JP4454506B2 - 高レートフロー特定化方法並びに高レートフロー特定化システム - Google Patents

高レートフロー特定化方法並びに高レートフロー特定化システム Download PDF

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Description

本発明は高レートフロー特定化方法並びに高レートフロー特定化システムに関し、より詳細には、輻輳時に他のフローに与える影響が大きい高レートフローのパケットを選択的に廃棄するなどの方法により送出レート規制を図るための前処理として、パケットサンプリングによって得られた情報から高レートフローを迅速に特定化するに有効な、サンプリング情報を用いた高レートフロー特定化方法並びにこの方法を適用した高レートフロー特定化システムに関するものである。
インターネットでは、ルータにおいて個々のフローを識別することなく、単一のキューによりFIFOでパケットが送出される。ネットワーク内部で個々のフローのスループットを制御する機能がなく、エンドホストのTCPフロー制御機能に依存している。
しかし、TCPのフロー制御によって定まる平均パケット送出レートはRTT(Round Trip Time )に反比例し、RTTが小さいTCPフローの占有スループットが大きくなる傾向がある。
さらに、UDPフローや、悪意のあるユーザが生成するTCPフロー制御機能に従わないフローといった非TCPフローは、輻輳によるパケット損失を検出してもエンドホストがパケット送出レートを下げないため、定常的に伝送資源の大きな部分を占有する可能性がある。
個々のフローの占有帯域はアクセス回線帯域が上限となるが、近年、ADSLやFTTHといった高速なアクセス回線の普及が急速に進んでいるため、高レートフローの占有帯域をますます増大させる。上位10%の高レートフローが、総転送データ量の30%〜90%を占めているという報告もあり、これら高レートフローの他のフローに与える影響は大きい。
このような、インターネットにおけるフロー間のスループットの不公平性を解決する方法として、Fair queueing に代表される、フロー単位にキューを管理しスケジューリングすることにより各フローのスループットをネットワーク内部で制御する方式が数多く検討されている。しかし、全てのフロー状態をルータにおいて管理する必要があるため、スケーラビリティに問題がある。
一方、全てのフロー状態を管理しないで、パケットを選択的に廃棄することによりフロー間の不公平性の是正を図るActive queue management のアプローチが、やはり数多く検討されている。本アプローチでは、リンク輻輳時に、他のフローに対する影響度の大きい高レートフローを識別し、これらフローに対して選択的に多くのパケットを廃棄することにより、フロー間の不公平性を是正しながら輻輳の緩和を図る。また、全てのフローに対するフロー状態の管理が不要であるため、実装も比較的容易である。
しかし、高レートフローの特定化に時間を要する場合、リンク輻輳を検出してから実際に高レートフローに対するレート規制が図られるまでのタイムラグが大きくなり、フロー間の不公平性が大きく、輻輳状態となっている時間が長くなる。また、特定化精度が低い場合、高レートフローを誤って見逃す確率や低レートフローを誤ってレート規制対象とする確率が増大し、運用上好ましくない。よって、迅速かつ高精度で高レートフローを特定化できることが重要である。
ところで、フローサイズやフロー時間といったフローの各種統計値を収集するための技術として、パケット流からパケットを一定周期もしくはランダムに抜き出すパケットサンプリングが注目されている。リンクの回線容量が2.5Gbpsや10Gbpsと高速化するにつれ、回線レートで全てのパケットを判読して統計処理を行うことが困難になる。また、ネットワーク規模が増大するにつれ、全てのフロー状態を管理することが困難になる。
このため、パケットサンプリングにより一部のフロー状態のみを管理し、各種フロー統計値を得ることは実用上、非常に有用である。そこで、高レートフローを特定化する際にも、パケットサンプリングにより得られた情報から特定化できることが重要である。
上述の技術については、下記の非特許文献1〜3を参照されたい。
従来の高レートフロー特定化方法では、フローレートに対する特定化確率が定式化されておらず、特定化されるフローレートの閾値の与え方が明らかでない。全てのパケットに対して特定化のための処理を行う方法は、高速回線への適用が困難である。
また、RED(Random Early Detection )の使用を前提とした方法は、特定化閾値となるフローレートを明示的に与えることができるが、REDの使用が前提であるためREDを用いないルータには適用できず、やはり任意のフローレートに対する特定化確率が定式化されていないため、特定化精度が明らかでない。
ところで、フローサイズとフローレートには正の強い相関があることが知られているため、大サイズフローの特定化方式で高レートフロー特定化の代用を図ることが考えられるが、一般に、フローサイズとフローレートとの関連を定式化することができないため、特定化閾値となるフローレートを明示的に与えることができず、特定化曲線も得られないため、特定化精度も明らかでない。
また、パケットサンプリングにより高レートフローのフローレートを高精度に推定するアプローチもあるが、フローレートの推定を目的としているため、特定化の閾値となるフローレートを与えたときの任意のフローレートに対する特定化確率が定式化されておらず、やはり特定化精度が明らかでない。
高レートフローの特定化を行う際には、高レートと定義するフローレートの閾値f*とその特定化確率H*を設計できることが、実用上重要である。さらに、フローレートfがf<f*のフローが誤って特定化される確率(FPR:False Positive Ratio )と、f≧f*のフローが誤って特定化されない確率(FNR:False Negative Ratio )を明確にし、特定化精度を明らかにすることが重要である。そのためには、図1に示すような、f*とH*を与えたときの任意のfに対する特定化確率H(特定化曲線)を明らかにする必要がある。上述の技術については、下記の非特許文献4〜7を参照されたい。
S.Floyd and K.Fall,"Promoting the Use of End-to-End Congestion Control in the Internet,"IEEE/ACM Trans. on Networking, Vol.7(4),pp.458-473,August 1999 A.Demers,S.Keshav,and S.Shenker,"Analysis and simulation of a fair queueing algorithm,"SIGOMM’89,19(4),pp.1-12,September 1989 C.Estan and G.Varghese,"New Directions in Traffic Measurement and Accounting,"SIGCOMM’02,pp.323-336 W.Feng,K.G.Shin,D.D.Kandlur,and D.Saha,"The BLUE Active Queue Management Algorithms,"IEEE/ACM Trans. on Networking,Vol.10(4),pp.513-528,August 2002 R.Mahajan,S.Floyd,and D.Wetherall,"Controlling High-Bandwidth Flows at the Congested Router,"ICNP 2001 T.Mori,M.Uchida,R.Kawahara,J.Pan,and S.Goto,"Identifyning Elephant Flows Through Periodically Sampled Packets,"IMC’04 M.Kodialam,T.V.Laskman,S.Mohanty,"Runs bAsed Traffic Estimator(RATE):A Simple,Memory Efficient Scheme for Per-Flow Rate Estimation,"Infocom’04
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パケットサンプリングによって得られた情報から高レートフローを特定化する簡易な技術を提供することにある。より具体的には、本発明の目的は、与えられたパケット到着率と特定化のための許容時間とから、任意のレートのフローが特定化される確率を解析的に導出して特定化曲線を明確にし、特定化に許容できる時間の上限値を満足しながら、任意の特定化曲線を与えるパラメータ設計を可能とする高レートフロー特定化方法並びにこの方法を適用した高レートフロー特定化システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る高レートフロー特定化方法は、パケットサンプリングによって得られた情報を用いるトラヒック計測結果に基づいて、許容時間内に高レートフローを特定化するステップを具備し、前記高レートフローを特定化するステップとして、与えられた計測期間内に一つ以上のパケットがサンプリングされたフローを高レートフローとして特定化するステップを用いることを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項2に係る発明では、請求項1に記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、パケット到着率と計測期間長が与えられたときに、任意のフローレートのフローの特定化確率を導出することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項3に係る発明では、請求項1または2に記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、与えられた特定化フローレートの閾値とその特定化確率を満足する特定化曲線を実現するようサンプリング周期を設計することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項4に係る高レートフロー特定化方法は、パケットサンプリングによって得られた情報を用いるトラヒック計測結果に基づいて、許容時間内に高レートフローを特定化するステップを具備し、前記高レートフローを特定化するステップにおいて、与えられた計測期間内に、タイムアウト時間以内に二個以上のパケットがサンプリングされたフローを高レートフローとして特定化することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項5に係る発明では、請求項4に記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、パケット到着率と計測期間長が与えられ、タイムアウトの長さとサンプリング周期を定めたときに、任意のフローレートのフローの特定化確率を導出することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項6に係る発明では、請求項4または5に記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、与えられた特定化フローレートの閾値とその特定化確率を満足する特定化曲線を実現する、タイムアウト時間とサンプリング周期の組を導出することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項7に係る発明では、請求項4〜6のいずれかに記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、タイムアウト時間とサンプリング周期の選択可能な複数の組から、ネットワーク運用者の任意のポリシィに従って適用する組を選択することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項8に係る発明では、請求高4に記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、パケット到着率と計測期間長が与えられ、タイムアウトの長さとサンプリング周期を定めたときに、任意のフローサイズを持つ任意のフローレートのフローの特定化確率を導出することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項9に係る発明では、請求項1または4に記載の高レートフロー特定化方法における高レートフローを特定化するステップにおいて、着目するリンクの使用率が予め定めた値に達したときに、同じく予め定めた許容時間以内に、高レートフローと特定化することを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明の請求項10に係る高レートフロー特定化システムは、パケットサンプリングによって得られた情報を用いるトラヒック計測結果に基づいて、許容時間内に高レートフローを特定化する高レートフロー特定化システムであって、任意の特定化曲線を実現するタイムアウト時間とサンプリング周期を設計するパラメータ設計手段と、測定期間中に、前記パケットサンプリング手段により着目リンクを流れるパケットをサンプリングするパケットサンプリング手段と、前記パケットサンプリング手段によるパケットサンプリング情報並びに前記タイムアウト時間の経過したフロー情報に基づいてフロー情報を記録・管理するフローテーブルと、この与えられた許容時間内に高レートフローを特定化するステップを具備し、前記フローテーブルに登録されたフローから高レートフローを特定化する高レートフロー特定化手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、与えられたパケット到着率と許容特定化時間とから、所望の特定化レート閾値とその特定化確率を満足する特定化曲線を与えるパラメータ設計を行いながら、パケットサンプリングにより簡易な方法でメモリサイズを抑えつつ、高レートフローを高い精度で特定化することが可能になるという効果が得られる。
以下に、添付の図面に示す最適実施形態に基づいて、本発明の高レートフロー特定化方法を詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る、サンプリング情報を用いた高レートフロー特定化方法を実現するためのシステム構成図である。
図2において、101はパラメータ設計装置、102はパケットサンプリング装置、103はフロー情報消去装置、104はフローテーブル、105は高レートフロー特定化装置、106は高レートフローリストである。
パラメータ設計装置101により任意の特定化曲線を実現するタイムアウト時間とサンプリング周期が設計され、パケットサンプリング装置102とフロー情報消去装置103が設定される。測定期間中は、パケットサンプリング装置102により着目リンクを流れるパケットが一定周期でサンプリングされ、その情報に基づいてフローテーブル104が更新される。
一方、フロー情報消去装置103は、タイムアウト時間が経過したフロー情報をフローテーブル104より消去する。高レートフロー特定化装置105は、フローテーブル104に登録されたフローから高レートフローを特定化し、高レートフローリスト106に出力する。
以下に、本実施形態に係るサンプリング情報を用いた高レートフロー特定化方法について、(1)動作原理、(2)特定化確率の導出をそれぞれ説明する。
(1)動作原理
フローを、発着IPアドレス、発着ポート番号、プロトコルタイプが共通のパケットの集合と定義する。そして、特定の着目するリンクの利用率が閾値(例えば0.9)に達した際に、高レートフローを特定化限界時間φ秒以内に特定化することを考える。まず、パケットサンプリングにより特定化する最も直感的な手法(Naive sampling法:以下、単純サンプリング法ともいう)について述べ、続いて、特定化精度を向上させ得る特定化方式(Short timeout法:以下、短タイムアウト法ともいう)について述べる。
(1a)Naive Sampling法(単純サンプリング法)
パケットサンプリングでは、一定周期Nパケットごとに1個のパケットか、ランダムに確率1/Nで個々のパケットがサンプリングされる。測定期間Φ内に各フローから到着するパケット数は各々のフローレートに比例するため、高レートフローであるほどサンプリングされる確率が高くなる。
そのため、単純に1個以上のパケットがサンプリングされたフローを全て高レートフローとして特定化する方法、すなわち、単純サンプリング法が考えられる。測定期間Φ内に特定化閾値f*のフローを確率H*で特定化する特定化曲線を与えるサンプリング周期Nを設計することが可能である。
この方法は直感的で実現も容易であるが、特定化の判断基準が大雑把であるため、高レートフローであっても、測定期間Φ以内に偶然サンプリングされなかったため特定化されない場合や、低レートフローであっても偶然サンプリングされたため特定化されてしまう場合が数多く発生し、特定化精度が低いことが予想される。
この状況は、図1に示すように、特定化曲線が緩やかな上昇曲線を示すことを意味し、理想的な特定化曲線(f<f*でH=0であり、f≧f*でH=1となる単位ステップ関数)からの乖離が大きくなる。f<f*における乖離が前述のFPRに相当し、f≧f*における乖離がFNRに相当する。
(1b)Short Timeout法(短タイムアウト法)
パケットサンプリングを行うルータでは、フロー状態を保持するフローテーブルが用意され、パケットがサンプリングされるごとにそのパケットが属するフローのエントリがフローテーブル中に存在するか否かを調べ、存在する場合には計測パケット数カウンタを増加させるなどのフロー状態更新処理を行い、存在しない場合には新たにそのフローのエントリをフローテーブル中に作成する。
そして、最後にサンプリングされた時刻からタイムアウト時間T内に同一フローに属するパケットが新たにサンプリングされなかった場合に、フローテーブルに保持されたフロー状態を消去する。通常のパケットサンプリングはフローサイズやフロー時間といった統計値の収集を目的としており、Tは通常、15秒や30秒といった十分に大きな時間に設定される。
しかし、パケットサンプリングの目的を高レートフローの特定化に限定した場合、必ずしもTを大きく設定する必要はない。高レートフローのパケットは短い間隔で到着することから、そのパケットがサンプリングされる間隔は短くなる傾向にある。そこでTを数サンプリング周期〜数10サンプリング周期という短い時間に設定し、その間に、2個以上のパケットがサンプリングされたフローを高レートフローとして特定化する方法、すなわち、短タイムアウト法が考えられる。
図3に、測定期間Φ内に4本のフローから合計で12個のパケットがサンプリングされる場合の例を示す。図中、黒丸がサンプリング位置を示している。サンプリングは一定のパケット数Nごとに実施され、T=2Nである場合、フロー(4)のみが高レートフローとして特定化される。
また、低レートフローのパケット到着間隔は長いことから、偶然、低レートフローのパケットがサンプリングされた場合も、短い時間に設定されたT以内に再度、同一のフローに属するパケットがサンプリングされる可能正は極めてまれであるため、この方法では、低レートフローが誤って特定化される確率(FPR)が小さく抑えられ、特定化精度が向上する。
上述のように、短タイムアウト法の原理は非常に単純であり、実装が容易である。また、フローテーブルに作成されたフロー状態は短い時間で消去されるため、所要メモリサイズが小さくてすむという利点もある。
(2)特定化確率の導出
ここでは、単純サンプリング法と短タイムアウト法の特定化確率を解析的に導出し、特定化レート閾値f*とその特定化確率H*を実現するためのパラメータ設定法について述べる。
〔前提〕
パケットは全て固定サイズP(bytes)とし、一定周期Nパケットごとに1個のパケットをサンプリングする。着目しているリンクの伝送容量がC(bps)で、リンク使用率がρであるときに、高レートフローの特定化を特定化許容時間φ(s)以内に行う。パケットの到着率をΛ(pkts/s)とするとΛ=ρC/8pとなるが、測定期間Φの間、Λは一定であるとする。測定期間Φの間に到着する総パケット数をL、総サンプリングパケット数をDとすると、L=Λφ、D=L/Nとなる。
サイズがs(pkts)、継続時間がη(s)のフローのフローレートfを、
Figure 0004454506
と定義する。さらに、フローレートがfのフローの測定期間Φにおけるトラヒック比率pを
Figure 0004454506
と定義する。
全てのフローについて、測定期間Φ中、fが一定であり、その結果pも一定であると仮定する。また、測定期間Φに対して全てのフローのηは十分に大きく、測定期間Φ中は常にアクティブであると仮定する。
多重されているフロー数が十分に多い場合、サンプリングされるパケットは各々独立であり、サンプリングされたパケットがトラヒック比率pのフローに属している確率は測定期間Φの間、常にpとなる。フローレートfはpに比例することから、fの代わりにpに対する特定化確率Hを導出する。また、特定化の閾値をf*で規定する代わりにp*で規定し、与えられたφとΛから、トラヒック比率がp*のフローを確率H*で特定化することを考える。
(2a)Naive sampling法(単純サンプリング法)
単純サンプリング法では、D個の総サンプリングパケット中、1個以上のパケットがサンプリングされたフローを高レートフローとして特定化するため、トラヒック比率がpのフローの特定化確率H(p)は、
Figure 0004454506
となる。
よって、p=p*のフローの特定化確率をH*とするためには、Dを
Figure 0004454506
とすればよい。よってサンプリング周期Nを、
Figure 0004454506
と設定すればよい。フローテーブルにエントリされるフロー数の最大値はDであり、必要メモリサイズはDとなる。
(2b)短タイムアウト法
タイムアウト時間Tを、Kを任意の整数をとるパラメータとしてT=KNで与える。そして、パラメータKとNを調整することにより任意の特定化曲線を実現する。以下に、トラヒック比率がpのあるフローに着目し、その特定化確率H(p)を導出する。区間A(d)を測定期間Φ内の任意の連続するd個のサンプリングが行われる区間と定義する。d=Dのとき、A(d)=Φとなる。
そしてq(p,d,j)を、区間A(d)において着目フローのパケットがj個サンプリングされ、かつ、着目フローがこの間特定化されない確率と定義する。T以内に2個以上のパケットがサンプリングされると特定化されるため、着目フローが特定化されないためにはサンプリング位置がK+1以上離れる必要がある。
よって、
Figure 0004454506
と定義すると、j>Jに対してq(p,D,j)=0となる。よって、H(p)は次式で与えられる。
Figure 0004454506
以下では、0≦j≦Jの各jに対するq(p,D,j)を導出する。
まず、j=0の時は必ず特定化されず、D個のサンプリングにおいて着目フローのパケットが一つもサンプリングされない確率は(1−p)となることから、q(p,D,0)は、
Figure 0004454506
となる。
j≧1に対するq(p,D,j)を算出するために、r(p,d,j,v)を区間A(d)において着目フローのパケットがj個サンプリングされ、かつ、最後(j番目)のサンプリング位置が区間A(d)の最後のサンプリング位置から遡ることv番目のサンプリング位置であり、かつ、着目フローがこの間、特定化されない確率と定義する。
j=1のときは必ず特定化されないことから、r(p,d,1,v)はvの値とは無関係に1≦d≦Dの任意のdに対して
Figure 0004454506
で与えられ、q(p,D,1)は次式で得られる。
Figure 0004454506
最後に、2≦j≦Jの場合について考える。図4に示すように、区間A(d)を、先頭から着目フローのj−1番目のサンプリング位置までの区間A(d)と、残る区間A(d)に分割して考える。但し、区間A(d)とA(d)内のサンプリングパケット数を、各々、dとdとする(d+d=d)。
区間A(d)において着目フローが検出されない確率はr(p,d,j−1,1)で与えられる。またそのとき、A(d)において着目フローの全てのサンプリング位置は各々、K+1以上離れる必要があることから、dの取り得る最小値は(j−2)(K+1)+1となる。
一方、着目フローのj−1番目とj番目のサンプリング位置がK+1以上離れるためには、dがd−v−K以下である必要がある。また、区間A(d)において、末尾からvのサンプリング位置に唯一つ着目フローのパケットがサンプリングされる確率は
Figure 0004454506
で与えられる。よって、r(p,d,j,v)は、
Figure 0004454506
で得られる。
vがv>D−(j−1)(K+1)のとき、r(p,D,j,v)=0となるため、q(p,D,j)が次のように得られる。
Figure 0004454506
以下に、測定期間Φ内でトラヒック比率pのフローが特定化される確率H(p)の導出手順をまとめる。
(a):式(5)よりq(p,D,0)を算出
(b):式(6)より、1≦v≦Dの各vに対してr(p,D,1,v)を算出し(q(p,D,1)の算出に必要)、1≦d≦D-K-1の各dに対してr(p,d,1,1)を算出(r(p,d,2,v)の算出に必要)
(c):式(7)よりq(p,D,1)を算出
(d):以下の手順を2≦j≦Jの各jに対してjの昇順に反復
(d1)式(8)より、1≦v≦D−(j−1)(K+1)の各vに対してr(p,D,j,v)を算出し(q(p,D,j)の算出に必要)、(j−1)(K+1)+1≦d≦D−K−1の各dに対してr(p,d,j,1)を算出(r(p,d,j+1,v)の算出に必要、ただしj=Jのときは不要)
(d2)式(9)よりq(p,D,j)を算出
(e):式(4)よりH(p)を算出
N=L/DであるためLが与えられたとき、上記手順により特定化閾値p*のフローを確率H*で特定化するKとNの組を数値的に得ることができる。また、フローテーブルには過去K個のサンプルパケットから得られたフロー状態のみが保持され、同時にテーブル上に保持されるフロー数は最大でもK本であるため、必要メモリサイズはKとなる。
次に、本発明の数値評価結果について説明する。
〔数値評価〕
具体的な数値を用いて実現される特定化曲線を調べ、短タイムアウト法の基本特性を明らかにする。
パケットサイズをP=1500(Bytes)とし、着目リンクの伝送容量をC=10G(bps)とする。また、着目リンクの使用率がρ=0.9の時に、特定化限界時間φ=0.1(s)以内に高レートフローを特定化する場合を考える。このとき、測定期間Φに到着する総パケット数はL=75000となる。短タイムアウト法の特性はタイムアウト時間Kとサンプリング周期Nによって決まるが、N=L/Dであるため、Kと総サンプリング数Dの値に応じて各種検討を行う。
〔設計パラメータKとDに関する評価〕
図5に、DをD=100で固定しKを1から16の範囲で変えた場合の、また、図6にKをK=4で固定しDを10から10000の範囲で変えた場合の特定化曲線を各々示す。KやDが増加するほど、2個以上のパケットが測定期間内にサンプリングされる確率が全てのフローにおいて増加するため、特定化確率が増加している。
しかし、KやDを変えても特定化曲線の形には大きな変化はなく、ほぼ平行移動することがわかる。特定化の閾値として任意の点(p*,H*)を与えることにより、設定するべきKとDの値の組合せと、その時の特定化曲線が決定する。
図7に、H*=0.5としp*を0.01、0.05、0.1にした場合について、KとDの取り得る可能な組合せを各々示す。ある(p*,H*)を実現する可能なKとDの組合せは複数存在し、Kが増加するほど対応するDの値は減少する。必要メモリサイズはKであり、一方、サンプリング間隔NはDに反比例することから、DとNの間にはトレードオフが成立することになる。但し、特定化閾値p*が増加するほど、KとDをともに小さくすることができる。
ところで、短タイムアウト法は連続するK+1個のパケットサンプリングにおいて同一のフローのパケットがサンプリングされるか否かを特定化の判断基準にしているため、測定期間中の総サンプリング数Dは、D≧K+1を満たす必要がある。Kの増加に対して対応するDは減少するが、Kの取り得る最大値をKmax、Dの取り得る最小値をDminとすると、Dmin=Kmax+1が成立する。
図7では、(Kmax,Dmin)に相当する点が示されている。なお、Kの取り得る最小値は1であり、この時に対応するDの値がDの取り得る最大値Dmaxとなる。
表1に、複数のp*とH*の組に対して各々定まるKmaxの値を示す。p*が大きなほど、もしくはH*が小さなほど、特定化確率を全体的に下げる(特定化曲線を右にシフトさせる)必要があるため、Kmaxは減少している。
Figure 0004454506
〔特定化精度に関する評価〕
前述したように、ある(p*,H*)を実現するKとDの値には複数の組合せが存在する。ここでは、これら複数の可能な組合せにより、短タイムアウト法の特定化精度がどのように変化するかを明らかにする。また、単純サンプリング法との特定化精度に関する比較を行う。
図8〜図10に、p*=0.01に対して、H*=0.01、0.5、0.99とした時の特定化曲線を各々示す。各図では、Kの値としてKmin=1と、表1に示すKmaxに加え、いくつかの値について短タイムアウト法を評価している。
全ての特定化曲線は点(p*,H*)を通るが、短タイムアウト法は単純サンプリング法と比較してp=p*における切り分けがシャープであり、特定化精度を大きく向上することがわかる。また、短タイムアウト法はKが小さなほど(Dが大きなほど)特定化曲線の傾きが急となり、特定化精度が向上することがわかる。
H*=0.5のとき、FPRとFNRはほぼ等しくなるが、H*が小さな場合、FPRを抑えることができる反面、FNRが増大する。反対にH*が大きな場合、FNRを抑えることができる反面、FPRが増大する。H*をどの値に設定するかは、FPRとFNRのどちらを重視するかによって決まる。位後の評価では、H*=0.5と設定する。
〔フローサイズが特定化確率に及ぼす影響〕
特定化確率の導出に際して、着目フローの継続時間が十分に長く、測定期間中は常にアクティブであることを想定した。しかし、一般には、全てのフローがこの条件を満たすわけではないので、ここでは測定期間の一部においてのみアクティブなフローの特定化確率を導出し、フローサイズが特定化確率に及ぼす影響について評価する。
トラヒック比率がpでサイズがs(pkts)で継続時間がη(s)のフローが、測定期間φ(s)内においてアクティブである期間の平均長をζ(s)とする。便宜上、測定が開始された時刻をT=ηとすると、着目フローの先頭のパケットが着目リンクに到着し始める時刻が0<T<η+φであるとき、着目セッションの一部もしくは全体が測定期間内においてアクティブとなる。着目フローの開始点がランダムであると仮定すると、ζは、
Figure 0004454506
となる。
よって、このフローが計測期間Φ内にて経験するサンプリング機会の平均回数(着目フローがアクティブの間に実施されるサンプリングの平均回数)をD(p,s)とすると、
Figure 0004454506
となる。
サイズsが十分に大きいときD(p,s)はDに漸近する。D(p,s)<Dのフローに対する特定化のための計測は、実質的には総サンプリング数がD(p,s)となる期間実施される。よってD(p,s)<Dのフローの平均特定化確率は、特定化確率の導出においてDをD(p,s)とすることにより算出できる。
図11に、(p*,H*)=(0.01,0.5)を与えてKとDを設計したときの、p=0.05のフローについてサイズを横軸にとった平均特定化確率を示す。やはりKmin=1とKmax=166の場合を含む、Kのいくつかの場合について示している。図9に示すように、トラヒック比率がp=5p*=0.05でサイズが十分に大きなフローの特定化確率は1に近い値を示すが、このことは図11でも確認される。
しかし、同じフローレート(トラヒック比率)p=0.05のフローであっても、サイズsが小さくなるにつれて、急激に特定化確率は減少することがわかる。このことは、短タイムアウト法は高レートでかつサイズの大きなフローを特定化することを意味する。高レートであってもサイズの小さなフローは他のフローに与える影響が小さいことから、短タイムアウト法はそのようなフローの特定化を避けることができ、より効果的な特定化が可能である。
図12に、Kmin=1とKmax=166の各々の場合について、低レートフロー(p=0.002)、閾値に相当するフロー(p=0.01)、高レートフロー(p=0.05)の平均特定化確率をフローサイズsに対して示す。短タイムアウト法が、高レートかつサイズの大きいフローのみを特定することが確認できる。
また、図11,図12より、Kが大きな(Dが小さな)ほど、より大きなサイズのフローのみを特定化する傾向は強くなることが確認できる。
〔特定化許容時間の及ぼす影響〕
これまでの評価は特定化許容時間φを0.1秒に固定して評価を行ったが、本節ではφが及ぼす影響について評価する。表2にφ=0.01、0.1、1(s)としたときの、(p*,H*)=(0.01,0.5)におけるKとDの許容上限値と、サンプリング間隔Nの下限・上限値を各々まとめる。
Figure 0004454506
φを変えても、p*とH*が同じであればKmaxとDmaxは変化せず、また、Kの値に対応するDの値も変化しない。そのため、特定化曲線は影響を受けない。しかし、N=L/Dであり、Lはφによって決まるため、φが変化するとNが変化し、Nの上限・下限値も変化している。φが増加するほどNを大きく広げることができる。
さらに、φが変化するとD(p,s)が影響を受けるため、フローサイズsに対する特定化確率が変化する。図13に、p=0.05の平均特定化確率をsに対して示す。あるサイズのフローが測定期間内でアクティブである時間割合はφが増加するほど低下するため、φが増加するほど大きなサイズのフローのみを特定化する傾向が増加する。
〔リンク使用率の及ぼす影響〕
これまでの評価は、高レートフローの特定化を開始するトリガとなる対象リンクのリンク使用率ρを0.9に固定して評価を行ったが、本節ではρが及ぼす影響について評価する。フローレートfに対して、トラヒック比率はp=8P・f/ρCとなるため、fが同じであってもρが変わればpも変化する。
そこで、C=10G(bps)のリンクにおいて、f*=8.33×103(pkts/s)(100M(bps)に相当)のフローを0.5の確率で特定化することを考える(p*=1/100ρ,H*=0.5)。表3に、いくつかのρに対して算出されたKとDの許容最大値と、Nの上限・下限値をまとめる。
Figure 0004454506
ρが増加するにつれてp*が減少するため、特定化確率を全体的に上げる必要がある。その結果、KmaxとDmax(Kminに対応するDの設定値)は共に増加する。ところで、計測期間Φ内に到着する総パケット数LはL=ρCφ/8Pであり、ρに比例して増加するが、表3よりDmaxの増加度合いの方が大きいことがわかる。
ところがNmin=L/Dmaxであるため、Nminはρの増加に対して減少する。また、Dmin(=Kmax+1)はρに比例して増加するため、Nmaxはρの変化に対してほとんど一定となる。
次に、ρの違いが特定化曲線に及ぼす影響について評価する。図14に、ρ=0.6、0.7、0.8、0.9における特定化曲線をK=Kmin=1とK=Kmaxの各々の場合について示す。ただし、横軸はpではなく、fでプロットしてある。K=1に対応するDの値(Dmax)と、Kmaxおよび対応するDの値(Dmin=Kmax+1)は表3に示すようにρの値に応じて各々異なるが、特定化曲線はほとんど同一となる。
また、図15に、f=5f*のフローの平均特定化確率をフローサイズsに対して示す。特定化曲線と同様、フローサイズに対する平均特定化確率についてもρの値とはほとんど無関係となった。以上の結果から、特定化の閾値に用いるフローレートfが同じであれば、特定化曲線やフローサイズに対する平均特定化確率は特定化を開始するリンク負荷ρの値とは無関係に定まることがわかる。
〔特定化実施フロー〕
以下に、短タイムアウト法を用いた高レートフローの特定化実施フローをまとめる。
(a)リンク使用率ρと特定化許容時間φを設定
(b)(p*,H*)を設定→可能な(K,N)の組が決定
(c)(K,N)をポリシィに従い選択
〔パラメータ設定方法〕
ここでは、数値評価で得られた結果をもとに、短タイムアウト法のパラメータ(K,N)の設計方法に関して考察する。ある(p*,H*)を実現するKとD(実際にはNを設計)の値には複数の組合せが存在するため、短タイムアウト法を実施するためには具体的にどの組合せを選ぶかが問題になる。
表4に、設計パラメータKとNの選び方によってどのような影響が生じるかをまとめる。
Figure 0004454506
Kが小さいほど、対応するDの値が大きくなるため対応するNの値は小さくなる。まず、Kが小さな(Nが小さな)ほど、フローテーブルに必要なメモリ量は小さくなり、サンプリング間隔も小さくなる。また、Kが小さな(Nが小さな)ほど、特定化精度は向上する。
一方、高レートフローの中からさらに特定化されるフローをサイズの大きなものに限定する能力は、Kが大きな(Nが大きな)ほど向上する。このように、K(N)の大小には長所・短所があるため、どのようなKとNの組合せを選ぶかはネットワーク運用者のポリシィの問題となる。表5に、設計ポリシィの例をまとめて示す。
Figure 0004454506
以上説明した記実施形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更または改良等を行ってもよいことはいうまでもない。
特定化曲線の例 本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図 短タイムアウト法の高レートフロー特定化例 区間分割の例 いくつかのKに対する特定化曲線 いくつかのDに対する特定化曲線 KとDの関係を表す特定図 (p*,H*)=(0.01,0.01)とした時の特定化曲線 (p*,H*)=(0.01,0.5)とした時の特定化曲線 (p*,H*)=(0.01,0.99)とした時の特定化曲線 p*=0.05のフローのフローサイズに対する特定化確率 三つのp*のフローのフローサイズに対する特定化確率 様々なφにおけるフローサイズに対する特定化確率 様々なρにおける特定化確率 様々なρにおけるフローサイズに対する特定化確率
符号の説明
101 パラメータ設計装置
102 パケットサンプリング装置
103 フロー情報消去装置
104 フローテーブル
105 高レートフロー特定化装置
106 高レートフローリスト

Claims (8)

  1. パケットサンプリングによって得られた情報を用いるトラヒック計測結果に基づいて、許容時間内に高レートフローを特定化する高レートフロー特定化システムであって、
    予め定められた測定期間中に、着目リンクを流れるパケットを予め定めたサンプリング周期でサンプリングして、フロー単位でパケット数のフローテーブルへの登録と更新を行うパケットサンプリング手段と、
    上記フローテーブルにアクセスして、予め定められたタイムアウト時間T内に同一フローに属するパケットが新たにサンプリングされなかった場合、当該フロー情報を上記フローテーブルから消去するフロー情報消去手段と、
    記フローテーブルに登録されたフローから、上記タイムアウト時間T内に2つ以上のパケットがサンプリングされたフローを上記高レートフローとして特定する高レートフロー特定手段と
    上記パケットサンプリング手段におけるサンプリング周期Nおよび上記フロー情報消去手段におけるタイムアウト時間Tを設定するパラメータ設計手段と
    を有することを特徴とする高レートフロー特定化システム。
  2. 請求項1に記載の高レートフロー特定化システムであって、
    上記パラメータ設計手段は、
    下記の手順1,2,3により、上記フロー情報消去手段に対して設定するタイムアウト時間Tと上記パケットサンプリング手段に対して設定するサンプリング周期Nの組を求めることを特徴とする高レートフロー特定化システム。
    <手順1>
    (1−1)予め与えられたパケット到着率Λと上記許可時間φおよびタイムアウト時間Tとサンプリング周期Nを用いて、
    以下の手順2により、任意のフローレートのフローfが高フローレートとして特定化される確率(特定化確率)Hを導出する。
    <手順2>
    (2−1)上記パケット到着率Λと上記許可時間φを用いて、該許可時間φの間に到着するパケットの総数(総パケット数)LをL=Λ×φで求め、
    (2−2)上記総パケット数Lと上記サンプリング周期Nを用いて、上記許可時間φの間にサンプリングするパケット数(総サンプリングパケット数)DをD=L÷Nで求め、
    (2−3)フローレートfのフローの上記許可時間φにおけるトラヒック比率pをp=f÷Λで求め、
    (2−4)上記タイムアウト時間Tを上記サンプリング周期Nから特定するパラメータKをK=T÷Nで求め、
    (2−5)上記許可時間φ内の任意の連続するd個のサンプリングが行われる区間A(d)においてサンプリングされたj個のパケットからなる上記トラヒック比率pの着目フローが区間A(d)において高レートフローとして特定されない確率q(p,d,j)と、
    上記総サンプリングパケット数Dおよび上記パラメータKを用いて、
    下記の数1,2の式により、
    上記着目フローのパケット数jの最大値J、および、上記計測期間長φ内で、上記トラヒック比率p(フローレートf≡p×Λ)の着目フローが、高レートフローとして特定される特定確率H(p)を算出する。
    Figure 0004454506
    Figure 0004454506
    <手順3>
    (3−1)N=L÷D=(Λ×φ)÷D=T÷Kであることから、
    与えられた上記許可時間φと上記パケット到着率Λを用いて、
    上記数2から、
    任意のフローを高レートフローとして特定化する際に用いる閾値としてのトラヒック比率p*(特定化閾値)のフローを、特定化確率H(p)*で、高レートフローとして特定化するための上記総サンプリングパケット数Dと上記パラメータKとの組を求め、該組に対応する上記サンプリング周期N(N=(Λ×φ)÷D)と上記タイムアウト時間T(T=K×N)との組を求める。
  3. 請求項2に記載の高レートフロー特定化システムであって、
    上記パラメータ設計手段は、
    上記求めたタイムアウト時間とサンプリング周期の組から、ネットワークの運用ポリシィに従って適用する組を選択することを特徴とする高レートフロー特定システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の高レートフロー特定化システムであって、
    着目するリンクの使用率を監視する手段を有し、
    着目するリンクの使用率が予め定められた値に達したときに、高レートフロー特定化を行う
    ことを特徴とする高レートフロー特定システム。
  5. パケットサンプリングによって得られた情報を用いるトラヒック計測結果に基づいて、許容時間内に高レートフローを特定化する高レートフロー特定化方法であって、
    パケットサンプリング装置により、予め定められた測定期間Φ中に、着目リンクを流れるパケットを予め定めた周期(Nパケット)毎にサンプリングして、フロー単位でパケット数のフローテーブルへの登録と更新を行い、
    フロー情報消去装置により、上記フローテーブルにアクセスして、予め定められたタイムアウト時間T内に同一フローに属するパケットが新たにサンプリングされなかった場合、当該フロー情報を上記フローテーブルから消去し、
    高レートフロー特定装置により、上記フローテーブルに登録されたフローから、上記タイムアウト時間T内に2つ以上のパケットがサンプリングされたフローを上記高レートフローとして特定し、
    パラメータ設計装置により、上記パケットサンプリング装置におけるサンプリング周期Nおよび上記フロー情報消去装置におけるタイムアウト時間Tを設定する
    ことを特徴とする高レートフロー特定化方法。
  6. 請求項5に記載の高レートフロー特定化方法であって、
    上記パラメータ設計装置において、
    下記の手順1,2,3により、上記フロー情報消去装置に対して設定するタイムアウト時間Tと上記パケットサンプリング装置に対して設定するサンプリング周期Nの組を求めることを特徴とする高レートフロー特定化方法。
    <手順1>
    (1−1)予め与えられたパケット到着率Λと上記許可時間φおよびタイムアウト時間Tとサンプリング周期Nを用いて、
    以下の手順2により、任意のフローレートのフローfが高フローレートとして特定化される確率(特定化確率)Hを導出する。
    <手順2>
    (2−1)上記パケット到着率Λと上記許可時間φを用いて、該許可時間φの間に到着するパケットの総数(総パケット数)LをL=Λ×φで求め、
    (2−2)上記総パケット数Lと上記サンプリング周期Nを用いて、上記許可時間φの間にサンプリングするパケット数(総サンプリングパケット数)DをD=L÷Nで求め、
    (2−3)フローレートfのフローの上記許可時間φにおけるトラヒック比率pをp=f÷Λで求め、
    (2−4)上記タイムアウト時間Tを上記サンプリング周期Nから特定するパラメータKをK=T÷Nで求め、
    (2−5)上記許可時間φ内の任意の連続するd個のサンプリングが行われる区間A(d)においてサンプリングされたj個のパケットからなる上記トラヒック比率pの着目フローが区間A(d)において高レートフローとして特定されない確率q(p,d,j)と、
    上記総サンプリングパケット数Dおよび上記パラメータKを用いて、
    下記の数3,4の式により、
    上記着目フローのパケット数jの最大値J、および、上記計測期間長φ内で、上記トラヒック比率p(フローレートf≡p×Λ)の着目フローが、高レートフローとして特定される特定確率H(p)を算出する。
    Figure 0004454506
    Figure 0004454506
    <手順3>
    (3−1)N=L÷D=(Λ×φ)÷D=T÷Kであることから、
    与えられた上記許可時間φと上記パケット到着率Λを用いて、
    上記数2から、
    任意のフローを高レートフローとして特定化する際に用いる閾値としてのトラヒック比率p*(特定化閾値)のフローを、特定化確率H(p)*で、高レートフローとして特定化するための上記総サンプリングパケット数Dと上記パラメータKとの組を求め、該組に対応する上記サンプリング周期N(N=(Λ×φ)÷D)と上記タイムアウト時間T(T=K×N)との組を求める。
  7. 請求項6に記載の高レートフロー特定化方法であって、
    上記パラメータ設計装置において、
    上記求めたタイムアウト時間とサンプリング周期の組から、ネットワークの運用ポリシィに従って適用する組を選択することを特徴とする高レートフロー特定方法。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の高レートフロー特定化方法であって、
    着目するリンクの使用率を監視し、
    着目するリンクの使用率が予め定められた値に達したときに、高レートフローの特定化を行うことを特徴とする高レートフロー特定方法。
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