JP4595716B2 - 搬送装置 - Google Patents
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(1)まずチャックユニット56を最上方に移動させた状態で、ワークWの載置されたベルトコンベアBCの上方に、水平移動ユニット53を移動させる。そして同図12に示すように、チャックユニット56を下方に移動させて、バキュームチャック56aにワークWを吸着保持させる。
(2)続いて図13に示すように、チャックユニット56を最上方に移動させた後、水平移動ユニット53を、水平直動案内機構52に沿って旋盤LのチャックCH側の側方へ移動させる。
(3)ワークWが旋盤LのチャックCHの上方に位置する位置まで水平移動ユニット53が移動されると、図14に示すように、上下直動案内機構55に沿ってチャックユニット56を下降させ、ワークWをチャックCHまで搬送する。そしてワークWをチャックCHにセットした後、ワークWをバキュームチャック56aから脱離させる。
(4)旋盤LでのワークWの加工が完了すると搬送装置50は、上記(1)〜(3)とは逆の手順で、ワークWを旋盤LのチャックCHからベルトコンベアBC上に搬送する。
そして、上記チャックを、第3直動案内機構に回動可能に軸支するようにすれば、搬送中に搬送物の向きを変更することが可能となる。またそうした搬送物の向きの変更を通じて、上記U方向に移動される構造全体の上記V方向における長さを更に縮小することが可能にもなる。
また上記搬送装置では、チャックの回動軸とは別に、第3直動案内機構に回動可能に軸支された更なる回動軸と、チャックの回動軸と前記更なる回動軸とが連動して回動するようにそれら回動軸を駆動連結する動力伝達機構と、上記更なる回動軸にその軸心から一定の距離を保持しながら一体回動可能に連結されたカムフォロワと、第2直動案内機構に一体移動可能に固定されたカムと、を更に備えるようにしている。そしてそのカムを、第3直動案内機構上のチャックの移動位置によって、同チャックの回動軸心の移動軌道との間隔を変化させつつ、カムフォロワを案内するように形成するようにしている。
このように構成された搬送装置では、上記V方向へのチャックの移動中、そのチャックの上記更なる回動軸に連結されたカムフォロワは、第2直動案内機構に固定されたカムによって案内される。カムは、上記V方向におけるチャックの移動位置により、チャックの回動軸心Oの移動軌道との間隔dを、すなわち第3直動案内機構上のチャックの移動方向と垂直な方向における上記移動軌道との距離を変化させつつ、上記カムフォロワPを案内するように形成されている。一方、カムフォロワPは、チャックの回動軸心Oから一定の距離Lを保持しつつ、一体回動可能に連結されている。ここで図2に、上記回転軸心OとカムフォロワPとの幾何学的関係を示すように、上記間隔dが変化すれば、回転軸心O回りのカムフォロワPの回転角度θが変化する。これにより、別途の動力源を新規に追加せ
ずとも、上記V方向へのチャックの移動に伴って、上記更なる回転軸が回動され、チャックおよび搬送物の向きが変更されるようになる。こうして更なる回動軸が回動されると、動力伝達機構を介して、チャックの回動軸が連動して回動され、チャックおよび搬送物の向きが変更されるようになる。そのため、別途の動力源を追加することなく、搬送中に搬送物の向きを変更することができる。ちなみにこのように搬送装置を構成した場合には、カムフォロワをチャックの回動軸から離間した位置に配設することができ、チャックの回動軸の移動軌道から離間した位置にカムを配設することが可能となる。そのため、チャックの回動軸やカム等の配置の自由度が高まるようになる。
本実施形態に係る搬送装置は、製造ラインの旋盤加工ユニットに設置され、該旋盤加工ユニットにおいて加工されるワークの搬送を行う装置として構成されている。図3に示すように旋盤加工ユニットには、旋削中にワークWを保持するチャックCHがその側方に位置されるように旋盤Lが設置されている。旋盤Lの上面11の上には、未加工のワークWを搬入するベルトコンベアBC1と、加工済みのワークWを次の工程に搬出するベルトコンベアBC2とが配設されており、それら2つのベルトコンベアBC1,BC2の間には、加工後の検査時にワークWが載置される検査台Tが配設されている。更に両ベルトコンベアBC1,BC2の側方には、検査の結果、加工不良の認められたワークWを製造ラインから排除するためのシュータSHが配設されている。
図6(a)は、チャックユニット40がその上下方向の可動範囲の最上方位置に位置するときの状態を示している。なおこの搬送装置10では、同図に示すように、このときの第2ボールねじ機構22の下端と第3ボールねじ機構28の下端とは、同一の高さに位置するようになっている。
sinθA=d/[オフセット量DW]
こうして回動軸42が回動されると、その回転は、第3伝達ベルト47を介してプーリ46に伝達され、それによりバキュームチャック49の固定された回動軸45が、回動軸42の回動角度θAと同じ角度だけ回動される。そしてその結果、バキュームチャック49が回動軸45の軸心回りに、同図の反時計回り方向へと上記角度θAだけ回動され、その保持面の向きが変更されるようになる。
(A)まずチャックユニット40を最上方に移動させた状態で、ワークWの載置されたベルトコンベアBC1の上方にバキュームチャック49が位置される位置へ、水平移動ユニット20を移動させる。そして図8に示すように、チャックユニット40を下方に移動させて、バキュームチャック49にワークWを吸着保持させる。
(B)続いて図9に示すように、第2サーボモータ24を回転させて中間移動ユニット27及びチャックユニット40を最上方に移動させた後、第1サーボモータ18を回転させて水平移動ユニット20を第1ボールねじ機構16に沿って旋盤LのチャックCH側の側方、すなわち同図9における右側へ移動させる。
(C)ワークWが旋盤LのチャックCHの上方に位置するまで水平移動ユニット20が移動すると、図10に示すように、第2サーボモータ24を回転させて、第2ボールねじ機構22上での中間移動ユニット27を下方移動、及び第3ボールねじ機構28上でのチャックユニット40を下方移動を行わせ、チャックCHの位置までワークWを下降させる。そしてワークWをチャックCHにセットした後、ワークWをバキュームチャック49から脱離させる。
(D)旋盤LでのワークWの加工が完了すると搬送装置10は、上記(A)〜(C)とは逆の手順で、ワークWを旋盤LのチャックCHから検査台T上に搬送する。そして検査台T上で加工後のワークWの検査を行い、加工不良が認められなければ、検査台Tから搬出用のベルトコンベアBC2にワークWを搬送し、加工不良が見つかれば、検査台TからシュータSHへとワークWを搬送する。
(1)第2ボールねじ機構22上を中間移動ユニット27を移動させるとともに、その中間移動ユニット27に固定された第3ボールねじ機構28上をチャックユニット40を移動させることで、搬送物であるワークWを保持するバキュームチャック49を上下方向に移動させるようにした。そしてこれにより、ワークWの上下方向への最大搬送範囲を、第2ボールねじ機構22のストロークと第3ボールねじ機構28のストロークとの合計分、確保するようにしている。一方、ワークWを水平方向に搬送する際には、中間移動ユニット27及びチャックユニット40を最上位置まで移動させ、第2および第3ボールねじ機構22,28を互いにスライドさせることで、水平方向に移動される構造全体の上下方向の長さを短縮するようにした。このため、上下方向のワークWの搬送距離を長くしても、ワークWの水平方向の搬送のために搬送装置10内部に確保しなければならない移動空間の増大は、比較的小さいものに留まるようになる。そのため、ワークWの搬送範囲の拡大による搬送装置10の大型化を好適に抑制することができるようになる。
以下、上記実施の形態に対する比較例を、図11を参照して説明する。
・バキュームチャック49の回動軸45とカムフォロワ44aの回動軸42とを、特に別の位置に配置する必要がないような場合には、図11(a)に示すように、バキュームチャック49とカムフォロワ44aの設けられたアーム44とを同一の回動軸42’に固定するようにするようにしても良い。この場合にも、図11(a)〜(c)に示すように、チャックユニット40の上下方向への移動に応じて、カム溝48aによってそのカム溝48a内のカムフォロワ44aの位置と回動軸42’の上下方向の移動軌道S’との間隔dが変化され、回動軸42’が回動されるようになる。そのため、こうした場合にも、上記実施形態と同様にワークWの姿勢を変更させることができる。またこうした場合には、そうしたワークWの姿勢の変更を、より少ない部品点数で実現することができる。
なお、上記実施の形態、比較例を適宜変更し、例えば次のような形態とすることもできる。
・カム溝48aの形状を適宜変更して、ワークWの姿勢変更の態様を変更するようにしてもよい。
・カム溝48aにカムフォロワ44aに倣わせる、いわゆる溝カム以外のカムを用いて、同様のワークWの姿勢変更を行うようにすることもできる。要は、チャックユニット40の上下方向の移動位置によって、上記回動軸心の移動軌道Sとカムフォロワ44aとの間隔を変化させるように同カムフォロワ44aを案内するように形成されたカムであれば、上記実施形態と同様のワークWの姿勢変更を行うことができる。
・水平移動ユニット20、中間移動ユニット27およびチャックユニット40の移動のための動力源として、エアシリンダ等のサーボモータ以外の動力源を採用するようにしてもよい。
Claims (4)
- 搬送装置の基台に固定された第1直動案内機構と、
その第1直動案内機構によって直動可能に支持された第2直動案内機構と、
その第2直動案内機構によって、該第2直動案内機構の移動方向と交差する方向に直動可能に支持された第3直動案内機構と、
その第3直動案内機構によって、該第3直動案内機構の移動方向と同方向に直動可能かつ回動可能に軸支されて搬送物を保持するチャックと、
前記チャックの回動軸とは別に、前記第3直動案内機構に回動可能に軸支された更なる回動軸と、
前記チャックの回動軸と前記更なる回動軸とが連動して回動するようにそれら回動軸を駆動連結する動力伝達機構と、
前記更なる回動軸にその軸心から一定の距離を保持しながら一体回動可能に連結されたカムフォロワと、
前記第2直動案内機構に一体移動可能に固定されたカムと、
を備えるとともに、
前記カムは、前記第3直動案内機構上での前記チャックの移動位置によって、同チャックの回動軸心の移動軌道との間隔を変化させつつ、前記カムフォロワを案内するように形成されてなる
ことを特徴とする搬送装置。 - 前記第2直動案内機構上での前記第3直動案内機構の移動、および同第3直動案内機構上での前記チャックの移動は、同一の動力源により連動して行われる請求項1に記載の搬送装置。
- 前記第2直動案内機構および第3直動案内機構はそれぞれ、ボールねじ機構により構成されており、それら第2および第3直動案内機構の送りねじ軸はそれぞれ同一の動力源に駆動連結されてなる請求項1に記載の搬送装置。
- 前記第2直動案内機構は、水平方向に直動可能に前記第1直動案内機構に支持され、
前記第3直動案内機構および前記チャックは、上下方向に直動可能に前記第2および第
3直動案内機構にそれぞれ支持されてなる
請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送装置。
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