JP4503810B2 - 誘電体薄膜,その製造方法,その電子部品 - Google Patents

誘電体薄膜,その製造方法,その電子部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペロブスカイト構造を有する誘電体薄膜,その製造方法,その電子部品に関する。
【0002】
【背景技術】
ペロブスカイト構造をもつ酸化物薄膜材料は、強誘電性,高誘電率,電気光学効果,圧電効果,焦電効果,あるいは超伝導などの極めて多岐にわたる機能を有することから、コンデンサ素子,強誘電体メモリ素子,光学センサなどの広範な電子デバイスに応用されている。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory),MMIC(Microwave Monolithic Integrated Circuit),MCM(Multi Chip Module)のキャパシタが好適な適用例の一つである。
【0003】
特に最近では、ペロブスカイト酸化物薄膜の高誘電率特性や強誘電特性に着目したメモリ素子の開発が脚光を浴びており、キャパシタ面積の低減による高集積化を狙ったDRAM用キャパシタとしての応用,あるいは強誘電性によるヒステリシス特性を利用した高速動作可能な不揮発性強誘電体メモリとしての応用が検討されている。
【0004】
しかしながら、このペロブスカイト構造の酸化物薄膜材料は、従来のSiOやSiなどのアモルファス系材料とは異なり、結晶材料である。このため、所望の特性発現には、高度な薄膜結晶成長技術及び欠陥制御技術が必要とされる。例えば、Pb(ZrTi1−m)O系材料は、大きな自発分極値をもち、キュリー温度が300℃以上と比較的高いことから、不揮発性強誘電体メモリ材料として用いられている。
【0005】
しかし、Pbの揮発性に伴う陽イオン空孔の生成,Pt電極界面近傍での酸素欠陥の生成,パッシベーション膜形成などの半導体プロセスによる欠陥の導入等によって、特性が著しく劣化することが知られている。特に、分極反転サイクルに伴う自発分極の劣化,いわゆる疲労特性は、上記欠陥に深く起因するものであり、実用上大きな課題となっている。また、Pb系ペロブスカイトは、薄膜低温プロセスでは強誘電性を大きく低減させるパイロクロア型構造を持つ異相が形成されやすく、この点も実用化の大きな課題となっている。
【0006】
一方、Pbを持たない強誘電性ペロブスカイト構造酸化物としては、BaTiOがよく知られており,Pb系ペロブスカイトと比べて構造が極めて安定である。しかしながら、このBaTiO系の材料は自発分極が小さく、キュリー点が120℃と室温に近い。このため、分極量の温度依存性が極めて大きく、結果的に強誘電体メモリ素子用の不揮発性キャパシタとして不適とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の点に着目したもので、熱力学的に安定で、格子不整合に起因した格子歪を有効に利用することができ、更にはリーク電流の低減や疲労特性の改善を図ることができる誘電体薄膜,その製造方法,その電子部品を提供することを、その目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、酸素12配位構造を持つ{X1}と、{X1}とは配位構造が異なる{X3}とを、Ca,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し(ただし{X1}≠{X3})、酸素6配位構造を持つ{X2}を、Ti及びZrから選択した少なくとも1種の元素で構成し、「O」を酸素としたとき、結晶構造が類似する基板上に形成された{X1}{X2}O3の組成を有するペロブスカイト層に、{X3}Oを挿入して、前記基板との格子不整合性に起因した格子歪みを形成したことを特徴とする。
【0009】
他の発明は、酸素12配位構造を持つ{X1}と、{X1}とは配位構造が異なる{X3}とを、Ca,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し(ただし{X1}≠{X3})、酸素6配位構造を持つ{X2}を、Ti及びZrから選択した少なくとも1種の元素で構成し、{X}を{X1}と{X3}の構成元素の総和とし、「O」を酸素としたとき、{X}{X2}O2+m(ただしm>1)の組成を有する誘電体薄膜であって、結晶構造が類似する基板上に形成された{X1}{X2}Oの組成を有するペロブスカイト層と、該ペロブスカイト層に挿入された{X3}Oとを含み、前記基板との格子不整合性に起因した格子歪みを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>……最初に、本発明の実施形態1ついて詳細に説明する。図1(A)に示すように、形成しようとする薄膜と結晶構造が類似するSrRuOや、Nbをドープ(添加)したSrTiO(以下「Nb−SrTiO」と表現する)などの単結晶基板(下部電極)10を用意する。そして、この単結晶基板10上に、ペロブスカイト酸化物である{X1}{X2}O層12をエピタキシャル成長させつつ、適宜の間隔で実質1原子層ないし実質1分子層の{X3}O14を挿入する。従って、{X3}Oは、必ずしも層と呼べる状態とは限らないが、以下の説明では便宜上「層」と称する。
【0013】
ここで、{X1}は、酸素12配位構造を持ち、Ca,Mg,Sr,Ba,Pbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素である。{X2}は、酸素6配位構造を持ち、Ti及びZrからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素である。{X3}は、{X1}と異なる配位構造を持ち、Ca,Mg,Sr,Ba,Pbからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素である。「O」は酸素である。
【0014】
図1(B)あるいは(C)に示すように、前記{X3}O層14は、{X1}{X2}O層12のペロブスカイト構造を分断する形で導入される。同図中、八面体12Aは{X2}O酸素八面体によるペロブスカイト構造を表し、黒丸12Bは元素{X1}を表し、白丸12Cは元素{X3}を表す。ただし、元素{X3}12Cは、隣接する元素{X1}12Bと容易に位置置換をする。すなわち、{X3}Oがペロブスカイト層12にランダムに挿入された状態になる。
【0015】
同図(B)の例は、{X3}O層14が、ペロブスカイト構造と極めて構造整合性の高い岩塩型構造の状態で存在し、いわゆるKNiF構造に類似した層状ペロブスカイト構造を形成した例である。これに対し、同図(C)に示すような必ずしも岩塩型構造とはいえないものも観察されている。いずれにしても、岩塩型構造をもつ{X3}O層14は、ミスフィット(格子不整合)転位導入に対するブロッキング層として作用する。その結果、高い格子歪を保持した強誘電体薄膜が得られる。
【0016】
また、岩塩型構造をもつ{X3}O層14は、強誘電性発現の主要因でもあり、かつ電子の導電経路ともなるTi−O結合の3次元ネットワークを分断する。このため、{X3}O層14の導入は、リーク電流の低減及び疲労特性の向上に効果がある。なお、{X1}{X2}O層12に対する{X3}O層14の存在比率をあまり高くすると、ペロブスカイト構造をもつユニット間の協調作用が低下し、強誘電性が著しく低下する現象が現れるようになる。
【0017】
また、{X3}O層14の導入は、超格子構造を作らないように不規則的に行ってもよいし、超格子構造となるようにしてもよい。例えば、超格子構造を作らないように不規則に{X3}O層14を導入すると、膜厚方向(図1(A)に矢印F1で示す上下方向)に並進対称性を持たせないことにより、実効的な臨界膜厚を増大させ、ミスフィット転位の導入を効果的に抑制することができる。逆に、超格子構造となるように{X3}O層14を導入すると、後述するように、良好な絶縁性が得られるようになる。
【0018】
以上のような積層構造を有する誘電体薄膜16を、該誘電体薄膜と結晶構造が類似する基板10上にエピタキシャル成長させると、格子が歪んだ状態で成膜される。これによって形成される格子歪は、新たな誘電特性を生み出す要因になる。加えて、本形態では、上述したように{X3}O層14による歪も導入される。このため、これら2種類の歪が本形態にかかる誘電体素子の誘電特性に寄与することになる。また、図1(B)に示したように、{X1}{X2}O層12と{X3}O層14を交互に積層することで、岩塩構造層である{X3}O層14の挿入数だけ誘電膜に歪みを導入することができ、この点からも誘電特性に寄与することになる。
【0019】
また、酸素12配位構造を持つ{X4}をCa,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し、{X5}を{X4}とは異なる陽イオンで構成したとき、前記{X1}が、{X4}1−m{X5}(ただしm>0)で表される構成としてもよい。このようにすると、{X5}が不純物として作用し、ペロブスカイト層内に歪みを発生させる。なお、不純物{X5}が少ないほうが、すなわちm<0.5としたほうが、ペロブスカイト構造としては一般的に安定である。
【0020】
次に、製造プロセスについて更に詳細に説明する。下部電極として作用する基板10としては、第1に、NbあるいはLaを添加した導電性SrTiOペロブスカイト酸化物基板が挙げられる。第2に、MgO,SrTiO,LaAlOなどの絶縁性ペロブスカイト単結晶基板上に、導電性酸化物であるCa{X91}O(ただし{X91}=V,Cr,Fe,又はRu)、Sr{X92}O(ただし{X92}=V,Cr,Fe,又はRu)、La{X93}O(ただし{X93}=Ti,Co,Ni,又はCu)、La1−mSr{X94}O(ただし{X94}=V,Mn,又はCoで、m>0.23)、BaPbO、SrRuO、SrlrO、SrRuO、SrIrO、あるいは(La1−mSrCuO(ただしm<0.3)のいずれかをエピタキシャル成長したものが挙げられる。
【0021】
更に、第3に、半導体Si基板上のバリア層、MgAl、MgO、CeO、α−Al、YSZ(イットリウム安定化ジルコニウム)などのエピタキシャル酸化物上に、導電性酸化物であるCa{X95}O(ただし{X95}=V,Cr,Fe,又はRu)、Sr{X96}O(ただし{X96}=V,Cr,Fe,又はRu)、La{X97}O(ただし{X97}=Ti,Co,Ni,又はCu)、La1−mSr{X98}O(ただし{X98}=V,Mn,又はCoで、m>0.23)、BaPbO、SrRuO、SrIrO、SrRuO、SrIrO、あるいは(La1−mSrCuO(ただしm<0.3)のいずれかをエピタキシャル成長させたものが挙げられる。
【0022】
このような基板10上に、例えばレーザアブレーション法,MBE(Molecular Beam Epitaxy)法,スパッタリング法などの薄膜作製手法によって誘電体薄膜16を形成する。すなわち、{X1}{X2}O層12と{X3}O層14の積層薄膜を形成する。{X3}O層14は、公知の原子層制御を利用して形成する。例えば、レーザアブレーション法であれば、レーザの出力とパルス数を調節して実質1原子層程度形成する。同様に、スパッタの場合にはプラズマの出力とスパッタ時間を調節し、CVDの場合にはガス量を調節して、それぞれ実質1原子層程度形成する。この場合、{X3}O層14の成膜制御が技術的に困難であるが、若干量の{X3}Oの供給量の相違は、膜厚方向に{X3}O層14を形成することにより許容されることが確認されている。また、後述するように、成膜時の{X1}{X2}O層12の組成を{X1}O過剰とすることによって、3次元的に成長した{X3}O層(図2参照)を容易に形成できる。
【0023】
図3には、本形態にかかる誘電体薄膜の製造装置の一例が示されている。この装置は、レーザアブレーション法によってペロブスカイト化合物を成膜用基板上に堆積させ、層状ペロブスカイト構造による誘電体薄膜を作製するものである。同図において、真空チャンバ100内にターゲット102を配置するとともに、このターゲット102に対して所定距離だけ離間して成膜用基板10を配置する。真空チャンバ100には、必要に応じて酸素ガスあるいはオゾンを導入してもよい。レーザ光源104としては、例えば波長λ=193nmのArFエキシマレーザが用いられる。レーザ光源104から射出されたレーザビーム106は、ミラーやレンズなどの光学系108を介して前記ターゲット102に照射される構成となっている。
【0024】
真空チャンバ100は、TMP(ターボ分子ポンプ)などの排気装置110によって真空排気されており、成膜用基板10の加熱用として赤外線ヒータ112が設けられている。また、成膜用基板10の表面近傍には膜厚モニタ114が設けられている。更に、分析用機器として、RHEED(反射高速電子線回折)ガン120,RHEEDスクリーン122,高感度カメラ124が設けられており、RHEEDガン120は排気装置126によって排気されている。
【0025】
ターゲット102としては、例えば、通常の粉末冶金手法によって作製したセラミックス焼結体や粉末プレス体を使用する。焼結体は、所望の組成になるよう原料粉末を混合し、その後、仮焼成,成形,及び焼成を行うことによって得られる。粉末プレス体は、焼結を行うことなくプレス形成したものである。
【0026】
レーザビーム106をターゲット102に照射すると、プルーム116で示すようにターゲット102からその蒸気が酸素雰囲気中に飛散し、対向する成膜用基板10にターゲット102とほぼ同一組成を有する薄膜が形成される。
【0027】
ターゲット102として、例えばペロブスカイト酸化物SrTiOの焼結体と、SrOの焼結体(もしくは粉末プレス体)とをそれぞれ用意し、これらを交互に使用して基板10上に積層成膜することで、SrO層を2次元的に内包した層状ペロブスカイト酸化物薄膜が得られる。具体例については、実施例として後述する。
【0028】
<実施形態2>……次に、本発明の実施形態2について説明する。本形態では、上述した層状ペロブスカイト酸化物において、挿入層である{X3}O層14の{X3}イオンを、母相である{X1}{X2}O層12の{X1}イオンとは異なるイオン半径をもつ{X1}’元素で置き換える。ここで、{X1}’は、Ca,Mg,Sr,Ba,及びPbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素である。このようにすることで、基板10と薄膜16との間の格子不整合起因以外の格子歪,すなわちイオン半径の差による歪が効果的に導入される。
【0029】
{X1}’イオンのイオン半径としては、母相である{X1}{X2}O層12の{X1}のイオン半径よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。しかし、母相である{X1}{X2}O層12の{X1}イオンよりもイオン半径の小さなイオンを選択することで、結晶構造の安定化を図ることができる。
【0030】
一般に、単純な幾何学的観点からすれば、イオン結晶の構造安定性は、各構成元素のイオン半径から類推され、イオン半径の大きな元素ほど高い配位数をとることにより安定となる。一方、上述した構造の誘電体薄膜では、挿入する{X3}O層14の{X3}イオンの配位数は、ペロブスカイト構造である{X1}{X2}O層12の{X1}イオンの配位数よりも小さい。このため、より小さなイオン半径をもつ{X1}’元素のほうが、{X3}O層14の陽イオンサイトを優先的に占有することにより、結晶構造が安定化することとなる。この現象を利用することで、本形態の層状ペロブスカイト酸化物をより安定的に生成することが可能である。また、{X1}イオンと{X1}’イオンのイオン半径比を、構造安定性が保持できる範囲内で変化させることにより、効果的に格子歪を制御できる。
【0031】
更に、格子歪を効果的に導入するため、{X1}{X2}O層12における{X1}イオン元素の一部を、イオン半径の異なる「R」イオンで置換してもよい。「R」イオンとしては、希土類元素,例えばLa,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,及びHoからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素が好適である。このような構成の誘電体薄膜では、{X3}O層14による格子歪と、{X1}イオンと異なるイオン半径をもつ「R」イオンの部分導入による格子歪の相乗作用によって、より大きな格子歪が誘起され、高い自発分極などの優れた特性が得られる。更に、異なる価数をもつ「R」イオンを部分導入することにより、酸素欠損などによるキャリアの生成を抑制することが可能となる。
【0032】
加えて、イオン半径の小さな元素が優先的に入り込んで多く含まれる方が、結晶構造としては安定になる。例えば、ペロブスカイト層がBaTiOの場合にCaOを導入するという具合である。
【0033】
<実施形態3>……次に、本発明の実施形態3について説明する。前記実施形態は、{X3}O層14を2次元的に{X1}{X2}O層12に導入したが、単に成膜する{X}{X2}Oで示される薄膜の組成を{X}O過剰にすることによっても、{X3}O層を内包する結晶性薄膜が得られる。ただし、この場合、図2に示すように、{X3}O層14は、ペロブスカイト構造の母相である{X1}{X2}O層12に対して3次元無秩序的に導入されることになる。本形態においても、{X3}O層14がミスフィット転位導入のブロッキング層として作用することは上記形態と同様である。なお、この3次元構造は、薄膜全体の組成が{X3}サイト過剰である。
【0034】
また、本実施形態において、{X1}イオンがイオン半径の異なる2種以上の元素の組み合わせで構成されている場合、すなわち({X1}’{X1}”m−n){X2}O2+mで表される場合、イオン半径の小さな{X1}’元素を選択的に{X3}O層14の{X3}陽イオン位置に析出させれば、結晶構造を安定化させることができる。ただし、{X1}’,{X1}”はCa,Mg,Sr,Ba,及びPbからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素であり、m>1,n>0である。なお、{X1}’元素のイオン半径は{X1}”のイオン半径より小さいものとする。
【0035】
本実施形態においても、{X3}O層にイオン半径の小さな元素が優先的に入り込んで多く含まれる方が、結晶構造としては安定になる。例えば、ペロブスカイト層を(Srm1Cas1)TiO(ただしm1+s1=1),{X3}O層を(Srm2Cas2)O(ただしm2<s2)とするという具合である。
【0036】
<実施例>……以下、本発明の実施例について説明する。
(1)実施例1……この実施例1では、前記図3に示したレーザ光源104として、波長193nmのArFエキシマレーザが用いられる。薄膜形成を行う際の雰囲気酸素圧は1.3Pa,基板10の温度は600℃とした。基板10としては、(100)面を表面(膜形成面)とするNb−SrTiO単結晶基板を使用し、ターゲット102として、ペロブスカイト酸化物SrTiOの焼結体と、SrOの粉末プレス体の2つを用意した。これらを交互に用いてレーザアブレーションを行い、基板10上に、SrO層を2次元的に内包した超格子構造の層状ペロブスカイト誘電体薄膜を形成した。
【0037】
具体的には、SrTiOを5層形成し、SrO層を実質1層形成するという具合で誘電体薄膜を形成する。図4(A)には、膜形成中におけるRHEED強度の経時変化の様子を示したもので、強度の変化パターンからSrOが実質1層形成され、その上に、SrTiOが実質5層形成されていることが判る。
【0038】
更に、得られた誘電体薄膜の断面の高分解能透過型電子顕微鏡(TEM)像を検討したところ、ペロブスカイト構造をもつSrTiO結晶内に岩塩型構造を有するSrO挿入層が2次元的に形成されていることが原子層レベルで確認された。また、この誘電体薄膜中には、SrO層とSrTiO層を交互に単純に一方向に積層した構造だけではなく、熱的に誘起された3次元的に垂直な関係にあるSrO層の形成も見られた。
【0039】
一方、ターゲット102として、SrTi16+mを用いて、同様の条件で比較例の誘電体薄膜を形成した。このようにすることで、SrO過剰の3次元ペロブスカイト膜が得られる。
【0040】
次に、上述したSrTiO/SrOによる超格子ペロブスカイト膜と、SrO過剰のペロブスカイト膜を比較する。X線回折の結果を示すと、図4(B)に示すようになった。同図中、グラフGAは超格子ペロブスカイト膜の回折結果であり,グラフGBはSrO過剰ペロブスカイト膜の回折結果である。両者を比較すると明らかなように、超格子ペロブスカイト膜には矢印F4で示すピークが存在し、超格子の周期が存在している。
【0041】
次に、両者の電気特性の一例を比較して示すと、図5に示すようになる。なお、同図の電気特性は、両者の各ペロブスカイト膜上に白金による電極を形成して測定したものである。同図中、実線のグラフGAは超格子ペロブスカイト膜の特性であり(比誘電率εr=244)、点線のグラフGBはSrO過剰ペロブスカイト膜の特性であり(比誘電率εr=302)、一点鎖線のグラフGCは化学量論組成SrTiOペロブスカイト単結晶の特性である(比誘電率εr=298)。
【0042】
まず、図5を参照して電圧印加時のリーク電流量から検討すると、超格子ペロブスカイト膜が最もリーク電流が少ない結果となっている。これに対し、静電容量は、SrO過剰ペロブスカイト膜が最も高く、次に超格子ペロブスカイト膜が高い。このように、超格子構造とすることで、静電容量は若干低下するものの、耐圧性を大幅に改善することができる。
【0043】
(2)実施例2……本実施例では、ペロブスカイト層が({Ba0.8Ca .2}0.98{La}0.02)TiOによって形成されており、これにSrOが導入される。具体的には、ターゲットとして、({Ba0.8Ca0.2}0.98{La}0.02)TiOの焼結体と、SrOの焼結体を用意し、前記実施例と同様に、それらを交互に用いてレーザアブレーションを行い、SrO岩塩型構造層を2次元的に内包した層状ペロブスカイト誘電体薄膜を基板上に形成した。これによれば、{La}0.02が不純物として作用し、ペロブスカイト層内に歪みを発生させる。
【0044】
(3)実施例3……本実施例では、ターゲット102として、{X1}イオン過剰組成をもつSr . TiO . 焼結体を用いて誘電体薄膜を作製した。なお、本実施例においても、基板10は前記実施例と同様にNb−SrTiO単結晶基板であり、基板温度は600℃とした。
【0045】
得られた誘電体薄膜の断面の透過型電子顕微鏡像を検討したところ、ペロブスカイト構造内に3次元的であって、かつ極めて構造整合性のよいSrO層の形成を原子層レベルで確認することができた。また、制限視野電子線回折像を検討したところ、層状ペロブスカイト構造の形成を示唆する十字型のストリークスポットの存在が確認できた。
【0046】
本実施例の誘電体薄膜は、SrO層の導入によって3次元等方的に格子定数が増大するが、SrO層のブロッキング効果によりミスフィット転位は導入されない。また、薄膜格子は基板10の格子に2次元的に完全に制約され、およそ1GPaの面内圧縮応力が薄膜中に生じている。
【0047】
(4)実施例4……本実施例では、ターゲット102として、BaTiO焼結体及びSrO焼結体の2つを用いて、BaTiO層内にSrO層を不規則に導入した誘電体薄膜を作製した。基板10の下地として、下部電極として機能するSrTiO単結晶基板を使用した。これに導電性ペロブスカイトであるSrRuOをエピタキシャル成長させたものを基板10として用い、基板温度は600℃とした。
【0048】
以上のようにして得た誘電体薄膜は、SrO層の導入により、ミスフィット転位は導入されず、薄膜格子は基板10の格子に2次元的に完全に制約され、高い強誘電性を示した。
【0049】
(5)実施例5……本実施例では、ターゲット102として、{Sr0.8Ca0.2}1.1TiO3.1を用いた。このようにすることで、{Sr0.8Ca0.2}が過剰の3次元ペロブスカイト膜が形成される。
【0050】
(6)実施例6……次に、本発明の誘電体薄膜を強誘電体不揮発性メモリに用した実施例について説明する。本不揮発性メモリは、図6に示すように、Si基板50上に酸化物であるMgAl膜52,導電性酸化物であるSrRuO膜54,本発明による層状ペロブスカイト膜56,及び導電性酸化物であるSrRuO膜58が積層された構造となっている。ここで、2つのSrRuO薄膜54,58は、それぞれ上部及び下部電極として機能し、MgAl膜52は、Si基板50上に成膜するためのバッファ層として機能する。
【0051】
このような構成の誘電体メモリ素子においては、MgAl膜52がSi基板50上に完全な面方位関係を持ってエピタキシャル成長し、その上に更にSrRuO膜54が成長している。このSrRuO膜54は、ペロブスカイト構造をもつ導電性酸化物電極として作用する。この電極上に、強誘電体酸化物層である{Ba . Sr . }TiO及びSrOを層状形成するため,ペロブスカイト膜56は容易にエピタキシャル成長することとなる。
【0052】
従って、本実施例の強誘電体メモリ素子では、本発明による層状ペロブスカイト構造をもつ優れたリーク特性や歪誘起の強誘電体特性のみならず、完全に格子整合した強誘電体薄膜−酸化物電極界面の実現により、Pt電極を用いた場合に見られる強誘電体薄膜−電極間の密着性の問題や、疲労特性劣化を誘発する構成元素,特に酸素の拡散を回避できる。
【0053】
<他の実施形態>……本発明には数多くの実施形態があり、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、次のようなものも含まれる。
(1)前記実施例では、主としてレーザアブレーション法について説明したが、原子・分子層オーダーで所望組成をもった2次元周期構造を成膜する人工超格子の手法を適用しても、同様の層状ペロブスカイト構造を実現可能である。この場合、SrO分子層及びTiO分子層を交互に積層することによりペロブスカイト構造をもつSrTiO薄膜が形成されるが、SrO分子層を実質1層過剰に加えることによって、本発明の層状ペロブスカイト構造を得ることができる。
【0054】
(2)前記実施例4においては、Si基板50上にエピタキシャル成長するとともに、上部にペロブスカイト構造をもつ導電性酸化物がエピタキシャル成長するバッファ層として、MgAl膜52を用いた。しかし、バッファ層としては、何らそれに限らず、使用する導電性基板の格子整合性に応じて、Si基板にエピタキシャル成長する各種の酸化物が使用可能である。例えば、MgO,CeO,α−Al,YSZ(イットリウム安定化ジルコニウム)が使用可能である。
【0055】
このバッファ層52上にエピタキシャル形成される導電性酸化物54に関しても、上部の層状ペロブスカイト膜56及び下部バッファ層52との格子整合性を考慮して、ペロブスカイト構造をもつ各種の酸化物を用いてよい。例えば、Ca{X81}O(ただし{X81}=V,Cr,Fe,Ru)、Sr{X82}O(ただし{X82}=V,Cr,Fe,Ru)、La{X83}O(ただし{X83}=Ti,Co,Ni,Cu)、La1−mSr{X84}O(ただし{X84}=V,Mn,Co、m>0.23)、BaPbO、SrRuO、SrIrO、SrRuO、SrIrO、(La1−mSrCuO(ただしm<0.3)などの導電性ペロブスカイト酸化物が適用可能である。
【0056】
(3)前記実施例4は、誘電体メモリ素子の適用例について述べたが、本発明はこれに限らず、各種の電子部品の誘電体簿膜に適用することができる。例えば、DRAM用キャパシタあるいはMCM用デカップリングキャパシタとして適用することにより、これらの部品の高機能化を図ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。(1){X3}Oを{X1}{X2}O3の組成を有するペロブスカイト層に挿入形成することとしたので、基板及びペロブスカイト層間の格子不整合に起因した格子歪を有効に利用することができ、更にはリーク電流の低減や疲労特性の改善を図ることができる。
(2)イオン半径を考慮したイオン置換を行うことにより、格子歪を効果的に導入して自発分極の向上を図ることができる。
(3)前記{X3}Oと前記ペロブスカイト層を超格子構造としたので、耐圧の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2次元型層状ペロブスカイト構造を模式的に示す図である。
【図2】3次元型層状ペロブスカイト構造を模式的に示す図である。
【図3】ペロブスカイト構造の誘電体薄膜の製造装置の一例を示すブロック図である。
【図4】超格子構造の実施例におけるRHEED強度及びX線回折強度の測定例を示すグラフである。
【図5】超格子ペロブスカイト膜とSrO過剰ペロブスカイト膜の電気特性を比較して示すグラフである。
【図6】本発明を適用した誘電体メモリ素子の主要構成を示す図である。
【符号の説明】
10,50…基板
12…ペロブスカイト層
14…{X3}O層
16…誘電体薄膜
52…酸化物(バッファ層)
54…導電性酸化物(下部電極)
56…ペロブスカイト膜
58…導電性酸化物(上部電極)
100…真空チャンバ
102…ターゲット
104…レーザ光源
106…レーザビーム
108…光学系
110…排気装置
112…赤外線ヒータ
114…膜厚モニタ
116…プルーム
120…ガン
122…スクリーン
124…高感度カメラ
126…排気装置

Claims (16)

  1. 酸素12配位構造を持つ{X1}と、{X1}とは配位構造が異なる{X3}とを、Ca,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し(ただし{X1}≠{X3})、酸素6配位構造を持つ{X2}を、Ti及びZrから選択した少なくとも1種の元素で構成し、「O」を酸素としたとき、
    結晶構造が類似する基板上に形成された{X1}{X2}O3の組成を有するペロブスカイト層に、{X3}Oを挿入して、前記基板との格子不整合性に起因した格子歪みを形成したことを特徴とする誘電体薄膜。
  2. 前記{X3}Oの挿入によって、前記ペロブスカイト層が複数の層に分断されたことを特徴とする請求項1記載の誘電体薄膜。
  3. 前記{X3}Oを実質1層挿入したことを特徴とする請求項1又は2記載の誘電体薄膜。
  4. 前記{X3}Oの挿入によって岩塩構造層が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体薄膜。
  5. 前記ペロブスカイト層と前記{X3}Oとを交互に積層して超格子構造を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体薄膜。
  6. 酸素12配位構造を持つ{X4}をCa,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し、{X5}を{X4}とは異なる元素で構成したとき、前記{X1}が、{X4}1−m{X5}(ただしm>0)で表されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体薄膜。
  7. 前記mを、m<0.5としたことを特徴とする請求項6記載の誘電体薄膜。
  8. 前記{X3}は、前記{X1}よりイオン半径の小さな元素を多く含む組成を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の誘電体薄膜。
  9. 前記ペロブスカイト層及び前記{X3}Oを、第1及び第2のターゲットを交互に用いて、結晶構造が類似する基板上にエピタキシャル成長させることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の誘電体薄膜の製造方法。
  10. 酸素12配位構造を持つ{X1}と、{X1}とは配位構造が異なる{X3}とを、Ca,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し(ただし{X1}≠{X3})、酸素6配位構造を持つ{X2}を、Ti及びZrから選択した少なくとも1種の元素で構成し、{X}を{X1}と{X3}の構成元素の総和とし、「O」を酸素としたとき、{X}{X2}O2+m(ただしm>1)の組成を有する誘電体薄膜であって、
    結晶構造が類似する基板上に形成された{X1}{X2}Oの組成を有するペロブスカイト層と、該ペロブスカイト層に挿入された{X3}Oとを含み、前記基板との格子不整合性に起因した格子歪みを有することを特徴とする誘電体薄膜。
  11. 前記{X3}Oの挿入によって岩塩構造層が形成されたことを特徴とする請求項10記載の誘電体薄膜。
  12. 酸素12配位構造を持つ{X4}をCa,Mg,Sr,Ba,Pbから選択した少なくとも1種の元素で構成し、{X5}を{X4}とは異なる元素で構成したとき、前記{X1}が、{X4}1−m{X5}(ただしm>0)で表されることを特徴とする請求項10又は11記載の誘電体薄膜。
  13. 前記mを、m<0.5としたことを特徴とする請求項12記載の誘電体薄膜。
  14. 前記{X3}は、前記{X1}よりイオン半径の小さな元素を多く含む組成を有することを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の誘電体薄膜。
  15. 前記ペロブスカイト層及び{X3}Oを、{X}{X2}O2+m(ただしm>1)の組成を有するターゲットを用いて、結晶構造が類似する基板上にエピタキシャル成長させて形成することを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の誘電体薄膜の製造方法。
  16. 請求項1〜8,請求項10〜14のいずれかに記載の誘電体薄膜を利用したことを特徴とする電子部品。
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