JP4491115B2 - 床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手は、例えば、図７ないし図９に示すように、短い管状に形成されたソケット継手本体３０がこれの上端に受口３１を有し、下端に床下配管９の管端１０を一体に連結してある。ソケット継手本体３０は床１５の穴２１に挿通させて固定用リング３２で固定される。固定用リング３２はこれの内周に切った雌ねじ３３をソケット継手本体３０の受口３１の外周に切った雄ねじ３４にねじ込むことで受口３１の外周に張出し状に結合されて床１５の上に載置され、木ねじ１６を固定用リング３２の複数個の取付穴３５に通して床１５にねじ込むことで床１５上に固定される。床１５の上に露出する固定用リング３２及びこの固定用リング３２より突出するソケット継手本体３０の受口３１の上端部は、給水給湯配管５の挿通穴２２を中心部に開口した椀形状の化粧カバー２３で覆われる。
【０００３】
そして、ソケット継手本体３０の受口３１には給水給湯配管５のテーパねじ付きの管端６が受口３１の内周に切った雌ねじ３６にねじ込まれて連結される。その際、固定用リング３２の雌ねじ３３及びソケット継手本体３０の雄ねじ３４は左ねじであるため、給水給湯配管５の管端６の右ねじであるテーパねじは受口３１の内周の雌ねじ３６に共回りの問題なくねじ込み結合することができる。しかし、給水給湯配管５の取替えなどにより給水給湯配管５の管端６を受口３１の雌ねじ３６からねじ戻すときには、給水給湯配管５とソケット継手本体３０とが共回りし、この共回りにより床下配管９にねじれが加えられるため、その共回りを防止する必要がある。その共回り防止手段としては、予め、ソケット継手本体３０の、固定用リング３２より上方に突出する上端部外周の雄ねじ３４より上側に、一対の平行な工具掛け面３７，３７を設けておき、その工具掛け面３７，３７にスパナを掛けてソケット継手本体３０を回り止めにした状態下で、給水給湯配管５の管端６を回す、という手段が採られていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、スパナを使用して共回り防止する必要のある上記給水給湯栓用ソケット継手では、化粧カバー２３は、足のつまずき防止などのために、床１５との段差をできるだけ少なくする必要があり、そのために固定用リング３２より上方に突出するソケット継手本体３０の受口３１の上端部の突出高さＨ（図７参照）はできる限り低いことが望まれる。しかし、その突出高さＨが低いと、工具掛け面３７，３７の高さも自ずと低くせざるを得ず、このためスパナを掛けにくくし、掛けても外れ易くなって固定作業を困難にするという問題があった。
【０００５】
本発明の目的は、このような問題を解消するためになされたもので、給水給湯配管の管端のねじ込み、ねじ戻しのいずれの時にも共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力を省くことができて固定作業の省力化を図れる床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項１に係る発明の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法は、上端に給水給湯配管５の管端６がねじ込まれる雌ねじ７を有する受口８を設け、下端に床下配管９の管端１０が連結されたソケット継手本体２を、床１５の穴２１に挿通固定するに際し、予め、前記ソケット継手本体２の上端部の外周に、少なくとも１対の互いに平行な平坦面１３，１３を設け、内周に前記の平行な平坦面に嵌合する平行な平坦面１４，１４を設けた固定用リング３と、抜止め部材４を用意し、前記固定用リング３は、前記ソケット継手本体２の上端部にそれぞれの平行な平坦面１３，１４どうしを互いに嵌合させて回り止め状に外嵌するとともに、床１５上に固定し、次いで前記抜止め部材４は、前記ソケット継手本体２の、前記固定用リング３より上方に突出する上端部の外周に装着して、前記固定用リング３からソケット継手本体２が下方へ抜け落ちるのを阻止することに特徴を有するものである。
【０００７】
【作用】
請求項１に記載の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法によれば、床上に固定される固定用リングがソケット継手本体の上端部にそれぞれの平行な平坦面どうしを互いに嵌合させることにより回り止め状に外嵌されているので、給水給湯配管の管端のねじ込み、ねじ戻し時にソケット継手に共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力を省くことができる。
【０００８】
ソケット継手本体の、固定用リングより上方に突出する上端部の外周に備えられた抜止め部材は、固定用リングからソケット継手本体が下方へ抜け落ちるのを阻止する。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
【００１０】
図１は床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の半欠截縦断正面図、図２は図１の給水給湯栓用ソケット継手のソケット継手本体の平面図、図３は図１の給水給湯栓用ソケット継手の固定用リングの平面図、図４は図１の給水給湯栓用ソケット継手のねじ込みリングの平面図である。
【００１１】
図１において、本発明の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法で使用される床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手１は、ソケット継手本体２、固定用リング３、及び抜止め部材４から構成される。
【００１２】
ソケット継手本体２は金属で短い管状に形成されて上端に給水給湯配管５のテ−パねじ付きの管端６がねじ込まれる雌ねじ７を有する受口８を設けてあり、下端にポリブテン等の樹脂製の床下配管９の管端１０が一体に連結される。金属製のソケット継手本体２の下端に対し樹脂製の床下配管９の管端１０を連結するに際しては、予め、床下配管９の成形樹脂と相溶性を有する樹脂で融着用短管１１を成形すると同時に、該融着用短管１１の上端に金属製のソケット継手本体２をインサート成形する。この場合、融着用短管１１の上端とソケット継手本体２との間にＯリング１２を介在させる。かくして、ソケット継手本体２に一体成形された融着用短管１１に、床下配管９の管端１０を差し込んで熱融着又は電気融着により一体に連結する。
【００１３】
固定用リング３はソケット継手本体２の上端部に回り止め状に外嵌できるようにする。そのために、ソケット継手本体２の上端部の外周に、図２に示すごとく少なくとも１対の互いに平行な平坦面１３，１３を設ける一方、図３に示すごとく固定用リング３の中心穴３ａの内周に、前記の平行な平坦面１３，１３に嵌合する平行な平坦面１４，１４を設ける。固定用リング３には床１５に対し木ねじ等のねじ１６で締付け固定できるように複数の取付穴１７が中心穴３ａの外周部に所定ピッチで設けられる。
【００１４】
抜止め部材４は、図４に示すように、ソケット継手本体２の上端部の外周の平行な平坦面１３，１３より上方に切った雄ねじ１８（図１、図２参照）に対しねじ込まれる雌ねじ１９を有するねじ込みリング２０により構成される。
【００１５】
上記構成のソケット継手本体２は、図１に示すように、床１５の穴２１に挿通させて固定用リング３で固定される。この固定に際しては、ソケット継手本体２の上端部に対し固定用リング３がこれの内周に設けた平行な平坦面１４，１４をソケット継手本体２の平行な平坦面１３，１３に嵌合させて回り止め状に外嵌させる。しかる後、ねじ込みリング２０をソケット継手本体２の上端部の雄ねじ１８にねじ込んで締め付けることにより、固定用リング３からソケット継手本体２が下方へ抜け落ちるのを確実に阻止することができる。かくして、ソケット継手本体２の受口８の外周に張出し状に結合された固定用リング３を床１５の上に載置し、ねじ１６を固定用リング３の取付穴１７に通して床１５にねじ込むことで床１５上に固定される。床１５の上に露出する固定用リング３及びこの固定用リング３より突出するソケット継手本体２の受口８の上端部は、給水給湯配管５の挿通穴２２を中心部に開口した椀形状の化粧カバー２３で覆われる。
【００１６】
そして、ソケット継手本体２の受口８には給水給湯配管５のテーパねじ付きの管端６が受口８の内周の雌ねじ７にねじ込まれて連結される。その際、固定用リング３は床１５上に固定されており、この固定用リング３にソケット継手本体２がそれぞれの平行な平坦面１３，１４どうしを互いに嵌合させて回り止め状態にされている。したがって、管端６のねじ込み時にソケット継手本体２が共回りすることはない。また、給水給湯配管５の取替えなどにより給水給湯配管５の管端６を受口８の雌ねじ７からねじ戻すときにも、給水給湯配管５とソケット継手本体２が共回りするのを防止できる。このように給水給湯配管５の管端６のねじ込み、ねじ戻しのいずれの時にも共回りするのを防止できるため、とくに共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力が不要になり、それだけ固定作業が合理的に能率よく行える。また化粧カバー２３も現行品（図７に示すもの）を使用できる。なお、給水給湯配管５は流し台や洗面台などに接続される。
【００１７】
上記抜止め部材４としては、上記実施例のねじ込みリング２０に代えて、図５及び図６に示すように、Ｕ字形状等のスナップリング２４を用いることもできる。このスナップリング２４は、ソケット継手本体２の上端部の外周に互いに平行に設けた一対の溝２５，２５に側方から嵌め込んで装着される。
【００１８】
【発明の効果】
本発明によれば、床上に固定される固定用リングがソケット継手本体の上端部にそれぞれの平行な平坦面どうしを互いに嵌合させることにより回り止め状に外嵌されているので、給水給湯配管の管端のねじ込み、ねじ戻し時にソケット継手に共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力を省くことができ、固定作業の省力化を図ることができる。また、ソケット継手本体の、固定用リングより上方に突出する上端部の外周には抜止め部材を備えることにより、固定用リングからソケット継手本体が下方へ抜け落ちるのを阻止できて該ソケット継手本体の回り止め状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の正面図である。
【図２】 図１の給水給湯栓用ソケット継手のソケット継手本体の平面図である。
【図３】 図１の給水給湯栓用ソケット継手の固定用リングの平面図である。
【図４】 図１の給水給湯栓用ソケット継手のねじ込みリングの平面図である。
【図５】 他の実施例のソケット継手本体及び抜止め部材の平面図である。
【図６】 図５のソケット継手本体及び固定用リングの正面図である。
【図７】 従来例の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の縦断正面図である。
【図８】 図７の給水給湯栓用ソケット継手のソケット継手本体の平面図である。
【図９】 図７の給水給湯栓用ソケット継手の固定用リングの平面図である。
【符号の説明】
１ 給水給湯栓用ソケット継手
２ ソケット継手本体
３ 固定用リング
４ 抜止め部材
５ 給水給湯配管
６ 給水給湯配管の管端
７ 受口の雌ねじ
８ 受口
９ 床下配管
１０ 床下配管の管端
１３ ソケット継手本体の平行な平坦面
１４ 固定用リングの平行な平坦面
１５ 床
【発明の属する技術分野】
本発明は、床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手は、例えば、図７ないし図９に示すように、短い管状に形成されたソケット継手本体３０がこれの上端に受口３１を有し、下端に床下配管９の管端１０を一体に連結してある。ソケット継手本体３０は床１５の穴２１に挿通させて固定用リング３２で固定される。固定用リング３２はこれの内周に切った雌ねじ３３をソケット継手本体３０の受口３１の外周に切った雄ねじ３４にねじ込むことで受口３１の外周に張出し状に結合されて床１５の上に載置され、木ねじ１６を固定用リング３２の複数個の取付穴３５に通して床１５にねじ込むことで床１５上に固定される。床１５の上に露出する固定用リング３２及びこの固定用リング３２より突出するソケット継手本体３０の受口３１の上端部は、給水給湯配管５の挿通穴２２を中心部に開口した椀形状の化粧カバー２３で覆われる。
【０００３】
そして、ソケット継手本体３０の受口３１には給水給湯配管５のテーパねじ付きの管端６が受口３１の内周に切った雌ねじ３６にねじ込まれて連結される。その際、固定用リング３２の雌ねじ３３及びソケット継手本体３０の雄ねじ３４は左ねじであるため、給水給湯配管５の管端６の右ねじであるテーパねじは受口３１の内周の雌ねじ３６に共回りの問題なくねじ込み結合することができる。しかし、給水給湯配管５の取替えなどにより給水給湯配管５の管端６を受口３１の雌ねじ３６からねじ戻すときには、給水給湯配管５とソケット継手本体３０とが共回りし、この共回りにより床下配管９にねじれが加えられるため、その共回りを防止する必要がある。その共回り防止手段としては、予め、ソケット継手本体３０の、固定用リング３２より上方に突出する上端部外周の雄ねじ３４より上側に、一対の平行な工具掛け面３７，３７を設けておき、その工具掛け面３７，３７にスパナを掛けてソケット継手本体３０を回り止めにした状態下で、給水給湯配管５の管端６を回す、という手段が採られていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、スパナを使用して共回り防止する必要のある上記給水給湯栓用ソケット継手では、化粧カバー２３は、足のつまずき防止などのために、床１５との段差をできるだけ少なくする必要があり、そのために固定用リング３２より上方に突出するソケット継手本体３０の受口３１の上端部の突出高さＨ（図７参照）はできる限り低いことが望まれる。しかし、その突出高さＨが低いと、工具掛け面３７，３７の高さも自ずと低くせざるを得ず、このためスパナを掛けにくくし、掛けても外れ易くなって固定作業を困難にするという問題があった。
【０００５】
本発明の目的は、このような問題を解消するためになされたもので、給水給湯配管の管端のねじ込み、ねじ戻しのいずれの時にも共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力を省くことができて固定作業の省力化を図れる床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項１に係る発明の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法は、上端に給水給湯配管５の管端６がねじ込まれる雌ねじ７を有する受口８を設け、下端に床下配管９の管端１０が連結されたソケット継手本体２を、床１５の穴２１に挿通固定するに際し、予め、前記ソケット継手本体２の上端部の外周に、少なくとも１対の互いに平行な平坦面１３，１３を設け、内周に前記の平行な平坦面に嵌合する平行な平坦面１４，１４を設けた固定用リング３と、抜止め部材４を用意し、前記固定用リング３は、前記ソケット継手本体２の上端部にそれぞれの平行な平坦面１３，１４どうしを互いに嵌合させて回り止め状に外嵌するとともに、床１５上に固定し、次いで前記抜止め部材４は、前記ソケット継手本体２の、前記固定用リング３より上方に突出する上端部の外周に装着して、前記固定用リング３からソケット継手本体２が下方へ抜け落ちるのを阻止することに特徴を有するものである。
【０００７】
【作用】
請求項１に記載の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法によれば、床上に固定される固定用リングがソケット継手本体の上端部にそれぞれの平行な平坦面どうしを互いに嵌合させることにより回り止め状に外嵌されているので、給水給湯配管の管端のねじ込み、ねじ戻し時にソケット継手に共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力を省くことができる。
【０００８】
ソケット継手本体の、固定用リングより上方に突出する上端部の外周に備えられた抜止め部材は、固定用リングからソケット継手本体が下方へ抜け落ちるのを阻止する。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
【００１０】
図１は床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の半欠截縦断正面図、図２は図１の給水給湯栓用ソケット継手のソケット継手本体の平面図、図３は図１の給水給湯栓用ソケット継手の固定用リングの平面図、図４は図１の給水給湯栓用ソケット継手のねじ込みリングの平面図である。
【００１１】
図１において、本発明の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法で使用される床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手１は、ソケット継手本体２、固定用リング３、及び抜止め部材４から構成される。
【００１２】
ソケット継手本体２は金属で短い管状に形成されて上端に給水給湯配管５のテ−パねじ付きの管端６がねじ込まれる雌ねじ７を有する受口８を設けてあり、下端にポリブテン等の樹脂製の床下配管９の管端１０が一体に連結される。金属製のソケット継手本体２の下端に対し樹脂製の床下配管９の管端１０を連結するに際しては、予め、床下配管９の成形樹脂と相溶性を有する樹脂で融着用短管１１を成形すると同時に、該融着用短管１１の上端に金属製のソケット継手本体２をインサート成形する。この場合、融着用短管１１の上端とソケット継手本体２との間にＯリング１２を介在させる。かくして、ソケット継手本体２に一体成形された融着用短管１１に、床下配管９の管端１０を差し込んで熱融着又は電気融着により一体に連結する。
【００１３】
固定用リング３はソケット継手本体２の上端部に回り止め状に外嵌できるようにする。そのために、ソケット継手本体２の上端部の外周に、図２に示すごとく少なくとも１対の互いに平行な平坦面１３，１３を設ける一方、図３に示すごとく固定用リング３の中心穴３ａの内周に、前記の平行な平坦面１３，１３に嵌合する平行な平坦面１４，１４を設ける。固定用リング３には床１５に対し木ねじ等のねじ１６で締付け固定できるように複数の取付穴１７が中心穴３ａの外周部に所定ピッチで設けられる。
【００１４】
抜止め部材４は、図４に示すように、ソケット継手本体２の上端部の外周の平行な平坦面１３，１３より上方に切った雄ねじ１８（図１、図２参照）に対しねじ込まれる雌ねじ１９を有するねじ込みリング２０により構成される。
【００１５】
上記構成のソケット継手本体２は、図１に示すように、床１５の穴２１に挿通させて固定用リング３で固定される。この固定に際しては、ソケット継手本体２の上端部に対し固定用リング３がこれの内周に設けた平行な平坦面１４，１４をソケット継手本体２の平行な平坦面１３，１３に嵌合させて回り止め状に外嵌させる。しかる後、ねじ込みリング２０をソケット継手本体２の上端部の雄ねじ１８にねじ込んで締め付けることにより、固定用リング３からソケット継手本体２が下方へ抜け落ちるのを確実に阻止することができる。かくして、ソケット継手本体２の受口８の外周に張出し状に結合された固定用リング３を床１５の上に載置し、ねじ１６を固定用リング３の取付穴１７に通して床１５にねじ込むことで床１５上に固定される。床１５の上に露出する固定用リング３及びこの固定用リング３より突出するソケット継手本体２の受口８の上端部は、給水給湯配管５の挿通穴２２を中心部に開口した椀形状の化粧カバー２３で覆われる。
【００１６】
そして、ソケット継手本体２の受口８には給水給湯配管５のテーパねじ付きの管端６が受口８の内周の雌ねじ７にねじ込まれて連結される。その際、固定用リング３は床１５上に固定されており、この固定用リング３にソケット継手本体２がそれぞれの平行な平坦面１３，１４どうしを互いに嵌合させて回り止め状態にされている。したがって、管端６のねじ込み時にソケット継手本体２が共回りすることはない。また、給水給湯配管５の取替えなどにより給水給湯配管５の管端６を受口８の雌ねじ７からねじ戻すときにも、給水給湯配管５とソケット継手本体２が共回りするのを防止できる。このように給水給湯配管５の管端６のねじ込み、ねじ戻しのいずれの時にも共回りするのを防止できるため、とくに共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力が不要になり、それだけ固定作業が合理的に能率よく行える。また化粧カバー２３も現行品（図７に示すもの）を使用できる。なお、給水給湯配管５は流し台や洗面台などに接続される。
【００１７】
上記抜止め部材４としては、上記実施例のねじ込みリング２０に代えて、図５及び図６に示すように、Ｕ字形状等のスナップリング２４を用いることもできる。このスナップリング２４は、ソケット継手本体２の上端部の外周に互いに平行に設けた一対の溝２５，２５に側方から嵌め込んで装着される。
【００１８】
【発明の効果】
本発明によれば、床上に固定される固定用リングがソケット継手本体の上端部にそれぞれの平行な平坦面どうしを互いに嵌合させることにより回り止め状に外嵌されているので、給水給湯配管の管端のねじ込み、ねじ戻し時にソケット継手に共回り防止のためにスパナを掛ける手間や労力を省くことができ、固定作業の省力化を図ることができる。また、ソケット継手本体の、固定用リングより上方に突出する上端部の外周には抜止め部材を備えることにより、固定用リングからソケット継手本体が下方へ抜け落ちるのを阻止できて該ソケット継手本体の回り止め状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の正面図である。
【図２】 図１の給水給湯栓用ソケット継手のソケット継手本体の平面図である。
【図３】 図１の給水給湯栓用ソケット継手の固定用リングの平面図である。
【図４】 図１の給水給湯栓用ソケット継手のねじ込みリングの平面図である。
【図５】 他の実施例のソケット継手本体及び抜止め部材の平面図である。
【図６】 図５のソケット継手本体及び固定用リングの正面図である。
【図７】 従来例の床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の縦断正面図である。
【図８】 図７の給水給湯栓用ソケット継手のソケット継手本体の平面図である。
【図９】 図７の給水給湯栓用ソケット継手の固定用リングの平面図である。
【符号の説明】
１ 給水給湯栓用ソケット継手
２ ソケット継手本体
３ 固定用リング
４ 抜止め部材
５ 給水給湯配管
６ 給水給湯配管の管端
７ 受口の雌ねじ
８ 受口
９ 床下配管
１０ 床下配管の管端
１３ ソケット継手本体の平行な平坦面
１４ 固定用リングの平行な平坦面
１５ 床
Claims (1)
- 上端に給水給湯配管の管端がねじ込まれる雌ねじを有する受口を設け、下端に床下配管の管端が連結されたソケット継手本体を、床の穴に挿通固定するに際し、予め、前記ソケット継手本体の上端部の外周に、少なくとも１対の互いに平行な平坦面を設け、内周に前記の平行な平坦面に嵌合する平行な平坦面を設けた固定用リングと、抜止め部材を用意し、前記固定用リングは、前記ソケット継手本体の上端部にそれぞれの平行な平坦面どうしを互いに嵌合させて回り止め状に外嵌するとともに、床上に固定し、次いで前記抜止め部材は、前記ソケット継手本体の、前記固定用リングより上方に突出する上端部の外周に装着して、前記固定用リングからソケット継手本体が下方へ抜け落ちるのを阻止することを特徴とする床取出しタイプの給水給湯栓用ソケット継手の固定方法。
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