JP4555737B2 - 耐震壁及び同耐震壁の構築方法 - Google Patents
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Description
向けて設置して成る耐震壁及び同耐震壁の構築方法の技術分野に属する。
成る耐震壁が、新築、改修を問わず実施されている。
構の面内に、鉄筋コンクリート壁などを設置することが望ましい。しかし、梁にプレスト
レスを導入するタイミングによっては、鉄筋コンクリート壁などに(梁の軸方向の)圧縮
力が作用してクラックが発生する問題点がある。
発されている(特許文献1を参照)。
術が開発されている(特許文献2を参照)。
る。しかし、柱梁架構の面内に鉄筋コンクリート壁などを設置して成る耐震壁は、同鉄筋
コンクリート壁などがせん断力だけでなく、軸力に対しても抵抗するので、梁の変形が拘
束され、結果として耐震壁が殆ど復元力を発揮しない。
ンパーなどのエネルギー吸収部材を設置する必要がある。
本発明で云う波形鋼板とは、JIS規格では「鋼板製波板」と記載され、現業では単に折
り板とか波板とも称されているもので、断面形状としては図13(A)〜(D)に例示さ
れた台形波形状(A)、矩形波形状(B)、三角波形状(C)、円弧波形状(D)などを
包含する。
図9に例示したように、波形鋼板は、折り板になっている一枚一枚がせん断力に対して
抵抗し、その集合としての全体がせん断力に抵抗する。そして、せん断座屈長さが短く、
そのせん断強度を平板と比較した場合、せん断耐力ははるかに大きい。しかも、せん断耐
力及び剛性は、鋼板の材質固有の強度の他、板厚の大きさ、折り板のピッチ及び波高の大
きさにより、かなり自由に制御可能である。
ディオンの如く自由に伸びて抵抗しない。
波形鋼板の折り筋に直角な軸力に対しては、図11に例示したようにアコーディオンの
如く自由に伸び縮みして、平板に比較すると剛性、耐力ははるかに小さい。また、面内の
曲げに対しても、図12に例示したようにアコーディオンの如く自由に伸び縮みして、平
板に比較すると剛性、耐力ははるかに小さい。
構との間で水平力の伝達が可能に設置すると、上述したように前記波形鋼板は折り板とな
っている一枚一枚がせん断力に抵抗し、その集合体としての全体がせん断力に抵抗する性
状なので、地震時の水平力に対して前記波形鋼板が抵抗し十分な耐震効果を発揮すると共
に、せん断降伏によって、大きなエネルギー吸収能力を発揮する耐震壁が実現できる。
降伏させてエネルギー吸収機能を発揮させる技術的思想はない。
ト造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し架構を形成した後に、同架構の面内に、上述した
力学的特性を有する波形鋼板をその折り筋を水平方向に向けて前記架構との間で水平力の
伝達が可能に設置することで、波形鋼板の健全性と、耐震壁の復元性の両立を図り、地震
時の水平力に対して波形鋼板がせん断抵抗を発揮して十分な耐震効果を発揮すると共に、
せん断降伏によって、大きなエネルギー吸収機能を発揮する、耐震壁及び同耐震壁の構築
方法を提供することである。
コンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し架構を形成した後に、同架構の面内に
波形鋼板を設置するので、波形鋼板に圧縮力が作用することがなく、波形鋼板の健全性を
確保することができる。また、波形鋼板は面内の曲げに対して、アコーディオンの如く自
由に伸び縮みし、プレストレスが導入されている梁の変形を拘束しないので、結果として
耐震壁が大きな復元力を発揮する。よって、波形鋼板の健全性と、耐震壁の復元性の両立
を実現することができる。
を水平方向に向けて前記架構との間で水平力の伝達が可能に設置されており、波形鋼板は
折り板になっている一枚一枚がせん断力に対して抵抗し、その集合としての全体がせん断
力に抵抗する性状なので、耐震壁全体の剛性が高く、地震時の水平力に対して十分な耐震
効果を発揮すると共に、せん断降伏によって、大きなエネルギー吸収機能を発揮する。よ
って、別途、エネルギー吸収部材を設置しなくても良く、コストの削減に寄与でき、構造
設計上の制約がない。しかも、波形鋼板は、せん断耐力及び剛性を鋼材の材質固有の強度
の他、板厚の大きさ、折り板のピッチ及び波高の大きさにより自由に制御できるので、ど
れぐらいの大きさのせん断力でせん断降伏させるかを自由に制御できる。
梁の断面を小型化することができる。
造の梁とに、躯体連結用の鋼材が通され、同鋼材を緊張させプレストレスが導入され一体
化される。前記柱と梁で形成された架構の面内に、波形鋼板がその折り筋を水平方向に向
けて前記架構との間で水平力の伝達が可能に設置される。
面に基づいて説明する。なお、先に耐震壁1の構築方法を説明し、その後、当該構築方法
によって構築された耐震壁1を説明する。
4を複数本(本実施例では一本の柱3に対して4本)立設し、予め下端部を地盤2に固定
しておく。ちなみに、前記躯体連結用の鋼材4は後に緊張するのでPC鋼材で構成してい
る。
は、通例のプレストレストプレキャスト鉄筋コンクリート造の柱と同様の構成としている
。つまり、図2に示すように、予め中央のPC鋼材5を緊張させプレストレスが導入され
たプレキャスト鉄筋コンクリート造の柱であって、四隅に埋め込まれたシース管6によっ
て上記躯体連結用の鋼材4を通す貫通孔7を形成している(請求項8記載の発明)。この
柱3の貫通孔7に躯体連結用の鋼材4を通し、同柱3を立設している。
ート造の梁8に通す。梁8は、軸方向へクリープ変形することがない、通例のプレストレ
ストプレキャスト鉄筋コンクリート造の梁と同様の構成としている。つまり、図3(但し
、鉄筋の図示は省略している。)に示すように、中央のPC鋼材9を緊張させプレストレ
スが導入されたプレキャスト鉄筋コンクリート造の梁であって、両端部に埋め込まれたシ
ース管(図示を省略)によって上記躯体連結用の鋼材4を通す貫通孔10を形成している
。この梁8の貫通孔10に躯体連結用の鋼材4を通し、同梁8を両側の柱3、3の上面に
載置して架構11を形成している。
示すように前記波形鋼板12の外周にフレーム13を形成し、架構11の内周面と略等し
い外周を有するフレーム付き波形鋼板14としている。このフレーム付き波形鋼板14を
その折り筋を水平方向に向けて架構11の面内に嵌め込み接着剤15で接合している。
。但し、圧接等でも可能)で接合しながら、所定の回数(本実施例では残りの1層分)繰
り返し、図1(B)に示すように、柱3と梁8に通した躯体連結用の鋼材4を緊張して上
端部を定着具(図示を省略)で固定し、プレストレスを導入して柱3と梁8を一体化する
と、耐震壁1の構築が完了する。このとき、波形鋼板12に軸力が作用するが、同波形鋼
板12が縮んで抵抗しないので(図11を参照)、波形鋼板12の性状には悪影響を一切
与えない。
ンクリート造の梁8とに、躯体連結用の鋼材4を通し架構11を形成した後に、同架構1
1の面内に波形鋼板12を設置するので、波形鋼板12に圧縮力が作用することがなく、
波形鋼板12の健全性を確保することができる。また、波形鋼板12は面内の曲げに対し
て、アコーディオンの如く自由に伸び縮みし(図12を参照)、プレストレスが導入され
ている梁8の変形を拘束しないので、結果として耐震壁1が大きな復元力を発揮する。よ
って、波形鋼板12の健全性と、耐震壁1の復元性の両立を高次元で実現することができ
る。
トレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁8とに、躯体連結用の鋼材4が通さ
れ、同躯体連結用の鋼材4を緊張させプレストレスが導入され一体化されている。そして
、前記柱3と梁8で形成された架構11の面内に、波形鋼板12がその折り筋を水平方向
に向けて前記架構11との間で水平力の伝達が可能に設置されている(請求項1記載の発
明)。そのため、上述したように、波形鋼板12は折り板になっている一枚一枚がせん断
力に対して抵抗し、その集合としての全体がせん断力に抵抗する性状なので(図9を参照
)、耐震壁1全体の剛性が高く、地震時の水平力に対して十分な耐震効果を発揮すると共
に、せん断降伏によって、大きなエネルギー吸収機能を発揮する。よって、別途、エネル
ギー吸収部材を設置しなくても良く、コストの削減に寄与でき、構造設計上の制約がない
。しかも、波形鋼板12は、せん断耐力及び剛性を鋼材の材質固有の強度の他、板厚の大
きさ、折り板のピッチ及び波高の大きさにより自由に制御できるので、どれぐらいの大き
さのせん断力でせん断降伏させるかを自由に制御できる。
させプレストレスが導入されているので、梁8が発揮する復元力と合わせて、一層大きな
復元力を発揮する。そのため地震後の耐震壁1に残留変形が残ることがなく、常に健全な
状態に維持できる。
3及び梁8の断面を小型化することができる。
される。但し、耐震壁1が単層構造の場合は、建物にランダム配置で形成される場合もあ
る。なお、耐震壁1が形成されていない部分の柱梁架構は、耐震壁1の架構11と同様の
構成としても良く、異なる構成としても良い。
工程を複数層分繰り返したが、先に架構11の形成を複数層分繰り返した後に各架構11
に波形鋼板12を設置しても良い(請求項5記載の発明)。
施例1で使用した図面を援用しながら説明する。なお、本実施例の耐震壁及び同耐震壁の
構築方法は、上記実施例1と略同様であるが、躯体連結用の鋼材4を普通鋼材で構成し、
同鋼材4を緊張していない。
が導入されたプレキャストコンクリート造の梁8とに、躯体連結用の鋼材4を通し、前記
柱3と梁8で形成した架構11の面内に、波形鋼板12をその折り筋を水平方向に向けて
前記架構11との間で水平力の伝達が可能に設置する工程を、2層分繰り返すが、その後
に躯体連結用の鋼材4の上端部を固定しているだけである。
ンクリート造の梁8とに、躯体連結用の鋼材4を通し架構11を形成した後に、同架構1
1の面内に波形鋼板12を設置するので、波形鋼板12に圧縮力が作用することがなく、
波形鋼板12の健全性を確保することができる。また、波形鋼板12は面内の曲げに対し
て、アコーディオンの如く自由に伸び縮みし(図12を参照)、プレストレスが導入され
ている梁8の変形を拘束しないので、結果として耐震壁1が大きな復元力を発揮する。よ
って、波形鋼板12の健全性と、耐震壁1の復元性の両立を高次元で実現することができ
る。
トレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁8とに、躯体連結用の鋼材4が通さ
れ、同躯体連結用の鋼材4の上下端部が固定されている。そして、前記柱3と梁8で形成
された架構11の面内に、波形鋼板12がその折り筋を水平方向に向けて前記架構11と
の間で水平力の伝達が可能に設置されている(請求項2記載の発明)。そのため、上述し
たように、波形鋼板12は折り板になっている一枚一枚がせん断力に対して抵抗し、その
集合としての全体がせん断力に抵抗する性状なので(図9を参照)、耐震壁1全体の剛性
が高く、地震時の水平力に対して十分な耐震効果を発揮すると共に、せん断降伏によって
、大きなエネルギー吸収機能を発揮する。よって、別途、エネルギー吸収部材を設置しな
くても良く、コストの削減に寄与でき、構造設計上の制約がない。しかも、波形鋼板12
は、せん断耐力及び剛性を鋼材の材質固有の強度の他、板厚の大きさ、折り板のピッチ及
び波高の大きさにより自由に制御できるので、どれぐらいの大きさのせん断力でせん断降
伏させるかを自由に制御できる。
わせて、一層大きな復元力を発揮する。そのため地震後の耐震壁1に残留変形が残ること
がなく、常に健全な状態を維持できる。
3及び梁8の断面を小型化することができる。
工程を複数層分繰り返したが、先に架構11の形成を複数層分繰り返した後に各架構11
に波形鋼板12を設置しても良い(請求項6記載の発明)。
力に応じて、一部又は全部の柱3にプレストレスを導入しなくても良い。この場合、図6
に示すように躯体連結用の鋼材4を柱3の鉄筋として用いることができる(請求項9記載
の発明)。
が、プレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱で構成しても良い。更にはプレキャストコンク
リート造の柱に限らず、現場打ち造の鉄筋コンクリート柱、鉄骨鉄筋コンクリート柱で構
成しても良い(請求項8記載の発明)。
したが、図7(A)、(B)に示すように、予めスタッド17(但し、水平力が伝達でき
る部材であれば良い。)を介して柱3及び梁8に定着された接合用フレーム18にフレー
ム付き波形鋼板14を接合しても良い。
折り筋を水平方向に向けた波形鋼板12の両側縁を柱3に埋め込みユニット化しておき、
前記柱3と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁8とに、躯
体連結用の鋼材4を通し、前記柱3と梁8で形成した架構11の面内に、波形鋼板12を
その折り筋を水平方向に向けて前記架構11との間で水平力の伝達が可能に設置しても良
い(請求項7記載の発明)。
ると、高いエネルギー吸収機能を発揮する。この場合、普通鋼の波形鋼板12の一部に低
降伏点鋼を重ね合わせて接合しても良い。
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施し得る。例えば原則
として普通鉄筋(主筋など)がコンクリートに付着されている柱3及び梁8を用いるが、
付着されていない柱3及び梁8を用いる場合もある。
された架構11の面内に、波形鋼板12がその折り筋を水平方向に向けて前記架構11と
の間で水平力の伝達が可能に設置されていれば良い。
3 柱
4 躯体連結用の鋼材
8 梁
11 架構
12 波形鋼板
Claims (12)
- 単層分又は複数層分の柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材が通され、同鋼材を緊張させプレストレスが導入され一体化されていること、
波形鋼板の縦辺には平板材からなるフレームが接合され、
前記柱と梁で形成された建物の架構の面内に、前記波形鋼板がその折り筋を水平方向に向けて前記梁と水平力の伝達が可能に設置されていることを特徴とする、耐震壁。 - 単層分又は複数層分の柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材が通され、同鋼材の上下の端部が固定されていること、
波形鋼板の縦辺には平板材からなるフレームが接合され、
前記柱と梁で形成された建物の架構の面内に、前記波形鋼板がその折り筋を水平方向に向けて前記梁と水平力の伝達が可能に設置されていることを特徴とする、耐震壁。 - 単層分の柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し、前記柱と梁で形成した建物の架構の面内に、
波形鋼板の縦辺に平板材からなるフレームを接合し、
前記波形鋼板をその折り筋を水平方向に向けて前記梁と水平力の伝達が可能に設置する工程を、所定の回数繰り返し、下端部を固定した前記鋼材を緊張しプレストレスを導入して一体化することを特徴とする、耐震壁の構築方法。 - 単層分の柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し、前記柱と梁で形成した建物の架構の面内に、
波形鋼板の縦辺に平板材からなるフレームを接合し、
前記波形鋼板をその折り筋を水平方向に向けて前記梁と水平力の伝達が可能に設置する工程を、所定の回数繰り返し、下端部を固定した前記鋼材の上端部を固定することを特徴とする、耐震壁の構築方法。 - 複数層分の柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し、前記柱と梁で形成した建物の架構の面内に、
波形鋼板の縦辺に平板材をからなるフレーム接合し、
前記波形鋼板をその折り筋を水平方向に向けて前記梁と水平力の伝達が可能に設置し、下端部を固定した前記鋼材を緊張しプレストレスを導入して一体化することを特徴とする、耐震壁の構築方法。 - 複数層分の柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し、前記柱と梁で形成した建物の架構の面内に、
波形鋼板の縦辺に平板材からなるフレームを接合し、
前記波形鋼板をその折り筋を水平方向に向けて前記梁と水平力の伝達が可能に設置し、下端部を固定した前記鋼材を固定することを特徴とする、耐震壁の構築方法。 - 折り筋を水平方向に向けた波形鋼板の両側縁をプレキャストコンクリート造の柱に埋め込みユニット化しておき、前記柱と、予めプレストレスが導入されたプレキャストコンクリート造の梁とに、躯体連結用の鋼材を通し、前記柱と梁で形成した架構の面内に、波形鋼板をその折り筋を水平方向に向けて前記架構との間で水平力の伝達が可能に設置することを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一に記載した耐震壁の構築方法。
- 柱は、プレストレスが導入された現場打ち造、若しくはプレキャストコンクリート造の柱、又はプレストレスが導入されていない現場打ち造、若しくはプレキャストコンクリート造の柱であることを特徴とする、請求項1又は2に記載した耐震壁。
- 柱は、プレストレスが導入された現場打ち造、若しくはプレキャストコンクリート造の柱、又はプレストレスが導入されていない現場打ち造、若しくはプレキャストコンクリート造の柱であることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか一に記載した耐震壁の構築方法。
- 躯体連結用の鋼材を柱の鉄筋として用いることを特徴とする、請求項1又は2に記載した耐震壁。
- 躯体連結用の鋼材を柱の鉄筋として用いることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか一に記載した耐震壁の構築方法。
- 前記波形鋼板は、山と谷を形成する折り板で構成され、前記折り板のうち前記柱の上下方向に沿った直立部が、該波形鋼板の山と谷の中央にある中心軸上から外して前記梁と水平力が伝達可能に接合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐震壁。
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