JP4515657B2 - 給油システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給油システムに係り、特にプリペイドカードを用いて給油を行うセルフサービス方式の計量機が設置された給油システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、セルフサービス方式の計量機が設置された給油所等では、運転者(顧客)自身が給油作業の設定、給油作業、給油料金の精算を行うようになっている。そのため、運転者は、給油を行う前に給油する油種や給油量等のスイッチを有する設定器により所定の油種、給油量または給油金額を入力する設定操作を行った後、給油料金の精算方法を指定するようになっている。給油料金の精算方法としては、現金で支払う方法、クレジットカードで支払う方法、プリペイドカードで支払う方法等がある。そして、セルフサービス方式の計量機の近傍に給油金額の自動支払機が設けられていない場合には、運転者は給油後に給油所の事務所に移動して上記支払い方法の何れかの方法で給油料金の精算を行う。
【0003】
また、セルフサービス方式の計量機の近傍に給油金額の自動支払機が設けられているアイランド精算方式の場合には、給油場所で給油料金の精算を行うことができる。この自動支払機は、紙幣挿入部及び硬貨挿入部が設けられ、挿入された紙幣及び硬貨の種類を鑑別する鑑別部と、プリペイドカードが挿入、排出されるカードリーダ・ライタと有し、挿入された現金の金額あるいはプリペイドカードに記録された金額を表示する表示部とを有する。
【0004】
そして、アイランド精算方式の給油システムでは、給油前に予め給油量または給油金額をプリセットする場合、運転者は、まず自動支払機に紙幣(1万円札、5千円札等)を紙幣挿入部に挿入すると入金された金額が紙幣リーダにより読み取られ、その金額が表示部に表示された後、所望の油種(レギュラー、ハイオク、軽油等)を入力し、入金金額に応じた所望の給油量(10リットル、20リットル等)または給油金額(2千円、3千円等)を入力することで、計量機が給油可能状態になる。
【0005】
また、アイランド精算方式の給油システムでは、プリペイドカードがカードリーダ・ライタに挿入されると、プリペイドカードに記録された金額が表示部に表示されると共に、当該金額のプリセット給油が自動的に設定される。そして、所望の油種(レギュラー、ハイオク、軽油等)を入力すると、給油が開始される。車両への給油量がプリセット給油量に達する前に満タンとなって自動停止になった場合、給油終了後、プリペイドカードに記録された金額から給油金額を減算した金額をプリペイドカードに書き込んでプリペイドカードを返却する。
【0006】
また、プリペイドカードに記録されている金額が少ない場合には、プリペイドカードをカードリーダ・ライタに挿入した後、現金を紙幣挿入部に挿入することにより給油可能な金額を加算することができる。そして、給油終了後、釣り銭がある場合には、プリペイドカードに釣り銭の金額を書き込むことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようなプリペイドカードが挿入される自動支払機が備えられたアイランド精算方式の給油システムでは、給油終了後にプリペイドカードに記憶されている金額から給油金額を減算して残金データをプリペイドカードの記録部に書き込んでプリペイドカードを返却するようになっているため、プリペイドカードに記憶されている金額分の給油量のみを給油した場合には、プリペイドカードの記録部に金額ゼロのデータを書き込んでプリペイドカードを返却することになる。
【0008】
プリペイドカードは、リライト可能な磁気カードからなるため、例えば、30〜40回程度であれば、再利用可能である。しかしながら、給油終了後、金額ゼロのプリペイドカードを受け取った顧客は、そのままプリペイドカードを再利用せずに廃棄してしまうことが多く、新規に新しいプリペイドカードを購入する場合が多いので、プリペイドカードをリサイクルする可能性が低いという問題があった。
そこで、本発明は上記課題を解決した給油システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、以下のような特徴を有する。
【0013】
上記請求項1記載の発明は、プリペイドカードに記録された金額データが大きい場合、当該金額データよりも小さい金額の単価よりも低い給油単価を選択し、選択された給油単価でプリペイドカードに記録された金額データを割った給油可能量を算出してプリセットするものであり、例えば、高額紙幣が挿入された場合には、低額紙幣が挿入された場合よりも給油単価を下げることで割引率を高めてプリペイドカードのリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
上記請求項2記載の発明は、読み取り手段により読み込まれた金額データに紙幣識別手段により読み込まれた紙幣の入金金額を加算した金額を新たな金額データとし、当該金額データに対応する給油単価を選択するものであり、給油前に紙幣を挿入してプリペイドカードの金額データを増額することで給油単価を増額した金額に応じた単価に変更することが可能になり、プリペイドカードのリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
上記請求項3記載の発明は、予めメモリに記憶された単価あるいは割引率を読み込み、当該単価あるいは割引率に基づき金額データに対応する給油単価を選択するものであり、プリペイドカードの金額データに応じた給油単価あるいは割引率で給油することが可能になり、プリペイドカードのリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になる給油システムの一実施例の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、給油システム10は、大略、給油エリア11に複数のセルフサービス給油方式の計量機12(121〜12n)と、各計量機12(121〜12n)に設けられた設定器14(141〜14n)と、事務所16内に設置された管理コンピュータ18とからなる。
【0015】
設定器14(141〜14n)は、セルフサービスユニットとも呼ばれており、各計量機12(121〜12n)に付設されている。また、設定器14(141〜14n)は、給油を行う操作者(顧客)が所望する油種、給油量または給油金額を入力することにより各計量機12(121〜12n)での給油を可能にする。尚、管理コンピュータ18は、計量機12(121〜12n)及び設定器14(141〜14n)と通信回線(SS−LAN)20を介して接続されている。
【0016】
また、給油所の管理コンピュータ18は、釣り銭機24と接続されている。釣り銭機24は、セルフサービス給油を行った顧客が釣り銭を必要な場合、設定器14から発行されたレシート(伝票)に記載された釣り銭の金額を現金で払い戻す。
【0017】
給油所に到着した車両の運転者(顧客)は、まず給油エリア11の空いている計量機12の前に車両を停車させてから設定器14の設定操作を行う。そして、設定器14は、紙幣または給油カード(プリペイドカード)が挿入されて油種が選択されると、管理コンピュータ18へ設定データ(油種、入金金額)を送信する。これに対し、管理コンピュータ18は、当該給油ポイントの計量機12へ給油許可信号を出力する。これで、計量機12は、給油可能な状態になり、顧客は計量機12の給油ノズルを車両の給油口(図示せず)に挿入して給油を開始することができる。
【0018】
図2は設定器14の概略構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、設定器14は、油種入力部26と、油種設定部28と、紙幣挿入部30と、紙幣識別部32と、カード挿入部34と、カードリーダ・ライタ36と、カード発券スイッチ釦37と、確認スイッチ釦38と、キャンセルスイッチ39と、油種表示部40と、入金金額表示部42と、単価表示部43と、給油ランプ44と、レシート発行部46と、スピーカ48と、レシート発行釦50と、釣り銭ランプ52と、これらを制御する制御部54とを有する。
【0019】
油種入力部26は、操作者が給油する油種(レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油のいずれか)を指定するものであり、油種設定部28は油種入力部26により入力された油種を今回給油する油種情報として設定する。
【0020】
紙幣挿入部30には、給油前に現金1万円札、5千円札、2千円札、千円札のいずれかが挿入される。そして、紙幣識別部32では、紙幣挿入部30に挿入された紙幣の鑑定を行って、紙幣の入金金額を検出する。
【0021】
また、カード挿入部34は、給油料金を給油カード(プリペイドカード)で清算する場合、給油カードが挿入される。そして、カードリーダ・ライタ36では、カード挿入部34に挿入された給油カードに記録された金額データ(残金データ)または金額に対応する度数データを読み取り、給油終了後に給油金額を差し引いた残金を書き込む。また、カード発券スイッチ37は、新しい給油カードを購入する際に操作されるスイッチであり、例えば、千円、2千円、5千円、一万円といった入金された紙幣金額に応じた金額データが書き込まれた新しい給油カードを取得するためのものである。
【0022】
確認スイッチ釦38は、油種表示部40に表示された油種及び入金金額表示部42に表示された入金金額を確認されると、押圧操作される。単価表示部43は、各油種毎の1リットル当りの料金を表示する。また、キャンセルスイッチ釦39は、入力した設定事項(油種や入金金額)をキャンセルする際に操作されるスイッチである。
【0023】
レシート発行部46は、給油終了後、給油した油種、給油量、給油金額、入金金額、釣り銭金額を印字したレシートを発行する。スピーカ48は、油種設定の操作方法や入金方法や釣り銭を受け取る場合の方法を音声でガイダンスする。
【0024】
レシート発行スイッチ釦50は、給油終了後に顧客がレシート発行を希望する場合に押圧操作されるものである。また、釣り銭ランプ52は、給油終了後に点灯してお釣りがあることを顧客に報知するものである。
【0025】
また、制御部54のメモリには、後述するように、給油カードの金額データが予め設定された所定の下限値以下になったことを検知する制御プログラムI(検知手段)が格納されている。さらに、制御部54のメモリには、プリペイドカードの金額データが所定下限金額以下になったことが検出された場合に予め決められた所定金額のデータを金額データに加算し、加算された金額データをプリペイドカードに書き込む制御プログラムII(加算手段)と、給油カードの金額データが所定の下限値以下である場合、現金による入金をガイダンスする制御プログラムIII(ガイダンス手段)と、給油カードに記録された金額データが所定値以下になったとき、現金の入金を促す制御プログラムIV(報知手段)とが格納されている。
【0026】
図3は設定器14に設けられた操作パネルの一例を示す正面図である。
図3に示されるように、設定器14の操作パネル56は、▲1▼紙幣/給油カードを入れる、▲2▼投入金額を確認します、▲3▼給油の場合→油種を押す、発券の場合→発券釦を押す、▲4▼レシートが必要な方は給油後ボタンを押して下さい、といった操作手順が記載されている。
さらに、「▲1▼紙幣/給油カードを入れる」の欄には、紙幣挿入部30と、カード挿入部34とが配置されている。
「▲2▼投入金額を確認します」の欄には、入金金額表示部42と、単価表示部43が設けられている。
【0027】
「▲3▼給油の場合→油種を押す」の欄には、給油する油種を指定するための油種入力部26として軽油選択スイッチ釦58、ハイオク選択スイッチ釦60、レギュラー選択スイッチ釦62が配置されている。また、軽油選択スイッチ釦58、ハイオク選択スイッチ釦60、レギュラー選択スイッチ釦62は、ランプが内蔵されており、後述するようにオンに操作されると点灯して選択された油種であることを表示する。
「▲3▼発券の場合→発券釦を押す」の欄には、カード発券スイッチ釦37と、確認スイッチ釦38と、キャンセルスイッチ釦39とが設けられている。
「▲4▼レシートが必要な方は給油後ボタンを押して下さい」の欄には、レシート発行部46と、レシート発行スイッチ釦50とが設けられている。
【0028】
図4は給油カードの裏面に記載される給油料金支払いデータの一例を示す図である。
図4に示されるように、給油カード71は、磁気カードからなり給油金額を上書きできるリライト方式のプリペイドカードである。そして、給油カード71の裏面には、給油料金を支払うための金額(残金)データが印字されている。この金額(残金)データは、30回まで印字することができる。従って、給油カード71の裏面に記載された金額(残金)データにより過去の給油料金の支払い状況を確認することができる。
また、給油カード71は、表面に金額データが磁気記録される磁性材が被覆された磁気記録部(図示せず)が形成されている。そのため、カードリーダ・ライタ36は、給油カード71が挿入されると、磁気記録された残金データ(残金金額)を読み取ることができると共に、給油終了後に給油料金を差し引いた金額を給油料金清算後の残金データとして更新できる。
【0029】
また、カードリーダ・ライタ36は、給油カード71に記録された金額が給油されて残金がゼロになったとき、サービス金額として例えば、50円を追加金額として残金データに加算して記録すると共に、給油カード71の裏面にサービス金額を印字する。
【0030】
次に、設定器14の制御部54が実行する制御処理について説明する。
図5は設定器14の制御部54が実行する給油カード発券処理を説明するためのフローチャートである。図6は給油カード71を用いて給油料金を精算する場合の給油処理の参考例を説明するためのフローチャートである。
図5に示されるように、制御部54は、ステップS11(以下「ステップ」を省略する)で紙幣が紙幣挿入部30に挿入されたかどうかをチェックする。
このS11において、紙幣が紙幣挿入部30に挿入されないときは、S12に進み、給油カード71がカード挿入部34に挿入されたかどうかをチェックする。また、S12で給油カード71がカード挿入部34に挿入されないときは、S11に戻る。そして、S11において、紙幣挿入部30に挿入された紙幣が紙幣識別部32で識別されると、給油料金を現金で精算するものと判断してS13に進み、挿入された紙幣の金額(入金金額)を読み込む。
【0031】
次のS14では、油種選択操作が行われたかどうかをチェックする。S14で油種選択操作が行われないときは、S15に移行してカード発券スイッチ釦37がオンに操作されたかどうかをチェックする。S15でカード発券スイッチ釦37がオンに操作されないときは、上記S14に戻る。しかし、S15において、カード発券スイッチ釦37がオンに操作されたときは、カード発行操作を行ったものと判断してS16に進み、新しい給油カード71に今回入金された金額データをカードリーダ・ライタ36により磁気記録する。そして、新しい給油カード71を発行する。
【0032】
尚、新しい給油カード71を発行する場合には、入金金額を受け付ける最低金額が予め設定されており、例えば2千円が最低金額に設定されている場合、2千円以上の入金があったときに新しい給油カード71を発行することができる。
【0033】
S18では、発行された新しい給油カード71が引き抜かれると顧客が新しい給油カード71を受領したものと判断してカード発行処理を終了する。尚、S18で新しい給油カード71が引き抜かれない場合は、S19で警報(アラーム)を発して顧客に給油カード71が受領されていないことを注意してカード忘れを防止する。
【0034】
また、上記S14において、軽油選択スイッチ釦58、ハイオク選択スイッチ釦60、レギュラー選択スイッチ釦62の何れか一つがオンに操作されたときは油種選択が行われたものと判断してS20に進み、紙幣挿入部30に挿入された紙幣の入金金額に応じた給油量の設定を行う。
【0035】
次のS20aでは、油種選択した後に、キャンセルスイッチ39がオンに操作されたかどうかをチェックする。顧客は、入金金額あるいは油種の設定を間違えたときは、キャンセルスイッチ39がオンに操作して最初からやり直すことができる。従って、S20aでキャンセルスイッチ39がオンに操作されたときは、S20cに進み、投入された紙幣を返却する。
【0036】
また、S20aにおいて、キャンセルスイッチ39がオンに操作されないときは、S20bに進み、確認スイッチ釦38がオンに操作されたかどうかをチェックする。S20bにおいて、確認スイッチ釦38がオンに操作されると、入金金額及び油種の設定が正しいことが確認され、管理コンピュータ18へ設定された入金金額及び油種を送信してS21に進む。
【0037】
次のS21では、管理コンピュータ18からの給油許可信号を待っており、管理コンピュータ18では設定器14から送信された紙幣金額、油種、給油量によって給油許可信号を当該給油ポイントへ送信する。そして、S21において、給油許可信号が取得できると、S22に進み、選択された油種の給油ポンプを起動、流量計からの流量パルスの積算などの給油処理を行う。
【0038】
S23では、給油終了か否かをチェックする。S23において、当該計量機12の給油ノズルがノズル掛けに戻されると、給油が終了したものと判断する。
【0039】
給油が終了すると、S23aで入金金額から給油料金を差し引いて釣り銭の有無を判定する。S23において、釣り銭があるときは、S23bに進み、釣り銭ランプ52を点灯させる。これで、顧客は、釣り銭があることを確認できる。
【0040】
次のS24では、レシート発行スイッチ釦50がオンに操作されたか否かをチェックする。S24において、レシート発行スイッチ釦50がオンに操作されないときは、予め設定された所定時間が経過したかどうかをチェックする。そして、S25において、所定時間が経過していないときは、S26に進み、カード発券スイッチ釦37がオンに操作されたかどうかをチェックする。
【0041】
上記S24において、レシート発行スイッチ釦50がオンに操作されたとき、あるいはS25において、所定時間が経過したときは、S27に進み、レシート発行部46から給油ポイント、給油量、油種、給油料金、入金金額、釣り銭金額等が記載されたレシートを発行する。また、上記S26において、カード発券スイッチ釦37がオンに操作されたときは、S28に進み、紙幣挿入部30に挿入された紙幣金額から今回給油した給油金額を差し引いた釣り銭の金額をカードリーダ・ライタ36により給油カード71の裏面に書き込むと共に、給油カード71の磁気記録部に今回の釣り銭金額を記録する。そして、S29では、釣り銭金額データが磁気記録部に記録され、且つ裏面に釣り銭金額が書き込まれた給油カード71を顧客に発行する。
【0042】
次に、給油カード71を用いて給油料金を精算する場合の給油処理の参考例について、図6を参照して説明する。
また、上記S12において、給油カード71がカード挿入部34に挿入されたときは、給油料金をカードで精算するものと判断して図6のS31に進み、給油カード71に記録された金額データを読み出す。続いて、S32に進み、油種選択されたことを確認する。S32において、軽油選択スイッチ釦58、ハイオク選択スイッチ釦60、レギュラー選択スイッチ釦62の何れか一つがオンに操作されたときは油種選択が行われたものと判断してS33に進み、給油カード71から読み出した金額データを油種単価で割って給油可能量としてのプリセット給油量を演算する。
【0043】
次のS34では、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオンになったかどうかをチェックする。S34において、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオンになると、給油ノズルが計量機12のノズル掛け(図示せず)から外されて給油可能な状態になったものと判断する。
【0044】
次のS35では、給油開始と共に、計量機12に内蔵された流量計からの流量パルスを積算して流量計測を行う。続いて、S36では、計測された流量値がプリセット給油量に達したかどうかをチェックする。S36において、計測された流量値がプリセット給油量に達していないときは、S37に進み、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオフになったかどうかをチェックする。S34において、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオンであるときは、給油ノズルが計量機12のノズル掛け(図示せず)から外されて給油中であるので上記S36に戻る。
【0045】
しかし、S34において、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオフであるときは、給油ノズルが計量機12のノズル掛け(図示せず)に戻されたものと判断してS38に進む。S38では、計量機12のポンプ(図示せず)を停止させて給油停止させる。続いて、S39で給油カード71に記録された金額データから今回給油された料金を減算して残金金額を演算する。そして、S40に進み、残金金額データを給油カード71の磁気記録部に記録する。その後、S46に進み、給油カード71をカード挿入部34から排出する。
【0046】
また、上記S36において、計測された流量値がプリセット給油量に達したときは、S41に進み、計量機12のポンプ(図示せず)を停止させて給油停止させる。続いて、S42では、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオフになったかどうかをチェックする。S42において、計量機12のノズルスイッチ(図示せず)がオフであるときは、給油ノズルが計量機12のノズル掛け(図示せず)に戻されたことを確認してS43に進む。
【0047】
S43では、給油開始時の給油カード71に記録された金額データ(残金)が5千円未満かどうかをチェックする。S43において、給油開始時の給油カード71に記録された金額データ(残金)が5千円未満であるときは、S44に進み、予めメモリ(図示せず)に登録された5千円未満に対応するサービス金額(キャッシュバックポイント)を読み込む。
【0048】
続いて、S45に進み、給油カード71の磁気記録部に5千円未満に対応するサービス金額を残金データとして書き込むと共に、給油カード71の裏面には残金データを印字する(図4参照)。そして、S46に進み、給油カード71をカード挿入部34から排出する。
【0049】
また、上記S43において、給油開始時の給油カード71に記録された金額データ(残金)が5千円以上であるときは、S47に進み、予めメモリ(図示せず)に登録された5千円以上に対応するサービス金額を読み込む。
【0050】
続いて、S45に進み、給油カード71の磁気記録部に5千円以上に対応するサービス金額を残金データとして書き込むと共に、給油カード71の裏面には残金データを印字する(図4参照)。そして、S46に進み、給油カード71をカード挿入部34から排出する。
【0051】
このように、給油前に読み込まれた給油カード71に記録された金額データ(残金)に応じたサービス金額を給油カード71の磁気記録部に残金データとして書き込むため、給油カード71の残金データがゼロにならず、給油カード71の裏面には残金データを印字するため、利用者である顧客は、給油カード71を廃棄せずに次回もこの給油カード71を再利用することになる。そのため、給油カード71のリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
【0052】
次に、本発明の別の参考例について説明する。
図7は制御処理の別の参考例を説明するためのフローチャートである。尚、図7において、S51〜S60の処理は、前述した図6のS31〜S38、S41,S42の処理と同様であるので、その説明は省略する。
図7において、S61では、給油開始時の給油カード71に記録された金額データ(残金)が所定金額未満、例えばガソリン1リットル当りの単価である100円未満かどうかをチェックする。S61において、給油開始時の給油カード71に記録された金額データ(残金)が100円未満であるときは、S62に進み、顧客に対して現金の入金が必要であることをガイダンス表示して報知する。続いて、S63で前回の入金金額を読み込む。
【0053】
次のS64では、予めメモリに登録された前回の入金金額に対応するサービス金額(キャッシュバックポイント)を読み込む。従って、前回入金された金額が例えば1万円の場合のサービス金額と、5千円の場合のサービス金額とでは、1万円の場合の方がサービス金額が多くなるように設定されている。
【0054】
続いて、S65に進み、残金(現金の入金があったときは、追加入金を加算した金額)にサービス金額を加算した金額データを給油カード71の磁気記録部に残金データとして書き込むと共に、給油カード71の裏面には残金データを印字する(図4参照)。そして、S66に進み、給油カード71をカード挿入部34から排出する。
【0055】
また、上記S61において、給油開始時の給油カード71に記録された金額データ(残金)が100円以上であるときは、S67に進み、給油前に読み込んだ金額データから給油料金を減算して残金を演算し、S68に進み、演算で求まった給油終了後の残金データを給油カード71の磁気記録部に書き込むと共に、給油カード71の裏面には当該残金データを印字する(図4参照)。そして、S66に進み、給油カード71をカード挿入部34から排出する。
【0056】
このように、別の参考例では、給油前に読み込まれた給油カード71に記録された金額データ(残金)が所定金額以下であるときは、前回の入金金額の大きさに応じたサービス金額を給油カード71の磁気記録部に残金データとして書き込むため、給油カード71の残金データがゼロにならず、給油カード71の裏面には加算された残金データを印字するため、利用者である顧客は、給油カード71を廃棄せずに次回もこの給油カード71を再利用することになる。そのため、給油カード71のリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
【0057】
次に、本発明の一実施例について説明する。
図8は本発明の制御処理を説明するためのフローチャートである。尚、図8において、S71,72,81〜S92の処理は、前述した図7のS51〜S66の処理と同様であるので、その説明は省略する。
図8において、S73では、S71で読み出された給油カード71に記録された金額データ(残金)が1万円以上であるかどうかをチェックする。S71において、給油カード71に記録された金額データ(残金)が1万円未満のときは、S74に移り、給油カード71に記録された金額データ(残金)が5千円以上かどうかをチェックする。
【0058】
S73において、給油カード71に記録された金額データ(残金)が1万円以上のときは、S75に進み、メモリに予め登録された1万円の給油カード71に対応する1リットル当りの単価(1万円のプリペイドカードに対応する割引率に基づいて算出しても良い)を読み出す。そして、S78に進み、読み出された単価を表示して顧客に報知する。
【0059】
また、S74において、給油カード71に記録された金額データ(残金)が5千円以上のときは、S76に進み、メモリに予め登録された5千円の給油カード71に対応する1リットル当りの単価(5千円のプリペイドカードに対応する割引率に基づいて算出しても良い)を読み出す。そして、S78に進み、読み出された単価を表示して顧客に報知する。
【0060】
また、S74において、給油カード71に記録された金額データ(残金)が5千円未満のときは、S77に進み、メモリに予め登録された2千円の給油カード71に対応する1リットル当りの単価(2千円のプリペイドカードに対応する割引率に基づいて算出しても良い)を読み出す。そして、S78に進み、読み出された単価を表示して顧客に報知する。
【0061】
次のS79では、給油カード71から読み出した残金データを油種単価で割って給油可能量としてのプリセット給油量を演算する。続いて、S80aに進み、紙幣挿入部30に紙幣が挿入された否かを判定する。本実施例では、給油カード71に記録された残金データが大きいほど割引率が大きくなるように油液の単価が設定されるため、顧客としては、入金金額を大きい金額にするほど得することになる。
【0062】
そのため、上記S78で表示された単価が低い場合、顧客は現金を投入することにより入金金額を大きくしてより割引率の高い単価で給油できるように金額データの入力をやり直すことができる。従って、上記S80aにおいて、紙幣挿入部30に紙幣が挿入されたときは、S80cに進み、紙幣挿入部30に挿入された紙幣の入金データを給油カード71から読み出した残金データに加算した金額データを再度、残金データとして設定する。
【0063】
そして、前述したS73に戻り、S73以降の処理を再度実行する。この場合、残金データは、給油カード71から読み出した残金データに紙幣挿入部30に挿入された紙幣の入金データが加算されているので、前回よりも割引率の大きい単価で給油可能量が算出される。そのため、顧客は、例えば、当初S77の単価が選択されていても、残金データが増額されたことによりS75またはS76の単価が選択されて給油可能量が算出されることになる。
【0064】
このように、本発明では、給油前に読み込まれた給油カード71に記録された残金データが大きいほど単価を下げることにより、給油料金を割り引きしてプリペイドカードの利用を促進できる。
【0065】
さらに、本発明においても、前回の入金金額の大きさに応じたサービス金額を給油カード71の磁気記録部に残金データとして書き込むため、給油カード71の残金データがゼロにならず、給油カード71の裏面には加算された残金データを印字するため、利用者である顧客は、給油カード71を廃棄せずに次回もこの給油カード71を再利用することになる。そのため、給油カード71のリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
【0066】
尚、上記実施例では、給油カード71が磁気記録部を有するプリペイドカードからなるものとしたが、これに限らず、他の形式のカード(例えば、ICカードやメモリカード等)を使用できるのは勿論である。
【0070】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、プリペイドカードに記録された金額データが大きい場合、当該金額データよりも小さい金額の単価よりも低い給油単価を選択し、選択された給油単価でプリペイドカードに記録された金額データを割った給油可能量を算出してプリセットするものであり、例えば、高額紙幣が挿入された場合には、低額紙幣が挿入された場合よりも給油単価を下げることで割引率を高めてプリペイドカードのリサイクルを促進して資源の再利用効率を高めることができる。
上記請求項2記載の発明によれば、読み取り手段により読み込まれた金額データに紙幣識別手段により読み込まれた紙幣の入金金額を加算した金額を新たな金額データとし、当該金額データに対応する給油単価を選択するものであり、給油前に紙幣を挿入してプリペイドカードの金額データを増額することで給油単価を増額した金額に応じた単価に変更することが可能になり、プリペイドカードの利用を促進することにより、プリペイドカードの再利用効率を高めることができる。
上記請求項3記載の発明によれば、予めメモリに記憶された単価あるいは割引率を読み込み、当該単価あるいは割引率に基づき金額データに対応する給油単価を選択するものであり、プリペイドカードの金額データに応じた給油単価あるいは割引率で給油することが可能になり、プリペイドカードの利用を促進することにより、プリペイドカードの再利用効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる給油システムの一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】 設定器14の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 設定器14に設けられた操作パネルの一例を示す正面図である。
【図4】 給油カードの裏面に記載される給油料金支払いデータの一例を示す図である。
【図5】 設定器14の制御部54が実行する処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】 給油カード71を用いて給油料金を精算する場合の給油処理の参考例を説明するためのフローチャートである。
【図7】 給油カード71を用いて給油料金を精算する場合の給油処理の別の参考例を説明するためのフローチャートである。
【図8】 給油カード71を用いて給油料金を精算する場合の本発明の給油処理を説明するためのフローチャートである。
Claims (3)
- 金額データが記録されたプリペイドカードと、
該プリペイドカードに記録された金額データを読み込む読み取り手段と、
該読み取り手段により読み込まれた金額データが大きい場合、当該金額データよりも小さい金額の単価よりも低い給油単価を選択する単価選択手段と、
該単価選択手段により選択された給油単価で前記プリペイドカードに記録された金額データを割った給油可能量を算出してプリセットする給油可能量プリセット手段と、
該給油可能量プリセット手段によりプリセットされた給油可能量以内の給油制御を行う計量機と、
給油終了後、前記プリペイドカードに前記金額データから給油金額を差し引いた残金データを書き込む書き込み手段と、
を備えてなることを特徴とする給油システム。 - 紙幣が挿入されると、当該紙幣の金額を読み込む紙幣識別手段を設けてなり、
前記単価選択手段は、前記読み取り手段により読み込まれた金額データに前記紙幣識別手段により読み込まれた紙幣の入金金額を加算した金額を新たな金額データとし、当該金額データに対応する給油単価を選択することを特徴とする請求項1に記載の給油システム。 - 前記単価選択手段は、予めメモリに記憶された単価あるいは割引率を読み込み、当該単価あるいは割引率に基づき前記金額データに対応する給油単価を選択することを特徴とする請求項1または2に記載の給油システム。
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