JP4545704B2 - 加熱冷却試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は2種類の試料の接合部における熱疲労評価が可能な加熱冷却試験装置に関する。
近年の電子機器においては、その小型化・高性能化に伴う電子部品の発熱量の増加による故障が問題となっている。例えば電子部品の実装されている基板(以下、電子基板と記す)では、電子部品と基板との接合部において断線や損傷が生じる。これは、基板と、基板上の電子部品とで熱膨張係数が異なることにより電子部品の発熱により電子部品と基板との接合部において熱応力が発生し、さらに、電子機器のON/OFFの繰り返しにより電子部品の発熱・冷却のサイクルが繰り返される結果、熱疲労が引き起こされることが原因である。
このような、2種類の異なる材料の接合部における熱疲労を評価するための試験装置として、冷熱衝撃試験装置が挙げられる(特許文献1)。この装置では、試料全体を試験空間に配置し、空気を循環させて加熱・冷却を繰り返すことにより試料の熱疲労に対する耐久性が評価される。しかし、このような装置は、試料の接合部における熱疲労を全体的に評価するには適しているが、局所的な発熱による熱応力の評価はできない。また、試験空間全体を加熱・冷却しているために、電力消費量も大きい。
そこで、局所的な発熱による熱応力の評価を行なうための技術として、例えば特許文献2にははんだの接合強度試験方法が、特許文献3には電子部品の接合部信頼性試験方法が開示されている。また、ノズルを用いて高温と低温の循環空気を試料に与え、局所的な加熱・冷却が可能な技術も存在している。
特開平06−123687号公報 特開平06−235694号公報 特開平11−23653号公報
しかしながら、上記の技術においては以下のような問題が生じる。
まず、特許文献2、3に開示された技術においては、2種類の試料の接合部における熱膨張係数の違いによる熱疲労を、熱だけでなく、ねじり、引張り、圧縮といった機械的荷重により模擬している。しかし、電子機器の故障の原因については、金属拡散などによる熱的な寄与が大きいために、機械的な荷重では熱疲労の正確な再現はできない。
一方で、ノズルを用いて高温と低温の循環空気を試料に与える技術を用いることで、局所的な熱疲労を熱的に再現することが可能だが、この技術においては、温度環境が再現できているのは試験対象となっている一部分だけである。
実際の電子機器では、例えば電子基板は装置の内部に組み込まれているため、基板上における電子部品の部分的な温度環境だけではなく、他の機器の影響による装置内部の温度環境、すなわち、電子基板全体が晒される環境をも模擬する必要がある。
換言すると、接続されている2種類の試料のそれぞれに対して条件の異なる加熱冷却試験を同時にすることが望ましいが、上記の技術では、一方の条件による加熱冷却試験しかできない。
そこで、本発明の目的は、接続されている2種類の試料のそれぞれに対して条件の異なる加熱冷却試験を同時にすることが可能な加熱冷却試験装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するために、本発明の加熱冷却試験装置は、前記第1の試料が配置される第1試験空間を画定する第1容器と、前記第1容器の内部に配置され且つ第1の試料に固定された第2の試料が配置される第2試験空間と前記第1試験空間とを隔絶する第2容器と、前記第1試験空間を加熱する第1加熱部と、前記第2試験空間を加熱する第2加熱部と、前記第1試験空間の温度を検出する第1温度センサと、前記第2試験空間の温度を検出する第2温度センサとを備えている。また、前記第1試験空間及び前記第2試験空間に関する1又は複数の試験温度を記憶する記憶手段と、前記第1温度センサ及び前記第2温度センサの出力信号に基づいて、前記第1試験空間及び前記第2試験空間の温度が前記記憶手段に記憶された試験温度になるように前記第1加熱部及び前記第2加熱部を制御する制御装置とを備えている。
この構成によると、第1試験空間と、第1試験空間の内部に配置された第2試験空間とで条件を変えた加熱冷却試験ができるので、接続されている2種類の試料のそれぞれに対して条件の異なる加熱冷却試験を同時にすることができる。その結果、2種類の試料が接続されている場合において、一方の試料の温度環境と、他方の試料の温度環境とが異なるという環境を模擬した加熱冷却試験が可能となる。
前記第1の試料の熱膨張係数と前記第2の試料の熱膨張係数とが異なっていてもよい。これによると、熱膨張係数の異なる2種類の試料が接続されている場合において、一方の試料の温度環境と、他方の試料の温度環境が異なるという環境を模擬して、2種類の試料の接合部において発生する熱応力を再現することができる。その結果、熱膨張係数の異なる2種類の試料の接合部における熱疲労を評価することができる。
前記記憶手段には、前記1又は複数の試験温度に対応する1又は複数の処理時間が記憶されており、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された処理時間に基づいて前記第1加熱部及び前記第2加熱部を制御してもよい。これによると、加熱部の動作時間の設定が可能となり、加熱冷却試験条件をより細かく設定できる。また、電子機器のON/OFFの繰り返しを模擬した試験が可能となる。
前記記憶手段には加熱冷却試験の繰り返し回数が記憶されており、実施された加熱冷却試験回数が記録されるカウンタを有し、前記カウンタに記録された加熱冷却試験回数が、前記記憶手段に記憶された加熱冷却試験の繰り返し回数に達するまで、前記制御手段が前記第1加熱部及び前記第2加熱部の制御を繰り返してもよい。これによると、加熱冷却試験の繰り返し回数の設定が可能となり、加熱冷却試験条件をより細かく設定できる。
前記第1試験空間を冷却する冷却部を有していてもよい。これによると、第1試験空間を冷却することができ、加熱冷却試験条件をより細かく設定できる。
前記第2加熱部は、前記第2試験空間の内部の熱媒体を加熱するものであり、前記第2加熱部と、前記熱媒体を前記第2の試料の方向へ流動させる送風機とを前記第2試験空間の内部に有していてもよい。これによると、第2試験空間を効率的に加熱できる。
前記第2加熱部と前記第2の試料との間の領域に一方の接続口を有すると共に、前記一方の接続口との間に前記第2加熱部を挟む位置に設けられた他方の接続口を有する管が前記第2容器に接続されていてもよい。これによると、第2試験空間をさらに効率的に加熱できる。
前記第1容器には、外部空間と前記第1試験空間とを連通させ且つ開閉可能な外気導入孔が形成されていてもよい。これによると、第1試験空間の換気が可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
ここでは、本発明に係る加熱冷却試験装置を用いて電子基板について加熱冷却試験を行なう一実施形態に関して説明する。
まず、図2を用いて本実施形態に係る加熱冷却試験装置に用いられる試料について説明する。本実施形態においては、図2に示すような、基板110上に電子部品120が実装された電子基板100を試料とする。基板110は主に樹脂からなる絶縁体である。また、電子部品120は基板110と電子部品120とを電気的及び機械的に接続する接合部130を有している。ここで、基板110の熱膨張係数と電子部品120の熱膨張係数とは異なる。
本実施形態に係る加熱冷却試験装置は、この試料を用いた加熱冷却試験により、電子基板100全体が晒される温度環境を模擬しつつ、電子部品120の発熱による部分的な温度環境をも模擬して、熱膨張係数の異なるこれら2種類の試料の接合部130において、電子部品120の発熱・冷却のサイクルが繰り返される結果引き起こされる熱疲労を評価するものである。
次に、図1を用いて、本実施形態に係る加熱冷却試験装置について説明する。図1は本実施形態に係る加熱冷却試験装置の全体構成を示した概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る加熱冷却試験装置1は、第1試験空間10と第2試験空間20とを有している。第1試験空間10は、第1容器10aにより画定されている。また、第2容器20aは、第1容器10aの内部に配置されており、第2試験空間20は第2容器20aの内部の空間である。また、これらの試験容器はコンピュータ30に接続されており、コンピュータ30にはモニター40と入力機器41とが接続されている。入力機器41はキーボードやマウス等である。
電子基板100は、第1試験空間10の内部に基板110が、第2試験空間20の内部に電子部品120が配置されるように、加熱冷却試験装置1に対して設置される。また、第2試験空間20は容器20a及び電子基板100によって密閉されている。
また、第1試験空間10の内部には、第1試験空間10を加熱する第1加熱部12と、第1送風機13と、第1試験空間10を冷却する冷却部14が設けられている。第1加熱部12は第1試験空間10の内部の空気を加熱するものであり、ここでは電流の供給により電熱を生じさせる電熱器を用いる。また、冷却部14は第1試験空間10の内部の空気を冷却するものであり、ここでは気化熱を利用する冷却器を用いる。また、これらの第1加熱部12、第1送風機13、及び冷却部14と、基板110との間には整流板10dが設けられており、整流板10dと第1送風機13とにより、加熱・冷却された空気が第1試験空間10全体へ効率的に送られる。このようにして基板110の晒されている第1試験空間10の温度を調整できる。また、第1容器10aには、外部空間と第1試験空間10とを連通させる外気導入孔10bが形成されており、外気導入孔10bは、蓋部10cにより開閉可能となっている。
第2容器20aは、その内部に第2試験空間20を加熱する第2加熱部22と、第2送風機23とを有している。第2加熱部22は、第2試験空間20の内部の空気を加熱するものであり、第1加熱部12と同様に電熱器を用いる。第2送風機23は、第2加熱部22により加熱された空気を電子部品120の方向へ流動させて、第2試験空間20及び電子部品120を効率的に加熱するためのものである。これらは、第2試験空間20内の試料である電子部品120に近い方から、第2加熱部22、第2送風機23の順で配置されている。
また、第2容器20aには管21が接続されている。管21は、第2加熱部22と電子部品120との間の領域に第2容器20aとの第1接続口21aを有しており、第1接続口21aとの間に第2加熱部22及び第2送風機23を挟む位置に第2接続口21bを有している。
上記のように第2試験空間20は密閉されているため、第2加熱部22により加熱された空気は、第2試験空間20の内部を循環することになる。より具体的には、第2試験空間20内の空気が、(1)第2加熱部22により加熱されて電子部品120の方向へ流動し、(2)第1接続口21aから管21へ入り、管21内部を通って第2接続口21bから第2容器20aへ戻り、(3)再び第2加熱部22により加熱される、というサイクルが繰り返されることにより、第2試験空間20及び電子部品120が効率的に加熱される。
また、第2容器20aの電子部品120が配置される部分は、電子部品120の形状・サイズに合わせた形状を有し、且つ交換可能な交換ノズル21cとなっている。このようにノズルを交換できる構造とすることによって、第2試験空間20aを、第2試験空間20の内部に配置される試料の形状・サイズに合わせた形状とすることができる。これにより、第2試験空間20内に配置される試料は電子部品120のみとなり、基板110は第2試験空間20には晒されない。この結果、基板110は、電子部品120との接合部分を除いて第1試験空間10に晒され、電子基板120は基板110との接合部分を除いて第2試験空間20に晒される。なお、図1において、交換ノズル21cの結合境界線が示されているが、これは内部の隔壁を表わしているのではなく、交換ノズル内部21cの内部空間と、第2加熱部22及び第2送風機23の配置された空間とは連通している。
また、第1容器10aは、その内部に第1試験空間10の温度を検出する第1温度センサ15を有しており、第2容器20aは、その内部に第2試験空間20の温度を検出する第2温度センサ25を有している。
コンピュータ30は記憶部31と、制御部32と、カウンタ33と、演算部34とを有している。また、第1加熱部12、冷却部14、第1送風機13、第1温度センサ15、第2加熱部22、第2送風機23、第2温度センサ25、及び電子基板100は、コンピュータ30に接続されており、コンピュータ30とこれらとの間で電気信号の送受信ができるようになっている。
記憶部31には、第1試験空間10及び第2試験空間20に関して、1つ又は複数の試験温度が記憶されており、さらに、その試験温度に対応する1つ又は複数の処理時間が記憶されている。
制御部32は、第1温度センサ15及び第2温度センサ25の出力信号に基づいて、第1試験空間10及び第2試験空間20の温度が記憶部31に記憶された試験温度になるように第1加熱部12、冷却部14及び第2加熱部22を制御する。また、この制御は記憶部31に記憶された処理時間に基づいて行なわれる。
カウンタ33には、実施された加熱冷却試験回数が記録される。また、記憶部31には、加熱冷却試験の繰り返し回数も記憶されており、カウンタ33に記録された加熱冷却試験回数が、記憶部31に記憶された加熱冷却試験の繰り返し回数に達するまで、制御部32が第1加熱部12、冷却部14及び第2加熱部22の制御を繰り返す。
演算部34は、加熱冷却試験装置1を用いた加熱冷却試験において、電子基板100の電気的特性のモニタリングをするため、電子基板100からの出力信号を、モニター40で表示できるように変換するものである。
また、上記の試験温度、処理時間、及び加熱冷却試験の繰り返し回数は、加熱冷却試験条件となるものであり、試験を行なう者が入力機器41を用いて入力することで記憶部31に記憶されるものである。
次に、以上のように構成された加熱冷却試験装置1による加熱冷却試験手順を、図3及び図4を用いて説明する。図3は、図1の加熱冷却試験装置1による加熱冷却試験手順を示すフローチャートである。また、図4は図1の加熱冷却試験装置1を用いた加熱冷却試験における第2試験空間20の1サイクル分の温度変化を示したグラフである。
本実施形態においては、第2試験空間20が図4のように温度変化するように加熱冷却試験を行なう。また、この加熱冷却試験では、電子部品120が発熱・冷却のサイクルを繰り返すことで接合部130に引き起こされる熱疲労による電子基板100の電気特性の変化をモニタリングする。
ここでは、以下のような条件での加熱冷却試験を1サイクルとする。
第1試験空間10の最大温度:T1
第2試験空間20の最大温度:T2(T1<T2)
第2加熱部22が動作している時間:HT
第2加熱部22が動作を停止している時間:LT
加熱冷却試験の繰り返し回数:N
ここで、第1加熱部12は第1試験空間10の温度をT1に維持する。また、T1は第1容器10aの外部空間の温度よりも高い。
以下、図3を参照しながら、上記の条件による加熱冷却試験のフローを示す。まず、電子基板100を、第1試験空間10の内部に基板110が、第2試験空間20の内部に電子部品120が配置されるように設置する(ステップS101)。
次に、入力機器41を用いて、試験温度(T1、T2)、処理時間(HT、LT)、加熱冷却試験の繰り返し回数(N)をコンピュータ30へ入力する(ステップS102)。これにより、記憶部31へこれらの試験条件の設定値が記憶される。
次に、制御部32により第1加熱部12の動作が制御されることにより、第1試験空間10の温度がT1になるまで第1試験空間10内部の空気が加熱され、その後は、第1試験空間10の温度はT1に維持される(ステップS103)。
ここから加熱冷却試験のサイクルが開始される。第2容器20aは第1試験容器10aの内部に配置されており、第2容器20aを介して第2試験空間20内部の空気が加熱されるので、加熱冷却試験サイクルの開始時点で、第2試験空間20の温度は、第1試験空間10の温度T1に等しい。また、第1試験空間10の温度がT1に保たれているため、第2試験空間20の温度がT1より低くなることはない。
まず、制御部32により第2加熱部22の動作が制御されることにより、第2試験空間20の温度がT2になるまで第2試験空間20内部の空気が加熱され、第2試験空間20の温度がT2になった後は、第2試験空間20の温度はT2に維持される。第2加熱部22は、時間HTの間は動作するように制御される(ステップS104)。
次に、制御部32が第2加熱部22の制御を中止することにより、第2加熱部22の動作が停止する。第2加熱部22は、時間LTの間は制御されない(ステップS105)。第2試験空間20の最大温度T2は第1試験空間10の温度T1よりも高いため、第2加熱部22の動作が停止した後は、第2試験空間20が第1試験空間20により冷却されることになり、第2試験空間20の温度がT1まで低下し、その後は第2試験空間の温度はT1に維持される。
ここまでが加熱冷却試験の1サイクルとなる。ここで、カウンタ33に記録されている加熱冷却試験回数に1回分が加算される(ステップS106)。
ここで、カウンタ33に記録された加熱冷却試験回数が、加熱冷却試験の繰り返し回数Nに達しているかどうかが判断され(ステップS107)、Nに達していれば(ステップS107:YES)加熱冷却試験は終了し、Nに達していなければ(ステップS107:NO)ステップS104まで戻り、再び第2加熱部22の制御が行なわれる。
ここで、電子基板100はコンピュータ30に接続されているため、加熱冷却試験を行ないつつ、電子基板100の電気的特性の変化をモニター40に表示させてモニタリングすることで、電子基板100に引き起こされる熱疲労を評価することができる。
また、上記の加熱冷却試験では、第1試験空間10の温度を、第1加熱部12の動作によりT1に維持しているが、第1試験空間10の温度を第1容器10aの外部空間の温度よりも低い温度にするような試験を行なう場合には冷却部14を動作させる。また、加熱冷却試験のサイクルにおいて、第1試験空間10の温度を短時間で低下させるような試験を行なう場合にも冷却部14を動作させる。
以上のように、本実施形態に係る加熱冷却試験装置1を用いることによって、第1試験空間10と、第1試験空間10の内部に配置された第2試験空間20とで条件を変えた加熱冷却試験ができるので、接続されている基板110及び電子部品120のそれぞれの試料に対して条件の異なる加熱冷却試験を同時にすることができる。その結果、基板110及び電子部品120という2種類の試料が接続されている場合において、一方の試料の温度環境と、他方の試料の温度環境とが異なるという環境を模擬した加熱冷却試験が可能となる
また、本実施形態においては、基板110と電子部品120の熱膨張係数が異なっているので、これらの2種類の試料が接続されている場合において、一方の試料の温度環境と、他方の試料の温度環境が異なるという環境を模擬して、2種類の試料の接合部において発生する熱応力を再現することができる。その結果、熱膨張係数の異なるこれら2種類の試料の接合部における熱疲労を評価することができる。
また、記憶部31には、記憶部31に記憶された1又は複数の試験温度に対応する1又は複数の処理時間が記憶されており、制御部32は、記憶部31に記憶された処理時間に基づいて第1加熱部12、冷却部14及び第2加熱部22を制御するので、これらの加熱部や冷却部の動作時間の設定が可能となり、加熱冷却試験条件をより細かく設定できる。また、電子機器のON/OFFの繰り返しを模擬した試験が可能となる。
また、記憶部31には加熱冷却試験の繰り返し回数が記憶されており、実施された加熱冷却試験回数が記録されるカウンタ33を有し、カウンタ33に記録された加熱冷却試験回数が、記憶部31に記憶された加熱冷却試験の繰り返し回数に達するまで、制御部32が第1加熱部12、冷却部14及び第2加熱部22の制御を繰り返してもよい。これによると、加熱冷却試験の繰り返し回数の設定が可能となり、加熱冷却試験条件をより細かく設定できる。
また、上記の実施形態に係る加熱冷却試験装置1は第1試験空間10を冷却する冷却部14を有しているので、第1試験空間10を冷却することができ、加熱冷却試験条件をより細かく設定できる。
また、上記の実施形態においては、第2加熱部22は第2試験空間20の内部の空気を加熱するものであり、第2加熱部22と、加熱された空気を電子部品120の方向へ流動させる送風機23とを第2試験空間20の内部に有しているので、第2試験空間20を効率的に加熱できる。
また、第2加熱部22と電子部品120との間の領域に第1接続口21aを有すると共に、第1接続口21aとの間に第2加熱部22を挟む位置に設けられた第2接続口21bを有する管21が第2容器20aに接続されているので、第2試験空間20をさらに効率的に加熱できる。
また、試料、温度などの加熱冷却試験条件によっては、第1試験空間10の内部に加熱冷却試験には不要なガスが蓄積してしまう場合も考えられる。本実施形態に係る加熱冷却試験装置1の第1容器10aには、外部空間と第1試験空間10とを連通させ且つ開閉可能な外気導入孔10bが形成されているので、第1試験空間10の換気が可能となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上記の実施形態においては、加熱部を電熱器、冷却部を気化熱を利用した冷却器としていたが、これには限られない。また、第1試験空間に冷却部はなくてもよい。
また、上記の実施形態において、試料を電子基板としていたが、これには限られない。また、2種類の試料の熱膨張係数が同じである試料を使って加熱冷却試験をしてもよい。
また、上記の加熱冷却試験は一例であり、試験温度、加熱部の動作時間、加熱部の停止時間、加熱冷却試験の繰り返し回数等の試験条件は、自由に設定できる。
また、上記の実施形態においては、第2試験空間の内部において、電子部品に近い方から、第2加熱部、第2送風機の順で配置されているとしているが、これには限られず、例えば逆の位置関係であってもよい。
また、外気導入孔10bはなくてもよい。
本発明の一実施形態に係る加熱冷却試験装置の全体構成を示した概略図。 図1に示す電子基板の概略図。 図1の加熱冷却試験装置による加熱冷却試験手順を示すフローチャート。 図1の加熱冷却試験装置を用いた加熱冷却試験における第2試験空間の1サイクル分の温度変化を示したグラフ。
符号の説明
1 加熱冷却試験装置
10 第1試験空間
10a 第1容器
10b 外気導入孔
12 第1加熱部
13 第1送風機
14 冷却部
15 第1温度センサ
20 第2試験空間
20a 第2容器
21 管
21a 第1接続口
21b 第2接続口
22 第2加熱部
23 第2送風機
25 第2温度センサ
31 記憶部
32 制御部
33 カウンタ
100 電子基板
110 基板
120 電子部品

Claims (8)

  1. 第1の試料が配置される第1試験空間を画定する第1容器と、
    前記第1容器の内部に配置され且つ前記第1の試料に固定された第2の試料が配置される第2試験空間と前記第1試験空間とを隔絶する第2容器と、
    前記第1試験空間を加熱する第1加熱部と、
    前記第2試験空間を加熱する第2加熱部と、
    前記第1試験空間の温度を検出する第1温度センサと、
    前記第2試験空間の温度を検出する第2温度センサと、
    前記第1試験空間及び前記第2試験空間に関する1又は複数の試験温度を記憶する記憶手段と、
    前記第1温度センサ及び前記第2温度センサの出力信号に基づいて、前記第1試験空間及び前記第2試験空間の温度が前記記憶手段に記憶された試験温度になるように前記第1加熱部及び前記第2加熱部を制御する制御装置とを備えていることを特徴とする加熱冷却試験装置。
  2. 前記第1の試料の熱膨張係数と前記第2の試料の熱膨張係数とが異なることを特徴とする請求項1に記載の加熱冷却試験装置。
  3. 前記記憶手段には、前記1又は複数の試験温度に対応する1又は複数の処理時間が記憶されており、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された処理時間に基づいて前記第1加熱部及び前記第2加熱部を制御することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の加熱冷却試験装置。
  4. 前記記憶手段には加熱冷却試験の繰り返し回数が記憶されており、
    実施された加熱冷却試験回数が記録されるカウンタを有し、
    前記カウンタに記録された加熱冷却試験回数が、前記記憶手段に記憶された加熱冷却試験の繰り返し回数に達するまで、前記制御手段が前記第1加熱部及び前記第2加熱部の制御を繰り返すことを特徴とする請求項3に記載の加熱冷却試験装置。
  5. 前記第1試験空間を冷却する冷却部を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱冷却試験装置。
  6. 前記第2加熱部は、前記第2試験空間の内部の熱媒体を加熱するものであり、
    前記第2加熱部と、前記熱媒体を前記第2の試料の方向へ流動させる送風機とを前記第2試験空間の内部に有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱冷却試験装置。
  7. 前記第2加熱部と前記第2の試料との間の領域に一方の接続口を有すると共に、前記一方の接続口との間に前記第2加熱部を挟む位置に設けられた他方の接続口を有する管が前記第2容器に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の加熱冷却試験装置。
  8. 前記第1容器には、外部空間と前記第1試験空間とを連通させ且つ開閉可能な外気導入孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱冷却試験装置。
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