JP4506182B2 - アリールアミン系化合物、該化合物を用いた正孔輸送材料および電子写真感光体 - Google Patents
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Description
従来の技術では、電子写真感光体の感光層にはセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機系の光導電性物質が広く用いられていたが、近年では、有機系の光導電性物質を電子写真用感光体の感光層に用いる研究が進み、有機系の感光層を有する電子写真感光体が主流となっている。有機系の感光層は無機系のものに比し、軽量である、成膜が容易である、感光体の製造が容易である、種類によっては透明な感光体を製造できる材料が無公害である等の利点を有する。
また、残留電位、光応答性、繰り返し使用した場合の帯電性、残留電位等種々の特性がバランス良く好適な感光体を得るために、特定の2種類のヒドラゾン化合物を併用し、感光体の他の特性をあまり損わずに残留電位上昇を防止する技術が報告されている(例えば、特許文献3 参照。)。
れている。しかしながら、各種特性のバランスの点では必ずしも十分ではなく、感光体全体としての特性をバランスよく向上させる技術が求められている。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものでありその目的は、優れた正孔輸送能力を有し、耐久性のある正孔輸送材料として有用な有機光導電材料、該光導電材料を用いた正孔輸送材料および、高感度で帯電性、暗減衰、残留電位等の各種電気特性が、良好にバランスのとれた電子写真用感光体を提供する事にある。
該基中のジフェニルアミノアリール基の各フェニル基は、独立して、4位にアルキル基、置換アミノ基、アルコキシ基、アリール基からなる群から選ばれる置換基を有し、Bは下記一般式(2)で表される2価の有機残基および一般式(3)で表される2価の有機残基からなる群から選ばれる基のみを有する構造であり、X1は、下記一般式(4)で示され
る2価の残基を表す。
ルキル基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、アリル基、アリール基、アリールビニル基、アシル基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジ複素環アミノ基、ジアリルアミノ基、前記アミノ基の置換基を組み合わせたジ置換アミノ基からなる群から選ばれる置換基を有するアリール基を表し、X2は下記一般式(5)で示される2価の残基を表し、一般式(3)中、Ar4,Ar6およびAr7は、アルキル基又はアリール基を有していてもよいアリーレン基を表し、Ar5およびAr8は、独立して、パラ位に水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、アリル基、アリール基、アリールビニル基、アシル基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジ複素環アミノ基、ジアリルアミノ基、前記アミノ基の置換基を組み合わせたジ置換アミノ基からなる群から選ばれる置換基を有するアリール基を表し、X3は下記一般式(6)で示される2価の残基を表す。
また、各種のバインダー樹脂に対して相溶性に優れるため、バインダー樹脂により結着される感光層や光導電性素子の成膜性に優れ、本願発明のアリールアミン系化合物を正孔輸送材料として用いた場合、帯電性が良く、高感度で、暗減衰が小さい上、残留電位が小さく繰り返し使用時に安定であって、電気特性バランスの優れた電子写真感光体を得ることができる。
<アリールアミン系化合物>
一般式(1)中、AおよびCは、ジアリールアミノ基のそれぞれのアリール基に、それぞれ異なっていても構わない置換基を少なくとも1つ有するジアリールアミノアリール基を表す。各アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基、アントリル基、フルオレニル基があげられ、これらの中でもフェニル基が好ましい。置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;アミノ基、メチルアミノ基、エチ
ルアミノ基、ジメチルアミノ基トリメチルアミノ基等の置換アミノ基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、インデニル基、アントリル基、フルオレニル基等のアリール基があげられ、特にアルキル基が好ましい。また、前記の置換基はジアリールアミノアリール基の窒素原子に対して、4位に結合するものが好ましい。
基を表し、Ar5およびAr8は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、X3は、
下記一般式(6)で示される2価の残基を表す。
有していてもよいアリーレン基の例としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェンナントリレン基、フルオレニレン基、2価のピリジン残基、2価のチオフェン残基、2価のフラン残基、2価のピロール残基などが挙げられる。
、置換基を有していてもよいアリーレン基が置換基を有する場合には、特に電気特性の面から、置換基としてはアルキル基、またはアリール基が好ましい。
アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントリル基、フェナントリル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピリジル基などが挙げられる。
さらに、これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、水酸基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、イソプロピル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のアルコキシ基;アリル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基;フェノキシ基、トリロキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオ
キシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;アリル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基;フェノキシ基、トリロキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;スチリル基、ナフチルビニル基等のアリールビニル基;アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジナフチルアミノ基等のジアリールアミノ基;ベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基等のジアラルキルアミノ基、ジピリジルアミノ基、ジチエニルアミノ基等のジ複素環アミノ基;ジアリルアミノ基、又、上記のアミノ基の置換基を組み合わせたジ置換アミノ基等の置換アミノ基等があげられる。これらの中でも、特に電気特性の面から、アルキル基、アリール基が好ましい。また、前記の置換基はAr2,Ar5,Ar8で表される置換基を有していてもよいアリール基の結合する窒素原子
に対して、パラ位に結合するものが好ましい。
一般式(4),(5)および(6)で表される残基を表し、一般式(4),(5)および(6)中のR1,R2,R3,R4,R5およびR6はそれぞれ、水素原子またはハロゲン原子を含まない置換基を有していてもよいアルキル基を表す。また、R1とR2とで脂肪族環状構造を、R3とR4とで脂肪族環状構造を、R5とR6とで脂肪族環状構造を形成してもよい。l,m,nはそれぞれ1以上の整数を表す。
R2、R3とR4、R5とR6が形成してもよい脂肪族環状構造の例としては、シクロブタン
環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環などが挙げられる。
<アリールアミン系化合物の製造方法>
前記一般式(1)で表わされるアリールアミン系化合物は、公知の方法を用いて製造できる。酸触媒による縮合反応により目的化合物を得る方法がその一つの方法である。たとえば、脱水反応を伴うような縮合反応の例としては、特開昭56−13939公報で示されているようなアリールアミン化合物とカルボニル化合物との酸触媒による脱水的縮合反応による合成法が挙げられる。
どが用いられた触媒系がよく知られており、これらのいずれを用いても、目的とするアリールアミン化合物の合成が可能である。
特に、Cu触媒系は、触媒原価が安価である点で、またPd触媒系は、単離をしないで選択的なアリールアミンユニットの構築ができ、かつ、反応条件が穏和である点でそれぞれ有力な合成法として好ましい。
例示化合物は、それぞれに対する出発原料と酸触媒を酢酸などの有機溶媒で混合し、40℃〜90℃で反応させることにより得ることができるが、反応条件はこれに限定されるものではない。
<正孔輸送材料>
本発明の一般式(1)で表わされるアリールアミン系化合物は、良好な正孔輸送能力を有するので、正孔輸送能力を利用する各種の用途に使用することができる。具体的には例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子や電子写真感光体に用いる正孔輸送材料として利用できる。
<電子写真感光体>
本発明の電子写真感光体は、感光層中に一般式(1)で表わされるアリールアミン系化合物を正孔輸送材料として含有する。
積層型感光体では、基体上に電荷発生層と電荷輸送層をこの順に積層したもの(以下、
順積層型感光層と呼ぶことがある)、あるいは逆の順に積層したもの(以下、逆積層型感光層と呼ぶことがある)など、種々のものが知られているが、本発明の電子写真感光体の感光層としてはそれらのいずれの構成も用いることができる。
本発明の正孔輸送材料は、常法に従ってバインダーと共に適当な溶剤中に溶解し、必要に応じ、適当な電荷発生材料、増感染料、電子吸引性化合物、他の正孔輸送材料、あるいは、可塑剤、顔料等との周知の添加剤を添加して得られる塗布液を導電性支持体上に塗布、乾燥し、通常、数μ〜数十μ、好ましくは10〜45μm、特に好ましくは15μm以上の膜厚の感光層を形成させることにより、感光層とすることができる。
積層型感光層の場合の電荷輸送層に使用されるバインダー樹脂、あるいは分散型感光層の場合のマトリックスとして使用されるバインダー樹脂としては、正孔輸送材料との相溶性が良く、塗膜形成後に正孔輸送材料が結晶化したり、相分離することのないポリマーが好ましく、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエン等のビニル化合物の重合体および共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロースエステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、けい素樹脂、エポキシ樹脂等の各種ポリマーが挙げられ、またこれらの部分的架橋硬化物も使用できる。バインダーの使用量が多くなれば、層の機械的強度が高くなり好ましいが、相対的にアリールアミン系化合物の含量が減少することとなり、電気特性が悪化する。そのため、バインダーの使用量は、通常アリールアミン系化合物に対し、通常0.5重量倍以上、好ましくは0.7重量倍以上で、特に好ましくは0.9重量倍以上であり、通常30重量倍以下、好ましくは10重量倍以下、特に好ましくは、8重量倍以下の範囲である。
<支持体>
本発明の正孔輸送材料を用いた電子写真感光層が形成される導電性支持体としては、周知の電子写真感光体に採用されているものがいずれも使用できる。具体的には例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料からなるドラム、シートあるいはこれらの金属箔のラミネート物、蒸着物、あるいは表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙等の絶縁性支持体が挙げられる。更に、金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、高分子電解質等の導電性物質を適当なバインダーとともに塗布して導電処理したプラスチックフィルム、プラスチックドラム、紙、紙管等が挙げられる。また、金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維等の導電性物質を含有し、導電性となったプラスチックのシートやドラムが挙げられる。そして、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性金属酸化物で導電処理したプラスチックフィルムやベルトが挙げられる。
<電荷発生材料>
本発明の正孔輸送材料を用いた電子写真感光層に用いられる電荷発生材料としては、セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光伝導性粒子;無金属フタロシアニン、金属含有フタロシアニン、ペリノン系顔料、インジゴ、チオインジゴ、キナクリドン、ペリレン系顔料、アントラキノン系顔料、アゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキス系アゾ顔料、シアニン系顔料、多環キノン、ピリリウム塩、チオピリリウム塩、アントアントロン、ピラントロン等の各種有機顔料および染料が使用できる。
また、フタロシアニン類の中でも特に、CuKα特性X線に対するX線回折スペクトルのブラック角(2θ±0.2°)が、27.3°に主たる回折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニン、9.3°,13.2°,26.2°および27.1°に主たる回折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニン、9.2,14.1,15.3,19.7
,27.1 ゜に主たる回折ピークを有するジヒドロキシシリコンフタロシアニン、8.
5°,12.2°,13.8°,16.9°,22.4°,28.4°および30.1°に主たる回折ピークを示すジクロロスズフタロシアニン、7.5゜,9.9゜,12.5゜,16.3゜,18.6゜,25.1゜および28.3゜に主たる回折ピークを示すヒドロキシガリウムフタロシアニン、7.4゜,16.6゜,25.5゜および28.3゜に回折ピークを示すクロロガリウムフタロシアニンが、好ましい。
<電荷発生層>前記電荷発生材料を、バインダーポリマーおよび必要に応じ他の有機光導電性化合物、色素、電子吸引性化合物等と共に溶剤に溶解あるいは分散し、得られた塗布液を基体上に塗布乾燥して電荷発生層を得る。
<添加剤>
更に、本発明の電子写真用感光体の感光層は成膜性、可撓性、機械的強度を向上させるために周知の可塑剤や架橋剤、酸化防止剤、安定剤、増感剤、塗布性を改善するため各種レベリング剤、分散補助剤などの添加剤を含有していてもよい。可塑剤としては、例えばフタル酸エステル、りん酸エステル、エポキシ化合物、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、メチルナフタレンなどの芳香族化合物などが挙げられ、レベリング剤としては、例えばシリコーンオイル、フッ素系オイル等が上げられる。
<他の機能層>
このようにして形成される感光体にはまた、必要に応じ、バリアー層、接着層、ブロッキング層等の中間層、透明絶縁層、あるいは保護層など、電気特性、機械特性の改良のための層を有していてもよいことはいうまでもない。
ーコート層を設けてもよい。
<溶剤>
塗布液調製用の溶剤としてはテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;酢酸エチル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート等のエステル類;ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素などのアリールアミン系化合物を溶解させる溶剤が挙げられる。勿論これらの中からバインダーを溶解するものを選択する必要がある。
<塗布方法>
感光層の塗布方法としては、スプレー塗布法、スパイラル塗布法、リング塗布法、浸漬塗布法等がある。スプレー塗布法としては、エアスプレー、エアレススプレー、静電エアスプレー、静電エアレススプレー、回転霧化式静電スプレー、ホットスプレー、ホットエアレススプレー等があるが、均一な膜厚を得るための微粒化度、付着効率等を考えると回転霧化式静電スプレーにおいて、再公表平1−805198号公報に開示されている搬送方法、すなわち円筒状ワークを回転させながらその軸方向に間隔を開けることなく連続して搬送することにより、総合的に高い付着効率で膜厚の均一性に優れた電子写真感光体を得ることができる。
浸漬塗布法については、以下に詳細に説明する。
(製造例1:例示化合物1の合成)
p,p’−ジメチルトリフェニルアミン69部、p−メチルトリフェニルアミン26部、イソブチルアルデヒド22部、酢酸350部、メタンスルホン酸2.4部を混合し、60度で8時間反応させた。析出固体を分離し、メタノール100mlにて洗浄し、乾燥させた。得られた固体と、p,p’−ジメチルトリフェニルアミン35部、イソブチルアルデヒド11部、酢酸350部、メタンスルホン酸2.4部を混合し、60度で8時間反応
させた。得られた固体を分離後、カラムクロマトグラフィーにより精密分離、精製した。生成物をNMR、およびMASSスペクトルにて確認したところ、例示化合物1に相当する化合物が得られたことが判明した。図1に生成物のNMRチャートを示す。
(実施例1)
CuKα特性X線に対するX線回折パターンが、図2で示されるチタニルフタロシアニン1.6部をジメチルグリコール30部に加え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ジメチルグリコール、4−メチル−4−メトキシ−2−ペンタノンを加えて希釈し、さらにポリビニルブチラール(電気化学工業製 デンカブチラール #6000C)1部をジメチルグリコール6部、4−メチル−4メトキシ−2−ペンタノン6部の混合溶媒に溶解した液と混合し、顔料分散液を得た。
例示化合物1の代わりに、例示化合物2を用いた以外は、実施例1と同様の方法で感光体2を作製した。
(実施例3)
例示化合物1の代わりに、例示化合物3を用いた以外は、実施例1と同様の方法で感光体3を作製した。
(実施例4)
例示化合物1の代わりに、例示化合物8を用いた以外は、実施例1と同様の方法で感光体4を作製した。
(実施例5)
例示化合物1の代わりに、例示化合物11を用いた以外は、実施例1と同様の方法で感光体5を作製した。
(比較例1)
例示化合物1の代わりに、有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられる正孔輸送材料である下記化合物Aを使用して、比較感光体1を作製したが、表面に析出が見られ良好な感光体を得ることが出来なかった。
例示化合物1の代わりに、下記化合物Bを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較感光体2を作製した。
例示化合物1の代わりに、下記化合物Cを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較感光体3を作製した。
例示化合物1の代わりに、下記化合物Dを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較感光体4を作製した。
感光体1〜5および比較感光体1〜4の電子写真特性を、電子写真特性評価装置(シンシア−55、ジェンテック社製)を用いて、スタティック方式で測定した。
遮光下、感光体の表面電位が約−700Vとなるように放電させたスコロトロン帯電器の下を、125mm/秒で感光体を通過させて帯電させた後、感光体表面電位(以下、V0ということがある)を測定した。その後、2.5秒間放置した後の感光体表面電位とV0との電位差(−V)を測定した(以下、DDということがある)。次に、露光強度0.5μW/cm2の780nmの単色光を感光体表面に照射し、感光体表面の電位が−55
0Vから−275Vになるまでに要した露光エネルギー(μJ/cm2、以下、感度ということがある)、および、該単色光照射後の感光体表面電位と5秒後の感光体表面電位との電位差(−V)を測定した(以下、Vrということがある)。測定結果を表2に示す。
実施例1で用いたものと同様のアルミニウム蒸着層の上に、アルミナ(日本アエロジル株式会社製 アルミニウムオキサイドC)を、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、アルミナ分散スラリーとなし、該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール(重量比7/3)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム/ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン/ヘキサメチレンジアミン/デカメチレンジカルボン酸/オクタデカメチレンジカルボン酸(組成モル%75/9.5/3/9.5/3)からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより得られた、アルミナ/共重合ポリアミドを重量比1/1で含有する(固形分濃度8%の)分散液を、下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させて下引き層を形成した。
(比較例5)
実施例6で用いた例示化合物2を、化合物Dにした以外は、実施例6と同様にして比較感光体5を作製した。
(実施例7)
実施例2で用いたチタニルフタロシアニンを、合成溶媒として1−クロロナフタレンを用いた以外は、特開平5−98181号の合成例および実施例1記載の方法と同様にして製造したII型クロロガリウムフタロシアニンにして、電荷輸送層の膜厚を25μmとした以外は、実施例2と同様にして感光体7を作製した。
(比較例6)
実施例7で用いた例示化合物2を、化合物Dにした以外は、実施例7と同様にして比較感光体6を作製した。
(実施例8)
実施例2で用いたチタニルフタロシアニンを、下記構造のアゾ化合物にして、電荷輸送層の膜厚を25μmとした以外は、実施例2と同様にして感光体8を作成した。
実施例8で用いた例示化合物2を、化合物Dにした以外は、実施例8と同様にして比較感光体7を作製した。
[感光体の特性試験]
感光体6,7、および比較感光体5,6については、露光光を、露光強度0.1μW/cm2の780nmの単色光とし、感光体8、および比較感光体7については、露光光を
、露光強度0.078μW/cm2の425nmの単色光とした以外は、前記の感光体1
の試験方法と同様にして、感光体6〜8、および比較感光体5〜7の電気特性評価を行った。その結果を下記表3に示す。
Claims (4)
- 下記一般式(1)で表される構造を持つアリールアミン系化合物。
る2価の残基を表す。)
ルキル基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、アリル基、アリール基、アリールビニル基、アシル基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジ複素環アミノ基、ジアリルアミノ基、前記アミノ基の置換基を組み合わせたジ置換アミノ基からなる群から選ばれる置換基を有するアリール基を表し、X2は下記一般式(5)で示される2価の残基を表し、一般式(3)中、Ar4,Ar6およびAr7は、アルキル基又はアリール基を有していてもよいアリーレン基を表し、Ar5およびAr8は、独立して、パラ位に水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、アリル基、アリール基、アリールビニル基、アシル基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジ複素環アミノ基、ジアリルアミノ基、前記アミノ基の置換基を組み合わせたジ置換アミノ基からなる群から選ばれる置換基を有するアリール基を表し、X3は下記一般式(6)で示される2価の残基を表す。)
- 請求項1に記載のアリールアミン系化合物からなる正孔輸送材料。
- 導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層中に、請求項2に記載の正孔輸送材料を少なくとも1種含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 感光層中に電荷発生材料を含有し、該電荷発生材料が、フタロシアニン化合物および/またはアゾ化合物である請求項3に記載の電子写真感光体。
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JP2004250448A (ja) | 2004-09-09 |
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