JP4488687B2 - Ｉｐｓ液晶モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックライトからの光漏れを防止したＩＰＳ（in-plane-switching）液晶モジュールに関する。
【０００２】
【従来の技術】
液晶セルにベゼル、フレーム、導光板、光学シートなどを取り付けることによって液晶モジュールが構成される。図４（ａ），（ｂ），（ｃ）に示すように、液晶セル１２の下方に光学シート１６が設けられ、さらに光学シート１６の下方に導光板１８が設けられる。光学シート１６によって、導光板１８を伝播した光２６が液晶セル１２に均一に供給される。光学シート１６は、拡散シート１４とプリズムシート１５を含む。フレーム２０に蛍光灯などの光源（図示せず）、導光板１８、光学シート１６を固定してバックライトを構成する。フレーム２０には光学シート１６の取り付け、および位置決めをおこなうための溝３０が設けられている。光学シート１６の一部を突出させた耳（突出部）２８を設け、耳２８を溝３０にはめ込む。フレーム２０や液晶セル１２の周縁部にベゼル２２が設けられる。ベゼル２２は、液晶モジュール１０の各部品を１つにまとめたり、製品筐体に液晶モジュール１０を取り付けたりするものである。
【０００３】
ＩＰＳ液晶モジュール１０の場合、ベゼル２２が液晶セル１２と密着し、ベゼル２２が液晶セル１２を押しつけると、液晶セル１２のガラス基板がひずむ。ガラス基板がひずむことによって液晶層の厚みが変化する。したがって、液晶セル１２のベゼル２２が当たっている部分は白ぬけしてしまい表示品質を落としてしまう。液晶セル１２とベゼル２２とは隙間ｄを設ける必要がある。なお、ＴＮ（twisted nematic）液晶モジュールは、ベゼル２２と液晶セル１２とを密着させても液晶モジュール１０の表示品位を落とすことはない。これは、ＴＮ液晶モジュールの液晶層の液晶の配列がＩＰＳ液晶モジュールとは異なるため、液晶層の厚みが変化しても、液晶の配列に影響が少ないからである。
【０００４】
上述したように、光学シート１６をフレーム２０に固定するために、フレーム２０に溝３０を切っている。導光板１８から光学シート１６を介して液晶セル１２に光２６が導かれるが、一部の光２６は溝３０から漏れる。ベゼル２２の材料が、ステンレス鋼、純アルミ、ジュラルミン系合金などであるため、漏れた光２６がベゼル２２で反射して液晶セル１２とベゼル２２との隙間ｄから液晶セル１２の表示エリアに現れ、光漏れとなり表示品質を落としている。
【０００５】
図５に示すように、フレーム２０の溝３０に壁３２を設けた場合は、壁３２によって光２６がベゼル２２に達することはない。しかし、フレーム２０の材料は高反射タイプの材料が使用されるため、光２６が壁３２に反射し、液晶セル１２とベゼル２２との隙間ｄから光２６が漏れる。
【０００６】
隙間ｄを弾性材料で埋める方法が考えられる。しかし、隙間ｄは０．１〜０．２ｍｍであるため、液晶セル１２に圧力を加えずに隙間ｄに弾性材料を埋めることは非常に難しい。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液晶セルとベゼルとの隙間からバックライトの光が漏れるのを防止したＩＰＳ液晶モジュールを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るＩＰＳ液晶モジュールの要旨は、液晶セルと、前記液晶セルの下部に設けられ、突出部を有し、液晶セルに光を導くための光学シートと、前記光学シートに光を導くための導光板と、前記光学シートの突出部がはめ込まれる溝が設けられ、液晶セル、光学シートおよび導光板の周縁部を覆うフレームと、前記液晶セルおよびフレームの周縁部を覆うベゼルと、を含むＩＰＳ液晶モジュールであって、前記突出部の周縁、フレームの溝の側壁、または、ベゼルの内壁に光吸収体を設けたことにある。光吸収体によって、光を吸収し、液晶セルとベゼルとの隙間から光が漏れることを防ぐ。
【０００９】
前記光吸収体が、黒テープ、黒印刷、黒塗装またはクロムめっきによって構成される。
【００１０】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係るＩＰＳ液晶モジュールの実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の液晶モジュールの上面図は、従来の液晶モジュールの上面図である。本発明の液晶モジュールのＢ−Ｂ断面図は図４（ｃ）と同様である。図１は本発明における液晶モジュールのＡ−Ａ断面図である。
【００１１】
本発明のＩＰＳ液晶モジュール１０は、液晶セル１２と、液晶セル１２の下部に設けられ、液晶セル１２に均等に光２６を導くための光学シート１６と、光学シート１６に光２６を導くための導光板１８と、光学シート１６の取り付けおよび位置決め用の溝３０が設けられ、液晶セル１２、光学シート１６および導光板１８の周縁部を覆うフレーム２０と、液晶セル１２およびフレーム２０の周縁部を覆い、内壁に光吸収体２４ａを設けたベゼル２２と、を含む。液晶セル１２とベゼル２２が密着すると、密着した箇所の液晶セル１２が白ヌケしてしまうため、液晶セル１２とベゼル２２には隙間ｄが設けられる。
【００１２】
光学シート１６は、拡散シート１４とプリズムシート１５とを含む。フレーム２０に、蛍光灯などの光源（図示せず）、導光板１８および光学シート１６を取り付けることによってバックライトが構成される。光学シート１６には突出した耳２８を設け、耳２８が溝３０にはめ込まれることによって、光学シート１６をフレーム２０に固定することができる。
【００１３】
光吸収体２４ａは、黒テープ、黒印刷、黒塗装またはクロムめっきによって構成される。黒テープなどは、液晶セル１２に密着しないようにする。クロムめっきの色はほぼ黒に近い濃いグレーであり、光２６を吸収することが可能である。
【００１４】
導光板１８から光学シート１６を介して液晶セル１２に光２６を導くとき、フレーム２０の溝３０から光２６が漏れる。漏れた光２６は、ベゼル２２の内壁の光吸収体２４ａによって吸収され、ベゼル２２と液晶セル１２との隙間ｄから漏れることはない。したがって、ＩＰＳ液晶モジュール１０の表示品質を落とすことはない。
【００１５】
図１においては、ベゼル２２の内壁全体に光吸収体２４ａを設けたが、溝３０から漏れる光２８が当たる部分にのみ光吸収体２４ａを設けても良い。
【００１６】
図２に示すように、フレーム２０の溝３０に壁３２を設け、ベゼル２２に光２６が漏れない場合について説明する。この場合も、フレーム２０の壁３２によって光２６が反射して、液晶セル１２とベゼル２２との間に光２６が漏れてしまう。図１と同じ光吸収体２４ｂを壁３２、言い換えるの溝３０の内壁に設けることによって、光２６が漏れるのを防ぐ。また、壁３２の部分を光吸収体２４ｂで構成しても良い。
【００１７】
図１ではベゼル２２の内壁に光吸収体２４を設けたが、図３に示すように、光学シート１６の耳２８の周縁を覆うように光吸収体２４ｃを設けても良い。耳２８の周縁を光吸収体２４ｃで覆うことによって、光学シート１６から光２６が漏れることを防ぐ。
【００１８】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されることはない。その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【００１９】
【発明の効果】
本発明によると、光吸収体によって液晶セルとベゼルとの隙間からの光漏れをなくすことができる。液晶セルとベゼルとを密着させていないので、液晶セルの白ヌケを起こすことなく、ＩＰＳ液晶モジュールの表示品位を下げることはない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るＩＰＳ液晶モジュールであり、ベゼルに光吸収体を設けた断面図である。
【図２】本発明に係るＩＰＳ液晶モジュールであり、フレームの壁に光吸収体を設けた断面図である。
【図３】本発明に係るＩＰＳ液晶モジュールであり、光学シートの耳に光吸収体を設けた断面図である。
【図４】従来のＩＰＳ液晶モジュールの図であり、（ａ）は断面図であり、（ｂ）はＡ−Ａ断面図であり、（ｃ）はＢ−Ｂ断面図である。
【図５】図４（ｂ）においてフレームに壁を設けた場合の断面図である。
【符号の説明】
１０：ＩＰＳ液晶モジュール
１２：液晶セル
１４：拡散シート
１５：プリズムシート
１６：光学シート
１８：導光板
２０：フレーム
２２：ベゼル
２４ａ，２４ｂ，２４ｃ：光吸収体
２６：光
２８：耳
３０：溝
３２：壁
Claims (1)
- 液晶セルと、
前記液晶セルの下部に設けられ、突出部を有し、液晶セルに光を導くための光学シートと、
前記光学シートに光を導くための導光板と、
前記光学シートの突出部がはめ込まれる溝が設けられ、液晶セル、光学シートおよび導光板の周縁部を覆うフレームと、
前記液晶セルおよびフレームの周縁部を覆うベゼルと、
を含むＩＰＳ液晶モジュールであって、
前記突出部の周縁、または、フレームの溝の側壁に光吸収体を設けたＩＰＳモジュール。
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