JP4485077B2 - ゴルフ用上衣 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポロシャツやブルゾン等のウエアからなるゴルフ用上衣に関し、特に、アドレス時およびスイング時のトップおよびフィニッシュ位置で、ウエアの突っ張りを無くして解放感を与えて着用感の向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフ用ウエアとなる上衣は、通常ポロシャツからなり、このポロシャツは、図11に示すように、一般的な衣服と同様に、前身頃1と後身頃2の脇側縫着ラインAAを身体の脇線ライン(正中線を脇側に投影したライン)Sに沿って上端から下端にかけて直線状に垂下させている。
また、前後身頃1と2のアームホールに縫着する袖3も、一般的な衣類と同様に、前後身頃1、2と同一平面上において左右横向きに取り付けられている。
即ち、袖口3aが横向きとなっており、前後身頃に対して袖3は角度0゜で左右横向きに延在した状態に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ゴルフの打球時は、図12に示すように、アドレス→バックスイング→トップ→インパクト→フォロースルー→フィニッシュの順で、腕を前側に下げたアドレス状態から、バックスイング〜フィニッシュまでのスイングは略1/2000秒の一瞬の間に行われている。
上記アドレスおよび一瞬のスイング時には、図示のように、身体を大きくひねり、腕を大きく振り回すため、ウエアにおける上記部位には大きな伸びが要求される。
【0004】
ゴルフ用上衣のポロシャツは、通常、伸縮性を有する編地から形成して伸びを有するようにしているが、前記図11に示すように袖3が前後身頃1、2に対して横向きに取り付けられている。そのため、上記アドレス時の腕を前傾させて降ろした状態では肩部および肩甲骨部に突っ張りが発生する。
【0005】
また、トップおよびフィニッシュ時に身体を大きくひねり、右腕(右利きの場合)を180度近く曲げながら上方へと振り上げる挙動および、このトップ位置から振り抜いてトップ位置とや逆方向となるフィニッシュ位置では、脇側、特に、腋下近傍の前側に大きく伸びが要求される。しかしながら、脇線ラインSにそって前後身頃の縫着ラインAAが存在すると、この縫着ラインAAで伸びが遮断されるため、トップおよびフィニッシュの挙動に追従できず、腋後上部、肩部、肩甲骨部に突っ張りが発生する。この突っ張りはゴルファーに対して圧迫となって窮屈感を与え、スムーズなアドレスおよびスイングを妨げる要因となる。ゴルフはメンタルな要素が多いため、この圧迫感や窮屈感はゴルファーにとって悪影響を与え、イメージしたスイングを行えなくなる要因となる。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、アドレス時およびトップおよびフィニッシュ時に特に突っ張りが発生する部位の挙動追従性を高め、ゴルファーに与える圧迫(負荷)を軽減し、窮屈感を無くして解放感を持たせ、スムーズにアドレスおよびスイングが行えるようにしたゴルフ用上衣を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、前後身頃のアームホールに取り付ける袖布を立体裁断し、かつ、前身頃と後身頃の脇側縫着ラインを、腋下の上端位置では身体の脇線ラインより後側に位置させると共に、下端位置では脇線ラインより前側に位置させて、脇側縫着ラインを上端より下端にかけて後側より前側へと傾斜させる一方、
上記袖布の下端縫着ラインの腋側先端を、腋下の最下端位置から後側の上記前後身頃の脇側縫着ライン上端と一致させて縫着し、
袖の付け根部分の後部側にゆとり部分を持たせていることを特徴とするゴルフ用上衣を提供している。
【0008】
ゴルフプレー時においてアドレス時に腕を前側に曲げる挙動に対応させて、本発明のゴルフ用上衣では予め袖を前向きに傾斜させた状態で取り付けている。よって、腕を前向き傾斜させたアドレス時に袖や後身頃の引っ張りにより、肩および肩甲骨に発生する突っ張りを無くすことができる。
【0009】
前記したように、従来のゴルフ用上衣を含む衣類では、袖は前後身頃と同一平面上で横向きに延在させており、横向き状態を基準線として前向きの傾斜角度は0度である。これに対して、発明では、袖の前向き傾斜角度を15度〜30度の範囲、好ましくは20度〜25度の範囲としている。
上記傾斜角度は、15度より小さいとアドレス時の腕の前方傾斜への追従が十分でなく、肩および肩甲骨に生じる突っ張りの低減が十分に行えない一方、30度より大きいと、腕を前向きとしない状態および腕を後側に回す時に、腕の付け根の前側において突っ張りが発生するためである。
【0010】
また、トップおよびフィニッシュ位置では身体を大きくひねり、腕を大きく振り上げるため、袖の付け根の後部位置に大きな伸びやゆとりが必要となる。そのため、上記のように、本発明のゴルフ用上衣では、袖の付け根の後部位置にゆとりを持たせ、トップおよびフィニッシュ位置での肩および肩甲骨に発生する突っ張りをなくして、スムーズにトップおよびフィニッシュ位置で腕を振り上げることができるようにしている。
【0011】
そのため、袖布は、水平状態とした時に、袖付け根部分の後側に、1.5〜2.5cmの幅のダブリ分量がでるように袖布のパターンを後袖部分の幅を大きく設定して上記ゆとりを持たせている。
【0012】
さらに、身体をひねりながら腕を大きく振り挙げるトップ位置およびフィニッシュ位置では、図12中に斜線で示す袖上端縁から腋下後部をへて後身頃下端へと傾斜した帯状領域Xに突っ張りが生じる。
特に、この帯状領域Xにおける腋下近傍の上側部にはトップおよびフィニッシュ位置での引っ張りが大きい、この部分に前後身頃の脇側縫着ラインが存在すると、伸びを遮断することとなる。
従来のように、脇側縫着ラインL10を脇線ラインに沿って直線状に垂下させると、突っ張りが発生する帯状領域Xに縫着ラインL10’が長さ寸法で延在し、トップおよびフィニッシュでの追従性が悪くなり、脇側で突っ張りが発生する。
【0013】
本発明では、上記のように脇側縫着ラインを傾斜させることにより、腋下近傍の伸びを大きくする必要がある部分では、上記帯状領域Xから脇側縫着ラインを後側に外すようにすると共に、腋下より所要寸法離れた下部で脇側縫着ラインが帯状領域Xと交差しても、この交差する寸法を短くしている。このように、トップおよびフィニッシュ位置で脇側がしなやかに追従できるようにして、突っ張りの発生を防止している。
【0014】
即ち、肩部前身頃と後身頃の脇側縫着ラインを、腋下の上端位置では身体の脇線ラインより後側に位置させると共に、下端位置では脇線ラインより前側に位置させて、脇側縫着ラインを上端より下端にかけて後側より前側へと連続させる一方、
上記袖布の下端縫着ラインの腋下端を、腋下位置から後側の上記前後身頃の脇側縫着ライン上端と一致させて、左右の袖を前向きに傾斜した状態で縫着している。
【0015】
詳しくは、前後身頃の脇側縫着ラインは、その腋下の上端位置から前後身頃の下端位置までの長さをLとすると、上端から1/3L〜1/2Lの範囲で脇線ラインと交差させ、かつ、
脇線ライン上端と脇側縫着ライン上端の間の寸法をD1、脇線ライン上端と脇側縫着ライン下端の間の寸法をD2とすると、D1≦D2としている。
上記D1は2〜3cm、D2は3〜4cmに設定することが好ましい。
【0016】
本発明者が、脇側縫着ラインと脇線ラインとの交差位置および交差角度を変えて、肩、肩甲骨、腋下後部の各部において、ウエア(上衣)が人体に与える圧力を測定した実験結果によると、上記の範囲に設定すると、上記各部における圧力が従来の脇側縫着ラインを脇線ラインと一致させた場合よりも軽減できることを確認している。
【0017】
また、上記前後身頃の脇側縫着ラインでは、腋下上端位置から1/4L〜1/3Lの範囲までは湾曲させて傾斜させていると共に、該湾曲傾斜部分から下端にかけては直線状に傾斜させていることが好ましい。
【0018】
上記のように、脇側縫着ラインの腋下位置にあたる上部を湾曲させているのは、腋下に布のダブリを発生させないためである。また、湾曲ラインに連続した中央部から下端にかけて直線状に傾斜させているのは、湾曲ラインで下端まで傾斜させると、脇側縫着ラインが前身頃側に出過ぎるため、一般的なポロシャツ等に上衣と外観との違いが大きくなり過ぎて、デザイン上で好ましくなくなるためである。
【0019】
上記前身頃、後身頃、袖布は伸縮性を有する編地からなる。編地の編み方は大きな挙動に追従できる程度の伸縮性を有するものであれば限定されない。
【0020】
また、本発明に係わるゴルフ用上衣のタイプは、ポロシャツに限定されず、Tシャツ、ブルゾンタイプ等としてもよい。また、半袖、長袖のいずれにも適用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
実施形態はゴルフ用上衣として用いられる半袖ポロシャツ10に適用したもので、図1の側面図に示すように、前身頃11、後身頃12、半袖の袖布13からなり、袖布13を立体裁断して、前後身頃11、12のアームホールへの縫着時に、下端縁が縫着されて筒形状となる袖20が20〜25度の角度θの範囲で前向きに傾斜させて取り付けている。
【0022】
上記前身頃11と後身頃12との脇側縫着ラインAは、腋下の上端位置Aー1では、図1、3、4に示すように、身体の脇線ライン(正中線を脇側より投影したライン)Sよりも寸法D1をあけて後側に変位させると共に、身頃下端位置A−2では脇線ラインSより寸法D2をあけて前側に変位させて、脇側縫着ラインAを上端A−1より下端A−2にかけて後側より前側へと連続して傾斜させている。
上記D1とD2の関係はD1≦D2とし、D1は2〜3cm、D2は3〜4cmに設定している。
【0023】
上記のように脇側縫着ラインAを傾斜させることにより、脇線ラインSとは平行では無く、交差することとなる。この交差位置Pは、上端位置A−1から下端位置A−2までの前後身頃の下端位置までの長さをLとすると、上端から1/3L〜1/2Lの範囲としている。本実施形態では1/2Lの位置にP位置を設定している。
【0024】
脇側縫着ラインAを傾斜させて、脇線ラインSを所要角度で交差させることにより、前記図12に示す突っ張りが生じる帯状領域Xにおける脇側縫着ラインの長A−3さを図4に示すように、脇側縫着ラインを脇線ラインと一致させて垂直状とした場合と比較して短くしている。
【0025】
また、図3の前身頃11のパターン図の実線で明示するように、脇側縫着ラインAは、上端位置A−1から1/4L〜1/3Lの範囲までの範囲は湾曲させて傾斜させ、該湾曲傾斜部分A−3から下端にかけては直線状に傾斜させて、直線傾斜部分A−4としている。
本実施形態では、1/4Lの位置までを湾曲傾斜部分A−3としている。
【0026】
図3中において、点線は従来の脇側縫着ラインAAを脇線Sと一致させた場合の前身頃パターンを示し、本実施形態の前身頃11と重ねて示している。
この図3に示すように、前身頃11のアームホール11aの下端位置11bは脇線ラインSより前側に寸法D3(1.5cm〜2.5cm)の範囲で変位させている。また、下端位置11bよりも上端位置11cに到る湾曲は従来の点線ラインよりも前側へのくりを大きくしている。
【0027】
図5は袖布13のパターン図であり、図中、上下両端縁13aと13bとを縫着して筒状とし、図中、左側端縁13cを前後身頃11、12のアームホールに沿う形状としている。該袖布13は後袖部分13dを前袖部分13eよりも1.5cm〜2.5cmだけ幅を大とし、後側部分にダブリとなるゆとりを持たせている。
【0028】
上記袖布13は上下下端縁の縫着部の脇側先端を、上記前後身頃11、12の脇側縫着ラインAの上端位置A−1と一致させている。よって、袖布13の縫着ラインの脇側端は、前身頃11のアームホール11aの最も深い位置の下端位置11bよりも寸法3.5cm〜5cmだけ後側へと移行すると共に、アームホールの最下端位置11bよりも上方位置となる。このように脇布13と前後身頃11、12とを縫着することにより、脇布13を円筒状として前後身頃11、12に連結される袖20は、前記したように20〜25度前向きに傾斜した状態で縫着される。
【0029】
さらに、上記前向きに取り付けられる袖20は後袖部分13dの幅を前袖部分13eより幅広としているため、前後身頃11、12に縫着した状態で、袖後部側にゆとりYを発生させている。
【0030】
上記前後身頃11、12および袖布13は、伸び率を高くした編み方からなる編地で形成しており、本実施形態ではカノコ編みの編地から形成している。
【0031】
上記構成よりなるポロシャツ10は、袖20を予め前向きに傾斜させ、ゴルフプレーにおける図6に示すアドレス時に、腕が前向きになる挙動に予め沿わせているため、肩や肩甲骨に発生する突っ張りを無くすことができる。その結果、肩や肩甲骨へ負荷されるポロシャツからの圧力の低減を図ることができる。
【0032】
また、図7に示すトップおよびフィニッシュ時には、前記したように、斜線の帯状領域Xが突っ張り領域となるが、脇側縫着ラインAを傾斜させて、腋下近傍では帯状領域Xから外している。それにより、腋下近傍での伸びが確保され、腕の挙動に対する十分な追従性を確保できる。また、帯状領域Xに交差する脇側縫着ラインAは縫着ラインの上端より所要寸法離れた下方位置とし、しかも、帯状領域Xと交差する脇側縫着ラインAの長さA−3を短くしているため、縫着による伸びの遮断領域の低減を図れる。
これにより、トップおよびフィニッシュ時において脇側をしなやかに伸ばして、腋下近傍、腋後部、肩、肩甲骨に突っ張りを発生させず、スムーズにトップおよびフィニッシュの動作を行えるようになる。
【0033】
その上、アドレス時に腕を前方に下げる時、トップ〜フィニッシュにかける腕の大きな振り回しには腕の付け根後部に大きな伸びを必要とするが、本発明のポロシャツ10では袖20の付け根側の後側の布幅を大としてゆとりYを持たせているため、後身頃12の肩部および肩甲骨に引っ張りは発生させず、よって、この部分より負荷される圧力の低減を図ることができる。
【0034】
上記実施形態のポロシャツと、前記図11に示す従来のポロシャツとを着用して、トップ位置に腕を振り上げると共に身体をひねった状態での肩部、肩甲骨部、腋後側上部に負荷される圧力を比較測定した。
【0035】
上記測定は(株)消費科学研究所で行い、下記の表1に示す測定結果を得た。
測定方法は、エアバック式センサー30を図8に示すように、被験者の肩部Z1、肩甲骨部Z2、腋後側上部Z3に貼着し、その上から上記実施形態のポロシャツを着用した。被験者はゴルフクラブシャフトを持ち、腕を振り挙げると共に身体をひねってトップ位置とし、この状態からスイングしてフィニッシュにいたる上記センサー30からの出力をA−D変換器を通してPCに取り込み、着圧データを得た。同様の方法で、従来のポロシャツを着用して、着圧データを得た。
【0036】
【0037】
上記表1に示すように、最も大きな負荷がかかる肩部では、0.33kPaも負荷が大きく低減していた。これにより、肩部は突っ張りから解放されていることが確認できた。
さらに、肩甲骨部では0.02kPa、腋後上部では0.19kPaが低減されていた。
この比較実験結果より、実施形態のポロシャツは、従来のポロシャツと比較して、ウエアに縛られずに上半身が解放された状態となり、自由な動きが実現できることが立証された。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、脇側縫着ラインAは、図9(A)に示すように、上端A−1から下端A−2にかけて連続した傾斜直線としても良いし、図9(B)に示すように、上端A−1から下端A−2にかけて連続して湾曲しながら傾斜する曲線としてもよい。
【0039】
さらに、上記実施形態では半袖のポロシャツに適用しているが、長袖でも良いことはいうまでもない。
さらに、ポロシャツ・タイプに限定されず、図10に示すブルゾン50のタイプとしてもよい。該ブルゾン50においてポロシャツと同様な箇所は同様な符号を付して説明を省略する。さらに、Tシャツ・タイプでもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明に係わるポロシャツ等のゴルフ用ウエアでは、アドレス位置およびスイング時のトップおよびフィニッシュ位置の腕の位置および身体のひねりを考慮して、従来のウエアにおいて突っ張りが生じていた各部位において、着用者(ゴルファー)にかかる負荷を低減する構成としている。 それにより、アドレス位置およびトップ、フィニッシュ位置で、ウエアはゴルフファーの挙動に十分に追従し、ゴルフファーはウエアに拘束されず、着用感のよいものとすることができる。
【0041】
即ち、本発明では袖を前向きに傾斜させて突出させ、アドレス時の腕の位置に袖を予め沿わせているため、アドレス時における肩部等に発生する突っ張りを無くすことができる。
また、脇側縫着ラインを、上端から下端にかけて後寄り位置から前寄り位置へと傾斜させ、トップおよびフィニッシュ時に大きな伸びを必要とする上部前寄り位置から縫着ラインを外して、縫着により生じる伸びの遮断をなくして、伸びを確保している。また、強い負荷がかかるために伸びを必要とする上記帯状領域に交差する脇側縫着ラインの寸法を短くして伸びが遮断される部分を少なくし、従来品と比較して脇側に挙動に追従するしなやかな伸びを確保している。これにより、トップおよびフィニッシュの挙動をスムーズに行うことができる。
【0042】
さらに、袖には、その腕の付け根近傍の後側部分に布にゆとりを持たせているため、腕を前向きに屈折するアドレス時および腕を振り回すスイング時に袖の後側部の突っ張りを無くしている。この点からも、窮屈感を無くして解放感を与え着用感の更なる向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の実施形態のゴルフ用ポロシャツの側面図、(B)は従来品との比較を示す図面である。
【図2】 (A)は図1のポロシャツの正面図,(B)は背面図である。
【図3】 本実施形態の前身頃パターンと従来品の前身頃パターンとを比較して示す正面図である。
【図4】 突っ張りが発生する帯状領域における脇側縫着ラインの長さを従来品と実施形態とで比較して示す図面である。
【図5】 実施形態の袖布のパターン図である。
【図6】 アドレス時の状態を示す斜視図である。
【図7】 (A)はトップ時の状態を示す斜視図、(B)は腋下部分の布の伸びと縫着線との関係を従来品と実施形態とで比較して示す図面である。
【図8】 従来品と実施形態のポロシャツを着用してスイング時におけるゴルファーに付与される負荷の測定実験方法を示す概略図である。
【図9】 (A)(B)は脇側縫着ラインの変形例を示す側面図である。
【図10】 ブルゾンに適用した例を示し、(A)は側面図、(B)は正面図である。
【図11】 (A)(B)(C)は従来のゴルフ用ポロシャツを示す図面である。
【図12】 アドレス時およびスイング時の挙動を示す図面である。
【符号の説明】
10 ゴルフ用ポロシャツ
11 前身頃
12 後身頃
13 袖布
20 袖
A 脇側縫着ライン
S 脇線ライン
P 交差位置
Claims (7)
- 前後身頃のアームホールに取り付ける袖布を立体裁断し、かつ、前身頃と後身頃の脇側縫着ラインを、腋下の上端位置では身体の脇線ラインより後側に位置させると共に、下端位置では脇線ラインより前側に位置させて、脇側縫着ラインを上端より下端にかけて後側より前側へと傾斜させる一方、
上記袖布の下端縫着ラインの腋側先端を、腋下の最下端位置から後側の上記前後身頃の脇側縫着ライン上端と一致させて縫着し、
袖の付け根部分の後部側にゆとり部分を持たせていることを特徴とするゴルフ用上衣。 - 上記袖布の下端を縫着して筒状とする袖は、前後身頃に対して、15度〜30度の範囲で前向きに傾斜させて取り付けている請求項1に記載のゴルフ用上衣。
- 上記前後身頃の脇側縫着ラインは、その腋下の上端位置から前後身頃の下端位置までの長さをLとすると、上端から1/3L〜1/2Lの範囲の位置で上記脇線ラインと交差させ、かつ、
脇線ライン上端と脇側縫着ライン上端の間の寸法をD1、脇線ライン下端と脇側縫着ライン下端の間の寸法をD2とすると、D1≦D2としている請求項1または請求項2に記載のゴルフ用上衣。 - 上記D1は2〜3cm、D2は3〜4cmに設定している請求項3に記載のゴルフ用上衣。
- 上記前後身頃の脇側縫着ラインでは、腋下上端位置から1/4L〜1/3Lの範囲までは湾曲させて傾斜させていると共に、該湾曲傾斜部分から下端にかけては直線状に傾斜させている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゴルフ用上衣。
- 上記袖布は、中心上縁線からの後袖部分の幅を前袖部分より大きくして、袖付け根部分の後側に、1.5〜2.5cmの幅の余裕分量を設けてゆとりを持たせている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のゴルフ用上衣。
- 上記前身頃、後身頃、袖布は伸縮性を有する編地からなり、ポロシャツ、Tシャツ、ブルゾンのタイプとし、かつ、袖は半袖或いは長袖としている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のゴルフ用上衣。
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