以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明が適用された画像形成装置の断面図である。この画像形成装置は、記録紙に原稿画像を載せ出力する装置であるプリンタエンジン100と、原稿から画像データを読み取る装置である画像読取装置220と、画像読取装置220の上部に装着された原稿給紙装置230と、プリンタエンジン100から排出されるコピー記録媒体を複数のビンに仕分けして排出するためのソータ13とを備えている。
プリンタエンジン100は、画像形成装置の印字動作の中核として原稿画像を画像情報に変換して印字出力するものである。プリンタエンジン100には、エンジンプラットフォーム101、紙搬送サブシステム(以下、紙搬送プラットフォーム)60、画像形成サブシステム150が装着されている。またエンジンプラットフォーム101には、電源ユニット90が装着されている。また原稿給紙装置230は、セットされた原稿を画像読取装置220の読み取り位置上に給送するための装置である。そして、画像読取装置220の読み取り位置上に給送された原稿の画像データは画像読取装置220により、画像情報に変換され、コントローラ200に送られる。コントローラ200では所望の画像情報処理が行われ、プリンタエンジン100に送られる。読み取られた原稿画像の画像情報は、プリンタエンジン100で印字動作を行うことで、原稿画像の複写機能を実現する。操作部210はユーザが印字モードや印字枚数、印字条件を指示したり、サービスマンがメンテナンスを行う保守作業などに用いられる。操作部210より不図示の印字スタートキーを押下すると、原稿画像の読み込み動作が開始されるとともに、プリンタエンジンの印字動作や原稿画像の送信などの所望の装置動作が開始できる。
主として、エンジンプラットフォーム101に装着される紙搬送機能を担う紙搬送プラットフォーム60にも、様々な搬送ユニット80、給紙ユニット70を交換可能な構成とすることで、更に、多くの製品構成を提供することが可能である。
次に、紙搬送プラットフォーム60、及び、給紙ユニット70、搬送ユニット80について説明する。
図2は、給紙ユニット70の概略構成を示す図である。紙搬送プラットフォーム60には、性能が異なる複数の給紙ユニットが交換可能な形で接続される。性能の異なる給紙ユニットとして低速給紙向きの給紙ユニット70−A,高速給紙向きの70−Bで説明を行う。
低速給紙向きの給紙ユニット70−Aにおいて、Pは転写材、501はDCブラシレスモータ、502はDCブラシレスモータ501で回転駆動されるピックアップローラ、503はDCブラシレスモータ501で回転駆動される搬送ローラ、511は給紙パス、512は再給紙パスである。給紙ユニット70−Aはプラットフォーム制御部65または給紙ユニット内の図示しない給紙ユニット制御部によって制御される。DCブラシレスモータ501は所定の速度で回転を行う。給紙動作において、ピックアップローラ502は図示しないソレノイドなどによって所定のタイミングで転写材Pへの当接・離間が制御される。転写材Pは給紙カセット505に格納されており、DCブラシレスモータ501によって駆動されるピックアップローラ502が当接することでピックアップされ、給紙パス511に送り込まれ、給紙パス511中の搬送ローラ503で搬送されることで、画像形成サブシステム150に所定の速度で搬送される。後述する搬送ユニットからの再給紙された転写材Pは再給紙パス512を通り、給紙パス511中の搬送ローラ503で搬送されることで、画像形成サブシステム150に搬送される。
高速給紙向きの給紙ユニット70−Bにおいて、504はピックアップローラ502および搬送ローラ503を駆動するステッピングモータである。給紙ユニット70−Bはプラットフォーム制御部65または給紙ユニット内の図示しない給紙ユニット制御部によって制御される。ステッピングモータ504は可変制御される所定の速度で回転を行う。給紙動作において、ピックアップローラ502は図示しないソレノイドなどによって所定のタイミングで転写材Pへの当接・離間が制御される。転写材Pは給紙カセット505に格納されており、ステッピングモータ504によって駆動されるピックアップローラが当接することでピックアップされ、給紙パス511に送り込まれ、給紙パス511中の搬送ローラ503で搬送されることで、画像形成サブシステム150に所定の速度で搬送される。後述する搬送ユニットからの再給紙された転写材Pは再給紙パス512を通り、給紙パス511中の搬送ローラ503で搬送されることで、画像形成サブシステム150に搬送される。このとき、転写材Pの搬送速度は可変制御されるステッピングモータ504の回転速度に応じて可変されることで、転写材の搬送速度、連続して給紙される複数の転写材の間隔の制御が多段階、広範囲に可能となる。
ここで、給紙ユニット70の説明として1段の給紙段の構成で説明を行ったが、構成はこれに限るものではなく、従来知られているように複数の給紙段を多段に結合または接続して複数の転写材種、転写材サイズを給紙可能とする構成などを含むものである。
図3は、搬送ユニット80の概略構成を示す。紙搬送プラットフォーム60には、性能が異なる複数の搬送ユニットが交換可能なように接続される。性能の異なる搬送ユニットとして低速搬送向きの搬送ユニット80−A、高速搬送向きの80−Bで説明を行う。低速搬送向きの搬送ユニット80−Aにおいて、520はステッピングモータ、521はDCブラシレスモータ、522はステッピングモータ520で正逆回転駆動される排紙ローラ、523および524はDCブラシレスモータ521で駆動される搬送ローラ、525は排紙パス、526は搬送パスである。搬送ユニット80はプラットフォーム制御部65または搬送ユニット内の図示しない搬送ユニット制御部によって制御される。ステッピングモータ520は動作モードに応じて正逆回転駆動制御される。DCブラシレスモータ521は所定の速度で回転を行う。搬送動作において、画像形成サブシステム150の定着ユニット180から搬送される転写材Pは排紙パス525に送り込まれる。排紙時には排紙ローラ522は転写材を排紙トレイ527に排出する方向に回転を行うことで、転写材Pを排紙トレイ527に排出する。両面形成のための反転時には排紙ローラ522は転写材Pを排紙する方向に回転を行い、転写材Pの後端を排紙ローラ522で噛んだ状態で、ステッピングモータ520を停止、逆転することで、排紙ローラ522を停止、逆転して転写材Pを搬送パス526に搬送する。所定の速度で回転駆動するDCブラシレスモータ521によって回転駆動される搬送ローラ523、524によって転写材Pは搬送パス526を搬送され、給紙ユニット70の再給紙パス512へ送出される。
高速搬送向きの搬送ユニット80−Bにおいて、531、532はステッピングモータである。ステッピングモータ531は搬送ローラ523を回転駆動し、ステッピングモータ532は搬送ローラ524を回転駆動する。搬送ユニット80−Bはプラットフォーム制御部65または搬送ユニット内の図示しない搬送ユニット制御部によって制御される。ステッピングモータ520、531、532は可変制御される所定の速度、方向で回転を行う。搬送動作において、画像形成サブシステム150の定着ユニット180から搬送される転写材Pは排紙パス525に送り込まれる。排紙時には排紙ローラ522は転写材を排紙トレイ527に排出する方向に回転を行い、転写材Pを排紙トレイ527に排出する。両面形成のための反転時には排紙ローラ522は転写材Pを排紙する方向に回転を行い、転写材Pの後端を排紙ローラ522で噛んだ状態で、ステッピングモータ520を停止、逆転することで、排紙ローラ522を停止、逆転して転写材Pを搬送パス526に搬送する。可変速度制御されるステッピングモータ531によって回転駆動される搬送ローラ523、可変速度制御されるステッピングモータ532によって回転駆動される搬送ローラ524によって転写材Pは搬送パス526を搬送され、給紙ユニット70の再給紙パス512へ送出される。このとき、転写材Pの搬送速度は可変制御されるステッピングモータ531、532の回転速度に応じて可変されることで、転写材の搬送速度、連続して搬送される複数の転写材の間隔の制御が多段階、広範囲に可能となる。
図4は、紙搬送プラットフォーム60中に給紙ユニット70−A、70−Bおよび搬送ユニット80−A、80−Bを組み込んだ構成図を示す。紙搬送プラットフォーム60は、エンジンプラットフォーム101に装着される。図4では、紙搬送プラットフォーム60に給紙ユニット70−Aと搬送ユニット80−Aを組み込んだ紙搬送プラットフォーム60―Aと、紙搬送プラットフォーム60に給紙ユニット70−Bと搬送ユニット80−Bを組み込んだ紙搬送プラットフォーム60―Bを示すが、ユニットの組み合わせはこれに限るものではなく、要求される用途、仕様によって給紙ユニット70と搬送ユニット80は適宜組み合わされて紙搬送プラットフォーム60に組み込まれる。図示しないプラットフォーム制御部65は組み込まれたユニットを識別またはユニットと通信することで、組み込まれたユニットに応じた制御情報を収集し、その組み込まれたユニットに応じた制御情報をプリンタエンジン制御部105とやり取りし、プリンタエンジン制御部105が決定した制御仕様に基づいてプラットフォーム制御部65が紙搬送プラットフォーム60の統括した制御を行う。
次に、エンジンプラットフォーム101に装着される画像形成サブシステム150について説明する。
図5は、特に4Dフルカラープリンタ用の画像形成サブシステム150Aの断面図であり、170Aが作像ユニットで、180Aが定着ユニットとして、他の同機能ユニットと交換可能であり、且つ物理的に分離可能な構成となっている。
まず、作像ユニット170Aの詳細を説明する。イエロー色の画像を形成する画像形成部601Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部601Mと、シアン色の画像を形成する画像形成部601Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部601Bkの4つの画像形成部を備えており、これら4つの画像形成部601Y,601M,601C,601Bkは一定の間隔において一列に配置される。各画像形成部601Y,601M,601C,601Bkには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)602A,602B,602C,602Dが設置されている。各感光ドラム602A,602B,602C,602Dの周囲には、一次帯電器603A,603B,603C,603D、現像装置604A,604B,604C,604D、転写手段としての転写ローラ605A,605B,605C,605D、ドラムクリーナ装置606A、606B、606C、606Dがそれぞれ配置されており、一次帯電器603A,603B,603C,603Dと現像装置604A,604B,604C,604Dとの間の下方には、レーザー露光装置607が設置されている。
各現像装置604A,604B,604C,604Dには、それぞれイエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、ブラックトナーが収納されている。
各感光ドラム602A,602B,602C,602Dは、負帯電のOPC感光体でアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって図6における時計回り方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
一次帯電手段としての一次帯電器603A,603B,603C,603Dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光ドラム602A,602B,602C,602Dの表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
現像装置604A,604B,604C,604Dは、トナーを内蔵し、それぞれ各感光ドラム602A,602B,602C,602D上に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。
一次転写手段としての転写ローラ605A,605B,605C,605Dは、各一次転写部615A〜615Dにて中間転写ベルト608を介して各感光ドラム602A,602B,602C,602Dに当接可能に配置されている。
ドラムクリーナ装置606A、606B、606C、606Dは、感光ドラム602上で一次転写時の残留した転写残トナーを、該感光ドラム602から除去するためのクリーニングブレード等を有している。
中間転写ベルト608は、各感光ドラム602A,602B,602C,602Dの上面側に配置されて、二次転写対向ローラ609とテンションローラ610間に張架されていて、該二次転写対向ローラ609は、二次転写部616において、中間転写ベルト608を介して二次転写ローラ611と当接可能に配置されている。この中間転写ベルト608は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。
また、この中間転写ベルト608は、感光ドラム602A,602B,602C,602Dとの対向面側に形成された一次転写面(608B)を、二次転写ローラ611側を下方にして傾斜配置してある。
レーザー露光装置607は、与えられる画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応した発光を行うレーザー発光手段(未図示)、ポリゴンミラー618、スキャナーモーター617、反射ミラー等で構成され、各感光ドラム602A、602B、602C、602Dに露光をすることによって、各一次帯電器603A,603B,603C,603Dで帯電された各感光ドラム602A,602B,602C,602Dの表面に画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。これと同時に、レーザー露光装置607に具備される図示しないビーム検知信号(BD)発生回路は、ポリゴンミラーにより偏光される主走査方向のレーザー光を検出する。さらに、これらの各要素の動作を制御するための、作像ユニット制御手段(未図示)が設けられており、さらに、作像ユニットのプロセススピードや、色見、濃度の調整などの制御を行う。
次に、定着ユニット180Aの説明をする。このユニットは作像ユニット170Aの二次転写部616よりも記録紙の搬送方向の下流側に配置され、内部にハロゲンヒーターなどの熱源を備える定着ローラ612Aと加圧ローラ612Bを有する定着装置612が縦パス構成で設置されている。また、この定着ローラー612Aと加圧ローラ−612Bは図示しない駆動装置により回転駆動されるとともに、定着ローラー612A内のハロゲンヒーターの電力制御をすることにより、定着ローラーの表面温度制御を行う。さらに、これらの要素の制御を行う、定着ユニット制御手段(未図示)が設けられており、さらに、各ローラーの回転速度や、定着ローラーの温調温度や、異常時の処理について制御を行う。
また、4Dフルカラープリンタ用の画像形成サブシステム150Aには画像形成制御部(未図示)が備わっており、作像ユニット制御手段、定着ユニット制御手段と通信を行い、各制御手段からユニット情報を吸い上げると共に、各制御手段へユニット制御情報を伝えるものである。さらに、コントローラ200から各画像信号のやり取りをしたり、プリンタエンジン制御部105、及びプラットフォーム制御部65と制御情報のやり取りをしたりする。ここでは、作像ユニット、及び定着ユニットそれぞれに制御部を持つ場合について説明したが、これらの制御部が無い場合でも動作可能で、その場合は画像形成制御部(未図示)が、作像ユニット、及び定着ユニット内の各要素の制御を行うこととなる。
次に、上記した高速カラースループットに対応した、画像形成サブシステム150−Aを、エンジンプラットフォーム101に装着し、紙搬送プラットフォーム60と共にプリンタエンジン100を構成した場合の画像形成動作について説明する。
ユーザによる画像形成装置の操作部210を介した画像形成ジョブの開始の指示をプリンタエンジン制御部105が受けた後、プリンタエンジン制御部105からプラットフォーム制御部65に給紙要求コマンドが送信され、搬送ユニット80−Aと給紙ユニット70−Aは動作を開始する。また同様に、画像形成制御部160に対してプリンタエンジン制御部105から画像形成要求コマンドが送信されると、作像ユニット170と定着ユニット180は画像形成動作を開始する。作像ユニット170のここでは図示しない駆動機構により、任意のプロセススピードで回転駆動される各画像形成部601Y,601M,601C,601Bkの各感光ドラム602a,602b,602c,602dは、それぞれ一次帯電器603a,603b,603c,603dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光装置607は、スキャナーモーター617によって回転駆動されるポリゴンミラー618に、外部から入力されるカラー色分解された画像信号をレーザー発光素子から照射し、反射ミラー等を経由し各感光ドラム602a,602b,602c,602d上に各色の静電潜像を形成する。
そして、感光ドラム602a上に形成された静電潜像に、感光ドラム602aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置604aにより、イエローのトナーを付着させてトナー像として可視像化する。このイエローのトナー像は、感光ドラム602aと転写ローラ605aとの間の一次転写部615aにて、一次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ローラ605aにより、駆動されている中間転写ベルト608上に一次転写される。
イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト608は、画像形成部601M側に移動される。そして、画像形成部601Mにおいても、前記と同様にして、感光ドラム602bに形成されたマゼンタのトナー像が、中間転写ベルト608上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、一次転写部615bにて転写される。
この時、各感光ドラム602a,602b,602c,602d上に残留した転写残トナーは、ドラムクリーナ装置606a、606b、606c、606dに設けられたクリーナブレード等により掻き落とされ、回収される。
以下、同様にして、中間転写ベルト608上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に画像形成部601C,601Bkの感光ドラム602c,602dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を各一次転写部615a〜615dにて順次重ね合わせて、フルカラーのトナー像を中間転写ベルト608上に形成する。
そして、中間転写ベルト608上のフルカラーのトナー像先端が、二次転写対向ローラ609と二次転写ローラ611間の二次転写部616に移動されるタイミングに合わせて、給紙ユニット70−Aの給紙カセット505から選択されて、ピックアップローラ502を駆動させ、給紙カセット505に積載された転写材(用紙)Pの最上位紙をピックアップするとともに、給紙パス511に搬送する。また、搬送ローラ503は、搬送された転写材Pを作像ユニット170−Aのレジストローラ613に搬送する。そして、作像ユニット170−Aのレジストローラ613によって、転写材Pは二次転写部616に搬送される。二次転写部616に搬送された転写材Pに、二次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された二次転写ローラ611により、フルカラーのトナー像が一括して転写材Pに、二次転写される。
フルカラーのトナー像が形成された転写材Pは、定着ユニット180−Aに搬送され、定着ローラ612Aと加圧ローラ612Bとの間の定着ニップ部614でフルカラーのトナー像が加熱、加圧されて転写材Pの表面に熱定着された後に、搬送ユニット80−Aに搬送される。そして、搬送ユニット80−Aの排紙パス525を経て排紙ローラ522によって本体上面の排紙トレイ527上に排出されて、一連の画像形成動作を終了する。以上が片面画像形成時の画像形成動作である。
続いて本発明による画像形成装置での両面画像形成動作について説明する。定着ユニット180−Aに搬送されるところまでは片面画像形成動作と同様であり、定着ローラ612Aと加圧ローラ612Bとの間の定着ニップ部614でフルカラーのトナー像が加熱、加圧されて転写材Pの表面に熱定着された後に、搬送ユニット80−Aの排紙パス525を経て排紙ローラ522によって本体上面の排紙トレイ527上に転写材Pの大部分を排出された状態で、排紙ローラ522の回転を停止する。その際、転写材Pの後端位置が反転可能位置、すなわち転写材Pの後端位置が排紙パス525と搬送パス526の分岐地点より下流側に到達しているように、停止している。つづいて、排紙ローラ522の回転を停止させたことで搬送が停止された転写材Pを搬送ローラ523、524を備えた搬送パス526へと送り込むべく、排紙ローラ522を片面画像形成動作時の回転とは逆方向に回転させる。排紙ローラ522を逆回転させることにより、反転可能位置に位置していた転写材Pの後端側を先端側とし、搬送ローラ523に到達させる。
その後、搬送ローラ523により転写材Pを搬送ローラ524へと搬送する。そして、給紙ユニット60−Aの給紙パス511に搬送する。また、搬送ローラ503は、搬送された転写材Pを作像ユニット170−Aのレジストローラ613に搬送する。また、その間に画像形成制御部160に対してプリンタエンジン制御部105から画像形成要求コマンドが送信され、上記の片面画像形成時と同様、中間転写ベルト608上のフルカラーのトナー像先端が、二次転写対向ローラ609と二次転写ローラ611間の二次転写部616に移動されるタイミングに合わせてレジストローラ613により二次転写部616へと転写材Pを移動させる。
二次転写部616にてトナー像先端と転写材Pの先端を一致させ、トナー像を転写させた以降は、片面画像形成動作と同様に、定着ユニット180−Aにて転写材P上の画像を定着させ、再度搬送ユニット80−Aの排紙ローラ522によって搬送され、最終的に排紙トレイ527に排出されて、一連の画像形成動作を終了する。
次に画像形成装置全体のブロック図について説明する。
図6に本発明の画像形成装置のブロック図を示す。100はプリンタエンジンであり、105はプリンタエンジンを制御するプリンタエンジン制御部である。60は紙搬送プラットフォームであり、65は紙搬送プラットフォームを制御するプラットフォーム制御部である。70は給紙ユニットであり、80は搬送ユニットである。搬送ユニット80はプラットフォーム制御部65と通信を行い,制御情報の受け渡しを行い、各制御負荷の制御を行う。給紙ユニット70はプラットフォーム制御部65と通信を行い、制御情報の受け渡しを行い,各制御負荷の制御を行う。給紙ユニット70は転写材の給紙動作に関わる負荷制御を行う。搬送ユニットは転写材の排紙,反転,両面搬送動作に関わる負荷制御を行う。このような制御により紙搬送プラットフォーム60は画像形成に関わる転写材の搬送動作を実現する。
150は画像形成サブシステムであり、160は画像形成サブシステムを制御する画像形成制御部である。170は作像ユニットであり、180は定着ユニットである。作像ユニット170は、画像形成制御部160と通信を行い、制御情報の受け渡しを行い、各制御負荷の制御を行う。定着ユニット180は、画像形成制御部160と通信を行い、制御情報の受け渡しを行い、各制御負荷の制御を行う。作像ユニット170はコントローラ200とやりとりされる画像信号に基づき転写材上への画像形成動作を行い、定着ユニット180は転写材上に形成された画像の加熱定着動作を行うものである。ここで、やりとりされる画像信号はビデオデータ(VIDEO),画像同期CLK(VCLK),および主走査同期信号(BD),副走査同期信号(ITOP)を含む信号である。
ここで、紙搬送プラットフォーム60で搬送される転写材を画像形成サブシステム150が受け取り,画像形成サブシステム150で形成した画像を転写材上の正しい位置に転写するために,画像形成制御部160が管理している副走査同期信号(ITOP)を基に生成する紙搬送同期タイミングをプリンタエンジン制御部105経由でプラットフォーム制御部65に送付する。尚、紙搬送同期タイミングは、各制御部及び、各ユニットを制御するCPUユニットの基準時間を同期させることで、通信で基準時間を元にしたタイミング値を送信することで実現している。各CPUユニットの基準時間の同期方法に関しては後述する。
プラットフォーム制御部65は紙搬送同期タイミングを基に給紙,搬送動作を制御し、搬送した転写材を画像形成サブシステム150に所定のタイミングで引き渡す。このような協調動作を行うことで画像形成サブシステム150は搬送された転写材上への画像形成動作を実現する。
90は電源ユニットであり、AC入力からDC出力および整流されたAC出力を出力する。出力されたDC出力としては出力制御された複数の電圧出力が、画像形成装置の各プラットフォーム,各サブシステム,各ユニットに供給される。AC出力は必要に応じて各プラットフォーム,各サブシステム,各ユニットに供給されるものであるが、ここでは定着ユニットに供給される系で説明を行う。
プリンタエンジン制御部105はプラットフォーム制御部65との通信によって得られる紙搬送プラットフォーム60の制御情報および画像形成制御部160との通信によって得られる画像形成サブシステム150の制御情報および、電源ユニット90から得られる電源ユニット90の制御情報を統括する。その統括された制御情報を基に、プリンタエンジンとして画像形成動作を行うために,プラットフォーム制御部65,画像形成制御部160および電源ユニット90へ制御情報を送出する。プラットフォーム制御部65はプリンタエンジン制御部105によって決定された制御情報に基づいて、搬送ユニット80と通信を行い、制御情報の受け渡しを行う。プラットフォーム制御部65はプリンタエンジン制御部105によって決定された制御情報に基づいて、給紙ユニット70の各制御負荷の制御を行う。搬送ユニット80は受け渡された制御情報に基づき各制御負荷の制御を行う。画像形成制御部160はプリンタエンジン制御部105によって決定された制御情報に基づいて、作像ユニット170と通信を行い、制御情報の受け渡しを行う。画像形成制御部160はプリンタエンジン制御部105によって決定された制御情報に基づいて定着ユニット180の各制御負荷の制御を行う。作像ユニット170は受け渡された制御情報に基づき各制御負荷の制御を行う。電源ユニット90はプリンタエンジン制御部105によって決定された制御情報に基づいて出力電圧の制御を行う。
200は画像データと制御情報のやりとりを行うコントローラであり、プリンタエンジン100とはプリンタエンジン制御部105と制御情報のやりとりを行い、画像形成制御部160と画像信号のやりとりを行う。コントローラ200には画像読み取り動作を行う画像読取装置220が接続され画像情報の入力を行う。画像読取装置220には原稿給紙装置230が接続され読取原稿の給紙動作を行う。コントローラ200には操作入力,表示を行う操作部210が接続され制御情報のやりとりを行う。コントローラ200はネットワーク10に接続し、ネットワーク上の図示しないコンピュータなどと画像信号や制御情報のやりとりを行うことが可能である。
図7は、4Dフルカラー画像形成サブシステム150Aのブロック図である。
4Dフルカラー画像形成サブシステム150Aには画像処理部を含む画像形成制御部160Aと、作像ユニット170Aと定着ユニット180Aが含まれる。
画像信号は、コントローラ200かRGBカラーフォーマットで画像形成制御部160Aに入力され、次の処理が行われる。先ず、LOG変換回路310で濃度変換され、出力マスキング回路311でYMCKデータに変換される。出力マスキング回路311はLab空間での平均色差が最小になるよう変換を行うもので、その係数は作像ユニット170Aのハード特性に依存する。YMCKデータは階調補正回路312に入力され、ルックアップテーブル(以下LUT)による階調補正が行われる。LUTは作像ユニット170Aの個体差や経時変化などのハード特性を補正するテーブルと、ユーザー設定によって変更される濃度調整テーブルと、文字モード/印画紙モードといった画像モードテーブルが合成されたものが使われる。LUTは次段のハーフトーン処理によっても変わり、ハーフトーン処理回路313は複数のハーフトーン処理を平行して行うため、階調補正回路312はハーフトーン処理回路313の処理構成分のLUTを持ち、全て同時に処理し出力する。階調補正後の信号はハーフトーン処理回路313に入力され、印字データが生成される。ハーフトーン処理回路313は誤差拡散と複数のスクリーン処理を同時に平行して行い、後述するZ信号によって選択され出力される。印字データはドラム間遅延メモリ314でドラム配置に応じた遅延処理が行われ、作像ユニット170Aに出力される。コントローラ200からは、画像特徴を表すZ信号も同時に入力される。Z信号はRGB信号に同期した信号で、LOG変換回路310、出力マスキング回路311、階調補正回路312、ハーフトーン処理回路313に入力される。Z信号にはページ単位の特徴を示すデータと、画素単位の特徴を示すデータとが含まれ、具体的には、前者ではコピー画像/PDL画像を示すデータで、後者では文字/写真やBMP/オブジェクトなどを示すデータである。コントローラ200の画像出力タイミングは、タイミング生成部315が出力する画像同期信号ITOP及びPBDによって制御される。ITOP信号は副走査方向、PBD信号は主走査方向の同期信号である。また、画像クロックPCLKもコントローラ200に入力され、コントローラ200はPCLKに同期した画像データを出力する。PBD信号は作像ユニット170Aから出力されるBD信号を基準に生成されるものである。タイミング生成部315ではレジローラの駆動タイミングを制御する紙搬送同期タイミングも生成され、紙搬送同期タイミングデータはプラットフォーム制御部65、搬送ユニット80、給紙ユニット70に対して、画像形成要求コマンド(714)によって通信で送信される。紙搬送同期タイミングデータは作像ユニット170A、定着ユニット180Aから送信される画像形成応答コマンド(717)を基準に生成され、そのタイミングは作像位置と転写位置とレジローラとの関係から決まるもので画像形成サブシステム固有の値となる。
図8は、4Dフルカラー画像形成サブシステム150Aの画像形成タイミングを示すタイミングチャートである。2枚のイメージを連続で作像する場合を示し、ITOPタイミングに従ってコントローラ200からRGBイメージが出力され、画像処理遅延:t1後に作像ユニット170Aに供給されるYMCKデータが順次出力されている。YMCKデータ間にはドラム間遅延:t2の位相差があり、この遅延処理はドラム間遅延メモリ314で行われる。タイミング生成部315では、作像ユニット170A、定着ユニット180Aから送信される画像形成応答コマンド(717)を基準に、レジ遅延時間:t3を各CPUユニットの共通時間としてのデータに変換し、紙搬送同期タイミングデータを生成する。このタイミングでレジローラが駆動され、2次転写部に用紙が搬送される。2次転写は紙搬送同期タイミングから転写遅延:t4だけ遅れたタイミングで転写が開始される。2ページ目の処理は1ページ目の転写動作中に開始され、さらに多くの枚数の場合には同様に繰り返される。
次に各CPUユニットの基準時間の同期方法について説明する。
図9は、シリアル通信に関するブロック図である。コントローラ200、プリンタエンジン制御部105、プラットフォーム制御部65、画像形成制御部160、作像ユニット170、定着ユニット180、電源ユニット90、給紙ユニット70、搬送ユニット80にはCPUユニットが搭載されている。また各CPUユニットは、時間を管理するためのタイマー200T,105T,160T,170T,180T,65T,90T,80T,70Tを持ち、各タイマーは、同じ周期でカウントアップするカウンタを備え、カウントアップ毎にカウンタのデータ値を書き換えることでそれぞれのユニットの時間を管理している。
各CPUユニット間の通信はシリアル通信で行われ、送信信号Txは通信対象となるユニットの受信信号Rxに接続されて、同様に通信対象となるユニットの送信信号Txは受信信号Rxに接続される。また、コントローラ200、プリンタエンジン制御部105以外の各制御部(プラットフォーム制御部65、画像形成制御部160)、制御ユニット(作像ユニット170、定着ユニット180、電源ユニット90、給紙ユニット70、搬送ユニット80)の受信信号Rxは、各制御部、制御ユニットに搭載されているCPUユニットの割りこみ信号制御端子IRQに接続されている。
各制御部及び、制御ユニットに搭載されているCPUユニットは、受信信号線をシリアル受信端子と接続させてシリアル受信端子として機能させる、すなわち受信信号線をシリアル受信データ線とするか、または、割りこみ信号制御端子と接続させて信号制御端子として機能させる、すなわち割りこみ制御信号線とするかの切り替えを行う、切り換え器160S,170S,180S,65S,70S,80S,90Sを持つ。CPUは切り換え器を制御することで、信号線から受ける信号をシリアル受信データとして受けるか、割りこみ制御信号として受けるかを選択することになる。
送信信号Tx、受信信号Rx、割りこみ制御信号IRQはCPUの各制御端子に接続される場合もあるが、CPUユニット内にシリアル通信専用の制御ICを持つ場合は、シリアル通信専用の制御ICの各制御端子に接続される場合もある。受信信号線の機能を切り換える場合、CPUもしくはシリアル通信専用の制御ICのレジスタを書き換えることで、CPUもしくはシリアル通信専用の制御ICの機能を選択することが可能となっている。
図10、図11は、本発明におけるプリンタエンジン100における画像形成動作を成立せしめるための、プリンタエンジン制御部105と画像形成サブシステム150内の画像形成制御部160、紙搬送プラットフォーム60内のプラットフォーム制御部65、電源ユニット90それぞれとの基準時間の同期方法に関する通信データおよび割りこみ制御信号に関するコマンドシーケンス図であり、図14は信号線のタイミングチャートである。プリンタエンジン100が電源ユニット90より電力を供給された直後、すなわち電源ON時のコンフィギュレーション通信のパラメータおよびコマンドシーケンスの説明である。
以下、詳細について説明する。図10において、701に示すデータ構造は電源ON時にプリンタエンジン制御部105に送信される、各ユニット毎のコンフィギュレーション情報データの共通部分である。電源ユニット90からの電源供給により、プリンタエンジン制御部105とプラットフォーム制御部65と画像形成制御部160とが処理を開始したときに、プラットフォーム制御部65からプリンタエンジン制御部105へ、同様に画像形成制御部160からプリンタエンジン制御部105へ各々送信される。ここで送信されるデータ内容はプラットフォーム制御部65と画像形成制御部160とがどのような能力を持ったサブシステムとプラットフォームであるかをプリンタエンジン制御部105に知らしめる内容である。その内容は以下のようなものが考えられる。
例えば、どのユニットからの情報かを判断するためのユニットIDがある。またそのユニットが動作可能なプロセススピードなどの情報も考えられる。その際そのプロセススピードは、例えば画像形成サブシステム150がカラープリント可能なものである場合の定着条件や転写条件などは、フルカラーモード時と黒単色モード時では同一の転写材であっても定着可能なスピードが異なる場合がある。従って、その画像形成サブシステムの能力をただしく通知するためには、フルカラーモード時のプロセススピード、黒単色モード時のプロセススピードをその値とカラーモードを一セットにして、それぞれ通知する必要がある。逆に紙搬送プラットフォームの場合などは、フルカラーモード時、黒単色モード時で転写材の搬送能力が変化しない場合が多いため、その場合はプロセススピード値とともにフルカラー・黒単色モード共通の条件であることを通知する。
また一方、転写材の種類が異なる場合、例えば厚紙と普通紙を比べた場合、定着条件や搬送条件に違いが発生する場合が多い。従って、各転写材の種類ごと、すなわちマテリアル条件とプロセススピードを一セットにして、各々通知する必要がある。
さらに、カラーモード・マテリアル条件などの違いにより、定着性確保のための定着ヒータ温度などに違いが発生するため、カラーモード・マテリアル条件などのデータとともに、ユニットがその条件下において消費する電力量のデータも通知する必要がある。
以上を踏まえ、701の例で示しているコンフィギュレーションデータにおいて、プロセススピード、その前提となるカラーモード、消費電力量、マテリアル条件を一セットとした情報を通知するデータ構造としている。701においては、例として3種類のプロセススピードを通知するべき場合を示した。これはもちろん、1種類のプロセススピードの通知で事足りるユニットの場合はそれのみを通知すればよい。さらに搬送条件としてのセンサ反応時間や、定着性などの条件から、転写材と転写材の間隔、すなわち紙間距離も、そのユニットにより異なる可能性があるため、通知すべきデータとして、701に示すデータ構造において例示している。
702は電源ユニット90からプリンタエンジン制御部105に通知される供給可能電力データを示したデータ構造である。本発明による画像形成装置においては、任意の能力を備えた画像形成サブシステム150と紙搬送プラットフォーム60からなる構成をとるため、その電源ユニット90から供給されうる総電力量、および電源系統の構成データは装置の稼動を可能にするか否かを判断する上で重要なデータであるため、701のデータと同様、電源ON時にプリンタエンジン制御部105に通知すべきデータである。
703は701に示したコンフィギュレーションデータ構造で通知するデータ以外に、画像形成制御部160が、画像形成サブシステム150の能力データとして通知すべきデータが記載されている。具体的には構成情報、すなわち150−Aで示されているような4Dカラーの画像形成サブシステムであるといった情報がある。また、150−Aのようなカラー画像形成サブシステムである場合、4色の画像を現像・転写せしめるべく、4色分のITOP信号を適切な時間間隔で発生させる必要がある。そのためのデータ「ITOP間隔」データなどがある。またさらにカラー画像形成サブシステムである場合、ある1ページの画像データのうち、最初に現像される色画像データを制御するためのITOP信号を発生させた時点から、4色分の画像が現像・転写され、二次転写部616に該画像データの副走査の先頭が到達するまでの所要時間が転写材との位置合わせにおいて必要となる場合がある。そのためのデータなども必要に応じて703に示されるデータのひとつとする必要がある。
704はプリンタエンジン100を画像形成装置として動作せしめる、プリンタエンジン制御部105にて決定したプリンタエンジン動作条件情報である。例えば、701、703のデータ構造により紙搬送プラットフォーム60と画像形成サブシステム150とから通知された、各カラーモード・各マテリアル条件におけるプロセススピードの値、消費電力量と、702で通知される供給可能電力量とから、すべてのユニットが正常に動作可能で、プリンタエンジン100が画像形成装置として安定した性能を得ることができる動作条件を導き出すことも可能であり、またプリンタエンジン制御部105が規定値としていくつかの動作条件を予め保持しておき、各ユニットから収集したデータと不整合がない動作条件を選択することも可能である。704の例では、各カラーモード・各マテリアル条件におけるプロセススピードとPPM(print per Minute)を3種類決定した場合を記載している。また必要に応じて対応できないカラーモード・マテリアルの組み合わせを通知することも可能である。
705は、プリンタエンジン制御部105から動作条件を通知された後、画像形成制御部160とプラットフォーム制御部65が、通知された条件下での消費電力量を改めて決定し、プリンタエンジン制御部105に対し、再度通知する際のデータ構造である。このデータはプリンタエンジン制御部105が702にて電源ユニット90から受け取った各電力系統ごとの供給可能電力量と、各ユニットが決定した条件下で消費する各電力系統ごとの電力量の総和を比較し、動作可否・条件の是正などに用いる。
706は、プリンタエンジン100を画像形成装置として動作せしめる、各制御部、各制御ユニットの制御の基準となる共通基準時間を同期させるための要求コマンドであり、割りこみ信号発生時に、各制御部、各制御ユニットが持つ基準時間をカウントするタイマ値を設定する値のデータである。
707は、各制御部、各制御ユニットが706をコマンドを受け、各制御部、各制御ユニットの制御の基準となる共通基準時間を同期させるため受信信号機能から割りこみ信号機能へ切り換えが完了したことを通知するコマンドである。
708は、各制御部、各制御ユニットが割りこみ信号を受け、各制御部、各制御ユニットの制御の基準となる共通基準時間の同期が完了し、割りこみ信号機能から受信信号機能へ切り換えが完了したことを通知するコマンドである。共通基準時間の同期動作に関するステータス情報に関するデータである。以上が、電源ON時のコンフィギュレーション通信のパラメータの説明である。
図11は、電源ON時のコンフィギュレーション情報のコマンドシーケンスの詳細を示す。
不図示の電源SWがONされ、電源ユニットから各ユニットに対し電源が供給された後、最初にプラットフォーム制御部65に付随するユニットである給紙ユニット70と搬送ユニット80は701のデータ構造に基づいた能力情報をコンフィギュレーションデータとしてプラットフォーム制御部65に対して送信し、画像形成制御部160に付随するユニットである定着ユニット180も同様に701のデータ構造に基づいた能力情報を画像形成制御部160に対し送信する。作像ユニット170は701で示されるデータに加え703に示されるデータを同様に画像形成制御部160に対し送信する。プラットフォーム制御部65は給紙ユニット70と搬送ユニット80から送信された能力情報に基づき、プラットフォーム制御部65としての能力情報を決定する。
画像形成制御部160も同様の作業を行う。その後プリンタエンジン制御部105に対し、プラットフォーム制御部65からは701、画像形成制御部160からは701に加え703のデータ構造に基づいた能力情報をコンフィギュレーションデータとして送信する。このデータ通信とほぼ同時期に電源ユニット90からプリンタエンジン制御部105に対し、702のデータ構造に基づいた供給可能電力量データが送信される。プリンタエンジン制御部105はここで受けたコンフィギュレーションデータに基づいて、画像形成装置としての動作条件(各マテリアル・各カラーモードにおけるプロセススピードとPPMなど)を決定する。その後プリンタエンジン制御部105はプラットフォーム制御部65と画像形成制御部160に対し、決定した動作条件を704のデータ構造で送信する。
プラットフォーム制御部65と画像形成制御部160は704の動作条件データにより動作することを認識し、その情報を各々付随するユニットである、給紙ユニット70と搬送ユニット80、作像ユニット170と定着ユニット180に対して送信する。給紙ユニット70と搬送ユニット80、作像ユニット170と定着ユニット180は各々与えられた動作条件により動作することを認識し、動作パラメータの生成など、画像形成動作の準備を施すと同時に、与えられた動作条件下における消費電力量を再度算出する。その結果を705のデータ構造に基づいて各々プラットフォーム制御部65、画像形成制御部160に送信する。プラットフォーム制御部65と画像形成制御部160は各々付随するユニットから送信された消費電力データに基づき、各々その総和を算出する。さらにその結果を705のデータ構造に基づいてプリンタエンジン制御部に送信する。
その後プリンタエンジン制御部105はプラットフォーム制御部65と画像形成制御部160に対し、基準時間同期要求コマンドを706のデータ構造に基づいて送信する。
706のデータには、各ユニットの時間を同期させるための基準時間となる設定カウンタ値Tbase(105Tのカウンタ値+α)が設定されている。Tbaseはプリンタエンジン制御部105のタイマー105Tのカウンタ値より大きい値である。プラットフォーム制御部65と画像形成制御部160はその情報を各々付随するユニットである、給紙ユニット70と搬送ユニット80および、作像ユニット170と定着ユニット180に対して706のデータ構造に基づいて送信する。706のデータには、各ユニットの時間を同期させるための基準時間となる設定カウンタ値Tbase(プリンタエンジン制御部105から受信した設定カウンタ値と同じ値)が設定されている。
給紙ユニット70と搬送ユニット80は、切り換え器80S、及び70Sを制御してシリアル通信のデータ受信信号線の機能を、基準時間の同期をおこなうタイマー80Tおよび70Tの、カウンタのデータ値書き換えのための、割りこみ機能に切り換えた後、基準時間同期応答コマンドを、707のデータ構造に基づいてプラットフォーム制御部65に対して送信する。定着ユニット180と作像ユニット170も同様に、切り換え器170S、及び180Sを制御してシリアル通信のデータ受信信号の機能を、基準時間の同期をおこなうタイマー170Tおよび180Tの、カウンタデータ値の書き換えのための、割りこみ機能に切り換えた後、基準時間同期応答コマンドを、707のデータ構造に基づいて画像形成制御部160に対し送信する。
プラットフォーム制御部65、画像形成制御部160は、基準時間同期応答コマンドを受信すると、切り換え器65S、及び160Sを制御してシリアル通信のデータ受信信号線Rx1の機能を、基準時間の同期をおこなうタイマー65Tおよび160Tの、カウンタデータ値の書き換えのための、割りこみ機能IRQに切り換える。そして、プラットフォーム制御部65、画像形成制御部160は、プリンタエンジン制御部105に対して、基準時間同期応答コマンドを、707のデータ構造に基づいて送信する。
プリンタエンジン制御部105は、プラットフォーム制御部65、画像形成制御部160から基準時間同期応答コマンドを受信したことを受け、全てのユニットが、割りこみ信号により各ユニットのタイマーの設定カウンタ値の書き換え準備が整ったと判断する。そして、プリンタエンジン制御部105は、タイマー105Tのカウンタのデータ値をTbaseに書き換えると同時に、各制御ユニットの基準時間を同期させるための、割りこみ信号をプラットフォーム制御部65、画像形成制御部160に送る。プラットフォーム制御部65及び、画像形成制御部160は、割りこみ制御信号に応じたそれぞれの割りこみ処理において、基準時間管理のためのタイマー160T、及び65Tのカウンタのデータ値を、基準時間同期要求コマンド706において受信した所定の値である、Tbaseに書きかえると同時に、各々付随するユニットである、給紙ユニット70と搬送ユニット80、作像ユニット170と定着ユニット180に対して割りこみ信号を送る。プラットフォーム制御部65及び、画像形成制御部160は、切り換え器65S、及び160Sを制御してシリアル通信のデータ受信信号線の機能を、割りこみ機能からシリアル通信データ受信機能に切り換える。給紙ユニット70と搬送ユニット80、作像ユニット170と定着ユニット180は、割りこみ制御信号に応じたそれぞれ割りこみ処理において、基準時間管理のためのタイマー70T、80T、170T、180Tのカウンタのデータ値を、基準時間同期要求コマンド706において受信した所定の値である、Tbaseに書きかえる。そして、給紙ユニット70と搬送ユニット80は、切り換え器80S、及び70Sを制御してシリアル通信のデータ受信信号線の機能を、割りこみ機能からシリアル通信データ受信機能に切り換えた後、基準時間同期完了コマンドを708のデータ構造に基づいてプラットフォーム制御部65に対して送信する。定着ユニット180と作像ユニット170も同様に、切り換え器170S、及び180Sを制御してシリアル通信のデータ受信信号線の機能を、割りこみ機能からシリアル通信データ受信機能に切り換えた後、基準時間同期完了コマンドを708のデータ構造に基づいて画像形成制御部160に対し送信する。プラットフォーム制御部65と画像形成制御部160は、各々付随するユニットである、給紙ユニット70と搬送ユニット80から、また作像ユニット170と定着ユニット180から基準時間同期完了コマンドを受信した後、プリンタエンジン制御部105に対して基準時間同期完了コマンドを708のデータ構造に基づいて送信する。
以上のコマンドシーケンスにより、一連の電源ON時コンフィギュレーション通信を終了する。また図12は、共通基準時間の同期動作に関する上記コマンドシーケンスを実行した場合の、プリンタエンジン制御部105、プラットフォーム制御部65、搬送ユニット80と給紙ユニット70の各信号線(受信信号Rx、送信信号Tx、割りこみ信号IRQ)のタイミングチャートである。以下、プリンタエンジン制御部105と画像形成制御部160、及び作像ユニット170、定着ユニット180のタイミングチャートは、プリンタエンジン制御部105、プラットフォーム制御部65、搬送ユニット80、給紙ユニット70と同様であるためここでは図示から省略して説明する。
プリンタエンジン制御部105はプラットフォーム制御部65にTx1により706を送信する。プラットフォーム制御部65は、Rx1によりプリンタエンジン制御部105から706を受信する。同様に、プラットフォーム制御部65のIRQは、706を電気的には受けることになるが、切り換え器65Sによって割りこみ制御機能は無効となっているので、IRQ信号は無視される。次に、プラットフォーム制御部65は給紙ユニット70と搬送ユニット80にTx2により706を送信する。給紙ユニット70と搬送ユニット80は、Rx1によりプラットフォーム制御部65から706を受信する。給紙ユニット70と搬送ユニット80のIRQは、706を電気的には受けることになるが、切り換え器70Sおよび80Sによって割りこみ制御機能は無効となっているので、IRQ信号は無視される。
次に、搬送ユニット80は切り換え器80Sを制御してシリアル受信機能、すなわちRx1のシリアル通信データ受信機能を無効にするとともに、割りこみ制御機能IRQを有効にした後、プラットフォーム制御部65に対して、Tx1により707を送信する。プラットフォーム制御部65は、Rx2により搬送ユニット80から707を受信する。給紙ユニット70も同様に、切り換え器70Sを制御してシリアル受信機能、すなわちRx1のシリアル通信データ受信機能を無効にするとともに、割りこみ制御機能IRQを有効にした後、プラットフォーム制御部65にTx1により707を送信する。プラットフォーム制御部65は、給紙ユニット70からRx2により707を受信する。
プラットフォーム制御部65は、給紙ユニット70及び搬送ユニット80から707を受信した後、切り換え器65Sを制御してシリアル受信機能、すなわちRx1のシリアル通信データ受信機能を無効にするとともに、割りこみ制御機能IRQを有効にした後、プリンタエンジン制御部105にTx1により707を送信する。プリンタエンジン制御部105はRx1によりプラットフォーム制御部65から707を受信する。
次にプリンタエンジン制御部105は、Rx1によりプラットフォーム制御部65から707を、Rx2により画像形成制御部160から707を、Rx4により電源ユニット90から707を受信した後、タイマー105Tのカウンタのデータ値を所定のデータ(Tbase)に書き換えると同時に、割りこみ信号をRx1,Rx2,Rx4に対して送る。プラットフォーム制御部65は、IRQによりプリンタエンジン制御部105から割りこみ信号を受ける。プラットフォーム制御部65のRx1は、割りこみ信号を電気的には受けることになるが、切り換え器65Sによってシリアル受信機能は無効となっているので、Rx1信号は無視される。プラットフォーム制御部65は、タイマー65Tのカウンタのデータ値を所定のデータ(Tbase)に書き換えると同時に、Tx2により割りこみ信号を給紙ユニット70と搬送ユニット80に送る。またプラットフォーム制御部65は、切り換え器65Sによって割りこみ制御機能、すなわちIRQの機能を無効にするとともに、シリアル受信機能Rx1を有効にする。給紙ユニット70と搬送ユニット80は、IRQによりプラットフォーム制御部65から割りこみ信号を受ける。給紙ユニット70と搬送ユニット80のRx1は、割りこみ信号を電気的には受けることになるが、切り換え器70Sおよび80Sによってシリアル受信機能は無効となっているので、Rx1信号は無視される。給紙ユニット70と搬送ユニット80は、タイマー70Tおよび80Tのカウンタのデータ値を所定のデータ(Tbase)に書き換えると。そして、搬送ユニット80は切り換え器80Sによって割りこみ制御機能、すなわちIRQの機能を無効にするとともに、シリアル受信機能Rx1を有効にした後、プラットフォーム制御部65にTx1により708を送信する。プラットフォーム制御部65は、Rx2により搬送ユニット80から708を受信する。給紙ユニット70は切り換え器70Sによって割りこみ制御機能、すなわちIRQの機能を無効にするとともに、シリアル受信機能Rx1を有効にした後、プラットフォーム制御部65にTx1により708を送信する。プラットフォーム制御部65は、Rx2により給紙ユニット70から708を受信する。
すなわち、各制御部および各制御ユニットは、割りこみ信号を受け、各ユニットが管理している共通時間管理のためのタイマーの、カウンタのデータ値を同期させたのち、切り換え器によって割りこみ制御機能IRQを無効にするとともに、シリアル受信機能、すなわちRx1の機能を有効にする。
プラットフォーム制御部65は、給紙ユニット70及び搬送ユニット80から708を受信した後、プリンタエンジン制御部105にTx1により708を送信する。プリンタエンジン制御部105はRx1によりプラットフォーム制御部65から708を受信する。
尚、ここでは電源オン時のシーケンスとして説明したが、共通基準時間の同期動作(コマンド706から708)は、プリンタエンジン100が画像形成装置動作中に所定間隔で実施することは可能であることはもちろん、JOBの開始時、または終了時に実行することも可能であり、また各制御部や各制御ユニットの少なくとも1つが、省電力モード(スリープ状態)から復帰する場合などにも実行される。
図13、図14はプリンタエンジン100が画像形成動作を行う際の、各ユニットとの間で交わされる通信のパラメータおよびコマンドシーケンスの説明である。
図13において、711に示すデータ構造は画像形成動作の際に転写材の搬送を開始するためにプリンタエンジン制御部105からプラットフォーム制御部65および画像形成制御部160に対して送信される給紙要求コマンドおよびパラメータの共通部分である。711に示されているコマンドデータは給紙要求であるため、プラットフォーム制御部65のみに送信することも可能であり、画像形成動作の予約の意味合いで画像形成制御部160にも送信することも可能である。本実施例では予約の意味合いで画像形成制御部160にも送信する場合で説明する。給紙開始要求に必要なデータの例として711では、給紙開始要求コマンドを表すコマンドID,要求する画像データに対応したページID,カラーモード、用紙サイズ、マテリアル情報、印刷面(片面、両面表面、両面裏面など)などのデータが示されている。
712に示されているコマンドデータは、画像形成動作の予約情報として画像形成制御部160に通知する必要はないが、プラットフォーム制御部65が実際に転写材の搬送を制御ために必要な、711のコマンドデータには記載されていないデータである。具体的には給紙開始する給紙段情報と搬送ユニットにて搬送する上で必要な排紙方向、給紙動作を開始するタイミングデータ(共通時間データ)などである。
713は711および712のコマンドデータに基づき、プラットフォーム制御部65が給紙動作を開始の判断を行った結果を、プリンタエンジン制御部105に対し通知するための給紙要求ACKコマンドデータである。そのパラメータの具体例はページID、給紙段情報、正常に給紙が開始されたもしくは開始される状態か否かを表す給紙ステータス情報、給紙ステータス情報が開始されない、すなわちNGであった場合のNG要因情報、給紙動作開始時間データ(共通時間データ)などである。NG要因の具体例としては紙無し状態、エラー状態、ジャム状態などがある。また本実施例においては、713の給紙要求ACKコマンドをプラットフォーム制御部65が送信したことをもって、画像形成動作を開始してもよいタイミングであることも同時に意味するものとして説明する。
714は、713でプラットフォーム制御部65が給紙開始を通知した場合に、プリンタエンジン制御部105から画像形成制御部160に対し送信される、画像形成要求コマンドデータである。プリンタエンジン制御部105は画像形成の準備ができた段階でこのコマンドを発行する。パラメータの具体例としてはページID、カラーモード、画像形成開始時間データ(共通時間データ)などがある。同様に、714は717にて画像形成制御部160からプリンタエンジン制御部105に対し画像形成応答が発行されたことを受けた時、プリンタエンジン制御部105からプラットフォーム制御部65に対し送信される。この場合の画像形成開始時間データ(共通時間データ)はレジ給紙動作開始時間として扱われる。
715は、714にて画像形成制御部160に対し画像形成要求が発行されたことを受け、画像形成制御部160が実際に画像形成動作を開始したことをプリンタエンジン制御部に通知するための画像形成動作開始通知コマンドデータである。画像形成制御部160はその構成に応じて、画像形成動作を開始させるトリガーであるITOP信号を発生させると同時にこのコマンドを発行する。プリンタエンジン制御部105はこの715のコマンドを受けると、転写材の搬送制御のためにプラットフォーム制御部65に対してもこの715を送信する。パラメータの具体例としてはページID、カラーモード、画像形成開始時間データ(共通時間データ)がある。同様に、715は714にてプリンタエンジン制御部105からプラットフォーム制御部65に対し画像形成要求が発行されたことを受け、プラットフォーム制御部65が実際に画像形成動作(レジ給紙動作)を開始したことをプリンタエンジン制御部105に通知するための画像形成動作開始通知コマンドデータである。この場合の画像形成開始時間データ(共通時間データ)はレジ給紙動作開始時間として扱われる。
716はプラットフォーム制御部65が搬送ユニット80から転写材が機外に排出されたもしくはジャム発生などで機内に転写材が残ったままになった、すなわち画像形成動作と搬送動作全てが終了したことを検出し、その結果を通知するための画像形成・搬送終了通知コマンドのデータである。このコマンドにより、プリンタエンジン制御部105は当該の画像(ページ)の画像形成動作が正常に終了したか否かを認識する。パラメータの具体例としては正常終了か否かを通知する終了ステータスと、正常終了しなかった要因を示すNG要因などが考えられる。NG要因の例としてはエラー状態、ジャム状態などがあげられる。
以上が、画像形成動作に伴い、プリンタエンジン制御部105とプラットフォーム制御部65、画像形成制御部160との間で通信されるコマンドデータのパラメータ詳細の説明である。
図14にて、画像形成動作時のコマンドシーケンスの詳細を示す。本実施例においては典型的な1ページ画像形成動作が正常に開始・終了した場合について説明する。画像形成動作を開始するに当たり、まず最初にプリンタエンジン制御部105がプラットフォーム制御部65と画像形成制御部160に対し、給紙要求コマンドを送信する。プラットフォーム制御部65に対しては711に示したデータに加え712で示したデータを送信する。画像形成制御部160に対しては711に示したデータを送信する。プラットフォーム制御部65は給紙要求コマンドを受信した後、給紙ユニット70に対し、受信した給紙要求コマンド711に加え712で示したデータをそのまま送信する。また画像形成制御部160は作像ユニット170と定着ユニット180に対し、受信した給紙要求コマンド711をそのまま送信する。給紙ユニット70は給紙要求コマンドを受信したことにより、給紙開始可能かどうかの判断を行い、その結果を713に示したデータ構造による給紙要求ACKコマンドでプラットフォーム制御部65に送信する。この際給紙開始可能と判断する条件は、転写材が無し状態になっていない、既に給紙が開始された別の転写材によるジャム状態になっていない、などが考えられる。
プラットフォーム制御部65は給紙ユニット70から受信した給紙要求ACKコマンドに従い、同じ結果を示す713に示したデータ構造による給紙要求ACKコマンドを同様にプリンタエンジン制御部105に送信する。
プリンタエンジン制御部105は給紙要求ACKコマンド713を受信し、プラットフォーム制御部65が給紙開始可能と判断したことを認識した場合、714に示したデータ構造による画像形成開始要求を画像形成制御部160に対し送信する。画像形成制御部160は受信した画像形成開始要求コマンドをそのまま作像ユニット170と定着ユニット180に送信する。作像ユニット170及び定着ユニット180は、714の画像形成開始要求を受け、PPMの設定値から得られる画像形成間隔分、前画像形成から時間が経っているかなどの判断を行う。画像形成可能と判断した場合、画像形成動作を開始する予定時間を算出し、714に示したデータ構造による画像形成応答通知を画像形成制御部160に送信する。また、画像形成制御部160は作像ユニット及び定着ユニット180から送信された画像形成応答717と同じ内容を、プリンタエンジン制御部105に送信する。プリンタエンジン制御部105に送信される画像形成動作開始予定時間は、画像形成制御部160が作像ユニット170及び定着ユニット180から受信したデータの遅い時間のほうを選択され送信されることになる。
プリンタエンジン制御部105は717の画像形成応答通知を受信し、画像形成が開始されるであろう予定時間から搬送ユニットがレジ給紙を行う動作開始時間を算出する。と同時に転写材搬送制御のためにプラットフォーム制御部65に対しても714の画像形成要求通知データを送信する。プラットフォーム制御部65は714のデータを受信した後、搬送ユニット80に対し、受信した714の画像形成動作開始通知と同じデータをそのまま送信する。
作像ユニット170は714の画像形成開始要求を受け、画像形成動作予定時間になったと判断した場合、画像形成動作を開始すると同時に、715に示したデータ構造による画像形成動作開始通知を画像形成制御部160に送信する。画像形成制御部160は作像ユニット170から送信された画像形成動作開始通知715と同じ内容を、プリンタエンジン制御部105に送信する。また、画像形成制御部160は定着ユニット180に対し、作像ユニット170が画像形成動作を開始したため、後に定着ユニット180に転写材が搬送される旨を通知するべく、同様に画像形成動作開始通知715を送信する。
プリンタエンジン制御部105は715の画像形成動作開始通知を受信し、正常に画像形成が開始されたことを認識し、と同時に転写材搬送制御のためにプラットフォーム制御部65に対しても715のデータを送信する。
プラットフォーム制御部65は715のデータを受信した後、搬送ユニット80に対し、受信した715の画像形成動作開始通知と同じデータをそのまま送信する。
その後搬送ユニット80が転写材を受け取り、搬送し、最終的に転写材が機外へと排出されたことを認識すると、プラットフォーム制御部65に対し、716にて示したデータ構造による画像形成・搬送終了通知コマンドが発行される。
プラットフォーム制御部65は搬送ユニット80からの画像形成・搬送終了通知715を受け取ったことにより、同じ内容の715の通知をプリンタエンジン制御部105に対し、送信する。
プリンタエンジン制御部105は716の画像形成・搬送終了通知コマンドを受信することで当該の画像に対応する転写材への一連の画像形成動作が全て終了したことを認識する。
以上が、紙搬送プラットフォーム60と画像形成サブシステム150に付随するユニットが独自の制御手段をもつ場合の、1ページ画像形成動作の開始から終了までのコマンドシーケンスの詳細である。