JP4516160B2 - 電気コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板対基板、あるいは基板とケーブルとを連結する電気コネクタに係わり、特に電磁波による接続部分の障害防止機能を具えた電気コネクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、コンピュータ等の電子機器内には基板と基板、あるいは基板とケーブルとを電気的に接続する装置として電気コネクタが使用されている。
【０００３】
この従来の電気コネクタ１は図１１の概念平面図及び、その正面図で示す図１２のように、内部に所定のピッチで複数個のコンタクト２（雄コンタクト）を並設した平面略コの字形状のハウジング３と、このハウジング３の正面３ａ（図１２）側周囲を囲繞して、当該ハウジング３のガイドバー３ｂ、３ｃに巻装されたアルミニウム等の金属板からなるシールド部材４とから構成されている。
【０００４】
なお、この電気コネクタ１が図示せぬ基板に装着されると、シールド部材４の一端は基板のアースラインに接続されているようになっている。なお、このハウジング３の正面３ａには図１２で示すように、図示せぬ雌コンタクトを嵌挿させる雄コンタクト２が所定のピッチで配設されている。
【０００５】
なお、図１３図は図１２のＡＡ拡大断面図である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の電気コネクタ１によると、シールド部材４は図１１で示すように、単にハウジング３の正面３ａ周囲を囲繞すべく、そのガイドバー３ｂ、３ｃに巻装されているのみであるから、図示せぬ基板あるいはケーブルに形成された雌コンタクト内に雄コンタクト２を嵌挿すべく、雌コンタクト側の金属製シールド部材を、電気コネクタ１の金属製シールド部材４内に嵌挿すると、図１４で示すように、その挿入の際に内部から働く力により、金属製シールド部材４内の上下方向へ向けて矢印のように力Ｆが加わり、このため金属製シールド部材４が湾曲変形し、雌コンタクト側の金属製シールド部材と電気コネクタ１の金属製シールド部材４との接触が不安定となり、その部分から電磁波障害を受け易くなるという問題点があった。
【０００７】
なお、上述した問題点を解決するには、金属製シールド部材４の板厚等を厚く設定して、当該金属製シールド部材４の機械的強度を向上させればよいと考えられるが、上述した電気コネクタ１は、ノートパソコン等の薄形の電子機器に装着される場合が多く、そのため電気コネクタ１の低背化、即ち薄型化を促進するためむやみに金属製シールド部材４の板厚等を厚く設定することは出来ない事情がある。
【０００８】
この発明は、上述した事情に鑑み、板厚等を厚くすることなく金属製シールド部材の機械的強度を向上させるようにした電気コネクタを提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この発明のコネクタの製造方法では、複数のコンタクトが並設された平面略コの字形状のハウジングと、該ハウジングの正面周囲を囲繞して装着された金属製のシールド部材とを少なくとも有するとともに、雌コンタクト側の金属製シールド部材を前記シールド部材内に嵌挿することにより、シールド部材同士を接触させる電気コネクタにおいて、前記ハウジングの正面略中央部で、コンタクトの嵌挿孔が形成された面と同一面であって前記金属製のシールド部材により囲繞される領域の内側であり、かつコンタクトの嵌挿孔の上下位置に略Ｌ字形状の嵌挿孔を形成するとともに、前記シールド部材に前記シールド部材の内側に折り曲げられ、コンタクトの嵌挿孔と同一方向に延びる略Ｌ字形状の挿入舌片を形成し、前記シールド部材を前記ハウジングに装着した際に、前記略Ｌ字形状の嵌挿孔に前記挿入舌片を嵌挿させ、前記挿入舌片が、ハウジングの、コンタクトの嵌挿孔が形成された面と同一面から突出せず、前記ハウジングと前記シールド部材とを互いに係合させるるようにしている。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わる電気コネクタの実施例を詳述する。
【００１１】
図１及び図２はこの発明に係わる電気コネクタ２０の平面図、および正面図で図１１乃至図１４と同一部分を同一符号で示す。
【００１２】
この電気コネクタ２０では、ハウジング３の正面３ａ中央部上下と、この正面３ａ中央部上下と対向する位置の金属製シールド部材４の中央部上下とが互いに連結手段３０を介し締結されている。
【００１３】
この連結手段３０は、コンタクト２を除いたハウジング３の平面図で示す図３及びその正面図で示す図４のように、ハウジング３の正面３ａ上下面に隣接した位置に、それぞれ２か所づづ形成された嵌挿孔２１とから構成されている。
【００１４】
なお図５は図４のＢＢ拡大断面図で、嵌挿孔２１はハウジング３の正面３ａから図面右方向に向けて形成されている。なお、図４で符号３ｄはコンタクト２を嵌挿する嵌挿孔である。
【００１５】
一方、このハウジング３に装着される金属製のシールド部材４には、図６の平面図、図７の正面図、および図７のＣＣ拡大断面図で示す図８のように、前記嵌挿孔２１と対向する位置に、先端を略Ｌ字形状に折り曲げた挿入舌片２２が一体に形成されている。
【００１６】
次に、図９の矢印Ｄで示すように、嵌挿孔２１を有するハウジング３に挿入舌片２２を有するシールド部材４を嵌挿させると、図１０で示すように、挿入舌片２２が対向するハウジング３の嵌挿孔２１内に嵌着するので、シールド部材４とハウジング３とはその正面中央部で互いに強固に係合する。
【００１７】
このように、挿入舌片２２を対向する嵌挿孔２１内に嵌着した後、図２で示すように、図示せぬ基板あるいはケーブルに形成された雌コンタクト内に雄コンタクト２を嵌挿すべく、図示せぬ雌コンタクト側の金属製シールド部材を、電気コネクタ１の金属製シールド部材４内に嵌挿させ、その際に金属製シールド部材４の上下方向へ向けて矢印のように力Ｆが加えられても、金属製シールド部材４は嵌挿孔２１内に嵌着した嵌挿舌片２２によりハウジング３に強固に係合し、その機械的強度を増大させているので、その力Ｆによりシールド部材４の中央部が変形するこが可及的に阻止され、このため雌コンタクト側の金属製シールド部材と電気コネクタ１のシールド部材４との接触が不安定となることが可及的に阻止され、安定した電気的接触が維持されることとなる。
【００１８】
なお、上記実施例では、挿入舌片２２と嵌挿孔２１とをハウジング３の上面３ａからみて上下中央にそれぞれ２か所づつ形成するようにしたが、この発明は上記実施例に限定されることなく、上下に１か所づづ、あるいは上下に２か所以上形成しても良く、その数に限定されない。
【００１９】
また上記実施例では、雄コンタクト２を有する電気コネクタ２０のハウジング３と金属製シールド部材４とに上述した挿入舌片２２と嵌挿孔２１を形成するようにしたが、この発明は上記実施例に限定されることなく、雌コンタクトを有する電気コネクタのハウジングと金属製シールド部材とに上述した挿入舌片２２と嵌挿孔２１を形成するようにしてもよい。
【００２０】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の電気コネクタでは、ハウジングの正面に嵌挿孔を形成するとともに、この嵌挿孔に対向する位置のシールド部材に挿入舌片を形成し、シールド部材をハウジングに装着した際に、シールド部材の挿入舌片をハウジングの嵌挿孔内に嵌挿させて互いに係合させ、これによりシールド部材の機械的強度を向上させるようにしたから、雄雌各コンタクトを連結した際にシールド部材の内側から働く力によりシールド部材が変形することを可及的に阻止することができ、このためシールド部材間の安定した電気的接触を維持して電磁波障害を受けにくい電気コネクタを提供することができる。
【００２１】
また挿入舌片を断面略Ｌ字形状に形成したため、挿入舌片を嵌挿孔内に嵌挿させる際に、シールド部材の外形よりもハウジングの外形を大きくする必要がなく、このためハウジング及びシールド部材の上下幅を大きくすることなく、低背化を図った電気コネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１はこの発明に係わる電気コネクタの平面図。
【図２】図２はこの発明に関わる電気コネクタの正面図。
【図３】図３はこの発明に関わる電気コネクタのハウジングの平面図。
【図４】図４はこの発明に係わる電気コネクタのハウジングの正面図。
【図５】図５は図４のＢＢ拡大断面図。
【図６】図６はこの発明に関わる電気コネクタのシールド部材の平面図。
【図７】図７はこの発明に関わる電気コネクタのシールド部材の正面図。
【図８】図８は図７のＣＣ拡大断面図。
【図９】図９は、この発明に関わる電気コネクタのハウジングにシールド部材を装着する状態を示す概念拡大断面図。
【図１０】図１０は、この発明に関わる電気コネクタのハウジングにシールド部材を装着した状態を示す概念拡大断面図。
【図１１】図１１は、従来の電気コネクタを示す平面図。
【図１２】図１２は、従来の電気コネクタの正面図。
【図１３】図１３は、図１２のＡＡ概念拡大断面図。
【図１４】図１４は、シールド部材が変形した状態を示す従来の電気コネクタの正面図である。
【符号の説明】
２…コンタクト
３…ハウジング
４…シールド部材
２０…電気コネクタ
２１…嵌挿孔
２２…挿入舌片
Claims (1)
- 複数のコンタクトが並設された平面略コの字形状のハウジングと、該ハウジングの正面周囲を囲繞して装着された金属製のシールド部材とを少なくとも有するとともに、雌コンタクト側の金属製シールド部材を前記シールド部材内に嵌挿することにより、シールド部材同士を接触させる電気コネクタにおいて、
前記ハウジングの正面略中央部で、コンタクトの嵌挿孔が形成された面と同一面であって前記金属製のシールド部材により囲繞される領域の内側であり、かつコンタクトの嵌挿孔の上下位置に略Ｌ字形状の嵌挿孔を形成するとともに、
前記シールド部材に前記シールド部材の内側に折り曲げられ、コンタクトの嵌挿孔と同一方向に延びる略Ｌ字形状の挿入舌片を形成し、
前記シールド部材を前記ハウジングに装着した際に、前記略Ｌ字形状の嵌挿孔に前記挿入舌片を嵌挿させ、前記挿入舌片が、ハウジングの、コンタクトの嵌挿孔が形成された面と同一面から突出せず、前記ハウジングと前記シールド部材とを互いに係合させるようにしたことを特徴とする電気コネクタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30103398A JP4516160B2 (ja) | 1998-10-22 | 1998-10-22 | 電気コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30103398A JP4516160B2 (ja) | 1998-10-22 | 1998-10-22 | 電気コネクタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000133391A JP2000133391A (ja) | 2000-05-12 |
| JP4516160B2 true JP4516160B2 (ja) | 2010-08-04 |
Family
ID=17892053
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30103398A Expired - Lifetime JP4516160B2 (ja) | 1998-10-22 | 1998-10-22 | 電気コネクタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4516160B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-22 JP JP30103398A patent/JP4516160B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000133391A (ja) | 2000-05-12 |
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