本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図1は、本実施例のサービス利用者サポートシステムの全体像を示すシステム構成図である。
本実施例のサービス利用者サポートシステムは、商品の販売を行う契約企業(カスタマー)に設置されて、該商品を販売するためのサイトを提供するWebサーバ11並びに利用者からの問い合わせにチャットや音声通話にて応対する各オペレータが使用可能な各オペレータ端末13、14と、本発明のオープンコンピュータネットワークであるインターネット網1を介して該Webサーバ11にアクセス可能とされ、各利用者a〜cが操作可能とされた本発明の利用者端末であるパソコン7aやノートパソコン7bや携帯電話端末7cと、商品の販売を行う契約企業(カスタマー)との契約により、当該契約企業(カスタマー)に対して、利用者の商品購入における応対サービス環境を提供するサポートサービス提供会社(ASP、Application Service Provider)に設置され、契約企業(カスタマー)における各オペレータの端末や各オペレータと各利用者a〜cとの間のチャットを提供する本発明のチャット手段を形成するオペレータ管理サーバ4、利用者の個人情報や各オペレータや各オペレータの端末やFAQ(Frequently Asked Questions、頻繁に尋ねられる質問)データ等の各種のデータを記憶・管理するDB(DataBase、データベース)用サーバ5、並びに各利用者a〜cと各オペレータとの音声通話環境を提供する本発明の音声通話手段を形成する音声通話用サーバ6と、から主に構成されている。
尚、携帯電話端末7cは、携帯電話会社2の携帯電話システムを通じてインターネット網1に接続されているとともに公衆回線網3と接続されており、本実施例に用いた携帯電話端末7cは、公衆回線網3に接続されている一般電話との通話機能に加えてインターネット網1への接続機能を有する端末とされている。
また、サポートサービス提供会社(ASP)に設置されているオペレータ管理サーバ4、DB用サーバ5、音声通話用サーバ6とは、互いにデータ通信可能に接続されており、これら各サーバが連携して各種の処理を実施できるようになっている。
また、本実施例に用いた音声通話用サーバ6は、利用者aのパソコン7aや利用者bのノートパソコン7bから、更に音声オペレータ端末13から送信される通話音声データを含むパケットデータを、相互に受信できるように制御することで、利用者aのパソコン7aや利用者bのノートパソコン7bと音声オペレータ端末13との間の音声通話をインターネット網1を介して実施できるようにする機能を有するとともに、公衆回線網3に接続されていることで、利用者cの携帯電話端末7cと音声オペレータ端末13との音声通話を、該公衆回線網3並びに携帯電話会社2の携帯電話システムを通じて行わせるゲートウェイ機能を有しており、携帯電話端末7cや公衆回線網3に接続されている一般電話に対しても発呼することができ、これらの発呼先の各種の電話と音声オペレータ端末13との音声通話が可能とされている。
また、本実施例の契約企業(カスタマー)には、前記Webサーバ11に加えて、利用者からの問い合わせに対して、チャットにて応対する各チャットオペレータが操作する複数のチャットオペレータ端末14と、利用者からの問い合わせに対して、音声にて応対する各音声オペレータが操作する複数の音声オペレータ端末13と、これらチャットオペレータや音声オペレータを管理する責任者が操作する責任者端末12とが設けられている。
そして、これら責任者端末12、音声オペレータ端末13、チャットオペレータ端末14、並びにWebサーバ11は、ルータ機能を備えるインターネット接続装置10を通じてインターネット網1に接続されていることで、該インターネット網1を介してサポートサービス提供会社(ASP)に設置されている各サーバや利用者a〜cの各種端末とのデータ通信が可能とされているとともに、これらインターネット接続装置10を通じて契約企業(カスタマー)内においてローカルエリアネットワーク(LAN)接続されており、これらローカルエリアネットワーク(LAN)接続された責任者端末12、音声オペレータ端末13、チャットオペレータ端末14、並びにWebサーバ11が互いにデータの送受信を実施できるように構成されている。
また、本実施例に用いた各サーバとしては、詳細な説明を省略するが、通常においてサーバとして使用される比較的処理能力に優れ、且つ安定性の高いコンピュータを好適に使用することができる。
尚、本実施例では、オペレータ管理サーバ4、DB用サーバ5、音声通話用サーバ6、Webサーバ11の4台のコンピュータにより本発明のサーバコンピュータを形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら4台のコンピュータで提供する機能を総合的に備えたサーバコンピュータを形成できれば良く、1台で形成しても良いし、2台以上の任意の台数で形成しても良い。
また、本実施例に用いたチャットオペレータ端末14としては、各種の情報を表示可能なディスプレイやチャット内容を入力するためのキーボード等の入力装置を備える一般的なパーソナルコンピュータを好適に使用することができ、これらチャットオペレータ端末14には、サポートサービス提供会社(ASP)に設置されているオペレータ管理サーバ4により提供されるチャットへのログインや、チャット画面に表示されるチャットデータ等をオペレータ管理サーバ4と送受信する機能や、DB用サーバ5の内容を検索、表示する等の機能等の各種の機能を提供する専用のアプリケーションプログラムがインストールされている。
また、本実施例に用いた音声オペレータ端末13としては、チャットオペレータ端末14と利用者とのチャットによるやりとりの内容であるチャット履歴を表示可能なディスプレイや、例えば、ヘッドセット等の通話音声の入出力を実施する音声入出力装置等を備える一般的なパーソナルコンピュータを好適に使用することができ、これら音声オペレータ端末13には、サポートサービス提供会社(ASP)に設置されているDB用サーバ5にて記憶されているチャット履歴を取得する機能や、音声通話用サーバ6を通じての音声通話の機能、並びにDB用サーバ5の内容を検索、表示する機能等の各種の機能を提供する専用のアプリケーションプログラムがインストールされている。尚、本実施例において音声オペレータ端末13にインストールされている該アプリケーションプログラムには、前記チャットオペレータ端末14におけるチャットに関する機能も含まれており、例えば、チャットによる問い合わせが多く、チャットオペレータ端末14が不足した状況においては、音声オペレータ端末13においてもチャットによる応対を実施できるようになっている。
また、本実施例に用いた責任者端末12としては、前記音声オペレータ端末13と同様のパーソナルコンピュータを好適に使用することができ、音声オペレータ端末13と同様のアプリケーションプログラムがインストールされているとともに、新たなオペレータの登録や、各オペレータのスキル等に関する情報等の各種のデータをDB用サーバ5に登録したり、登録されているデータを更新する等の各種の設定処理を実施する機能や、各チャットオペレータ端末14にて実施しているチャットの応対内容を表示したり、各音声オペレータ端末13における各音声オペレータの応対状況を表示する管理機能を提供する専用の管理者アプリケーションプログラムがインストールされている。
また、本実施例に用いた利用者aのパソコン7aや利用者bのノートパソコン7bには、Webサーバ11から配信される各HTML文書(ページ)を表示するための閲覧用プログラム(ブラウザ)が予めインストールされているとともに、前記音声通話用サーバ6を通じて音声オペレータ端末13と通話音声データを含むパケットデータを送受信するためのサブプログラム(プラグイン)がインストールされており、利用者aや利用者bが音声通話による応対を選択した場合には、これらサブプログラム(プラグイン)が実行されて、送信する通話音声パケットデータの生成や受信した通話音声パケットデータの再生が実施されることにより、利用者aまたは利用者bは音声オペレータとの通話を実施できるようになっている。
次いで、本実施例のDB用サーバ5の記憶部(図示略)に記憶されている各種データについて説明していく。これら各種データは、図2に示すサポート関連情報と、図10に示す本発明における利用者関連情報の2種類に大別される。
サポート関連情報は、主に、当該サービス利用者サポートシステムの契約企業(カスタマー)のWebサーバ11にて配信しているWebページや、オペレータに関する情報を示す各種データであり、オペレータが利用者a〜cをサポートするときに参照されて更新される。
また利用者関連情報は、主に、当該サービス利用者サポートシステムの契約企業(カスタマー)のWebサーバ11にて配信しているWebページにアクセスしてきた利用者a、bが、これらWebページをどのように使用したかを示す各種データであり、Webページにアクセスしているときに更新され、当該サービス利用者サポートシステムのオペレータが利用者a〜cをサポートするときに参照される。
DB用サーバ5に記憶されているオペレータ端末情報テーブルは、図2(a)に示すように、オペレータ(チャット、音声含む)を識別可能なオペレータIDに対応付けて、接続状態(接続中、未接続のいずれか)と、オペレータが所属しているカスタマーを示す契約企業と、オペレータのスキル及びレベルを示すスキル/レベルと、オペレータが同時に応対可能なチャットの総数を示すチャット数と、その時点のチャット数を示すチャット状態と、オペレータ端末にて着信可能な電話番号と、電話番号の利用状態を示す電話状態と、から構成されている。
本実施例におけるオペレータのスキルは、サポートサービス提供会社(ASP)と利用契約している契約企業(カスタマー)がWebサーバ11にて提供している商品の種類のうち、当該オペレータが商品知識を有している商品の種類を設定するようになっている。ここで、商品の種類は、契約企業ごとに予め定められているものとし、例えば、家電、AV(Audio and Visual、音響と映像)、PC(Personal Computer、パソコン)等である。
本実施例におけるオペレータのレベルは、当該オペレータが、チャットのみに応対するオペレータか(レベル1)、チャットに加えて音声通話にも応対するオペレータか(レベル2)、責任者か(レベル3)、を示している。このオペレータのレベルはスキルごとに定められている。当該オペレータの有する商品知識に応じて、例えば、家電に関しては豊富な知識を有するため電話応対可能(レベル2)、PCに関してはやや知識不足であるためチャット応対可能(レベル1)、のように設定できる。
また、オペレータが専用のアプリケーションプログラムをオペレータ端末(責任者端末12、音声オペレータ端末13、チャットオペレータ端末14のいずれか)にて実行すると、当該オペレータが応対可能なチャット数がオペレータ管理サーバ4に送信されて、オペレータ端末情報テーブル(図2(a))に登録される。このとき、チャット応対しないオペレータの場合には、チャット数に「−」が設定される。
また、責任者もしくは音声オペレータが専用のアプリケーションプログラムを端末(責任者端末12、音声オペレータ端末13のいずれか)にて実行すると、着信可能な電話番号がオペレータ管理サーバ4に送信されて、オペレータ端末情報テーブル(図2(a))に登録される。このとき、音声応対しないオペレータの場合には、電話番号に「−」が設定される。
DB用サーバ5に記憶されているサービス情報テーブルは、図2(b)に示すように、Webサーバ11にて配信しているWebページのページアドレスに対応付けて、Webサーバ11にて商品を販売している契約企業と、当該Webページに含まれる内容を示すトピックと、から構成される。トピックは、契約企業にてページアドレスごとに個別に予め設定されるようになっている。
このようにサービス情報テーブル(図2(b))により、利用者がWebページにアクセスしてきたときに、当該Webページのページアドレスと一致するページアドレスを、サービス情報テーブルから検索することで、Webページに対応する契約企業とトピックとが特定可能とされている。
DB用サーバ5に記憶されているチャット履歴テーブルは、図2(c)に示すように、Webサーバ11にて配信しているWebページのいずれかにアクセスしてきた利用者端末に対してオペレータ管理サーバ4が付与する本発明の端末特定情報としてのセッションIDに対応付けて、アクセス対象となっているWebページのページアドレスと、利用者の問い合わせに応対しているオペレータのオペレータIDと、利用者がチャットか音声のいずれを要求したかを示す要求と、当該チャットの現在の状態(チャット中、通話中、待機のいずれか)と、問い合わせを要求した時刻である開始時刻と、問い合わせを終了した時刻である終了時刻と、利用者から最後にメッセージを受信した時刻である利用者最終受信時刻と、オペレータから最後にメッセージを受信した時刻であるオペレータ最終受信時刻と、チャットにおける利用者の総待ち時間と、問い合わせ内容を記録したファイルのファイル名を示すデータファイルと、から構成される。
ここでセッションIDについて詳細に説明していく。
本実施例のサービス利用者サポートシステムにおいてサポート対象となる、契約企業(カスタマー)のWebサーバ11にて配信しているWebページは、後に詳述するが、これらWebページにアクセスしてきた利用者端末のブラウザプログラムを、自動的にオペレータ管理サーバ4にて配信しているWebページにもアクセスさせるよう構成されている。
一方、本実施例のセッションIDは、いわゆるクッキー情報とされており、オペレータ管理サーバ4のサイトアドレスに対応付けて利用者端末に記憶されている場合には、利用者端末で実行中のブラウザプログラムにより、利用者端末がオペレータ管理サーバ4にアクセスするときには、これらセッションIDを含むクッキー情報が、オペレータ管理サーバ4に対して自動的に送信されるようになっている。
尚、利用者端末においてオペレータ管理サーバ4のサイトアドレスに対応付けてクッキー情報が記憶されていないために、オペレータ管理サーバ4がセッションIDを含むクッキー情報を受信しなかった場合には、言い換えると1回目のアクセスに際しては、オペレータ管理サーバ4においてセッションIDを含むクッキー情報が新たに生成されて、利用者端末に送信されて記憶される。この結果、次回以降のアクセスにおいて、利用者端末からオペレータ管理サーバ4にセッションIDを含むクッキー情報が自動的に送信されるようになる。
すなわち、利用者端末がWebサーバ11にて配信しているWebページのいずれかに2回以上アクセスしたときには、例えば、同じページに2回アクセスしたり、異なる2ページに1回ずつアクセスしたりしたときには、オペレータ管理サーバ4は、1回目のアクセスにおいて利用者端末に対して送信したセッションIDと、2回以降のアクセスにおいて利用者端末から受信したセッションIDが一致したことを条件に、これらアクセスが同じ利用者端末からのアクセスである旨を特定できるようになっている。
以上のように本実施例におけるセッションIDは、オペレータ管理サーバ4において端末特定情報として利用することができる。また、利用者端末を占有的に利用している利用者を特定可能な利用者特定情報としても利用することができる。
また、本実施例のオペレータIDは、オペレータ識別情報ではあるが、各オペレータは1台のオペレータ端末13、14を占有して利用することから、オペレータ端末識別情報としても利用できるようになっている。
また、本実施例の利用者の総待ち時間は、利用者がメッセージを送信した後、オペレータからの返信を待つまでの時間の合計時間とされている。総待ち時間の更新は、オペレータからのメッセージの受信に基づくオペレータ最終受信時刻の更新と同時に実施される。総待ち時間の算出は、まず利用者最終受信時刻からオペレータ最終受信時刻までの経過時間を算出し、これを総待ち時間に加算することで実施される。
DB用サーバ5に記憶されている応答情報テーブルには、図2(d)に示すように、Webサーバ11にて配信しているWebページのページアドレスに対応付けて、当該Webページにアクセスするとともに問い合わせを要求してきた利用者により、頻繁に尋ねられる質問の内容である問い合わせ内容と、質問に対する模範応答を示すFAQが記憶されている。
尚、本実施例では、応答情報テーブル(図2(d))にてサービス情報コンテンツである商品ページを特定可能な情報(ページアドレス)に対応付けて、問い合わせ内容並びに当該問い合わせ内容に対する応答内容(FAQ)とを記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのページアドレスに代えて、当該ページアドレスの商品ページに含まれる商品やサービスを特定可能な情報となる商品IDやサービスIDに対応付けて記憶するようにしても良い。
本実施例においては、オペレータ端末情報テーブル(図2(a))、サービス情報テーブル(図2(b))、応答情報テーブル(図2(d))は、責任者が、責任者端末12にて管理者アプリケーションプログラムにより入力する構成とされている。特に図示しないが、責任者端末12においては、オペレータ端末情報テーブル、サービス情報テーブル、応答情報テーブルの各項目を編集するための入力領域を含むオペレータ端末情報入力画面、サービス情報入力画面、応答情報入力画面が管理者アプリケーションプログラムにより出力可能とされており、責任者が、これら入力画面に各項目を入力して登録、変更操作を行ったり、削除操作を行ったりすることで、入力内容がオペレータ管理サーバ4に送信されるようになっている。そして、責任者端末12から入力内容を受信したオペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5にアクセスすることで、オペレータ端末情報テーブル、サービス情報テーブル、応答情報テーブルへの登録、変更、削除等の処理を実施する。
次に、図10に示す利用者関連情報について説明していく。
前述のように本実施例のセッションIDは、オペレータ管理サーバ4において端末特定情報及び利用者特定情報として利用することができる。このため、当該サービス利用者サポートシステムのサポート対象となるWebページのいずれかにアクセスしてきた利用者が、これらWebページをどのように使用したかを示す各種データをセッションIDに対応付けて記憶しておくことで、オペレータ管理サーバ4はこれら各種データを利用者関連情報として利用することができるようになる。以降では、利用者関連情報となる各種データについて詳細に説明する。
DB用サーバ5に記憶されている基本情報テーブルには、図10(a)に示すように、サポート対象となるWebページを閲覧している利用者の基本情報が、セッションIDに対応付けて記憶されている。基本情報は、閲覧中のWebページのページアドレスと、利用者端末にて実行中のブラウザプログラムの情報であるブラウザ情報と、利用者端末のホスト名と、利用者端末の基本言語が英語か日本語かもしくはそれ以外の言語かを示す言語情報と、当該Webページの閲覧を開始した時刻等からなる。
DB用サーバ5に記憶されているマウス使用状態テーブルには、図10(b)に示すように、利用者がサポート対象となるWebページにおいて、これまでにマウスをどのように使用してきたかを示す統計量としてのマウス使用状態が、セッションIDに対応付けて記憶されている。マウス使用状態は、平均クリック間隔(秒)、クリック間隔のばらつき、1秒間の平均移動回数(回)、平均移動距離(ドット)、平均移動間隔(秒)、移動間隔のばらつき等からなる。
平均クリック間隔には、サポート対象となるWebページにおいて、(n−1)回目のマウスのクリック時刻からn回目のクリック時刻(nは自然数、0回目のクリック時刻は計時開始時刻とする)までの経過時間(秒)であるクリック間隔の平均値が記憶される。クリック間隔のばらつきには、実際のクリック間隔から平均クリック間隔を引いた値の2乗となる値を、実際のクリック回数だけ加算して、この値を実際のクリック回数で割った値の平方根となる値、いわゆる標準偏差が記憶される。
1秒間の平均移動回数には、サポート対象となるWebページにおいて、1秒間にマウスを移動させた回数の平均値が記憶される。平均移動距離には、サポート対象となるWebページにおいて、マウスを移動させた距離(ドット)の平均値が記憶される。平均移動間隔には、サポート対象となるWebページにおいて、(n−1)回目のマウスの移動開始時刻からn回目の移動開始時刻(nは自然数、0回目の移動開始時刻は計時開始時刻とする)までの経過時間(秒)である移動間隔の平均値が記憶される。移動間隔のばらつきには、実際の移動間隔から平均移動間隔を引いた値の2乗となる値を、実際の移動回数だけ加算して、この値を実際の移動回数で割った値の平方根となる値、いわゆる標準偏差が記憶される。
DB用サーバ5に記憶されているキーボード使用状態テーブルには、図10(c)に示すように、利用者がサポート対象となるWebページにおいて、これまでにキーボードをどのように使用してきたかを示す統計量としてのキーボード使用状態が、セッションIDに対応付けて記憶されている。キーボード使用状態は、平均打鍵間隔(秒)、ボタン別打鍵頻度(回)、キーワード別入力頻度(回)等からなる。
平均打鍵間隔には、サポート対象となるWebページにおいて、(n−1)回目のキーボードの打鍵時刻からn回目の打鍵時刻(nは自然数、0回目の打鍵時刻は計時開始時刻とする)までの経過時間(秒)である打鍵間隔の平均値が記憶される。ボタン別打鍵頻度には、ボタン別の打鍵回数が記憶される。キーワード別入力頻度には、利用者の入力結果に基づいて、予め定められたキーワードが入力された回数が記憶される。尚、予め定められたキーワードではなく、入力結果から形態素解析により自動抽出した名詞をキーワードとしておき、その入力回数をキーワード別入力頻度としても良い。
DB用サーバ5に記憶されている分析結果テーブルには、図10(d)に示すように、利用者がサポート対象となるWebページのうち、どのようなWebページにアクセスし、どのようにマウスやキーボードを使用してきたかに基づいて、利用者の興味や性格等を後述の使用状態分析処理により分析した結果が、セッションIDに対応付けて記憶されている。分析結果は、製品別興味判定、タイプ別性格判定、早急度、PC習熟度、要注意人物等からなる。
製品別興味判定には、予め定められた製品別(例えば、車、時計、デジカメ)に興味があるか否かが記憶される。タイプ別性格判定には、予め定められたタイプ別(例えば、おっとり、せっかち、まじめ、攻撃的)に当該性格であるか否かが記憶される。早急度には、利用者が急いでいる度合いが5段階に判定されて記憶される。PC習熟度には、利用者のPCの操作に習熟している度合いが5段階に判定されて記憶される。要注意人物には、当該利用者への対応が注意を要するか否かが記憶される。
DB用サーバ5に記憶されている評価結果テーブルには、図10(e)に示すように、実際に利用者をサポートしたオペレータが、サポートを通じて感じた主観に基づいて、利用者の興味や性格等を評価した結果が、セッションIDに対応付けて記憶されている。評価結果は、製品別興味判定、タイプ別性格判定、早急度、PC習熟度、要注意人物、コメント等からなる。これらデータは、オペレータがオペレータ端末13、14を介してオペレータ管理サーバ4に入力したデータである。
製品別興味判定、タイプ別性格判定、早急度、PC習熟度、要注意人物には、図10(d)に示す分析結果と同様のデータが記憶される。コメントには、オペレータが入力した文章が記憶される。
本実施例のサービス利用者サポートシステムの各種処理内容について説明していく。これら各種処理内容は、利用者からの操作に基づくサポート処理と、オペレータからの操作に基づくサポート処理の2種類に大別される。
まず、利用者からの操作に基づくサポート処理の内容について、図3〜図5のシーケンス図と、図6〜図8の画面図に基づいて説明していく。
図3(a)は、オペレータ端末における問い合わせ実施までの処理の流れを示すシーケンス図である。
オペレータがチャットオペレータ端末14において、専用のアプリケーションプログラムを実行すると、当該オペレータのオペレータIDを含むログイン要求がオペレータ管理サーバ4に送信される。オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスして、オペレータIDに対応付けて記憶されている接続状態を接続中に更新する。
また、オペレータが音声オペレータ端末13において、専用のアプリケーションプログラムを実行すると、当該オペレータのオペレータIDを含むログイン要求がオペレータ管理サーバ4に送信される。オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスして、オペレータIDに対応付けて記憶されている接続状態を接続中に更新する。
更に、音声オペレータ端末13は、専用のアプリケーションプログラムの実行に基づいて、当該音声オペレータ端末13にて着信可能な電話番号と、音声オペレータ端末13のIPアドレスとを含む登録要求を音声通話用サーバ6に送信し、電話番号とIPアドレスを対応付けて記憶させる。
尚、音声オペレータ端末13及びチャットオペレータ端末14は、専用のアプリケーションプログラムの終了に伴い、オペレータIDを含むログアウト要求をオペレータ管理サーバ4に送信し、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブルの接続状態を未接続に更新する。更に、音声オペレータ端末13は、削除要求をオペレータ管理サーバ4に送信して、対応付けて登録されているIPアドレスと電話番号を削除させる。
図3(b)は、利用者端末(7a、7b、7cのいずれか)における問い合わせ実施までの処理の流れを示すシーケンス図である。
本実施例の契約企業(カスタマー)がWebサーバ11にて販売している商品のWebページ(商品ページ)にアクセスするための操作を、利用者が利用者端末に対して実施すると、Webサーバ11は、チャット応対システムに当該商品に関する問い合わせを行うためのボタン画像のアドレスを含む商品ページを利用者端末に配信する。
商品ページを受信した利用者端末は、商品ページの表示処理の実施に基づいて、ボタン画像のアドレスにアクセスすることで、ボタン画像の取得要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
ボタン画像の取得要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、商品ページに関する問い合わせに応対可能なオペレータが存在するか否かを判定する応対可否判定処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報テーブル(図2(b))にアクセスし、商品ページのページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスし、接続状態が接続中であり、かつ、サービス情報テーブル(図2(b))にて特定した契約企業であり、かつ、サービス情報テーブル(図2(b))にて特定したトピックをスキルとして有し、かつ、チャット可能(チャット数>チャット状態)もしくは通話可能(電話状態が待機中)であるオペレータが存在するか否かを判定する。
そして、商品ページに関する問い合わせに応対可能なオペレータが存在する場合には、オペレータ管理サーバ4は、通常の問い合わせボタンの画像、具体的には図6(a)に示す「問合せ」の画像を利用者端末に送信する。尚、問い合わせボタンの画像はオペレータ管理サーバ4のアドレスに対応付けられており、該問い合わせボタンが選択されると、利用者端末がオペレータ管理サーバ4のアドレスにアクセスすることになるため、オペレータ管理サーバ4において、利用者端末の利用者が当該商品ページに関する問い合わせをチャットもしくは音声により行いたい旨を把握できるようになっている。
一方、商品ページに関する問い合わせに応対可能なオペレータが存在しない場合には、問い合わせが不可能である旨を示すボタンの画像、例えば「只今、問合せ不可」の画像を、図6(a)における「問合せ」の画像に代えて、利用者端末に送信する。
そして利用者が、利用者端末を操作して図6(a)に示す商品ページ上の「問合せ」の画像(以下、問い合わせボタンと仮称する)を選択すると、オペレータ管理サーバ4は、図6(b)に示すように、問い合わせページを利用者端末に送信する。
利用者が、問い合わせページに対して名前、メールアドレス、問い合わせ内容を入力し、送信ボタンを選択すると、利用者端末は、図3(b)に示すように、これら情報を含む問い合わせ要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
問い合わせ要求を受付けたオペレータ管理サーバ4は、問い合わせ内容を一時記憶するとともに、問い合わせ用のアプリケーションプログラムを利用者端末に送信し、利用者端末は受信した問い合わせ用のアプリケーションプログラムを実行する。
図4は、問い合わせを実施する処理の流れを示すシーケンス図である。
利用者端末は、問い合わせ用のアプリケーションプログラムの実行に基づいて、図4に示すように、チャット要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
チャット要求を受信したオペレータ管理サーバ4はチャット履歴登録処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴テーブル(図2(c))にアクセスし、商品ページのページアドレスと、セッションIDと、現在時刻を示す開始時刻と、チャット履歴を記録するためのファイル名を示すデータファイルを登録する。また、オペレータIDは未定、終了時刻は未終了とする。
一方、チャットオペレータ端末14は、前述のように専用のアプリケーションプログラムの実行に基づいてオペレータ管理サーバ4にログイン要求を送信しており、その後、定期的に(本実施例では1秒)オペレータ管理サーバ4にオペレータIDを含む問い合わせ一覧要求を送信するようになっている。
問い合わせ一覧要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスし、問い合わせ一覧要求に含まれるオペレータIDに対応付けて登録されている契約企業とスキルを特定する。更に、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴テーブル(図2(c))にアクセスし、問い合わせ一覧要求に含まれるオペレータIDに対応付けて登録されているページアドレスを抽出する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報テーブル(図2(b))にアクセスし、抽出したページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。尚、終了時刻が登録されている終了したチャット履歴は、応対する必要がなくなった問い合わせのため当該処理の対象外とされる。
このようにオペレータ端末情報テーブル(図2(a))に基づいて特定した契約企業とスキルと、チャット履歴テーブル(図2(c))に基づいて特定した契約企業とトピックとを、各々照合することで、当該オペレータが担当可能な問い合わせを特定するとともに、オペレータ管理サーバ4は、これら担当可能な問い合わせに該当するチャット履歴やサービス情報を含む問い合わせ一覧をチャットオペレータ端末14に送信する問い合わせ一覧送信処理を実施する。
問い合わせ一覧を受信したチャットオペレータ端末14は、受信した問い合わせ一覧に基づいて、図7(a)、(b)に示すオペレータ画面の表示内容を更新する表示更新処理を実施する。
ここで、オペレータ画面(図7(a)、(b))の構成について説明すると、オペレータ画面は、上部、下部左、下部右の3ブロックから構成される。上部は状態表示ブロック、下部左はチャットブロック、下部右は補助情報表示ブロックを示している。
状態表示ブロック(図7(a)、(b)上部)には、チャット履歴テーブル(図2(c))から抽出した開始時刻、ページアドレス、セッションID、オペレータID、要望、状態が、各々、チャット時刻、閲覧中のページ、お客様ID、担当オペレータ、要望、状態として出力される。サービス情報テーブル(図2(b))から抽出したトピックは、トピック名として出力される。
オペレータが、チャットオペレータ端末13を操作して、図7(a)に示すように、担当オペレータが未定とされているチャットでの問い合わせの担当オペレータ欄に対して、応対する旨の入力を行うと、チャットオペレータ端末14は、図4に示すように、ページアドレス、セッションID、当該オペレータのオペレータIDを含む接続要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
接続要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴テーブル(図2(c))にアクセスし、ページアドレスとセッションIDに対応付けて記憶されているオペレータIDを未定から接続要求を送信してきたオペレータのオペレータIDに更新するとともに、状態を待機からチャット中に変更する。尚、チャットオペレータ端末14は、定期的に問い合わせ一覧をオペレータ管理サーバ4から取得して表示を更新するので、DB用サーバ5のチャット履歴テーブルの更新内容がチャットオペレータ端末14に反映されるようになっている。
更に、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴テーブル(図2(c))にアクセスし、セッションIDに対応付けて記憶されている終了済み(終了時刻が登録済み)のチャットを特定し、当該チャットのデータファイルからチャット履歴を抽出するチャット履歴抽出処理を実施する。また、DB用サーバ5の応答情報テーブル(図2(d))にアクセスし、ページアドレスに対応付けて記憶されているFAQを抽出するFAQ抽出処理を実施する。そして、抽出したチャット履歴とFAQを含む補助情報をチャットオペレータ端末14に送信する。
補助情報を受信したチャットオペレータ端末14は、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)にて利用者とチャットを開始するとともに、図7(a)下部右に示すように、補助情報ブロックにチャット履歴を表示するチャット履歴表示処理を実施する。また、補助情報ブロックのFAQタブが選択されたときには、図7(b)下部右に示すように、FAQを表示するFAQ表示処理を実施する。
一方、チャットオペレータ端末14の操作に基づいてチャットが開始されると、利用者端末では、図6(c)に示すチャット画面が表示出力されるとともに、オペレータ管理サーバ14では、チャットオペレータ端末14と利用者端末の間で、オペレータと利用者の入力内容を相互に送信しあうチャット処理が実施される。これにより、オペレータ管理サーバ11を介したチャットオペレータ端末14と利用者端末間のチャットが行われる。
オペレータ管理サーバ4を介したチャットオペレータ端末14と利用者端末間のチャットを提供するチャット処理の実施中に、オペレータ管理サーバ4は、チャットの内容をデータファイルに記録するチャット履歴記憶処理を実施する。
ここで、オペレータがチャットオペレータ端末14にて複数の利用者の問い合わせに同時に応対する流れ、すなわち複数の利用者と同時にチャットする流れについて説明していく。
図4に示すように、チャットオペレータ端末14は、オペレータ管理サーバ4に対する問い合わせ一覧要求の送信、オペレータ管理サーバ4からの問い合わせ一覧の受信、オペレータ画面の表示内容の更新、までの一連の処理を定期的(例えば、1秒ごと)に行うようになっている。このため、オペレータが利用者の一人とすでにチャットを開始している状態においても、担当可能かつ担当オペレータが未定の問い合わせが他にも存在するときには、直ちに、これら担当すべき問い合わせがオペレータ画面に表示されることとなる。
前述のように各オペレータには予め契約企業(責任者)により同時に応対可能なチャット数が定められており、この数の範囲内で、図7(a)に示すように、担当オペレータが未定であるチャットに応対する操作を行うことが可能とされている。具体的には、オペレータが、チャットオペレータ端末13を操作して、図7(a)に示すように、担当オペレータが未定とされているチャットでの問い合わせの担当オペレータ欄に対して、応対する旨の入力を行うことが可能とされている。
同時に複数人の利用者の問い合わせの担当オペレータとなった場合には、チャットオペレータ端末14は、表示更新処理(図4)の実施に基づいて、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)に、これら複数人の利用者のセッションIDがタブ状に表示される。このタブにより、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)にてチャット対象としている利用者を切り替え可能とされている。
また、利用者がチャットにメッセージを入力すると、図4に示すように、オペレータ管理サーバ4にその内容が送信され、更にその旨が、問い合わせ一覧の一部としてチャットオペレータ端末14に送信される。チャットオペレータ端末14では、表示更新処理(図4)において、メッセージを入力した利用者のセッションIDのタブが直ちに強調表示(例えば、点滅表示)されるようになっており、複数の利用者と同時にチャットしているときにも、オペレータからの返答を待機している利用者を容易に視認できるようになっている。
また、本実施例のチャット画面には、図6(c)に示すように、その画面下方位置に、図6(a)における問い合わせボタンと同様に、通話による応対を要求するための通話ボタンが設けられており、利用者端末にチャット画面が出力されている状態において、すなわちチャット中において、利用者が該通話ボタンを操作することで、図4に示すように、当該利用者のセッションIDを含む音声通話要求が、当該通話ボタンに対応付けられているオペレータ管理サーバ4のアドレスに対して送信される。
このように本実施例の通話ボタン(図6(c)参照)は、チャットによる問い合わせを受付けた後に音声による問い合わせを受付けるための受付け部とされている。
音声通話要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、音声通話要求を送信してきた利用者端末が携帯電話端末7cか否かを識別する端末識別処理を実施する。具体的には、これら携帯電話端末7cか否かの識別は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)のヘッダー情報や、IP(Internet Protocol)アドレスに基づいて実施される。
まず、利用者端末が携帯電話端末7c以外、つまりパソコン7aやノートパソコン7bであると識別した場合の処理について説明していく。
該端末識別処理にて利用者端末が携帯電話端末7c以外であると識別した場合に、オペレータ管理サーバ4は、チャット履歴引継処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴テーブル(図2(c))にアクセスし、受信した音声通話要求に含まれるセッションIDに対応付けて記憶されている未終了(終了時刻が未登録)のチャットを特定し、当該チャットのデータファイルを抽出する。また、DB用サーバ5の応答情報テーブル(図2(d))にアクセスし、当該セッションIDに対応付けて記憶されているページアドレスを特定し、該特定したページアドレスに対応付けて記憶されているFAQを抽出する。そして、抽出したチャットとFAQを含む補助情報を、後述するオペレータ選択処理にて選択された音声オペレータの音声オペレータ端末13に送信(転送)する。
次いで、オペレータ管理サーバ4は、図4に示すように、オペレータ選択処理を実施する。具体的には、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報テーブル(図2(b))にアクセスし、商品ページのページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスし、接続状態が接続中であり、かつ、サービス情報テーブルにて特定した契約企業であり、かつ、サービス情報テーブルにて特定したトピックをスキルとして有し、かつ、通話可能(電話状態が待機中)であるオペレータを選択する。また、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスし、当該オペレータのオペレータIDに対応付けて記憶されている状態を通話中に更新する。
尚、応対できる音声オペレータが存在しない場合には、オペレータ管理サーバ4から利用者端末に対して、「しばらくお待ちください」のチャットメッセージが送信されることで、該チャットメッセージが利用者端末のチャット画面に表示される。
そして、該オペレータ選択処理にてオペレータを選択したオペレータ管理サーバ4は、音声オペレータ端末13にて着信可能な電話番号を含む接続許可を利用者端末に送信し、更に、音声オペレータ端末13に、利用者が入力した問い合わせ内容、応答情報、チャット履歴を含む接続予告を送信する接続予告送信処理を実施する。
音声オペレータ端末13では、チャットオペレータ端末14のオペレータ画面(図7(a)、(b))と同様に、接続予告に含まれる問い合わせ要求、応答情報、チャット履歴が表示されるようになっており、オペレータは問い合わせの内容や、これまでの経緯を把握できる。
電話番号を含む接続許可を受信した利用者端末は、電話番号への接続要求を音声通話用サーバ6に送信する。
接続要求を受信した音声通話用サーバ6は、さらに接続要求を音声オペレータ端末13に送信することで、音声通話用サーバ6では、オペレータと利用者の音声を相互に送信しあう音声通話処理が実施されて、利用者端末と音声オペレータ端末13の間で音声通話回線が形成される。
次に、前述の端末識別処理において利用者端末が携帯電話端末7cであると識別した場合の処理について、図5に基づいて説明していく。
端末識別処理にて利用者端末が携帯電話端末7cであると識別した場合において、オペレータ管理サーバ4は、電話番号取得処理を実施する。具体的には、図5に示すように、オペレータ管理サーバ4は、電話番号が入力可能に形成された図示しない入力ページを携帯電話端末7c(利用者端末)に送信することで、利用者から当該携帯電話端末7cの電話番号の入力を受付ける。
次いで、オペレータ管理サーバ4は、前述したチャット履歴引継処理とオペレータ選択処理を実施する。
そして、オペレータを選択したオペレータ管理サーバ4は、利用者の携帯電話端末7cにて着信可能な電話番号を含む接続指示を音声通話用サーバ6に送信する一方、音声オペレータ端末13に対して、応答情報とチャット履歴を含む接続予告を送信する。尚、接続予告をオペレータ管理サーバ4に記憶しておき、音声オペレータ端末13が定期的に接続予告をオペレータ管理サーバ4に問い合わせ、音声オペレータ端末13に取得させる構成としても良い。
音声オペレータ端末13では、チャットオペレータ端末14のオペレータ画面(図7(a)、(b))と同様に、接続予告に含まれる問い合わせ要求、応答情報、チャット履歴が表示されるようになっており、オペレータは問い合わせの内容や、これまでの経緯を把握できる。
接続指示を受信した音声通話用サーバ6は、コールバック指示を音声オペレータ端末13に送信するコールバック送信処理を実施する。
コールバック指示を受信した音声オペレータ端末13は、コールバック指示に含まれる電話番号に対する発呼要求を音声通話用サーバ6に送信する発呼要求送信処理を実施する。
発呼要求を受信した音声通話用サーバ6は発呼処理を実施することで、携帯電話端末7cに発呼する。その後、利用者が携帯電話端末7cにて着呼操作をすることで、携帯電話端末7c(利用者端末)と音声オペレータ端末13との間に、音声通話用サーバ6を介した音声通話回線が形成される。
図8は、責任者端末12において出力される、オペレータの対応状況を管理するための責任者画面である。
ここで、責任者画面(図8参照)の構成について説明すると、責任者画面は、上部、下部の2ブロックから構成される。上部は問い合わせ一覧ブロック、下部はオペレータ詳細ブロックを示している。
問い合わせ一覧ブロック(図8上部)には、オペレータ管理サーバ4にて受付けた問い合わせ要求のうち、対応が完了していないもの、言い換えるとDBサーバ5のチャット履歴(図2(c)参照)において未終了(終了時刻が未登録)の問い合わせの一覧が表示されるようになっている。
また、この問い合わせ一覧ブロックでは、図8に示すように、担当オペレータが未定である問い合わせに対して、対応可能なオペレータのリストが選択可能に表示されるようになっており、責任者は対応オペレータを指定できるようになっている。責任者が、対応オペレータを指定すると、指定された旨の通知が当該オペレータのオペレータ端末13、14に送信されて、オペレータに問い合わせに対応するための処理を促すようになっている。
オペレータ詳細ブロック(図8下部)には、問い合わせ一覧ブロックで選択された問い合わせの担当オペレータのオペレータ端末13、14にて出力されているオペレータ画面(図7(a)、(b))の一部、具体的には、チャットブロック(図7(a)、(b)下部左)、補助情報表示ブロック(図7(a)、(b)下部右)が、該選択されたオペレータ端末13、14に対して送信されるチャット履歴や補助情報と同一のチャット履歴や補助情報がオペレータ管理サーバ4から当該責任者端末12に送信されることで、表示出力される。
尚、本実施例では、責任者端末12において、オペレータ端末毎のチャット内容を1つづつ表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その時点においてチャット応答を実施しているチャット内容を全て、同時に表示するようにしても良い。
以上が、本実施例のサービス利用者サポートシステムにおける、利用者からの操作に基づくサポート処理の内容である。
つまりは、本実施例におけるWebサーバ11においては、サービス情報コンテンツとして、利用者から、チャットによる問い合わせ(問合せボタン、図6(a))若しくは音声による問い合わせを受付けるための受付け部(問合せボタン、図6(c))を含むサービス情報コンテンツ(Webページ)を配信しており、該Webサーバ11によって、本発明の請求項4におけるサーバコンピュータが形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例のオペレータ管理サーバ4並びに音声通話用サーバ6においては、受付け部(問合せボタン、図6(a)参照、通話ボタン、図6(c))において問い合わせを受付けたことに基づいて、利用者端末とチャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)とのチャットを提供するチャット手段(チャット処理)、若しくは利用者端末と音声オペレータ端末13間の音声通話を提供する音声通話手段(音声通話処理)の少なくとも一方を有しており、該チャット処理を実施するオペレータ管理サーバ4並びに音声通話処理を実施する音声通話用サーバ6によって、本発明の請求項4におけるメッセージデータ交換手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例におけるWebサーバ11においては、サービス情報コンテンツとして、利用者から、チャットによる問い合わせ(問合せボタン、図6(a))若しくは音声による問い合わせのいずれによる問い合わせを実施するかを受付けるための受付け部(問合せボタン、図6(c))を含むサービス情報コンテンツ(Webページ)を配信しており、該Webサーバ11によって、本発明の請求項5におけるサーバコンピュータが形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例のオペレータ管理サーバ4並びに音声通話用サーバ6においては、チャット手段(チャット処理)と音声通話手段(音声通話処理)の双方を有し、受付け部(問合せボタン、図6(a)参照)においてチャットによる問い合わせを受付けたことに基づいて利用者端末とチャットオペレータ端末14(音声オペレータ端末13)とのチャットを前記チャット手段により提供し、受付け部(通話ボタン、図6(c))において音声による問い合わせを受付けたことに基づいて、利用者端末と音声オペレータ端末13間の音声通話を音声通話手段により提供しており、該チャット処理を実施するオペレータ管理サーバ4並びに音声通話処理を実施する音声通話用サーバ6によって、本発明の請求項5におけるメッセージデータ交換手段が形成されている。
次に、本実施例のサービス利用者サポートシステムにおける、オペレータからの操作に基づくサポート処理の内容について、図11、図12のシーケンス図と、図13の画面図に基づいて説明していく。
図11は、オペレータ端末から利用者端末に所定の出力処理を実施させる能動出力処理の流れを示すシーケンス図である。
本実施例の契約企業(カスタマー)がWebサーバ11にて販売している商品のWebページ(商品ページ)にアクセスするための操作を、利用者が、利用者端末で実行中のブラウザプログラムに対して実施すると、利用者端末(ブラウザプログラム)は、Webサーバ11から商品ページを受信して商品ページの表示処理を実施する。
この商品ページは、図3において前述したように、サービス利用者サポートシステムに当該商品に関する問い合わせを行うためのボタン画像のアドレスを含んでおり、更に、サービス利用者サポートシステムに利用者のマウス使用状態やキーボード使用状態を送信するための本発明のプログラムデータである監視プログラムのアドレスも付加されている。
こうした商品ページの表示処理において利用者端末(ブラウザプログラム)は、商品ページに付加された監視プログラムのアドレスにアクセスすることで、監視プログラムの取得要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。この監視プログラムの取得要求には、商品ページのページアドレスが含まれている。尚、当該利用者端末において、オペレータ管理サーバ4のサイトアドレスに対応付けてクッキー情報としてセッションIDが記憶されていれば、監視プログラムの取得要求とともに、セッションIDと後述するステータスデータも送信される。
監視プログラムの取得要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、監視プログラムを送信し、利用者端末は、送信された監視プログラムを受信して実行する。
尚、オペレータ管理サーバ4は、受信した監視プログラムの取得要求にセッションIDが付加されていない場合には、セッションIDを新たに生成する。更に、監視プログラムの取得要求に含まれる商品ページのページアドレスに対応付けてサービス情報テーブル(図2(b))に記憶されている契約企業を特定する。そして、セッションIDと契約企業を含むクッキー情報とともに、監視プログラムを利用者端末に送信する。
本実施例の監視プログラムは、利用者端末において利用者のマウス使用状態やキーボード使用状態を監視してステータスデータとして記憶する使用状態監視処理と、記憶したステータスデータをオペレータ管理サーバ4に送信するステータスデータ送信処理と、送信したステータスデータへの応答を受信する応答受信処理と、受信した応答が所定の出力処理を実施させるための能動出力用データであった場合に能動出力を実施する能動出力処理と、これら処理を定期的(例えば10秒間)に繰り返して実行するループ処理と、からなる。当該監視プログラムのアドレスを含むWebページが利用者端末に表示されている間は、継続的にこれら処理が繰り返し実行されることとなる。
つまりは、本実施例のWebサーバ11が配信するWebページは、利用者に関する利用者関連情報(図10(a)〜(e))を生成するためのステータスデータを利用者端末から取得するための、該利用者端末において実行可能なプログラムデータとなる監視プログラムを取得するためのアドレスが含まれており、利用者端末のブラウザプログラムの表示処理の実行に基づいて監視プログラムが取得されて、利用者端末のブラウザプログラム上でWebページに付加されるため、本発明のサービス情報コンテンツに該当する。
尚、Webページに対して、監視プログラムを取得するためのアドレスではなく、監視プログラムそのものを付加しても良い。
利用者端末に記憶される本発明におけるステータスデータは、図11右部に示すように、基本情報と付加情報とからなる。基本情報は、オペレータ管理サーバ4から送信されてくる契約企業及びセッションIDと、表示中の商品ページのページアドレスと、利用者端末にて実行中のブラウザプログラムの情報であるブラウザ情報と、利用者端末のホスト名と、利用者端末の基本言語が英語か日本語かもしくはそれ以外の言語かを示す言語情報と、からなる。
また、ステータスデータを構成する付加情報は、図11右部に示すように、マウスが操作された日時と操作内容(クリックや座標)と、キーボードが操作された日時と操作内容(ボタン種)と、からなる。
ステータスデータを利用者端末から受信したオペレータ管理サーバ4は、ステータスデータに含まれる基本情報に基づいて基本情報テーブル(図10(a))を更新するとともに、ステータスデータに含まれる付加情報を統計的に処理することで、マウス使用状態テーブル(図10(b))、キーボード使用状態テーブル(図10(c))の各項目の値を算出して更新する使用状態更新処理を実施する。ステータスデータや統計的な処理結果は、受信したステータスデータに含まれるセッションIDに対応付けて記憶される。
尚、基本情報テーブル(図10(a))を更新するときには、受信したステータスデータに含まれるWebページのページアドレスが、当該ステータスデータに含まれるセッションIDに対応付けて登録されているページアドレスと異なる場合に、現在時刻を閲覧開始時刻として記憶するようになっている。
但し、ページアドレスが変化していない場合には、同じページを閲覧していると判定し、登録されている閲覧開始時刻から現在時刻までの経過時間を閲覧時間として算出し、基本情報テーブルに登録する。一方、算出した閲覧時間が所定時間(例えば、3時間)以上である場合には、同じページを連続的にではなく、断続的に再度閲覧していると判定し、現在時刻を閲覧開始時刻として記憶するようになっている。
また、監視プログラムにおいて統計的な処理を実施して、算出結果をステータスデータに追加して送信するようにしても良く、このような場合には、オペレータ管理サーバ4は受信したステータスデータを記憶する処理のみを行えば良い。
使用状態更新処理の実施後にオペレータ管理サーバ4は、図14を参照して後に詳述する使用状態分析処理を実施して、分析結果テーブル(図10(d))の各項目の値を算出して更新する。分析結果は、受信したステータスデータに含まれるセッションIDに対応付けて記憶される。
つまりは、本実施例における使用状態更新処理、使用状態分析処理においては、プログラムデータとなる監視プログラムが実行されることで利用者端末から取得したステータスデータに基づいて、各利用者の利用者関連情報(図10(a)〜(e))を生成しており、該使用状態更新処理、使用状態分析処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項1における利用者関連情報生成手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における使用状態更新処理においては、各利用者のサービス情報コンテンツ(Webサーバ11が配信するWebページ)の閲覧経過時間(基本情報テーブルにおける閲覧時間)を少なくとも含む利用者関連情報を生成しており、該使用状態更新処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項2における利用者関連情報生成手段が形成されている。
そしてオペレータ管理サーバ4は、受信したステータスデータに含まれるセッションIDに対応付けて能動出力用データが記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合には、該当する能動出力用データを特定し、送信されてきたステータスデータに対する応答として利用者端末に送信する能動出力用データ送信処理を実施する。
応答を受信した利用者端末は、応答が能動出力用データを含む場合には能動出力処理を実施し、含まない場合には処理を行わない。そして、監視プログラムの実行に基づいて、使用状態の監視を継続するとともに、定期的にステータスデータをオペレータ管理サーバ4に送信する。
一方、オペレータ端末は、図4を参照して前述したように、定期的に(本実施例では1秒)オペレータ管理サーバ4にオペレータIDを含む問い合わせ一覧要求を送信するようになっている。
問い合わせ一覧要求を受信したオペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のオペレータ端末情報テーブル(図2(a))にアクセスし、問い合わせ一覧要求に含まれるオペレータIDに対応付けて登録されている契約企業とスキルを特定する。更に、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のチャット履歴テーブル(図2(c))にアクセスし、問い合わせ一覧要求に含まれるオペレータIDに対応付けて登録されているページアドレスを抽出する。そして、オペレータ管理サーバ4は、DB用サーバ5のサービス情報テーブル(図2(b))にアクセスし、抽出したページアドレスに対応付けて、記憶されている契約企業とトピックを特定する。尚、終了時刻が登録されている終了したチャット履歴は、応対する必要がなくなった問い合わせのため当該処理の対象外とされる。
このようにオペレータ端末情報テーブル(図2(a))に基づいて特定した契約企業とスキルと、チャット履歴テーブル(図2(c))に基づいて特定した契約企業とトピックとを、各々照合することで、当該オペレータが担当可能な問い合わせを特定する。
また、問い合わせを行った利用者だけでなく、閲覧しているだけの利用者の情報も担当可能な問い合わせ、いわば潜在的な問い合わせとして特定される。具体的には、基本情報テーブル(図10(a))に登録されている基本情報のページアドレスに基づいて、オペレータが担当可能な問い合わせか否かが判定されて特定される。このとき、チャット履歴テーブル(図2(c))に含まれるが基本情報テーブル(図10(a))に含まれていない項目、例えば、担当しているオペレータID、要望、状態等は、すべて値なしとされる。尚、閲覧開始時刻と現在時刻との差が所定時間(例えば、24時間)以上である基本情報は、対応する必要がない問い合わせと判定される。
更に、オペレータ管理サーバ4は、基本情報に含まれるセッションIDに対応付けて、マウス使用状態テーブル(図10(b))、キーボード使用状態テーブル(図10(c))に記憶されている利用者関連情報を特定する。
このようにオペレータが担当可能な問い合わせを特定し、該問い合わせに関連する情報も特定したオペレータ管理サーバ4は、これら担当可能な問い合わせに該当するチャット履歴、サービス情報、利用者関連情報を含む問い合わせ一覧をオペレータ端末に送信する問い合わせ一覧送信処理を実施する。
つまりは、本実施例における問い合わせ一覧送信処理においては、サービス情報コンテンツの配信状況を特定可能な配信状況情報、具体的には利用者が閲覧しているページアドレスそのものや閲覧時間を、問い合わせ一覧に含まれる利用者関連情報の一部である基本情報として、オペレータ端末に対して送信しており、該問い合わせ一覧送信処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項1における配信状況情報送信手段が形成されている。
問い合わせ一覧を受信したオペレータ端末は、受信した問い合わせ一覧に基づいて、図13に示すオペレータ画面の表示内容を更新する表示更新処理を実施する。尚、図13に示すオペレータ画面は、図7(a)、(b)に示すオペレータ画面において、下部右は補助情報表示ブロックの利用者関連情報タブが選択されたときの表示態様を示す図である。
利用者関連情報タブが選択されると、下部右は補助情報表示ブロックには、図13に示すように、問い合わせ一覧に含まれる利用者関連情報が表示される。
また、補助情報表示ブロックには、図13に示すように、利用者関連情報とともに評価ボタンが表示されており、オペレータが評価ボタンの選択操作を実施すると、評価結果テーブル(図10(e))の各項目の値が入力可能に形成された入力画面が補助情報表示ブロックに表示される。該入力画面においてオペレータが問い合わせに対する評価を入力すると、当該問い合わせに対応するセッションIDとともに入力された評価結果がオペレータ管理サーバ4に送信される。オペレータ管理サーバ4は、オペレータの評価結果をセッションIDに対応付けて評価結果テーブルに登録する。
図13に示すオペレータ画面と、図7(a)、(b)に示すオペレータ画面とは、利用者関連情報タブが選択されているだけでなく、もう1点異なる箇所がある。図13に示すオペレータ画面には、図7(a)、(b)に比べて閲覧時間が長時間(30分以上)となる問い合わせが多く表示されている。
オペレータ端末にて実施される表示更新処理は、閲覧しているだけの利用者による潜在的な問い合わせに対して、閲覧時間の長さを目視可能に、例えば、閲覧時間が30分未満、30分以上60分未満、60分以上のときには、異なる模様の背景を表示している。更に、時間が長いほど強調されるような背景を表示している。このように表示することで、閲覧時間が長時間となっていることをオペレータが容易に認識できるようになり、オペレータからの能動的なサポートを行うか否かをオペレータが判断できるようになっている。
尚、本実施例においては、閲覧時間に応じて利用者に対応する行の背景の模様を変更しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、閲覧時間に応じて利用者に対応する行の背景の色や文字の色等の表示色(表示態様)を変更しても良い。
つまりは、本実施例の表示更新処理においては、閲覧経過時間(閲覧時間)に応じて各利用者(に対応する行)の背景表示(表示態様)を変更しており、該表示更新処理を実施するオペレータ端末によって、本発明の請求項3における配信状況表示手段が形成されている。
また、本実施例における表示更新処理においては、配信状況情報送信手段(問合せ一覧送信処理)から送信されてきた配信状況情報(問い合わせ一覧に含まれる利用者関連情報の一部である基本情報)に基づいてサービス情報コンテンツ(Webサーバ11が配信するWebページ)の配信を受けた各利用者の利用者関連情報(閲覧時間)を含む閲覧されているページのURL等の配信状況を表示しており、該表示更新処理を実施するオペレータ端末によって、本発明の請求項1における配信状況表示手段が形成されている。
そして、利用者に対して能動的なサポートを実施しようとするオペレータが、出力指示操作を行うと、例えば、図13に示すように、能動出力をしようとする利用者を表示している行を右クリックすることでメニューを表示させて、該メニューから広告出力処理、チャット開始処理、音声通話開始処理のいずれかを選択すると、オペレータ端末は、右クリックされた行に表示されているセッションIDとメニューの選択内容を含む出力指示を、オペレータ管理サーバ4に送信する出力指示送信処理を実施する。
尚、広告出力処理の場合には、出力対象とする広告を入力するための図示しない広告入力画面が表示されて、オペレータから出力対象とする広告ページのページアドレスの入力を受付けて、出力指示とともにオペレータ管理サーバ4に送信する。
つまりは、本実施例におけるオペレータ画面(図13)においては、配信状況表示手段(表示更新処理によって出力された状態表示ブロック)に利用者関連情報(閲覧時間)が表示された各利用者の内、該オペレータ端末側からの能動出力を実施する利用者の指定を、利用者を表示している行が右クリックされることに基づいて、受付けており、該オペレータ画面への操作を受付けるオペレータ端末によって、本発明の請求項1における利用者指定手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における出力指示送信処理においては、利用者指定手段(オペレータ画面における状態表示ブロックの利用者を表示している行への右クリック)にて指定された利用者に該当する端末特定情報(セッションID)と該利用者端末への能動出力の実施を要求する能動出力要求(出力指示)を送信しており、該出力指示送信処理を実施するオペレータ端末によって、本発明の請求項1における能動出力要求送信手段が形成されている。
出力指示を受信したオペレータ管理サーバ4は、出力指示更新処理を実施して、広告出力処理、チャット開始処理、音声通話開始処理のいずれかを利用者端末に行わせるための所定の能動出力用データを作成し、出力指示に含まれるセッションIDに対応付けて記憶する。
この能動出力用データは、前述したように、オペレータ管理サーバ4で実施される能動出力用データ送信処理により、ステータスデータを送信してきた利用者端末の監視プログラムに対して、該ステータスデータに含まれるセッションIDに対応付けて能動出力用データが記憶されていることを条件に、ステータスデータへの応答として送信される。
つまりは、本実施例における能動出力用データ送信処理においては、能動出力要求(セッションIDを含む出力指示)の受信に基づいて、利用者端末において特定の能動出力(広告出力処理、チャット開始処理、音声通話開始処理のいずれか)を実施させるための能動出力データ(能動出力用データ)を、該受信した能動出力要求に含まれる端末特定情報(セッションID)から特定される利用者端末に対して送信しており、該能動出力用データ送信処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項1におけるサーバコンピュータ並びにメッセージデータ交換手段が形成されている。
そして、能動出力用データを受信した利用者端末においては、該能動出力用データに基づいて能動出力処理が実施されることで、オペレータから利用者への能動的なサポートが開始される。
図12は、本実施例における3種類の能動出力処理、具体的には、広告出力処理、チャット開始処理、音声通話開始処理の流れを示すシーケンス図である。
まず、広告出力処理について説明すると、能動出力用データは広告ページのページアドレスを含む広告出力指示とされている。利用者端末で実行中の監視プログラムは、広告出力指示を受信すると、広告出力アプリケーションの自動ダウンロード/実行処理を実施する。詳しくは、広告出力アプリケーションが利用者端末において実行可能に記憶されているか否かを判定し、実行可能に記憶されていれば、広告出力アプリケーションを自動的に実行する。また、実行可能に記憶されていなければ、広告出力アプリケーションをオペレータ管理サーバ4から受信して実行可能に記憶して自動的に実行する。
広告出力アプリケーションは、能動出力用データに含まれる広告ページのページアドレスにアクセスすることで、広告ページを受信して利用者端末に出力する。
尚、広告ページのページアドレスを送信し、広告出力アプリケーションにページアドレスにアクセスさせて広告ページを出力させているが、広告そのものとなる文字データや画像等を送信して、広告出力アプリケーションに広告となる文字データや画像等を出力させても良い。
つまりは、本実施例におけるオペレータ画面(図13)においては、能動出力を実施する利用者の指定(利用者を表示している行が右クリックされること)に加えて、該利用者に実施する能動出力の種別として特定広告を表示させるための特定広告表示種別(広告出力メニュー、図13)を受付け可能とされており、該オペレータ画面への操作を受付けるオペレータ端末によって、本発明の請求項8における利用者指定手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における出力指示送信処理においては、利用者指定手段(オペレータ画面における状態表示ブロックの利用者を表示している行への右クリック)において前記特定広告表示種別(広告出力メニュー、図13)を受付けたことを条件に、サーバコンピュータ(オペレータ管理サーバ4)に対して、当該利用者端末への特定広告の表示を要求する能動出力要求(メニューの選択内容を含む出力指示)を送信しており、該出力指示送信処理を実施するオペレータ端末によって、本発明の請求項8における能動出力要求送信手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例のオペレータ管理サーバ4においては、能動出力要求(メニューの選択内容を含む出力指示)の受信に基づいて、利用者端末において特定広告を表示させるための特定広告データ(広告ページのページアドレスを含む能動出力用データ)を、該受信した能動出力要求に含まれる端末特定情報(セッションID)から特定される利用者端末に対して送信する出力指示送信処理を実施しており、該出力指示送信処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項8におけるサーバコンピュータが形成されている。
次に、チャット開始処理について説明すると、能動出力用データはチャット開始指示とされている。利用者端末で実行中の監視プログラムは、チャット開始指示を受信すると、チャットアプリケーションの自動ダウンロード/実行処理を実施する。詳しくは、チャットアプリケーションが利用者端末において実行可能に記憶されているか否かを判定し、実行可能に記憶されていれば、チャットアプリケーションを自動的に実行する。また、実行可能に記憶されていなければ、チャットアプリケーションをオペレータ管理サーバ4から受信して実行可能に記憶して自動的に実行する。
チャットアプリケーションは、図6(c)に示すチャットページを出力して、図4を参照して前述した処理に基づいて、オペレータ端末と利用者端末の間で、オペレータ管理サーバ4を介したチャットを実施させる。
つまりは、本実施例におけるオペレータ画面(図13)においては、能動出力を実施する利用者の指定(利用者を表示している行が右クリックされること)に加えて、該利用者に実施する能動出力の種別として該利用者とのチャットを開始させるためのチャット開始種別(チャット開始メニュー、図13)を受付け可能とされており、該オペレータ画面への操作を受付けるオペレータ端末によって、本発明の請求項6における利用者指定手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における出力指示送信処理においては、利用者指定手段(オペレータ画面における状態表示ブロックの利用者を表示している行への右クリック)においてチャット開始種別(チャット開始メニュー、図13)を受付けたことを条件に、メッセージデータ交換手段(オペレータ管理サーバ4)に対して、当該利用者端末とのチャットの開始を要求する能動出力要求(メニューの選択内容を含む出力指示)を送信しており、該出力指示送信処理を実施するオペレータ端末によって、本発明の請求項6における能動出力要求送信手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例のオペレータ管理サーバ4においては、少なくともチャット手段(チャット処理)を有し、能動出力要求(メニューの選択内容を含む出力指示)の受信に基づいて、利用者端末とのチャットを開始するためのチャット開始用データ(能動出力用データ)を、該受信した能動出力要求に含まれる端末特定情報(セッションID)から特定される利用者端末に対して送信する出力指示送信処理を実施しており、該チャット処理と出力指示送信処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項6におけるメッセージデータ交換手段が形成されている。
次に、音声通話開始処理について説明すると、能動出力用データは音声通話開始指示とされている。利用者端末で実行中の監視プログラムは、音声通話開始指示を受信すると、音声通話アプリケーションの自動ダウンロード/実行処理を実施する。詳しくは、音声通話アプリケーションが利用者端末において実行可能に記憶されているか否かを判定し、実行可能に記憶されていれば、音声通話アプリケーションを自動的に実行する。また、実行可能に記憶されていなければ、音声通話アプリケーションをオペレータ管理サーバ4から受信して実行可能に記憶して自動的に実行する。
音声通話アプリケーションは、図12に示すように、当該音声通話アプリケーションにて待ち受け可能な電話番号の要求をオペレータ管理サーバ4に送信する。
オペレータ管理サーバ4は、音声通話アプリケーションに割り当て可能な電話番号の中から1つ選択し、セッションIDに対応付けて記憶するとともに、選択した電話番号を利用者端末(音声通話アプリケーション)に送信する。
音声通話アプリケーションは、当該電話番号を音声通話用サーバ6に登録するための番号登録要求を送信する。音声通話用サーバ6は、電話番号を記憶するとともに、当該電話番号を含む接続許可をオペレータ管理サーバ4に送信する。
電話番号を含む接続許可を受信したオペレータ管理サーバ4は、オペレータ端末に電話番号を含む接続許可を送信する。電話番号を含む接続許可を受信したオペレータ端末は、図12右下部に示す発信確認画面を出力し、オペレータの発信操作に基づいて、当該電話番号を含む接続要求を音声通話用サーバ6に送信する。
電話番号を含む接続要求を受信した音声通話用サーバ6は、当該電話番号にて特定される音声通話アプリケーションに対して接続要求を送信する。接続要求を受信した利用者端末(音声通話アプリケーション)は、図12左下部に示す着信確認画面を出力し、利用者の着信操作に基づいて、図4を参照して前述した処理に基づいて、オペレータ端末と利用者端末の間で、音声通話用サーバ6を介した音声通話を実施させる。
つまりは、本実施例におけるオペレータ画面(図13)においては、能動出力を実施する利用者の指定(利用者を表示している行が右クリックされること)に加えて、該利用者との音声通話を開始させるための音声通話開始種別(通話開始メニュー、図13)を受付け可能とされており、該オペレータ画面への操作を受付けるオペレータ端末によって、本発明の請求項7における利用者指定手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における出力指示送信処理においては、利用者指定手段(オペレータ画面における状態表示ブロックの利用者を表示している行への右クリック)において音声通話開始種別(通話開始メニュー、図13)を受付けたことを条件に、メッセージデータ交換手段(音声通話用サーバ6)に対して、当該利用者端末との音声通話の開始を要求する能動出力要求(メニューの選択内容を含む出力指示)を送信しており、該出力指示送信処理を実施するオペレータ端末によって、本発明の請求項7における能動出力要求送信手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例のオペレータ管理サーバ4並びに音声通話用サーバ6においては、少なくとも音声通話手段(音声通話処理)を有し、能動出力要求(メニューの選択内容を含む出力指示)の受信に基づいて、利用者端末との音声通話を開始するための音声通話開始用データ(能動出力用データ)を、該受信した能動出力要求に含まれる端末特定情報(セッションID)から特定される利用者端末に対して送信する出力指示送信処理を実施しており、該出力指示送信処理を実施するオペレータ管理サーバ4並びに音声通話処理を実施する音声通話用サーバ6によって、本発明の請求項7におけるメッセージデータ交換手段が形成されている。
尚、本実施例では、広告出力アプリケーション、チャットアプリケーション、音声通話アプリケーションを個別なプログラムとし、個別にダウロードや実行を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらすべてもしくは任意の2つを組み合わせたプログラムとしても良い。また、前述した問い合わせ用のアプリケーションプログラムにこれら全ての機能を含めても良い。
本実施例のサービス利用者サポートシステムにおける、分析結果テーブル(図10(d))の各項目を更新するための使用状態分析処理について、図14に基づいて説明していく。
使用状態分析処理においては、一般にSVM(Support Vector Machine、サポートベクトルマシン)と呼ばれる学習型の分類アルゴリズムに基づくプログラム(以下、SVMプログラムと略称する)が利用される。ここでSVMプログラムについて簡単に説明すると、まず、予め分類が定められた複数のデータ(学習用データ)をSVMプログラムに入力すると、SVMプログラムは、これらデータが予め定められた分類に属する旨を識別できるような識別関数を学習する。そして、識別関数を学習した状態において分析対象とする実際のデータをSVMプログラムに入力すると、SVMプログラムは、識別関数に基づいて当該データが属する分類を識別する。
SVMプログラムにおける識別関数について具体例を用いて、図14を参照して直観的に説明する。図14は、利用者のマウス使用状態である平均クリック間隔とクリック回数に基づいて、当該利用者がおっとりであるか否かを識別するための識別関数を図示したものである。この識別関数によれば、平均クリック間隔が長くてクリック回数が少ない(左上部)とおっとりで、平均クリック間隔が短くてクリック回数が多い(右下部)とおっとりでないと識別される。
この識別関数はここでは直線となっており、直線は一般にY=AX+Bと表現され、AとBを適切に決定することが、識別関数の学習に相当する。このAとBは図中に白抜きの丸として示す学習用データに基づいて決定される。学習用データとしては、おっとりに属するデータと、おっとりでないに属するデータがそれぞれ複数個用意されており、それらデータをうまく分離するような直線が識別関数とされる。また、うまく分離するとは、各々に属するデータのうち最も直線に近いデータ(これをサポートベクトルという)からの距離(これをマージンという)が最大となるような直線を決定することである。
例えば、図14中に黒塗りの星として示す分析対象データがあったときには、これがこの直線のおっとり側に属するのか、おっとりでない側に属するのかに応じて、このデータに対応する利用者の性格が識別され、この場合にはおっとりでない旨が識別される。
尚、図14に示す例においては2次元のデータを分離しているため識別関数が直線とされているが、一般に、n次元のデータを分離するための識別関数は(n−1)次元の超平面(これを分離超平面という)となる。例えば、図10(b)、図10(c)に示すように、学習用データの次元(項目数)が、平均クリック間隔、クリック間隔ばらつき、1秒間の平均移動回数、平均移動距離、平均移動間隔、移動間隔ばらつき、平均打鍵間隔の7次元であるときには、6次元の分離超平面が性格(タイプ別性格)、早急度、習熟度(PC習熟度)、注意を要するか(要注意人物)を識別するための識別関数となる。
このように一般にSVMと呼ばれるアルゴリズムは、詳細な数式は省略するが、学習用データの中からサポートベクトルとなるデータを見つけ出し、このサポートベクトルに対してマージンが最大化されるような分離超平面を決定するための学習型の分類アルゴリズムである。
但し、1つの分離超平面はデータを2つに分類するものであり、性格の場合には、おっとりであるか否かを分類するための分離超平面、せっかちであるか否かを分類するための分離超平面等が必要であり、本実施例においては、分析結果テーブル(図10(d))の各項目に応じて複数の分離超平面を学習用データを用いて決定しておくこととなる。
これら学習用データとしては、オペレータが入力した評価結果を利用している。詳しくは、セッションIDに対応付けられたマウス使用状態テーブル(図10(b))、キーボード使用状態テーブル(図10(c))の各項目を、同じセッションIDに対応付けられた評価結果テーブル(図10(e))の各項目(但し、コメントは除く)に分類するような分離超平面をSVMに基づいて学習する。
このように本実施例では、一般にSVMと呼ばれるアルゴリズムに基づくSVMプログラムにより、学習データとして利用した過去の利用者の評価に基づいて、新たな利用者の性格(タイプ別性格)、早急度、習熟度(PC習熟度)、注意を要するか(要注意人物)等を分析できるようになっている。
つまりは、本実施例における使用状態更新処理並びに使用状態分析処理においては、利用者端末における該利用者の操作状況(付加情報)を含むステータスデータに基づいて、使用状態更新処理によりマウス使用状態テーブル(図10(b))とキーボード使用状態テーブル(図10(c))が更新されて、これらに基づいて使用状態分析処理により、当該利用者の早急度(分析結果テーブルにおける早急度、図10(d))を含む利用者関連情報を生成しており、該使用状態更新処理並びに使用状態分析処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項1における利用者関連情報生成手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における使用状態更新処理並びに使用状態分析処理においては、利用者端末における該利用者の操作状況(付加情報)を含むステータスデータに基づいて、使用状態更新処理によりマウス使用状態テーブル(図10(b))とキーボード使用状態テーブル(図10(c))が更新されて、これらに基づいて使用状態分析処理により、当該利用者の性格(分析結果テーブルにおけるタイプ別性格判定、図10(d))を含む利用者関連情報を生成しており、該使用状態更新処理並びに使用状態分析処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項1における利用者関連情報生成手段が形成されている。
また、上記に説明したように、本実施例における使用状態更新処理並びに使用状態分析処理においては、利用者端末における該利用者の操作状況(付加情報)を含むステータスデータに基づいて、使用状態更新処理によりマウス使用状態テーブル(図10(b))とキーボード使用状態テーブル(図10(c))が更新されて、これらに基づいて使用状態分析処理により、当該利用者の操作習熟度(分析結果テーブルにおけるPC習熟度、図10(d))を含む利用者関連情報を生成しており、該使用状態更新処理並びに使用状態分析処理を実施するオペレータ管理サーバ4によって、本発明の請求項9における利用者関連情報生成手段が形成されている。
以上、本実施例によれば、サービス情報コンテンツ(Webページ)の配信を受けた利用者の利用者関連情報がオペレータ端末において表示されるので、オペレータは、利用者関連情報に基づいて利用者に対する能動出力が必要と判断したときに、該利用者を選択指定することで該利用者の利用者端末に能動出力用データが送信されることで、利用者端末における能動出力が実施されるようになり、よって、サービス情報コンテンツの配信を受けた利用者に対してオペレータ側からの能動的なアクションを実施することができる。
また、本実施例によれば、オペレータは、各利用者がどの程度の時間に亘ってサービス情報コンテンツ(Webページ)を閲覧しているのかを簡便に把握することができる。
また、本実施例によれば、各利用者の閲覧経過時間を、視覚によって容易に把握できるようになる。
また、本実施例によれば、利用者とオペレータとの間のメッセージ交換が、チャットや音声通話にて即時的に実施されるようになるので、問い合わせに対する即時的な応答を利用者に提供することができる。
また、本実施例によれば、メッセージデータ交換手段を形成するオペレータ管理サーバ4と音声通話用サーバ6がチャット手段と音声通話手段の双方を有することで、利用者は、自身の状況、例えば、会話ができない状況にある場合にはチャットを使用し、会話が可能である場合や端末の操作に不慣れな場合等には、音声通話を使用する等のように、利用者や利用者の状況等に柔軟に対応することができる。
また、本実施例によれば、利用者への能動的なアクションとして、例えば、チャット開始用データとなる能動出力用データによるチャットウインドウを利用者端末に表示させることにより、利用者とのチャットを開始させることができる。
また、本実施例によれば、利用者への能動的なアクションとして、利用者端末を通じての該利用者との音声通話を開始させることができる。
また、本実施例によれば、利用者への能動的なアクションとして、特定広告となるオペレータが指定した広告ページを利用者端末に表示させることができる。
また、本実施例によれば、オペレータは、各利用者の早急度を把握することができ、例えば、早急度の高い人からアクションをかける等のように、利用者の事情に応じた判断を実施することができる。
また、本実施例によれば、オペレータは、各利用者の性格を予め定められたタイプ別に把握することができ、例えば、性格においてせっかち等の人からアクションをかける等のように、利用者の特性に応じた判断を実施することができる。
また、本実施例によれば、オペレータは、各利用者のPCに関する操作習熟度を把握することができ、これら操作習熟度に応じて、例えば、操作習熟度が高ければチャット開始種別の選択によるチャット開始のアクションを選択したり、操作習熟度が低ければ音声通話開始種別の選択による音声通話開始のアクションを選択する等のように、利用者の特性に応じた的確な判断を実施することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、音声通話による応対による応対負荷を低減するために、チャットによる問い合わせを実施した後でなければ、音声通話による問い合わせを受付けないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図9(a)に示すように、問い合わせボタンとして、チャット、通話の2種類を用意して、チャット可能なオペレータが存在する場合にはチャット問い合わせボタンを、通話可能なオペレータが存在する場合には通話問い合わせボタンを、オペレータ管理サーバ4から取得して、商品ページに組み込むようにすることで、利用者が、音声通話による問い合わせをチャットの問い合わせを実施することなく初めから選択できるようにしても良い。
また、図9(b)に示すように商品ページに組み込んだ問い合わせボタンを操作することで、図9(c)に示すようにチャット問い合わせボタン、通話問い合わせボタンを含む問い合わせ手段選択ページを別個に出力する構成とすれば、商品ページが直接これらボタンを含まない場合にも、利用者からチャットによる問い合わせ若しくは音声による問い合わせのいずれによる問い合わせを実施するかを受付けることができる。
また、前記実施例では、チャットオペレータ端末(PC)14においては、同一のチャットオペレータが複数の利用者とのチャット応対を実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらチャット応対も音声応対のように1対1とし、利用者からのチャットによる問い合わせ要求があったときに、オペレータ管理サーバ4が、チャット応対を実施していない空きのチャットオペレータ端末(PC)14を特定して、該空きのチャットオペレータ端末(PC)14に対してチャット応対の要求を送信してチャットを開始させるようにしても良い。
また、前記実施例では、チャットオペレータが自己の応対負荷の状況に応じて、チャットの応対をする利用者を選択してチャットを開始するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前回において応対を受けたチャットオペレータの応対を再度受けたい場合等のように、利用者がチャットオペレータを選択できるように、その時点において応対が可能なチャットオペレータを特定し、該応対が可能なチャットオペレータの一覧等を含むページを利用者端末に対して配信して、チャットオペレータの選択を受付けて、該選択されたチャットオペレータのチャットオペレータ端末(PC)14とのチャットを開始させるようにしても良い。
また、前記実施例では、音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14とを個別としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14とが同一のオペレータ端末(PC)であっても良い。
また、前記実施例では、データベース(DB)用サーバ5にFAQデータを記憶しておいて、各音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14にて、応対中の利用者が閲覧していた商品ページに該当するFAQの内容、つまり補助情報を簡便に表示させることができるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら補助情報の表示機能を有しない構成としても良い。
また、前記実施例では、データベース(DB)用サーバ5において、商品ページのアドレスに対応付けてFAQデータを記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら商品ページのアドレスに代えて、当該商品ページに掲載されている商品やサービスに固有に付与された商品IDやサービスIDに対応付けてFAQデータを記憶しておくとともに、利用者が問い合わせに際して操作した問い合わせ部に対応する商品やサービスの商品IDやサービスIDを問い合わせの操作時においてオペレータ管理サーバ4に通知されるようにしておき、これら通知された商品IDやサービスIDを音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14に通知することにより、該サービスIDを音声オペレータ端末(PC)13とチャットオペレータ端末(PC)14において、これら商品IDやサービスIDに対応してデータベース(DB)用サーバ5に記憶されているFAQデータを、抽出して表示できるようにしても良い。
また、前記実施例では、音声通話用サーバ6が、各利用者a〜cと音声オペレータ端末(PC)13との通話を中継するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、利用者端末と音声オペレータ端末(PC)13とが直接音声通話が可能な共通のアプリケーションプログラムを有している場合であれば、音声通話を音声通話用サーバ6を介すことなく実施するようにしても良い。
また、前記実施例では、企業(カスタマー)内にWebサーバ11を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらWebサーバ11もASP内に設置するようにしても良いし、更には、責任者端末12、音声オペレータ端末(PC)13、チャットオペレータ端末(PC)14も、ASP内に設置して、問い合わせ応答をASPにて実施するようにしても良い。
また、前記実施例では、ASP内にオペレータ管理サーバ4、データベース(DB)用サーバ5、音声通話用サーバ6の3つのサーバを設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのサーバを全て1つのサーバにて形成したり、或いは、オペレータ管理サーバ4を、オペレータ理機能を提供するサーバと、チャット機能を提供するサーバを個別のものとしても良い。
また、前記実施例では、データベース(DB)用サーバ5に記憶されているFAQデータを責任者端末12から入力するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、データベース(DB)用サーバ5において、チャット履歴に基づくチャット内容を精査してFAQデータを更新する処理を行う自動更新処理プログラムを稼働させて、FAQデータを利用者とチャットオペレータ間でやりとりされるチャット内容に基づいて自動的に更新されるようにしても良い。
また、前記実施例では、問い合わせをチャットと通話にて実施する例を示したが、これらチャットと通話に加えて、例えば図9(a)において「メール」の選択部を設けて、メールによる問い合わせも実施できるようにしておき、これらメールによる問い合わせ内容を前記自動更新処理プログラムが精査して、データベース(DB)用サーバ5のFAQデータを更新するようにしても良い。
また、前記実施例では、利用者端末を特定可能な端末特定情報として、利用者端末がオペレータ管理サーバ4にアクセスすることで当該利用者端末に自動的に割り当てられるセッションIDを適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者がオペレータ管理サーバ4に予め会員登録して会員IDを取得しておき、利用者がオペレータ管理サーバ4にアクセスするときに利用者端末を介して入力した会員IDを端末特定情報としても良い。
また、前記実施例では、利用者関連情報として、基本情報テーブル(図10(a)の各項目、マウス使用状態テーブル(図10(b))の各項目、キーボード使用状態テーブル(図10(c))の各項目、並びに、これらをSVMプログラムに基づく使用状態分析処理により分析した結果となる分析結果テーブル(図10(d))のタイプ別性格判定、早急度、PC習熟度、要注意人物を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、過去のWebページへのアクセス履歴、問い合わせ内容、チャット内容であっても良い。更には、これら過去のアクセス履歴、問い合わせ内容、チャット内容に基づいて、例えば、アクセス頻度の高いWebページがどの企業のページか、どの分野に属すか、どの製品のページか、あるいは、問い合わせやチャットにおいて出現頻度の高いキーワードはどのようなものか、等に基づいて、分析結果テーブル(図10(d))に含まれている製品別興味判定に示すような利用者の興味を利用者関連情報としても良い。
また、前記実施例では、閲覧経過時間(閲覧時間)を利用者関連情報に含めているが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ず含まなくても良く、これら利用者関連情報に閲覧経過時間が含まれていないときには、閲覧経過時間による表示色(表示態様)の変更(図13)を実施しなくても良い。
また、前記実施例では、閲覧経過時間により変更する表示態様として色を使用していが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら色以外に、表示反転や、表示の点滅反転表示や、これら点滅反転の速度等を表示態様として変更するようにしても良い。
また、前記実施例では、利用者からの問い合わせ方法として、チャットの実施後において音声を選択可能とすることで、チャット並びに音声の双方による問い合わせを実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方のみでも良い。
また、前記実施例では、オペレータからのアクションの内容として、チャットの開始、通話の開始、広告の表示等のいずれも実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのいずれか1つもしくは2つのみのアクションを実施できるものであっても良い。
また、利用者関連情報生成手段となる使用状態分析処理にて生成される利用者関連情報としては、早急度、タイプ別性格、PC習熟度を生成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの内のいずれか1つ、または2つとしても良いし、更には、これら以外の内容であっても良く、これらの判定等を実施する方法としてはSVMに限定されない。