JP4456989B2 - 部分めっき装置 - Google Patents
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Description
各単位リードフレームには、半導体素子を搭載するためのステージの部位と、ワイヤボンディングがなされるインナーリード先端部に銀めっき等の部分めっきが施される。
従来の部分めっき装置を、図9〜図11に基づいて説明する。
部分めっき装置10は、スパージャ11、スパージャ11内に設けられた整流板12、スパージャ11の開放された一方側に設けられたノズル板13、およびめっきマスク14とを有している。
スパージャ11の加圧室14の内部には、めっき液を均一にノズル板13に流すための整流板12が設けられている。整流板12は、多数の小孔が穿設された板状の部材である。図面上では整流板12の小孔は省略して図示している。
スパージャ11の一方側(開放側)の端部には、めっきマスク14がボルト21によって取り付けられている。めっきマスク14は、リードフレームのめっきすべき領域に対応する位置に開口部16が形成された板状の部材である(例えば、特許文献1参照)。
接続部24は、スパージャ11の外壁面から突出して設けられた筒状の部材であり、供給孔20と連通する流路25が内部に形成されている。また、接続部24の外壁面には、ネジ溝26が形成されている。
スパージャ11と配管22との接続は、接続部材27を回し込むことによって、接続部24の外壁面のネジ溝26と接続部材27の内壁面のネジ溝28とを螺合させることで行なわれる。
しかし、従来の部分めっき装置10では、上述したように配管22の取り付けはネジ26,28同士の螺合によって行なっており、配管22の脱着には接続部材27を回して行なわなくてはならず、配管22の脱着に手間がかかっているという課題があった。
すなわち、めっき液が貯留される加圧室、該加圧室内にめっき液を供給するために他方側の底面に形成された供給孔を有し、一方側が開放されて成る箱状のスパージャと、被めっき物のめっき対象領域に対して開口した開口部が形成され、前記スパージャの一方側の開放端に取り付けられるめっきマスクと、前記めっきマスクの開口部に向けてめっき液を噴射するノズルが設けられ、前記めっきマスクと前記スパージャの他方側の底面との間に取り付けられるノズル板とを具備する部分めっき装置において、前記スパージャの供給孔と連通する流路が内部に形成された筒状の接続部が、前記スパージャの底面から外方に突出するようにして設けられ、該接続部に接続可能であって、めっき液を前記接続部内の流路および前記供給孔を介して前記スパージャ内に供給させる配管が設けられ、前記めっきマスクを前記スパージャの開放端に装着すべく、前記スパージャと前記めっきマスクとを挟み込んで締付けるために前記スパージャの底面を押圧する押圧部を有するクランプ装置が設けられ、該クランプ装置の前記押圧部が、前記配管を押圧可能となるように設けられ、前記クランプ装置が前記めっきマスクと前記スパージャとを挟み込んで締付けた場合には、前記配管が前記クランプ装置の前記押圧部によって押圧されて前記接続部と接続するように設けられていることを特徴としている。
この構成を採用することによって、配管はクランプ装置の押圧部によって押圧されて接続部に接続される。このため、従来のように配管を脱着する際にネジ螺合を解除するために接続部材を回す必要がなく、クランプ装置を緩めるだけで配管を接続部から取り外し、クランプ装置を締付けるだけで配管を接続部へ接続させることができる。
この構成を採用することによって、配管をスパージャに取り付ける際に、配管と接続部の芯出しを正確に行なっていなくとも配管内に接続部が確実に挿入されるので、配管接続時の手間を更に省くことができる。
この構成によれば、配管は、1台のクランプ装置の押圧部によって押圧されるよりも強い押圧力で押圧されることとなるので、配管の取り付け強度が増す。
図1は部分めっき装置の全体構成の正面図、図2は部分めっき装置の全体構成の側面図、図3は部分めっき装置の平面図、図4は部分めっき装置の背面図、図5はスパージャの内部構成を示す断面図である。
本実施形態の部分めっき装置30は、半導体装置に用いるリードフレーム31に対してめっきを施すための装置である。被めっき物であるリードフレーム31としては、リールに巻かれた状態のフープ状のものであっても、所定の長さに切断されている短冊状のものであってもどちらでもよい。
各フィーダ装置32には、リードフレーム31の上端縁31aと下端縁31bに当接して、リードフレーム31を移動させる上フィーダローラ33aおよび下フィーダローラ33bが設けられている。
したがって、リードフレーム31は、その下端縁31bによって部分めっき装置30に対する上下方向の位置決めがなされる。
また、部分めっき装置30には、めっきマスクユニット36と裏当て板37をスパージャ34に取り付けるために、めっきマスクユニット36、裏当て板37およびスパージャ34を締付ける2台のクランプ装置43,43が設けられている。
スパージャ34は、内部にめっき液が貯留される箱状の部材であり、一方側が開放されている。スパージャの他方側(底部)にはめっき液が供給される供給孔41が形成されている。スパージャの他方側の外壁面のほぼ中央には、供給孔41に連通する流路81が内部に形成された接続部82が、外方に突出するようにして設けられている。
接続部82は、先端部に向けて徐々に小径となるようなテーパ状に形成されており、後述する配管84との接続を行ないやすくしている。また、接続部82のテーパ状の外壁面には、シール用のOリング86が設けられている。
配管84の端部には、スパージャ34の接続部82を内部に収納して接続部82内の流路81と配管84とを接続させる接続部材87が設けられている。接続部材87には、接続部82を収納可能なように配管84側に向けて徐々に小径となるようなテーパ状に形成された収納孔88が形成されている。収納孔88の底部には、接続部82の先端部と当接する位置にシール用のパッキン89が設けられている。
押圧用アーム90は、一端側90aがクランプ装置43における押圧部64の先端に固定され、他端側90bが接続部材87の側面に固定されている。
クランプ装置43の押圧部64がスパージャ34方向への接離動動作をすると、押圧部64の動作に伴って押圧用アーム90も配管84の接続部材87をスパージャ34の接続部82に対して接離動動作がなされ、配管84の接続部82への脱着が行なわれる。
また、スパージャ34の内壁面は一方側に向けて階段状に内径が広がるような段差44,51が形成されており、底部に最も近い位置の段差44に整流板46が取り付けられている。整流板46とスパージャ34の底部との間の空間がめっき液の加圧室42となる。整流板46には多数の小孔が形成されており、後述するノズル板40の複数のノズル47に均一にめっき液が行き渡るように設けられている。なお、図面では整流板46の小孔は省略して図示している。
めっきマスクユニット36は、ノズル板40の端部がスパージャ34の内壁面の段差51に位置し、めっきマスク38の端部がスパージャ34の一方側の端面52に位置するようにスパージャ34に取り付けられる。
めっきマスク38は、リードフレーム31のめっき領域に対応する位置に複数の開口部50,50・・が形成されている。
クランプ装置43は、側面からみると各構成部材が四角形状に連結するように構成されており、四角形の辺のうちの少なくとも一辺が開放可能となるように設けられている。
具体的には、クランプ装置43は、裏当て板37の表面に当接するように設けられた背板56と、背板56からスパージャ34方向に延びる下部支持部材58と、下部支持部材58のスパージャ34方向側端部から上方に向けて延びる底面支持部材60と、底面支持部材60の上端部から背板56方向に延びる回動部材62と、底面支持部材60からスパージャ34方向に延びてスパージャ34の底面を押圧する押圧部64を有するトグルクランプ66とから構成される。
回動部材62の先端部70は、背板56の表面側を引っ掛けるように鉤状に形成されており、この鉤状の先端部70が背板56の表面側に掛けられることによって、背板56と押圧部64との間に、裏当て板37とめっきマスクユニット36とスパージャ34とが挟み込まれる。
同様に、下部支持部材58の上面と、めっきマスクユニット36の下面との間の隙間を埋めるために、めっきマスクユニット36の下部には下当て部材65が配置されている。
トグルクランプ66は、鉛直面内で鉛直下向きと鉛直上向きとの間で回動可能に設けられた操作ハンドル72と、操作ハンドル72とリンク機構73を介して水平方向に移動可能に設けられたロッド64とを有しており、底面支持部材60に設けられたトグルクランプ取り付け板80に取り付けられている。
なお、このロッド64が、上述した押圧部64に該当する。
軸受部78には、2枚の側板79,79が、スパージャ34と反対方向に突出するように設けられており、側板79,79の間に操作ハンドル72の回動軸74が設けられる。このようにして操作ハンドル72は、側板79,79に対して回動自在に固定される。
また、操作ハンドル72を鉛直下向きに回動させることによって、リンク機構73のリンク部75は図面上で反時計回りに回動して第2リンク部77を介してロッド64をスパージャ34に近づく方向に移動させる。
作業者は、トグルクランプ66の操作ハンドル72を鉛直上向きに回動させ、押圧部64をスパージャ34から離間する方向に移動させる。すると、押圧部64の先端に設けられている押圧用アーム90もスパージャ34から離間する方向に移動する。押圧用アーム90の他端側90bは接続部材87の側面に取り付けられているので、押圧用アーム90がスパージャ34から離間する方向に移動することで、配管84の接続部材87がスパージャ34の接続部82から取り外される。
次いで作業者は、トグルクランプ66の操作ハンドル72を鉛直下向きに回動させ、押圧部64をスパージャ34方向に移動させる。すると、押圧部64がスパージャ34の底面を押圧し、スパージャ34とめっきマスクユニット36と裏当て板37は、トグルクランプ66の押圧部64と背板56との間で強固に締付けられる。また、押圧部64がスパージャ34方向に移動することで、押圧用アーム90が接続部材87をスパージャ34方向に移動させて、接続部材の収納孔88内へ接続部82が収納され、配管84と接続部82とはスパージャ34にめっき液を供給可能に接続される。
31 リードフレーム
32 フィーダ装置
33a 上フィーダローラ
33b 下フィーダローラ
34 スパージャ
36 めっきマスクユニット
37 ノズル板
38 めっきマスク
40 ノズル板
41 供給孔
42 加圧室
43 クランプ装置
44,51 段差
46 整流板
47 ノズル
49 カラー
50 開口部
52 端面
54 陽極極板
56 背板
58 下部支持部材
60 底面支持部材
62 回動部材
63 上当て部材
64 押圧部(ロッド)
65 下当て部材
66 トグルクランプ
69,74,76 回動軸
70 先端部
72 操作ハンドル
73 リンク機構
75 リンク部
77 第2リンク部
78 軸受部
80 トグルクランプ取り付け板
81 流路
82 接続部
84 配管
85 回動軸
86 リング
87 接続部材
88 収納孔
89 パッキン
90 押圧用アーム
Claims (4)
- めっき液が貯留される加圧室、該加圧室内にめっき液を供給するために他方側の底面に形成された供給孔を有し、一方側が開放されて成る箱状のスパージャと、
被めっき物のめっき対象領域に対して開口した開口部が形成され、前記スパージャの一方側の開放端に取り付けられるめっきマスクと、
前記めっきマスクの開口部に向けてめっき液を噴射するノズルが設けられ、前記めっきマスクと前記スパージャの他方側の底面との間に取り付けられるノズル板とを具備する部分めっき装置において、
前記スパージャの供給孔と連通する流路が内部に形成された筒状の接続部が、前記スパージャの底面から外方に突出するようにして設けられ、
該接続部に接続可能であって、めっき液を前記接続部内の流路および前記供給孔を介して前記スパージャ内に供給させる配管が設けられ、
前記めっきマスクを前記スパージャの開放端に装着すべく、前記スパージャと前記めっきマスクとを挟み込んで締付けるために前記スパージャの底面を押圧する押圧部を有するクランプ装置が設けられ、
該クランプ装置の前記押圧部が、前記配管を押圧可能となるように設けられ、
前記クランプ装置が前記めっきマスクと前記スパージャとを挟み込んで締付けた場合には、前記配管が前記クランプ装置の前記押圧部によって押圧されて前記接続部と接続するように設けられていることを特徴とする部分めっき装置。 - 前記接続部の外壁面は、先端に向けて徐々に小径となるようにテーパ状に形成され、
前記配管の内壁面は、前記テーパ状の接続部を収納可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の部分めっき装置。 - 前記接続部の外壁面および/または前記配管の内壁面には、シール部材が設けられていることを特徴とする請求項2記載の部分めっき装置。
- 前記1台のスパージャに対して、前記クランプ装置は複数台設けられ、
前記配管は、複数台のクランプ装置の複数の押圧部によって押圧されることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項記載の部分めっき装置。
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