JP4527884B2 - 化学的及び生物化学的アッセイ方法及び装置 - Google Patents
化学的及び生物化学的アッセイ方法及び装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4527884B2 JP4527884B2 JP2000600105A JP2000600105A JP4527884B2 JP 4527884 B2 JP4527884 B2 JP 4527884B2 JP 2000600105 A JP2000600105 A JP 2000600105A JP 2000600105 A JP2000600105 A JP 2000600105A JP 4527884 B2 JP4527884 B2 JP 4527884B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- beads
- solution
- amount
- binding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/62—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
- G01N21/63—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
- G01N21/64—Fluorescence; Phosphorescence
- G01N21/6428—Measuring fluorescence of fluorescent products of reactions or of fluorochrome labelled reactive substances, e.g. measuring quenching effects, using measuring "optrodes"
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S436/00—Chemistry: analytical and immunological testing
- Y10S436/80—Fluorescent dyes, e.g. rhodamine
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S436/00—Chemistry: analytical and immunological testing
- Y10S436/806—Electrical property or magnetic property
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T436/00—Chemistry: analytical and immunological testing
- Y10T436/15—Inorganic acid or base [e.g., hcl, sulfuric acid, etc. ]
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Pathology (AREA)
- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学的及び生物化学的アッセイを実施するための方法及び装置に関する。
【0002】
【背景技術】
細胞及び準細胞レベルでプロセスを特徴付ける能力は、新薬発見及び臨床診断の両方で重要である。頻繁に研究されている相互作用の1つとして、生物学的分子が他の分子、細胞、又は細胞の一部と結合することがある。このことには、例えば抗原に対する抗体の結合、受容体に対するホルモンの結合、細胞表面受容体に対するリガンドの結合、基質に対する酵素の結合、他の核酸に対する核酸の結合、核酸とタンパク質との結合、及びウィルスと細胞表面との結合が挙げられる。
【0003】
細胞生物学にとって重要な別の種類の相互作用は、膜を介した分子又は細胞の拡散又は輸送である。このことは、例えば特定の輸送タンパク質を経由して、又はファゴサイトシスを介した浸透現象によって生ずる。
【0004】
多くの疾患が結合又は輸送プロセスによって特徴付けられる。新薬発見では、そのプロセスを促進させるか、又は阻害する手段を割り出すことを目的とする。臨床診断では、それらのプロセスにおける異常機能、異常核酸物質の存在を検出し、又は外来物質(ウィルス又は細菌等)を割り出して、適当な治療が行えるように病気の診断を行うことを目的とする。
本発明は、新薬発見及び臨床診断にとって重要な結合及び輸送プロセスを検出及び定量化するための迅速かつ簡単なアッセイを提供しようとするものである。
【0005】
以下に記述する詳細な説明において、「受容体(レセプタ)」は他の分子、細胞、又は構造に結合する任意の生物学的分子、細胞又は構造を意味する。同様に、「リガンド」は「受容体」に結合する任意の有機分子又は無機分子を意味する。説明及び例は、受容体に結合する標識リガンドのアッセイに焦点を当てる。記述した従来技術及び本発明は、新薬発見において一般に使用されているような競合アッセイにおける非標識アゴニスト又はアンタゴニストの相互作用も含まれるものである。
可逆的結合反応の基本原理は、以下の式によって表すことができる。
【0006】
解離定数(Kd)=[L]×[R]/[L・R]
【0007】
式中、[L]=平衡状態における非結合リガンドの濃度、[R]=平衡状態における非結合受容体の濃度、及び[L・R]=平衡状態における結合リガンド/受容体複合体の濃度である。
【0008】
濃度は、一般にモルで測定され、リガンドのKd、すなわちタンパク質相互作用は一般に10-4乃至10-5M-1の範囲である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
新薬発見及び診断で使用された古典的なアッセイは分離アッセイである。このアッセイでは、1つの成分(例えばリガンド)が溶液中に溶解又は懸濁される。他の成分(例えば受容体)はマイクロタイタ・プレートのウェル等の表面に不動化され、又は細胞表面に存在していてもよい。一方又は両方の成分に対して蛍光又は放射性標識を結合させることで機器による測定をアシストするものであってもよい。アッセイは、可溶成分を不動化した成分が含まれるウェルに添加し、平衡に達するまで成分間の結合を可能とさせる。遊離した標識リガンドの存在下における結合標識リガンドの量を直接決定することは、従来の検出器、例えば比色計、蛍光又は放射性活性プレート・リーダでは不可能である。この問題は、遊離リガンドを含む溶液をデカントすることで結合リガントと遊離リガントとを分離することにより克服される。新鮮な溶媒で1回以上洗浄することで過剰な遊離リガンドを除去する。残留標識の測定は、元の溶液に含まれる結合複合体の濃度を表すものと仮定される。細胞に受容体があればこのプロセスを行うことができる。もし細胞がウェルに結合していなければ、洗浄プロセスは細胞を保持するが洗浄溶媒は通過する特定のフィルタ・プレートを用いて行われる。
【0010】
この方法は、結合複合体の解離速度が遅い場合に十分良好に働き、実に多くのアッセイで首尾良く使用されている。しかし、より幅広く適用する場合にこのアッセイ方法では著しく不利益が伴う。
【0011】
もし解離速度が速ければ、いくつかの結合標識が放出されて洗浄溶液の中に戻り、読み取りの際に誤差が生ずる。洗浄そのものの効率は、1つの試料から次の試料まで変化し、アッセイの再現性を減少させる。スループットを高め、複雑さを減少させ、さらに試料間での相互汚染のリスクを取り除くために、自動化されたシステムでの洗浄工程を少なくするか、省いてしまう必要がある。
【0012】
近年、それらの問題を解決するためにいくつかの非分離アッセイ技術が開発されている。そのような技術として、例えばシンチレーション近接アッセイ(SPA)、蛍光ポーラリゼーション(FP)、蛍光相関分光法(FCS)、及び時間分解蛍光法(TRF)が挙げられる。しかし、これらの技術の各々は、その適用性が制限されているという欠点を有する。
【0013】
SPAは、受容体が結合したシンチラント・ビーズに対して放射性標識リガントからエネルギーを移すことに基づいている。このアッセイは、十分な信号を生成させるために相対的に高濃度で実施されなければならない。放射活性物質の破棄に対する法的規制及び作業従事者の被爆の危険性があることから、企業はそれに代わるものを求めている。SPAは全細胞を用いるいくつかのアッセイには適しておらず、また細胞内の受容体又はタンパク質のアッセイへの使用には適していない。このことは、アッセイ実施のために機能性受容体を細胞外に単離させなければならないことを意味しており、このことは不経済で、困難であり、さらにいくつかの場合では達成することができない。
【0014】
FPは、その回転速度又は拡散による転流から蛍光対象物の質量を推定する技術である。試料は、偏光のバーストによって照射され、放射された蛍光は同一又は他の偏光面で測定される。もし標識が大きな対象物に結合しているならば、回転又は転流の速度が遅くなり、照射後、しばらくの間励起するので発光は同一偏光面にある。もし遊離標識(free label)が結合複合体よりもかなり小さければ、分子はよりいっそう素早く入射偏光の面から移動して他の面に入射される。もし蛍光体が十分に長い減衰時間を有するものとするならば、検出器に達する光は、溶液中の蛍光体標識リガンドの実質的な数がより大きな分子に結合している場合に励起後の励起がよりいっそう長くかかる。
【0015】
この方法は、遊離標識に対する結合を直接測定というよりはむしろ相関関係である。遊離標識のいくつかは、励起として同一面上に放される。また、標識されたリガンドが受容体よりもかなり小さいことが求められ、また蛍光体の減衰時間が標的分子の回転速度よりも大きいことが求められる。この技術には多くの欠点がある。すなわち、非特異的結合及び汚染によるバックグラウンドの蛍光を特異的に結合した標識リガンドから分けることが難しい。また、細胞内での相互作用を研究する際に使用することができない。さらに、蛍光のピークよりも信号の減衰に依存していることで、その方法の感度が減少する。
【0016】
FCSは、該FCSが信号分子との相関関係を結ぶこと以外はFPと類似している。その方法によれば、蛍光粒子又は分子の大きさがブラウン運動によって固定レーザ光線を介して転流速度から予測される。この方法を実施するために、蛍光体の信号分子のみが一時、レーザ光線中に存在することが求められる。どれぐらいレーザ光線を狭めることができるかが実際的な限界として存在する(一般に直径が数ミクロンのオーダで)。また、流体中にかなり短い経路長を有することも非実用的である。このような理由から、FCSは一般に非常に低い濃度の標識によって実施される。この技術は、実際のアッセイで特有な汚染によるバックグラウンド蛍光にかなり影響されやすい。また、それは比較的にゆっくりで、より大きな分子に対する結合を検出するために30分間に及ぶ連続測定を要する。
【0017】
FCSの技術は、20年以上も知られている。それを用いることの困難性が、実際のアッセイにおける使用を比較的最近まで妨げてきた。この技術の欠点のいくつかは、固定ビームFCSは試料全体を表しているとは思えない一度に1回の相互作用のみを調べるものであること、さらに特異的結合と非特異的結合とを直接分けることができないことである。さらに該技術ではかなり低い濃度でアッセイが実行されることを必要とすることから、標識や受容体の容器の壁に対する非特異的結合を通して信号が消えることや、低信号強度の結果として信号対ノイズ比が低いということ等、さらに別の問題が生ずる。また、この技術は熱的に誘導された渦電流に対しても影響受けやすい。これらの過酷な制限は液体の流れの研究で使用されている確立された技術を用いることで減少させることができる。レーザ光線を操作することで、いくつかの蛍光粒子の位置についてスナップショットを取ることが可能であろう。連続的なスナップショットによってそのような粒子の転流速度及び方向を決定することができ、さらにそれによってその質量が求まる。しかし、既に挙げたその技術の多くの根本的な限界がまだあてはまる。
【0018】
TRFは、1つの分子から他の分子への極めて接近したエネルギーの移動に依拠している点でSPAに類似する。この場合、蛍光体からのエネルギーは、極めて接近した別の蛍光体に移される。この技術では、可溶な受容体及びリガンドの両方を必要とし、さらに蛍光体がリガンドと受容体との両方に存在することが必要とされる。このことは、可溶性の受容体が得られないアッセイでは不適当であり、また標識の添加による受容体の化学的修飾が困難であり、活性の減少又は不活化につながる。
【0019】
この数年にわたって、いくつかの機器及び技術が顕微鏡対物レンズ及び/又はCCDカメラを用いたイメージング技術に基づいた細胞の低スループット・スクリーニングに対して導入されてきた。それらの典型的なものは、蛍光顕微鏡及び走査CCDシステムである。これらのシステムは、底が透明なプレートを下から照射する光源を用いる。細胞がウェルの底部で増殖又は沈着され、蛍光標識又は試薬を細胞の上にある溶液へ添加する。検出器の焦点をウェルの底部(細胞シート内)のみ合わせ、遊離標識を含む溶液の大部分からの信号が検出されるのを避ける。試料はCCDアレイ上に画像化され、得られたフレームをソフトウェアによって輝度分析される。このようなアプローチは、細胞又はビーズ内又はそれらに結合した蛍光を画像化することに使用可能であるが、定量的なアッセイでの使用に制限が加わるいくつかの欠点を有する。
【0020】
CCDの解像度には限界がある。今日入手可能な最も大きいCCDは、約百万ピクセルを有するが、化学機器で使用される経済的な装置はかなり少ない。したがって、視野と解像度との妥協が存在する。このことは、一般に解像度が最良の4μmであって視野がたったの1mm2でことを意味する。これでは、一度に約100個の細胞が貧弱な解像度の画像として得るのが精一杯であり、いくつかのアッセイの種類では統計的に有意な結果を得るには不十分である。そのような解像度は、細胞又はビーズの寸法及び形状の正確な測定を可能とするには不十分である。CCDの感度は、実質的にPMTよりも低く、低光源レベルでの定量的測定を実施する上で感度が不十分である(例えば、発現が低い細胞上の細胞表面受容体、例えば細胞あたり5,000個の受容体に結合した標識リガンド)。そのことは、飽和未満のウェルに結合した蛍光の測定が可能となる定量的競合アッセイにとって必要であり、CCD画像形成システムはこの性能に欠けている。CCDアレイの各ピクセルは、異なる感度を有するので、走査全体にわたる測定結果に一貫性がない。各ピクセルは、一度に1つの色のみを検出することができる。多色画像はCCDアレイの前面にフィルタ・ホイールを用いて得ることが可能であり、異なるフィルタによって多数のフレームが得られる。このことは、読み取り時間を落とし、もし試料が測定のあいだ動いているならば(遊離した細胞やビーズの液体中での挙動のように)、スペクトル情報が消失する。マルチCCDアレイは、マルチカラーの画像を回収するために使用することができるが、検出器間で完全なピクセル・アライメントを達成することや、真の同時多波長検出を行うことは不可能である。CCDアレイは、可視範囲全体にわたって感度が均一とはならない。そのことは、真の同時スペクトル測定がなされる低信号レベルでのバックグラウンド拒絶にとってとても重要である。
【0021】
CCDアレイは、過渡的測定又は時間分解蛍光技術(ナノ秒乃至マイクロ秒のサンプリング速度)を実行するのに十分な速度で1つの領域を繰り返し走査することはできない。
【0022】
いくつかのシステム、例えばモレキュラー・デバイス(Molecular Devices)の”FLIPR”及びパーキン・エルマー(Perkin Elmer)のFMATは、レーザによって試料を走査する。これらのシステムは、慎重に検出器の視野の深さを制限する共焦点オプティックスを用いるので、遊離標識からのバックグラウンド信号が最小限となる。この信号は、結合標識濃度:遊離標識濃度を測定するためには使用されない。さらに、それらのシステムの解像度は小さなビーズ又は細胞の形状及び寸法を正確に測定することを可能とするにはあまりにも貧弱である。
【0023】
これら画像化システムの全ては、遊離標識の濃度測定を意図していない。受容体/リガンド結合アッセイ等の動的平衡となるアッセイに関して、平衡定数又はIC50等の関連した実測値を計算するための遊離及び結合リガンドの測定を行うことが必要である。このことは、特に蒸発効果及び液体処理装置のバラツキがアッセイの際のリガンドの濃度が所定の濃度と一致しないことを意味することができる。
【0024】
各技術に対して説明した限界に加えて、最も幅広い範囲のアッセイ全体に対して適用する上でそれらの技術の全てが一般的な欠点を有する。高スループット・スクリーニングの開発にあたって、単一のシステムでいくつかの種類のアッセイが実行可能であることが重要である。上記した技術の各々がそれ自身の検出器を必要とする。このことは、しばしば、スクリーニングを担当するチームが一種類のアッセイから別の種類のアッセイに変更する場合に、ロボット・システムに異なる検出器をボルトで留める必要が生ずる。このことは、段取りのために動作が不能となる時間(ダウンタイム)が含まれ、一般にロボットの再プログラミングも含まれる。
【0025】
蛍光検出は、新薬発見のための選択方法となり始めている。なぜなら、健康上のリスクや廃棄上の問題なしに放射性標識アッセイのそれへアプローチする感度を提供するためである。本実施形態は、上記した問題の現実的解決策を提供する。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ある成分が他の成分に結合する量を判定する非分離アッセイを実施する方法であって、溶液に第一成分を提供するステップと、濃縮された第二成分が内部又はその上に置かれる複数の部位からなるアレイを提供するステップと、複数の部位からなるアレイを上記溶液に浸すステップと、前記複数の部位を照射する間に溶液を透過するような照射光線によって複数の部位からなるアレイを走査するステップと、照射中に少なくとも一つの波長で複数の部位の各々及び溶液からの受光強度を判定するステップと、前記受光強度を用いて溶液のみを示す参照値と第二成分に対する第一成分の結合量を示す値とを判定するステップとを有する。
【0027】
前記検出器によって受け取った信号に対して数学的計算を適用することで所定のパラメータを決定することを可能とする。
前記照射光は、レーザ光線によって生ずるものであってもよい。受光された光は蛍光から生じた光であってもよく、さらに複数の波長の光を受光してもよい。
【0028】
前記受光強度は、各部位の大きさ及び/又は容積、及び前記部位に結合した分子の数を判定するために用いてもよい。前記部位は任意の面又は粒子、例えば細胞、ビーズ、パターン形成面、又は単にウェルによって形成されるもので、前記面又は粒子の内側又はその上で成分が濃縮されるものであてもよい。
【0029】
照射光は、放射された光によって試料の上又は下から照射するように配置されたものであってもよく、放射された光は、照射光が前記部位と前記部位上又は前記部位に隣接した溶液の有意な容積との両方に照射されるようにして任意の組み合わせで試料の上又は下から検出されてもよい。
【0030】
本発明は、また上記方法を実施するための装置も提供する。
本発明の利点は、複数の部位が置かれた溶液に対して参照値を提供するために用いることができるという点である。それによって、溶液内の任意の蛍光成分(遊離成分)が測定され、かつ部位に結合した任意の蛍光成分(結合成分)の分子が測定され、結合成分からの信号と一致する遊離成分からの任意の信号に対して補正が行われる。それによって部位に結合した分子の数についての正確な値が測定可能となり、さらに結合:遊離比が成分分離させる必要なく推定可能となる。さらに、よりいっそう正確な結果を得るために、本発明の方法及び装置によって、結合量のみならず、各部位の面積/容積を判定することが可能である。
【0031】
光源は、1回の走査が次の回の走査と重複部分を生ずるようにして直線上に溶液及び複数の部位を走査してもよく、それによって受光した光強度の連続測定が可能となる。受光した光強度に関連したデータは、処理を要するデータ量を減少させるために固定閾値又は可変閾値を用いてフィルタにかけてもよい。
【0032】
本発明のさらなる利点は、複数の部位及び溶液を連続的に走査することで、部位の位置を正確に判定し、また汚染等によって生じた偽りの結果が信頼を持って示されることである。
本発明のさらに別の利点は、結合:遊離の測定と同時に試料のメニスカスを判定することができ、数学的解析において補正することができるという点である。
【0033】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明の一例を図面を参照しながら説明する。
米国特許第5663057号は、水中の微生物を素早く検出する方法を記載している。この方法の最終プロセスは、蛍光標識された細菌が保持された膜フィルタに対してレーザを走査することが含まれる。システムは、分別及び閾値アルゴリズムを組み合わせて使用することで、遊離標識の連続的バックグラウンド及びバックグラウンド蛍光の中に埋もれた個々の細胞を検出する。各細胞に対して得られるライン振幅は、細胞の蛍光強度の正確な測定値であり、校正することで結合蛍光体量の基準が得られる。ある程度の遊離標識が常に細菌の標識の際に存在しているが、そのような遊離標識は細菌の検出にとって不必要である。そこで、米国特許第5663057号の方法では細胞内に標識を保持させることが可能となる限度で調製することによって遊離標識が最小となるように、さらにまた多孔性の膜を使用することで試料上の液体が最小となるように工夫している。これらのことから、溶液中の標識濃度の測定にとって適当な液体が存在する一定かつ均質な層が存在していない。システムは、平均バックグラウンド蛍光を測定する。このデータは、参照目的のために集められるもので、微生物の検出には使用されない。図1は、米国特許第5663057号で使用した装置の模式図であるが、この装置は本発明の方法を実施するために改造されている。以下、この装置を詳しく説明する。
【0034】
図1を参照すると、レーザ1は一連のミラー及びビーム拡大器3によって送られる照射光線2を発光する。次に、照射光線2は走査ミラー4及びレンズ5を介して配向される。走査ミラー4は、図2を参照して後述するようにして、フィルタ6及びアッセイ用試料7の表面に対する光線2の走査を制御することができる。
【0035】
テレスコープをビーム拡張器3の位置に導入してもよい。それによって走査レンズ5に対して異なる距離でスポットの焦点を結ぶことができ、或いは標的上でのレーザ・スポットの大きさを制御することが可能となる。
【0036】
アッセイ用試料7からの光は、フィルタ6、レンズ7、及びミラー7を経て1つ以上の受光ユニット8に戻る。この例では、受光ユニット8は、光電子増倍管である。光電子増倍管8によって生じた信号は解析部9に送られる。解析部9は、増幅及びサンプリング用電子機器10が含まれる。増幅かつサンプリングされた信号は、さらにデータ処理手段11へ送られる。該手段の動作については後述する。処理手段11の出力は、表示装置12に送られる。表示手段11は単純なモニタ又はパーソナル・コンピュータであってもよい。
【0037】
図2を参照すると、どのようにして試料の表面積全体をカバーするようにして光線2が連続的に試料用サンプル7を走査するかが分かる。各々の隣接した走査線が先行する走査線と部分的に重なり合うようにして走査することが好ましく、それによって特徴が見逃されてしまうような事態を確実に避けることができる。部分的重なりについて補正可能なかたちで処理手段11を構成することができる。
【0038】
以下、本発明のシステムの動作原理を図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、試料を走査した時にどのようにしてライン増幅が得られるかを説明する。図4は、アッセイの原理を説明する。
【0039】
実施例1
本発明の単純な例を簡単に説明するために、以下のようないくつかの仮定を設ける。
【0040】
1.レーザ光線は、πr2hの量を照射すると考える。ここで、r=光線の半径(この実施例では3μm)、h=液体の深さである。これを照射光量(IV)と呼ぶ。
2.蛍光体溶液は希釈され、最小量のクエンチングが存在する。また、ボリューム・エレメント内の蛍光体の各分子は同一強度で発光する。
【0041】
3.細胞又はビーズは球形容積を有し、また細胞又は容積に結合した蛍光体分子の全ては溶液にある場合と等しい蛍光を表す。これをビーズ容積(BV)と呼ぶ。
4.各ビーズ又は細胞が受容体の局所濃度を示すものと考えることができ、受容体の数はビーズの体積によって分けられている。
【0042】
5.ボリューム・エレメントにビーズ又は細胞が存在しない場合(「非集団ボリューム/エレメント信号」)、検出器は遊離標識のみにもとづいて蛍光強度を読み取る。このことは、強度容積「非集団ボリューム・エレメント」又はUVSと呼ぶ。細胞又はビーズがレーザ・ボリューム・エレメント(「集団ボリューム・エレメント)に存在する場合、強度信号は細胞又はビーズ上に濃縮された標識の加算的な強度からなるだろう。この信号を「集団ボリューム・エレメント信号」又はPVSと呼ぶ。
【0043】
当業者は、これらの仮定を不正確なものと考えるかもしれないが、我々は実施例3及び図15乃至図21で、これらの仮定が観察値と予測値との間に高い相関性によって実施することが少なくなる方法を可能とさせるのに十分である。
【0044】
システムが以下の式で表される差を検出するために、細胞容積における蛍光分子の濃度が等価容積の溶液よりも著しく高いか、もしくは低いことが必要である。
【0045】
信号比 PVS/UVS = <1>
【0046】
細胞又はビーズに対する蛍光体の結合を示すため、多くの場合、我々はPVS/UVS>1を目指す。細胞容積の輝度は、主に3つの因子に依存する。すなわち、該因子とは、細胞又はビーズ上の結合部位(又は受容体)の数;結合定数Kd;及び平衡状態での溶液中の標識リガンドの濃度である。
【0047】
また、表面に対する蛍光体の結合又は近接の範囲を測定することにも本発明が使用可能であることを理解することができる。該表面は、蛍光体から出た光が局所的に減少又は取り除かれるように、蛍光体を修飾するか、発光をマスク又はクエンチングするものであってよい。例として、限定されるものではないが、酵素による蛍光体化合物から非蛍光体化合物への変換;表面、ビーズ、又は細胞上のクエンチング剤の存在による蛍光の減少;又は標識を細胞内に移動させ、蛍光体のスペクトル特性を変化させることが挙げられる。
【0048】
もし遊離蛍光体の濃度が高すぎ、さらに/又は液体が深すぎるならば、標識細胞を検出することは困難である。したがって、実際のアッセイではそれらのパラメータは検出可能な限度内に保たれていなければならない。図5は、Kdに対してプロットされたPVS/UVS信号比についての予測値を与えるもので、この場合の条件は、図示したように結合部位数が異なる直径が6μmのビーズ、6μm直径レーザ光線、液体の深さ100μm、さらに平衡状態での標識リガンド濃度が1nMである。
【0049】
上記した仮定によって、各ビーズ又は細胞に結合したリガンドの分子数又は表面濃度、及び遊離リガンドの濃度を推定することが可能となる。この場合、次式である。
【0050】
[遊離] ∝ UVS
[結合] ∝ PVS −(UVS.(IV−BV/IV)
【0051】
ここで次式である。
【0052】
遊離標識の濃度 = [遊離]
結合標識の濃度 = [結合]
【0053】
これは、例示した目的に対してかなり単純化された場合についてである。実際には、いくつかの因子、例えばフィールドの深さ、液体の深さ、液体のメニスカス、レーザ減衰量、クエンチングを補正する必要がある。測定精度を改善するためにこのモデルを補正する方法は、後の例で説明する。
【0054】
以下では本発明のより具体的な例について説明する。
実施例2
本発明の一実施形態の単純な例を図6に示す。48nMフルオレセインイソチオシアネート標識ビオチン(FITC−ビオチン)からなる溶液の5μl試料をストレプトアビジン(Dynalより入手)でコートした単一の直径2.8μmビーズを5μl溶液に添加する。試料を顕微鏡用スライドガラスの表面に10μl液滴として走査機器に呈示した。照明及び集光は試料の上からされるよう配置した。装置は、y方向に2.2μmのライン間ステップによりX方向に試料を横切る1μm間隔で蛍光強度測定が行われるように設定した。レーザのスポット・サイズは6μmとした。これによって各走査線が部分的に重なりあう。表は、位置(試料番号)に対する相対強度(アナログ対デジタル・コンバータ又はADCカウント)をいくつかの隣接走査線についてプロットしてある。最初に、FITC−ビオチンは、ビーズ上に濃縮されたストレプトアビジン部位に拡散するには不十分な時間を有した。試料の走査は実験中、間隔を置いて行った。照射から得た信号が各ポイントでレーザの経路中にある標識(FITC−ビオチン)の分子数に比例する。もし、この場合、標識が上記液滴全体で均質ならば各ポイントにおける信号は試料を通るレーザの経路長に比例する。上位の線図はあきらかに各走査線が液滴を通る横断面を示しており、この場合の液滴のメニスカスは予測通り半円球である。
【0055】
もし標識の濃度が知られているならば、試料の容積及び形状(この場合、液滴)は計算によって推定することができる。また、続いて、もし溶液の容積及び高さが分かっているならば、既知の溶液を有する装置をキャリブレーション後、得られた強度信号から遊離標識の濃度を計算することが可能である。
【0056】
経時的に、FITC−ビオチンがビーズに拡散し、徐々にビーズの表面に集中する(下方のプロット)。この実験では、30分後に平衡状態に達する。ビーズ上の信号は等量の溶液のものよりも高いことがわかる。また、このビーズからの信号が溶液からの信号に加えられることが分かる(平衡状態でPVS/USV=約6.1)。
【0057】
実施例2では、測定が実施され、データが試料の各々のポイントに対して保存された。この用途のために修飾されたケムスキャンRDI(Chemscan RDI)は、3つの検出器チャンネルを有しており、400mm2の一回の走査で6億回以上の読み取りを行うことができる。分析をスピードアップし、保管のために保存を要するデータ量を少なくするために、コンピュータに送られる最終分析のためのデータ量を少なくすることが求められる。このことは、未加工データに対して閾値アルゴリズムを適用することによって達成できる。本発明は、2通りの閾値アルゴリズムを利用する。「頻度表」閾値化では、各測定を強度の値のテーブルに置く。もし信号測定が事前に設定された割合(例えば20%)でその点に対して行われるならば、その測定はコンピュータに送られる。この閾値を超えない測定の全てが破棄される。「動的閾値化」では、システムは信号の移動平均を計算し、事前設定が移動平均よりも高いそれらの測定を保持する。また、信号応答の勾配を連続的に測定し、該勾配又は該勾配の変化率が事前に設定された値又は該平均の設定割合よりも大きいか、小さい場合にイベントの開始又は終了をトリガーすることで、動的閾値化することが可能である。
【0058】
頻度表閾値化は、試料中に明るい対象物が僅かしかなく、かつバックグラウンドが低い場合に良好に作用する。動的閾値化は、遊離標識が著しい濃度で存在する場合に個々の部位に基づいて信号を単離及び記録することができるという利点を有する。
【0059】
1本以上の走査線に関する未加工データは、走査中にシステムによって短時間保持される。このことは、ビーズ又は細胞等の対象物が閾値化によって検出された場合、バックグラウンド・データの残りを拒否する前に対象物に対して該対象物のすぐ前後の測定試料が測定試料の残りによって保持されることを意味する。
【0060】
図7は、動的閾値を実行している間、米国特許第5663059号に示すようなケムスキャンRDI装置によって液体試料中で検出された蛍光粒子の典型的な走査マップを示す。左側走査マップは、見出された全ての蛍光粒子を表示し、右側走査マップは本発明の実施形態の方法で実行されたアッセイの蛍光により標識されたビーズに対して決定された特徴に一致する粒子を表示する。
【0061】
ビーズ又は細胞の寸法及び容積の推定
図8は、典型的な標識ビーズに対するライン増幅を与えるものである。多くの場合球形であるビーズ及び細胞は、X及びY方向において「半正弦波」である複数のライン増幅プロット(Z)を与える。これらのプロットはビーズ又は細胞の正確な複製ではない。これはあくまでも近似である。例えば、プロトタイプは正規分布であるビーム・エネルギーを有する。ビーズは球形である。したがって、ビーズの真の幅に対する補正は正規分布と正弦波関数の組み合わせである。サンプリング速度は走査速度よりも高い。例えば、試料が1μm間隔毎(2ms-1で走査、2MHzでサンプリング)に取られるが、レーザのスポット・サイズはよりいっそう大きい(直径6μm)。このことは、ビーズ又は細胞の真の直径が概ねプロットの幅からレーザ・スポット径の2倍をひいたものであろうことを意味している。既知の大きさのビーズは、装置のキャリブレーションに使用される。
【0062】
結合及び遊離蛍光測定
ビーズ又は細胞がレーザ・スポット径よりも小さいか等しいならば、ライン増幅プロット上のピーク強度は、ビーズ又は細胞に結合した蛍光体の量及びその上の蛍光体溶液の容積に直接的に比例しなければならない。このことは、PVSとして取られる。レーザのスポット・サイズよりも大きいビーズ又は細胞について、ピーク強度値は、補正することができる細胞又はビーズの直径に比例した量によってアンダー・リードされる。3D−プロット下の領域もまた別のキャリブレーションを有するPVSを表すために使用することができる。
UVSは、閾値アルゴリズムよって検出されたビーズ又は細胞の前後に取られた前(プレ)及び後(ポスト)試料から得ることができる。
【0063】
このようにして、収集された全ての未各データを記録することなく結合及び遊離標識の両方で読み取りを得ることが可能である。最大で100%までUVSの対応部分を差し引くことで結合標識に加えられた遊離ラベルからの信号に対して補正を行うことができる。あるいは、動的閾値は、遊離標識寄与率の基準線をPVSに自動的に与え、結合標識はこの閾値以上のピークの高さ又は面積として取られる。そのことは、集団ボリューム・エレメントに対するピーク強度値がこのプロット上の最大値から得ることができ、また非集団ボリューム・エレメントの強度がプロットの縁で前及び後試料から得られることを意味している。
【0064】
非集団ボリューム・エレメント信号もまたシステムによって記録された平均バックグラウンド閾値から得ることができ、或いは走査のどこでも得られる最も低い信号として得ることができる。
【0065】
統計的サンプリング及び分析
個々のビーズ又は細胞は、結合部位の寸法、数、又は受容体発現等のキー・パラメータにおいて大きく変動し得る。これらの理由から、定量的データを集める際に、僅かのビーズ又は細胞からの信号の測定に依存することは賢明ではない。本発明の方法では、著しい数のビーズ又は細胞が使用可能である(一般に一試料中に100〜1000)。ビーズ又は細胞全体のピーク又は平均強度等のキー・パラメータは、個々に記録され、このデータは次に効果的に集団として処理される。各ビーズ又は細胞は、効果的に分離アッセイであり、その集団に対して得られたデータは一般に正規分布(図9を参照)である。
【0066】
本発明は集団統計学を利用して後に続く数学的分析に対して正確なデータを提供する。標的部位のピーク強度又は面積強度及び隣接遊離標識強度の値は、試料内の全ての部位に対して記録される。このデータは、頻度ヒストグラムとしてプロットされる。正規分布適合(Gaussian fit)が集合データに与えられ、平均値が戻される。この同一正規分布適合法は、寸法、形状、及びスペクトル特性等の他の主要な判別手段についての頻度ヒストグラムに適用される。図10は、バックグラウンド・ノイズ閾値切り捨てに近似した強度を持つビーズ集団のピーク閾値に対する頻度ヒストグラムを示す。それらのデータをガウス集団に適合させることは、平均が検出可能な閾値以下の無視できる結果である集団の正確な表示を与える。図11は、同一集団の異なる測定に対するヒストグラム間の相関性を示す。図12は、汚染された粒子の集団の「正規分布形状(Gaussian shape)」判別のための典型的な判別式を示す。汚染粒子の集団がそれ自身正規分布ではないことに注目する。
【0067】
液体メニスカスの影響に対する補正
液体メニスカスは、アッセイを実行する際に問題となる。ウェル内で、及び試料の上から走査する場合に1つのウェルから次のウェルで正確かつ再現性ある測定を可能とするために、液体を通した一定の経路長(均一な深さ)が必要である。メニスカスはまた、レンズとしても作用し、焦点をずらしてしまう。残念なことに、同一ウェル内で可能な凸状及び凹状の両方のメニスカスを有する薬物スクリーニングのための少量(<1μl)に生ずるメニスカスを制御することは非常に困難である。図6は、液体試料のメニスカスをプロットするための装置の能力を説明するためのものである。この試料は、平坦なスライド上にある液滴であった。システムは、上又は下から走査して、マイクロウェル内の試料のメニスカスをプロットするためにも使用される。遊離ラベル濃度は試料の容積全体にわたって実質的に一定であり、したがってUVSはメニスカスをプロットするのに使用することができ、その悪影響を訂正するためにデータに対して数学的適合を行うことができる。データは、動的閾値化によって検出された部位から得られた信号からUVSをプロティッグすることで大きく減少させることができる。このようにして、数千部位(例えば、細胞)が数千のUVS読み取りを提供し、たとえより低い解像度でも、補正に十分なほどプロットされるメニスカスを可能とする。PVS/UVS比はピーク強度(PVS)及び前及び後試料の平均(UVSに関して)によって各部位について決定することができる。
【0068】
キャリブレーション
検出器から得られた信号は、レーザの直径や液体の深さに対して常に関係しているわけではない。例えば、以下のことがいえる。
【0069】
1.レーザ・スポットは、好ましくはウェルの底面に対して焦点が合わせられる。光学系のセットアップに応じて、焦点深度はスポット径によって変えることができる。実験系では、6μmのレーザ・スポット寸法によって焦点深度が±26μmとなる。これを10μmに増加させることで、±74μmの焦点深度が得られる。もし液体の深さが焦点深度よりも大きければ、レーザのボリューム・エレメントの一部は、焦点から外れる。
2.集光角度は、遠くにあるものよりもより効率的である検出器に最も近接した液体中の標識分子からの集光によって制限される。
【0070】
3.界面、特に液体と空気との界面での放出されたは光の反射は、液体中の標識分子からの光の回収効率を減少させる。
4.レーザの経路にある分子は、得られた信号が所定の経路長に関して濃度に対して非線形的関係となるように励起又は発光を減衰させる。
5.検出器は、その範囲のいくつかに対して非線形である。
【0071】
これらの問題は、既知の深さ及び蛍光体濃度の溶液に分散された既知の検出体含有物及び寸法のビーズによってシステムをキャリブレーションすることで補正することができる。得られた値はソフトウェアの「ルックアップ」テーブルで使用することができ、又は実施例1に記載の基本的数学モデルを訂正するためにアルゴリズムを誘導する際に使用することができる。そのようなアルゴリズムを使用することで、既知の蛍光体濃度からなる流体の深さ、既知の深さの流体の蛍光体濃度、蛍光体溶液中で対象物に結合又は関連付けられた蛍光体の量を正確に推定することができる。
【0072】
レーザ・スポットは、ビーズ又は細胞が置かれているプレートの底部に焦点が合わせられる。磁気によってビーズがレーザの焦点面に引きずり込まれるように、磁気ビームを使用することができる。溶液の大部分は焦点深度の範囲内にあるのではないが、光錐によって照射される。しかし、検出器のピンホールは、スポット・サイズよりもかなり大きい面積を有しており、この光錐からの発光が集光される。したがって、我々は光線を全く平行にしたとき得られるであろう信号と類似の蛍光信号を得る。これによって、たとえレーザの焦点深度を超えても任意の低蛍光体濃度に対する信号と液体の深さとの近線形相互関係が与えられる。
【0073】
図13は、一定の深さ及び既知の濃度のフルオレセイン溶液による装置のキャリブレーションを示す。図14は、既知のフルオレセイン含有物(シグマ・ケミカル(Sigma Chemical Co.))からなり、サイズが液体の既知の深さの範囲内であるビーズによる装置のキャリブレーションを示す図である。
【0074】
判別(Discriminants)の適用
実施例2では、リガンド/受容体結合のKdはたいへん低く、部位上の受容体の濃度は相対的に高い。このモデル実験では、我々はバックグランド汚染からの著しい干渉を予測していなかった。実際のアッセイでは、特に薬物発見の場合、Kdがよりいっそう低く、かつ受容体の濃度がよりいっそう低くなることが一般的である。Kdが10-9である場合、一般的におそらく50,000〜100,000個の受容体が細胞に存在し、又は数十万個の受容体がビーズ上に存在する。また、コスト削減又は受容体の飽和を避けるために低濃度の標識リガンドを使用することが望ましい。このことによってアッセイからより少ない信号が導かれる。アッセイの構成成分、特に細胞培養成分や標識リガンド・ストック由来の微粒子から自然に生ずるバックグラウンドの自己発光は、アッセイしている部位と等しいか、又はそれ以上の輝度を有することができる。実地体験によれば、現実のアッセイでは標識部位のものと同様の輝度で1μl中60,000ほどの汚染された対象物が存在することが示される。
【0075】
バックグラウンド汚染を減少させるための生物学的試料の精製は高価であり、しばしば活性を減少させる。最小限の成分精製でアッセイを実施可能とすることが望まれる。
【0076】
本発明は、米国特許第5663057号に記載されたライン間の相関、寸法識別、正規分布形状基準、色識別、及び他の識別を利用して汚染された対象物からの信号を拒否する。これらの識別は、バックグラウンドよりもかなり明るく標識された細菌をポジティブに特定かつ計数するために開発されたもので、標的分析物が汚染よりも明るくはない生物化学的アッセイにおけるバックグラウンド汚染を拒否する上で常に妥当なものとはいえない。したがって、本発明を実施するために新たな識別がこの方法に加えられた。
【0077】
装置の感度の限界に近いバックグラウンド・ノイズは、しばしばプライマリ・チャンネルの標的と類似の正規分布形状を示すことができる。低強度信号に対して、本発明は検出器間の相関を用いる。標的対象物は、電気的ノイズ等のバックグランド・ノイズがない1つ以上の検出器チャンネルにおいて正規分布である信号を与える。
【0078】
細菌の検出は、希に起こる現象の検出に向けられる。各現象の相対的強度は重要ではなく、閾値以上に設けられている。本発明は、結合ラベル及び遊離ラベルの両方に対して強度の値を必要とする。
この例は、ビーズに基づくアッセイの解離定数を推定し、活性化合物によってこの結合の競合阻害の範囲を測定するために、本発明の方法がどのようにして適用されるかを例証する。図4は測定原理を示す。
【0079】
受容体によって被覆された磁気ビーズを調製する。ビーズ上の受容体の数は、標識リガンドからなる溶液でビーズをインキュベートすることで推定される。リガンドの濃度は、結合のための予測Kdを上回る。結合リガントの量は、磁石によって装置の焦点にビーズを引き込み、さらに懸濁液を走査することによって測定される。動的閾値アルゴリズムを使用してバックグラウンドよりも著しく明るい対象物のみを検出する。半値幅、寸法、スペクトル比、ガウス形状等の複数の識別からなる一組の識別を未加工のデータに適用し、ビーズの特徴に一致する対象物のみが表示される。
【0080】
ビーズに対する測定の全てに対するヒストグラムをプロットし、かつパラメータ毎にガウス分布をチェックすることで、システムが実際にバックグラウンドの汚染粒子からビーズが識別したことを確認する。遊離リガンドにもとづく信号は、ビーズからの信号に隣接して測定してもよい。あるいは、閾値アルゴリズムをバックグラウンドがゼロとなるように、またこのバックグラウンドよりも上のピークのみが測定されるように設定してもよい。このようにして、遊離ラベルにもとづく信号は、全信号から差し引かれ、ビーズの信号のみが与えられる。
【0081】
ビーズとして確認された全ての対象物のピーク又は平均強度を周波数ヒストグラムにプロットする。ガウス適合は、このヒストグラムに対してなされ、分布の中心にある強度の値は、集団に特有なものである。ビーズに結合した蛍光体(したがって受容体)の分子数を周知の蛍光体含有物からなるビーズに対して得られたキャリブレーション曲線と得られた蛍光値とを比較することによって計算される。
【0082】
結合のKdは、予測Kdを下回る標識リガンド濃度でアッセイを繰り返すことで推定してもよい。ピーク強度値分布の中間に対して平衡状態で結合標識リガンドの適量が得られる。平衡状態での遊離リガンド濃度は、ビーズに隣接した溶液の信号から得られる。ビーズの容積を推定して数学的補正をビーズに対して測定した半値幅に適用してもよい。
【0083】
ビーズの容積及びビーズあたりの受容体分子の平均数がここで分かる。これは、局所濃度として表すことができる。
レーザによって照明された遊離ラベルの容積及び平衡状態でのその容積の濃度がここで分かる。
結合に関する解離定数の基準は、今や以下に記述する数学的モデルを適用することで計算することができる。
【0084】
単純化した数学的モデル
図4を参照すると、可逆的受容体:リガンド相互作用のKdは、受容体分子が細胞又はビーズの容積全体に等しく分散されていると考えられる受容体の局所濃度を表していると仮定することで推定される。我々はビーズ受容体濃度(BR)と呼ぶ。この作業仮説は、ビーズ及び細胞の寸法、さらに実際のアッセイで使用される結合受容体数についてについて実際面で十分に作用する。よって、次のようになる。
【0085】
BV=ビーズ容積
NRB=ビーズあたりの受容体の平均数
BR=NRB/(BV×アボガドロ数)
【0086】
遊離リガンド濃度は、バルク・リガンドのリガンド濃度と推定され、また実質的に一定であると推定される(遊離リガンドの感知可能な減少なし)。Kd対PVS/UVSの推定値を得るために、以下のように仮定する。
【0087】
NLB=各ビーズの標識リガンド分子の予測数
(L)=バルク遊離リガンド濃度
IV=レーザ光線の照射容積
NLB=[L]×NRB×BV×アボガドロ数/(Kd+[L])
UVSに含まれるリガンド分子の数=[L]×IV×アボガドロ数
PVS={(IV−BV)×[L]×アボガドロ数}+NLB
【0088】
したがって、モデルは、図4にプロットしたようにKd対PVS/UVSであってもよい。このプロットが得られると、結合のKdが遊離リガンド濃度の幅広い範囲にわたって得られたPVS/UVS信号の信号測定から推定することができ、結合又は遊離標識が変化している複合アッセイに適用することができる。この数学的モデルは、実施例3のPVS/UVSの実験結果と良好な相関関係を示した。
【0089】
この方法は、連続希釈を試験する必要無しに単一測定によってKdの推定を可能とするが、測定精度を改善するために連続希釈を適用してもよい。表面上の受容体のKdを溶液中のそれから変化させてよいが、受容体は最もしばしば細胞膜上又は細胞膜内に見出される。この方法は、自然環境で生物学的分子に対するKdを推定するための手段を提供する。
【0090】
この計算は、装置内のソフトウェアに実装された数学的モデルに変形可能である。装置は、ビーズ又は細胞に対するメジアン・ピーク強度信号、ビーズ又は細胞の数、それらの真の寸法、及び遊離蛍光による信号を自動的に決定する。それらの値を数学的モデルに適用してリアル・タイムでKdの基準を計算する。装置はまた結果の精度に関して統計的信頼度も推定することができる。
【0091】
活性化合物(例えば、候補薬物)は、化合物をモデル・アッセイに添加した時に観察された結合:遊離信号比の変化から測定することができる。このようにしてIC50を推定することができ、また化合物のKdをさらに推定することが可能である。
【0092】
プルーフ測定
実施例3と我々が言及する特異的測定例は、上記の理論的仮定を確認するために実行され、このことはここで図15乃至図21を参照して説明する。
【0093】
この実施例では、試薬は、5.5μm直径、結合能1.48μgマウスIgG/mgビーズのヤギ抗マウス抗体被覆ポリスチレン・マイクロスフェアであって、バングズ・ラボラトリーズ社(Bang's Laboratories, Inc., 9025 Technology Drive, Fishers, IN 46038-2866, USA.)によって供給され、4℃保存のホウ酸緩衝液(100mM、pH8.5、0.1%牛血清アルブミン、0.05%Tween、10mM EDTA、及び0.1%アジ化ナトリウムを含む)中、1.045×108ビーズ/ml含まれる。
【0094】
マウスIgG、k(MOPC−21)、フルオレセイン・イソチオシアネート(FITC)結合体、リン酸緩衝液食塩水(0.01M、pH7.4、1%牛血清アルブミン、及び15mMアジ化ナトリウム含む)中、免疫グロブリン濃度200μg/ml、タンパク質濃度200μg/ml、フルオレセン/タンパク質モル比5.8。特異性(免疫電気泳動):抗マウス全血清、抗マウスIgG1、及び抗マウスIgG k(接合に先立って)に対比して単一円弧状の沈降。
【0095】
特異性(オークターロニー二重免疫拡散法):抗マウスIgG1による単一円弧状の沈降、抗マウスIgG2a、IgG2b、IgG3、IgM又はIgAとは反応せず(接合に先立って、供給元:シグマ(Sigma, 3050 Spruce Street, Saint Louis, Missouri 63103, USA)。
Dubelccoのリン酸緩衝液食塩水(10mM、pH7.4、120mM塩化ナトリウム含む、カルシウム又はマグネシウム無し)。供給元:ライフ・テクノロジー社(Life Technologies Ltd., P.O. Box 35, 3 Fountain Drive, Inchinnan Business Park Paisly, PA4 9RF,UK).
【0096】
450,000分子当量可溶性フルオロクローム(450,000MESF)の量子蛍光ビーズ、直径7〜10μm、界面活性剤及び0.1%アジ化ナトリウムを含むリン酸緩衝液中、約2×106ビーズ/ml(製品技術速報からの情報)。供給元、シグマ(Sigma)。
フルオレセイン・イソチオシアネート(FITC)異性体1、純度約98%(HPLC分析)。供給元、シグマ(Sigma)。
【0097】
アッセイ仮説の立証にとって最初に必要とされることは、一定の経路長での蛍光と蛍光体濃度との相互関係、及び一定の蛍光体濃度での蛍光と経路長との相互関係が線形であることを確立することである。
立証で必要とされる2つの生化学的パラメータは、結合相互作用のKd、及びビーズ上の利用可能な結合部位の最大数である。これらは両方とも単一ビーズ滴定実験によって測定することができる。
Kdは2つの測定のより明確なものであり、最大ビーズ蛍光の大半が生ずる蛍光リガンドの濃度に相当し、平均ピーク高の後に部分的に過剰リガンド溶液の強度に対して補正される。
【0098】
ビーズ上の利用可能な部位の最大数は、一定の経路長さ及びPMT利得でリガンド濃度に対して遊離リガンドの凝集体蛍光をプロットすることで見出すことができる(アッセイは溶液の欠乏を生ずることがない条件下で行うべきである)。リガンド濃度に対比させて蛍光をプロットした後、補正平均ピーク・ビーズ強度の蛍光に等しい溶液蛍光を有するリガンドの濃度を得ることができる。この値及び経路長は、適当な計算ソフトウェアに入力され、レーザ経路における蛍光リガンド分子の有効数が計算される。ビーズあたりの部位有効数はこの番号に等しい。経路長に対比した溶液蛍光の応答がこの計算に関して線形であることが重要である。
【0099】
ここで注目すべきことは、レーザ光の経路が円錐状となるだろうが、我々のモデルはこの円錐内の蛍光体分子の有効数を、照射された容積がレーザ・スポットの直径に等しい直径の円柱のものであると仮定することによって計算することができる。
【0100】
使用したビーズが半透明であることから過剰蛍光体溶液の蛍光に対してビーズ強度の値を補正することが重要であり、それによってレーザ光による任意の過剰蛍光体の励起が可能となる。蛍光集光用ピンホールは直径が2mmであり、したがって溶液蛍光の大部分が集光されるようにしてビーズを通過する必要がない。このことは、一定の深さ(20μm)で異なる濃度のフルオレセン溶液(PBS中; ブランク、0.25μM、0.5μM、及び1.0μM)で450,000MESFビーズの蛍光を測定することで実験的に提供される。フルオレセイン濃度に対する未補正ビーズ蛍光のプロットによって直線が与えられ、溶液蛍光の100%を差し引くと、全てのビーズが同様の強度を呈した(図17)。
【0101】
蛍光に対する平均補正ビーズ蛍光の比を、Kd、利用可能な受容体部位、経路長、及び蛍光体濃度の入力値を用いてソフトウェアによって予測された結合対遊離読み取りに対してプロットすることができる。もしモデルが正確であり、Kd及び利用可能な受容体部位の値が補正されるならば、予測した結合対遊離蛍光に対比させた測定された結合対遊離蛍光のグラフは、勾配が1の直線とすべきである。
【0102】
蛍光と蛍光体濃度との直線的な関係の実験による確認は、一定の光電子増倍管ゲイン、かつ一定の経路長(500μm)でDubelccoのPBS中、0.1μMから1μMまでの濃度範囲のいくつかのフルオレセイン溶液の蛍光を測定することによって行った。経路長は、副尺付きカリパスで所望の深さに設定された異形プランジング・デバイスをフルオレセイン溶液に挿入することによって固定した。凝集蛍光モード(遊離溶液からのデータ収集を可能とするために効果的に止まった閾値化)に設定された上記装置上で溶液を走査し、蛍光読み出しが走査プロファイルから推定した平均蛍光であった。フルオレセイン濃度に対して蛍光をプロットすると直線が得られる(図15)。一定のPMTゲインで用いた濃度で蛍光と経路長との間の直線的な関係は、フルオレセインの1μM溶液を用い、かつ副尺付きカリパスで設定されたプランジング・デバイスの深さを変えることで、同様に達成された。経路長に対して蛍光をプロットすることで直線が得られた(図16)。
【0103】
1nM、5nM、10nM、50nM、100nM、500nM、1.0μMの濃度でMOPC−21−FITC接合体からなる溶液をDubelccoのPBSで調製した。ヤギ抗マウス・ビーズをボルテックス(Vortex)混合器によって再懸濁させ、DubelccoのPBSで2,500ビーズ/μlの濃度まで希釈した。この希釈されたビーズ懸濁液を次にMOPC−21−FITC液の各々に添加した(2μlビーズ+100μl溶液で最終濃度が50ビーズ/μlとなる)、PBS緩衝液ブランクが含まれた。混合後、反応管を暗所、室温で、たまに混合しながら3時間インキュベートした。
【0104】
複数のビーズ懸濁液(各々が50μl)の走査は、試料の深さを200μmに固定し、上記した装置で透明な底部のマイクロタイタ・プレートを用いて、下から行った。
【0105】
閾値アルゴリズムを各々のビーズをピックアップするように設定し、データをピーク強度及び半値幅について収集した。溶液の蛍光値(UBS)は閾値をオフにし、粗粒プロファイルを走査する。溶液蛍光値を表示された走査プロファイルの中間として取る。各溶液濃度に対する未補正ビーズ平均ピーク高蛍光強度(PVS)を走査結果画面から、標準偏差の値、及び確認された結果の番号と共に取った。ビーズのみによる信号を単離するために、溶液蛍光を各データ・ポイントについて平均ピーク強度蛍光値から差し引いた。次に、補正ビーズ蛍光をMOPC−21−FITC濃度に対してプロットした(図18)。このプロットから、2次リガンド結合が開始されて100nMの上記リガンド濃度がおそらく抗体間自己結合によって開始されていることが明らかとなった。したがって、100nMに対する滴定曲線(図19)をプロットすること、及び相互作用のKd及びビーズあたりの利用可能な受容体数を、MOPC−21−FITC濃度に対比させて輸液蛍光をプロットした後、このグラフから上記したようにして推定することが決定される(図20)。実験に基づく結合対遊離結果を、予測された値に対してプロットした(図21)。
【0106】
結合相互作用のKdは、1.2nmol/lであることがわかり、また利用可能な結合部位/ビーズの最大数は245,000であることがわかった。予測したPVS/UVS比に対する実験に基づく結合対遊離比のプロットは、勾配が1.86の直線状となった。この証明において、直線性は勾配よりもよりいっそう重要である。なぜなら、レーザ・スポットの大きさが6μmであると仮定され、この値の任意の変化が直線的な様式で予測されたB/F値に悪影響を及ぼすと思われるからである。
【0107】
この例では、結合のKd、ビーズ又は細胞の大きさ及び容積、ビーズ又は細胞上の結合部位の数、遊離標識濃度、及びアッセイ中の結合部位の占有率を、本発明の装置が測定及び推定するために使用可能であることを確証する。さらに、ひとたびキャリブレーションが行われると、本発明のシステム及び方法を使用して、得られた測定に対して単純な数学的モデルを用いることで一連の希釈又は分離を必要とすることなく、単一のウェル内での可逆的結合相互作用のKDを推定してもよい。
この基本原理は、複合解離定数を含むより複雑な相互作用の測定に適用することができ、また競合化合物のKDを推定するためにも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用するために構成された装置の模式図である。
【図2】 図1の装置の走査プロセスを示す図である。
【図3】 2つのアッセイ部位に適用される本発明の方法及び装置の模式的側面図である。
【図4】 本発明の基本理論的要素を説明するための図である。
【図5】 本発明の基本理論的要素を説明するための図である。
【図6A】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図6B】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図6C】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図7】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図8】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図9】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図10】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図11】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図12】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図13】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図14】 アッセイが実行されているプロセスの過程における種々の段階で本発明にもとづく装置の出力を示す一組のグラフである。
【図15】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【図16】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【図17】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【図18】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【図19】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【図20】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【図21】 理論的仮説を提供する第3の実施例に関連した一組のグラフである。
【符号の説明】
1 レーザ
2 光線
3 ビーム拡大器
4 走査ミラー
5 レンズ
6 フィルタ
7 アッセイ用試料
8 受光ユニット(光電子増倍管)
9 解析部
10 増幅及びサンプリング用電子機器
11 データ処理手段
12 表示手段
Claims (33)
- 1つの成分が他の成分に結合する量を判定する非分離アッセイを実施する方法であって、
溶液に第一標識成分を提供するステップと、
複数のビーズ、細胞、表面又はウェルからなるアレイを提供し、第二成分を前記複数のビーズ上、表面上、細胞内又はウェル内に配置するステップと、
前記アレイを前記溶液に浸すステップと、
前記複数のビーズ、細胞、表面又はウェルを照射する間、光が溶液を透過するように、照射光線によって前記アレイを走査するステップと、
前記照射中に少なくとも一つの波長で前記複数のビーズ、細胞、表面又はウェルの各々及び前記溶液からの受光強度を判定するステップと、
前記受光強度のピーク値、前記ピーク値のプロット下の領域、又は第二成分位置の3D強度プロット下の前記領域を用いて、前記第二成分に対する前記第一標識成分の結合量を判定するステップと、
前記第二成分の前強度値及び後強度値、前記アレイの走査中に得られた最小信号、又は前記走査中に得られた平均バックグラウンド値から、前記溶液中の前記第一標識成分の量を判定するステップと、
i)前記第一標識成分の前記第二成分への結合量の、ii)前記溶液中の前記第一標識成分の量、に対する比率を判定するステップと、を有することを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、前記照射光は、レーザ光線よって生ずることを特徴とする方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記受光された光は蛍光によって生じた光であることを特徴とする方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、複数の波長の光を受光することを特徴とする方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の方法において、前記受光強度は、i)各ビーズ、細胞又はウェルの直径及び容積、又はii)各表面の直径、及び前記ビーズ、細胞、表面又はウェルに結合した分子の数を判定するために用いられることを特徴とする方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法において、前記照射光は、発光によって前記試料の上又は下から照射するように配置され、前記発光は、前記照射光が前記ビーズ、細胞、表面又はウェルと前記ビーズ、細胞、表面又はウェル上又は前記ビーズ、細胞、表面又はウェルに隣接した溶液の有意な容積との両方に照射されるようにして任意の組み合わせで試料の上又は下から検出されることを特徴とする方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の方法において、前記照射光は、1回の走査が次の回の走査と重複部分を生ずるようにして直線上に前記溶液及び前記複数のビーズ、細胞、表面又はウェルを走査し、それによって受光強度の連続測定が可能となることを特徴とする方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の方法において、前記受光強度の関連データは、処理すべきデータ量を減少させるために固定閾値又は可変閾値を用いてフィルタにかけられることを特徴とする方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の方法において、閾値を用いて、前閾値信号試料及び後閾値信号試料が各ビーズ、細胞、表面又はウェルに隣接した遊離標識の基準として使用され得るようにバックグラウンド遊離標識信号から関連結合部位を有する複数のビーズ、細胞、表面又はウェルを単離するステップと、液体メニスカスの効果を補正するステップとを有することを特徴とする方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法において、フィンガ−プリント又はディスクリミナントを使用して、前記結合部位に関連した前記結合量及び前記溶液中の前記第一標識成分の量を判定する前に、バックグラウンド汚染粒子から、関連結合部位を有する複数のビーズ、細胞、表面又はウェルの集団を検出することを特徴とする方法。
- 溶液中の第一標識成分が複数のビーズ、細胞、表面又はウェルからなるアレイの第二成分と結合する量を判定する非分離アッセイを実施する装置であって、
前記複数のビーズ、細胞、表面又はウェルを照射する間、光が前記溶液を透過するように、照射光線(2)によって前記アレイを走査する走査手段(4,5,6)と、
前記照射中に少なくとも一つの波長で前記複数のビーズ、細胞、表面又はウェルの各々及び前記溶液からの受光強度を判定する手段(8,9,10)と、
受光強度のピーク値、前記ピーク値のプロット下の領域、又は第二成分位置の3D強度プロット下の前記領域を用いて、前記第二成分に対する前記第一標識成分の結合量を判定する手段(11)と、
前記第二成分の前強度値及び後強度値、前記アレイの走査中に得られた最小信号、又は前記走査中に得られた平均バックグラウンド値から、前記溶液中の前記第一標識成分の量を判定する手段と、
i)前記第一標識成分の前記第二成分への結合量の、ii)前記溶液中の前記第一標識成分の量、に対する比率を判定する手段とを有することを特徴とする装置。 - 請求項11記載の装置において、前記走査手段はレーザ光線を有することを特徴とする装置。
- 請求項11又は請求項12に記載の装置において、複数の波長からなる光を受光することを特徴とする装置。
- 請求項11〜13のいずれかに記載の装置において、前記判定する手段は、前記受光強度を用いて、i)各ビーズ、細胞又はウェルの直径及び容積の少なくとも一つ、又はii)各表面の直径、及び前記ビーズ、細胞、表面又はウェルに結合した分子の数を判定することを特徴とする装置。
- 請求項11〜14のいずれかに記載の装置において、前記照射光は、発光によって前記試料の上又は下から照射するように配置され、前記発光は、前記照射光は前記ビーズ、細胞、表面又はウェルと前記ビーズ、細胞、表面又はウェル上又は前記ビーズ、細胞、表面又はウェルに隣接した溶液の有意な容積との両方に照射されるようにして任意の組み合わせで前記試料の上又は下から検出されることを特徴とする装置。
- 請求項11〜15のいずれかに記載の装置において、前記照射光は、1回の走査が次の回の走査と重複部分を生ずるようにして直線上に前記溶液及び複数のビーズ、細胞、表面又はウェルを走査し、それによって受光強度の連続測定が可能となることを特徴とする装置。
- 請求項11〜16のいずれかに記載の装置において、前記受光強度の関連データは、処理を要するデータ量を減少させるために固定閾値又は可変閾値の前記判定する手段を用いてフィルタにかけられることを特徴とする装置。
- 請求項11〜17のいずれかに記載の装置において、前記受光した光は、前記遊離標識からの前記蛍光の実質的割合を検出可能とするような固定された又は調整可能なピンホールを介して集光されることを特徴とする装置。
- 請求項10に記載の方法において、ガウスフィットを前記集団にかけ、その平均値を前記結合量及び前記溶液中の前記第一標識成分の量を判定するのに利用することを特徴とする方法。
- 請求項1〜10及び19のいずれかに記載の方法において、ビーズ、細胞、表面又はウェル周辺の溶液中の第一標識成分の効果に対し、前記結合量の補償は、該ビーズ、セル、表面又はウェルに結合する第一標識成分の前記受光強度から溶液中の第一標識成分の前記受光強度を減算することにより得ることを特徴とする方法。
- 請求項2に記載の方法において、前記アレイは複数のビーズからなるアレイであり、前記アレイを構成するビーズは磁気ビーズであり、磁石は前記ビーズを焦点面に引き込むように設けられることを特徴とする方法。
- 請求項11〜18のいずれかに記載の装置において、更に、ビーズ、細胞、表面又はウェル周辺の溶液中の第一標識成分の効果に対し、前記判定された結合量を、該ビーズ、セル、表面又はウェルに結合する第一標識成分の前記受光強度から溶液中の第一標識成分の前記受光強度を減算することにより補償する手段を有することを特徴とする装置。
- 請求項12に記載の装置において、前記アレイは複数のビーズからなるアレイであり、前記アレイを構成するビーズは磁気ビーズであり、磁石は前記ビーズをレーザービームの焦点面に引き込むように設けられることを特徴とする装置。
- 請求項1〜10及び19〜21のいずれかに記載の方法において、前記アレイを構成するビーズ又は細胞の数を決定することを特徴とする方法。
- 請求項11〜18、22及び23のいずれかに記載の装置において、更に、前記アレイを構成するビーズ又は細胞の数を決定する手段を有することを特徴とする装置。
- 請求項1〜10、19〜21及び24のいずれかに記載の方法において、前記結合の解離定数(Kd)は、i)前記第一標識成分の前記第二成分への前記結合量の、ii)溶液中の第一標識成分の量に対する比率から決定されることを特徴とする方法。
- 請求項11〜18、22、23及び25のいずれかに記載の装置において、更に、i)前記第一標識成分の前記第二成分への前記結合量の、ii)溶液中の第一標識成分の量に対する比率から、前記結合の解離定数を決定する手段を有することを特徴とする装置。
- 請求項1〜10、19〜21、24及び26のいずれかに記載の方法において、前記受光強度の関連データは固定閾値又は可変閾値を用いてフィルタにかけ、一つ以上のビーズ、細胞、表面又はウェルを検出することを特徴とする方法。
- 請求項11〜18、22、23、25及び27のいずれかに記載の装置において、前記受光強度の関連データは固定閾値又は可変閾値を用いてフィルタにかけ、一つ以上のビーズ、細胞、表面又はウェルを検出することを特徴とする装置。
- 請求項1〜10、19〜21、24、26及び28のいずれかに記載の方法において、前記アッセイに加えられた活性化合物による競合阻害は、i)前記第一標識成分の前記第二成分への前記結合量の、ii)前記化合物を加えた際の溶液中の第一標識成分の量に対する比率の変化により決定されることを特徴とする方法。
- 請求項30に記載の方法において、前記アッセイに加えられる前記活性化合物の解離定数は、前記決定された競合阻害により決定されることを特徴とする方法。
- 請求項11〜18、22、23、25、27及び29のいずれかに記載の装置において、前記アッセイに加えられた活性化合物による競合阻害は、i)前記第一標識成分の前記第二成分への前記結合量の、ii)前記化合物を加えた際の溶液中の第一標識成分の量に対する比率の変化により決定されることを特徴とする装置。
- 請求項32に記載の装置において、前記アッセイに加えられる前記活性化合物の解離定数は、前記決定された競合阻害により決定されることを特徴とする装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9903555.2 | 1999-02-16 | ||
GBGB9903555.2A GB9903555D0 (en) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | Chemical and biological assay method and apparatus |
PCT/GB2000/000549 WO2000049415A1 (en) | 1999-02-16 | 2000-02-16 | Chemical and biochemical assay method and apparatus |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002537563A JP2002537563A (ja) | 2002-11-05 |
JP2002537563A5 JP2002537563A5 (ja) | 2007-05-17 |
JP4527884B2 true JP4527884B2 (ja) | 2010-08-18 |
Family
ID=10847903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000600105A Expired - Fee Related JP4527884B2 (ja) | 1999-02-16 | 2000-02-16 | 化学的及び生物化学的アッセイ方法及び装置 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6730521B1 (ja) |
EP (1) | EP1153299B1 (ja) |
JP (1) | JP4527884B2 (ja) |
AT (1) | ATE359517T1 (ja) |
AU (1) | AU2561400A (ja) |
DE (1) | DE60034315T2 (ja) |
GB (1) | GB9903555D0 (ja) |
WO (1) | WO2000049415A1 (ja) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1239284A1 (en) * | 2001-03-08 | 2002-09-11 | The Technology Partnership Public Limited Company | Non-separation assay method and system using opaque particles |
CN1325915C (zh) * | 2002-05-08 | 2007-07-11 | 松下电器产业株式会社 | 生物分子基底,使用它的检测和诊断方法及装置 |
US7368082B1 (en) * | 2002-12-12 | 2008-05-06 | Tung-Lian Huang | Formulation of spotting solution to achieve uniform spot size and morphology and for nondestructive quality control of assay articles |
US20040171167A1 (en) * | 2002-12-13 | 2004-09-02 | Affymetrix, Inc. | Chip-in-a-well scanning |
US7092843B2 (en) * | 2003-10-21 | 2006-08-15 | X-Ray Optical Systems, Inc. | Apparatus and method for suppressing insignificant variations in measured sample composition data, including data measured from dynamically changing samples using x-ray analysis techniques |
US7877212B2 (en) * | 2004-08-04 | 2011-01-25 | Agilent Technologies, Inc. | Methods and compositions for assessing partially saturated pixel signals |
US7767404B2 (en) * | 2005-08-16 | 2010-08-03 | Chipotle Business Group, Inc. | Apparatus and method for single-step immunosorbent assay for single and multiple analytes |
US8735142B2 (en) * | 2005-08-16 | 2014-05-27 | Chipotle Business Group, Inc. | Systems and methods for immunosorbent assays for single and multiple analytes |
CA2984777C (en) | 2005-09-21 | 2018-04-03 | Luminex Corporation | Methods and systems for image data processing |
CA2719012C (en) | 2008-03-21 | 2013-07-09 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and apparatus for detecting and counting platelets individually and in aggregate clumps |
CA2718992C (en) | 2008-03-21 | 2013-04-30 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and apparatus for determining the hematocrit of a blood sample utilizing the intrinsic pigmentation of hemoglobin contained within the red blood cells |
CA2719020C (en) | 2008-03-21 | 2014-07-08 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and apparatus for analyzing individual cells or particulates using fluorescent quenching and/or bleaching |
JP4887464B2 (ja) | 2008-03-21 | 2012-02-29 | アボット ポイント オブ ケア インコーポレイテッド | 生体試料を撮像するように構成された撮像機器の焦点位置を決定するための方法及び装置 |
WO2009117664A2 (en) * | 2008-03-21 | 2009-09-24 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and apparatus for determining red blood cell indices of a blood sample utilizing the intrinsic pigmentation of hemoglobin contained within the red blood cells |
ES2604978T3 (es) * | 2008-04-02 | 2017-03-10 | Abbott Point Of Care, Inc. | Separación virtual de marcador unido y libre en un ensayo de ligando para realizar inmunoensayos de fluidos biológicos, incluyendo sangre completa |
ES2548133T3 (es) * | 2008-04-09 | 2015-10-14 | Abbott Point Of Care, Inc. | Método de detección de niveles muy bajos de analito en una muestra fluida de película delgada contenida en una cámara de pequeño espesor |
JP5734838B2 (ja) * | 2008-04-09 | 2015-06-17 | アボット ポイント オブ ケア インコーポレイテッド | 分析チャンバ内に置かれた試料の面積を計測するための方法 |
US20100255605A1 (en) * | 2009-04-02 | 2010-10-07 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and device for transferring biologic fluid samples |
US8837803B2 (en) * | 2009-12-31 | 2014-09-16 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and apparatus for determining mean cell volume of red blood cells |
WO2011116305A1 (en) | 2010-03-18 | 2011-09-22 | Abbott Point Of Care, Inc. | Method and apparatus for optically determining at least one hemoglobin related parameter of a whole blood sample |
WO2011119441A1 (en) | 2010-03-22 | 2011-09-29 | Bionex Solutions Inc. | Transfer or interrogation of materials by carrier and receiving devices moving independently and simultaneously on multiple axes |
JP5433517B2 (ja) * | 2010-07-14 | 2014-03-05 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 解析装置及び解析方法 |
US10190986B2 (en) | 2011-06-06 | 2019-01-29 | Abbott Laboratories | Spatially resolved ligand-receptor binding assays |
JP5873183B2 (ja) | 2011-10-18 | 2016-03-01 | ルミネックス コーポレーション | 画像データ処理方法及びシステム |
JP7207294B2 (ja) * | 2017-03-14 | 2023-01-18 | 凸版印刷株式会社 | 解析デバイス、解析キット、及び解析システム |
ES2953289T3 (es) * | 2018-08-03 | 2023-11-10 | Insingulo Ab | Un procedimiento para determinar la interacción entre un ligando y un receptor |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4816419A (en) * | 1983-08-01 | 1989-03-28 | University Of Health Sciences/The Chicago Medical School | Fluorescence ligand binding assay using charge-matched dye and solvent components |
US5830769A (en) * | 1985-03-18 | 1998-11-03 | Wieder; Irwin | Homogeneous fluorassay methods employing fluorescent background rejection and water-soluble rare earth metal chelates |
GB8827853D0 (en) * | 1988-11-29 | 1988-12-29 | Ares Serono Res & Dev Ltd | Sensor for optical assay |
JP3211389B2 (ja) * | 1992-06-30 | 2001-09-25 | 株式会社島津製作所 | 蛍光検出型ゲル電気泳動装置 |
GB9326450D0 (en) * | 1993-12-24 | 1994-02-23 | Multilyte Ltd | Binding assay |
EP0713087B1 (en) * | 1994-11-17 | 1999-04-14 | Chemunex | Apparatus and process for rapid and ultrasensitive detection and counting of microorganisms by fluorescence |
DE69417899T2 (de) * | 1994-11-17 | 1999-11-04 | Chemunex, Maisons-Alfort | Vorrichtung und Verfahren zum Erkennen und Zählen von selten vorkommenden Säugerzellen |
-
1999
- 1999-02-16 GB GBGB9903555.2A patent/GB9903555D0/en not_active Ceased
-
2000
- 2000-02-16 US US09/913,630 patent/US6730521B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-02-16 JP JP2000600105A patent/JP4527884B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2000-02-16 AU AU25614/00A patent/AU2561400A/en not_active Abandoned
- 2000-02-16 EP EP00903860A patent/EP1153299B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-02-16 WO PCT/GB2000/000549 patent/WO2000049415A1/en active IP Right Grant
- 2000-02-16 AT AT00903860T patent/ATE359517T1/de not_active IP Right Cessation
- 2000-02-16 DE DE60034315T patent/DE60034315T2/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6730521B1 (en) | 2004-05-04 |
GB9903555D0 (en) | 1999-04-07 |
EP1153299A1 (en) | 2001-11-14 |
WO2000049415A1 (en) | 2000-08-24 |
AU2561400A (en) | 2000-09-04 |
EP1153299B1 (en) | 2007-04-11 |
ATE359517T1 (de) | 2007-05-15 |
DE60034315T2 (de) | 2008-01-03 |
DE60034315D1 (de) | 2007-05-24 |
JP2002537563A (ja) | 2002-11-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4527884B2 (ja) | 化学的及び生物化学的アッセイ方法及び装置 | |
US12019072B2 (en) | Methods and systems for extending dynamic range in assays for the detection of molecules or particles | |
US9551663B2 (en) | Methods and systems for extending dynamic range in assays for the detection of molecules or particles | |
CN107121396B (zh) | 用于检测分析物的方法 | |
TW412637B (en) | Optical quantification of analytes in membranes | |
CA2458802C (en) | Rapid and sensitive detection of molecules | |
US20060170918A1 (en) | Detection Apparatus and Detection Method for Plasmon Resonance and Fluorescence | |
US20200191778A1 (en) | Compositions and methods for the detection and molecular profiling of membrane bound vesicles | |
JP2002507762A (ja) | 共焦点顕微鏡イメージングシステム | |
US20100196914A1 (en) | Rare cell detection using flat-panel imager and chemiluminescent or radioisotopic tags | |
KR20120132668A (ko) | 라만 분석 기반 고속 다중 약물 고속 스크리닝 장치 | |
CN117388227B (zh) | 使用检测微球测定样品中目标分子浓度的方法、计算机可读介质和分析设备 | |
JP3340715B2 (ja) | 被検体、その相互作用又は反応動力学を定量的又は定性的に測定する方法及びサンプルキャリア | |
EP1239284A1 (en) | Non-separation assay method and system using opaque particles | |
JPH01501893A (ja) | 細胞スクリーニング、装置および方法 | |
JPH11183381A (ja) | 蛍光顕微鏡評価方法および装置 | |
CN114217073A (zh) | 一种基于数字等离子免疫吸附测定法的蛋白质结合动力学超灵敏动态成像分析方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040721 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20040721 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040721 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070214 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091208 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20100308 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20100308 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20100308 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20100331 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100407 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100511 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100604 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |