JP4486359B2 - 培養細胞移動治具及びその利用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生物学、医学等の分野における培養細胞の移動方法及びその利用方法に関する。
医療技術の著しい発展により、近年、治療困難となった臓器を他人の臓器と置き換えようとする臓器移植が一般化してきた。対象となる臓器も皮膚、角膜、腎臓、肝臓、心臓等と実に多様で、また、術後の経過も格段に良くなり、医療の一技術としてすでに確立されつつある。一例として角膜移植をあげると、約40年前に日本にもアイバンクが設立され移植活動が始められた。しかしながら、未だにドナー数が少なく、国内だけでも角膜移植の必要な患者が年間約2万人いるのに対し、実際に移植治療が行える患者は約1/10の2000人程度でしかないといわれている。角膜移植というほぼ確立された技術があるにもかかわらず、ドナー不足という問題のため、次なる医療技術が求められているのが現状である。
このような背景のもと、以前より、人工代替物や細胞を培養して組織化させたものをそのまま移植しようという技術が注目されている。その代表的な例として、人工皮膚及び培養皮膚があげられよう。しかしながら、合成高分子を用いた人工皮膚は拒絶反応等が生じる可能性があり、移植用皮膚としては好ましくない。一方、培養皮膚は本人の正常な皮膚の一部を所望の大きさまで培養したものであるため、これを使用しても拒絶反応等の心配がなく、最も自然なマスキング剤と言える。
近年、in vitroでの心筋組織構築を目的にコラーゲンやポリ乳酸からなる3次元支持体を用いた心筋細胞培養が報告されている。例えば、エシェンハーゲンらは、コラーゲンマトリックス中における3次元再構築に関する報告を行っている(Eschenhagen et al,Faseb.J.,11,683−694,1997)。また、キャリヤーらは、ポリ乳酸による3次元の足場を用いる構築物に関する報告を行っている(Carrier et al,Biotechnil,Bioeng.,64,580−589,1999)。さらに、リーらは、ゼラチンメッシュ内に生物工学的に作製した心臓移植片について報告している(Li et al,J.Thorac.cardiovasc.surg.,119,368−375,2000)。これらの文献に記載されている従来技術においては、いずれも心筋細胞を3次元のマトリックス内で培養し、培養基材上で収縮弛緩挙動を実現している。しかし、これらの技術では得られる細胞塊は高分子ゲル若しくは高分子スポンジ内に包埋された状態であり、得られた細胞塊を例えば医療目的で用いることは、高分子材料のコンタミネーションが問題となる。しかも、細胞シート自身を重ね合わせる技術はこれまでになかった。
この点を解決すべく、これまでに種々の検討がなされてきた。例えば、特開平05−192138号公報には、水に対する上限若しくは下限臨界溶解温度が0〜80℃であるポリマーで基材表面を被覆した細胞培養支持体上にて、皮膚細胞を上限臨界溶解温度以下又は下限臨界溶解温度以上で培養し、その後上限臨界溶解温度以上又は下限臨界溶解温度以下にすることにより培養皮膚細胞が剥離されることを特徴とする皮膚細胞培養法が記載されている。この方法においては、温度応答性ポリマーを被覆した培養基材から温度により細胞を剥離させているが、この方法では剥離性が悪く、得られた細胞シートは構造欠陥の多いものであった。したがって、特開平05−192138号公報に記載の方法をin vitroでの心筋様組織構築に適用することも困難であった。
さらに国際出願公開公報WO02/08387号では温度応答性ポリマーで基材表面を被覆した細胞培養支持体上で心筋組織の細胞を培養し、心筋様細胞シートを得、その後、培養液温度を上限臨界溶解温度以上又は下限臨界溶解温度以下とし、培養した重層化細胞シートを高分子膜に密着させ、そのまま高分子膜と共に剥離させること、及びそれを所定の方法で3次元構造化させることにより、構造欠陥の少ない、in vitroでの心筋様組織として幾つかの機能を備えた細胞シート、及び3次元構造が構築されることを見いだした。しかしながら、この方法でも心筋様細胞シートの積層化は簡便な操作で行えるものではなく、より簡便で正確に積層化できる技術が強く望まれていた。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決することを意図してなされたものである。すなわち、本発明は、従来技術と全く異なった発想からの新規な培養細胞移動治具を提供することを目的とする。また、本発明は、その利用方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の角度から検討を加えて、研究開発を行った。その結果、驚くべくことに、細胞付着部を有する培養細胞移動治具を用い、その細胞付着部に細胞培養基材上の培養細胞を付着させることで培養細胞を細胞培養基材上から剥離させ、その後、その培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着力を弱めることで、剥離させた培養細胞を特定の場所へ再び付着させることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、細胞培養基材上の培養細胞を剥離させ、その後、その剥離させた培養細胞を再び付着させるための細胞付着部を有する培養細胞移動治具を提供する。
また、本発明は、その培養細胞移動治具に設けた細胞付着部に細胞培養基材上の培養細胞を付着させることで培養細胞を細胞培養基材上から剥離させ、その後、その培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着力を弱めることで、剥離させた培養細胞を特定の場所へ再び付着させることを特徴とする培養細胞移動方法を提供する。
さらに、本発明は、組織の一部或いは全部を損傷もしくは欠損した患部に対し、シート状の培養細胞を生体組織内に移植することを特徴とする治療法を提供する。
本発明に記載される細胞付着部を有する培養細胞移動治具を用いた方法であれば、細胞培養基材上の培養細胞を簡便に剥離させられ、その剥離させた培養細胞を再び簡便に付着させるようになる。そのため培養細胞を移動させたい場所へ簡便に移動させられ、しかも正確に移動できるようになる。
本発明は、細胞培養基材上の培養細胞を剥離させ、その後、その剥離させた培養細胞を再び付着させるための細胞付着部を有する培養細胞移動治具を提供する。その際、細胞付着部は特に制約されるものではないが、例えば、細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチド、或いは親水性ポリマーの1種、もしくは2種以上からなるものが挙げられる。その中の細胞接着性タンパク質としては、フィブリンゲル、フィブロネクチン、ラミニン、コラーゲンなどの1種、もしくは2種以上からなるものが挙げられる。また、細胞接着性ペプチドとしては、RGDペプチド、RGDSペプチド、GRGDペプチド、GRGDSペプチドなどの1種、もしくは2種以上からなるものが挙げられる。細胞付着部における細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドの固定化方法は特に限定されないが、常法として知られる細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチド水溶液の塗布による物理的吸着などを行えば良い。細胞付着部における細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドの固定化量は移動させたい細胞を付着させられるに十分な量が固定化されていれば良く特に限定されるものではないが、その固定化量は0.005μg/cm以上、好ましくは0.01μg/cm以上、さらに好ましくは0.02μg/cm以上である。細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドの固定化量の測定は常法に従えば良く、例えばFT−IR−ATRを用いて細胞付着部を直接測る方法、あらかじめラベル化した細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドを同様な方法で固定化し細胞付着部に固定化されたラベル化細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチド量より推測する方法などが挙げられるがいずれの方法を用いても良い。
本発明に用いられる親水性ポリマーとしては、ホモポリマー、コポリマーのいずれであっても良い。例えば、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリアクリル酸及びその塩、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース、カルボキシメチルセルロースなどの含水ゲル、或いはその含水状態が温度によって変化する温度応答性ゲルなどが挙げられるが、特に制約されるものではない。本発明に用いる温度応答性高分子はホモポリマー、コポリマーのいずれであってもよい。このような高分子としては、例えば、特開平2−211865号公報に記載されているポリマーが挙げられる。具体的には、例えば、以下のモノマーの単独重合または共重合によって得られる。使用し得るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(若しくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、またはビニルエーテル誘導体が挙げられ、コポリマーの場合は、これらの中で任意の2種以上を使用することができる。更には、上記モノマー以外のモノマー類との共重合、ポリマー同士のグラフトまたは共重合、あるいはポリマー、コポリマーの混合物を用いてもよい。また、ポリマー本来の性質を損なわない範囲で架橋することも可能である。各種ポリマーの基材表面への被覆方法は、特に制限されないが、例えば、特開平2−211865号公報に記載されている方法に従ってよい。すなわち、かかる被覆は、基材と上記モノマーまたはポリマーを、電子線照射(EB)、γ線照射、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、有機重合反応のいずれかにより、または塗布、混練等の物理的吸着等により行うことができる。細胞付着部における親水性ポリマーの固定化量は移動させたい細胞を付着させられるに十分な量が固定化されていれば良く特に限定されるものではないが、その固定化量は0.5μg/cm以上、好ましくは1.0μg/cm以上、さらに好ましくは1.5μg/cm以上である。親水性ポリマーの固定化量の測定は常法に従えば良く、例えばFT−IR−ATRを用いて細胞付着部を直接測る方法、あらかじめラベル化した親水性ポリマーを同様な方法で固定化し細胞付着部に固定化されたラベル化親水性ポリマー量より推測する方法などが挙げられるがいずれの方法を用いても良い。
本発明に用いられる培養細胞移動治具内の細胞付着部は移動させたい培養細胞、培養細胞塊、培養細胞シートの大きさに合わせて随時決めて行けば良く何ら限定されるものではない。また、細胞付着部を有する培養細胞移動治具においても細胞付着部の大きさに合わせて随時決めていけば良い。さらに培養細胞移動治具の形状も特に限定されるものではなく、治具を移動させるために必要なグリップや他の装置を接合できるような仕組みを設けても良い。
本発明に使用される細胞は、例えば角膜上皮細胞、表皮角化細胞、口腔粘膜細胞、結膜上皮細胞、心筋細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞、肝実質細胞のいずれかもしくは2者以上の混合物が挙げられるが、その種類は、何ら制約されるものではない。また、その細胞の由来は特に制約されるものではないが、たとえばヒト、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、ブタ、ヒツジなどが挙げられるが、本発明の培養細胞をヒトの治療に用いる場合はヒト由来の細胞を用いる方が望ましい。
本発明における細胞培養のための培地は培養される細胞に対し通常用いられるものを用いれば特に制約されるものではないが、得られた培養細胞をヒトの治療に用いる場合は用いる培地の成分は由来が明確なもの、もしくは医薬品として認められているものが望ましい。
本発明における培養基材の形状は特に制約されるものではないが、例えばディッシュ、マルチプレート、フラスコ、セルインサートのような形態のもの、或いは平膜状のものなどが挙げられる。
本発明は、培養細胞移動治具に設けた細胞付着部に細胞培養基材上の培養細胞を付着させることで培養細胞を細胞培養基材上から剥離させ、その後、その培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着力を弱めることで、剥離させた培養細胞を特定の場所へ再び付着させることを特徴とする培養細胞移動方法を提供する。この方法に従えば、細胞培養基材上の培養細胞を簡便に剥離させられ、その剥離させた培養細胞を再び簡便に付着させるようになる。そのため培養細胞を移動させたい場所へ簡便に移動させられ、しかも正確に移動できるようになることを見出した。さらに、培養細胞の細胞培養基材上からの剥離工程、剥離させた培養細胞を特定の場所へ再び付着させる工程のいずれか、もしくは双方の工程を自動化することで、なお一層培養細胞の移動が簡便に正確に行われるようになることを見出した。
本発明において培養細胞を移動させるには、まず培養細胞移動治具に設けた細胞付着部に細胞培養基材上の培養細胞を付着させる必要がある。その付着させる方法は何ら限定されるものではないが、本発明における培養細胞移動治具には細胞付着部が設けてあるため、その部分を移動させたい培養細胞上に乗せ、静置させるだけで良い。本発明の細胞付着部に細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドを用いた場合、培養細胞は培養細胞移動治具に対しその細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドを介して付着する。また、細胞付着部に親水性ポリマーを利用した場合、親水性ポリマーの吸水力、或いは細胞付着部ポリマー層表面の親疎水性の性質に培養細胞が物理的に付着する。その際、付着を促進させる目的で培養細胞に負担がかからない程度に荷重を負荷させたり、或いは付着するまで十分に時間をかけることなどを行っても良い。さらに、培地量を増減、培養温度を変化させるなど培養細胞の付着を促進する操作を併用しても良い。また、その付着操作を上下方向に稼動できるZ−ステージを利用して自動で行っても良い。
上述した方法により培養細胞移動治具に付着した培養細胞は、その培養細胞移動治具とともに移動することで自由に希望する場所へ移動させることができる。その際、培養細胞が汚染されることを防ぐ意味で、培養細胞の移動は無菌的に行われる方が良い。また、付着した細胞が乾燥しないように移動操作を加湿下で行っても良い。さらに、その付着操作を上下、左右方向に稼動できるステージを利用して自動で行っても良い。
本発明では、上述した方法で移動させた培養細胞を再び付着させたい場所に乗せ、再付着させる技術である。その再付着させる方法は特に限定されるものではないが、通常、移動してきた培養細胞を再付着させたい場所へ付着させた後、培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着を弱め、培養細胞移動治具を培養細胞から離すことで操作を完了する。その際、培養細胞移動治具の細胞付着部が残存しても特に問題にならなければ、培養細胞移動治具の細胞付着部で細胞付着部と培養細胞を一緒に剥がす方法でも良い。培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着を弱めるために、例えば細胞付着部が細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドである場合、それらと細胞との付着性より強く付着するアミノ酸、ペプチド、タンパク質などを添加する方法、十分に培地を投入する方法などの方法が挙げられる。また、培養細胞移動治具の細胞付着部が親水性ポリマーの場合、培地を十分に投入して親水性ポリマーの吸水力を弱める方法、細胞付着部ポリマー層表面の十分に親水性に変えることによって培養細胞を剥離させられる。一方で、再付着させたい場所へ付着させることを促進させる目的で培養細胞に負担がかからない程度に荷重をかけたり、付着するまで十分な時間をかけること、さらには培養温度を変えることなどを併用しても良い。また、その付着操作を上下方向に稼動できるZ−ステージを利用して自動で行っても良い。
本発明でいう再び付着させる場所とは特に制約されるものではなく、例えば培養基材表面、生体内組織表面、生体外組織表面、別の培養細胞、或いは後で述べる別の培養細胞シート上でも良い。ここでいう生体内組織表面、生体外組織表面とはたとえばヒト、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、ブタ、ヒツジなどが挙げられるが由来に限定されるものではない。また、別の培養細胞とは角膜上皮細胞、表皮角化細胞、口腔粘膜細胞、結膜上皮細胞、心筋細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞、肝実質細胞のいずれかもしくは2者以上の混合物が挙げられるが、その種類は、何ら制約されるものではないが、本発明の培養細胞をヒトの治療に用いる場合はヒト由来の細胞を用いる方が望ましい。
細胞培養基材表面に温度応答性ポリマーが被覆されていれば、国際出願公開公報WO02/08387号に示す通り培養温度を変化させるだけで培養細胞をシート状に細胞培養基材表面から剥離させられ、本発明の技術を用いることでその剥離操作、移動操作、さらに再付着操作が簡便に正確に行えるようになる。その場合、基材表面に被覆される温度応答性ポリマーは、水溶液中で上限臨界溶解温度または下限臨界溶解温度0℃〜80℃、より好ましくは20℃〜50℃を有する。上限臨界溶解温度または下限臨界溶解温度が80℃を越えると細胞が死滅する可能性があるので好ましくない。また、上限臨界溶解温度または下限臨界溶解温度が0℃より低いと一般に細胞増殖速度が極度に低下するが、または細胞が死滅してしまうため、やはり好ましくない。
本発明に用いる温度応答性ポリマーはホモポリマー、コポリマーのいずれであってもよい。このような高分子としては、例えば、特開平2−211865号公報に記載されているポリマーが挙げられる。具体的には、例えば、以下のモノマーの単独重合または共重合によって得られる。使用し得るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(若しくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、またはビニルエーテル誘導体が挙げられ、コポリマーの場合は、これらの中で任意の2種以上を使用することができる。更には、上記モノマー以外のモノマー類との共重合、ポリマー同士のグラフトまたは共重合、あるいはポリマー、コポリマーの混合物を用いてもよい。また、ポリマー本来の性質を損なわない範囲で架橋することも可能である。
温度応答性ポリマーの基材表面への被覆方法は、特に制限されないが、例えば、特開平2−211865号公報に記載されている方法に従ってよい。すなわち、かかる被覆は、基材と上記モノマーまたは高分子を、電子線照射(EB)、γ線照射、紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理、有機重合反応のいずれかにより、または塗布、混練等の物理的吸着等により行うことができる。温度応答性高分子の被覆量は、0.4〜4.5μg/cmの範囲が良く、好ましくは0.7〜3.5μg/cmであり、さらに好ましくは0.9〜3.0μg/cmである。0.2μg/cmより少ない被覆量のとき、刺激を与えても当該ポリマー上の細胞は剥離し難く、作業効率が著しく悪くなり好ましくない。逆に4.5μg/cm以上であると、その領域に細胞が付着し難く、細胞を十分に付着させることが困難となる。
本発明において、培養細胞をシート状で剥離させ、培養細胞移動治具を用いて培養細胞シート同士を積層化させたり、培養細胞シートを生体内組織や生体外組織に移植させたりするためには、温度応答性ポリマーが被覆された細胞培養基材上で細胞を培養し、培養細胞をシート状に剥離させなければならない。その際、培地の温度は、培養基材表面に被覆された前記ポリマーが上限臨界溶解温度を有する場合はその温度以下、また前記ポリマーが下限臨界溶解温度を有する場合はその温度以上であれば特に制限されない。しかし、培養細胞が増殖しないような低温域、あるいは培養細胞が死滅するような高温域における培養が不適切であることは言うまでもない。温度以外の培養条件は、常法に従えばよく、特に制限されるものではない。例えば、使用する培地については、公知のウシ胎児血清(FCS)等の血清が添加されている培地でもよく、また、このような血清が添加されていない無血清培地でもよい。
本発明の方法において、培養細胞シートを温度応答性ポリマーが被覆された細胞培養基材上から剥離回収するには、培養細胞シートを培養細胞移動治具に付着させ、培養基材表面の温度を上限臨界溶解温度以上若しくは下限臨界溶解温度以下にすることによって剥離させることができる。なお、培養細胞シートを剥離することは細胞を培養していた培養液中において行うことも、その他の等張液中において行うことも可能であり、目的に合わせて選択することができる。
本発明における温度応答性ポリマーが被覆された細胞培養基材上から剥離され、培養細胞移動治具を用いることで得られた培養細胞シートは、培養時にディスパーゼ、トリプシン等で代表される蛋白質分解酵素による損傷を受けておらず、培養時に形成される細胞−基材間の基底膜様蛋白質も酵素による破壊を受けておらず、また、細胞−細胞間のデスモソーム構造が保持され、構造的欠陥が少なく強度の高いものである。さらに、培養細胞移動治具を用いることで正確に培養細胞シート同士を積層化させたり、患部組織へ正確に移動させることが可能となる。これらのことにより、例えば培養細胞シートの移植時においては患部組織と良好に正確に接着させることができ、効率良い治療を実施することができるようになる。
本発明で示すところの培養細胞シートと生体組織との固定方法は特に限定されるものではなく、培養細胞シートと生体組織を縫合しても良く、或いは本発明で示すところの培養細胞シートは生体組織と速やかに生着するため、患部に付着させた培養細胞シートは生体側と縫合しなくても良い。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
培養細胞を回収するために、図1に示すようにアクリル板を成型し培養細胞移動治具を作製した。具体的には、四角状の平板を細胞付着部としたスタンプ状のものを作製したさらに細胞との接着面には図2に示すようにフィブリンゲルを塗布した。このものを培養細胞上に静置させる時のモデル図を図3に示す。実際には、図4に示すように培養細胞移動治具は細胞培養ディッシュ上に静置させた。細胞は新生児ラットの心筋細胞を用い、培養方法は常法に従った(細胞播種数1×10個/cm、37℃、5%CO)。また、細胞培養基材としては、あらかじめ培養細胞移動治具の培養細胞移動治具と同じ大きさにだけ温度応答性ポリマーを被覆させ、その他の部分は細胞が付着しないように親水化処理を施したものを用いた。その際の温度応答性ポリマーはポリ−N−イソプロピルアクリルアミドを使用した。また、その被覆量は2.0μg/cmとした。4日後、培養基材上の新生児ラット心筋細胞がコンフルエントになったことを確認した後、図4に示すような方法で培養細胞シート上に静置させ、細胞培養基材を20℃下で60分間冷却した。次に、細胞培養基材表面の培養細胞シートを図5、6に示すような上下方向にコンピュータ制御下で稼動できるZ−ステージを設けた装置を使うことで剥離させた(稼動速度1cm/min.)。剥離させたフィブリンゲル上の培養心筋細胞シートを図7に示す。また、剥離の際に図5に示すように培養細胞移動治具に負荷された力を測定できるロードセルを装着させ、剥離の際の負荷を測定したところ、31.32kgf(N=6)であった。また、剥離した培養細胞シートの細胞培養基材表面との接合面であったところを電子顕微鏡で観察したところ平滑であった。
比較例1
細胞培養基材に温度応答性ポリマーを被覆することなく、その他の操作は実施例1と同様な方法で新生児ラット心筋細胞を培養し、4日後に実施例1と同様な方法で剥離を試みた。しかしながら、基材表面上の培養細胞は回収不能であった。
比較例2
細胞培養基材に実施例1と同様にポリ−N−イソプロピルアクリルアミドを2.0μg/cm被覆し、実施例1と同様な方法で新生児ラット心筋細胞を培養した。4日後、培養基材上の新生児ラット心筋細胞がコンフルエントになったことを確認した後、培養細胞移動治具を培養細胞シート上に静置させ、細胞培養基材を37℃下でそのまま60分間静置させたこと以外は実施例1と同様に培養細胞の剥離操作を行った。その結果、培養心筋細胞シートをかろうじて剥離回収できたが、剥離の際の負荷を測定したところ、59.26kgf(N=6)と2倍近くの力が必要であり、また、剥離した培養細胞シートの細胞培養基材表面との接合面であったところを電子顕微鏡で観察したところ粗い状態であった。
実施例1で得られた新生児ラット心筋細胞シートを別の細胞培養基材上で培養していた新生児ラット心筋細胞シート上に図5、6に示す装置を用いて5層に積層させられ、肉眼でも確認できるくらいの拍動も認められた。得られた新生児ラット心筋細胞積層化シートを図8に示す。図8に示すように積層化された各細胞シートは正確に積み重ねることができた。
実施例1で得られた新生児ラット心筋細胞シートを深麻酔下のラット皮下組織内に移植した(N=10)。得られた新生児ラット心筋細胞シートは全例において10分後に皮下組織に生着し、温度応答性ポリマー上から剥離した新生児ラット心筋細胞シートは組織生着性の良いことを確認した。
本発明に記載される方法であれば、細胞培養基材上の培養細胞を簡便に剥離させられ、その剥離させた培養細胞を再び簡便に付着させるようになる。そのため培養細胞を移動させたい場所へ簡便に移動させられ、しかも正確に移動できるようになる。さらに、細胞培養基材表面に温度応答性ポリマーを被覆したものを用いれば、生体組織への生着性が極めて高い培養細胞シートが得られるようになる。この方法で得られる培養細胞シートは、たとえば角膜移植、皮膚移植、角膜疾患治療、虚血性心疾患治療等の臨床応用が強く期待される。したがって、本発明は細胞工学、医用工学、などの医学、生物学等の分野における極めて有用な発明である。
実施例1に示すアクリル板を成型した培養細胞移動治具を示すものである。 実施例1に示す細胞との接着面にフィブリンゲルを塗布した状態を示す写真である。 実施例1に示す培養細胞上に静置させる時のようすを示す写真である。 実施例1に示す培養細胞移動治具を細胞培養ディッシュ上に静置させたときのようすを示す図である。 実施例1に示す細胞培養基材表面の培養細胞シートを上下方向にコンピュータ制御下で稼動できるZ−ステージを設けた装置を使うことで剥離させる際のようすを示す図である。 実施例1に示す細胞培養基材表面の培養細胞シートを上下方向にコンピュータ制御下で稼動できるZ−ステージを設けた装置を使うことで剥離させる際のようすを示す写真である。 実施例1に示す剥離させたフィブリンゲル上の培養心筋細胞シートのようすを示す写真である。 実施例3に示す積層化された新生児ラット心筋細胞シートを示すものである。

Claims (19)

  1. 細胞培養基材上の培養細胞を剥離させ、その後、その剥離させた培養細胞を再び付着させるための細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチド、或いは親水性ポリマーの1種、もしくは2種以上からなる細胞付着部を有する培養細胞移動治具。
  2. 細胞接着性タンパク質がフィブリンゲル、フィブロネクチン、ラミニン、コラーゲン、ゼラチンの1種、もしくは2種以上からなるものであることを特徴とする請求項1記載の培養細胞移動治具。
  3. 細胞接着性タンパク質、細胞接着性ペプチドの固定化量が0.005μg/cm 以上である、請求項1、2のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  4. 親水性ポリマーが含水ゲルであることを特徴とする請求項記載の培養細胞移動治具。
  5. 含水ゲルが温度応答性ゲルであることを特徴とする請求項4記載の培養細胞移動治具。
  6. 親水性ポリマーの固定化量が0.5μg/cm 以上である、請求項4、5のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  7. 培養細胞移動治具が、グリップが備え付けられたものである、請求項1〜6のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  8. 培養細胞移動治具がスタンプ状のものである、請求項1〜7のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  9. 細胞培養基材が基材表面に温度応答性ポリマーが被覆されたものである、請求項1〜8のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  10. 培養細胞がシート状に培養された細胞である、請求項1〜9のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  11. 培養細胞移動治具に設けた細胞付着部に細胞培養基材上の培養細胞を付着させることで培養細胞を細胞培養基材上から剥離させ、その後、その培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着力を弱めることで、剥離させた培養細胞を特定の場所へ再び付着させられる、請求項1〜10のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  12. 再び付着させる場所が培養基材表面、生体内組織表面、生体外組織表面、或いは別の培養細胞シート表面である、請求項1〜11のいずれか1項記載の培養細胞移動治具。
  13. 生体内組織表面が、組織の一部或いは全部を欠損した患部組織の表面である、請求項12記載の培養細胞移動治具。
  14. 請求項1〜13記載の培養細胞移動治具に設けた細胞付着部に細胞培養基材上の培養細胞を付着させることで培養細胞を細胞培養基材上から剥離させ、その後、その培養細胞移動治具の細胞付着部と培養細胞との付着力を弱めることで、剥離させた培養細胞をヒトの組織以外の特定の場所へ再び付着させることを特徴とする培養細胞移動方法。
  15. 培養細胞の細胞培養基材上からの剥離工程、剥離させた培養細胞を特定の場所へ再び付 着させる工程のいずれか、もしくは双方の工程が自動で行われることを特徴とする請求項14記載の培養細胞移動方法。
  16. 再び付着させる場所が培養基材表面、ヒト以外の生体内組織表面、生体外組織表面、或いは別の培養細胞シート上であることを特徴とする請求項14、15のいずれか1項記載の培養細胞移動方法。
  17. 細胞培養基材が基材表面に温度応答性ポリマーが被覆されたものである、請求項14〜16のいずれか1項記載の培養細胞移動方法。
  18. 移動される培養細胞がシート状のものである、請求項14〜17のいずれか1項記載の培養細胞移動方法。
  19. シート状の培養細胞を別の細胞シート上に積層化する、請求項14〜18のいずれか1項記載の培養細胞移動方法。
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