JP4553587B2 - 電子装置 - Google Patents

Description

本発明は、電子装置に関する。

情報技術の分野において、ユーザインターフェイス（ＵＩ）とは、人間が働きかける情報装置に設計された全てのものであり、ディスプレイスクリーン、キーボード、マウス、光ペン、デスクトップの外観、照射文字、ヘルプメッセージ、および、如何にしてアプリケーションプログラムまたはウェブサイトが情報交換や反応を促すか、等を含む。

パーソナルデジタルアシスタンス（ＰＤＡ）やその他の手持ち電子装置は、通常、その装置の大きさに比例した大きな表示領域を備えている。大抵のＰＤＡでは、機械的なボタンの数を少なくして、できる限り大きな表示領域を確保している。したがって、表示領域も入力装置として使うことができる。表示領域は通常タッチスクリーンであって、ディスプレイに触れたり、特殊なツール（例えば、特殊なペン等）を使うだけで情報を伝達できたりする。

タッチスクリーンとは、人間の接触を検知するディスプレイスクリーンであり、これによるとユーザは、スクリーン上の絵や言葉に触れることで装置と情報交換できる。タッチスクリーン技術を、通常はマウスを必要とするウェブブラウザ等のアプリケーションにおける代替的なユーザインターフェイスとして使用することができる。アプリケーションの中には特にタッチスクリーン技術を念頭に設計されたものもある。こうしたアプリケーションは、通常の、例えばＰＣアプリケーションより大きなアイコンやリンクを有している場合が多い。タッチスクリーン技術には、基本的に３種類ある。
・抵抗型：抵抗タッチスクリーンパネルを導電性および電気抵抗性の薄い金属で被膜したもので、電流を変化させる。この変化を、接触があったものとして記録し、コントローラに送信して処理する。
・表面波：表面波技術はタッチスクリーンパネルの上を通過する超音波を使用する。パネルに触れると、この波の一部が吸収される。こうして生じた超音波の変化が、接触があった場所を記録し、この情報をコントローラに送信して処理する。
・容量：容量性タッチスクリーンパネルは、電気変化を保存する金属によって被膜されている。このパネルに触れると、少量の電荷が接触点に引き寄せられる。パネルの各角部に設けられた回路がこの電荷を測定し、この情報をコントローラに送信して処理する。抵抗型および表面波パネルは指で触れてもスタイラスで触れても良いが、容量性タッチスクリーンパネルは指で触れなければならない。

タッチスクリーンはタッチ感知パネルでもよい。米国特許第５，２４１，３０８号（パラゴンシステム）が開示するタッチ感知パネルは、複数の異なる信号の中の任意の信号の中の選択された信号を生成する。これらの複数の異なる信号の各々は、パネル上の異なる場所に触れることによって生じる。この装置は、パネル部材のある場所に触れた場合に、このパネル部材によって各パネル部材支持体に加えられる力の大きさを検出する力検知手段も有する。

電子装置のユーザに多様なフィードバック信号を与えることができる。フィードバックの１つの形態としては、触覚フィードバックがある。参考文献国際公開第０１／５４１０９号（Immersion）は、タッチパッドやその他のタッチ制御に対する触覚フィードバックの解決法を開示している。この文献では、ユーザはタッチ入力装置を使って制御指令を入力する。更に、少なくとも１つのアクチュエータがタッチ入力装置に接続されており、タッチ面に触れているユーザに触覚刺激をもたらすための力を出力する。つまり、ユーザは、入力装置自身からフィードバックを得るのである。アクチュエータは触覚ディスプレイの下に装備されている。

問題は、大きさが制限された電子装置において英数字キーボードをどうやって表示するかということである。大抵のタッチスクリーン装置は何らかの方法でキーボードをディスプレイ上に表示している。キーボード全体を装置に表示しようとすれば、押圧するための個々の文字が非常に小さくなってしまう。別の方法としては、キーボード（例えば、ＱＷＥＲＴＹキーボード）を再編成する方法がある。この方法によると、同時にキーボード全体を表示するか、その一部だけを表示する。しかし、キーボードを再編成する方法は、慣れた文字パターンが崩れてしまうという欠点がある。

別の解決法は、表示領域の外側にキーボード（例えば、ＱＷＥＲＴＹキーボード）を作成する方法である。例えば、Ｎｏｋｉａ９２１０コミュニケータに採用されている。しかし、この方法は装置の大きさを非常に大きくする上に、個々のキーの大きさを小さくしてしまう。

参考文献国際公開第９４／２２０６９号（Dynapro Technologies Inc.）は、タッチスクリーンが装着されているディスプレイの領域を越えてタッチスクリーンを拡大できる方法を開示している。したがって、触感領域を表示領域の外に設けることができる。この参考文献の目的は、出力機能のための表示領域を最大限にすることである。米国特許第４，８２７，４１０号（Corren）も同様の方法を開示している。これは、ディスプレイ領域の外の領域を入力手段として使用する方法である。

米国特許第５，２４１，３０８号明細書 国際公開第０１／５４１０９号パンフレット 国際公開第９４／２２０６９号パンフレット 米国特許第４，８２７，４１０号明細書

本発明は、英数字キーボードの文字を電子装置に表示する電子装置に関する。
本発明に係る電子装置は、英数字キーボードの文字を表示する電子装置であって、ディスプレイ上に位置する、透明なタッチスクリーン（ＴＳ）と、前記透明なタッチスクリーン（ＴＳ）の外側に前記タッチスクリーン（ＴＳ）の少なくとも一部を囲む状態で設けられ、英数字キーボードの一部の文字部分の機能を有し、前記タッチスクリーン（ＴＳ）とともにタッチ感知パネルを構成するタッチ感知カバー（ＨＳ）と、前記タッチスクリーン（ＴＳ）を囲む部分に存在する前記タッチ感知カバー（ＨＳ）にペイントされ、前記英数字キーボードの複数文字のうちの一部を表す文字群と、ユーザの操作に反応して英数字キーボードを作動させるソフトウェア手段と、を有し、前記ソフトウェア手段がさらに、前記英数字キーボードの文字のうちの英数字群の一群の、多数文字群と、少数文字群とに分けられた複数文字のうちでは、前記多数文字群のみを、前記透明なタッチスクリーン（ＴＳ）を通じてユーザに目視可能なように、前記ディスプレイに表示することにより前記タッチスクリーン（ＴＳ）上に表示するものであり、前記タッチスクリーン（ＴＳ）領域の外側にある前記電子装置のタッチ感知カバー（ＨＳ）上の文字群が、前記英数字群の一群の複数文字の前記少数文字群を含むように構成されており、前記タッチスクリーン（ＴＳ）領域の外側にある前記電子装置のタッチ感知カバー（ＨＳ）上にペイントされている、前記英数字群の一群の前記少数文字群を照射するように構成されていることを特徴とする、電子装置である。

この分割を行うことで、英数字キーボードが２個以上の部分に分割される。この分割を行う目的は、英数字キーボードの寸法を英数字の入力を容易に行うために十分な大きさにすることである。英数字キーボードの一部を電子装置のタッチスクリーンの上に表示する。英数字キーボードの他の部分は、電子装置のタッチスクリーンの外にあるタッチ感知カバーの上に配置する。タッチスクリーン上のキーボードセットを変更して、異なるセットの文字（例えば、数字）をタッチスクリーン上に表示することができる。

一実施形態では、タッチスクリーンおよびタッチ感知カバー特徴が、実際のディスプレイをカバーする、少なくとも部分的に透明であるタッチ感知パネルによって実現される。

一実施形態では、電子装置のユーザには触覚フィードバックが与えられる。

本発明は、従来の解決法を凌駕する幾つかの利点を有する。英数字キーボードを、タッチ感知カバーとタッチスクリーンとの間で分割して、個々の文字の大きさを十分に大きくする。したがって、これにより、従来のＱＷＥＲＴＹキーボードセットを用いて入力処理を容易に行うことができる。

本発明の更なる利点は、タッチ感知カバーおよびタッチスクリーン上の文字が、従来のＱＷＥＲＴＹキーボードセットと同じ、慣れた位置にあるようにできることである。したがって、迅速な文字入力ができる。

本発明の理解を促進するために、本明細書の一部として図面を添付する。これらの図面は、本発明の実施形態を図示するものであり、明細書と共に本発明の原理を説明するものである。

次に、本発明の実施形態を詳細に説明する。これらの例を、添付の図面に示す。

図１は、本発明の電子装置の好適な実施形態を示す。図１は、手持ち電子装置ＨＤを示す。図１に示す装置は単純化した例であり、本発明に関わる部分や特徴のみを図示している。手持ち装置ＨＤは、タッチスクリーンＴＳと、タッチスクリーンＴＳの周囲を取り巻くタッチ感知カバー領域ＨＳとを有する。一実施形態では、タッチスクリーンとタッチ感知カバー特徴がタッチ感知パネルを用いて実現されている。つまり、手持ち装置のフロントカバーは、実際のディスプレイの前に装着されたタッチ感知パネルからなる。また、例えば、パネルに接続されてタッチ感知特徴を提供する力センサ等が設けられている。

英数字キーボードセットを手持ち装置において表示する。英数字キーボードを２個以上の部分に分割する。キーボード全体ではなく、その内の分割した主要部分をタッチスクリーンＴＳ上に表示し、分割した他の部分をタッチ感知カバーに設ける。例えば、「Ｑ」、「Ａ」、「Ｐ」といった文字や「，」をタッチ感知カバー領域ＨＳに設ける。これらの文字は、タッチスクリーンＴＳに示される文字部から自然に延長された部分となる。デリット（Ｄｅｌ）、リターン

、シフト（Ａａ）、スペースバーＳＰも、通常の位置に置かれることになる。キー「１２３」を押すと、タッチスクリーンＴＳ上のレイアウトを変更できる。つまり、「１２３」を押すと、数字および／または特殊文字がタッチスクリーンＴＳに表示され、キー「ＡＢＣ」を押すと、タッチスクリーンＴＳ上のレイアウトを英数字キーボードに戻すことができる。図１の例では、タッチスクリーンＴＳの一部が、入力した文字を表示するようになっている。図１の一実施形態では、タッチスクリーンＴＳの外側に設けられた英数字キーボードの全体または一部が機械的なキーである。つまり、「タッチ感知カバー」という用語は、少なくとも部分的には、機械的キーボード部分も意味する。

好適な実施形態では、タッチスクリーンＴＳ上に入力領域ＩＦも設けられている。電子装置のオペレーティングシステムによって、入力領域ＩＦを英数字キーボードの外側にあるタッチスクリーンＴＳの領域に留めておくことが好適である。この電子装置のオペレーティングシステムは、英数字を入力する必要がある場合には英数字キーボードを自動的に始動して、英数字キーボードの外側のタッチスクリーンＴＳ領域に入力領域ＩＦを設けるという特徴も有してもよい。

図１は、本発明の解決法の一実施形態を示すにすぎない。英数字キーボードのキーは通常の文字盤の形状にレイアウトする必要はなく、下のキーの左側が、上のキーの左側と整列していない機械的なＱＷＥＲＴＹキーボードのようなレイアウトにしてもよい。

図１の一実施形態では、タッチスクリーンＴＳの英数字キーボードは本来、目に見える状態にある。例えば、ウェブページをタッチスクリーンＴＳ上に表示している時に電子装置のユーザが入力領域に文字を入力したい場合、オペレーティングシステムによって英数字キーボードが自動的に始動される。この時、タッチスクリーンＴＳ上に表示される英数字キーボードはウェブページに重なるように設けられる。ウェブページと英数字キーボードとを同時に見分けることができる。

図２は、本発明の電子装置の一実施形態を示すブロック図である。図２は、電子装置に関連する部分のみを示す。この電子装置は中央処理装置ＣＰＵを有し、これによって装置を制御する。メモリＭＥＭがＣＰＵに連結されている。また、タッチ感知カバー領域ＨＳおよびタッチスクリーンＴＳもＣＰＵと結合されている。一実施形態では、タッチスクリーンおよびタッチ感知カバー特徴がタッチ感知パネルによって実現される。したがって、手持ち装置のフロントカバーは、実際のディスプレイの前に装着されたタッチ感知パネルからなる。さらに、例えば、このパネルに接続されてタッチ感知特徴を生じる力センサが設けられる。

中央処理装置ＣＰＵは、英数字キーボードを２つ以上の部分に分割する手段ＤＭと、英数字キーボードの一部をタッチスクリーンＴＳ上に表示する手段ＰＭと、この英数字キーボードのこの一部をタッチスクリーンＴＳ上の他の表示内容と重なるようにタッチスクリーンＴＳ上に表示する手段ＳＭと、タッチスクリーンＴＳ上のキーボードセットを変更する手段ＣＭとを有する。これらの手段は、多様なソフトウェアコンポーネントにより、メモリＭＥＭの助けを得て実現されることが好適である。一実施形態では、電子装置は、触覚フィードバックを生成する手段ＨＭも有する。触覚フィードバックを生成する手段ＨＭは、振動要素ＶＩＢに駆動信号を供給する駆動回路ＤＣからなる。振動要素は、例えば、ピエゾベンダ（piezobender）である。

本発明では、キーボードの一部は柔らかく（soft）（ディスプレイ上）、キーボードの一部はタッチスクリーンの外側のタッチ感知カバー領域の上に描写すなわちペイント（paint）されることが好適である。キーボードを立ち上げる（launched）と、タッチスクリーン上の柔らかな部分が明確な縁部を作らずに、タッチ感知カバー上のキーボードの描写部分に滑らかに溶け込むようになる。

本発明の利点は、大きなキーボードが使い易いことである。更に本発明によると、タッチ感知カバー領域に１個以上のスキームをペイントし、タッチ感知カバー領域の異なるスキームを個別に照射することで、多数のレイアウトを表示することができる。本発明は、スクリーンを備え、キーパッド（キーボード）を提供しなければならない全てのコンパクトな装置に採用できる。これらの装置とは、例えば、可動ターミナル、携帯電話、ＰＤＡ、ゲームコンソール、大きな側面を有する自動の小型情報ディスプレイ等である。

当業者にとっては、技術の進歩と共に本発明の基本的な概念を多様な方法で実現できるようになることは明白である。したがって、本発明およびその実施形態は、上記の例のみに制限されることなく、請求項の範囲内で変化するかもしれない。

本発明に係る電子装置の好適な実施形態を示す図である。 本発明の電子装置の一実施形態を示すブロック図である。

Claims (1)

1. 英数字キーボードの文字を表示する電子装置であって、
   ディスプレイ上に位置する、透明なタッチスクリーン（ＴＳ）と、
   前記透明なタッチスクリーン（ＴＳ）の外側に前記タッチスクリーン（ＴＳ）の少なくとも一部を囲む状態で設けられ、英数字キーボードの一部の文字部分の機能を有し、前記タッチスクリーン（ＴＳ）とともにタッチ感知パネルを構成するタッチ感知カバー（ＨＳ）と、
   前記タッチスクリーン（ＴＳ）を囲む部分に存在する前記タッチ感知カバー（ＨＳ）にペイントされ、前記英数字キーボードの複数文字のうちの一部を表す文字群と、
   ユーザの操作に反応して英数字キーボードを作動させるソフトウェア手段と、を有し、
   前記ソフトウェア手段がさらに、
   前記英数字キーボードの文字のうちの英数字群の一群の、多数文字群と、少数文字群とに分けられた複数文字のうちでは、前記多数文字群のみを、前記透明なタッチスクリーン（ＴＳ）を通じてユーザに目視可能なように、前記ディスプレイに表示することにより前記タッチスクリーン（ＴＳ）上に表示するものであり、
   前記タッチスクリーン（ＴＳ）領域の外側にある前記電子装置のタッチ感知カバー（ＨＳ）上の文字群が、前記英数字群の一群の複数文字の前記少数文字群を含むように構成されており、
   前記タッチスクリーン（ＴＳ）領域の外側にある前記電子装置のタッチ感知カバー（ＨＳ）上にペイントされている、前記英数字群の一群の前記少数文字群を照射するように構成されていることを特徴とする、電子装置。

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