JP4493351B2 - 分波器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話等の移動体通信機器,車載用機器,医療用機器等にアンテナ共用器として用いられる分波器に関するものであり、特に、送信用弾性表面波素子を接続した送信端子、および受信用弾性表面波素子を接続した受信端子がそれぞれ形成された基体を備える分波器に関する。
現在、移動体通信機器,車載用機器,医療用機器等の急激な小型化のために、それらの機器に用いられる分波器は、極限までに低実装面積・軽量であり、かつ低背なものが望まれている。
従来、異なる周波数の通過帯域を持つ弾性表面波素子(弾性表面波フィルタ)部を備えた分波器の一例として、特許文献1に開示された分波器が知られている。この分波器はセラミック基板などからなるパッケージのキャビティ部に、弾性表面波素子部を形成した圧電体基板がシリコーン樹脂などにより載置固定され、金などから形成されるボンディングワイヤにより、弾性表面波素子の電極端子部とパッケージの各電極端子とが電気的に接続されている。そして、金属リッドを筐体に被せて気密封止することにより、ワイヤボンディングによる配線を施した分波器が構成される。
また別の技術を用いたものとしては、電極端子上に金などからなるバンプを形成した弾性表面波素子を、弾性表面波が伝搬しバンプが形成される面を下面にして、セラミック基板などからなるパッケージにフリップチップ実装法により載置固定され、キャップをパッケージに被せて封止したフリップチップ実装構造の分波器が知られている。
特開2002−335143号公報
しかしながら、パッケージにキャビティ部およびボンディングワイヤの接続部を必要とする分波器では、装置全体の小型・軽量化が困難であった。特に、送信用と受信用の弾性表面波素子を整合させる位相整合線路をパッケージ内に設けたものでは、パッケージを構成する層の積層数を増やすことになり、パッケージがさらに大型になりそれを備えた分波器が大型化する。
また、従来の構成で分波器を小型化しようとすれば、送信用弾性表面波素子が接続された送信端子と受信用弾性表面波素子が接続された受信端子とが近接することになり、フィルタ特性に悪影響を及ぼすおそれがあった。
また、位相整合線路と送信用端子間、および位相整合線路と受信用端子間の電磁気的な干渉を防止するために、位相整合線路の入出力端子をパッケージの相対する端部に配置する構成に加えて、送信端子および受信端子と位相整合線路との間に電磁シールド用電極を接地する必要があるので、構成が複雑化しパッケージが大型化しそれを備えた分波器が大型化する。
さらに、送信端子、受信端子およびアンテナ端子がそれぞれパッケージの各辺の中央部に配置されているので、パッケージが大型化しそれを備えた分波器を大型にしていた。
そこで、本発明は上記の諸問題に鑑みて提案されたものであり、その目的は、小型化および軽量化を図ることができ、しかも送信端子と受信端子とのアイソレーション、および位相整合線路と送信端子,受信端子とのアイソレーションに優れた分波器を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の分波器は、1)送信用弾性表面波素子を接続した送信端子および受信用弾性表面波素子を接続した受信端子がそれぞれ設けられた基体(パッケージ)を備える分波器であって、前記基体は平面視で4つ以上の角部を有し、これら角部のうち互いに隣り合わない2つの角部の一方に前記送信端子が、他方に前記受信端子がそれぞれ設けられていることを特徴とする。なお、ここで隣り合う2つの角部は、星形のような形状の場合に、連続した2つの角部でなくとも、互いに近接して隣り合う2つの角部の関係の場合もいうものとする。
また、2)上記1)分波器において、前記送信端子および前記受信端子が設けられていない前記角部のうち、互いに隣り合わない2つの角部の一方に前記送信用弾性表面波素子および前記受信用弾性表面波素子を接続したアンテナ端子が、他方に接地端子がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
また、3)上記1)の分波器において、前記基体が平面視で凸多角形であり、該基体の内部に、互いに隣り合わない2つの角部を結ぶ方向に沿って長い線路を有し、かつ前記送信用弾性表面波素子および前記受信用弾性表面波素子に電気的に接続された位相整合線路が設けられていることを特徴とする。ここで、凸多角形とは、その多角形の任意の2点を結ぶ線分が内部にある図形をさすものであるが、全体として凸多角形状であればよい。
さらに、4)上記3)の分波器において、前記基体の内部で、かつ前記送信端子および前記受信端子が設けられている2つの角部と前記位相整合線路との間に、前記送信端子および前記受信端子と前記位相整合線路との電磁気的な結合を防止するようにシールド用電極が設けられていることを特徴とする。
上記1)の分波器によれば、前記基体は平面視で4つ以上の角部を備え、これら角部のうち互いに隣り合わない2つの角部の一方に前記送信端子が、他方に前記受信端子がそれぞれ設けられているので、基体の辺部に端子を配置した場合に比べて、前記送信端子と前記受信端子との間の距離を長くすることができる。これにより、前記送信端子と前記受信端子との間のアイソレーションを良好にできる。また、前記基体の角部に前記送信端子と前記受信端子とを設けることにより前記基体を小型にすることができ、前記基体を備えた分波器全体の小型化を図ることができる。
また上記2)の分波器によれば、アンテナ端子と接地端子を、前記基体の残りの互いに隣り合わない2つの角部に配置することにより、送信端子および受信端子に対するアンテナ端子および接地端子の距離を離すことができるので、各端子間における干渉を極力低減することができ、互いに隣り合わない2つの角部に配置された端子間のアイソレーションの向上と分波器全体の小型化を図ることができる。また、平面上で有効に活用することで基体の積層数を極力減らすことができ、低背化を実現した小型の分波器を提供することができる。
また上記3)の分波器によれば、前記基体が平面視で凸多角形であり、該基体の内部に、互いに隣り合わない2つの角部を結ぶ方向に沿って長い線路を有し、前記送信用弾性表面波素子および前記受信用弾性表面波素子に電気的に接続された位相整合線路が設けられているので、位相整合線路を設ける場合に小さな基体でも有効に活用することができる上に、基体の小型化を図ることができ、ひいては分波器を小型にすることができる。また、特にこの位相整合線路が長尺部とこれに連続した短尺部とが繰り返し形成された蛇行状(メアンダ(meander)状)であり、前記送信端子および前記受信端子が形成された互いに隣り合わない2つの角部どうしを結ぶ方向に沿って前記長尺部が形成されていれば、前記送信端子および前記受信端子に近接する前記位相整合線路の短尺部の面積をできるだけ小さくすることができ、前記位相整合線路と前記2つの信号端子からの距離を長くすることにより、前記位相整合線路と前記2つの信号端子との干渉を極力低減することができる。また、前記位相整合線路を形成する面積も大きくとることができ、前記基体および分波器全体の小型化を図ることができる。
さらに上記4)の分波器によれば、前記基体の内部で、かつ前記送信端子および前記受信端子が形成された互いに隣り合わない2つの前記角部と前記位相整合線路との間に、前記送信端子および前記受信端子と前記位相整合線路との電磁気的な結合を防止するように電磁シールド用電極が形成されているので、前記位相整合線路と前記2つの信号端子との間の電磁気的な結合(干渉)が低減する。これにより前記位相整合線路と前記2つの信号端子とのアイソレーションを向上させることができる。
以下に、本発明に係る分波器の実施形態を模式的に示した図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に弾性表面波素子が搭載された本発明の分波器を模式的にあらわした断面図を示す。また、図2に平面視で凸多角形の基体であるパッケージの上面図(図1の破線で示したA−A’線断面における平面図)を、図3にパッケージの内層における平面図(図1の破線で示したB−B’線断面における平面図)を、さらに図4にパッケージの下面において透視した平面図(図1の破線で示したC−C’線断面における透視した平面図)をそれぞれ示す。また比較のため、図5に分波器におけるパッケージの内層の平面図において、位相整合線路を信号端子との干渉が大きい配置にした場合の一例を示す。また、図6に複数の弾性表面波素子が搭載された本発明の分波器の回路図を示す。
図1に示す弾性表面波素子を構成する圧電基板5としては、各種の圧電材料が使用可能であるが、例えば36°±3°YカットX伝搬のタンタル酸リチウム単結晶,42°±3°YカットX伝搬のタンタル酸リチウム単結晶,64°±3°YカットX伝搬のニオブ酸リチウム単結晶,41°±3°YカットX伝搬のニオブ酸リチウム単結晶、45°±3°XカットZ伝搬の四ホウ酸リチウム単結晶は、電気機械結合係数が大きく、かつ、周波数温度係数が小さいため好適に用いることができる。この圧電基板5の厚さは0.1mm〜0.5mm程度が好適である。なぜなら、0.1mm未満の厚さでは圧電基板5がもろくなり、0.5mmを超える厚さでは部品寸法が大きくなり使用できないからである。
圧電基板5の下面には、互いに異なる周波数帯を持つ複数の弾性表面波素子(少なくとも送信用弾性表面波素子(以下、送信フィルタという),受信用弾性表面波素子(以下、受信フィルタという)の領域が形成されるように、アルミニウムやその合金からなる励振電極(不図示)が設けられている。また、この励振電極は金や銀等の導体が設けられたパッケージ4上に形成された信号電極7と金等のバンプ6により電気的に接続されている。ここで、図1における信号電極7とは、図2に示した12a(例えば、受信フィルタを接続した受信端子),12b(例えば、位相整合線路17と受信フィルタとを接続した端子),13a(例えば、送信フィルタを接続した送信端子),13b(例えば、アンテナ端子14に接続された端子)等である。なお、図2の15は接地端子(以下、グランド端子という)である。パッケージ4上の信号電極7は、パッケージ4の内部に形成されたビア導体10を介して、内層のパターン電極8に電気的に接続される。内層のパターン電極8には、後記する図3に示すように、蛇行状で前記パッケージ4上に設けられた導体と同様な材料で形成された位相整合線路17が形成されている。最後に、ビア導体もしくは図示されているようにキャスタレーション11を介して、パッケージ4の下面に形成された端子電極9に電気的に接続される。なお、パッケージ4の下面に形成された端子電極9の様子は図4に示す。このようにして、弾性表面波素子とパッケージ4の導通接続した後、コバルト、鉄、ニッケルもしくはそれらを含む合金等からなる金属リッド3を被せて分波器1が作製される。なお、受信用フィルタおよび送信用フィルタはそれぞれ別の圧電基板に励振電極が形成されて構成されていてもよいし、一つの圧電基板に受信用フィルタ領域と送信用フィルタ領域とが形成されていてもよい。
分波器1は、送信フィルタを接続した送信端子13aおよび受信フィルタを接続した受信端子12aがそれぞれ形成されたパッケージ4を備えており、このパッケージ4は平面視で4つ以上の角部(この実施形態では4つ)を有する例えば凸多角形状である。また、これら角部のうち互いに隣り合わない2つの角部の一方に前記送信端子が、他方に前記受信端子がそれぞれ設けられている。また、前記送信端子および前記受信端子が設けられていない角部のうち、互いに隣り合わない2つの角部の一方に受信フィルタと送信フィルタとに電気的に接続したアンテナ端子14が、他方にグランド端子15がそれぞれ設けられている。
また、図2に示すように、パッケージ4の上面においては、チップ搭載位置16上にチップが搭載され、12a,12b,13a,13bの各端子間を接地端子15に接続されたグランド電極パターン19で遮る配置としている。この構造により、各端子間における干渉を極力低減することができ、特に送信端子13aと受信端子12aとの間のアイソレーションが向上する。しかも、角部に各端子を設けることで小型化を実現することができる。
また、図3に示すように、パッケージ4の内部には、長尺部17aと短尺部17bとが繰り返し形成された蛇行状(メアンダ(meander)状)の位相整合線路17が形成されており、送信端子13aおよび受信端子12aが設けられた互いに隣り合わない2つの角部どうしを結ぶ方向に沿って長い線路(例えば、長尺部17a)が形成されており、送信フィルタと受信フィルタとに電気的に接続されている。さらに、送信端子13aおよび受信端子12aが形成された互いに隣り合わない2つの角部と位相整合線路17との間に、電磁シールド用電極18が形成されている。
また、図3に示すパッケージ4の内層においても、位相整合線路17と送信端子12aおよび受信端子13aとの間に、位相整合線路17と送信端子12aおよび受信端子13aとが設けられている同一の内層面で2つの円弧とパッケージ4の外側の辺部で囲まれた領域に電磁シールド用電極18を設けることで、位相整合線路17とこれら信号端子間の電磁気的な結合(干渉)を低減することができ、位相整合線路17とこれら信号端子間のアイソレーションが向上する。なお、位相整合線路17および電磁シールド用電極18の配置態様やその形状は図示のものに限定されるものではなく、パッケージ4の形成面を有効に利用することができるものであればよい。また、電磁シールド用電極18の場合は、位相整合線路17とこれら信号端子間の電磁気的な結合を極力防止できるような態様で形成されていればよい。
次に、図5に示すように、蛇行状の位相整合線路17をその長尺部17a側が電磁シールド用電極18に近接するように配置した一例を示す。このような配置構造でもよいが、この場合は、位相整合線路17と電磁シールド用電極18の近接する面積が非常に大きくなってしまい、その間で容量結合することからアイソレーションが良好ではない場合がある。そこで、図3に示すように、長尺部17aと短尺部17bとが繰り返し形成された蛇行状の位相整合線路17は、送信端子13aおよび受信端子12aが形成された互いに隣り合わない2つの角部どうしを結ぶ方向に沿って長尺部17aが形成され、短尺部17b側を電磁シールド用電極18に近接させる構成とする。このような構成を採用することにより、送信端子13aおよび受信端子12aに近接する位相整合線路17の短尺部17bの面積をできるだけ小さくすることができる。また、位相整合線路17と前記2つの信号端子からの距離を長くすることにより、位相整合線路17と前記2つの信号端子との干渉を極力低減することができる。さらに、位相整合線路17を形成する面積も大きくとることができ、パッケージ4および分波器1全体の小型化を図ることができる。
なお、図3では、電磁シールド用電極18が形成されている例として図示しているが、電磁シールド用電極18を形成しない場合においても、受信端子,送信端子と位相整合線路との間のアイソレーションが良好となるように、蛇行状の位相整合線路17を配置することが望ましい。また、位相整合線路17における線路と線路との間隔は図示のように均等にしてもよいが、中央部を疎にして位相整合線路17と送受信端子との干渉を低減したり、中央を密な間隔とし、かつ送受信端子との間隔を広くとることにより、同様に送受信端子との干渉を低減する構成にすることも可能である。
また、弾性表面波素子5に形成されるIDT電極などの電極からなる弾性表面波フィルタの構造は任意でよく、例えば、ラダー型フィルタ,DMS(Double Mode SAW)フィルタ,ラティス型フィルタ等を使用することができる。また、これらを複合したフィルタ構造であっても構わない。
さらに、パッケージ4への実装形態も任意でよく、フリップチップ方式だけでなく、ワイヤボンディング方式やCSP(Chip Size Package)方式等の種々の形態を適用することが可能である。
図6に、本発明の分波器の電気回路図を示す。弾性表面波素子5は異なる周波数(送信周波数と受信周波数)の通過帯域を持つ複数の弾性表面波フィルタにより構成される。これら異なる周波数の通過帯域を持つフィルタを相互に特性を劣化させずに整合させてなる分波器には、位相整合線路17が必要となる。分波器における送信フィルタと受信フィルタでは、受信周波数帯の方が高周波側に設定されていることと、送信損失が受信損失に対して優先されることから、受信フィルタに位相整合線路17を接続することが行なわれている。これは、アンテナ端子14からみた受信フィルタのインピーダンスが送信周波数帯において無限大の方向になるようにするためであり、送信端子13aから送信フィルタを通過してきた信号が端子13bに達したとき、位相整合線路17から受信フィルタ側は電気的に開放されているようにふるまう。その結果、送信信号は損失が増大することなく、アンテナ端子14から出力されることになる。
この位相整合線路17の長さは、送信周波数帯における波長の4分の1程度が必要であり、パッケージ4の誘電体層をアルミナとし、836.5MHz帯のシステムを考えた場合には、約30mmとなる。したがって、分波器1を小型化するためには、この位相整合線路17をパッケージ4の内部に蛇行状に形成することが考えられるが、各信号端子間のアイソレーションだけではなく、位相整合線路17と信号端子のアイソレーションも考慮する必要が出てくる。すなわち、信号端子12a−13a間、12b−13b間ができるだけ電磁波的に干渉しないように近接させないことはもちろんであるが、位相整合線路17も信号端子12a,13aとの干渉を極力低減しなければならない。
次に、市販の電磁界シミュレーションソフト(3次元電磁界シミュレーターHFSS(High-Frequency Structure Simulator:アンソフト社製Ver8.5))を用いて、伝送損失のシミュレーションを行なった結果について説明する。まず、図7に示すような簡易的なモデルを考えた。すなわち、パッケージ4のサイズを2.0mm×2.0mm、厚さを0.4mmとして、この厚さの中間の位置に位相整合線路を配置する内層を想定した。また、位相整合線路は蛇行状のものを配置し、線路長は6.5mm,線路幅は0.075mmとした。また、回路基板をLTCC(低温同時焼成セラミックス)を使用するものとして誘電率を10,誘電損失を0.0004とした。さらに、位相整合線路の長尺側が角部にあるグランド端子に近接するように配置した。このとき、位相整合線路の長尺部とグランド端子との距離を変化させ、1.9GHzにおける伝送損失の値を計算により求めた。この計算の結果を図8に示す。
図8に示すように、位相整合線路の長尺部とグランド端子の距離が0.1mm以上では、伝送損失はほとんど変化がないが、0.1mmを下回ってくると、伝送損失の値が徐々に上昇してくる。
このシミュレーションの結果では、0.1mmが閾値になっているが、実施態様により閾値も異なってくる。しかしながら、本発明で述べてきた小型化やアイソレーションの向上という観点から考えると、端子間や端子と位相整合線路との間の距離はできるだけ大きくする方が、特性が良好になるという考えを十分に裏付ける結果となった。
以上述べたように、本発明の分波器によれば、送信端子と受信端子をパッケージの角部に配置することで、パッケージ外辺の中央部に端子を配置した場合に比べて、端子間の距離を大きくすることができる。これにより、アイソレーションを良好にでき、また、分波器全体を小型にできる。
また、アンテナ端子と接地端子を、前記基体の残りの互いに隣り合わない2つの角部に配置することにより、送信端子および受信端子に対するアンテナ端子および接地端子の距離を離すことができるので、各端子間における干渉を極力低減することができ、互いに隣り合わない2つの角部に配置された端子間のアイソレーションの向上と分波器全体の小型化を図ることができる。また、平面上で有効に活用することで基体の積層数を極力減らすことができ、低背化を実現した小型の分波器を提供することができる。
また、蛇行状の位相整合線路の長尺部,短尺部をパッケージの外辺に対して、垂直方向もしくは平行以外の方向に配置することで、送信端子,受信端子に近接する位相整合線路の面積をできるだけ小さくすることができ、位相整合線路と前記2つの信号端子からの距離を長くすることから、位相整合線路と前記2つの信号端子との干渉を極力低減することができる。また、位相整合線路を形成する面積も大きくすることができ、基体を有効に利用でき、基体および分波器全体を小型にすることができる。
また、位相整合線路と信号端子との間に電磁シールド用電極を配置することで、位相整合線路と信号端子間の電磁気的な結合を低減する作用から、位相整合線路と信号端子とのアイソレーションを向上させることができる。
さらに、蛇行状の位相整合線路を電磁シールド用電極と短尺側を近接させることで、位相整合線路と信号端子の近接する面積をできるだけ小さくすることができるので、位相整合線路と電磁シールド用電極の干渉を極力小さくすることができる。
本発明の分波器の実施形態の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の分波器を構成するパッケージの上面図である。 本発明の分波器を構成するパッケージの内層を示す平面図である。 本発明の分波器を構成するパッケージの下面図である。 本発明の分波器を構成するパッケージの内層の他の例を示す平面図である。 本発明の分波器の電気回路図である。 本発明の分波器の簡易モデルの透視した様子を示す斜視図である。 本発明のシミュレーション結果を示す線図である。
符号の説明
1:分波器
4:パッケージ(基体)
5:圧電基板
6:バンプ
7:信号電極
8:パターン電極
9:端子電極
12a:受信端子
12b:位相整合線路と受信フィルタとを接続した端子
13a:送信端子
13b:アンテナ端子に接続した端子
14:アンテナ端子
15:グランド端子(接地端子)
17:位相整合線路
18:電磁シールド用電極

Claims (3)

  1. 送信用弾性表面波素子および受信用弾性表面波素子を有する圧電基板と、
    前記圧電基板がフリップチップ実装されるとともに、平面視における形状が矩形であるセラミック製の基体と、
    前記基体の角部に設けられ、前記送信用弾性表面波素子と接続される送信端子と、
    前記基体の前記送信端子が設けられた角部に対し対角の位置にある角部に設けられ、前記受信用弾性表面波素子と接続される受信端子と、
    前記基体の前記送信端子および前記受信端子が設けられていない角部に設けられ、前記送信用弾性表面波素子および前記受信用弾性表面波素子と接続されるアンテナ端子と、
    前記基体の前記アンテナ端子が設けられた角部に対し対角の位置にある角部に設けられる接地端子と、
    前記基体の内部に設けられるとともに、一方端が前記受信用弾性表面波素子に、他方端が前記アンテナ端子に接続される蛇行状の位相整合線路と、
    前記基体の前記圧電基板が実装された実装面に配置され、前記送信用弾性表面波素子と前記送信端子とを接続する径路の途中に設けられる送信側入力端子と、
    前記基体の前記実装面に配置され、前記送信用弾性表面波素子と前記位相整合線路の他方端とを接続する径路の途中に設けられる送信側出力端子と、
    前記基体の前記実装面に配置され、前記受信用弾性表面波素子と前記位相整合線路の一方端とを接続する径路の途中に設けられる受信側入力端子と、
    前記基体の前記実装面に配置され、前記受信用弾性表面波素子と前記受信端子とを接続する径路の途中に設けられる受信側出力端子と、
    前記接地端子に接続されるとともに、前記基体の前記実装面において前記送信側出力端子と前記受信側入力端子とを遮るように設けられるグランド電極パターンと、
    前記基体の内部の前記位相整合線路が設けられている面で且つ前記送信端子が設けられている角部に配置され、前記送信端子と前記位相整合線路との電磁的な結合を防止するように前記送信端子と前記位相整合線路との間に設けられる円弧状の第1の電磁シールド用電極と、
    前記基体の内部の前記位相整合線路が設けられている面で且つ前記受信端子が設けられている角部に配置され、前記受信端子と前記位相整合線路との電磁的な結合を防止するように前記受信端子と前記位相整合線路との間に設けられる円弧状の第2の電磁シールド用電極と、
    を備え
    前記位相整合線路が、複数の長尺部と、隣接する前記長尺部の端部間を接続する長尺部より長さが短い短尺部とで構成され、前記長尺部の長手方向が前記送信端子が配置された角部と前記受信端子が配置された角部とを結ぶ方向と平行になるように前記長尺部が配置されている分波器。
  2. 前記グランド電極パターンは、前記基体の前記実装面において前記送信側入力端子と前記送信側出力端子とを遮るように設けられている請求項1に記載の分波器。
  3. 前記グランド電極パターンは、前記基体の前記実装面において前記受信側入力端子と前記受信側出力端子とを遮るように設けられている請求項2に記載の分波器。
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