JP4492079B2 - 樹脂含有紙及びそれを基材とする積層耐水紙 - Google Patents

樹脂含有紙及びそれを基材とする積層耐水紙 Download PDF

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Description

本発明は湿度が変化した時、片面に熱可塑性樹脂層を積層した積層耐水紙の場合は波打ち、カールの発生が抑制され、更に両面に熱可塑性樹脂層を積層した積層耐水紙の場合はコバ面の波打ちが抑制される。すなわち、湿度変化時及び長期屋外暴露時において形状変化の少ない積層耐水紙に関する。
紙の欠点である水で濡れた場合の破れや吸水による変形、及び水蒸気や酸素等の気体のバリヤー性を改善するために紙の片面、または両面にポリエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエステル樹脂等の合成樹脂をラミネートしたラミネート紙が使用されている。ラミネート紙に用いる紙基材としては、上質紙等の印刷用紙あるいはクラフト紙等が使用され、用途や付与される目的により使い分けられている。これらは、特に耐水強度や吸湿時の寸法変化を考慮した原紙が使用されていない場合が多いため、例えば片面ラミネート紙の場合、紙面に水滴が付着するとその部分に膨れや凹み等のシートの変形が生じること、高水分化での吸湿による紙が伸長すること、低水分化での脱湿による紙が収縮することによるカールの発生の問題があった。また、両面ラミネート紙の場合、前述の片面ラミネート紙の場合と同様に水に濡れたり、周囲の湿度変化が大きい場合、ラミネート紙の表面からではなくコバ面(紙の断面)から吸水、吸湿や脱湿が起るため、シートの中央部分と断面に近い部分で水分量が違うため断面付近でシートの波打ちや変形が発生し問題となっている。特に屋外に掲示するポスターなどにおいては、樹脂層と紙基材層の間で層間剥離が発生し問題となっている。
従って、紙基材の耐水性を向上させることが望まれている。紙基材に耐水性を付与する方法として、紙基材に耐水性の高い樹脂を含浸した樹脂含浸紙がある。樹脂含浸紙としては、繊維100重量部に対して1〜50重量部の樹脂を含浸させた樹脂含浸紙の少なくとも一方の面に、顔料100重量部に対しバインダー5〜50重量部から成る顔料コート層を設けた樹脂含浸紙(特許文献1)、樹脂が内添された中間層、及び該中間層の両面に抄合わせた樹脂含浸表面層とから成る樹脂含有紙(特許文献2)、炭素数1〜16のアルコールの(メタ)アクリル酸エステルモノマーを乳化重合して得られる重量平均分子量が200万以上で、ガラス転移温度が−60〜10℃である重合体の樹脂エマルジョンを含浸した化粧紙用樹脂含浸紙(特許文献3)、分子量2000〜20000、酸価80〜300のカルボキシル基で変性したスチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂を含浸した樹脂含浸紙(特許文献4)等が開示されているが、これらの樹脂含浸紙には、ラミネート用の紙基材としての記載はない。
特開2002-173891号公報 特開2002-30594号公報 特開平11-117190号公報 特開平5-195491号公報
上述の従来技術の樹脂含浸紙では耐水性が不十分で、湿度変化による変形が生じた。従って、本発明者らは、片面積層耐水紙や両面積層耐水紙の紙基材として使用することが可能である、湿度変化によっても変形の少ない紙基材の開発を課題とした。
本発明者らは、鋭意検討した結果、紙中にガラス転移点20℃以上であり、水不溶性の合成樹脂及び撥水剤から成る樹脂成分を含有し、該樹脂成分の含有率が2重量% 以上30重量%未満で、かつ合成樹脂/撥水剤の重量比が80/20〜98/2である樹脂含有紙の少なくとも一方の面に、1層以上の熱可塑性樹脂層が積層されてなる積層耐水紙により上記課題が解決されることを見出した。
本発明は、樹脂含有紙を紙基材とし、1層以上の熱可塑性樹脂層が積層することにより、湿度変化によっても、シートの変形やカールの発生が少ない片面積層耐水紙、両面積層耐水紙が得られる。
本発明で用いる樹脂成分としては、ガラス転移点が20℃以上の合成樹脂及び撥水剤から成ることが必須であり、かつ合成樹脂/撥水剤の重量比が80/20〜98/2の範囲が必須である。合成樹脂の混合比率が80重量%未満で、撥水剤の混合比率が20重量%を超える場合は、紙表面からの吸水性の程度を表すコブ吸水度と紙断面からの吸水性の程度を表す耐断面浸透性等の耐水性は優れているが、熱可塑性樹脂層を積層する加工工程において熱可塑性樹脂との密着性が低下するので好ましくない。また、合成樹脂の比率が98重量%を超え、撥水剤が2重量%未満になると、熱可塑性樹脂との密着性は問題ないが、耐水性の低下が著しくなり、好ましくない。
本発明の樹脂含有紙は、耐断面浸透性が250mg/cm以下で、かつコブ吸水度が20g/m以下であることが好ましい。なお、本発明における耐断面浸透性は以下の方法で測定する。23℃、50%R/Hの雰囲気で調湿した樹脂含有紙に、ポリエステル粘着テープを両面に貼付し4cm角に断裁し、これを試験片として水中に24時間浸漬した後、下記の式にて耐断面浸透性を算出した。
耐断面浸透性(mg/cm)=(B−A)×100/(160×C)
A:水浸漬前の試験片の重量(mg)、B:水浸漬後の試験片の重量(mg)、C:水浸漬前の試験片の厚さ(mm)
合成樹脂と撥水剤の合計の含有率は紙重量当たり2重量%以上30重量%未満であることが必須である。2重量%未満であると絶対樹脂量が少なくなるため耐水性が低下し、好ましくない。30重量%以上であると充分な耐水性は得られるが、樹脂が紙の空隙を埋める傾向が強くなり、熱可塑性樹脂の積層加工時に熱可塑性樹脂が紙の空隙に入り難くなり、所謂投錨効果が減少し、樹脂含有紙と熱可塑性樹脂との接着性が低下する。また、折り加工を行った時、紙割れが起き易くなり好ましくない。
本発明で用いる合成樹脂は水分散性合成樹脂であって、乾燥後、水不溶性にな、ガラス転移点は20℃以上であることが必要である。ガラス転移点が20℃以上であれば、樹脂自体が硬く疎水性のため水分変化による繊維あるいは紙の伸縮に対する抑制効果が十分発揮されるが、ガラス転移点が20℃未満であると樹脂自体が軟らかいため、繊維あるいは紙の伸縮に対する抑制効果が低下し、積層耐水紙が容易に変形するので好ましくない。本発明で用いる合成樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びこれらの変性体または共重合体等を単独、あるいは2種以上混合して使用可能である。
撥水剤としては水分散性のワックス類、アルキルケテンダイマーが好適である。水分散性のワックス類であれば特に制限はないが、カルナバワックス等の植物系ワックス、ラノリンワックス等の動物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックスが使用可能である。アルキルケテンダイマーとしては、下記式1で表される。
Figure 0004492079
式中R1、R2はそれぞれ炭素数8〜30の炭化水素基を示し、例えば、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル等のアルキル基、エイコシル基等のアルケニル基、オクチルフェニル、ノニルフェニル等のアルキル置換フェニル基、ノニルシクロヘキシル基等が挙げられ、これらのうちアルキル基が好ましい。
本発明の課題を解決するためには樹脂成分を均一に紙層に含有させることが重要である。このために用いる原紙はある程度の湿潤紙力を有する無サイズ紙を用いることが好ましい。樹脂成分の付与は抄紙工程中のサイズプレスコーター等のタブタイプが好適である。場合によっては成紙した原紙を後処理で同様の方法で行うことも可能である。
本発明で使用する樹脂含浸前の原紙としては、例えば、印刷用途、包装用途等の使用目的により選択されるが、特にパルプの種類等に制限されるものではなく広葉樹クラフトパルプ、針葉樹クラフトパルプ、メカニカルパルプ、脱墨パルプ等の木材パルプ、コットンリンター、ケナフ、麻、竹等の非木材繊維、オレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、ガラス、ロックウール等の無機繊維の使用が可能である。また、成紙するに当って耐水性、ラミネート適性を損なわない範囲で内添、外添工程で定着剤、顔料、填料、染料、紙力向上剤等の添加が可能である。
本発明の樹脂含有紙に使用する原紙はタブタイプの樹脂含浸機により紙層全体に均一に樹脂を浸透させるようにサイズ剤未添加の低サイズ紙を用いることが好ましい。また、タブタイプの樹脂含浸機により処理されるため0.3kN/m以上の湿潤引張り強さを有することが好ましい。湿潤引張り強度を付与するためにはポリアミドエピクロールヒドリン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂等の一般的に使用されている湿潤紙力向上剤の使用が可能である。
本発明の積層耐水紙は、前述した樹脂含有紙を紙基材とし、その少なくとも一方の面に、1層以上の熱可塑性樹脂層を積層したものである。熱可塑性樹脂としては、目的、用途により適宜選択されるが、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、生分解樹脂等の使用が可能である。
なお、最外層の熱可塑性樹脂層には不透明度、筆記性、印刷適性を向上させるために、炭酸カルシウム、二酸化チタン、クレー、カオリン、シリカなどの無機填料を含有させてもよい。無機填料の平均粒子径としては0.1〜20μmの範囲が好ましく、含有量としては5〜25重量%が好ましい。
熱可塑性樹脂の積層方法としては、押出しラミネート法または共押出しラミネート法により紙の片面あるいは両面に積層する。熱可塑性樹脂層の膜厚は10μm〜40μmの範囲が、接着性と耐水性を満足させる上で好ましい。熱可塑性樹脂層の膜厚が10μm未満であると樹脂含有紙との接着性が低下し、一方、40μmを超えても耐水性等の向上は頭打ちになり、コストが上昇するので好ましくない。
本発明の積層耐水紙は、耐水性、耐久性が要求される屋外ポスター用紙、地図用紙、耐水包装用紙、耐水紙器用紙等へ好適に利用することができ、使用後の廃棄処理においてプラスチック素材のような不燃ゴミではなく、紙ゴミとして廃棄処理が可能である。
以下に、実施例に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例及び比較例で得られた樹脂含有紙、積層耐水紙について下記の項目について測定・評価を行った。
<耐断面浸透>
23℃、50%R/Hの雰囲気で調湿した樹脂含有紙に、日東電工製ポリエステル粘着テープ(No.31B)を両面に貼付し4cm角に断裁し試験片とする。試験片を水中に24時間浸漬放置後、下記の式にて耐断面浸透性を算出した。
耐断面浸透性(mg/cm)=(B−A)*100/(160*C)
A:水浸漬前の試験片の重量(mg)、B:水浸漬後の試験片の重量(mg)、C:水浸漬前の試験片の厚さ(mm)
<コブ吸水度>
JIS P8140に準じた。ただし、水接触時間を2分とする。
<湿潤引張り強さ>
樹脂含有紙を抄紙方向に幅15mmに裁断して試験片とし、23℃の水中に1時間浸漬後、JIS P8113に従って引張り強さを測定し、これを湿潤引張り強さとした。
<ラミネート適性>
片面積層耐水紙の試験片を用い、紙面とフィルム面の界面を手作業で剥し、その状態を目視にて評価した。評価 ○:界面から剥すことが出来ず、全面紙層で剥がれる、△:界面から剥す時、フィルム面に一部移動紙層が剥がれる、×:界面から剥す時、フィルムと紙が界面で剥がれる。
<両面積層耐水紙の波打ち>
両面積層耐水紙を23℃、50%R/Hの雰囲気で調湿後、試験片を縦横10cm角に切断し、20枚重ね、30℃、90%R/Hの雰囲気で1昼夜放置し、断面の波打ちの状態を目視にて評価した。評価 ○:波打ち無し、×:波打ち有り。
<片面積層耐水紙のカール高さ>
片面積層耐水紙を23℃、50%R/Hの雰囲気で調湿後、試験片を縦横10cm角に切断し、30℃、90%R/Hの雰囲気で2時間放置し、カールの状態を目視にて評価した。評価 ○:カール高さ小、△:カール高さ大、×:筒状カール。
<屋外暴露試験>
屋外にて、南向きに45°に傾斜させた耐水ベニヤ板にA4サイズの両面積層耐水紙を4隅に画鋲で固定して2ヶ月放置後、コバ面の状況を観察した。評価 ○:形状変化なし、△:捲れ発生、×:層間剥離発生。
[実施例1]
ガラス転移点24℃の水分散型スチレン−アクリル系樹脂共重合体(商品名:EK61、サイデン化学(株)製)90重量部と水分散型ワックスエマルジョン(商品名:EW1000、双葉化学(株)製)10重量部の固形分重量比で混合し、樹脂液とした。この樹脂液を坪量50g/m、湿潤引張り強さ0.3kN/mを有する無サイズ紙にタブタイプのテーブル含浸機で均一に含浸し、更にシリンダー乾燥機により乾燥し樹脂含有紙を作成した。この樹脂含有紙の樹脂成分含有率は10%、耐断面浸透性は150mg/cm、コブ吸水度は15g/mであった。この樹脂含有紙の片面、または両面に既知のエクストルージョン法により低密度ポリエチレン(商品名:LC720、東ソー株式会社製)を片面当り15μm厚でラミネート加工し、積層耐水紙を製造した。得られた積層耐水紙についてラミネート適性、両面積層耐水紙の波打ち、片面積層耐水紙のカール高さの評価を実施し、結果を表1に示した。
[実施例2]
ガラス転移点113℃の水溶性スチレン−アクリル系樹脂共重合体(商品名:LS97、岐阜セラツク(株)製)85重量部と水分散型カチオン化アルキルケテンダイマー(商品名:サイズパインSKS287、荒川化学工業(株)製)15重量部の固形分重量比で混合し、樹脂液とした以外は、実施例1と同様にして樹脂含有紙を作成し、さらにラミネート加工を行った。なお、この樹脂含有紙の耐断面浸透性は160mg/cm、コブ吸水度は18g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
[比較例1]
樹脂含有紙の替わりに無サイズ紙を使用した以外は、実施例1と同様にしてラミネート加工を行った。なお、この無サイズ紙の耐断面浸透性は1200mg/cm、コブ吸水度は60g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
[比較例2]
ガラス転移点24℃の水分散型スチレン−アクリル系樹脂共重合体(商品名:EK61、サイデン化学(株)製)75重量部と水分散型ワックスエマルジョン(商品名:EW1000、双葉化学(株)製)25重量部を固形分重量比で混合し、樹脂液とした以外は、実施例1と同様に樹脂含有紙を作成し、ラミネート加工を行った。なお、この樹脂含有紙の耐断面浸透性は110mg/cm、コブ吸水度は12g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
[比較例3]
ガラス転移点24℃の水分散型スチレン−アクリル系樹脂共重合体(商品名:EK61、サイデン化学(株)製)99重量部と水分散型ワックスエマルジョン(商品名:EW1000、双葉化学(株)製)1重量部を固形分重量比で混合し、樹脂液とした以外は、実施例1と同様に樹脂含有紙を作成して、ラミネート加工を行った。なお、この樹脂含有紙の耐断面浸透性は250mg/cm、コブ吸水度は25g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
[比較例4]
樹脂成分含有率が30重量%である以外は、実施例1と同様に樹脂含有紙を作成し、ラミネート加工を行った。なお、この樹脂含有紙の耐断面浸透性は90mg/cm、コブ吸水度は12g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
[比較例5]
樹脂成分含有率が1重量%である以外は、実施例1と同様に樹脂含有紙を作成し、ラミネート加工を行った。なお、この樹脂含有紙の耐断面浸透性は450mg/cm、コブ吸水度は35g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
[比較例6]
ガラス転移点が10℃の水分散型スチレン−アクリル系樹脂共重合体(商品名:AD−81B、日本エヌエスシー(株)製)90重量部と水分散型ワックスエマルジョン(商品名:EW1000、双葉化学(株)製)10重量部の固形分比で混合し、樹脂液とした以外は、実施例1と同様に樹脂含有紙を作成し、ラミネート加工を行った。なお、この樹脂含有紙の耐断面浸透性は180mg/cm、コブ吸水度は18g/mであった。得られた積層耐水紙の評価結果は表1に示した。
Figure 0004492079
表1に示されるように、本発明の積層耐水紙は、ラミネート適性が良好で、湿度の変化の際にも両面積層耐水紙の波打ちや片面積層耐水紙のカールの問題がなく、屋外暴露試験においても耐久性に優れていた。これに対して、合成樹脂/撥水剤の重量比が80/20未満である比較例2の積層耐水紙はラミネート適性が不十分でった。合成樹脂/撥水剤の重量比が98/2を超えた比較例3の積層耐水紙はラミネート適性は良好であったが、耐水性が不十分で、両面積層耐水紙において波打ちが発生し、さらに屋外暴露試験において耐久性は不十分であった。樹脂成分含有率が30重量%以上である比較例4ラミネート適性が不十分で、積層耐水紙を得ることができなかった。樹脂成分含有率が2重量%未満である比較例5の積層耐水紙はラミネート適性は良好であったが、耐水性が不十分で、両面積層耐水紙においては波打ちが発生し、片面積層耐水紙においては筒状カールが発生し、さらに屋外暴露試験において耐久性は不十分であった。ガラス転移点が20℃未満の合成樹脂を使用した比較例6の積層耐水紙はラミネート適性は良好で、耐水性も十分であったが、両面積層耐水紙において波打ちが発生し、片面ラミネート紙においてカールが発生し、さらに屋外暴露試験において耐久性は不十分であった。

Claims (4)

  1. 紙中にガラス転移点20℃以上であり、水不溶性の合成樹脂及び撥水剤から成る樹脂成分を含有し、該樹脂成分の含有率が2重量%以上30重量%未満で、かつ合成樹脂/撥水剤の重量比が80/20〜98/2である樹脂含有紙の少なくとも一方の面に、1層以上の熱可塑性樹脂層が積層されてなる積層耐水紙。
  2. 前記樹脂含有紙の耐断面浸透性が250mg/cm以下で、かつコブ吸水度が20g/m以下である請求項1記載の積層耐水紙
  3. 前記撥水剤がワックス類またはアルキルケテンダイマーである請求項1ないし2記載の積層耐水紙
  4. 前記熱可塑性樹脂層が押出しラミネート法または共押出しラミネート法により前記樹脂含有紙に積層されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層耐水紙。
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