JP4548378B2 - 希土類磁石 - Google Patents

希土類磁石 Download PDF

Info

Publication number
JP4548378B2
JP4548378B2 JP2006098966A JP2006098966A JP4548378B2 JP 4548378 B2 JP4548378 B2 JP 4548378B2 JP 2006098966 A JP2006098966 A JP 2006098966A JP 2006098966 A JP2006098966 A JP 2006098966A JP 4548378 B2 JP4548378 B2 JP 4548378B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
metal layer
magnet body
magnet
fine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006098966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007273825A (ja
Inventor
萩原  淳
将史 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2006098966A priority Critical patent/JP4548378B2/ja
Publication of JP2007273825A publication Critical patent/JP2007273825A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4548378B2 publication Critical patent/JP4548378B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、希土類磁石に関する。
希土類元素を含む希土類磁石は、優れた磁力を有するものの、主成分として酸化されやすい希土類元素を含有していることから耐食性が低い傾向にある。そのため、希土類磁石は、通常、希土類元素を含む磁石素体の表面上に耐食性を有する保護層が設けられた構成とされる。保護層としては、めっき等により形成された金属層が形成されることが多い。
このような希土類磁石においては、種々の特性を向上することを目的として、金属層の表面上に更に他の保護層が形成されることがある。例えば、希土類磁石は、実用に際しては接着剤によって他の固定用の部材に固定されることが多いが、表面に金属めっき層を備える希土類磁石は、そのままでは接着剤による接着性が低い場合があった。そこで、接着剤に対する接着性を向上させることを目的として、金属めっき層の表面にリン酸塩皮膜を設けることが知られている(特許文献1参照)。また、金属層上に、金属酸化物被膜を形成することで、希土類磁石の耐食性を更に向上させることも知られている(特許文献2、3、4参照)。
特開2005−210135号公報 特許3423299号公報 特許3187396号公報 特許3351768号公報
しかしながら、金属めっき層上に化成処理等によって形成された皮膜、例えば、上記特許文献1のようなリン酸塩被膜が形成された希土類磁石は、接着剤を介して固定された状態で加熱・冷却を繰り返すような熱衝撃が加わると、磁石素体と金属めっき層との間で剥離が生じ易くなることがあった。また、上記特許文献2、3、4のように金属層上に金属酸化物被膜を形成した場合は、接着剤による固定は比較的良好になされるものの、金属酸化物被膜の形成時の収縮応力や熱膨張係数の差による応力等によって、やはり磁石素体と金属層との間での剥離が生じ易いという問題があった。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、接着剤による固定を良好に行うことができ、しかも、磁石素体と金属層との間で剥離を生じ難い希土類磁石を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らが鋭意研究を行ったところ、上記従来技術の希土類磁石においては、化成処理被膜等や金属酸化物被膜と接着剤との接着性が強まることによって、希土類磁石とこれが接着される固定用の部材との界面(接着剤による接着部分)に生じた応力が、上記被膜等を介して磁石素体と金属層との界面に加わるようになることが、磁石素体と金属層との間の剥離を生じ易くする要因の1つであることが判明した。そこで、本発明者らは、希土類磁石の表面を、上記のような接着部分にかかる応力を緩和し得る構成とすることで、磁石素体と金属層との剥離を低減できるようになることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の希土類磁石は、希土類元素を含む磁石素体と、磁石素体の表面上に形成された金属層と、金属層上に分散して付着した、化学気相析出法により形成された無機微粒子とを備え、無機微粒子による金属層表面の被覆率が、20〜90%であることを特徴とする。
このように、本発明の希土類磁石においては、金属層上に無機微粒子が付着しているため、表面が金属層のみから構成されるものに比して、接着剤による固定を良好に行うことができる。また、接着剤による接着部分に応力が加わったとしても、この応力は、金属層の表面上に分散して付着した無機微粒子の部分で十分に緩和され得る。したがって、本発明の希土類磁石は、接着剤による外部の固定用部材との接着を良好に行うことができるほか、かかる固定部分に応力が加わったとしても、金属層に加わる応力が緩和され易いため、磁石素体と金属層との界面での剥離を生じ難いものとなる。
上記本発明の希土類磁石において、金属層上に付着した無機微粒子としては、Si、Ti、Zr、Hf、Al、Ta、Mo、Fe、Cu及びMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素の単体、酸化物又は水酸化物からなるものが好ましい。これらの無機微粒子は、接着剤に対する下地の金属層の濡れ性を良好とすることができ、接着剤による希土類磁石の接着性を更に向上させることができる。また、これらの無機微粒子は、接着剤硬化収縮時の応力を緩和する効果にも優れるものである。さらには、例えば、嫌気性アクリル接着剤を用いる場合等は、上記の無機微粒子は硬化触媒として接着剤の硬化を促進できる。その結果、接着剤による接着が更に良好となる。
さらに、金属層は、Ni、Cu、Sn、Co、Al及びZnからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含むことが好ましい。これらの金属層は、磁石素体を保護する特性に優れる。また、上述したような無機微粒子との付着性が良好であるため、金属層と無機微粒子との間の剥離等も大幅に低減することができる。
本発明によれば、接着剤による固定を良好に行うことができ、しかも、接着剤と金属層との間や、磁石素体と金属層との間での剥離を生じ難い希土類磁石を提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る製造方法により得られた希土類磁石を示す図である。また、図2は、図1に示す希土類磁石のII−II線に沿う断面構成を模式的に示す図である。図示されるように、希土類磁石1は、磁石素体2と、その表面上に形成された保護層4とから構成されるものである。
磁石素体2は、希土類元素を含有する永久磁石である。この場合、希土類元素とは、長周期型周期表の第3族に属するスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びランタノイド元素のことをいう。なお、ランタノイド元素には、例えば、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビニウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等が含まれる。
磁石素体2の構成材料としては、上記希土類元素(R)と、希土類元素以外の遷移元素(TM)とを組み合わせて含有させたものが例示できる。この場合、希土類元素としては、Nd、Sm、Dy、Pr、Ho及びTbからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素が好ましく、これらの元素にLa、Ce、Gd、Er、Eu、Tm、Yb及びYからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を更に含有したものであるとより好適である。
また、希土類元素以外の遷移元素としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)及びタングステン(W)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素が好ましく、Fe又はFe及びCoを必須成分として含むことがより好ましい。
磁石素体2の構成材料としては、特に、R−TM−B系の構成材料が好ましい。磁石素体2がR−TM−B系のものであると、優れた磁石特性が得られるほか、保護層4の形成による耐食性向上効果がより良好に得られるようになる。
R−TM−B系の磁石素体2は、実質的に正方晶系の結晶構造の主相を有し、この主相の粒界部分に希土類元素の配合割合が高い希土類リッチ相、及び、ホウ素原子の配合割合が高いホウ素リッチ相を有する構造となっている。これらの希土類リッチ相及びホウ素リッチ相は磁性を有していない非磁性相である。このような非磁性相は通常、磁石構成材料中に0.5〜50体積%含有されている。また、主相の粒径は、通常1〜100μm程度である。
このようなR−TM−B系の構成材料においては、希土類元素の含有量が5.5〜30原子%であると好ましい。希土類元素の含有量が5.5原子%未満である場合、主相の結晶構造がα鉄とほぼ同じ結晶構造となり、保磁力(iHc)が小さくなる傾向にある。一方、30原子%を超えると、希土類リッチ相が過度に形成されてしまい、残留磁束密度(Br)が小さくなる傾向にある。
また、遷移元素の含有量は42〜90原子%であると好ましい。遷移元素の含有量が42原子%未満であると残留磁束密度が小さくなり、90原子%を超えると保磁力が小さくなる傾向にある。さらに、Bの含有量は2〜28原子%であると好ましい。Bの含有量が2原子%未満であると菱面体構造が形成されやすく、これにより保磁力が小さくなる傾向にある。また、28原子%を超えると、ホウ素リッチ相が過度に形成されて、これにより残留磁束密度が小さくなる傾向にある。
上述した構成材料においては、R−TM−B系におけるTMがFeである場合、このFeの一部が、Coで置換されていてもよい。このようにFeの一部をCoで置換すると、磁気特性を低下させることなく温度特性を向上させることができる。この場合、Coの置換量は、Feの含有量よりも大きくならない程度(すなわち50%以下)とすることが望ましい。Co含有量がFe含有量を超えると、磁石素体2の磁気特性が低下する傾向にある。
また上記構成材料におけるBの一部は、炭素(C)、リン(P)、硫黄(S)又は銅(Cu)等の元素により置換されていてもよい。このようにBの一部を置換することによって、磁石素体の製造が容易となるほか、製造コストの低減も図れるようになる。このとき、これらの元素の置換量は、磁気特性に実質的に影響しない量とすることが望ましく、構成原子総量に対して4原子%以下とすることが好ましい。
さらに、保磁力の向上や製造コストの低減等を図る観点から、磁石素体2は、上記元素に加え、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、ビスマス(Bi)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アンチモン(Sb)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、ガリウム(Ga)、銅(Cu)、ハフニウム(Hf)等を更に含有していてもよい。これらの含有量も磁気特性に影響を及ぼさない範囲とすることが好ましく、構成原子総量に対して10原子%以下とすることが好ましい。また、その他、不可避的に混入する成分としては、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)、カルシウム(Ca)等が考えられ、これらは構成原子総量に対して3原子%程度以下の量で含有されていても構わない。
保護層4は、磁石素体2の表面を覆うように形成された層である。ここで、図3を参照して保護層4の構成を詳細に説明する。図3は、保護層4近傍の断面構成を拡大して示す模式図である。図示されるように、保護層4は、磁石素体2の表面上に形成された金属層14と、この金属層14の表面に付着した複数の微粒子24(無機微粒子)とから構成されている。
金属層14としては、例えば、磁石素体2の表面上に湿式又は乾式めっきにより形成されためっき層が好ましい。このような金属層14としては、Ni、Cu、Sn、Co、Al、Znやこれらの合金等から構成される層が挙げられる。なかでも、金属層14は、Niめっき層であると好ましい。Niめっき層は、磁石素体を保護する層として特に優れた強度を有しており、希土類磁石1に良好な耐食性を付与することができる。
金属層14の厚さは、1〜100μmであると好ましく、5〜25μmであるとより好ましい。金属層14の厚さが1μm未満であると、これによる耐食性の向上効果が十分に得られ難くなる場合がある。一方、100μmを超えると、希土類磁石1の全体サイズに対する磁石素体2のサイズが相対的に小さくなり、磁気特性が不十分となる場合があるほか、金属層14を形成するための処理時間や処理コストが増大したり、寸法ばらつきが大きくなったりすることがある。
微粒子24(無機微粒子)は、金属単体、金属酸化物又は金属水酸化物から構成される。この金属単体、金属酸化物又は水酸化物を構成する金属元素としては、Si、Ti、Zr、Hf、Al、Ta、Mo、W、Fe、Cu又はMnが好ましく、Si、Ti、Zr又はAlがより好ましい。また、希土類磁石1を嫌気性アクリル接着剤を用いて接着する場合、微粒子24は、Fe単体や、Cu及びMnの金属元素の単体、酸化物又は水酸化物からなるものであると好ましい。この微粒子24は、単一の粒子から構成される一次粒子であってもよく、複数の粒子が凝集した2次粒子等であってもよい。
微粒子24の粒径は、平均粒径で、1〜1000nmであると好ましく、5〜100nmであるとより好ましい。この平均粒径が1nm未満であると、希土類磁石1の接着剤に対する接着性が十分に得られない場合がある。一方、1000nmを超えると、異常な粒成長や2次粒子による粗大化が生じ易くなって、微粒子24の脱落が生じたり、金属層14表面全体が被覆されるような略層状構造が形成されたりするおそれがある。なお、微粒子24の平均粒径は、例えば、微粒子24が付着した表面のSEM観察像から計測する方法や、後述するような微粒子24形成時の気相中においてレーザーカウンタで計測する方法等により測定することができる。
微粒子24による金属層14表面の被覆率(金属層14の総面積に対する微粒子24が付着した面積の割合)は、20〜90%であると好ましい。この被覆率が20%未満であると、接着剤を用いた希土類磁石1の接着が不十分となる傾向にある。一方、被覆率が90%を超えると、微粒子24は、金属層14の大部分を覆う略層状の構造を有するようになるため、この微粒子24による応力緩和効果が不十分となったり、微粒子24からなる層状構造自体にクラックや剥離が生じたりするおそれがある。
なお、金属層14の表面においては、必ずしも全ての領域で微粒子24同士が離れた状態となっていなくてもよく、微粒子24がある程度分散していれば、一部に微粒子24が凝集した層状構造が形成されていてもよい。
次に、上述した構造を有する希土類磁石1の製造方法について説明する。
まず、磁石素体2は、粉末冶金法により製造することができる。この方法においては、まず、鋳造法やストリップキャスト法等の公知の合金製造プロセスにより所望の組成を有する合金を作製する。なお、上述したように、希土類磁石1における希土類元素として2種以上を含有させる場合、原料としては、ミッシュメタル等の混合物を用いてもよい。
次に、この合金をジョークラッシャー、ブラウンミル、スタンプミル等の粗粉砕機を用いて10〜800μmの粒径となるように粉砕する。その後、更にジェットミル、アトライター等の微粉砕機により0.5〜10μmの粒径となるようにする。こうして得られた粉末を、好ましくは955〜1353kA/m(12.0〜17.0kOe)の磁場強度を有する磁場のなかで、0.5〜5t/cmの圧力で成形する。
その後、得られた成形体を、好ましくは不活性ガス雰囲気又は真空下中、900〜1200℃で0.5〜24時間焼結させた後に急冷する。さらに、この焼結体に、不活性ガス雰囲気又は真空中、500〜900℃で1〜24時間の熱処理(時効処理)を施し、磁石素体2を得る。この時効処理は複数回行ってもよい。例えば、時効処理を2回行う場合は、800℃近傍、及び、600℃近傍でそれぞれ所定時間保持することが好ましい。焼結後、800℃近傍での熱処理を行うことで、優れた保磁力が得られるようになる傾向にある。また時効処理を1回のみ行う場合は、600℃近傍の熱処理によって、良好な保磁力が得られるようになる傾向にある。なお、焼結や時効処理後には、必要に応じて焼結体を所望の形状(実用形状)に加工してもよい。
磁石素体2の形成後には、金属層14の形成前に、まず、磁石素体2表面の脱脂処理を行い、磁石素体2表面の汚れ等を除去することが好ましい。脱脂処理は、磁石素体2を、例えば鉄鋼等の分野で通常用いられる脱脂液に浸漬することで行うことができる。脱脂液としては、NaOHを主成分とする水溶液が挙げられる。なお、脱脂処理前には、磁石素体2のバレル研磨等を行い、表面のバリ等を除去する作業を行ってもよい。
次に、脱脂処理後の磁石素体2に対し、酸洗浄を施すことが好ましい。酸洗浄により、磁石素体2表面が化学的にエッチングされ、磁石素体2の加工時等に生じた加工変質層や酸化層等が除去されて、後述する金属層14を良好に形成し得るようになる。酸洗浄で使用する酸としては、硝酸が好ましい。通常、鋼材等にメッキ処理を施す場合、塩酸、硫酸等の非酸化性の酸が用いられることが多い。しかし、本実施形態での磁石素体2のように希土類元素を含む場合には、これらの酸を用いて処理を行うと、酸により発生する水素が磁石素体2の表面に吸蔵され易く、吸蔵部位が脆化して多量の粉状未溶解物が発生する場合がある。この粉状未溶解物は、表面処理後の面粗れ、欠陥および密着不良を引き起こすおそれがある。このため、上述したような非酸化性の酸は、本実施形態においては酸洗浄処理液に含有させないことが好ましい。したがって、酸洗浄においては、水素の発生が少ない酸化性の酸、例えば硝酸を用いることが好ましい。
また、酸洗浄時に用いる酸には、硝酸に加え、アルドン酸やその塩が更に含まれていると好ましい。これにより、磁石素体2の表面に目視では確認できない程度の微細な凹凸が形成され、当該表面上に形成する金属層14との密着性が向上するようになる。このような効果は、アルドン酸又はその塩によって特異的に得られ、他の有機酸(クエン酸、酒石酸等)では得られないことが多い。
酸洗浄による磁石素体2の表面の溶解量は、表面から平均厚みで5μm以上、好ましくは10〜15μmとするのが好適である。こうすれば、磁石素体2の表面の加工による変質層や酸化層をほぼ完全に除去することができ、後述する金属層14をより良好に形成することが可能となる。
酸洗浄に用いられる硝酸の濃度は、好ましくは1規定以下、特に好ましくは0.5規定以下である。硝酸濃度が高すぎると、磁石素体2の溶解速度が極めて速く、溶解量の制御が困難となり、特にバレル処理のような大量処理でばらつきが大きくなって、製品の寸法精度の維持が困難となる傾向がある。また、硝酸濃度が低すぎると、溶解量が不足する傾向がある。このため、硝酸濃度は1規定以下とすることが好ましく、特に0.5〜0.05規定とすることが好ましい。また、磁石素体2にFeが含まれる場合、処理終了時のFeの溶解量は、1〜10g/l程度を目安とすることが好ましい。
酸洗浄後、磁石素体2の表面に付着した未溶解物や残留酸成分を除去するため、磁石素体2に対して更に洗浄、好ましくは超音波を使用した洗浄を行うことが好ましい。この超音波洗浄は、磁石素体2の表面に錆を発生させる塩素イオンが極めて少ない純水中で行うのが好ましい。さらに、かかる洗浄の前後及び上記処理液による処理の各過程において、必要に応じて水洗を行ってもよい。
次に、磁石素体2の表面上に、好ましくはめっき法により金属層14を形成する。めっき法としては、低コストで均一に金属層14を形成することが可能な電気めっき法が好適である。例えば、Niからなる金属層14を電気めっき法により形成する場合は、電気めっきに用いるめっき浴としては、塩化Ni成分を含まないワット浴、スルファミン酸浴、ほうフッ化浴、臭化Ni浴等が適用できる。
その後、金属層14の表面上に、金属単体、金属酸化物又は金属水酸化物からなる微粒子24を各粒子が分散した状態で付着させる。このように微粒子24を付着させる方法としては、例えば、微粒子24の原料となる金属化合物等を含む溶液をディップコート法やスピンコート法により磁石素体2の表面上に付着させた後に焼成する方法、プラズマ溶射法、真空蒸着法、スパッタ法等の物理気相析出(PVD)法、化学気相析出(CVD)法等が挙げられる。これらは、通常膜を形成させる方法であるが、本実施形態においては、これらの方法を、磁石素体2の表面に、金属単体、金属酸化物や金属水酸化物の膜ではなく、微粒子24が分散した状態で形成されるような条件で行う。
このように磁石素体2の表面上に微粒子24を形成する方法としては、上述したなかでも、微粒子が形成され易く、処理時間も短く、しかも低コストであることから、大気圧下でのCVD法が好ましい。この大気圧CVD法においては、微粒子24を構成する金属酸化物や金属水酸化物の金属源を含む原料ガスと、この金属源と反応して金属酸化物又は水酸化物を生成し得る反応ガスとを、金属層14の表面に吹き付け、これにより当該表面上で微粒子24を形成させる。
金属源としては、大気圧下、10〜300℃で気体状又は液体状である有機金属化合物が挙げられる。このような有機金属化合物としては、アルキル金属化合物、アルコキシ金属化合物等が好適である。具体的には、Si源としては、テトラメチルシラン、テトラエチルシラン、1,2−ジフェニルテトラメチルシラン、1,2−ジフェニルテトラエチルシラン、1,2,3−トリフェニルテトラメチルシラン、ジメチルジエチルテトラシラン、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、オクタメチルトリシロキサン(OMTSO)等が挙げられる。
また、Ti源としては、チタニウム−i−プロポキシド、チタニウム−n−プロポキシド、チタニウム−i−ブトキシド、チタニウム−n−ブトキシド、チタニウムエトキシド、チタニウムメトキシド、チタニウムメチルフェノキシド等が挙げられ、Zr源としては、ジルコニウム−n−ブトキシド、ジルコニウムエトキシド、ジルコニウム−i−プロポキシド、ジルコニウム−n−プロポキシド、ジルコニウム−2−メチル−2−ブトキシド、ジルコニウム−2,4−ペンタネジオネート等が挙げられる。
さらに、Hf源としては、ハフニウム−n−ブトキシド、ハフニウム−t−ブトキシド、ハフニウムエトキシド、ハフニウム−2,4−ペンタネジオネート等が挙げられ、Al源としては、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム、アルミニウム−i−プロポキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−2,4−ペンタネジオネート等が挙げられる。
さらにまた、Ta源としては、Taメトキシド、Taエトキシド、Ta−n−ブトキシド等が挙げられ、Mo源としては、Moエトキシド、MoOビス−2,4−ペンタネジオネート等が挙げられ、W源としては、Wエトキシド、Wフェノオキサイド等が例示できる。
原料ガスとしては、これらの金属源のガス及びキャリアガスを含むものが適用できる。キャリアガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス、メタン、プロパン、エチレン等の炭化水素系ガス等が適用できる。原料ガスを調製する際、金属源は酸素や水蒸気と反応しやすいため、キャリアガスを導入できる密封型の容器内に保管することが好ましい。またこの際、金属源は、適当な有機溶媒で希釈した状態としてもよい。有機溶媒としては、例えば、1−プロパノール、メタノール、エタノール、ヘプタン、キシレン等が挙げられる。
また、反応ガスとしては、空気、酸素ガス、オゾン、水蒸気等が挙げられる。反応ガスは、これらのガスが上述したキャリアガスで希釈されたものを用いてもよい。
原料ガスと反応ガスを吹き付ける際、これらのガスは別々のノズルから供給してもよく、同じノズルから供給してもよい。ただし、同じノズルから原料ガス及び反応ガスを供給する場合、これらのガスは、ノズルの口端にできるだけ近い位置で混合することが好ましい。ノズル内で原料ガスと反応ガスとの反応が過度に生じると、ノズル内に微粒子が付着してしまう等の不都合が生じるおそれがある。
このような大気圧CVD法において、良好な形態で微粒子24を形成させるための好適な条件は、原料の金属源の種類や装置の構成によっても異なるが、例えば、原料の金属源の加熱温度を50〜200℃とし、キャリアガス流量を0.5〜3SLMとし、被着体である金属層14が形成された磁石素体2の加熱温度を100〜500℃とし、原料ガスノズルと被着体との距離を20〜100mm程度とする条件等が挙げられる。これにより、金属層14の表面上に微粒子24が分散して付着した形態となり易くなる。
また、より確実に微粒子24を形成させるために、原料ガスと反応ガスとをノズル口で燃焼させてもよい。具体的には、例えば、火炎を生じるための燃料ガス中に、上述した金属源のガス及び反応ガス等を導入し、この火炎を金属層14に吹き付ける方法が挙げられる。このような方法は、燃焼化学気相析出(CCVD)法とよばれる。このようなCCVD法によって、金属層14上に微粒子24が分散した状態で形成され易くなる。
以上のような製造方法によって、磁石素体2の表面上に金属層14及び微粒子24を備える希土類磁石1が良好に得られる。このように形成された希土類磁石1は、表面に微粒子24が分散された状態で付着しているため、接着剤により他の部材に固定する際に、優れた接着性が得られるものとなる。また、このように固定された場合に、希土類磁石1と固定用部材との接着部分に応力が加わったとしても、微粒子24は分散した状態となっているため、かかる応力はこの微粒子24の部分で十分に緩和され得る。したがって、希土類磁石1は、磁石素体の表面上に被膜が形成されている場合に比して、磁石素体2と金属層14との間に応力が残留し難くなり、これらの界面での剥離が生じ難いものとなる。
なお、本発明の希土類磁石及びその製造方法は、必ずしも上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、希土類磁石1は、金属層14として単一の層を備えていたが、必ずしもこれに限定されず、金属層14は複数の層から構成されてもよい。具体的には、例えば、磁石素体2と金属層14との応力を更に低減するため、磁石素体2側に、応力緩和性に優れるとともに、磁石素体2との密着性が高い下地層を設けてもよい。このような下地層としては、Cuからなる層が挙げられる。Cuは、Niに比して柔軟であるため、磁石素体2と金属層14との界面に応力が加わった場合であってもこれを緩和することができる。このような下地層の厚さは、5〜10μmとすることができる。また、金属層14は、必ずしも磁石素体2の表面上に直接形成されている必要はなく、他の層を介して形成されていてもよい。
さらに、金属層14は、微粒子24が付着される側に、微粒子24を良好に保持し得る層を更に有していてもよい。また、同様の観点から、希土類磁石1は、金属層14と微粒子24との間には、両者の接着性を向上し得る金属以外の層を更に有していてもよい。この場合であっても、希土類磁石1は、接着剤による固定が容易であり、しかも、磁石素体2と金属層14との間の剥離が生じ難いという効果を十分に有するものとなり得る。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[希土類磁石の製造]
(実施例1)
まず、粉末冶金法により、構成原子の組成が13.8Nd−1.2Dy−77.1Fe−1.1Co−6.8B(数字は重量百分率を表す。)である鋳塊を作製した。この鋳塊に対して室温で水素吸蔵を行った後、Ar雰囲気中、600℃で1時間の加熱する脱水素を行い、水素粉砕処理を行った。この水素粉砕後の合金に対し、ジョークラッシャーを用いて粗粉砕を行った後、ジェットミルにより微粉砕を行い、平均粒径約3.5μmの微粉末を得た。得られた微粉末を金型内に充填し、1194kA/m(15kOe)の磁場中、1.2ton/cmの圧力で成形した。この成形体を、Ar雰囲気中、1100℃で2時間焼結した。この焼結体に対し、800℃、1時間及び550℃、2.5時間の2段階の時効処理を施し、磁石素体を得た。
この得られた磁石素体を、5mm×5mm×1mmに切り出し加工した後、この磁石素体に対してバレル研磨を行うことにより、周縁部をR=0.2mmに面取りした。その後、磁石素体をアルカリ性脱脂液に浸漬して脱脂処理を行った後、更にこの磁石素体を3%HNO水溶液中に30℃で10分間浸漬する酸洗浄を行った。
その後、磁石素体の表面上に、電気めっき法によりCuめっき層及びNiめっき層をこの順に形成して、かかる2層構造を有する金属層を形成させた。この際、下地層であるCuめっき層の厚さは5μmとし、Niめっき層の厚さは15μmとした。
それから、金属層形成後の磁石素体を常圧CVD装置内に配置し、この磁石素体における金属層の表面上に酸化ケイ素微粒子を付着させる処理を行った。具体的には、原料ガスとして、Si源である60℃に加熱したテトラエチルオルソシリケート(TEOS)に、キャリアガスである2SLMの流量の窒素ガスを導入したものを用い、反応ガスとしてオゾンガスを用い、これらを450℃に加熱した磁石素体に2秒間吹き付けた。これにより、平均粒径50nmの酸化ケイ素微粒子がめっき層の表面上に付着した希土類磁石を得た。
(実施例2)
実施例1と同様にして表面にCu及びNiめっき層からなる金属層を備える磁石素体を準備した後、この磁石素体における金属層の表面上に酸化チタン微粒子を付着させて、希土類磁石を得た。具体的には、原料ガスとして、Ti源である80℃に加熱したチタニウムイソプロポキシド(Ti(O−iC)に、キャリアガスである1SLMの流量の窒素ガスを導入したものを用い、反応ガスとして、80℃に加熱した蒸留水にキャリアガスである1SLMの流量の窒素ガスを導入したものを用い、これらを200℃に加熱した磁石素体に2秒間吹き付けた。これにより、平均粒径500nmの酸化チタン微粒子が金属層の表面上に付着した希土類磁石を得た。
(実施例3)
実施例1と同様にして表面にCu及びNiめっき層からなる金属層を備える磁石素体を準備した後、この磁石素体における金属層の表面上に酸化アルミニウム微粒子を付着させて、希土類磁石を得た。具体的には、原料ガスとして、Al源である150℃に加熱したアルミニウム−s−ブトキシド(Al(O−s−C)に、キャリアガスである1SLMの流量の窒素ガスを導入したものを用い、反応ガスとして、80℃に加熱した蒸留水にキャリアガスである1SLMの流量の窒素ガスを導入したものを用い、これらを200℃に加熱した磁石素体に2秒間吹き付けた。これにより、平均粒径100nmの酸化アルミニウム微粒子が金属層の表面上に付着した希土類磁石を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして酸洗浄後の磁石素体を得た後、この磁石素体に対し、ワット浴中でのバレル法によるNi電気めっきを施し、磁石素体の表面上に厚さ15μmのNiめっき層からなる金属層を備える希土類磁石を得た。
(比較例2)
実施例1と同様にして表面にCu及びNiめっき層からなる金属層を備える磁石素体を準備した後、この磁石素体を、リン酸亜鉛カルシウム溶液(日本パーカライジング(株)製、商品名:パルボンド880)を60g/Lに希釈した溶液に、60℃の浴温で10分間浸漬させた後、純水洗浄を行い、更に表面に付着した純水をアルコールに置換した後、風乾させた。これにより、金属層の表面上にリン酸亜鉛被膜を有する希土類磁石を得た。
(比較例3)
実施例1と同様にして表面にCu及びNiめっき層からなる金属層を備える磁石素体を準備した後、この磁石素体における金属層の表面上に酸化アルミニウム被膜を形成させて、希土類磁石を得た。具体的には、まず、めっき後の磁石素体を、アルカリ性の脱脂液を用いて洗浄した後、3%硝酸水溶液を用いてその表面を活性化し、さらに十分に水洗した。続いて、水洗後の磁石素体を、真空成膜チャンバー内に固定し、1×10−3Pa以下の真空度が得られるまで真空排気した。
それから、真空蒸着法により、磁石素体の表面上に酸化アルミニウム被膜を形成した。この真空蒸着法は、酸化アルミニウム粒子(粒子径2〜3mm程度)に電子ビームを照射し、溶解と同時に蒸発させることにより行った。この電子ビームを発生させる際の印可電圧は5kV、電流値は200mAであった。また、酸化アルミニウム被膜を形成する間、真空成膜チャンバー内に酸素ガスを1.0sccmの流量で流通させ、また、このチャンバー内の圧力を1×10−2Paに維持した。この際、磁石素体の表面温度は200℃になるように調整し、0.4nm/秒の成膜速度を維持した。こうして、金属層の表面上に厚さ1μmの酸化アルミニウム被膜を有する希土類磁石を得た。
[特性評価]
(接着試験)
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた希土類磁石をそれぞれ用いて、以下に示す接着試験を行った。すなわち、まず、希土類磁石の接着面に0.002〜0.005gの接着剤を塗布した後、この接着面を表面が洗浄された鋼板(SPCC−SB)に圧着し、これを予め120℃に昇温された乾燥機で60分間保持することにより、希土類磁石を鋼板上に固定した。この際、接着剤としては、一液エポキシ接着剤(接着剤A、住友スリーエム(株)製、EW2020)、又は、嫌気性アクリル接着剤(接着剤B、日本ロックタイト(株)製、ロックタイト648)を用い、各実施例又は比較例の希土類磁石について、この2種の接着剤をそれぞれ用いた場合の固定試験を行った。
次いで、固定後の圧着体に対し、室温で5mm/分の圧縮せん断試験を行い、希土類磁石と鋼板との接着強度を測定した。得られた値を、初期接着強度とする。また、この圧着体に対し、−40℃〜120℃の熱衝撃を10サイクル加える熱衝撃試験を行った。そして、熱衝撃試験後の圧着体について上記と同様の圧縮せん断試験を行い、熱衝撃試験後における希土類磁石と鋼板との接着強度を測定した。得られた値を、熱衝撃試験後の接着強度とする。得られた結果をまとめて表1に示す。
なお、表1中の評価A、B、C及びDは、以下の基準に基づいて行った。
A:接着強度が15MPaを超えた場合、
B:接着強度が5MPa以上15MPa以下であった場合、
C:接着強度が5MPaよりも小さく、剥離が主に接着剤と金属層との界面で生じていた場合、
D:接着強度が5MPaよりも小さく、剥離が主に磁石素体と金属層との界面で生じていた場合。
Figure 0004548378
表1より、実施例1〜3の希土類磁石は、鋼板への接着剤による接着性が優れており、この接着性は、熱衝撃試験後であっても十分に維持されていることが確認された。なお、実施例1〜3の希土類磁石の場合、圧縮せん断試験において、剥離は、接着剤の凝集破壊、金属層と接着剤との界面剥離、又は、磁石素体自体の破壊によって生じており、磁石素体と金属層との間では剥離は生じていなかった。
これに対し、まず、比較例1の希土類磁石は、初期及び熱衝撃試験後の接着強度のいずれもが低いことが確認された。なお、比較例1の希土類磁石では、剥離は、金属層と接着剤との界面剥離によって生じていた。
また、比較例2及び3の希土類磁石の場合、初期接着強度は比較的良好であったものの、熱衝撃試験後には接着強度が著しく低下することが確認された。特に、これらの希土類磁石では、磁石素体と金属層との間で剥離が生じ易かった。
好適な実施形態に係る製造方法により得られた希土類磁石を示す図である。 図1に示す希土類磁石のII−II線に沿う断面構成を模式的に示す図である。 保護層4近傍の断面構成を拡大して示す模式図である。
符号の説明
1…希土類磁石、2…磁石素体、4…保護層、14…金属層、24…微粒子。

Claims (4)

  1. 希土類元素を含む磁石素体と、
    前記磁石素体の表面上に形成された金属層と、
    前記金属層上に分散して付着した、化学気相析出法により形成された無機微粒子と、
    を備え、
    前記無機微粒子による前記金属層表面の被覆率が、20〜90%である、
    ことを特徴とする希土類磁石。
  2. 前記無機微粒子は、Si、Ti、Zr、Hf、Al、Ta、Mo、Fe、Cu及びMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属元素の単体、酸化物又は水酸化物からなる、ことを特徴とする請求項1記載の希土類磁石。
  3. 前記金属層が、Ni、Cu、Sn、Co、Al及びZnからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属を含む、ことを特徴とする請求項1又は2記載の希土類磁石。
  4. 前記無機微粒子は、酸化ケイ素、酸化チタン又は酸化アルミニウムからなる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の希土類磁石。
JP2006098966A 2006-03-31 2006-03-31 希土類磁石 Expired - Fee Related JP4548378B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006098966A JP4548378B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 希土類磁石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006098966A JP4548378B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 希土類磁石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007273825A JP2007273825A (ja) 2007-10-18
JP4548378B2 true JP4548378B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=38676296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006098966A Expired - Fee Related JP4548378B2 (ja) 2006-03-31 2006-03-31 希土類磁石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4548378B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5644738B2 (ja) * 2011-11-04 2014-12-24 日立化成株式会社 希土類鉄系磁石の膜形成のための処理液及び希土類鉄系磁石の製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001143949A (ja) * 1999-08-30 2001-05-25 Sumitomo Special Metals Co Ltd 耐食性被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法
JP2002198240A (ja) * 2000-12-27 2002-07-12 Shin Etsu Chem Co Ltd R−Fe−B系永久磁石及びその製造方法
JP2003041303A (ja) * 2001-07-30 2003-02-13 Tdk Corp 金属部材およびその製造方法
JP2004273582A (ja) * 2003-03-06 2004-09-30 Tdk Corp 接着性に優れた希土類永久磁石
JP2005210135A (ja) * 2005-02-14 2005-08-04 Tdk Corp 接合構造物及びその製造方法
JP2005210094A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Tdk Corp 希土類磁石

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187120A (ja) * 1997-09-04 1999-03-30 Yaskawa Electric Corp 潤滑皮膜付きNd−Fe−B系磁石
JPH11354361A (ja) * 1998-06-09 1999-12-24 Hitachi Metals Ltd 表面清浄度の良好な希土類磁石およびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001143949A (ja) * 1999-08-30 2001-05-25 Sumitomo Special Metals Co Ltd 耐食性被膜を有する希土類系永久磁石の製造方法
JP2002198240A (ja) * 2000-12-27 2002-07-12 Shin Etsu Chem Co Ltd R−Fe−B系永久磁石及びその製造方法
JP2003041303A (ja) * 2001-07-30 2003-02-13 Tdk Corp 金属部材およびその製造方法
JP2004273582A (ja) * 2003-03-06 2004-09-30 Tdk Corp 接着性に優れた希土類永久磁石
JP2005210094A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Tdk Corp 希土類磁石
JP2005210135A (ja) * 2005-02-14 2005-08-04 Tdk Corp 接合構造物及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007273825A (ja) 2007-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080050581A1 (en) Rare Earth Magnet and Method for Manufacturing Same
JP2001076914A (ja) 希土類系永久磁石およびその製造方法
KR100607293B1 (ko) 내식성 피막을 갖는 Fe-B-R 계 영구자석 및 그의 제조방법
JP4276631B2 (ja) 希土類磁石及びその製造方法
EP0991085A1 (en) Corrosion-resisting permanent magnet and method for producing the same
JP5708116B2 (ja) 希土類磁石
JP2007207936A (ja) 希土類磁石
JP4548378B2 (ja) 希土類磁石
JP5273012B2 (ja) 希土類磁石
JP4224072B2 (ja) 希土類磁石及びその製造方法
JPH05226129A (ja) 高耐食性希土類磁石の製造方法
JP3351768B2 (ja) 耐食性皮膜を有するFe−B−R系永久磁石の製造方法
JPH0529119A (ja) 高耐食性希土類磁石
JP4760811B2 (ja) 希土類磁石及びその製造方法
JP3423299B2 (ja) 耐食性皮膜を有するFe−B−R系永久磁石
JP4835407B2 (ja) 希土類磁石及びその製造方法
WO1998009300A1 (fr) Aimant permanent resistant a la corrosion et procede de fabrication dudit aimant
JP3935092B2 (ja) R−tm−b系永久磁石
JP2006144064A (ja) 希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法、および希土類焼結磁石の製造方法
JP4188907B2 (ja) 希土類磁石
JPH10340823A (ja) 耐塩水性にすぐれたR−Fe−B系永久磁石の製造方法
JP4089948B2 (ja) ハードディスクドライブ用永久磁石の製造方法
JP4899928B2 (ja) 希土類磁石の製造方法
JPH05226125A (ja) 高耐食性希土類磁石の製造方法
JP2007103522A (ja) 希土類磁石

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4548378

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees