JP4452546B2 - 積層体膜、積層膜の製造方法、絶縁膜ならびに半導体装置 - Google Patents
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Description
(A)ポリベンゾオキサゾール前駆体を縮合させてなるポリベンゾオキサゾール膜(以下、(A)膜ともいう)と、
(B)下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を加水分解、縮合して得られる加水分解縮合物を加熱してなる膜(以下、(B)膜ともいう)と、を含む。
(式中、R1は1価の有機基を示す。)
RaSi(OR2)4−a ・・・・・(2)
(式中、Rはフッ素原子または1価の有機基、R2は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR3)4 ・・・・・(3)
(式中、R3は1価の有機基を示す。)
R4 b(R5O)3−bSi−(R8)d−Si(OR6)3−cR7 c(4)
〔式中、R4〜R7は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、bとcは同一または異なり、0〜2の整数、R8は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
本発明の積層膜において、前記(A)膜は、前記(B)膜の膜厚に対して1/5〜1/1000の膜厚を有することができる。
Siを含有し、かつO、C、N、Hの群から選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有する基板の上に、(A)カルボキシル基またはエステル基を有するビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸化合物とを反応させて得られるポリベンゾオキサゾール前駆体を縮合させてなるポリベンゾオキサゾール膜を形成する工程と、
前記ポリベンゾオキサゾール膜の上に、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物とを加水分解、縮合して得られる加水分解縮合物を加熱してなる膜を形成すること、を含む。
(式中、R1は1価の有機基を示す。)
RaSi(OR2)4−a ・・・・・(2)
(式中、Rはフッ素原子または1価の有機基、R2は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR3)4 ・・・・・(3)
(式中、R3は1価の有機基を示す。)
R4 b(R5O)3−bSi−(R8)d−Si(OR6)3−cR7 c ・・・・・(4)
〔式中、R4〜R7は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、bとcは同一または異なり、0〜2の整数、R8は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される
基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
本発明の製造方法において、前記(B)膜の上にSiを含有し、かつO、C、N、Hの群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する膜をさらに形成すること、を含むことができる。
本発明の積層膜は、(A)ポリベンゾオキサゾール前駆体を縮合させてなるポリベンゾオキサゾール膜と、
(B)下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を加水分解、縮合して得られる加水分解縮合物を加熱してなる膜と、を含む。以下、それぞれの膜について説明する。
(式中、R1は1価の有機基を示す。)
RaSi(OR2)4−a ・・・・・(2)
(式中、Rはフッ素原子または1価の有機基、R2は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR3)4 ・・・・・(3)
(式中、R3は1価の有機基を示す。)
R4 b(R5O)3−bSi−(R8)d−Si(OR6)3−cR7 c(4)
〔式中、R4〜R7は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、bとcは同一または異なり、0〜2の整数、R8は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
1.1.(A)膜
本発明の積層体に含まれる(A)膜は、ポリベンゾオキサゾール前駆体を縮合させてなるポリベンゾオキサゾール膜である。まず、ポリベンゾオキサゾール前駆体について説明する。ポリベンゾオキサゾール前駆体は、ビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸化合物とを反応させて得られる。以下に、ポリベンゾオキサゾール前駆体に用いられるビスアミノフェノール化合物およびジカルボン酸化合物について説明する。
本発明に用いるビスアミノフェノール化合物は、単環型、ビフェニル型、フルオレン型のものである。これらは単独でもよく、また2種類以上を組み合せて使用してもよい。
本発明の(A)膜ためのジカルボン酸化合物としては芳香族ジカルボン酸化合物が好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、加熱により架橋するエチニル、フェニルエチニル、アルキルエチニル、ビフェニレン、及び内部アセチレン、シアネート基、マレイミド基、エポキシ基、アリル基などの架橋性基を有するジカルボン酸化合物を組み合わせて使用しても良い。これら架橋性基を有するジカルボン酸化合物を用いることで、より耐熱性を向上させることができる。
本発明の(A)膜にかかるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法の例としては、上記のビスアミノフェノール化合物の少なくとも1種と、ジカルボン酸化合物とを用いて、従来の酸クロリド法、活性化エステル法、ポリリン酸やジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下で縮合反応等の方法を挙げることができる。これらの製造方法の中で、例えば、酸クロリド法では、使用する酸クロリドは、まず、N,N'−ジメチルホルムアミド等の触媒存在下で、ジカルボン酸化合物と過剰量の塩化チオニルとを、室温ないし130℃程度の温度で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した後、残査をヘキサン等の溶媒で再結晶することにより得ることができる。このようにして製造したジカルボン酸クロリドを、ビスアミノフェノール化合物と共に、通常N−メチル−2−ピロリドン、N,N'−ジメチルアセトアミド等の極性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、室温ないし−30℃程度の温度で反応させることにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができる。
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコール1−モノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、4−エチルシクロヘキサノン、フェニルシクロヘキサノン、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールプロピルエーテル、トリプロピレングリコールブチルエーテル等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の積層体にかかる(B)膜は、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を加水分解、縮合して得られる加水分解縮合物を加熱してなる膜である。
(式中、R1は1価の有機基を示す。)
RaSi(OR2)4−a ・・・・・(2)
(式中、Rはフッ素原子または1価の有機基、R2は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR3)4 ・・・・・(3)
(式中、R3は1価の有機基を示す。)
R4 b(R5O)3−bSi−(R8)d−Si(OR6)3−cR7 c・・・・・(4)
〔式中、R4〜R7は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、bとcは同一または異なり、0〜2の整数、R8は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
ここで、本発明における加水分解物とは、上記化合物(1)〜(4)に含まれるR1O−基,R2O−基,R3O−基,R5O−基およびR6O−基のすべてが加水分解されている必要はなく、例えば、1個だけが加水分解されているもの、2個以上が加水分解されているもの、あるいは、これらの混合物であってもよい。また、本発明における加水分解縮合物は、化合物(1)〜(4)の加水分解物のシラノール基が縮合してSi−O−Si結合を形成したものであるが、本発明では、シラノール基がすべて縮合している必要はなく、僅かな一部のシラノール基が縮合したもの、縮合の程度が異なっているものの混合物などをも包含した概念である。以下に、(B)膜のための加水分解縮合物を得るための化合物について説明する。
一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物1」という)では、式中のR1の1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物2」という)では、式中、RおよびR2の1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。また、Rは1価の有機基、特にアルキル基またはフェニル基であることが好ましい。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。一般式(2)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
トリ−tert−ブトキシシラン、フルオロトリフェノキシシランなど;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシランなど;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキ
シシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルトリメトキシシランなど;を挙げることができる。
一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物3」という)では、R3で表される1価の有機基としては、先の一般式(2)と同様な有機基を挙げることができる。化合物3の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。
一般式(4)で表される化合物(以下、「化合物4」という)では、式中R4〜R7で表される1価の有機基としては、先の一般式(2)と同様な有機基を挙げることができる。一般式(4)のうち、R8が酸素原子の化合物としては、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチ
ルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサンなどを挙げることができる。
−トリエトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシランなどを挙げることができる。
)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ-t- ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメト
キシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼンなど挙げることができる。
(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼンなどを好ましい例として挙げることができる。
本発明の(B)膜を形成するための膜形成用組成物は、上記化合物1〜4の群から選ばれる少なくとも1種のシラン化合物を加水分解縮合させて得られる。この加水分解縮合反応の際に、触媒を用いて行われる。触媒としては、金属キレート化合物、酸触媒、アルカリ触媒などが用いられる。なかでも、アルカリ触媒を好適に用いることができる。
ン、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−n−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−t−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−n−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−i−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−sec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ−t−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラキス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)チタン、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセテート)チタン、トリス(アセチルアセトナート)モノ(エチルアセトアセテート)チタンなどのチタンキレート化合物;トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−i−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−n−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−t−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−n−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−i−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−sec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−t−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリス(アセチルアセトナート)モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジルコニウムキレート化合物;トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアルミニウムキレート化合物;などを挙げることができ、好ましくはチタンおよび/またはアルミのキレート化合物。特に好ましくはチタンのキレート化合物を挙げることができる。これらの金属キレート化合物は、1種あるいは2種以上を同時に使用しても良い。
本発明において、(B)膜のための膜形成用組成物は、上記化合物1〜4の群から選ばれる少なくとも1種のシラン化合物の加水分解縮合物が有機溶媒に溶解または分散されたものである。加水分解縮合物を溶解または分散させるための有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒および非プロトン系溶媒の群から選ば挙げることができる。これらの有機溶剤の中で、特に下記一般式(7)で表される有機溶剤が特に好ましい。
(R9およびR10は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはCH3CO−から選ばれる1価の有機基を示し、ggは1〜2の整数を表す。)以上の有機溶媒は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。本発明に使用する膜形成用組成物は、アルコキシシラン加水分解縮合物を構成する化合物1〜4を加水分解および/または縮合する際に、同様の溶媒を使用することができる。
(B)膜のための膜形成用組成物は、たとえば、上述の有機溶媒中に化合物1〜4から選択されるシラン化合物を混合して、水を連続的または断続的に添加して、加水分解し、縮合させることにより調製される。
本発明の積層体は、(A)膜のための膜形成用組成物を基材に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を加熱することにより(A)膜を形成する工程と、
前記(A)膜の上に、(B)膜のための膜形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜に加熱などの硬化処理を施すことにより、(B)膜を形成する工程を含む。
本発明の絶縁膜は、前記積層体を含む。本発明の積層体とCVD法により形成された膜とを積層して半導体装置の層間絶縁膜などとして用いる場合には、CVD膜と接する膜が(A)膜であることが好ましい。これは、(A)膜は(B)膜と比してCVD膜と塗膜との密着性が高いためである。また、このとき各膜の厚さは、(A)膜の膜厚が(B)膜の膜厚に対して好ましくは、1/5〜1/1000であり、より好ましくは、1/10〜1/100である。(A)膜の膜厚が、(B)膜の1/5を越えた場合、絶縁膜の実効誘電率が大きくなってしまい、一方、(B)膜の1/1000未満であるとCVD膜との密着性改良効果が小さくなる。
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、以下の記載は、本発明の態様例を概括的に示すものであり、特に理由なく、かかる記載により本発明は限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の部および%は、特記しない限り、それぞれ重量部および重量%であることを示している。また、各種の評価は、次のようにして行なった。
(比誘電率の評価)
8インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて組成物試料を塗布し、ホットプレート上で80℃で1分間、窒素雰囲気200℃で1分間基板を乾燥した。さらにこの基板を420℃の窒素雰囲気のホットプレートで60分間基板を焼成した。得られた膜に対して、蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成させ比誘電率測定用サンプルを作成
した。該サンプルを周波数100kHzの周波数で、横河・ヒューレットパッカード(株)製、HP16451B電極およびHP4284AプレシジョンLCRメータを用いてCV法により当該塗膜の比誘電率を測定した。
積層膜の密着性は、基板を80℃の温水に5時間浸漬した後、100℃のホットプレートで基板を乾燥した後、基板の最上層にエポキシ樹脂を用いてスタッドピン10本を固定し、150℃で1時間乾燥させた。このスタッドピンをセバスチャン法を用いて引き抜き試験行い、以下の基準で密着性を評価した。
×:CVD膜と塗膜の界面での剥離発生
3.2.1.(A)膜のためのポリベンゾオキサゾール前駆体の調製
窒素ガスフロー下で、9,9−ビス(4−((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ)フェニル)フルオレン56.4g(0.1mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロリドン330mLに溶解し、この溶液にイソフタル酸ジクロリド19.3g(0.095mol)を、乾燥チッソ下10℃で添加した。添加後、10℃で1時間、続いて20℃で1時間攪拌した。10℃にした後、トリエチルアミン22.3g(0.22mol)を添加し、10℃で1時間、次いで20℃で20時間攪拌した。反応終了後、反応液を濾過してトリエチルアミン塩酸塩を除去し、濾過した液をイオン交換水6Lに滴下し、沈殿物を集めて乾燥することにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体を得た。得られたポリベンゾオキサゾール前駆体の数平均分子量(Mn)を、東ソー株式会社製GPCを用いてポリスチレン換算で求めたところ、10,000であった。このポリベンゾオキサゾール前駆体10gを、シクロヘキサノン90gに溶解し、孔径200nmのテフロン(R)フィルターで濾過して、本実施例にかかる膜形成用組成物(A)を得た。この膜形成用組成物(A)を、シリコンウエハ上にスピンコート法を用いて塗布した。その後、窒素雰囲気のオーブン中で、70℃/1時間、150℃/30分、420℃/1時間の順で加熱し、塗膜を得た。ガラス転移温度は420℃以上、熱分解温度は420℃以上、比誘電率は、2.98であった。
(調製例1)
石英製セパラブルフラスコに、蒸留エタノール570g、イオン交換水160gと10%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液30gを入れ、均一に攪拌した。この溶液にメチルトリメトキシシラン136gとテトラエトキシシラン209gの混合物を添加した。溶液を60℃に保ったまま、5時間反応を行った。この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル300gを加え、その後、50℃のエバポレーターを用いて溶液を10%(完全加水分解縮合物換算)となるまで濃縮し、その後、酢酸の10%プロピレングリコールモノプロピルエーテル溶液10gを添加し、膜形成用組成物(B−1)を得た。このようにして得られた膜形成用組成物(B−1)の比誘電率を測定したところ、2.23であった。
石英製セパラブルフラスコに、蒸留エタノール470.9g、イオン交換水226.5gと10%水酸化カリウム水溶液10.2gを入れ、均一に攪拌した。この溶液にメチルトリメトキシシラン44.9gとテトラエトキシシラン68.6gの混合物を30分間かけて添加した。溶液を55℃に保ったまま、2時間反応を行った。この溶液に20%マレイン酸水溶液80gを添加し、十分攪拌した後、室温まで冷却した。この溶液にプロピレングリコールモノプロピルエーテル400gを加え、その後、50℃のエバポレーターを用いて溶液を10%(完全加水分解縮合物換算)となるまで濃縮し、その後、マレイン酸の10%プロピレングリコールモノプロピルエーテル溶液10gを添加し、膜形成用組成物(B−2)を得た。このようにして得られた膜形成用組成物(B−2)の比誘電率を測定したところ、2.13であった。
石英製セパラブルフラスコ中で、メチルトリメトキシシラン324.40gとトリエトキシシラン123.64gを、プロピレングリコールモノエチルエーテル298gに溶解させたのち、スリーワンモーターで攪拌させ、溶液温度50℃に安定させた。次に、フタル酸0.20gを溶解させたイオン交換水254gを1時間かけて溶液に添加した。その後、50℃で3時間反応させたのち、プロピレングリコールモノエチルエーテル502gを加え反応液を室温まで冷却した。50℃で反応液からメタノールとエタノールを含む溶液を502gエバポレーションで除去し、膜形成用組成物(B‐3)を得た。このようにして得られた膜形成用組成物(B−3)の比誘電率を測定したところ、2.73であった。
石英製セパラブルフラスコ中で、蒸留トリメトキシシラン77.04gと蒸留テトラキス(アセチルアセトナート)チタン0.48gを、蒸留プロピレングリコールモノプロピルエーテル290gに溶解させたのち、スリーワンモーターで攪拌させ、溶液温度を60℃に安定させた。次に、イオン交換水84gを1時間かけて溶液に添加した。その後、60℃で2時間反応させたのち、蒸留アセチルアセトン25gを添加し、さらに30分間反応させ、反応液を室温まで冷却した。50℃で反応液からメタノールと水を含む溶液を149gエバポレーションで除去し、膜形成用組成物(B−4)を得た。このようにして得られた膜形成用組成物(B−4)の比誘電率を測定したところ、2.97であった。
50atomic%)、O(4atomic%)、C(3atomic%)、N(40atomic%)、H(4atomic%)であった。この塗膜上に、膜形成用組成物(A)を50Å塗布した後、80℃で1分間、200℃で1分間基板を乾燥した。さらに、この基板の上に膜形成用組成物(B−1)30gと膜形成用組成物(B−3)5gの混合液を4000Å塗布した後、80℃で1分間、200℃で1分間基板を乾燥した。さらにこの基板を420℃の窒素雰囲気のホットプレートで60分間焼成した。この積層膜の密着性を評価したところ、CVD膜と塗膜の界面での剥離は認められなかった。
8インチシリコンウエハ上にApplied Material製Producer Sを用い、テトラエトキシシランのCVD膜を1000Å形成した。この塗膜の元素組成は、Si(32atomic%)、O(64atomic%)、H(4atomic%)であった。この塗膜上に、膜形成用組成物(B−1)を5000Å塗布した後、80℃で1分間、200℃で1分間基板を乾燥した。さらにこの基板を420℃の窒素雰囲気のホットプレートで60分間焼成した。この積層膜の密着性を評価したところ、スタッドピンの8本でCVD膜と塗膜の界面での剥離が認められた。
8インチシリコンウエハ上にApplied Material製Producer Sを用い、テトラエトキシシランのCVD膜を1000Å形成した。この塗膜の元素組成は、Si(32atomic%)、O(64atomic%)、H(4atomic%)
であった。この塗膜上に、膜形成用組成物(B−2)を5000Å塗布した後、80℃で1分間、200℃で1分間基板を乾燥した。さらにこの基板を420℃の窒素雰囲気のホットプレートで60分焼成した。この積層膜の密着性を評価したところ、スタッドピンの9本でCVD膜と塗膜の界面での剥離が認められた。
Claims (6)
- Siを含有し、かつO、C、N、Hの群から選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有するCVD膜と、
前記CVD膜の上に設けられた、(A)ポリベンゾオキサゾール前駆体を縮合させてなるポリベンゾオキサゾール膜と、
前記(A)膜の上に設けられた、(B)下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を加水分解、縮合して得られる加水分解縮合物を加熱してなる膜と、
を含み、
前記(A)膜は、前記(B)膜の膜厚に対して1/10〜1/100の膜厚を有する、積層膜。
HSi(OR1)3 ・・・・・(1)
(式中、R1は1価の有機基を示す。)
RaSi(OR2)4−a ・・・・・(2)
(式中、Rはフッ素原子または1価の有機基、R2は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR3)4 ・・・・・(3)
(式中、R3は1価の有機基を示す。)
R4 b(R5O)3−bSi−(R8)d−Si(OR6)3−cR7 c(4)
〔式中、R4〜R7は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、bとcは同一または異なり、0〜2の整数、R8は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕 - 請求項1において、
前記(B)膜のための前記加水分解縮合物は、アルカリ触媒を用いて得られた反応生成物である、積層膜。 - Siを含有し、かつO、C、N、Hの群から選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有するCVD膜の上に、(A)ポリベンゾオキサゾール前駆体を縮合させてなるポリベンゾオキサゾール膜を形成する工程と、
前記(A)膜の上に、(B)下記一般式(1)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物とを加水分解、縮合して得られる加水分解縮合物を加熱してなる膜を形成すること、を含む、積層膜の製造方法。
HSi(OR1)3 ・・・・・(1)
(式中、R1は1価の有機基を示す。)
RaSi(OR2)4−a ・・・・・(2)
(式中、Rはフッ素原子または1価の有機基、R2は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
Si(OR3)4 ・・・・・(3)
(式中、R3は1価の有機基を示す。)
R4 b(R5O)3−bSi−(R8)d−Si(OR6)3−cR7 c ・・・・・(4)
〔式中、R4〜R7は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、bとcは同一または異なり、0〜2の整数、R8は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕 - 請求項3において、
前記(B)膜の上に、Siを含有し、かつO、C、N、Hの群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する膜をさらに形成すること、を含む、積層膜の製造方法。 - 請求項1または2に記載の積層膜を含む、絶縁膜。
- 請求項5に記載の絶縁膜を含む、半導体装置。
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