JP4509579B2 - 下水処理場の曝気風量制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、好気槽を有する生物反応槽により水処理を行う下水処理場の曝気風量制御装置に関する。
従来の下水処理場では、活性汚泥法と呼ばれるプロセスにより主に有機物を除去していた。しかし、近年、湖沼、湾などの閉鎖性水域で富栄養化が進行してきていることから、有機物のみならず富栄養化の原因物質である窒素、リンをも除去する下水高度処理の要求が増大してきている。
図9は本発明を適用する下水処理場の1つの系列の処理系統図である。同図において、大元の水配管より送り込まれた下水が流入ポンプ1によって1つの系列に圧送される。系列内の下水は最初沈殿地2に流入するようになっており、その流出側が水配管51によって嫌気槽10の流入側に結合されている。この嫌気槽10には無酸素槽11及び好気槽12が順次に連結され、さらに、好気槽12の流出側が水配管52によって最終沈殿池13の流入側に結合されており、この最終沈殿地13の流出側には処理水を送り出す水配管60が結合されている。
また、好気槽12の循環水取出口に水配管53が結合され、この水配管53を介して、循環ポンプ14が無酸素槽11に循環水を供給するようになっている。最終沈殿地13に水配管54及び水配管55が結合され、このうち、水配管54を介して、返送ポンプ15が最終沈殿地13の処理水の一部を嫌気槽10に返送し、水配管55を介して、余剰ポンプ17が汚泥を排出するようになっている。さらに、最初沈殿地2に初沈引抜ポンプ18が結合され、この初沈引抜ポンプ18は最初沈殿地2に沈殿した汚泥を、水配管58を介して、余剰ポンプ17からの汚泥と一緒にして排出する。この系列内の好気槽12には、曝気装置9が設けられている。
図9に示した汚水処理プロセスは、有機物、窒素及びリンの同時除去を行う代表的なプロセスであり、嫌気−無酸素−好気プロセス又は 0(Anaerobic-Anoxic-Oxic)プロセスと呼ばれている。以下、簡単にこのプロセスにおける窒素・リン除去のメカニズムを説明する。
(a)窒素の除去
好気槽12において、曝気装置9により供給される酸素を利用して、硝化菌はアンモニア性窒素(NH4-N)を亜硝酸性窒素(NO2-N)、硝酸性窒素(NO3-N)に酸化する。循環ポンプ14により無酸素槽11に送り込まれた亜硝酸性窒素(NO2-N)、硝酸性窒素(NO3-N)は、無酸素条件下で流入下水中の有機物を栄養源とする脱窒細菌による硝酸性呼吸あるいは亜硝酸性呼吸により、窒素ガス(N2)へと還元され、系外に除去される。
窒素除去反応を化学式で表すと次のようになる。
硝化反応は、
NH4 ++2O2→NO2 -+2H2O …(1)
NO2 -+1/2O2→NO3 - …(2)
脱窒反応として、有機物としてメタノールが使われた場合の反応を記すと、
6NO3 -+5CH3OH→3N2+5CO2+7H2O+6OH- …(3)
となる。
(b)リンの除去
曝気槽の前段に配置された嫌気槽10で、活性汚泥中のリン蓄積細菌は、酢酸などの有機酸を体内に蓄積し、リン酸(PO4)を放出する。この過剰放出したリン酸態のリンを曝気槽の後段に配置された好気槽12でリン蓄積細菌のリン過剰摂取作用を利用して、嫌気槽10で放出された以上のリン酸態のリンを活性汚泥に吸収させることによりリンを除去する。
すなわち、この反応を進行させるためには、酢酸などの有機酸が必要となる。雨水流入時には有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少することから、リンの吐き出し反応が十分に行われなくなるため、後に続くリンの過剰摂取反応も不十分となる場合があり、生物学的なリンの除去のみでは目標となる水質が得られない場合がある。
そこで、これを補填するためにポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄などの凝集剤を貯える凝集剤貯留槽を備え、これら凝集剤を注入してリン酸アルミニウムやリン酸鉄の形でリン成分を沈殿させることによりリンを除去する方法もある。その反応式を以下に示す。
Al3++3PO4 -→Al(PO4)3 …(4)
下水処理場では各系列の返送ポンプ、循環ポンプ、余剰汚泥引抜ポンプ、曝気装置を適正に運転し、返送流量、循環流量、余剰汚泥引抜量、曝気風量を適正な値に管理することにより、窒素、リン及び有機物がそれぞれの放流水質の規制値を超えないように運転する必要がある。このうち曝気装置9は微生物による窒素、リン及び有機物除去の際に必要となる溶存酸素を供給するもので、下水処理場の運転コストの40〜60%を占めるものである。
この曝気装置9からの溶存酸素の供給量が少なすぎれば、水質は悪化する。一方、溶存酸素の供給量が多くなると運転コストがかかる。すなわち、この曝気装置9を適正に制御することにより、水質の維持及び運転コストの削減を達成することが可能となる。
一方、高度処理を導入した下水処理場においては、放流水のアンモニア性窒素濃度(以下、単にアンモニア濃度と略記する)はできるだけゼロとするような完全硝化が求められている。これは、(1)式〜(3)式に示すような脱窒反応を促進させるためには、好気槽でできるだけ、アンモニアを硝酸に変換させておくことが必要となること、及び、下水処理場の規制値の一つとしてBOD(生物化学的酸素要求量)があるが、アンモニアが残存しているとBODが高くなってしまうためである。
図10はこの種の従来の下水処理場の曝気風量制御装置の構成を、図9に示す下水処理系統と併せて示したブロック図である。これは、下水処理系列の好気槽12に設置された溶存酸素濃度計25の計測値を、設定手段101によって設定された溶存酸素濃度(以下、溶存酸素をDOとも言う)制御目標値31になるように曝気風量コントローラ201を構成するDOコントローラ30により、曝気装置9を制御する構成になっている(特許文献1参照。)。
図11はこの種の従来のもう1つの下水処理場の曝気風量制御装置の構成を、図9に示す下水処理系統と併せて示したブロック図である。これは下水処理系列の好気槽12に設置されたアンモニア計26の計測値を、設定手段102によって設定されたアンモニア制御目標値41になるように曝気風量コントローラ202を構成するアンモニアコントローラ40により、曝気装置9を制御する構成になっている(特許文献2参照。)。
特開平11−244894号公報 特開2003−136086号公報
図10に示した曝気風量制御装置は図11に示すアンモニア計26と比較して安価で維持管理が容易な溶存酸素濃度計25を利用しており、初期コストが安く、維持管理が容易である。その反面、溶存酸素という間接的な指標に基づいて曝気量を制御しているため、放流水質を常に維持するためには高い溶存酸素目標値で運転する必要があり、曝気にかかる運転コストが嵩むという問題があった。
一方、図11に示した曝気風量制御装置は、図10に示した溶存酸素濃度計25と比較して、初期コストが高く、センサの維持管理が大変である。その反面、通常、有機物の除去、リンの吸収速度に比べ、硝化菌の硝化速度が遅いため、硝化に必要な酸素を供給すれば、有機物、リン及び窒素除去に必要な風量を確保できるという考えに基づき、アンモニア濃度を指標として、曝気風量の制御を行う装置であり、放流水質を維持しつつ、曝気にかかる運転コストを削減する運転が可能となる。
しかしながら、図11に示した装置においては、雨天時など流入水の全窒素濃度が著しく低下し、10mg/L以下まで低下した場合においては、必然的に硝化に必要な曝気風量が少なくなることから、好気槽12のアンモニアのみを指標とした制御をするだけでは、好気槽12の末端部での溶存酸素濃度が1mg/L程度まで低下する場合があり、その後、流入水質の濃度が上昇した場合に処理を悪化させる場合があることが分かった。
また、図11に示した装置におけるアンモニア計26は水質監視の観点から好気槽12の出口付近に設置されることが多かった。好気槽12の出口部分では、アンモニアの制御目標値をゼロに近い値にする必要があるが、アンモニア計26の測定精度が低濃度ではあまりよくないという問題があり、さらに、アンモニア濃度と曝気風量の関係が非線形の関係にあり、濃度が低いほど、除去される単位アンモニア当たりの必要風量が多くなることから、センサ誤差に対する曝気風量の感度が大きく、制御が困難になるという問題もあった。
実際のところ、好気槽12内のアンモニアは後段に行くほど処理が進むことから、入口から出口に向かって濃度分布を持っている。本来であれば、放流水に近い好気槽の出口付近にアンモニア計を設置することが望ましいが、上述の問題により制御性能がよくないという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、常に良好な水質を維持しつつ、曝気風量を削減することのできる下水処理場の曝気風量制御装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、好気槽を有する生物反応槽により水処理を行うに当たり、曝気風量目標値に従って好気槽に空気を供給する曝気装置を備えた下水処理場の曝気風量制御装置において、好気槽内のアンモニア性窒素濃度を計測するアンモニア計と、好気槽の放流水のアンモニア性窒素濃度目標値が設定するアンモニア制御目標設定手段と、計測されたアンモニア性窒素濃度を設定されたアンモニア性窒素濃度目標値に近づくよう曝気風量目標値を演算するアンモニアコントローラと、を備え、アンモニア計を好気槽の総長さに対して、出口部分から上流方向に25〜35%遡った位置に設置し、かつ、アンモニア性窒素濃度の制御目標値を1mg/L〜3mg/Lに設定した、ことを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、好気槽を有する生物反応槽により水処理を行うに当たり、曝気風量目標値に従って前記好気槽に空気を供給する曝気装置を備えた下水処理場の曝気風量制御装置において、前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度を計測するアンモニア計と、前記好気槽内の溶存酸素濃度を計測する溶存酸素濃度計と、前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度目標値を設定するアンモニア制御目標設定手段と、前記好気槽内の溶存酸素濃度の下限値を設定する溶存酸素濃度下限設定手段と、計測されたアンモニア性窒素濃度が設定されたアンモニア性窒素濃度目標値に近づくよう曝気風量目標値を演算するアンモニアコントローラ、及び、計測された溶存酸素濃度が設定された溶存酸素濃度下限値以下になった場合、前記の曝気風量目標値を補正する溶存酸素下限コントローラを含む曝気風量コントローラと、を備えたことを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の下水処理場の曝気風量制御装置において、曝気風量コントローラは、前記アンモニアコントローラと計測された溶存酸素濃度が設定された溶存酸素濃度の下限値に近づくよう曝気風量目標値を演算する溶存酸素コントローラとを含み、計測された溶存酸素濃度とアンモニア性窒素濃度の値と設定された溶存酸素濃度下限値、アンモニア性窒素濃度目標値に基づいて、アンモニアコントローラと溶存酸素濃度コントローラの切替を行う、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、好気槽を有する生物反応槽により水処理を行うに当たり、曝気風量目標値に従って好気槽に空気を供給する曝気装置を備えた下水処理場の曝気風量制御装置において、前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度を計測するアンモニア計と、前記好気槽内の溶存酸素濃度を計測する溶存酸素濃度計と、前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度目標値を設定するアンモニア制御目標設定手段と、前記好気槽内の溶存酸素濃度の下限値を設定する溶存酸素濃度下限設定手段と、計測されたアンモニア性窒素濃度が設定されたアンモニア性窒素濃度目標値に近づくよう溶存酸素濃度目標値を演算するアンモニアコントローラ、及び、計測された溶存酸素濃度が演算された溶存酸素濃度目標値に近づくよう曝気風量目標値を演算すると共に、アンモニアコントローラにより演算された溶存酸素濃度目標値が設定された溶存酸素濃度の下限値以下となった場合は、溶存酸素濃度の下限値を溶存酸素濃度目標値として曝気風量目標値を演算する溶存酸素コントローラを含む曝気風量コントローラと、を備えたことを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の下水処理場の曝気風量制御装置において、アンモニア計を好気槽の水の流れ方向で見て、終端から25〜35%上流に遡った位置に設置し、かつ、アンモニア性窒素濃度の制御目標値を1mg/L〜3mg/Lに設定した、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の下水処理場の曝気風量制御装置において、生物反応槽の流入水量を計測する流入流量計と、流入水の全窒素濃度を計測する流入全窒素計と、を備え、アンモニアコントローラは、それぞれ計測された流入水量及び全窒素濃度をも加味して曝気風量目標値を演算する、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の下水処理場の曝気風量制御装置において、流入全窒素計の異常を判断する異常判断部を備え、異常と判断された場合には、アンモニアコントローラは、流入流量計計測値情報のみを加味して曝気風量目標値を演算する、ことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の下水処理場曝気風量制御装置において、異常判断部は、全窒素計機器本体の異常及び伝送異常等のハードウェアの故障の他に、計測値の時系列データの偏差が所定の閾値を超えたことを異常判断基準とすることを特徴とする。
上記のように構成することにより、常に良好な水質を維持しつつ、曝気風量を削減することのできる下水処理場の曝気風量制御装置を提供することができる。
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第1実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図であり、図中、従来装置を示す図11と同一の符号を付したものそれぞれは同一の要素を示している。ここに示した下水処理プロセスは、前述した嫌気槽10、無酸素槽11及び好気槽12を含む 0プロセスである。また、好気槽12の曝気装置9を制御するために、好気槽12にアンモニア計26が設置されている。また、図示省略の監視装置上に設けられた設定手段102によってアンモニア制御目標値41Aが設定され、曝気風量コントローラ202はアンモニアコントローラ40を備えており、アンモニア計26の計測値及び設定手段102のアンモニア制御目標値41Aが、それぞれ信号線を介して入力される。曝気風量コントローラ202の出力は、信号線を介して、曝気装置9に供給される。特に、本実施例では、好気槽12の入口部分から出口部分までの距離に対して、アンモニア計26を入口部分から70%の地点、すなわち、出口部分から30%の地点に設置し、かつ、設定手段102によりアンモニア制御目標値を2mg/Lとしている。なお、曝気風量コントローラ202は、マイクロセッサ等の信号処理装置を内蔵し、アンモニアコントローラ40の機能をソフトウェアで実現することができる。
上記のように構成された第1実施例の動作について、特に、従来装置と構成を異にする点を中心にして以下に説明する。下水処理場に流入する下水は流入ポンプ1により、嫌気槽10、無酸素槽11及び最終沈殿池13を含む生物反応槽に供給される。好気槽12に設置されたアンモニア計26の計測値は、曝気風量コントローラ202に伝送される。曝気風量コントローラ202の内部に存在するアンモニアコントローラ40は、監視装置上の設定手段102のアンモニア制御目標値41Aに従うように、例えば、PIコントローラにより曝気装置9の風量目標値を演算する。本実施例による曝気風量演算式の一例を(5),(6)式に示す。
Figure 0004509579
ただし、
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qair0:曝気風量初期値(m3/min)
KpNH4:比例ゲイン(m6/g・min)
TINH4:積分定数(min)
e NH4 (t):偏差(mg/L)
SVNH4(t):アンモニア制御目標値(mg/L)
PV NH4(t):アンモニア計計測値(mg/L)
である。
曝気装置9は(5),(6)式で演算された曝気風量目標値に従うように、曝気風量調節弁の開度調整及び曝気装置(ブロア)をインバータによって速度制御することにより曝気風量を調節する。
図2は、ある処理場における実際の流入水質データ及び流入流量データを入力として、活性汚泥モデルを利用してアンモニアコントローラによる制御シミュレーションを行った結果である。シミュレーションはアンモニア計26の設置位置を変更させて行っており、図2には、各位置でアンモニア濃度2mg/Lに制御した場合の放流水最大アンモニア濃度及び平均曝気風量がプロットされている。図中の曲線Pから明らかなように、平均曝気風量はアンモニア計26を後段部(図面の左側)に設置する程、小さくなるが、その一方で放流水のアンモニア濃度は曲線Qに示すように悪化する。平均曝気風量の削減はコスト削減につながる。処理水のアンモニア濃度はゼロに近い方が望ましいが、逆に曝気風量が大きくなる。
そこで、最大アンモニア濃度を0.5mg/Lに設定した場合の最適設置位置は図2より、好気槽12の出口部分より上流方向へ30%遡った地点であると想定されるため、このような設置位置としている。
かくして、本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第1実施例によれば、アンモニア計26の設置位置を好気槽出口から30%だけ遡った地点とすることにより、アンモニア計の測定精度の高い2mg/Lで制御することが可能となり、かつ、流入流量、流入水質が変動した場合においても放流水のアンモニア濃度をほぼゼロ(最大0.5mg/L以下)に制御することが可能となる。このように、図11に示した従来の曝気風量制御装置に比べて、測定精度の高い濃度で制御が可能となるので、より効率的な曝気風量制御が可能となり、曝気風量削減に伴うコスト削減効果を得ることが可能となる。
なお、アンモニア濃度の制御目標値は2mg/Lに限定されず、測定精度が高く制御性が良好な1mg/L〜3mg/Lの範囲であればいずれでもよく、その際のアンモニア計設置位置は好気槽の総長さに対して出口部分から上流方向に略25%〜35%遡った位置であれば、上記の実施例と略同様な効果が得られる。
図3は本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第2実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図であり、図中、第1実施例を示す図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例は好気槽12に溶存酸素濃度計25とアンモニア計26とが設置され、監視装置301上に、アンモニア制御目標設定器41及びDO下限設定器131を備え、曝気風量コントローラ203はアンモニアコントローラ40とDO下限コントローラ130とを備えている。ここで、溶存酸素濃度計25及びアンモニア計26は、信号線を介して、曝気風量コントローラ203の入力端に接続され、DO下限設定器131及びアンモニア制御目標設定器41も、信号線を介して、曝気風量コントローラ203の入力端に接続されている。曝気風量コントローラ203の出力端は、信号線を介して、曝気装置9に接続されている。これら以外は、図1に示した第1実施例と同一に構成されている。なお、曝気風量コントローラ203は、マイクロセッサ等の信号処理装置を内蔵し、アンモニアコントローラ40及びDO下限コントローラ130の機能をソフトウェアで実現することができる。
上記のように構成された本実施例の動作について、特に、図1に示した第1実施例と構成を異にする部分を中心にして以下に説明する。下水処理場に流入する下水は、流入ポンプ1により、生物反応槽に供給される。好気槽12に設置されたアンモニア計26の計測値は、曝気風量コントローラに伝送される。曝気風量コントローラ203を構成するアンモニアコントローラ40は、監視装置301上のアンモニア制御目標設定器41で設定されたアンモニア制御目標値に従うように、例えば、PIコントローラにより曝気装置9の風量目標値を演算する。一方、溶存酸素濃度計25の計測値が曝気風量コントローラ203に伝送されると、DO下限値コントローラ130では、溶存酸素濃度計25の計測値が監視装置のDO下限設定器131で設定されたDO下限設定値を可能な限り下回らないように曝気風量の補正を行う。本発明による曝気風量演算式の一例を(7),(8)式に示す。
Figure 0004509579
ただし、
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qair0:曝気風量初期値(m3/min)
KpNH4:比例ゲイン(m6/g・min)
TINH4:積分定数(min)
e NH4 (t):偏差(mg/L)
SVNH4(t):アンモニア制御目標値(mg/L)
PV NH4(t):アンモニア計計測値(mg/L)
△RDO(t):曝気風量補正値
である。
ここで、(7)式中の曝気風量補正値(△RDO(t))の一例を(9),(10)式に示す。
Figure 0004509579
ただし、
MINDO(t):DO下限設定値(mg/L)
PV DO(t):溶存酸素濃度(DO)計計測値(mg/L)
DO:比例ゲイン(m6/g・min)
である。
曝気装置9は(7),(8)式、(9),(10)式で演算された曝気風量目標値に従うように、曝気風量調節弁の開度調整および曝気装置(ブロア)をインバータにより速度制御することにより曝気風量を調節する。
かくして、第2実施例によれば、アンモニア計26の計測値により曝気装置9を制御することから、図10に示した従来の装置に比べて曝気風量を削減することが可能で、かつ、図11に示した従来の装置に比べて、溶存酸素濃度が下限値以下にならないように制御されるので、流入水質の急激な急変動があった場合においても、安定した処理水を供給することが可能となる。
図4は本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第3実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図であり、図中、第2実施例を示す図3と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例は好気槽12に溶存酸素濃度計25とアンモニア計26とが設置され、監視装置301上に、アンモニア制御目標設定器41及びDO下限設定器131を備え、曝気風量コントローラ204はアンモニアコントローラ40と、DOコントローラ30と、溶存酸素濃度計25及びアンモニア計26の各計測値に基づいて、DOコントローラ30の出力とアンモニアコントローラ40の出力とのいずれか一方を選択して出力する切替判断部50とを備え、この切替判断部50の出力端が、信号線により、曝気装置9に接続されている。なお、溶存酸素濃度計25が、信号線により、DOコントローラ30及び切替判断部50に接続され、アンモニア計26が、信号線により、アンモニアコントローラ40及び切替判断部50に接続されている。また、DO下限設定器131が、信号線により、DOコントローラ30に接続され、アンモニア制御目標設定器41が、信号線により、アンモニアコントローラ40に接続されている。これら以外は、図3に示した第2実施例と同一に構成されている。なお、曝気風量コントローラ204は、マイクロセッサ等の信号処理装置を内蔵し、アンモニアコントローラ40、DO下限コントローラ130及び切替判断部50の各機能をソフトウェアで実現することができる。
上記のように構成された本実施例の動作について、特に、図1に示した第1実施例と構成を異にする部分を中心にして以下に説明する。下水処理場に流入する下水は流入ポンプ1により、生物反応槽に供給される。好気槽12に設置されたアンモニア計26の計測値は、曝気風量コントローラを構成するアンモニアコントローラ40に伝送される。アンモニアコントローラ40では、監視装置上のアンモニア制御目標設定器41で設定されたアンモニア制御目標値に従うように、例えば、(11),(12)式に示すようなPIコントローラにより、曝気装置9の風量目標値を演算する。一方、溶存酸素濃度計25の計測値が曝気風量コントローラを構成するDO下限コントローラ130に伝送される。DO下限コントローラ130では、溶存酸素濃度計25の計測値が監視装置のDO下限設定器131により設定されたDO値となるように、例えば、(13),(14)式に示すようなPIコントローラにより、曝気装置9の風量目標値を演算する。
切替判断部50は、アンモニアコントローラ40とDOコントローラ30のいずれの風量目標値を使用するかを判断する。この切替ロジックを以下に説明する。この場合、制御切替時のチャタリングが起こらないように、増加傾向にある場合と減少傾向にある場合とで実際の切替値に差を持たせて、ヒステリシス特性に従って切替をしている。
ここで、アンモニアコントローラ40による制御をアンモニア制御、DOコントローラ30による制御をDO制御と定義すると、
[アンモニア制御and
((PVDO(t)≦DOmin−αDO)and(PVNH4(t)≦SVNH4(t)−αNH4))or(PVDO(t)≦DO最下限値−αDO)}]のとき、
DOminを目標値としたDO制御(SV DO(t)=DOmin)に切り替える。
[DO制御and
{(PVDO(t)≧DOmin+αDO)or((PVDO(t)≧DO最下限値DO)and(PV nh4 (t)≧SV nh4(t)+αNH4))}]のとき、
アンモニア制御に切り替える。
ただし、
PV DO (t):DO計の計測値
SV DO(t):DO濃度目標値
αDO:DOヒステリシス値
αNH4:アンモニアヒステリシス値
DO最下限値:DO最下限値
DOmin:DO下限設定値
PV nh4 (t):アンモニア計の計測値
SV nh4(t):アンモニア濃度目標値
DO最下限値を設定しているのはDO下限値を目標とした制御を実施した場合においても、1時間に数分程度は、下限値を下回る可能性があるため、そのような場合にも制御上問題が生じることがないように設定しており、これはコントローラ内部にその値を記憶させておけば良く、監視装置上から設定する必要はないものである。
図5は上記の選択関係を示したモード遷移図であり、アンモニアについては1つの閾値NH4refが設定され、DOについてはDO下限値DOminとDO最下限値DO最下限とが設定されている。アンモニアの濃度が閾値NH4refを超え、かつ、DOがDO最下限値DO最下限を超える場合はアンモニアコントローラ40の出力を選択し、DOがDO最下限値DO最下限をよりも低い場合にはDOコントローラ30の出力を選択する。また、アンモニアの濃度が閾値NH4refよりも低い場合、DOがDO下限値DOminを超えておればアンモニアコントローラ40の出力を選択し、DO下限値DOminを超えていなければDOコントローラ30の出力を選択する。
アンモニアコントローラ40は次の(11),(12)式を用いて曝気風量を演算する。コントローラ切替時には切替がスムーズに行われるようトラッキング処理を行う(Qair0に前回風量値を使用する。)。
Figure 0004509579
ただし、
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qair0:曝気風量初期値(m3/min)
KpNH4:比例ゲイン(m6/g・min)
TINH4:積分定数(min)
e NH4 (t):偏差(mg/L)
SVNH4(t):アンモニア制御目標値(mg/L)
PV NH4(t):アンモニア計の計測値(mg/L)
である。
DOコントローラ30は次の(13),(14)式を用いて曝気風量を演算する。
Figure 0004509579
ただし、
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qair0:曝気風量初期値(m3/min)
KpDO:比例ゲイン(m6/g・min)
TIDO:積分定数(min)
e DO (t):偏差(mg/L)
MINDO(t):DO下限値(mg/L)
PV NH4(t):DO計の計測値(mg/L)
である。
曝気装置9は(11),(12)式又は(13),(14)式で演算された曝気風量目標値に従うように、曝気風量調節弁の開度調整および曝気装置(ブロア)をインバータにより速度制御することによって曝気風量を調節する。
かくして、第3実施例によれば、アンモニア計の計測値により曝気風量を制御することから、図10に示した従来装置に比べて曝気風量を削減することが可能で、かつ、図11に示した従来装置に比べて、溶存酸素濃度が閾値以下にならないように制御されるので、流入水質の急激な変動があった場合においても、安定した処理水を供給することが可能となる。
また、アンモニアコントローラ、DOコントローラをそれぞれ独立に調整できるので、第2実施例と比較して、比例ゲインや積分定数の制御パラメータの決定が容易である。そして、この特徴から、既存設備でDOコントローラのみが導入されている場合に、新たにアンモニアコントローラを導入することが容易であるという利点も得られる。
図6は本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第4実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図であり、図中、第3実施例を示す図4と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例は好気槽12に溶存酸素濃度計25とアンモニア計26とが設置され、監視装置301上に、アンモニア制御目標設定器41及びDO下限設定器131を備え、曝気風量コントローラ205はアンモニアコントローラ40AとDOコントローラ30とを備えている。このうち、溶存酸素濃度計25が、信号線により、DOコントローラ30に接続され、アンモニア計26が、信号線により、アンモニアコントローラ40Aに接続されている。また、DO下限設定器131が、信号線により、DOコントローラ30に接続され、アンモニア制御目標設定器41が、信号線により、アンモニアコントローラ40Aに接続されている。この場合、アンモニアコントローラ40Aの曝気風量目標値がDOコントローラ30に加えられ、このDOコントローラ30の出力端が、信号線により、曝気装置9に接続されている。これら以外は、図4に示した第3実施例と同一に構成されている。なお、曝気風量コントローラ205は、マイクロセッサ等の信号処理装置を内蔵し、アンモニアコントローラ40A及びDOコントローラ30の機能をソフトウェアで実現することができる。
上記のように構成された本実施例の動作について、特に、図4に示した第3実施例と構成を異にする部分を中心にして以下に説明する。下水処理場に流入する下水は流入ポンプ1により、生物反応槽に供給される。好気槽12に設置されたアンモニア計26の計測値は、曝気風量コントローラ205を構成するアンモニアコントローラ40Aに伝送され、アンモニアコントローラ40Aでは、監視装置301上のアンモニア制御目標設定器41で設定されたアンモニア制御目標値に従うように、例えば、(15),(16)式に示すようなPIコントローラにより、DOの制御目標値を演算する。一方、溶存酸素濃度計25の計測値が曝気風量コントローラを構成するDOコントローラ30に伝送され、DOコントローラ30では、溶存酸素濃度計25の計測値がアンモニアコントローラ40Aで演算されたDOの制御目標値となるよう曝気装置9の風量目標値を演算する。アンモニアコントローラ40Aで演算されたDO制御目標値がDO下限値設定器130の値より低い場合は、DO下限設定器131に設定されたDOとなるように曝気装置9の風量目標値が演算される。
すなわち、アンモニアコントローラ40Aは次の(15),(16)式でDO制御目標値を演算し、その値がDO下限設定器131の設定値より大きいとき、DOコントローラ30は(17),(18)式に従って曝気量目標値を演算し、アンモニアコントローラ40Aで演算されたDO制御目標値がDO下限設定器131で設定されたDO下限値より小さい場合には(19),(20)式に従って曝気風量目標値を演算する。
Figure 0004509579
ただし、
SVDO(t):DO制御目標値(mg/L)
DO0:DO初期設定値(mg/L)
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qair0:曝気風量初期値(m3/min)
Kp NH4DO:アンモニアコントローラの比例ゲイン(-)
TINH4DO:アンモニアコントローラの積分定数(min)
eNH4(t):アンモニア偏差(mg/L)
SVNH4(t):アンモニア制御目標値(mg/L)
PV NH4(t):アンモニア計計測値(mg/L)
KpDO:DOコントローラの比例ゲイン(m6/g・min)
TIDO:DOコントローラの積分定数(min)
e DO (t):DO偏差(mg/L)
MINDO(t):DO下限値(mg/L)
PV NH4(t):DO計計測値(mg/L)
である。
かくして、第4実施例によれば、アンモニア計の計測値により曝気風量を制御することから、図10に示した従来装置に比べて曝気風量を削減することが可能で、かつ、図11に示した従来装置に比べて、溶存酸素濃度が閾値以下にならないように制御されるので、流入水質の急変動があった場合においても、安定した処理水を供給することが可能となる。
また、第3実施例と比較した場合、制御モードの切替がないため、チャタリングなどの心配がなく安定した制御を行える利点がある。
図7は本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第5実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図であり、図中、第3実施例を示す図4と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例は最初沈殿地2と嫌気槽10との間に、流入流量計3及び流入全窒素計4を設け、これらを信号線によって、曝気風量コントローラ206を構成するアンモニアコントローラ40Bに接続することによって、アンモニアコントローラ40Bが流入流量及び流入全窒素をも参照して曝気風量目標値を演算するように構成した点が図4と構成を異にし、これ以外は全て図4と同一に構成されている。なお、曝気風量コントローラ206は、マイクロセッサ等の信号処理装置を内蔵し、アンモニアコントローラ40B、DOコントローラ30及び切替判断部50の各機能をソフトウェアで実現することができる。
上記のように構成された第5実施例の動作について、特に、図4に示す第3実施例と構成を異にする部分について説明することとする。アンモニアコントローラ40Bは、最初沈殿地2の出口配管に取り付けられた流入流量計3と流入全窒素計4の情報を取り入れ、下記の(21),(22)式のような演算により曝気風量目標値を演算する。
Figure 0004509579
ただし、
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qin(t):時刻tにおける流入流量計の計測値(m3/min)
ST-Nin(t):流入全窒素計の計測値(mg/L)
c0:窒素負荷率初期値(L/mg)
KpNH4:比例ゲイン(L2/mg2)
TINH4:積分定数(min)
e NH4 (t):偏差(mg/L)
SVNH4(t):アンモニア制御目標値(mg/L)
PV NH4(t):アンモニア計の計測値(mg/L)
である。
アンモニアコントローラ40Bが上記(10),(11)式に代えて(21),(22)式により曝気風量目標値を演算する以外は、第3実施例と同様の動作を行う。
かくして、図7に示した第5実施例によれば、流入流量及び流入全窒素濃度の情報を取り入れて曝気風量目標値を演算するため、流入流量、流入水質の負荷変動に迅速に対応できることとなり、アンモニア制御の目標値に対する追従性が高められる。これにより、安定的に良好な水質を維持することが可能となる。
図8は本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第6実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図であり、図中、第5実施例を示す図7と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。本実施例は流入全窒素計4の出力信号に基づいてその機器の異常を判断したり、流入全窒素計4に測定対象下水が導水されないことを判断したりする全窒素計異常判断部4jを設け、この全窒素計異常判断部4jが異常信号を出力した場合には、曝気風量コントローラ206を構成するアンモニアコントローラ40Cが流入全窒素計4の計測値を使用しないで、正常時とは異なる演算式によって曝気流量目標値を演算するようにした点が図7に示す第5実施例と構成を異にし、これ以外は第5実施例と全く同様に構成されている。なお、曝気風量コントローラ207は、マイクロセッサ等の信号処理装置を内蔵し、アンモニアコントローラ40C及びDOコントローラ30の機能をソフトウェアで実現することができる。
上記のように構成された第6実施例の動作について、特に、図7に示す第5実施例と構成を異にする部分を中心にして以下に説明することとする。アンモニアコントローラ40Cは、最初沈殿地2の出口配管に取り付けられた流入流量計3と流入全窒素計4の情報を取り入れ、前述した(21),(22)式のような演算を行って曝気風量目標値を演算する。これに対して、全窒素計異常判断部4jにより流入全窒素計4が異常と判断された場合には、流入全窒素計4の計測値を使用せずに(23),(24)式に示す演算を行って曝気風量目標値を演算する。
Figure 0004509579
Qair (t):時刻tにおける曝気風量目標値(m3/min)
Qin(t):時刻tにおける流入流量計計測値(m3/min)
0:空気倍率初期値(-)
KpNH4:比例ゲイン(L/mg)
TINH4:積分定数(min)
e NH4 (t):偏差(mg/L)
SVNH4(t):アンモニア制御目標値(mg/L)
PV NH4(t):アンモニア計計測値(mg/L)
である。
また、全窒素計異常判断部4jでは、流入全窒素計4の機器本体の故障及び計測値の伝送異常など通常の故障のみならず、下記(25),(26)式に示すように全窒素計計測値の時系列データの偏差を監視し、偏差がある閾値以上である場合には異常と判断する。
Figure 0004509579
ただし、
ST-Nin(t):時刻tにおける流入全窒素計計測値(mg/L)
ST-Nin(t-△t):時刻t-△tにおける流入全窒素計計測値
ST-Ninmax:全窒素計偏差異常判定値
である。
かくして、第6実施例によれば、流入全窒素計4の異常時には流入流量情報のみを使用した(23),(24)式に自動的に切り替わるので、センサ異常による制御異常になることがなく、また、アンモニア計26のみを使用したコントローラよりも追従性高く制御を行うことが可能となる。
また、サンプリングポンプにより流入全窒素計4に下水を導水し、計測するタイプの全窒素計においては、配管上に設置されたろ過機の目詰まり等により、対象水を導水できない場合がある。このような場合、計測値が急激に低下するという現象が見られるが、計測器側では機器異常を判断できない場合がある。このような場合に計測値の偏差を監視することにより、この問題を解消している。
他の実施例
上述した各実施例は曝気流量制御対象のプロセスが 0プロセスである場合について説明したが、本発明はこれに適用を限定されず、例えば、標準活性汚泥プロセス、循環式硝化脱窒プロセス、A0プロセス、担体投入型プロセス、ステップ流入プロセスなど曝気を行う下水処理プロセスであればどのようなプロセスに適用することができる。
また、図7に示した第5実施例又は図8に示した第6実施例においては、流入流量計3及び流入全窒素計4を最初沈殿地2の出口配管に設置したが、本発明はこの位置に限らず、最初沈殿地2の内部であっても、最初沈殿地2の入口配管であっても、処理系列に流入する流入流量及び全窒素を計測し得る場所であれば、いずれの位置でもよい。
さらにまた、上記の各実施例ではアンモニアコントローラやDOコントローラとして、(5)式〜(24)式で表される位置型のPIコントローラを用いたが、本発明はこれに限定されず、速度型であってもよいし、PIDコントローラでもよく、制御目標値に追従するように働くコントローラであれば、どのようなものでもよい。
また、第1実施例において説明したように、アンモニア計を好気槽12の水の流れ方向で見て、出口部分から上流方向に略25〜35%遡った位置に設置し、かつ、アンモニア性窒素濃度の制御目標値を略1mg/L〜3mg/Lに設定する技術を上記第2乃至第6実施例に適用することによって、常に良好な水質を維持しつつ、曝気風量を削減するという効果をさらに確実なものとすることができる。
本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第1実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図。 第1実施例の動作を説明するために、好気槽に設置されるアンモニア計の流水方向の設置位置と、アンモニア濃度及び平均曝気風量との関係を示した線図。 本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第2実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図。 本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第3実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図。 第3実施例の動作を説明するために、アンモニア濃度と溶存酸素濃度のいずれを制御量とするかの境界を示すモード遷移図。 本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第4実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図。 本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第5実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図。 本発明に係る下水処理場の曝気風量制御装置の第6実施例の構成を、その適用対象と併せて示したブロック図。 本発明を適用する下水処理場の1つの系列の処理系統図。 図9に示した下水処理場の従来の曝気風量制御装置の構成を、その下水処理系統と併せて示したブロック図。 図9に示した下水処理場の従来のもう1つの曝気風量制御装置の構成を、その下水処理系統と併せて示したブロック図。
符号の説明
1 流入ポンプ
2 最初沈殿池
3 流入流量計
4 流入全窒素計
9 曝気装置
10 嫌気槽
11 無酸素槽
12 好気槽
13 最終沈殿池
14 循環ポンプ
15 返送ポンプ
17 余剰ポンプ
18 初沈引抜ポンプ
25 溶存酸素濃度計
26 アンモニア計
40,40A〜40C アンモニアコントローラ、
30 DOコントローラ
41 アンモニア制御目標設定器
50 切替判断部
101,102 設定手段
130 DO下限コントローラ
131 DO下限設定器
201〜207 曝気風量コントローラ
301 監視装置

Claims (8)

  1. 好気槽を有する生物反応槽により水処理を行うに当たり、曝気風量目標値に従って前記好気槽に空気を供給する曝気装置を備えた下水処理場の曝気風量制御装置において、
    前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度を計測するアンモニア計と、
    前記好気槽の放流水のアンモニア性窒素濃度目標値を設定するアンモニア制御目標設定手段と、
    計測されたアンモニア性窒素濃度が設定されたアンモニア性窒素濃度目標値に近づくよう曝気風量目標値を演算するアンモニアコントローラと、
    を備え、前記アンモニア計を前記好気槽の総長さに対して、出口部分から上流方向に25〜35%遡った位置に設置し、かつ、アンモニア性窒素濃度の制御目標値を1mg/L〜3mg/Lに設定した、ことを特徴とする下水処理場の曝気流量制御装置。
  2. 好気槽を有する生物反応槽により水処理を行うに当たり、曝気風量目標値に従って前記好気槽に空気を供給する曝気装置を備えた下水処理場の曝気風量制御装置において、
    前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度を計測するアンモニア計と、
    前記好気槽内の溶存酸素濃度を計測する溶存酸素濃度計と、
    前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度目標値を設定するアンモニア制御目標設定手段と、
    前記好気槽内の溶存酸素濃度の下限値を設定する溶存酸素濃度下限設定手段と、
    計測されたアンモニア性窒素濃度が設定されたアンモニア性窒素濃度目標値に近づくよう曝気風量目標値を演算するアンモニアコントローラ、及び、計測された溶存酸素濃度が設定された溶存酸素濃度の下限値以下になった場合、前記の曝気風量目標値を補正する溶存酸素下限コントローラを含む曝気風量コントローラと、
    を備えたことを特徴とする下水処理場の曝気風量制御装置。
  3. 前記曝気風量コントローラは、前記アンモニアコントローラと
    計測された溶存酸素濃度が設定された溶存酸素濃度下限値に近づくよう曝気風量目標値を演算する溶存酸素コントローラとを含み、
    計測された溶存酸素濃度とアンモニア性窒素濃度の値と設定された溶存酸素濃度下限値、アンモニア性窒素濃度目標値に基づいて、アンモニアコントローラと溶存酸素濃度コントローラの切替を行うことを特徴とする請求項2に記載の下水処理場の曝気風量制御装置。
  4. 好気槽を有する生物反応槽により水処理を行うに当たり、曝気風量目標値に従って前記好気槽に空気を供給する曝気装置を備えた下水処理場の曝気風量制御装置において、
    前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度を計測するアンモニア計と、
    前記好気槽内の溶存酸素濃度を計測する溶存酸素濃度計と、
    前記好気槽内のアンモニア性窒素濃度目標値を設定するアンモニア制御目標設定手段と、
    前記好気槽内の溶存酸素濃度の下限値を設定する溶存酸素濃度下限設定手段と、
    計測されたアンモニア性窒素濃度が設定されたアンモニア性窒素濃度目標値に近づくよう溶存酸素濃度目標値を演算するアンモニアコントローラ、及び、計測された溶存酸素濃度が演算された溶存酸素濃度目標値に近づくよう曝気風量目標値を演算すると共に、アンモニアコントローラにより演算された溶存酸素濃度目標値が設定された溶存酸素濃度の下限値以下となった場合は、溶存酸素濃度の下限値を溶存酸素濃度目標値として曝気風量目標値を演算する溶存酸素コントローラを含む曝気風量コントローラと、
    を備えたことを特徴とする下水処理場の曝気風量制御装置。
  5. 前記アンモニア計を前記好気槽の水の流れ方向で見て、終端から25〜35%上流に遡った位置に設置し、かつ、アンモニア性窒素濃度の制御目標値を1mg/L〜3mg/Lに設定した、ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の下水処理場の曝気風量制御装置。
  6. 前記生物反応槽の流入水量を計測する流入流量計と、
    流入水の全窒素濃度を計測する流入全窒素計と、
    を備え、前記アンモニアコントローラは、それぞれ計測された流入水量及び全窒素濃度をも加味して曝気風量目標値を演算する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の下水処理場の曝気風量制御装置。
  7. 前記流入全窒素計の異常を判断する異常判断部を備え、異常と判断された場合には、前記アンモニアコントローラは、流入流量計計測値情報のみを加味して曝気風量目標値を演算する、ことを特徴とする請求項6に記載の下水処理場の曝気風量制御装置。
  8. 前記異常判断部は、全窒素計機器本体の異常及び伝送異常等のハードウェアの故障の他に、計測値の時系列データの偏差が所定の閾値を超えたことを異常判断基準とすることを特徴とする請求項7に記載の下水処理場曝気風量制御装置。
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