JP4483527B2 - 走行支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自車両への接近車両を検出し、必要に応じて乗員に情報提供を行うようにした走行支援装置に関する。
従来、安全性の向上を目的として、右折時の対向車両や優先道路を走行する車両をインフラ設備で検知し、路車間通信にて非優先道路を走行する車両に送信し、ドライバに対して注意喚起や警報を発するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)
特開2002−163789号公報
上記従来の方法にあっては、優先道路を走行する車両の存在等を獲得することができるため、例えばT字路での優先道路への進入時等に頭出しを行う場合には、これら他車両に対して注意を払いつつ走行することができる。
しかしながら、自車両が頭出しを行うことにより、他車両に対してどの程度の影響を及ぼしているのかを認識することができないため、他車両の存在を認識して頭出しをした場合であっても、場合によっては、自車両の頭出し動作が他車両に対して迷惑をかけるような場合があるという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の問題点に着目してなされたものであり、自車両の通行に伴う予測される他車両の走行状況に応じて情報提供を行うことの可能な走行支援装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る走行支援装置は、自車両周囲の他車両に関する情報提供を行う走行支援装置であって、自車両周囲の他車両の走行状態に関する情報を獲得する他車両情報獲得手段と、当該他車両情報獲得手段で獲得した他車両情報に基づき自車両と接触する可能性のある他車両を情報対象車両とし当該情報対象車両と自車両との予測される接触予測点を検出する接触点予測手段と、当該接触点予測手段で予測した接触予測点近傍における自車両の走行状態が特定の走行状態であるかどうかを判定する自車両走行状態判定手段と、前記他車両情報獲得手段で獲得した他車両情報に基づき前記情報対象車両の自車両に対する回避走行状態を予測する情報対象車両走行状態予測手段と、前記自車両走行状態判定手段で自車両が特定の走行状態にあると判定されるとき、前記情報対象車両走行状態予測手段で予測した前記情報対象車両の回避走行状態に応じて異なる警報度合で前記情報提供を行う情報提供手段と、を備え、前記情報提供手段は、前記情報対象車両の現在の減速度が予め設定したしきい値よりも小さく且つ前記情報対象車両が現在の減速度を維持して走行すると仮定した場合に、前記情報対象車両は前記接触予測点手前で停止不可と予測されるときには第1の警報度合で情報提供を行い、前記情報対象車両の現在の減速度が前記しきい値以上であり且つ前記情報対象車両が現在の減速度を維持して走行すると仮定した場合に、前記情報提供車両は前記接触予測点手前で停止可能と予測されるときには第1の警報度合で情報提供を行い、停止不可能と予測されるときには前記第1の警報度合よりも警報度の高い第2の警報度合で情報提供を行うことを特徴としている。
本発明に係る走行支援装置によれば、自車両と接触する可能性のある他車両の、自車両に対する回避走行状態を検出し、自車両が特定の走行状態にあるときには、他車両の回避走行状態に応じて、異なる警報度合でこの他車両に関する情報提供を行うようにしたから、自車両のドライバは、自車両が特定の走行を行うことに伴う自車両に対する他車両の回避走行状態を把握することができ、他車両の回避走行状態を考慮して、特定の走行を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した走行支援装置100の一例を示す概略構成図である。
図1中、1は、自車両の走行状態を検出する自車両状態検出部であって、少なくとも、車体速度を検出する車速センサ、図示しないGPS衛星からの信号を受信し、地図上における自車両の現在位置を検出するナビゲーション装置、また、ドライバによりアクセルペダルが操作されたかどうかを検出するアクセル操作検出センサ、ブレーキペダルが操作されたかどうかを検出するブレーキ操作検出センサ等を含んで構成されている。そして、自車両の現在位置、車体速度、さらに、アクセル操作及びブレーキ操作の有無からなるドライバ操作状況等を自車両情報として出力するようになっている。
また、2は、図示しない他車両との間でいわゆる車々間通信を行う、車々間通信手段としての無線機であって、前記車々間通信により少なくとも、他車両の地図上における現在位置、車体速度、また、ドライバ操作状況としてブレーキ操作及びアクセル操作の有無を他車両情報として受信する。
前記自車両状態検出部1で検出された自車両情報及び前記無線機2で受信した他車両の走行状態を表す他車両情報は、情報提供コントローラ10に入力され、ここで情報提供の必要性の有無や、自車両に接近する接近車両の自車両に対する走行状態等に基づいて、ドライバへの提供情報が生成され、必要に応じて情報提供装置6が作動され、表示装置6aに、例えばナビゲーション装置の地図情報に基づいて、自車両周囲の地図上に自車両の現在位置や他車両の現在位置等がシンボル表示されると共にブザー6bが作動され、これによって、乗員に対して他車両に関する情報提供が行われるようになっている。
前記ブザー6bは、例えば2段階に音量を調整可能に構成され、前記情報提供コントローラ10によって、接近車両の走行状態に応じて警報を発する際の音量制御が行われるようになっている。
前記情報提供コントローラ10は、図1に示すように、自車両状態検出部1で検出した自車両の走行状態を表す自車両情報及び無線機2からの他車両情報をもとに、自車両と他車両との接触予測点を演算する接触予測点演算部11と、当該接触予測点演算部11で検出した接触予測点に最も速く接近する車両を情報対象車両として特定する情報対象車両特定部12と、当該情報対象車両特定部12で特定した情報対象車両を識別するためのID番号と、無線機2で受信した他車両情報とを入力し、他車両情報の中からID番号に対応する車両に関する他車両情報を抽出する情報対象車両走行状態検出部13と、自車両がT字路等の非優先道路から優先道路に進入する際に接近車両を目視確認するため、或いは右折待ち状態で対向直進車を確認するために極低速で前進している状態にあるかどうかを検出する自車両走行状態判定部14と、情報対象車両の減速度と、接触予測点での自車両との接触の可能性と、前記自車両走行状態判定部14での判定結果とに基づいて、情報対象車両の走行状態に応じた警報信号を生成しブザー6bを作動する警報判定手段15と、自車両の走行状態及び他車両の走行状態に応じて表示装置6aを作動し、例えば自車両の現在位置周辺の地図画面上に、自車両及び他車両の現在位置を表示する情報提示制御部16と、から構成されている。なお、前記接触予測点演算部11は、無線機2からの他車両情報をもとに、他車両の現在位置及び進路方向を予測する他車進路方向予測部11aと、自車両状態検出部1で検出した自車両の現在位置と前記他車進路方向予測部11aで予測した他車両の進路方向とをもとに、自車両と他車両との接触予測点を予測する演算部11bとから構成されている。
そして、情報提供コントローラ10では、他車両と車々間通信を行い、各車両の現在位置、車体速度、またアクセルペダルやブレーキペダルの操作状況を車両情報として授受し、自車両周囲の各車両の存在や自車両に接近する車両の存在を把握し、必要に応じて、表示装置6aを作動し、自車両周囲の地図上に接近車両をシンボル表示し、接近車両が存在することをドライバに通知する。また、T字路や交差点等において、接近車両を確認するために自車両が頭出し動作を行う場合には、接近車両の走行状態を推測し、これに基づき必要に応じて警報を発生する。
次に、上記第1の実施の形態の動作を、図2及び図3に示す情報提供コントローラ10で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートにしたがって説明する。前記情報提供コントローラ10では、この演算処理を予め設定した所定周期で実行する。
なお、ここでは、例えば図4に示すように、出会い頭走行シーンを想定して説明する。図4において、自車両を車両Aとすると、車両Aの前方に一時停止ラインがあって、T字路が構成されている。車両AはT字路の非優先道路上に位置し、このドライバは左折を行いたいと思っている。また、車両Aからみて、右側から左側方向に、優先道路を車両B及び車両Cが走行している。
情報提供コントローラ10では、まず、ステップS1で、自車両状態検出部1で検出した自車両状態から、ナビゲーション装置等で検出された自車両Aの現在位置を抽出し、これをPh〔xh(k),yh(k)〕として設定する。なお、“k”は、サンプリング回数を表す整数である。また、ここでは、GPS衛星からの電波を受信するアンテナは、車両の重心点に設置されているか、或いは、重心点に設置されていない場合には、重心点位置に換算した値をPhとして設定する。
さらに、車速センサから得られた自車両の車体速度をVhとして設定する。
次いでステップS2に移行し、無線機2で獲得した他車両情報に対し、他車両それぞれにID番号を付与して、各車両をID番号で識別すると共に、他車両の重心点のX−Y座標を、{Pt1〔xt1(k),yt1(k)〕、Pt2〔xt2(k),yt2(k)〕、Pt3〔xt3(k),yt3(k)〕、……}として抽出する。また、ブレーキペダルの操作の有無を表す信号を、{Bon1(k)、Bon2(k)、Bon3(k)、……}として抽出し、また、アクセルペダルの操作の有無を表す信号を、{Aon1(k)、Aon2(k)、Aon3(k)、……}として抽出する。なお、ブレーキペダルの操作の有無を表す信号及びアクセルペダルの操作の有無を表す信号は、“1”が設定されているとき操作されていることを表し、“0”が設定されているとき操作が行われていないことを表すものとする。
図4の場合には、車両Aの周囲には、車両B及び車両Cが存在するから、例えば車両BがID番号“1”、車両CがID番号“2”として管理されることになる。
次いで、ステップS3に移行し、接触予測点演算部11により次の演算を行う。
まず、他車進路方向予測部11aにより、ID番号が“1”の他車両について、その現在位置Pt1〔xt1(k),yt1(k)〕と、予め保持しているその前回値Pt1〔xt1(k−1),yt1(k−1)〕とから進行方向予測値を求める。
例えば、ID番号“1”の他車両が直進すると仮定し、進行方向を次式(1)のように表し、パラメータAt、Btを算出する。
Y=At1(k)*X+Bt1(k) ……(1)
X−Yの平面座標系において、1回のサンプリングによって変化するX方向の変化量に対するY方向の変化量、すなわち傾きAt1は、次式(2)で表すことができるから、パラメータBtは、次式(3)で表すことができる。
At1(k)
={yt1(k)−yt1(k−1)}/{xt1(k)−xt1(k−1)}……(2)
Bt1(k)=yt1(k)−At1*xt1(k) ……(3)
同様にして、ID番号“2”、“3”、……の他車両についても演算を行い、ID番号毎に、At2、Bt2、At3、Bt3、……を算出する。
そして、接触予測点演算部11の演算部11bでは、自車位置Phから他車両の進路方向におろした垂線が交わる点を接触予測点として求める。
まず、ID番号が“1”の他車両について処理を行う。ここで、自車両の現在位置座標Ph(xh(k)、yh(k))からID番号“1”の進路方向を表す前記(1)式への垂線を求めるものとする。この算出すべき垂線を次式(4)とすると、この傾きは次式(5)で表すことができるから、パラメータBh1(k)は、次式(6)で表すことができる。
Y=Ah1(k)*X+Bh1(k) ……(4)
Ah1(k)=−1/At1(k) ……(5)
Bh1(k)=yh(k)−Ah1(k)*xh(k) ……(6)
したがって、接触予測点CP1(Xcp1、Ycp1)は、前記(1)式と(4)式とから、次式(7)で表すことができる。
Xcp1=〔Bt1(k)−Bh1(k)〕/〔Ah1(k)−At1(k)〕
Ycp1=Ah1(k)*Xcp1(k)+Bh1(k)〕 ……(7)
同様の手順で、他のID番号“2”、“3”の車両についても接触予測点CP2(Xcp2、Ycp2)、CP3(Xcp3、Ycp3)、……を算出する。
このようにして各車両について接触予測点を算出したならば、続いてステップS4に移行し、情報対象車両を抽出する。
具体的には、各車両について、その現在位置から、ステップS3で算出した接触予測点CPn(n=1、2、3、……)までの距離を算出し、この距離が最も短い車両を情報対象車両とする。例えば、ID番号“1”の車両の場合、接触予測点CP1(Xcp1、Ycp1)までの距離Lcpt1(k)は次式(8)で算出することができる。
Lcpt1(k)
=[[Xcp1(k)−xt1(k)]2+[Ycp1(k)−yt1(k)]2]1/2
……(8)
以下同様にして、ID番号毎に距離を求め、相互に比較することで、距離が最小となるID番号を検出し、このID番号に対応する車両を情報対象車両とする。図4の場合、車両Bの方が、車両Cよりも接触予測点までの距離が短いことから、車両Bに相当するID番号“1”の車両が情報対象車両となる。
次いで、ステップS5に移行し、無線機2から受信した他車両情報のうち、前記ステップS4の処理で検出した情報対象車両に相当するID番号に相当する他車両情報を抽出する。そして、情報対象車両の現在位置を、〔xtg(k)、ytg(k)〕として設定し、またその車体速度をVtg(k)として設定する。また、この情報対象車両の減速度αtg(k)を、次式(9)から算出する。
αtg(k)=〔Vtg(k)−Vtg(k−1)〕/ΔT ……(9)
なお、式(9)中のΔTは、サンプリング周期である。
なお、のぼり坂などではブレーキペダルを踏まなくても減速する場合があるため、ブレーキペダルON信号Bon1(k)がON(=1)、アクセルペダルON信号Aon1(k)がOFF(=0)という条件が揃ったときにのみ、αtgの値が有効となるようなアルゴリズムを用いるようにしてもよい。
次いでステップS6に移行し、自車両走行状態判定部14により、自車ドライバが、接近車両を目視確認するために、極低速で前方道路の接触予測点に接近している状態であるかどうかを判定する。
具体的には、まず、自車両と情報対象車両との接触予測点と、自車両の現在位置との間の距離を算出する。例えば、図4の場合、情報対象車両は車両Bであって、情報対象車両のID番号は“1”である。接触予測点CP1(Xcp1(k)、Ycp1(k))と自車位置Ph(xh(k)、yh(k))との距離Lcph1(k)は次式(10)で算出することができる。
Lcph1(k)
=[[xcp1(k)−xh(k)〕2+[ycp1(k)−yh(k)]21/2 ……(10)
そして、次の条件(a)〜(c)が全て成立したときに、ドライバが接近車両を確認するための頭出しを行っていると判断し、自車両走行状態判定フラグFを“1”にセットする。
条件(a);Lcph(k)<Lth ただし、Lthは予め設定したしきい値であり実験などにより設定する。条件(b);Vh(k)<Vth ただし、Vthは予め設定したしきい値であり実験などにより設定する。条件(c);Lcph(k)≦Lcph(k−1)である。
なお、条件(a)は、自車両が、接近車両の進路に対して所定値以内の位置に位置していること、(b)は、自車両の車体速度が所定値以下であること、(c)は、接触予測点に向かって近づいていること、を示している。
このようにして、自車両が頭出しを行っているかどうかの判断を行ったならば、ステップS7に移行し、後述の図5の処理を行って、情報対象車両の減速度αtgと、自車両走行状態判定フラグFとに基づいて、他車両の走行状態に応じた警報信号を生成する。そして、ステップS8に移行し生成した警報信号をブザー6bに出力してブザー6bを作動制御すると共に、表示装置6aを作動し、自車両A周辺の地図上に、車両A及び車両B、Cをシンボル表示し、自車両周囲の他車両の現在位置状況等をドライバに情報提供する。
図3は、前記ステップS7における、警報信号生成時の処理手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS11で、自車両走行状態判定フラグFが“1”であるかどうかを判定する。
例えば、車両Aが優先道路に近づいている途中であって、優先道路よりも手前に位置し、比較的高速で走行している時点では、前述の頭出し車両であるとみなすための判定条件(a)〜(c)を全て満足しないことから、前記ステップS6の処理で頭出し車両ではないと判断され、自車両走行状態判定フラグFは“0”に設定される。
したがって、自車両走行状態判定フラグFが“0”に設定されていることから、図3において、ステップS11からステップS20に移行し、第1警報フラグFw1、第2警報フラグFw2を共に“0”に設定する。
そして、ステップS21の処理では、この第1警報フラグFw1及びFw2に基づいて警報信号を生成するが、この場合、第1及び第2警報フラグFw1、Fw2が共に零であることから、警報を発する必要はないと判断し、ブザー6bを非作動とする警報信号を生成する。
このため、ブザー6bは非作動状態に制御されることから警報が発生されることはない。つまり車両Aが頭出し状態ではない場合には、警報が発生されることはなく、また、このとき、表示装置6aには、自車両周辺の地図上に車両A及び、車両B、車両Cの現在位置が表示されることになり、ドライバはこの表示装置6aを参照することにより自車両周囲の他車両の存在を認識することができる。
一方、車両Aが優先道路に接近し、接近車両を確認するための頭出しを行う状態となると、車両Aから接触予測点CP1までの距離Lcph1が比較的短くなる。そして、これがしきい値Lthより小さくなり、また、車両Aの車体速度Vhがしきい値Vthよりも小さくなり、さらに、車両Aが少しずつ前進しており自車両から接触予測点までの距離Lcphが徐々に小さくなると、前記条件(a)〜(c)を全て満足することから、車両Aは頭出しをしている状態であると判定され、前記ステップS6の処理で、自車両走行状態判定フラグFが“1”に設定される。
このため、図3において、ステップS11からステップS12に移行し、情報対象車両つまり車両Bの減速度αtgと車体速度Vtgとに基づいて、情報対象車両が減速度αtgをそのまま保って走行した時に停止するまでの距離(以後、必要停止距離という。)Ltgを、次式(11)から算出する。
Ltg=0.5*Vtg2/αtg ……(11)
次いで、ステップS13に移行し、情報対象車両の減速度αtgが、予め設定したしきい値G1より小さいかどうかを判定する。このしきい値G1は、例えば、信号機等で停止する際に発生する常用域の減速度である0.2〔G〕程度の値に設定される。
そして、αtg<G1の場合、つまり、減速度が比較的小さい場合にはステップS14に移行し、ステップS12で算出した必要停止距離Ltgと、前記ステップS4で算出した情報対象車両の現在位置から接触予測点までの距離Lcptn(図4の場合には、Lcpt1)とを比較し、Ltg<Lcptnであるとき、すなわち、その減速度αtgを保った時、接触予測点手前で停止可能であると予測されるときには、ステップS15に移行する。
このステップS15では、車両Bは、その減速度αtgが比較的小さく且つ接触予測点手前で停止可能であって、つまり、情報対象車両が現在の減速度αtgを保って走行すると仮定した場合、情報対象車両は接触予測点手前で停止可能であることから、比較的小さな減速度を保って走行したとしても、車両Bは接触予測点手前で停止可能であってすなわち車両Bはすでに比較的低速で走行していると予測され、自車両の頭出しは他車両に対してそれほど影響を及ぼすことはなく、車両Bのドライバは、自車両に対して道を譲ると予測することができると判定し、各警報フラグFw1,Fw2を“0”に設定する。
したがって、ステップS21では、各警報フラグFw1及びFw2が共に“0”に設定されていることから、ブザー6bを作動させる必要はないと判断し、ブザー6bを非作動とする警報信号を生成する。
このため、この状態ではブザー6bは作動せず警報は発生されない。つまり、車両Bは自車両に対して道を譲ると予測され、車両Aの頭出しにより車両Bの通行に与える影響は小さく、ドライバが車両Bに対してそれほど注意をする必要はない状態では、警報が発せられることはない。
一方、前記ステップS14で、Ltg>Lcptnの場合、すなわち、その減速度αtgを保った時、接触予測点手前で停止不可能であると予測されるときには、情報対象車両は減速はしているが、この状態では自車両と情報対象車両とは接触する可能性があり、すなわち、情報対象車両が自車両を警戒して減速行動を行ってはいるが自車両に道を譲る意思はないと判定し、ステップS16に移行し、第1警報フラグFw1を“1”にセットし、第2警報フラグFw2は“0”に維持する。
そして、ステップS21の処理では、第1及び第2警報フラグFw1及びFw2に基づいて警報信号を生成する。ここで、ステップS21の処理では、警報フラグFw1又はFW2が“1”に設定されている場合には、ブザー6bを作動させる警報信号を生成する。そして、第1警報フラグFw1が“1”の場合には小音量、第2警報フラグFw2が“1”の場合には大音量の警報を発するよう制御する警報信号を生成する。この場合、警報フラグFw1が“1”、警報フラグFw2は“0”であることから、小音量の警報を発生させる警報信号を生成する。
このため、ブザー6bが作動されて、警報が発生される。また、このとき、表示装置6aには、自車両周囲の各車両の存在状況が表示されることになって、ドライバはこの表示装置6aを参照することにより各他車両の存在を把握することができると共に、警報が発生されることから、自車両への接近車両、つまり車両Bには道を譲る意思がないことを認識することができ、これを考慮して頭出し動作を継続することができる。
一方、情報対象車両である車両Bの減速度αtgが比較的大きい場合には、ステップS13からステップS17に移行し、前記ステップS14の処理と同様にして必要停止距離Ltgと情報対象車両の現在位置から接触予測点までの距離Lcptnとを比較する。そして、Ltg<Lcptnであるとき、すなわち、減速度αtgを保った時、車両Bは、接触予測点手前で停止可能であると予測されるときにはステップS18に移行する。そして、接触予測点手前で停止可能ではあるが、比較的減速度αtgが大きく、ブレーキを踏み込んでいる状態であることから、情報対象車両が自車両を警戒して比較的急ブレーキを踏んでいる状態であると判定し第1警報フラグFw1を“1”にセットする。また、第2警報フラグFw2を“0”に設定する。
したがって、第1警報フラグFw1が“1”であることから、この場合もブザー6bが作動され警報が発せられることになって、車両Aのドライバに対し、情報対象車両である車両Bが接近しており車両Bでは自車両Aを認識してはいるが急ブレーキを踏んでおり、注意が必要としてドライバに警報を発することができる。
一方、ステップS17で、Ltg>Lcptnの場合、すなわち、その減速度αtgを保ったとしても、接触予測点手前で停止不可能であると予測されるときには、情報対象車両が緊急ブレーキをかけている状態であるが、それでも自車両と接触する可能性があると判定し、第2警報フラグFw2を“1”、第1警報フラグFw1を“0”に設定する。
このため、第2警報フラグFw2がセットされていることから、大音量の警報を発する警報信号が生成され、表示装置6aに自車両周囲の他車両の配置状況が表示されると共に、ブザー6bが作動され警報が発せられる。このとき、第2警報フラグFw2が“1”に設定されていることから、情報対象車両である車両Bが自車両に警戒して走行している場合に比較してより大きな音で警報が発せられる。
したがって、ドライバは警報の違い、つまり、警報音がより大きいことから自車両の頭出し動作により車両Bのドライバは急ブレーキを踏んでおり、自車両の頭出しが、車両Bの走行に影響を及ぼしており、接触する可能性があることを認識することができる。したがって、これを考慮して、例えばこの時点で停止し車両Bが通過するのを待つ等といった、対処をすることにより、より安全に頭出しを行うことができる。
一方、このとき、車両B及び車両Cにおいても、車両Aと同様にして図2及び図3の演算処理が行われることになるが、車両B及び車両Cは比較的高速で走行しておりまた、接触予測点までの距離が比較的大きく、前述の頭出し車両であるとみなすための判断条件(a)〜(c)を全て満足しないから自車両走行状態判定フラグFは“0”に設定される。したがって、図3の警報信号の作成処理において、ステップS11からステップS20に移行し、第1及び第2警報フラグFw1及びFw2は共に“0”に設定されることから、車両Bや車両Cにおいて、ブザー6bが作動されることはない。しかしながら、表示装置6aへの自車両周囲の他車両の存在状況が表示されるから、これを参照することにより他車両の情報を把握することができることになる。
このように、自車両が頭出しを行うことに伴う他車両の走行状態を考慮して頭出し動作を行うことができるから、他車両が進路を譲る意思があるかどうか、急ブレーキを踏んでいる状態であるか、自車両を認識して警戒しつつ走行している状態であるか等を考慮して自車両を走行させることにより、スムーズな通行を実現することができる。
特に、頭出し動作を行う場合等には、自車両から他車両の走行状況を視認することができない状態で前進することになり、自車両のドライバは、自車両の頭出しにより他車両に与える影響を認識できない状態で前進することになるが、上述のように情報対象車両の自車両の頭出しに対してどのように対処するのかを把握することができるから、これを考慮して走行することによってより安全性を向上させることができる。
また、上述のように、情報対象車両の減速度の大小に基づいて自車両の頭出し動作に対して、急ブレーキを踏んでいる状態か、或いは、道を譲るつもりがあるのかどうか、警戒しているのかどうかといった回避走行状態を推定するようにしているから、情報対象車両の回避走行状態を容易且つ的確に検出することができる。
また、上述のように、情報対象車両が現在の減速度を維持した場合に、自車両近傍で停止できるか否かを判定することによって、自車両近傍での情報対象車両の走行状態を的確に推測することができ、情報対象車両のドライバの自車両に対する回避走行状態を容易且つ的確に推定することができる。
なお、上記第1の実施の形態においては、第1警報フラグFw1、第2警報フラグFw2の何れが“1”に設定されているかに応じてブザー6bの音量を変更するようにした場合について説明したが、表示装置6aにおいても同様に、警報フラグFw1、Fw2の設定状況に応じて、情報提供車両の表示形態を変更するようにしてもよい。例えば、警報フラグFw1又はFw2が“1”となったときには、情報対象車両を表す車両アイコン等を点滅させる、或いは表示色を変更するようにし、さらに、第2警報フラグFw2が“1”であるときには、第1警報フラグFw1が“1”である場合よりもドライバがより認識しやすい表示形態で表示するようにしてもよい。このように、音声だけでなく表示によっても情報提供車両に対する警報通知を行うことによって、より確実にドライバに警報状態を認識させることができる。
また、上記第1の実施の形態においては、警報フラグFw1、Fw2の何れが“1”に設定されているかに応じてブザー6bの音量を変更する場合について説明したが、音量に限るものではなく、例えば、警報音の調子を変更するようにしてもよく、また、警報音に限らず、音声によって通知するようにしてもよく、要は、第2警報フラグFw2が“1”に設定されている場合の方が、頭出し動作をより注意して行う必要があることをドライバに通知することができればどのように警報を発するようにしてもよい。
また、上記第1の実施の形態においては、前述の条件(a)〜(c)を全て満足するときに、頭出し走行状態であると判定するようにした場合について説明したが、必ずしも前記条件全てを満足しなくともよい。しかしながら、前記条件全てを満足したときに頭出し状態であると判定することによって、より高精度に頭出し走行状態であるかどうかを判断することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、図2のステップS8で実行される警報信号の生成処理の処理手順が異なっている。また、ブザー6bでは、第1音量、第2音量、第3音量、第4音量の4段階の音量で警報を発することができるように構成され、前記第1音量は最も音量が小さく、第2音量、第3音量の順に音量が大きくなり、第4音量は最も音量が大きくなるように設定される。
図5は、第2の実施の形態における、警報信号の生成処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この場合も、前記図4に示す走行状況において車両Aでの処理手順について説明する。
この第2の実施の形態では、前記図2のステップS6で設定した自車両走行状態判定フラグFが“1”であるときには(ステップS31)、ステップS32に移行し、情報対象車両、この場合車両Bの車体速度Vtgを初期速度として、予め設定した所定の減速度G2、G0、GOFFで減速した場合に、情報対象車両が停止するまでの必要停止距離LtgG2、LtgG0、LtgOFFを算出する。
なお、前記減速度G2、G0、GOFFと、後述の減速度G1とは、G2>G1>G0>GOFFの関係がある。前記減速度GOFFは、例えば、エンジンブレーキ程度の減速度、前記G2は、比較的急ブレーキとなる0.8〔G〕程度に設定される。また、前記減速度G1、G0は、前記関係を満足するように設定され、且つ、前記減速度G1は、信号機等で停止する際に発生する常用域の減速度である0.2〔G〕程度の値に設定され、また減速度G0は、ブレーキペダルに軽く足を乗せている場合に発生する0.1〔G〕程度の値に設定される。
なお、各減速度は、天候、つまり、路面摩擦係数の変化に応じて変更するようにしてもよい。
このようにして、各必要停止距離を算出したならばステップS33に移行し、情報対象車両の減速度αtgが、前記減速度G1より小さいかどうかを判定し、αtg<G1であるときにはステップS34に移行する。
そして、情報対象車両の現在位置から接触予測点までの距離Lcptn(図4の場合には、Lcpt1)と必要停止距離LtgG2とを比較し、LtgG2<Lcptnを満足しないときには、ステップS35に移行し、第3警報フラグFw3を“1”に設定し、第1警報フラグFw1、第2警報フラグFw2及び第4警報フラグFw4を“0”に設定する。そして、ステップS50に移行し、警報信号を生成する。
ここで、ステップS50の警報信号生成処理では、第1〜第4警報フラグFw1〜Fw4の何れかが“1”であるときに警報を発生させる警報信号を生成し、全てが“0”であるときには警報を発生させない警報信号を生成する。また、第1警報フラグFw1が“1”であるときには前記第1音量、第2警報フラグFw2が“1”であるときには前記第2音量、第3警報フラグFw3が“1”であるときには前記第3音量、第4警報フラグFw4が“1”であるときには前記第4音量をそれぞれ発生させる警報信号を生成する。
この場合、第3警報フラグFw3が“1”に設定されていることから、比較的大音量の第3音量で警報を発生させる警報信号を生成する。
一方、ステップS34で、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgG2とが、LtgG2<Lcptnを満足する場合にはステップS36に移行し、接触予測点までの距離Lcptnと減速度G0で走行した場合に必要な必要停止距離LtgG0とを比較する。そして、LtgG0<Lcptnを満足しないときにはステップS37に移行し、第2警報フラグFw2を“1”に設定し、第1、第3及び第4警報フラグFw1、Fw3、Fw4を“0”に設定する。そして、ステップS50に移行し、この場合、第2の警報フラグFw2が“1”に設定されていることから、比較的小さい第2音量で警報を発生させるための警報信号を生成する。
また、ステップS36で、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgG0とがLtgG0<Lcptnを満足するときにはステップS38に移行し、接触予測点までの距離Lcptnとエンジンブレーキ程度の減速度LtgOFFで走行した場合に必要な必要停止距離LtgOFFとを比較する。そして、LtgOFF>Lcptnを満足しないときには、ステップS39に移行し、第1警報フラグFw1を“1”に設定し、第2〜第4警報フラグFw2〜Fw4を“0”に設定する。したがって、最も音量の小さい第1音量で警報を発生させるための警報信号が生成される。
そして、ステップS38で、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgOFFとがLtgOFF>Lcptnを満足するときにはステップS40に移行し、第1〜第4警報フラグFw1〜Fw4を全て“0”に設定する。したがって、ブザー6bを非作動とする警報信号が生成される。
つまり、情報対象車両が、現在比較的小さな減速度で走行している状態で、その後、より大きな減速度G2で走行したとしても、接触予測点手前で停止することは不可能であると予測されるときには、情報対象車両が急ブレーキ動作を行っても自車両は情報対象車両と接触する可能性があり、自車両のドライバは注意が必要として比較的大きな第3音量で警報が発生される。
逆に、情報対象車両が現在比較的小さな減速度で走行している状態で、以後、より大きな減速度G2で減速走行すれば接触予測点よりも手前で停止することができると予測される場合には、情報対象車両との接触を回避することが可能ではあるが、急ブレーキ動作を伴うことになるから、多少注意が必要として比較的小さな第2音量で警報が発生されることになる。
また、情報対象車両が現在比較的小さな減速度で走行している状態で、その後より小さな減速度G0で走行すれば、接触予測点手前で停止することができる場合には、情報対象車両と自車両とが接触する可能性は比較的小さいとして、最も小さい第1音量で警報が発生されるが、比較的小さな減速度G0で走行しても、接触予測点手前で停止することができない場合には、より注意する必要があることから、第2音量で警報が発生される。
そして、エンジンブレーキ程度の減速度GOFFで減速したとき、つまり、ブレーキペダルを解除しても十分に接触予測点よりも手前で停止することができ、つまり、自車両と情報対象車両との接触を十分回避することができると予測されるときには、警報は発生されないが、ブレーキペダルを解除した状態では、接触を回避することができないと予測されるときには、最も音量の小さい第1音量で警報が発生される。
一方、前記ステップS33で、情報対象車両の減速度αtgと減速度G1とがαtg<G1を満足しないとき、つまり、比較的減速度が大きいときには、ステップS41に移行し、前記ステップS34と同様に、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgG2とを比較し、LtgG2<Lcptnを満足しないときには、情報対象車両である車両Bが急ブレーキを踏んだとしても情報対象車両は接触予測点よりも手前で停止することは不可能であって自車両と接触する可能性が高いとして、ステップS42に移行し、第4警報フラグFw4を“1”、第1〜第3警報フラグFw1〜Fw3を“0”に設定する。
そして、第4警報フラグFw4が“1”に設定されていることから、最も音量の大きい第4音量で警報を発生させる警報信号が生成される。したがって、既に比較的大きな減速走行を行っている状態でさらに急ブレーキをかけたとしても情報対象車両が接触予測点よりも手前で停止することができず自車両と接触する可能性があるときには、最も警報度合が高いとして最も大きな音量の警報が発生されることになる。
一方、ステップS41で、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgG2とがLtgG2<LcptnであるときにはステップS43に移行し、前記ステップS36の処理と同様に、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgG0とを比較し、LtgG0<Lcptnを満足しないときには、ステップS44に移行し、第3警報フラグFw3を“1”に設定し、第1警報フラグFw1、第2警報フラグFw2及び第4警報フラグFw4を“0”に設定する。このため、比較的大きな音量の警報を発生させる警報信号が生成される。
一方、前記ステップS43で、LtgG0<Lcptnを満足する場合にはステップS45に移行し、前記ステップS38の処理と同様に、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgOFFとを比較し、LtgOFF>Lcptnを満足しないときにはステップS46に移行し、第2警報フラグFw2を“1”に設定する。このため比較的小さな音量の警報を発生させる警報信号が生成される。
そして、ステップS45で、接触予測点までの距離Lcptnと必要停止距離LtgOFFとが、LtgOFF>Lcptnを満足するときにはステップS47に移行し、第1警報フラグFw1を“1”に設定する。このため、最も小さな音量の警報を発生させる警報信号が生成される。
つまり、現時点で情報対象車両が比較的大きな減速度で走行している状態で、その後、より大きな減速度G2で走行したとしても、接触予測点手前で停止することは不可能であるときには、情報対象車両は比較的高速で走行している状態で既に大きく減速を行っておりさらに急ブレーキ動作を行っても、自車両は情報対象車両と接触する可能性がある場合には、自車両のドライバは最も注意が必要として最も大きな第4音量で警報が発生されることになる。
逆に、情報対象車両が現在比較的大きな減速度で走行している状態で、より大きな減速度G2で減速走行すれば接触予測点よりも手前で停止することができる場合には、比較的高速で走行している状態ではあり既に大きく減速を行っているためさらに急ブレーキ動作を伴うことにより情報対象車両との接触を回避することが可能であることから、多少注意が必要として、一段階下の第3音量で警報が発生されることになる。
また、情報対象車両が現在比較的大きな減速度で走行している状態で、その後比較的小さな減速度G0で走行したとしても接触予測点手前で停止することができる場合には、情報対象車両と自車両とが接触する可能性は比較的小さいとして、最も小さい第1音量で警報が発生されるが、比較的小さな減速度G0で走行した場合には、接触予測点手前で停止することができない場合には、より注意する必要があることから、一段階上の第2音量で警報が発生される。
そして、エンジンブレーキ程度の減速度GOFFで減速したとき、つまり、ブレーキペダルを解除しても十分に接触予測点よりも手前で停止することができ、つまり、情報対象車両は十分低速で走行しており、自車両と情報対象車両との接触を回避することができると予測されるときには、最も小さな第1音量で警報が発生され、ブレーキペダルを解除した状態では、接触を回避することができないと予測されるときには、第2音量で警報が発生される。
このように、自車両が情報対象車両の進路に対して接触が予測される地点で、頭出しを行う場合等、他車の自車両への接近度合いを検出するためにドライバが目視確認できるところまで極低速で走行している状態において、情報対象車両が自車を確認して踏むブレーキを考慮して、自車両との接触の可能性を推測し、これに応じてブザー5bにより通知する警報度合を変える構成としたため、警報度合を考慮することによって情報対象車両の自車両に対する回避走行状態をより詳しく把握することができ、この情報対象車両の回避走行状態を把握して頭出しを行うことによって、狭い道路での頭出し確認を、より安全に行うことができる。また、情報対象車両の回避走行状態から、接近する情報対象車両が自車両を警戒しているのか、譲ろうとしているのか、急ブレーキを踏んでいるのかを把握することができるから、交差点から発進行動を行う際に、接近車両の意図を考慮して素早い対応を図ることができ、スムーズな通行を実現することができる。
なお、上記各実施の形態においては、図4に示すように、T字路において優先道路に進入する際に頭出し動作を行うようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば図6に示すように、交差点において、右折する場合に対向車線の接近車両を確認する際に極低速で他車線に進入する場合等であっても適用することができる。この場合も、上記と同様に処理を行うことによって、図6に示すように、対向車線を走行する車両Bの進行方向を表す直線(Y=At1*X+Bt1)に対し、車両Aの現在位置Ph(xh、yh)から垂線をおろした位置が、接触予測点CP1(Xcp1、Ycp1)として設定されることになる。
また、上記各実施の形態においては、接触予測点までの距離が最も短い他車両を情報対象車両として特定するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、接触予測点に到達するまでの所要時間が最も短いものを選択するようにしてもよく、要は、自車両の頭出しの影響を最初にうける車両を情報対象車両として特定するようにすればよい。なお、前述の接触予測点に到達するまでの所要時間は、他車両の走行速度と、接触予測点までの距離とから算出するようにすればよい。
また、上記各実施の形態においては、情報対象車両の現在の減速度がしきい値よりも小さいとき及びしきい値以上の場合に場合分けして、接触予測点における他車両の回避走行状態を予測するようにした場合について説明したがこれに限るものではなく、3以上の場合、或いは場合分けしないで、回避走行状態を予測するようにしてもよい。
また、上記第2の実施の形態は、情報対象車両の減速度が変化したパターンとして3通りについて回避走行状態を予測するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、2通り、或いは4通り以上について回避走行状態を予測するようにしてもよい。
なお、上記各実施の形態において、無線機2及び図2のステップS2の処理が他車両情報獲得手段に対応し、無線機2が車々間通信手段に対応し、図2のステップS3の処理が接触点予測手段に対応し、ステップS6の処理が自車両走行状態判定手段に対応し、ステップS7の処理が情報対象車両走行状態予測手段に対応し、ステップS7で各警報フラグを設定する処理及び情報提供装置6が情報提供手段に対応している。
本発明における走行支援装置100の一例を示す概略構成図である。 図1の情報提供コントローラで実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図2のステップS7の警報信号の生成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の動作説明に供する説明図である。 第2の実施の形態において情報提供コントローラで実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 交差点での走行シーンを想定した場合の説明図である。
符号の説明
1 自車両状態検出部
2 無線機
6 情報提供装置
6a 表示装置
6b ブザー
10 情報提供コントローラ
100 走行支援装置

Claims (9)

  1. 自車両周囲の他車両に関する情報提供を行う走行支援装置であって、
    自車両周囲の他車両の走行状態に関する情報を獲得する他車両情報獲得手段と、
    当該他車両情報獲得手段で獲得した他車両情報に基づき自車両と接触する可能性のある他車両を情報対象車両とし当該情報対象車両と自車両との予測される接触予測点を検出する接触点予測手段と、
    当該接触点予測手段で予測した接触予測点近傍における自車両の走行状態が特定の走行状態であるかどうかを判定する自車両走行状態判定手段と、
    前記他車両情報獲得手段で獲得した他車両情報に基づき前記情報対象車両の自車両に対する回避走行状態を予測する情報対象車両走行状態予測手段と、
    前記自車両走行状態判定手段で自車両が特定の走行状態にあると判定されるとき、前記情報対象車両走行状態予測手段で予測した前記情報対象車両の回避走行状態に応じて異なる警報度合で前記情報提供を行う情報提供手段と、を備え、
    前記情報提供手段は、前記情報対象車両の現在の減速度が予め設定したしきい値よりも小さく且つ前記情報対象車両が現在の減速度を維持して走行すると仮定した場合に、前記情報対象車両は前記接触予測点手前で停止不可と予測されるときには第1の警報度合で情報提供を行い、
    前記情報対象車両の現在の減速度が前記しきい値以上であり且つ前記情報対象車両が現在の減速度を維持して走行すると仮定した場合に、前記情報提供車両は前記接触予測点手前で停止可能と予測されるときには第1の警報度合で情報提供を行い、停止不可能と予測されるときには前記第1の警報度合よりも警報度の高い第2の警報度合で情報提供を行うことを特徴とする走行支援装置。
  2. 自車両周囲の他車両に関する情報提供を行う走行支援装置であって、
    自車両周囲の他車両の走行状態に関する情報を獲得する他車両情報獲得手段と、
    当該他車両情報獲得手段で獲得した他車両情報に基づき自車両と接触する可能性のある他車両を情報対象車両とし当該情報対象車両と自車両との予測される接触予測点を検出する接触点予測手段と、
    当該接触点予測手段で予測した接触予測点近傍における自車両の走行状態が特定の走行状態であるかどうかを判定する自車両走行状態判定手段と、
    前記他車両情報獲得手段で獲得した他車両情報に基づき前記情報対象車両の自車両に対する回避走行状態を予測する情報対象車両走行状態予測手段と、
    前記自車両走行状態判定手段で自車両が特定の走行状態にあると判定されるとき、前記情報対象車両走行状態予測手段で予測した前記情報対象車両の回避走行状態に応じて異なる警報度合で前記情報提供を行う情報提供手段と、を備え、
    予め設定した減速度のしきい値に、第1の減速度<第2の減速度<第3の減速度<第4の減速度の関係があり、且つ、前記警報度合が、第1の警報度合、第2の警報度合、第3の警報度合及び第4の警報度合の順に大きくなるとき、
    前記情報提供手段は、前記情報対象車両の現在の減速度が前記第3の減速度よりも小さい場合には、前記情報対象車両がこれ以後前記第4の減速度で走行すると仮定したとき前記情報対象車両が前記接触予測点手前で停止不可であると予測されるときには前記第3の警報度合で情報提供を行い、停止可能と予測されるときには前記第2の警報度合で情報提供を行い、
    前記情報対象車両がこれ以後前記第2の減速度で走行すると仮定したとき前記情報対象車両が前記接触予測点手前で停止不可であると予測されるときには前記第2の警報度合で情報提供を行い、停止可能と予測されるときには前記第1の警報度合で情報提供を行うが、前記情報対象車両がこれ以後前記第1の減速度で走行すると仮定したとき前記情報対象車両が前記接触予測点手前で停止可能と予測されるときには情報提供は不要と判断し、
    前記情報対象車両の現在の減速度が前記第3の減速度以上である場合には、前記情報対象車両がこれ以後第4の減速度で走行すると仮定したとき前記情報対象車両が前記接触予測点手前で停止不可であると予測されるときには前記第4の警報度合で情報提供を行い、停止可能と予測されるときには前記第3の警報度合で情報提供を行うが、前記情報対象車両がこれ以後第2の減速度で走行すると仮定したとき前記情報対象車両が前記接触予測点手前で停止可能であると予測されるときには前記第2の警報度合で情報提供を行い、さらに、前記情報対象車両がこれ以後第1の減速度で走行すると仮定したとき前記情報対象車両が前記接触予測点手前で停止可能と予測されるときには前記第1の警報度合で情報提供を行うことを特徴とする走行支援装置。
  3. 前記接触点予測手段は、自車両と接触する可能性のある他車両が複数あるとき、該他車両がその接触予測点に到達するまでの距離が最短のもの、又は前記他車両がその接触予測点に到達するまでの所要時間が最短のものを、前記情報対象車両として選定するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の走行支援装置。
  4. 前記他車両情報獲得手段は、前記他車両情報として前記他車両の加減速度に関する情報を含んで獲得し、
    前記情報対象車両走行状態予測手段は、少なくとも前記情報対象車両の加減速度に関する情報に基づいて前記回避走行状態を検出するようになっていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の走行支援装置。
  5. 前記加減速度に関する情報は、前記他車両の減速度、ブレーキペダルの操作状態、及びアクセルペダルの操作状態の何れか1つを含むことを特徴とする請求項4記載の走行支援装置。
  6. 前記自車両走行状態判定手段は、ドライバが前記情報対象車両を目視できない状態にある自車両が前記情報対象車両をドライバが目視確認するための走行を行っている状態にあるとき、自車両は、前記特定の走行状態にあると判断するようになっていることを特徴とする請求項から請求項5の何れか1項に記載の走行支援装置。
  7. 前記自車両走行状態判定手段は、自車両が前記情報対象車両の進路に対して予め設定したしきい値以内の位置に存在するか、自車両の車体速度が予め設定したしきい値以下であるか、及び自車両が前記接触予測点に近づいているかの何れかに基づいて、自車両が前記目視確認のための走行を行っているかどうかを判断するようになっていることを特徴とする請求項6記載の走行支援装置。
  8. 前記情報提供手段は、警報音を発生させることで前記情報提供を行い、前記警報度合が大きいときほど大きな音量で警報を発生させるようになっていることを特徴とする請求項から請求項の何れか1項に記載の走行支援装置。
  9. 前記他車両情報獲得手段は、他車両との間で車々間通信を行う車々間通信手段であることを特徴とする請求項から請求項の何れか1項に記載の走行支援装置。
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