JP4478055B2 - 樹脂塗装金属板 - Google Patents
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Description
酸との共重合体である。不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられ、これらのうちの1種以上とエチレンとを公知の高温高圧重合法などで重合することにより、共重合体を得ることができる。共重合体としては、ランダム共重合体が最も好ましいが、ブロック共重合体や、不飽和カルボン酸部分がグラフトしたような共重合体でも良い。なお、不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸が好適である。またエチレンの一部に代えて、プロピレンまたは1−ブテンなどのオレフィン系モノマーを用いてもよく、さらに本発明の目的を阻害しない範囲であれば、他の公知のビニル系モノマーを一部共重合(10質量%程度以下)してもよい。
性、耐金型摩耗性、加工時における摺動面の耐黒化性を向上させ、優れた加工性を付与するために好ましく使用されるものである。
薄すぎると、金属板への均一塗工が難しく、加工性、耐食性、塗装性など、目的とするバランスのとれた皮膜特性を得難い。しかし、付着量が2.5g/m2を超えると、コンピュータハウジングなどに用いる場合のアース性、すなわち導電性が低下するため好ましくない。さらに、プレス加工の際に樹脂皮膜の剥離量が多くなって、金型への剥離皮膜の付着蓄積が起こり、プレス成形に支障を生じる上、製造コスト的にも無駄である。より好ましい樹脂皮膜付着量の下限は0.5g/m2であり、上限は2.0g/m2である。
(1)耐食性
得られた樹脂塗装金属板(鋼板)について、塩水噴霧試験をJIS−Z2371に従って実施して、白錆が1%発生するまでの時間を測定した。
(表1および2の評価基準)
◎:264時間以上
○:240時間以上〜264時間未満
△:168時間以上〜240時間未満
×:168時間未満
(表3〜6の評価基準)
◎:288時間以上
○:264時間以上〜288時間未満
△:240時間以上〜264時間未満
×:240時間未満
得られた樹脂塗装金属板(鋼板)に、粘着テープ(スリオンテック社製:フィラメンテープNo.9510、ゴム系粘着剤)を貼付し、恒温恒湿装置で40℃、98%RHの雰囲気下で24時間保存した後、JIS−K5400に準じてテープを剥離し、皮膜の残存面積率を測定した。
(評価基準)
◎:皮膜残存率100%
○:皮膜残存率90〜99%
△:皮膜残存率89〜70%
×:皮膜残存率70%未満
得られた樹脂塗装金属板(鋼板)の潤滑性を評価するため、摺動試験装置を用いて、加圧力5.4MPa、引き抜き速度300mm/minとしたときの摺動による荷重を測定して、動摩擦係数を算出した。
得られた樹脂塗装金属板(鋼板)に、メラミンアルキッド系塗料を塗膜厚が約20μmになるようにバーコート塗装し、温度130℃で20分間焼き付けて後塗装を行った。続いて、この供試鋼板を沸騰水に1時間浸漬した後、取り出し、1時間放置した後にカッターナイフで1mm角の碁盤目を100升刻み、これにテープ剥離試験を実施して、塗膜の残存升目数により塗膜密着性を5段階で評価した。
(評価基準)
5:塗膜残存率100%
4:塗膜残存率90〜99%
3:塗膜残存率80〜89%
2:塗膜残存率70〜79%
1:塗膜残存率70%未満
(エマルジョン組成物の調製)
エマルジョン組成物を調製するため、オートクレーブに水626質量部(以下、単に「部」とする)と、エチレン−アクリル酸共重合体(アクリル酸20質量%、メルトインデックス(MI)300)160部とを加え、さらに表1に示した量のアミンまたはアンモニアと第1族元素の塩基性化合物とを添加して、150℃、5Paの雰囲気下で高速撹拌し、エチレン−アクリル酸共重合体のエマルジョンを得た。続いて前記エマルジョンに、内部架橋剤として、4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン(「ケミタイト(登録商標)DZ−22E」;日本触媒化学社製)を固形分で5質量%(エマルジョン組成物の固形分100質量%に対する値:以下同じ)添加した。
金属板として電気亜鉛めっき鋼板を用い、その表面に前記エマルジョン組成物をバーコートで塗布し、板温90℃で1分加熱乾燥して、付着量1.0g/m2の樹脂皮膜を備えた樹脂塗装金属板を作製し、特性を評価した。結果を表1に示した。
トリエチルアミンの使用量を40モル%(エチレン−アクリル酸共重合体中におけるカルボキシル基のモル数に対する割合:以下同じ)、NaOHの使用量を15モル%と一定にし、前記「ケミタイトDZ−22E」(DZ−22E)の量を表2に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂塗装金属板(鋼板)を得て、特性を評価した。結果を表2に示した。
トリエチルアミンの使用量を40モル%、NaOHの使用量を15モル%、および「ケミタイトDZ−22E」(DZ−22E)の使用量を10質量%と一定にし、キレート剤の種類および量を表3に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂塗装金属板(鋼板)を得て、特性を評価した。結果を表3に示した。
トリエチルアミンの使用量を40モル%、NaOHの使用量を15モル%、および「ケミタイトDZ−22E」(DZ−22E)の使用量を10質量%とし、外部架橋剤としてグリシジル基含有化合物(CR5L)を固形分で5質量%添加し、実施例1と同様に撹拌した。さらにキレート剤含有量がエマルジョン組成物の固形分100質量%中に5質量%となるようにキレストM−50(EDTA・2Na・アミン塩)を添加した。この組成物中で、シリカ粒子の粒子径および量を表4に示したように変化させて樹脂塗装金属板(鋼板)を得て、特性を評価した。結果を表4に示した。
トリエチルアミンの使用量を40モル%、NaOHの使用量を15モル%、および「ケミタイトDZ−22E」(DZ−22E)の使用量を10質量%とし、外部架橋剤としてグリシジル基含有化合物(CR5L)を固形分で5質量%添加し、実施例1と同様に撹拌した。さらにキレート剤含有量がエマルジョン組成物の固形分100質量%中に5質量%となるようにキレストM−50(EDTA・2Na・アミン塩)を添加し、シリカ粒子含有量が30質量%となるように粒子径4〜6nmのシリカ粒子を添加した。この組成物中で、球形ポリエチレンワックスの粒子径、量および軟化温度を表5に示したように変化させて樹脂塗装金属板(鋼板)を得て、特性を評価した。結果を表5に示した。
トリエチルアミンの使用量を40モル%、NaOHの使用量を15モル%、および「ケミタイトDZ−22E」(DZ−22E)の使用量を10質量%とし、外部架橋剤としてグリシジル基含有化合物(CR5L)を固形分で5質量%添加し、実施例1と同様に撹拌した。さらにキレート剤含有量がエマルジョン組成物の固形分100質量%中に5質量%となるようにキレストM−50(EDTA・2Na・アミン塩)を添加し、シリカ粒子含有量が30質量%となるように粒子径4〜6nmのシリカ粒子を添加し、ワックス含有量が3.5質量%となるように平均粒子径1μmの球形ポリエチレンワックスを添加した。この組成物を用いて、表6に示したように皮膜付着量を変化させて樹脂塗装金属板(鋼板)を得て、特性を評価した。結果を表6に示した。
Claims (11)
- エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有するエマルジョン組成物から得られる樹脂皮膜を備えた樹脂塗装金属板であって、前記エマルジョン組成物は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)、N,N,N’,N’−テトラキス(ホスホノメチル)エチレンジアミン(EDTMP)、ニトリロ三酢酸(NTA)およびヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(HEDTA)、並びにそれらの塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を、エマルジョン組成物の固形分100質量%中に占める比率で0.5〜10質量%含有し、かつ、前記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体が有するカルボキシル基の中和に用いられた沸点100℃以下のアミンと第1族元素の塩基性化合物とを含有することを特徴とする樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物は、Naイオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物は、Naイオンを含み、かつMg、Ca、Co、Zn、MnおよびFeイオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物は、アミンのイオンまたはアンモニウムイオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物は、アミンのイオンまたはアンモニウムイオンを含み、かつNa、Mg、Ca、Co、Zn、MnおよびFeイオンから選ばれる少なくとも1種の金属イオンを含むEDTA塩、DTPA塩、HEDP塩、EDTMP塩、NTA塩およびHEDTA塩よりなる群から選ばれる1種またはそれ以上のキレート剤を含有するものである請求項1に記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物は、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体以外に、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体が有するカルボキシル基1モルに対して0.2〜0.8モルに相当する沸点100℃以下のアミンと、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体が有するカルボキシル基1モルに対して0.02〜0.4モルに相当する第1族元素の塩基性化合物とを含むと共に、カルボキシル基と反応し得る官能基を2個以上有する架橋剤を、エマルジョン組成物の固形分100質量%に対し1〜20質量%含み、沸点100℃超のアミンおよびアンモニアは実質的に含まない請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体は、該共重合体のモノマー全量を100質量%とした時に、不飽和カルボン酸が10〜40質量%共重合されている請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂塗装金属板。
- 前記沸点100℃以下のアミンは、トリエチルアミンである請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物の固形分100質量%中に、平均粒子径1〜200nmのシリカ粒子が5〜40質量%含まれている請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂塗装金属板。
- 前記エマルジョン組成物の固形分100質量%中に、球状のポリエチレンワックスが0.5〜20質量%含まれている請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂塗装金属板。
- 前記樹脂皮膜が金属板の片面または両面に備えられており、前記樹脂皮膜の付着量は乾燥重量で0.2〜2.5g/m2である請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂塗装金属板。
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