間の流路に配置されたバルブを更に備える請求項2記載の真空システム。
  4. 前記分離器は、前記タンクに接続され前記タンク内の液体を排出するための排出流路を有する請求項2記載の真空システム。
  5. 前記タンクに設けられ、前記タンクに流入した液体量を検出する液体量検出装置を備える請求項4記載の真空システム。
  6. 前記液体量検出装置は、前記タンク内の液体の水位を検出する水位センサを含み、前記水位センサの検出結果に応じて前記タンクから前記液体を排出する請求項5記載の真空システム。
  7. 前記液浸露光装置と前記タンクとの間の流路に設けられ、前記流路を通過した液体量を検出する液体量検出装置を備える請求項4記載の真空システム。
  8. 前記液体量検出装置は、前記液浸露光装置の制御に用いられる前記液体量に関する情報を前記液浸露光装置に通知する請求項5又は7記載の真空システム。
  9. 前記気体と前記液体とは、多孔部材を介して前記流路に引き込まれる請求項1〜8のいずれか一項記載の真空システム。
  10. 液体を介して基板上にパターンを投影し、前記基板を露光する液浸露光装置であって、
    前記液体を回収する回収装置が、請求項1〜9のいずれか一項記載の真空システムを備える液浸露光装置。
  11. 請求項10に記載の液浸露光装置を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
  12. 投影光学系により所定のパターン像を基板上に転写することで基板を露光する露光方法であって、
    前記投影光学系と前記基板との間に液体を供給することと、
    前記液体を介して前記基板を露光することと、
    前記基板の露光終了後に前記供給された液体を回収することと、
    前記回収された液体と、前記液体の回収中に混入した気体とを分離することと、を含む露光方法。
  13. 前記気体から分離した前記液体をタンクに溜めることと、
    前記タンクに溜まった前記液体の量を検出することと、を更に含む請求項12記載の露光方法。
  14. 検出された前記液体の量に応じて前記タンクに溜まった前記液体をタンクから排出することを更に含む請求項13記載の露光方法。
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