JP4595871B2 - 排水トラップ - Google Patents

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Description

本発明は、排水口の下方に設けられて封水を行なう排水トラップに関するものである。
従来から浴室ユニットなどの浴室における排水としては、浴槽側の排水、浴槽を設置している浴槽用床パンからの排水、洗い場側の排水という3箇所からの排水があり、いずれの排水にあたっても、排水トラップにより封水して臭気の逆流、虫などの侵入を防止する必要がある。
従来は浴槽側の排水が流れる浴槽排水トラップに、浴槽用床パンからの排水を流すように構成し、洗い場側の排水を流す洗い場排水トラップに外部に排水するための排水管を接続していた。そして、浴槽側の排水、浴槽用床パンからの排水のいずれも浴槽排水トラップから洗い場排水トラップを介して排水管に排水し、また洗い場側の排水は洗い場排水トラップから排水管に排水するようにしていた。このため、上記従来例にあっては、最も排水量の多い浴槽側からの排水が洗い場排水トラップから洗い場床パン側に逆流したり、浴槽用床パン側に逆流したりするおそれがあった。
また他の従来例として、図11に示すように、浴槽側の排水が流れる浴槽排水トラップ2に浴槽用床パンからの排水を流す浴槽床パン排水トラップ4を一体に設け、該浴槽排水トラップ2に接続した副排水管路60を、洗い場側の排水を流す洗い場排水トラップ6に接続した主排水管路7の側面に接続し、副排水管路60を主排水管路7に交差接続し、浴槽排水トラップ2に隔壁18を設けて浴槽排水トラップ2側に排水が逆流しないようにしたものが特許文献1により知られている。
上記特許文献1に見られる従来例では、図10(b)に示すように、封水用内筒13の下端をトラップ本体部10の底面10aから浮かして配置し、トラップ本体部10の上端部にネジ止めされる取付けリング12の内面にて封水用内筒13の上端部を支持している。これにより封水用内筒13の上端位置Pを基準にして封水用内筒13内の封水高さMが決められている。
ここで、排水トラップ2(6)が破封しないように封水高さMを一定高さ以上(50mm以上)とすることが法律(「建築物に設ける飲料水の配管設備及び排水のための配管設備を安全上及び衛生上支障のない構造とするための基準」等)で定められている。
しかしながら従来では封水用内筒13の上端位置Pを基準にして封水高さMを決めているため、取付けリング12のねじ込み量によって封水高さMが変化するようになり、封水高さMが不足して法律基準(50mm以上)をクリアできなくなるおそれがあった。
また封水高さMが低いと、浴槽から大量の排水が排出された場合、急激な排水流れによって、例えば、洗い場排水トラップ6の封水高さMが一時的に下がりその封水が破れて洗い場床パンからの浴室空気が大量の排水と共に排水管に引き込まれるようになり、このときに生じる「ごぼごぼ」といった空気流入音が浴室使用者に不快感を抱かせるという問題もあった。
特開2005−282123号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、トラップ本体部に対する取付けリングのネジ込み操作だけで、法律で決められた封水高さ(50mm以上)の数値を確実にクリアできるようにした排水トラップを提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために本発明は、排水口11の下方に設けられる排水トラップにおいて、上方が開口した容器状をしたトラップ本体部10を排水口11の下方に配置し、上記排水口11の上方から嵌め込まれる取付けリング12の外周面に設けた外ネジ14aを上記トラップ本体部10に設けた内ネジ14bにねじ込むことにより上記トラップ本体部10が上記排水口11に取り付けられ、上記トラップ本体部10内に、封止水が貯留される封水用内筒13が収納され、上記トラップ本体部10の底面10aから上方に突出する凸部15に上記封水用内筒13の下端13aを載置した状態で、上記取付けリング12の内周面12bを上記封水用内筒13の外周面13bに圧接させることで上記取付けリング12にて上記封水用内筒13を上から押さえ付けたことを特徴としている。
このような構成とすることで、トラップ本体部10に対する取付けリング12のネジ込み操作だけで、トラップ本体部10の底面10a側を基準として封水用内筒13内の封水高さMを決めることができる。つまり、取付けリング12の内周面12bを封水用内筒13の外周面13bに圧接させることで取付けリング12にて封水用内筒13上から押さえ付けられるので、封水用内筒13の下端13aがトラップ本体部10の底面10aから突出する凸部15に載置した状態で保持され、トラップ本体部10の凸部15の高さを基準にして封水用内筒13内の封水高さMを常に一定にできる。
また上記封水用内筒13の外周面13bに、取付けリング12の内周面12bと封水用内筒13の外周面13bとの間をシールするためのシール部材30を一体に設けるのが好ましく、この場合、取付けリング12を封水用内筒13の外周面13bに押し込むだけで、封水用内筒13の高さが凸部15によって決まると同時にシール部材30によって取付けリング12と封水用内筒13との間を確実にシールでき、排水トラップ2(6)の組み立て性が一層良好となる。
本発明は、トラップ本体部の底面から上方に突出する凸部に封水用内筒の下端を載置した状態でトラップ本体部に対して取付けリングをネジ込み操作するだけで、法律で決められた封水高さ(50mm以上)の数値を確実にクリアできる。従って、浴槽からの大量排水があった場合でも、洗い場排水トラップの封水切れを確実に防止できるものである。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1〜図7は本発明の実施形態の一例を示す。浴室を構成する浴室ユニットは、浴槽1を設置する浴槽用床パン3と、洗い場床パン5とで構成される床パンの周囲に、壁パネル及びドアを有する出入り口枠とを設置し、壁パネル及び出入り口枠で囲まれた部分の上端部に天井パネルを配設して構成してある。
浴室ユニットからの排水は、浴槽1からの湯水の排水、浴槽1を設置する浴槽用床パン3からの湯水の排水、洗い場床パン5からの湯水の排水の3種類の排水があり、本実施形態では、3種類の排水がそれぞれ流れる3種類の排水トラップ、つまり、浴槽1からの排水が流れる浴槽排水トラップ2と、浴槽1を設置する浴槽用床パン3からの排水が流れる浴槽床パン排水トラップ4と、洗い場床パン5からの排水が流れる洗い場排水トラップ6とを備えている。
図1に示すように、浴槽排水トラップ2は、上方が開口した容器状をしたトラップ本体部10と、トラップ本体部10を排水口11に取り付ける取付けリング12と、トラップ本体部10内に収納される封水用内筒13とを備えている。トラップ本体部10は、浴槽用床パン3の排水口11の下方に配置され、排水口11の上方から取付けリング12を回転させて取付けリング12の外周面に設けた外ネジ14aをトラップ本体部10の上端内周面に設けた内ネジ14bにねじ込むことにより、図3に示す取付けリング12のフランジ部12aとトラップ本体部10のフランジ部10bとで排水口11の縁部11aが挟持され、これによりトラップ本体部10が排水口11に固定された状態となる。
上記トラップ本体部10の内部には、図3に示すように、封止水が貯留される封水用内筒13が収納されている。トラップ本体部10の底面10aの複数箇所から上方に突出する同じ高さの凸部15が突設されており、封水用内筒13の下端13aが各凸部15に載置されている。各凸部15間のスペースは浴槽排水トラップ2の勾配管路部16に連通する連通部17となっている。さらに上記のように取付けリング12をトラップ本体部10にネジ固定する際に、取付けリング12の内周面12bが封水用内筒13の上端外周面13b(図7(a))に圧接することで、封水用内筒13の下端13aが凸部15に押し付けられて固定された状態となる。このとき凸部15は封水用内筒13内の封水高さを決める基準となるもので、これによって封水用内筒13内の封水高さを容易に確保できるものである。
また上記封水用内筒13の内部は隔壁18によって左右2つの排水路19a,19bに区分けされており、排水路19aが浴槽床パン排水トラップ4として機能し、排水路19bが浴槽排水トラップ2として機能する。
さらに上記封水用内筒13の上面には図7に示すように、排水路19aに連通する排水流入口25と、排水路19bに連通する排水流入口26とが形成されている。排水流入口25は浴槽1の排水弁50で開閉される排水部の下方に連通しており、浴槽1の排水が排水流入口25から排水路19b内に流れ込むようになっている。一方、排水流入口26は浴槽用床パン3の上面側に連通しており、浴槽用床パン3上の排水が排水流入口26からを通って排水路19a内に流れ込むようになっている。排水路19aの途中に目皿(ヘアキャッチャー)21が設けられている。各排水路19a,19bの下端13a側の連通部17に連通しており、この連通部17は浴槽排水トラップ2のトラップ出口管2aから上り傾斜した勾配管路部16を介して主排水管路7に連通している。
なお勾配管路部16は、主排水管路7における洗い場側の排水の流入部8(図4(a))よりも上流側に配置されており、勾配管路部16の低い方の端部がトラップ出口管2aに接続され、勾配管路部16の高い方の端部が主排水管路7の上流端部に接続されている。トラップ出口管2aは図4(a)に示すように洗い場排水トラップ2の接線方向に突出しており、このトラップ出口管2aの下流端と勾配管路部16の上流端とが互いに嵌合する嵌合接続部9a,9bを介して配管接続されている。
一方、洗い場排水トラップ6の構造は上記浴槽排水トラップ2と基本的に同じであり、対応する部分には同一符号を付しておく。異なる点を述べると、図4に示すように、洗い場排水トラップ6の封水用内筒13の上方は目皿(図示せず)を介して洗い場床パン5の上面側に連通しており、洗い場床パン5上の排水が洗い場排水トラップ6内の封水用内筒13内に流れ込むようになっている。また洗い場排水トラップ6の一側面には洗い場側の排水を排出するための側面開口部22が設けられ、この側面開口部22が浴槽排水トラップ2からの主排水管路7の一側面部7aに設けた流入部8に連通している。
しかして、浴槽1及び浴槽用床パン3からの排水は浴槽排水トラップ2内及び浴槽床パン排水トラップ4内に一旦滞留し、その後、連通部17から勾配管路部16へ排出され、さらに直線的に延設された主排水管路7へと排出される。一方、洗い場床パン5からの排水は洗い場排水トラップ6に一旦滞留し、さらに洗い場排水トラップ6の側面開口部22から主排水管路7内に排出される。
ここで本発明においては、浴槽排水トラップ2及び洗い場排水トラップ6において、上方が開口した容器状をしたトラップ本体部10を排水口11の下方に配置し、排水口11の上方から嵌め込まれる取付けリング12の外周面に設けた外ネジ14aをトラップ本体部10に設けた内ネジ14bにねじ込むことによりトラップ本体部10が排水口11に取り付けられ、上記トラップ本体部10内に、封止水が貯留される封水用内筒13が収納され、トラップ本体部10の底面から上方に突出する凸部15に封水用内筒13の下端13aを載置した状態で取付けリング12にて封水用内筒13が上から押さえ付けられる。本例では取付けリング12の内周面12bを封水用内筒13の外周面13bに圧接させている。
ここで上記各凸部15は一定高さの複数の凸部15からなり、各凸部15の上面に封水用内筒13の下端13aを当接させることで封水用内筒13の高さが一定に揃えられている。従って、トラップ本体部10の底面10aを基準として封水用内筒13内の封水高さMを決めることができる。つまり、図10(a)に示すように、封水用内筒13の下端13aの高さはトラップ本体部10の底面10aから突出する凸部15の高さによって決まるので、封水用内筒13内の封水高さMを常に一定にできる。これにより、排水トラップの施工状態にかかわらず、封水高さMが安定化すると共に、法律で決められた封水高さM(50mm以上)の数値を確実にクリアできる。また浴槽1からの大量排水があった場合でも、洗い場排水トラップ6の封水切れを確実に防止できるので、空気流入音の発生を抑えて浴室使用者に不快感を抱かせないようにできる。
また本例では浴槽排水トラップ2と洗い場排水トラップ6とを横方向Aに並設すると共に、浴槽排水トラップ2から排出される排水が流れる主排水管路7を横方向Aに直線的に延設したので、排水ユニット全体の小型化、薄型化を図ることができ、設置スペースが小さくて済むようになる。
さらに本例では、浴槽排水トラップ2の主排水管路7を横方向Aに直線的に延設すると共に、洗い場排水トラップ6からの排水を主排水管路7の一側面部7aに設けた流入部8から合流させるようにしたので、浴槽排水時に多量の浴槽側の排水の流れを妨げるような抵抗力が発生しなくなる。つまり主排水管路7は直線的に延びているため管内の圧力損失を減らすことができる。これにより、最も排水量の多い浴槽1の排水をスムーズに行なうことができると同時に、浴槽1の排水が洗い場排水トラップ6から洗い場床パン5側に逆流したり、浴槽用床パン3側に逆流したりするのを防止できる。この結果、浴槽側の排水及び洗い場側の排水をそれぞれスムーズに排出できる構造となる。
また本例では、浴槽排水トラップ2の主排水管路7の一側面部7aに洗い場排水トラップ6を一体に取り付けているので、浴槽排水トラップ2と洗い場排水トラップ6と主排水管路7とが一体化され、排水ユニットのコンパクト化が図られ、設置スペースを小さくできると共に、配管作業が容易となり、施工性が向上する。
なお図1の例では封水用内筒13の下端側に主排水管路7に連通する連通部17を形成するにあたって、トラップ本体部10の底面から立上がる凸部15間のスペースを連通部17としているが、勿論これに限らず、例えば、封水用内筒13の下端側の一部を穴状に切り欠して連通部17としてもよいものである。
さらに図8に示すように、封水用内筒13の上端外周面に、取付けリング12の内周面12bと封水用内筒13の上端外周面13bとの間をシールするためのシール部材30を設けるのが望ましい。更に、シール部材30を封水用内筒13の上端外周面13bに一体に取り付けるのが望ましい。この場合、取付けリング12を嵌め込むだけで、シール部材30によって取付けリング12と封水用内筒13との間を確実にシールでき、排水トラップ2,4,6の組み立て性が一層よくなる利点がある。
図9は本発明の他の実施形態を示している。本例では洗い場排水トラップ6に接続した副排水管路60を浴槽排水トラップ2の主排水管路7内に挿入し且つ主排水管路7と略平行に並設すると共に、副排水管路60の先端の流出部60aを主排水管路7の下流側に向けて開口させてある。また副排水管路60の管径を主排水管路7の管径をよりも細くしてある。他の構成は図1〜6の実施形態と同様であり、対応する部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。本例では副排水管路60の延びる方向を洗い場排水トラップ6の接線方向に向けているので、浴槽側の排水と洗い場側の排水とが衝突して流れを乱すのを一層防止できるようになり、主排水管路7内の圧力損失をなくすことができる。さらに副排水管路60の流出部60aの向きと主排水管路7の軸方向とが同じ向きに揃うので、主排水管路7と副排水管路60とを成形する際に金型が抜きやすくなる利点もある。
なお前記実施形態では浴槽用床パン3を設けた場合を例示したが、浴槽用床パン3は省略可能である。
本発明の実施形態の一例の側面断面図である。 同上の排水ユニットの側面図である。 同上の排水ユニットの側面断面図である。 (a)は同上の排水ユニットを分解した平面図、(b)は組み立て状態の平面図である。 同上の排水ユニットの斜視図である。 同上の排水ユニットの一部破断した斜視図である。 (a)(b)(c)は同上の封水用内筒の平面図、斜視図、側面図である。 本発明の他の実施形態の側面図である。 本発明の更に他の実施形態の説明図である。 (a)は本発明の排水トラップの封水高さを説明する側面図、(b)は従来の排水トラップの封水高さを説明する側面図である。 従来例の平面図である。
符号の説明
1 浴槽
10 トラップ本体部
10a 底面
11 排水口
12 取付けリング
12b 内周面
13 封水用内筒
13a 下端
13b 外周面
14a 外ネジ
14b 内ネジ
15 凸部
30 シール部材

Claims (2)

  1. 排水口の下方に設けられる排水トラップにおいて、上方が開口した容器状をしたトラップ本体部を排水口の下方に配置し、上記排水口の上方から嵌め込まれる取付けリングの外周面に設けた外ネジを上記トラップ本体部に設けた内ネジにねじ込むことにより上記トラップ本体部が上記排水口に取り付けられ、上記トラップ本体部内に、封止水が貯留される封水用内筒が収納され、上記トラップ本体部の底面から上方に突出する凸部に上記封水用内筒の下端を載置した状態で、上記取付けリングの内周面を上記封水用内筒の外周面に圧接させることで上記取付けリングにて上記封水用内筒を上から押さえ付けてなることを特徴とする排水トラップ。
  2. 上記封水用内筒の外周面に、上記取付けリングの内周面と上記封水用内筒の外周面との間をシールするためのシール部材を一体に設けたことを特徴とする請求項1記載の排水トラップ。
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