JP4435290B2 - 面駆動ポリマーアクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置及び撮像装置 - Google Patents

面駆動ポリマーアクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、面駆動ポリマーアクチュエータを用いてレンズホルダを駆動するレンズホルダ駆動装置、並びに、このレンズホルダ駆動装置を用いた撮像装置に関する。
近年、携帯電話を主とする情報端末にカメラモジュールを搭載することが主流となっている。このカメラモジュールは、従来のテレ、マクロの2焦点を手動で切り替えるといった簡素な構成のものから、オートフォーカス機能、又は、ズーム機能等を備えた高機能化への要求が高まっている。オートフォーカス機能又はズーム機能をカメラモジュールに搭載するには、複数枚のレンズを撮像装置(例えばCCD又はCMOS)に対して光軸方向に移動させるアクチュエータが必要となり、各種アクチュエータの研究開発が行われている。
ここで、レンズ群を移動させるために使用されるアクチュエータとしては、情報端末の小型化に伴い、アクチュエータ自体が軽量、小型で、更に、アクチュエータが搭載される情報端末の主機能に必要な電力に対して、アクチュエータの消費電力が低いことが必須条件となっている。
そこで、低消費電力のアクチュエータとして、ポリマーアクチュエータの実用性の検討が行われている。ポリマーアクチュエータは、アクチュエータ自身が変形することから、直動又は曲げなどの動作を得るために、歯車などの構成部品が不要となり、単純な構成によって出力を取り出すことが可能である。
このポリマーアクチュエータの1種であるイオン伝導アクチュエータをオートフォーカスカメラモジュールのレンズ駆動に適用した例が、非特許文献1に開示されている。このオートフォーカスカメラモジュールは、イオン伝導アクチュエータとイオン伝導アクチュエータに電圧を印加するための電極板とレンズ群を収めるレンズブラケット、アクチュエータ固定バネ、ケースから構成されている。
レンズ群の光軸方向への移動は、図57A及び図57Bに示すようにイオン伝導アクチュエータ110に電極を介して電圧を印加することで、アクチュエータ110の腕形状部を屈曲させ、レンズブラケット111のフランジ状の部分111aを押し上げることで行う。ここでレンズ群の光軸方向への移動は、レンズブラケット111の外形筒部とケースの内径によって規制されている。ここで、ケースは図示していない。しかしながら、図57Cに示すように、イオン伝導アクチュエータ110は、印加電圧によってδz屈曲変位した場合に光軸方向に交差する面内でδxだけ退行する。そのため、レンズブラケット111を光軸方向に移動させると、レンズブラケット111とイオン伝導アクチュエータ110の腕形状部の間に隙間が生じることになる。この隙間は、オートフォーカスカメラモジュールを水平方向又は傾斜させて使用する場合にレンズブラケット111とケースとの間に遊びを発生させ、この遊びにより、レンズ群と撮像素子部の光軸方向に対して傾きを発生させるという問題点が生じる。
ポリマーアクチュエータをレンズ駆動機構に適用した別の例が特許文献1に開示されている。図58(特許文献1の図5参照)に示すように、このレンズ駆動機構は、円周方向に沿って形成されている舌片251をレンズ枠230の端面に接触させ、この舌片251が変形することによりレンズ枠230を移動するものである。この構成では、レンズ枠230の光軸方向の厚みに加えてアクチュエータ部の厚みが加わるため、レンズ駆動機構の光軸方向の厚みが大きくなる問題がある。また、レンズ枠230を光軸に沿って移動させるようにレンズ枠230を鏡筒の内面に摺動させる構成であるため、摩擦の影響を受けてスムーズな動作が不安定になる問題がある。
ポリマーアクチュエータを光学装置に適用したさらに別の例が特許文献2に開示されている。図59(特許文献2の図1参照)に示すように、舌片に相当する複数のアクチュエータ501を、レンズ枠300に固定した構造を開示している。また、前記複数のアクチュエータ501をそれぞれ独立に変位させることにより、レンズ枠300の傾きを調整したり又はレンズ枠300の偏心を調整する方法が開示されている。このような構成をオートフォーカス用のレンズホルダ駆動装置に適用した場合、複数のアクチュエータ501間に変形量のばらつきがある場合、又は、一部のアクチュエータ501が故障して動かなくなった場合には、レンズ枠300に傾きを生じる問題がある。
特開2007−139862号公報 特開2007−286320号公報
日本機械学会誌 「高分子アクチュエータの開発とその応用」、大西和夫、2007.3 Vol.110 No.1060 p172−173
前記の問題を解決するためには、オートフォーカスカメラモジュールがどの方向を向いていても、レンズが光軸方向にのみ移動を規制されるレンズホルダ駆動装置が必要である。すなわち、レンズを保持するレンズホルダの光軸方向に対する位置の規制及び、光軸方向に交差する面内での規制を行いながら、レンズを光軸方向にのみスムーズに移動可能とするアクチュエータを備えたレンズホルダ駆動装置が必要である。
本発明の目的は、前記の課題を解決し、レンズホルダを光軸方向にのみ移動させる低消費電力駆動のアクチュエータを備えた、薄型のレンズホルダ駆動装置及び撮像装置を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1の様態によれば、光軸方向沿いに配置されかつレンズを保持する筒形胴部と、前記胴部の前記光軸方向の両端部にそれぞれ配置されて前記光軸方向と交差する方向に突出した突起部とを有するレンズホルダと、
複数の対向する位置で前記レンズホルダの前記胴部の外面に接触して前記レンズホルダを保持するレンズホルダ支持点と、自由端側でかつ前記光軸方向の前記いずれか一方向側に位置する端部の前記突起部に接触して前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向に移動させる接触部とをそれぞれ有する複数の駆動腕部を有する面駆動アクチュエータと、
前記面駆動アクチュエータの前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に前記レンズホルダを移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させる板状のレンズホルダ復帰部材とを備え、
前記レンズホルダの前記両端部の前記突起部を前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部と前記レンズホルダ保持部材とで前記レンズホルダの前記光軸方向に対してそれぞれ保持することにより、前記レンズホルダの前記光軸方向の位置を規制し、かつ前記面駆動アクチュエータの前記各駆動腕部の前記レンズホルダ支持点で前記レンズホルダの前記胴部の外面を前記光軸方向に対して交差する面内で位置規制するように拘束し、かつ前記面駆動アクチュエータへの電圧印加により、前記レンズホルダの前記突起部に前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部を接触させながら、前記駆動腕部に屈曲動作をさせることにより、前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向に移動させることを特徴とするレンズホルダ駆動装置を提供する。
本発明の第8の様態によれば、第1〜第7のいずれか1つの態様に記載のレンズホルダ駆動装置と、
前記レンズホルダに保持されたレンズと、
前記レンズによって結像される被写体像を取り込む撮像素子を備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
以上のように、本発明によれば、レンズを保持可能なレンズホルダの光軸方向に対する位置の規制及び、光軸方向に交差する面内での位置の規制をそれぞれ行いながら、レンズホルダを光軸方向にのみスムーズに移動可能とするアクチュエータを備えるレンズホルダ駆動装置が実現可能となる。また、ポリマーアクチュエータをレンズホルダの駆動源とすることで低消費電力化を図ることが可能となるとともに薄型のレンズホルダ駆動装置を提供することができる。
また、複数のアクチュエータ間に変形量のばらつきがある場合、又は、一部のアクチュエータが故障して動かなくなった場合にも、レンズホルダを光軸方向にのみ移動可能とすることができる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。
図1は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図2は、図1の本発明の第1実施形態における、面駆動導電性アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれた状態での前記レンズホルダ駆動装置の構成部品の分解斜視図である。 図3は、図1のレンズホルダ駆動装置のレンズホルダの斜視図である。 図4は、図1のレンズホルダ駆動装置のレンズホルダの断面図である。 図5Aは、図1のレンズホルダ駆動装置のレンズホルダの変形例の斜視図である。 図5Bは、図1のレンズホルダ駆動装置のレンズホルダの別の変形例の斜視図である。 図5Cは、図1のレンズホルダ駆動装置のレンズホルダのさらに別の変形例の斜視図である。 図5Dは、図1のレンズホルダ駆動装置のレンズホルダのさらに別の変形例の斜視図である。 図6は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に、図5Aのレンズホルダを適用し、撮像素子が組み込まれ、かつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図7は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に、図5Bのレンズホルダを適用し、撮像素子が組み込まれ、かつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図8は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に、図5Cのレンズホルダを適用し、撮像素子が組み込まれ、かつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図9は、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの平面図である。 図10Aは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの変形例として、8本の駆動腕部を有する面駆動アクチュエータの別形状を示す平面図である。 図10Bは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの変形例として、3本の駆動腕部を有する面駆動アクチュエータの平面図である。 図10Cは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの変形例として、6本の駆動腕部を有する面駆動アクチュエータの平面図である。 図11Aは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの駆動腕部の変形例を示す平面図である。 図11Bは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの駆動腕部の変形例を示す平面図である。 図12は、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の、バネ性状部を有するレンズホルダ保持板の斜視図である。 図13は、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置の、バネ性状部を有するレンズホルダ保持板の変形例の斜視図である。 図14は、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置においてレンズホルダとレンズホルダ固定板を一体化した一体化構造部材の斜視図である。 図15Aは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置において、図5Aのレンズホルダとレンズホルダ保持板を一体化した一体化構造部材の変形例の斜視図である。 図15Bは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置において、図5Bのレンズホルダとレンズホルダ保持板を一体化した一体化構造部材の斜視図である。 図15Cは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置において、図5Cのレンズホルダとレンズホルダ保持板を一体化した一体化構造部材の斜視図である。 図16は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に、レンズホルダとレンズホルダ保持板を一体化した一体化構造部材を適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態でのレンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図17は、図16の本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に、レンズホルダとレンズホルダ保持板を一体化した一体化構造部材を適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれる状態でのレンズホルダ駆動装置の構成部品の分解斜視図である。 図18は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置でかつ撮像素子が組み込まれた状態でのレンズホルダ駆動装置の一部断面側面図である。 図19Aは、図18の本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行っていない状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図19Bは、図18の本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを+z軸方向に変位させた状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図20は、本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図21Aは、図20の本発明の第2実施形態における、面駆動導電性アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれる状態での前記レンズホルダ駆動装置の構成部品の分解斜視図である。 図21Bは、図20の本発明の第2実施形態における、面駆動導電性アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、図5Dに示したレンズホルダ1−4を用いた場合の構成部品の分解斜視図である。 図22は、本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Aのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図23は、本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Bのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図24は、本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Cのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図25は、本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれた状態での前記レンズホルダ駆動装置の一部断面側面図である。 図26Aは、図25の本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行っていない状態を示すレンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図26Bは、図25の本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを−z軸方向に変位させた状態を示すレンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図26Cは、図25の本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを+z軸方向に変位させた状態を示すレンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図27Aは、本発明の第3実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータの例として、2つの導電性ポリマー膜の間に、イオン液体を含浸したセパレータを挟み接合した3層構造を有することを特徴とした無印加電圧状態の導電性ポリマーアクチュエータの断面図である。 図27Bは、図27Aの導電性ポリマーアクチュエータにおいて電圧を印加した状態の導電性ポリマーアクチュエータの断面図である。 図27Cは、図27Aの導電性ポリマーアクチュエータにおいて極性を変えて電圧を印加した状態の導電性ポリマーアクチュエータの断面図である。 図28は、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図29は、図28の本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれる状態での前記レンズホルダ駆動装置の構成部品の分解斜視図である。 図30は、本発明の第3実施形態におけるレンズホルダ駆動装置において、2つの導電性ポリマー膜の間に、イオン液体を含浸したセパレータを挟み接合した3層構造を有することを特徴とした導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータの平面図である。 図31は、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Aのレンズホルダを適用し、撮像素子が組み込まれ、かつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図32は、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Bのレンズホルダを適用し、撮像素子が組み込まれ、かつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図33は、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Cのレンズホルダを適用し、撮像素子が組み込まれ、かつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図34は、図28の本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置の一部断面側面図である。 図35Aは、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータに電源からの初期電圧の印加を行いレンズホルダを保持している状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図35Bは、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを−z軸方向に変位させた状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図35Cは、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを+z軸方向に変位させた状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示した側面図である。 図36Aは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記面駆動アクチュエータの駆動腕部を屈曲動作させるときにのみ、前記面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行うよう制御する制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの初期位置を示す側面図である。 図36Bは、本発明の第1実施形態にかけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの+z軸方向への変位を示す側面図である。 図37Aは、本発明の第2実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記面駆動アクチュエータの駆動腕部を屈曲動作させるときにのみ、前記面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行うよう制御する制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの初期位置を示す側面図である。 図37Bは、本発明の第2実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの−z軸方向への変位を示す側面図である。 図37Cは、本発明の第2実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの+z軸方向への変位を示す側面図である。 図38Aは、本発明の第3実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ、前記面駆動アクチュエータの駆動腕部を屈曲動作させるときにのみ、前記面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行うよう制御する制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの初期位置を示す側面図である。 図38Bは、本発明の第3実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの−z軸方向への変位を示す側面図である。 図38Cは、本発明の第3実施形態におけるレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示し、かつ前記制御装置を備える前記レンズホルダ駆動装置のレンズホルダの+z軸方向への変位を示す側面図である。 図39Aは、本発明の第1実施形態におけるレンズホルダ駆動装置とレンズとレンズによって結像される被写体像を取り込む撮像素子とを備える撮像装置の一部断面側面図である。 図39Bは、本発明の第2実施形態におけるレンズホルダ駆動装置とレンズとレンズによって結像される被写体像を取り込む撮像素子とを備える撮像装置の一部断面側面図である。 図39Cは、本発明の第3実施形態におけるレンズホルダ駆動装置レンズとレンズによって結像される被写体像を取り込む撮像素子とを備える撮像装置の一部断面側面図である。 図40は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図41は、図40の本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれる状態での前記レンズホルダ駆動装置の構成部品の分解斜視図である。 図42は、図40の本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置の中板の斜視図である。 図43Aは、図40の本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置の中板の平面図である。 図43Bは、図40の本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置のレンズホルダと面駆動アクチュエータと中板の配置平面図である。 図44は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれた状態での前記レンズホルダ駆動装置の一部断面側面図である。 図45Aは、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行っていない状態を示すレンズホルダ駆動装置を模式的に示す側面図である。 図45Bは、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを−z軸方向に変位させた状態を示すレンズホルダ駆動装置を模式的に示す側面図である。 図45Cは、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを+z軸方向に変位させた状態を示すレンズホルダ駆動装置を模式的に示す側面図である。 図46は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Aのレンズホルダを適用した場合で、かつ、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図47は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Bのレンズホルダを適用した場合で、かつ、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図48Aは、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置の中板の斜視図である。 図48Bは、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置の中板の平面図である。 図49は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Cのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図50は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態での前記レンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図51は、図50の本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれる状態での前記レンズホルダ駆動装置の構成部品の分解斜視図である。 図52は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置において、撮像素子が組み込まれた状態での前記レンズホルダ駆動装置の一部断面側面図である。 図53Aは、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータに電源からの初期電圧の印加を行いレンズホルダを保持している状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示す側面図である。 図53Bは、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを−z軸方向に変位させた状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示す側面図である。 図53Cは、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置で、参考のため撮像素子の位置を図示しかつ導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータに電源からの電圧の印加を行いレンズホルダを+z軸方向に変位させた状態を示す前記レンズホルダ駆動装置を模式的に示す側面図である。 図54は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Aのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態でのレンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図55は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Bのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態でのレンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図56は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置に図5Cのレンズホルダを適用した場合でかつ撮像素子が組み込まれかつ固定枠部材のみ透視した状態でのレンズホルダ駆動装置の斜視図である。 図57Aは、従来例のイオン導電性アクチュエータの駆動前におけるレンズブラケットの位置を示す模式的な説明図である。 図57Bは、従来例のイオン導電性アクチュエータの駆動後におけるレンズブラケットの変位を示す模式的な説明図である。 図57Cは、従来例のイオン導電性アクチュエータの屈曲動作を示す模式的な説明図である。 図58は、特許文献1のレンズ駆動機構の断面構成を示す図である。 図59は、特許文献2の光学装置の正面図である。
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する前に、まず本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1の態様に記載の発明は、光軸方向沿いに配置されかつレンズを保持する筒形胴部と、前記胴部の前記光軸方向の両端部にそれぞれ配置されて前記光軸方向と交差する方向に突出した突起部とを有するレンズホルダと、
複数の対向する位置で前記レンズホルダの前記胴部の外面に接触して前記レンズホルダを保持するレンズホルダ支持点と、自由端側でかつ前記光軸方向の前記いずれか一方向側に位置する端部の前記突起部に接触して前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向に移動させる接触部とをそれぞれ有する複数の駆動腕部を有する面駆動アクチュエータと、
前記面駆動アクチュエータの前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に前記レンズホルダを移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させる板状のレンズホルダ復帰部材とを備え、
前記レンズホルダの前記両端部の前記突起部を前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部と前記レンズホルダ保持部材とで前記レンズホルダの前記光軸方向に対してそれぞれ保持することにより、前記レンズホルダの前記光軸方向の位置を規制し、かつ前記面駆動アクチュエータの前記各駆動腕部の前記レンズホルダ支持点で前記レンズホルダの前記胴部の外面を前記光軸方向に対して交差する面内で位置規制するように拘束し、かつ前記面駆動アクチュエータへの電圧印加により、前記レンズホルダの前記突起部に前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部を接触させながら、前記駆動腕部に屈曲動作をさせることにより、前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向に移動させることを特徴とするレンズホルダ駆動装置を提供する。
このように構成すれば、面駆動アクチュエータの駆動腕部の形状によって、レンズホルダの光軸方向に交差する面内で位置を規制し、かつ面駆動アクチュエータとレンズホルダ復帰部材を平行に配置することができる。この結果、レンズホルダの光軸方向の位置を規制した状態で、レンズを光軸方向にのみ移動させることが可能となる作用を有する。
本発明の第2態様に記載の発明は、前記レンズホルダ復帰部材は、前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に位置する、前記レンズホルダの前記突起部に接触する保持部と、前記保持部に連結され、かつ、前記面駆動アクチュエータの前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に前記レンズホルダを移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させる復帰力を発生させるバネ性状部とを有するレンズホルダ保持部材である、第1の態様に記載のレンズホルダ駆動装置を提供する。
このように構成すれば、面駆動アクチュエータの駆動腕部の形状によって、レンズホルダの光軸方向に交差する面内で位置を規制し、かつ面駆動アクチュエータとレンズホルダ復帰部材の一例としてバネ性状部を有するレンズホルダ保持板を平行に配置することができる。この結果、レンズホルダの光軸方向の位置を規制した状態でレンズを光軸方向にのみ移動させることが可能となる作用を有する。
本発明の第3の態様に記載の発明は、前記レンズホルダ復帰部材は、自由端側に配置されかつ、前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に位置する、前記レンズホルダの前記突起部に接触して前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させる復帰力を発生させる接触部とをそれぞれ有する複数の駆動腕部を有する第2の面駆動アクチュエータである、第1の態様に記載のレンズホルダ駆動装置を提供する。
前記構成によれば、面駆動アクチュエータの駆動腕部の形状によって、レンズホルダの光軸方向に交差する面内で位置を規制し、かつ面駆動アクチュエータを複数平行に配置することができる。この結果、レンズホルダの光軸方向の位置を規制した状態でレンズホルダを光軸方向にのみ移動させることが可能となる作用を有する。また、面駆動アクチュエータを複数配置することができる。この結果、レンズホルダの光軸方向の可動範囲を大きくすることが可能となる作用を有する。
本発明の第4の態様に記載の発明は、前記面駆動アクチュエータが導電性ポリマーアクチュエータであって、かつ導電性ポリマーアクチュエータが、2つの導電性ポリマー膜の間に、イオン液体を含浸したセパレータを挟み接合した3層構造を有する面駆動アクチュエータであることを特徴とする第1〜第3のいずれか1つの態様に記載のレンズホルダ駆動装置を提供する。
前記構成によれば、3層構造の導電性ポリマーアクチュエータは、駆動電圧が1〜3Vといった低電圧での駆動が可能であり、また、印加電圧が切られた場合においてもその屈曲状態を保持し、その状態を維持することが可能である。よって、レンズを移動させるときにのみ電圧を印加すればよく、レンズホルダ駆動装置の消費電力が低減可能となる作用を有する。
本発明の第5の態様に記載の発明は、前記2つの面駆動アクチュエータがそれぞれ導電性ポリマーアクチュエータであって、かつ各導電性ポリマーアクチュエータが、2つの導電性ポリマー膜の間に、イオン液体を含浸したセパレータを挟み接合した3層構造を有する面駆動アクチュエータであるとともに、
前記導電性ポリマーアクチュエータである前記面駆動アクチュエータを複数平行に配置し、それぞれの前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部に初期電圧を印加して前記駆動腕部が前記レンズホルダの前記両端部の前記突起部にそれぞれ接する状態まで屈曲変位させた後に初期電圧の印加を停止し、その屈曲状態を保持することで、複数平行に配置した前記駆動腕部の前記自由端側接触部において、前記レンズホルダの前記光軸方向に対する位置を規制し、かつ前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記レンズホルダ支持点において、前記レンズホルダの前記胴部の外面を光軸方向に交差する面内で拘束し、かつ初期印加状態からさらに前記導電性ポリマーアクチュエータである前記面駆動アクチュエータへ電圧印加を行い、前記レンズホルダの前記突起部に前記導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部を接触させながら、前記駆動腕部の屈曲動作をさせることにより、前記レンズホルダを前記光軸方向のいずれか一方向とその逆方向にそれぞれ移動させることを特徴とする第3の態様に記載のレンズホルダ駆動装置を提供する。
前記構成によれば、3層構造の導電性ポリマーアクチュエータは、印加電圧が切られた場合においてもその屈曲状態を保持し、その状態を維持することが可能であることから、レンズホルダの初期保持を先に屈曲させた導電性ポリマーアクチュエータによって行うことが可能となる。そのため、アクチュエータの駆動腕部の屈曲可動範囲をより大きくすることが可能となるアクチュエータ配置が可能となるとなることから、レンズホルダの光軸方向への移動量の増加が可能となる作用を有する。また、3層構造の導電性ポリマーアクチュエータは、駆動電圧が1〜3Vといった低電圧での駆動が可能であり、また印加電圧が切られた場合においてもその屈曲状態を保持し、その状態を維持することが可能である。よって、レンズを移動させるときにのみ電圧を印加すればよく、レンズホルダ駆動装置の消費電力が低減可能となる作用を有する。
本発明の第6の態様に記載の発明は、前記2つの面駆動アクチュエータの間に、前記2つの面駆動アクチュエータの前記自由端側接触部同士の接触を防止する接触防止部を有する接触防止部材をさらに備えることを特徴とする第3又は5の態様に記載のレンズホルダ駆動装置を提供する。
本発明の第7の態様に記載の発明は、前記面駆動アクチュエータに電圧印加を行う電源と、
前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部を屈曲動作させるときのみ、前記面駆動アクチュエータに電圧印加を行うように前記電源を制御する制御装置をさらに備えることを特徴とする第1〜第6のいずれか1つの態様に記載のレンズホルダ駆動装置を提供する。
前記構成によれば、印加電圧の極性によってアクチュエータの屈曲動作を変化させることが可能となり、また印加する電圧を制御することで、アクチュエータの屈曲変位量を制御し、レンズの光軸方向への移動量を制御することが可能となる作用を有する。
本発明の第8の態様に記載の発明は、第1〜第7のいずれか1つの態様に記載のレンズホルダ駆動装置と、
前記レンズホルダに保持されたレンズと、
前記レンズによって結像される被写体像を取り込む撮像素子を備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
前記構成よれば、撮像装置全体の低消費電力化が可能となる作用を有する。
以下、図1から図56を用いてを参照して本発明における種々の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータの一例として面駆動導電性アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151の斜視図及び分解斜視図を示している。ここで、光軸方向をz軸と定義する。
図1及び図2に示すレンズホルダ駆動装置151は、レンズホルダ1と、面駆動アクチュエータ2と、レンズホルダ保持板3と、固定枠部材4とを備えるように構成している。レンズホルダ駆動装置151の固定枠部材4内の下部には、レンズホルダ1に支持可能なレンズ9によって結像される被写体像を取り込む撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。なお、レンズホルダ1を除き、面駆動アクチュエータ2とレンズホルダ保持板3と固定枠部材4は、外形としては同じ大きさ及び形状(図では四角形、例えば正方形)を構成している。
前記レンズホルダ1は、図3及び図4に示すように、円筒形胴部1bと、円環状のフランジ部1aとを備えるように構成している。円筒形胴部1bは、ここでは図示しない被写体を撮像するために使用する少なくとも1以上のレンズ9(図4参照)を保持可能とする、筒形胴部の一例として機能する。円環状のフランジ部1aは、円筒形胴部1bの光軸方向の両端部に配置されて前記光軸方向と交差する方向(図示例では直交する方向)に突出した、突起部の一例として機能する。各フランジ部1aは円筒形胴部1bの軸方向に対して直交する方向沿いに配置され、かつ2つのフランジ部1aは互いに平行に配置されている。
前記面駆動アクチュエータ2は、印加電圧に対して屈曲動作を行う膜状のアクチュエータ本体2aと、アクチュエータ本体2aに印加電圧を供給するための2枚の四角枠形状の引き出し電極2bとを有するように構成されている。よって、アクチュエータ本体2aを2枚の引き出し電極2bで上下から挟み込む構造となっている。
アクチュエータ本体2aは、図9にアクチュエータ本体2aの平面形状を示すように、四角形枠部2a−0と、レンズホルダ駆動腕部2a−1とを有する膜状に構成されている。四角形枠部2a−0は、円筒形胴部1bをその中心部に貫通させる開口2pを有しかつ後述する固定枠部材4に固定される。レンズホルダ駆動腕部2a−1は、基端(根元部)がそれぞれ四角形枠部2a−0の一つの隅部近傍に固定され、他端が自由端となっている。レンズホルダ駆動腕部2a−1のそれぞれは、自由端側接触部2a−3と、レンズホルダ支持点2a−2とを有するように構成している。自由端側接触部2a−3は、レンズホルダ1のいずれか一方のフランジ部1aに接触可能となっている。レンズホルダ支持点2a−2は、自由端側接触部2a−3の自由端の近傍の内側縁部に、複数の互いに対向する位置(例えば点対称の複数の位置、より具体的には90度毎の4箇所の位置)でレンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面に接触してレンズホルダ1を保持する。よって、レンズホルダ駆動腕部2a−1のそれぞれは、非駆動時及び駆動時には、その自由端側接触部2a−3の近傍の内側の縁部のレンズホルダ支持点2a−2がレンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面に接触保持する。一方、レンズホルダ駆動腕部2a−1が駆動されることにより、レンズホルダ駆動腕部2a−1のそれぞれの自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1のいずれか一方のフランジ部1aに接触することにより、前記レンズホルダ1をその初期位置から前記光軸方向のいずれか一方向に移動させるようにしている。ここで、面駆動アクチュエータ2とは、膜状に形成できる高分子材料を主として、印加電圧に伴い材料が屈曲又は伸縮することで出力を発生しうる駆動装置とする。
前記レンズホルダ保持板3は、薄い板状のレンズホルダ復帰部材又はレンズホルダ保持部材の一例として機能するものである。レンズホルダ保持板3は、図12に示すように、四角形の接合部3cと、円形リング状の保持部3aと、ジャバラ状のバネ性状部3bとを有する薄板で構成されている。四角形の接合部3cは、後述する固定枠部材4に固定される。円形リング状の保持部3aは、レンズホルダ1の円筒形胴部1bが挿入される円形開口3pを有するとともに、いずれか一方のフランジ部1aに接触可能となっている。ジャバラ状のバネ性状部3bは、四角形の接合部3cの各辺の中間部でかつ各辺の内側の縁部と保持部3aの対向する部分とを連結させる。よって、接合部3cが後述する固定枠部材4に固定されるとともに、保持部3aには、レンズホルダ1の円筒形胴部1bが挿入されるように組み付けられる。このような状態で、前記面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1が駆動されてほぼ同時に屈曲変位することに伴い、バネ性状部3bが柔軟に変形して、接合部3cに対して保持部3aが円筒形胴部1bとともに移動可能とする。一方、各駆動腕部2a−1での駆動が停止されると、バネ性状部3bのバネ力により、保持部3aを介してフランジ部1aに復元力を作用させて、レンズホルダ1を移動前の位置まで戻す機能を有している。
前記固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151の外面を構成し、それぞれ同じ大きさの四角形体である。固定枠部材4は、各構成部品を固定する四角形枠体状の上部固定枠4aと、四角形枠体状の中部固定枠4bと、四角形枠体状の下部固定枠4cとより構成する。上部固定枠4aと中部固定枠4bとの間に面駆動アクチュエータ2を挟み込んで固定している。中部固定枠4bと下部固定枠4cとの間にレンズホルダ保持板3を挟み込んで固定している。下部固定枠4c内には、前記した撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。
図2は、本発明の第1実施形態における、前記面駆動導電性アクチュエータを用いた前記レンズホルダ駆動装置151の構成部品の分解斜視図を示している。
以下、各構成部品について、より詳細に説明する。
円筒形胴部1bの両端部にフランジ部1aを有するレンズホルダ1の外観斜視図を図3に、断面図を図4に示す。円筒形胴部1bの両端部にフランジ部1aを有するレンズホルダ1の円筒形胴部1bは、少なくとも1以上のレンズ9を保持できる内径及び厚さを有している。よって、円筒形胴部1bは、面駆動アクチュエータ2の各レンズホルダ駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3が確実に接触しうるフランジ部1aの外形を有する。ここで、レンズホルダ1の重量は、面駆動アクチュエータ2の各レンズホルダ駆動腕部2a−1の屈曲により発生する駆動力により移動可能な程度に軽量であることが望ましく、樹脂材料を用いる方が良い。この樹脂材料としては、例えば、加工の容易性よりABS樹脂又はポリ塩化ビニルを使用可能であるが、これに限定されるものではない。図4に示すように、レンズホルダ1内には、例えば3枚のレンズ9が取り付けられてレンズ群9を構成している。よって、このレンズ群9を撮像素子8に対して光軸方向に移動させることで、マクロから無限遠まで焦点を変化させて、前記レンズ群9によってそれぞれ結像される被写体像を撮像素子8に取り込むことができる。より具体的な実施例として、レンズホルダ1の具体的な寸法例は、円筒形胴部1bは外径7mm、内径6mm、光軸方向沿いの高さが7mmであり、両端部のフランジ部1aは外径10mm、厚さ0.5mmである。
前記面駆動アクチュエータ2の2枚の引き出し電極2bは、アクチュエータ本体2aに電圧供給に用いるものであることから、それぞれ、導電性材料である必要があり、導電性が良好な金属材料であることが望ましい。また、引き出し電極2bの材料としては、面駆動アクチュエータ2を駆動させる場合に用いるイオン液体に対して、電解腐食を起こさないようなイオン化傾向の低い材料が望ましい。引き出し電極2bの材料としては、例えば、Pt、Au、SUS、又は、Cu等の表面にPt若しくはAuをスパッタリングしたもの又はAuメッキを施したものなどが使用可能である。より具体的な実施例として、引き出し電極2bの厚さは0.1mm、正方形の外形(外側縁)の一辺が14mm、正方形の内形(内側縁)の一辺が12mmである。
アクチュエータ本体2aの特徴は、前記したように、引き出し電極2bからの電圧の印加に伴い、各駆動腕部2a−1が、電圧の印加方向に応じて、光軸方向にほぼ同時に屈曲変位する。そして、この結果、各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3が、レンズホルダ1のフランジ部1aに接触しながらレンズホルダ1を光軸方向へ移動させることである。この複数の対向する位置に配置したレンズホルダ支持点2a−2によって、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を光軸方向に交差する面(例えば、光軸方向回りの面、さらに具体的な例としては、光軸方向回りの面でかつ光軸方向に直交する面)内で拘束している。より具体的な実施例として、アクチュエータ本体2aの寸法例は、厚さが0.1mm、正方形の外形の一辺2oが14mm、2つの電極2bにより挟まれる部分を外形より1mmずつの部分とする。このような場合に、駆動腕部2a−1を除いた部分の正方形の内側縁の一辺2iが12mmであり、2枚の引出電極2bによって挟み込む部分(四角形枠部2a−0)(押さえ代)は幅1mmとなる。各駆動腕部2a−1の長さは8mmであり、各駆動腕部2a−1の根元部(基端)の幅は2mm、各駆動腕部2a−1の先端部(自由端側接触部2a−3)は幅1mmの台形形状である。
一方、図12に示すレンズホルダ保持板3のバネ性状部3bは、前記したように、前記面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位に伴い、柔軟に変形することが必要であることから、樹脂材料もしくはバネ材料、又は、ゴム等を用いる方が良い。樹脂材料の一例としてはポリプロピレンが挙げられる。ポリプロピレンは繰り返し曲げ強度が大であり、レンズホルダ保持板3の各構成部分を一体成型することも可能である。より具体的な実施例として、レンズホルダ保持板3の寸法例は厚さが0.3mm、正方形の枠部分の外形の一辺が14mm、正方形の枠部分の内側縁の一辺が12mm、レンズホルダ1を保持する部分(保持部3a)の内径は7mmである。一例として、保持部3aの外径は、レンズホルダ1のフランジ部1aと同じ10mmである。
上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとを有する固定枠部材4は、構成部品である、前記面駆動アクチュエータ2と前記レンズホルダ保持板3との位置をそれぞれ固定するためのものである。中部固定枠4bは、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1とバネ性状部3bを有するレンズ保持板3を、レンズホルダ1の上下フランジ部1aにそれぞれ接触させるように平行に配置するために必要な厚さを有している。上部及び中部固定枠4a、4bは、面駆動アクチュエータ2を挟み込むことにより面駆動アクチュエータ2を固定するためのものであり、下部固定枠4cは、このレンズホルダ駆動装置151の設置を行うことから、それぞれ絶縁材料である必要がある。この絶縁材料としては、例えば、その加工の容易性より、ABS樹脂又はポリ塩化ビニルを使用可能であるが、これらの材料に限定されるものではない。
前記したように、上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとは、レンズホルダ駆動装置151を構成する、面駆動アクチュエータ2及びレンズホルダ固定板3を保持固定するものである。上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとの各部材の厚さは、このレンズホルダ駆動装置151に組み込むレンズ9の枚数、及び大きさに応じて決定されるレンズホルダ1の厚さによって決定される。より具体的な実施例として、上部固定枠4a、中部固定枠4b、下部固定枠4cの寸法例は、厚さは順に1mm、2.5mm、2.35mmであり、各正方形の外形の一辺は14mm、各正方形の内側縁の一辺は12mmである。
従来、開発が行われているレンズホルダ駆動装置は、使用されるレンズの枚数及び大きさが変更されてレンズホルダが小さくなっても、このレンズホルダを光軸方向に移動させるアクチュエータを薄くすることに限界が生じている。
しかしながら、本実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151の構成においては、レンズ9の枚数及び大きさが変更され、レンズホルダ1が小さくなると、レンズホルダ1の厚さを薄くし、かつ上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとをそれぞれ薄くする。このようにすることで、レンズホルダ駆動装置151全体として小型化及び薄型化に対応可能であり、より薄いレンズホルダ駆動装置151を容易に実現することが可能であるという効果を有している。前記フランジ部1aを有するレンズホルダ1を、面駆動アクチュエータ2とバネ性状部3bを有するレンズホルダ保持板3で挟み、上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cによって、各構成部品を接合する。このようにすることで、レンズホルダ駆動装置151を実現することができる。レンズホルダ駆動装置151の最下部には、撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。
図18は、本発明の第1実施形態における前記面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151の側面図(固定枠部材のみ断面図)を示している。ここで、面駆動アクチュエータ2の非駆動状態の各駆動腕部2a−1(特に、その自由端の自由端側接触部2a−3)とレンズホルダ1の上側のフランジ部1aの下面とを接触させるとともに、レンズ保持板3の保持部3aの下面とレンズホルダ1の下側のフランジ部1aの上面とを接触させるように平行に配置している。このように配置することで、レンズホルダ1の上下のフランジ部1aが面駆動アクチュエータ2とレンズ保持板3との間で中部固定枠4bを介して保持されることにより、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置の規制(規定)を行う。
図19A及び図19Bは、本発明の第1実施形態における、面駆動アクチュエータ2を用いたレンズホルダ駆動装置151の駆動方法を模式的に示した側面図である。
図19Aは、電源6から、面駆動アクチュエータ2に電圧を印加していない初期位置の状態を示している。ここで、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2とレンズ保持板3の保持部3aによって、レンズホルダ1の位置を規制されている。また、レンズホルダ1の光軸方向においては、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3とレンズ保持板3のバネ性状部3bが屈曲していない状態での保持部3aとによって、レンズホルダ1の初期位置を規制されている。このため、レンズホルダ1はガタ付きが無い状態に保持されている。この第1実施形態では、レンズホルダ1のフランジ部1aと面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3とは連結固定していない。このことにより、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。よって、面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3をレンズホルダ1のフランジ部1aと連結固定した場合に比べて、各駆動腕部2a−1の可動範囲を増大させることが可能となる。その理由は、駆動腕部2a−1の片側が自由端であると、駆動腕部2a−1の自由端側の屈曲を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に使用可能であると考えられる。一方、駆動腕部2a−1の両方の端部を固定端にすると、駆動腕部2a−1の屈曲が一方向でなくなり、レンズホルダ1の光軸方向への移動を妨げる方向に途中で屈曲方向が変わってしまう。この結果、駆動腕部2a−1の屈曲変位量が制限され、従ってレンズホルダ1の移動量が小さくなってしまう。このため、前記したように、駆動腕部2a−1の片側を自由端にする方が、駆動腕部2a−1の可動範囲を増大させることが可能となるのである。
図19Bは、電源6から、面駆動アクチュエータ2に電圧を印加した状態を示している。印加電圧により、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1は+z軸方向(図19Bの上向き)にほぼ同時に屈曲変位する。よって、各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の上側フランジ部1aの底面に接触しながら、レンズホルダ1を初期位置から+z軸方向に(矢印方向に)移動させる。この動きに追従して、レンズ保持板3の各バネ性状部3bはほぼ同時に屈曲しながら、レンズホルダ1を支持している。よって、この状態では、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2とバネ性状部3bを有するレンズ保持板3の保持部3aによって、その位置を規制されている。また、レンズホルダ1は、光軸方向においては、各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の上側フランジ部1aの底面に接触するとともに、レンズホルダ1の下側フランジ部1aの上面にはレンズ保持板3の保持部3aが各バネ性状部3bからの付勢力により接触している。このことによって、レンズホルダ1の位置が規制されている。従って、光軸方向及び光軸方向と交差する方向において、レンズホルダ1はその位置が規制され、ガタ付かない状態で保持されている。
次に、電源6からの電圧の印加を停止するか、若しくは、極性を変えて電圧を電源6から印加する。これにより、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1は−z軸方向(図19Bの下向き)にほぼ同時に屈曲変位する。そして、さらに、レンズ保持板3の各バネ性状部3bのバネ力によって、レンズホルダ1は、面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の上側フランジ部1aの底面に接触しながら−z軸方向に移動し、前記初期位置まで変位する。前記初期位置に復帰すると、再び、先に説明したように、光軸方向及び光軸方向と交差する方向において、レンズホルダ1はその位置が規制され、ガタ付かない状態で保持される。
前記した第1実施形態にかかる構成によれば、面駆動アクチュエータ2の形状によって、レンズホルダ1の光軸方向に交差する面内でのレンズホルダ1の位置を規制させながら、レンズホルダ1を、光軸方向にのみ移動可能となる。
レンズホルダ支持点2a−2によって、レンズホルダ1の光軸方向に交差する面内でのレンズホルダ1の位置を固定する。また、自由端側接触部2a−3によって、光軸方向のレンズホルダ1の移動を行う。このように、面駆動アクチュエータ2とレンズホルダ1とが接触する部分であるレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とが、それぞれ異なる役割を有することが特徴の1つである。
これにより、複数の面駆動アクチュエータを用いる本実施形態では、複数のアクチュエータ間に変形量のばらつきがある場合でも、レンズホルダ1の軸方向に交差する面内での位置を固定し、光軸方向のレンズホルダ1の移動を行うことができる。
例えば、イオンの移動により変位するイオン伝導アクチュエータなどでは、用いる複数のアクチュエータに対して同じ電圧を印加しても、全く同じようにイオンが移動せずに変位量にばらつきが発生してしまう場合がある。
図59に示す従来例のように、レンズ枠300とアクチュエータ501と接触する点が1つしかない場合には、3つのアクチュエータ501の変位量にばらつきが発生すると、レンズ200が軸方向に交差する面内に対して、傾くことになる。そうした場合には、軸方向に交差する面内での位置を固定ができていないことになる。特に、携帯端末等に搭載される小型カメラモジュールに用いる場合には、アクチュエータの変位量の精度が高く求められる。
本実施形態では、複数のアクチュエータ間に変形量のばらつきがある場合でも、レンズホルダ支持点2a−2で軸方向に交差する面内での位置を固定し、最も変位量が大きいアクチュエータの自由端側接触部2a−3によって、光軸方向のレンズホルダ1の移動を行うことができる。このように、面駆動アクチュエータ2とレンズホルダ1とが接触する部分であるレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とが、それぞれ異なる役割を有することで、軸方向に交差する面内での位置を固定し、かつ、光軸方向のレンズホルダ1の移動を行うことができる。
また、アクチュエータの変位量にばらつきがある場合だけでなく、複数のアクチェエータのうち故障したアクチュエータがある場合にも同様に、軸方向に交差する面内での位置を固定し、かつ、光軸方向のレンズホルダ1の移動を行うことができる。
また、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3と連結固定しないことにより、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となり、レンズホルダ1の光軸方向への移動量を可能とするレンズホルダ駆動装置151を実現することができる。
前記した第1実施形態にかかる構成によれば、面駆動アクチュエータ2の形状によって、レンズホルダ1を光軸方向に交差する面内での位置を規制させながら、レンズホルダ1を光軸方向にのみ移動可能となる。また、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3と連結固定しないことにより、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。よって、レンズホルダ1の光軸方向への移動量を可能とするレンズホルダ駆動装置151を実現することができる。
なお、本発明は、前記第1実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
例えば、図5A〜図5Dは、フランジ部1aを有するレンズホルダ1の形状の様々な変形例を示している。なお、同一機能を有する部分には、前記レンズホルダ1の部分と同じ参照符号を付すことにより、その説明を省略している。
図5Aに示すレンズホルダ1−1は、面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3が、突起部の一例として機能するフランジ部1aに接触する部分以外の部分を除去する切欠部1−1dをフランジ部1aに形成した例である。このように、面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3が接触する部分以外の部分を除去することで、さらにレンズホルダ1−1の重量を軽量化することが可能となる効果を有する。また、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1が屈曲した際に、駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3以外の部分がレンズホルダ1のフランジ部1aと干渉する。従って、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1の屈曲変位量を低下させることを防ぐことが可能となる効果も得られる。
また、図5Bに示すレンズホルダ1−2は、その外形、すなわち、突起部の一例として機能するフランジ部1a及び筒形胴部1bの外形の形状が、円形ではなく、四角である。このことから、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1の屈曲動作により、レンズホルダ1が光軸方向と交差する面内(例えば、光軸方向回りの面内)で回転が起きないという効果が得られる。
さらに、図5Cに示すレンズホルダ1−3は、図5Bの四角形のレンズホルダ1−2において、図5Aと同様に、面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3が、突起部の一例として機能するフランジ部1aに接触する部分以外の部分を除去する切欠部1−3dをフランジ部1aに形成した例である。このように、自由端側接触部2a−3が接触する部分以外の部分を除去することで、さらにレンズホルダ1−3の重量を軽量化することが可能となる効果を有する。また、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1が屈曲した際に、駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3以外の部分がレンズホルダ1−3のフランジ部1aと干渉する。従って、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2−1の屈曲変位量を低下させることを防ぐことが可能となる効果をも有する。また、レンズホルダ1−3が光軸方向と交差する面内(例えば、光軸方向回りの面内)で回転しないという効果も得られる。
さらに、図5Dに示すレンズホルダ1−4は、レンズホルダ1のフランジ部1aに、フランジ部1aの上下にかつ円周方向に等間隔で4箇所、内側突起部1a−1をさらに設けたものである。図5D中の円筒形胴部1bの上側のフランジ部1aと図5D中の円筒形胴部1bの下側のフランジ部1aは、相対向して、両者の中間地点を中心に180度の点対称の関係に配置されている。図21Bに示すように、上側の第1の面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3がフランジ部1aの上側の各内側突起部1a−1の角部1a−2に対向するように配置されている。また、下側の第2の面駆動アクチュエータ92の各自由端側接触部2a−3がフランジ部1aの下側の各内側突起部1a−1の角部1a−2に対向するように配置されている。よって、上側の第1の面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3にフランジ部1aの上側の内側突起部1a−1の角部1a−2が係止されることによりレンズホルダ1−4の回転を防止する一方、下側の第2の面駆動アクチュエータ92の自由端側接触部2a−3にフランジ部1aの下側の内側突起部1a−1の角部1a−2が係止されることによりレンズホルダ1−4の回転を防止している。この内側突起部1a−1の角部1a−2が、レンズホルダ1−4の回転を防止する役目を持つことができる。
さらに、図6は、図5Aのレンズホルダ1−1を組み込んだ、第1実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151−1の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151−1は、図5Aの前記レンズホルダ1−1と、前記面駆動アクチュエータ2と、前記レンズホルダ保持板3と、前記固定枠部材4とを備えるように構成している。前記面駆動アクチュエータ2は、複数の互いに対向する位置(例えば点対称の複数の位置、より具体的には90度毎の4箇所の位置)でレンズホルダ1−1の円筒形胴部1bの外面に接触してレンズホルダ1−1を保持するレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を有する。前記レンズホルダ保持板3は、バネ性状部3bなどを有する。前記固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151−1の外面を構成して各構成部品を固定するために上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとを有する。
このような構成により、前記変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151−1全体を、より軽量なものとすることができ、かつ面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1がレンズホルダ1のフランジ部1aにそれぞれ連結固定されていない。このため、面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1の可動範囲を増加させ、レンズホルダ1−1の光軸方向への移動量を増加させることができるという効果が得られる。
図7は、図5Bのレンズホルダ1−2を組み込んだ、第1実施形態の別の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151−2の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151−2は、図5Bの前記レンズホルダ1−2と、前記面駆動アクチュエータ2と、前記レンズホルダ保持板3と、前記固定枠部材4とを備えるように構成している。前記面駆動アクチュエータ2は、複数の互いに対向する位置(例えば点対称の複数の位置、より具体的には90度毎の4箇所の位置)でレンズホルダ1−2の円筒形胴部1bの外面に接触してレンズホルダ1−2を保持するレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を有する。前記レンズホルダ保持板3は、バネ性状部3bなどを有する。前記固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151−2の外面を構成して各構成部品を固定するために上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとを有する。
このような構成によれば、駆動腕部2a−1の駆動のタイミングのばらつきなどにより、レンズホルダ1−2が前記固定枠部材4内で光軸方向に交差する面内で回転しようとしても、レンズホルダ1−2が四角形であるため前記固定枠部材4に接触してレンズホルダ1−2の回転が規制されることになる。結果として、光軸方向にのみレンズホルダ1−2を移動可能とする効果が得られる。
また、図8は、図5Cのレンズホルダ1−3を組み込んだ、第1実施形態のさらに別の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151−3の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151−3は、図5Bの前記レンズホルダ1−3と、前記面駆動アクチュエータ2と、前記レンズホルダ保持板3と、前記固定枠部材4とを備えるように構成している。前記面駆動アクチュエータ2は、複数の互いに対向する位置(例えば点対称の複数の位置、より具体的には、90度毎の4箇所の位置)でレンズホルダ1−3の円筒形胴部1bの外面に接触してレンズホルダ1−3を保持するレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を有する。前記レンズホルダ保持板3はバネ性状部3bなどを有する。前記固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151−3の外面を構成して各構成部品を固定するために上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとを有する。
このような構成により、前記変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151−3全体を、より軽量なものとすることができ、かつ面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1の可動範囲を増加させ、レンズホルダ1−3の光軸方向への移動量を増加させることができるという効果が得られる。また、駆動腕部2a−1の駆動のタイミングのばらつきなどにより、レンズホルダ1−3が前記固定枠部材4内で光軸方向に交差する面内で回転しようとしても、レンズホルダ1−3が四角形であるため前記固定枠部材4に接触してレンズホルダ1−3の回転が規制されることになる。結果として、光軸方向にのみレンズホルダ1−3を移動可能とする効果が得られる。
また、アクチュエータ本体2aの複数の駆動腕部2a−1は、図9に示した4本に限定されるものではない。例えば、図10A〜図10Cに一部示すように、複数の駆動腕部2a−1のそれぞれが、レンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3を有するとともに、各レンズホルダ支持点2a−2がレンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面に接触可能な位置に配置されるとともに、各自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1のフランジ部1aに接触可能となるように配置されておればよい。例えば、図10Aは8本の駆動腕部2a−1を有しており、図10Bは3本の駆動腕部2a−1を有しており、図10Cは6本の駆動腕部2a−1を有している。
膜状のアクチュエータ本体2aは、電源6からの電圧の印加に伴い、アクチュエータ本体2a自体の形状を変化させ、屈曲動作を行うことができるものであれば、その構成材料が限定されるものではない。例えば、アクチュエータ本体2aの膜材料としてイオン交換樹脂材料が考えられる。イオン交換性樹脂は、その膜にイオン液体を含浸させ、電圧印加を行うと、膜内の陽イオンが陰極側に移動し、イオン交換性樹脂膜の膨潤度に偏りが生じて屈曲変位を発生し、また印加電圧の極性を反転すると逆方向に屈曲変位を発生するという特徴を有している。
図11A及び図11Bは、アクチュエータ本体2aの形状の様々な変形例を示している。
図11Aに示すアクチュエータ本体2a−aは、駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2aに、ある曲率を持った曲面形状、言い換えれば、湾曲凹部を形成している。よって、湾曲凹部のレンズホルダ支持点2a−2aにより、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面に対して拘束力を増大させたものである。ただし、レンズホルダ支持点2a−2aの湾曲凹部は、駆動腕部2a−1が屈曲動作する際にレンズホルダ1の光軸方向に対する移動を阻害しないような曲率を有することが必要である。このとき、移動を阻害しないためには、少なくとも、レンズホルダ支持点2a−2aの湾曲凹部の曲率は、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの曲率よりも大きいのが好ましい。
また、図11Bに示すアクチュエータ本体2a−bは、駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2bに湾曲した突起を持つ形状にしたものであり、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面に対して突起状のレンズホルダ支持点2a−2bで点接触することで、レンズホルダ1と駆動腕部2a−1の接触抵抗を低下させたものである。ただし、アクチュエータ本体2a−bは、各駆動腕部2a−1がほぼ同時に屈曲動作する際に、レンズホルダ支持点2a−2が必ず、光軸方向に交差する面内の対称な位置でレンズホルダ1を保持するように突起部形状を設定する必要がある。
また、図13に、バネ性状部3bを有するレンズホルダ保持板3の変形例の斜視図を示す。このレンズホルダ保持板3−1も、レンズホルダ保持板3と同様に、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を保持可能な四角形枠状の保持部3aとバネ性状部3bと、固定枠部材4に固定される四角形枠状の接合部3cとより構成する。このレンズホルダ保持板3−1は、レンズホルダ1の外形形状が四角の場合(例えば、図5B又は図5Cのレンズホルダ1−2又は1−3)に使用することが好ましい。寸法例はレンズホルダ保持板3と同様である。
また、図14は、レンズホルダ1とレンズホルダ保持板3を別々の部品ではなく、1つの部品として一体化した一体化構造部材の斜視図である。レンズホルダ1のいずれか1つのフランジ部1a(例えば図14では下側のフランジ部1a)を保持部3aとして兼用することにより、レンズホルダ1とレンズホルダ保持板3を例えば樹脂成形などにより一体化構造とした一体化構造部材130とすることができる。このように一体化構造とすることで、部品点数を削減することが可能であり、レンズホルダ駆動装置151全体の重量を軽減することが可能となる。
また、図15A〜図15Cは前記一体化構造部材130の様々な変形例を示している。図15Aは、図5Aのレンズホルダ1−1とレンズホルダ保持板3を一体で成型した場合を示している。図15Bは、図5Bのレンズホルダ1−2とレンズホルダ保持板3を一体で成型した場合を示している。図15Cは、図5Cのレンズホルダ1−3とレンズホルダ保持板3を一体で成型した場合を示している。このように、レンズホルダ1の形状に関わらず、レンズホルダ1とバネ性状部3bを有するレンズホルダ固定板3は一体化構造とすることが可能である。
また、図16は、図14に示すレンズホルダ1とレンズホルダ保持板3を一体化した一体化構造部材130と、前記面駆動アクチュエータ2と、固定枠部材4とを組み付けたレンズホルダ駆動装置151Aに、さらに撮像素子8を組み込んだ撮像装置の斜視図である。
また、図17は、図16の本発明の第1実施形態における面駆動導電性アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Aの構成部品の分解斜視図を示している。
このような構成によれば、部品点数の削減、それに伴うレンズホルダ駆動装置全体の重量の削減が可能となるという効果が得られる
(第2実施形態)
図20、図21A及び図21Bは、本発明の第2実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Bの斜視図及び構成部品の分解斜視図を示している。図20に示すレンズホルダ駆動装置151Bは、第1実施形態のレンズホルダ駆動装置151において、レンズホルダ保持板3の代わりに、薄い板状のレンズホルダ復帰部材の別の例として、前記面駆動アクチュエータ2と同様な構造及び機能を有する、別の、第2の面駆動アクチュエータ92を配置するようにしたものである。よって、この第2実施形態では、先の第1実施形態と同様に配置された上側の前記面駆動アクチュエータ2(以下、第1前記面駆動アクチュエータ2と称する。)と、レンズホルダ保持板3の位置に配置された第2の面駆動アクチュエータ92の2つの面駆動アクチュエータを平行に配置したものである。このような構成によれば、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92が協働してレンズホルダ1をz軸方向に進退移動させるものである。
なお、第2実施形態の各構成部品及び部分において、第1実施形態と同じ部品又は部分に関しては、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
ここで、第2の面駆動アクチュエータ92のアクチュエータ本体2a及び引き出し電極2bは、第1実施形態に記載した面駆動アクチュエータ2のアクチュエータ本体2a及び引き出し電極2bと同じ構造及び機能を有している。すなわち、第2の面駆動アクチュエータ92のアクチュエータ本体2aも、面駆動アクチュエータ2のアクチュエータ本体2aと同じ構造及び機能を有しており、四角形枠部2a−0と、自由端側接触部2a−3とレンズホルダ支持点2a−2とを有するレンズホルダ駆動腕部2a−1とを有している。図21Bは、図5Dに示したレンズホルダ1−4を用いた場合の構成部品の分解斜視図である。面駆動アクチュエータ2に対して裏返した状態の、面駆動アクチュエータ92を用いることにより、第2の面駆動アクチュエータ92の各自由端側接触部2a−3にレンズホルダ1−4のフランジ部1aの内側突起部1a−1の角部1a−2が係止されることにより、レンズホルダ1−4の回転を防止する役目を持たせることができる。
第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92を、レンズホルダ1の上下フランジ部1aにそれぞれ接触させるように平行に配置することで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置の規制を行う。より具体的には、レンズホルダ1の上側のフランジ部1aの下面に、前記第1の面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3を、連結固定させることなく、接触させている。さらに、レンズホルダ1の下側のフランジ部1aの上面に、前記第2の面駆動アクチュエータ92の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3を、連結固定させることなく、接触させている。第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を光軸方向に交差する面内でそれぞれ拘束を行うようにしている。また、これらの第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各アクチュエータ本体2aは、電源6からの引き出し電極2bを介しての電圧の印加に伴い、各駆動腕部2a−1が、電源6からの電圧の印加方向に応じて、光軸方向にそれぞれほぼ同時に屈曲変位する。そして、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92のいずれか一方の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3が、レンズホルダ1の上側のフランジ部1a又は下側のフランジ部1aにそれぞれ接触しながらレンズホルダ1をその光軸方向への移動させる。このような特徴を第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92は有している。
各構成部品の寸法例は、第1実施形態と同様であり、異なるのは固定枠部材4である。よって、上部固定枠4a、中部固定枠4b、下部固定枠4cの寸法例としては、厚さは順に1mm、2.6mm、2.35mmであり、正方形の外形の一辺が14mm、2つの電極2bにより挟まれる部分を外形より1mmずつの部分とした場合に、駆動腕部2a−1を除いた部分の正方形の内側縁の一辺が12mmである。
図22は、図5Aのレンズホルダ1−1を組み込んだ、第2実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151B−1の斜視図である。
このレンズホルダ1−1を用いる構成により、第1及び第2面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1がレンズホルダ1のフランジ部1aにそれぞれ連結固定されていない。このため、第1及び第2面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1が屈曲した際に、レンズホルダ1のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、第1及び第2面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。
図23は、図5Bのレンズホルダ1−2を組み込んだ、第2実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151B−2の斜視図である。
このような構成により、レンズホルダ1−2は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−2を移動可能とする効果が得られる。
図24は、図5Cのレンズホルダ1−3を組み込んだ、第2実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151B−3の斜視図である。
このような構成により、このレンズホルダ1−3を用いる構成により、第1及び第2面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1が屈曲した際に、レンズホルダ1のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、第1及び第2面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。また、レンズホルダ1−3は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−3を移動可能とする効果が得られる。
図25は、本発明の第2実施形態における前記面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Bの側面図(固定枠部材のみ断面図)を示している。ここで、前記したように、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92を、レンズホルダ1の上下フランジ部1aに接触させるように平行に配置することで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置の規制を行う。すなわち、前記フランジ部1aを有するレンズホルダ1を、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92で挟み、上部固定枠4a、中部固定枠4b、下部固定枠4cによって各構成部品を接合して、レンズホルダ駆動装置151Bを実現することができる。レンズホルダ駆動装置151Bの固定枠部材4内の下部には撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。この状態では、レンズホルダ1の上側のフランジ部1aの下面に第1の面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3が接触するとともに、レンズホルダ1の下側のフランジ部1aの上面に第2の面駆動アクチュエータ92の各駆動腕部2a−1が接触した状態となり、レンズホルダ1が光軸方向に位置規制されている。同時に、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を光軸方向に交差する面内でそれぞれ拘束している。このため、レンズホルダ1はガタ付きが無い状態に保持されている。
図26A〜図26Cは、本発明の第2実施形態における前記面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Bの駆動方法を模式的に示した側面図である。
図26Aは、電源6から、2つの面駆動アクチュエータ2及び92に電圧を印加していない初期位置状態を示している。ここで、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、複数の平行に配置した、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、その位置を規制されている。また、レンズホルダ1は、光軸方向においては、複数の平行に配置した、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3によってその初期位置を規制されている。このため、レンズホルダ1はガタ付きが無い状態に保持されている。ここで、レンズホルダ1の上下のフランジ部1aと上下平行に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各自由端側接触部2a−3は連結固定していない。このことにより、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。よって、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各自由端側接触部2a−3をレンズホルダ1の上下フランジ部1aに連結固定した場合に比べて、各駆動腕部2a−1の可動範囲を増大させることが可能となる。
図26Bは、電源6から、上下平行に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92に電圧をそれぞれ印加し、レンズホルダ1を−z軸方向(図26Bの下向き矢印方向)に移動させた状態を示している。電源6からの電圧の印加により、図中下部に配置した第2の面駆動アクチュエータ92の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接触しながら、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させる。このとき、上部に配置した第1の面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1はその基端側の部分のレンズホルダ1の上部フランジ部1aの縁への接触を下限とし、下部に配置した第2の面駆動アクチュエータ92への接触を上限とした屈曲変位を発生させる必要がある。このため、電源6から、上下に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92への印加電圧は互いに異なる値となる。若しくは、以下のようにしてもよい。すなわち、下側の第2の面駆動アクチュエータ92にのみ電源6から電圧の印加を行うことにより第2の面駆動アクチュエータ92の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3でレンズホルダ1の下部フランジ部1aを下方に押し下げる。一方、上側の第1の面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の−z軸方向への移動に追従させるように上側の第1の面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1を強制的に屈曲させるようにする。ここで、レンズホルダ1を−z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては複数平行に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、その位置を規制されている。平行に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92への電圧印加を停止すると、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の屈曲変位が無くなり、レンズホルダ1は前記初期位置状態(図26Aの位置の状態)に変位し、保持される。
図26Cは、電源6から、上下平行に配置した第1及び第2面駆動アクチュエータ2,92に電圧をそれぞれ印加し、レンズホルダ1を+z軸方向(図26Cの上向き矢印方向)に移動させた状態を示している。電源6からの電圧の印加により、図中上部に配置した第1の面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接触しながらレンズホルダ1を+z軸方向に移動させる。下部に配置した第2の面駆動アクチュエータ92の各駆動腕部2a−1はその基端側の部分のレンズホルダ1の下部フランジ部1aの縁への接触を下限とし、上部に配置した第1の面駆動アクチュエータ2への接触を上限とした屈曲変位を発生させる必要がある。このため、電源6から、上下に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92への印加電圧は互いに異なる値となる。若しくは、以下のようにしてもよい。すなわち、上側の第1の面駆動アクチュエータ2にのみ電源6から電圧の印加を行うことにより第1の面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3でレンズホルダ1の上部フランジ部1aを上方に押し下げる。一方、下側の第2の面駆動アクチュエータ92に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の+z軸方向への移動に追従させるように下側の第2の面駆動アクチュエータ92の各駆動腕部2a−1を強制的に屈曲させるようにする。ここで、レンズホルダ1を+z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては複数平行に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、その位置を規制されている。複数平行に配置した第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92への電圧印加を停止すると、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の屈曲変位が無くなり、レンズホルダ1は前記初期位置状態(図26Aの位置の状態)に変位し、保持される。
前記の構成によれば、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各自由端側接触部2a−3とが連結固定しないようにしている。このことにより、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となり、レンズホルダ1の光軸方向への移動量を増大させることを可能となる。さらに、第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92の形状で、レンズホルダ1を光軸方向に交差する面内での位置を規制し、かつ面駆動アクチュエータ2を複数平行に配置している。このようにすることで、レンズホルダ1の移動を光軸方向にのみ規制し、かつレンズホルダ1の光軸方向への移動量を増加させることを可能とするレンズホルダ駆動装置151Bを実現することができる。
従って、前記第2実施形態によれば、2つの面駆動アクチュエータ2,92を備えるようにしたので、レンズホルダ1の初期位置に対して、+z軸方向の移動位置と−z軸方向の移動位置の3つの位置に位置決めすることができ、レンズホルダ1の可動範囲をより大きくすることができる。また、前記第2実施形態によれば、以下のような効果も奏することができる。すなわち、第2実施形態との比較において、仮に、レンズホルダ復帰部材の一例として第1実施形態のレンズホルダ保持板3を使用する場合には、レンズホルダ保持板3はバネ力が一定であるため、常に、面駆動アクチュエータ2の上方への変位駆動に対して、引き戻す力がかかっていることになる。つまり、面駆動アクチュエータ2が上方にレンズホルダ1を持ち上げる際には、レンズホルダ保持板3のバネ力は、上部に配置した面駆動アクチュエータ2にとって、その上方への移動量を低下させる抵抗成分に成り得る。しかしながら、この第2実施形態において使用したようにレンズホルダ復帰部材の一例として機能する部材が面駆動アクチュエータ92であれば、レンズホルダ1を光軸方向の上向きに移動させる場合に、上部に配置した面駆動アクチュエータ2と同じ方向(光軸上方向)に屈曲するように、下部に配置した面駆動アクチュエータ92に電圧を印加する。このようにすることで、上部に配置した面駆動アクチュエータ2の移動量を低下させないように制御可能となる。レンズホルダ1を光軸方向の下向きに動かす場合も同様である。つまり、面駆動アクチュエータ92の印加電圧を制御することで、バネ力が可変でかつ引き戻し力が可変なレンズホルダ復帰部材を実現することができる。特に、面駆動アクチュエータ2の発生出力が大きくないときには、単純なバネ力の引き戻しでは、レンズホルダ1を所望の位置まで(光軸方向の上向きに)変位させるのが難しい場合がある。面駆動アクチュエータ2の発生出力が大きくなれば、第1実施形態のような構成の方が簡素で効果的である。しかしながら、下部に面駆動アクチュエータ92をレンズホルダ復帰部材として使用し、レンズホルダ1の移動に対する抵抗成分を減らすことも前記したように有効である。
(第3実施形態)
図27A〜図27Cは、本発明の第3実施形態における導電性ポリマーアクチュエータの断面図を示している。この第3実施形態では、第2実施形態の2つの面駆動アクチュエータ2,92がそれぞれ導電性ポリマーアクチュエータ(面駆動導電性アクチュエータの一例)5より構成されている。さらに、2つの導電性ポリマー膜5aの間に、イオン液体を含浸したセパレータ5bを挟み、ゲル化したイオン液体によって接合した3層構造を有するようにしている。
図27Aに示す3層構造を有することを特徴とした導電性ポリマーアクチュエータ5は、2枚の導電性ポリマー膜5a間に、イオン液体を含浸したセパレータ5bを、ゲル化したイオン液体を介して接合し、平面上で加熱圧着することで構成される。なお、接合する際に各部材をある曲率を持たせた状態で加熱圧着すると、所望の曲率に屈曲した状態の導電性ポリマーアクチュエータ5を得ることもできる。ここで、導電性ポリマー膜5aは、電源6からの正電圧の印加によって、陰イオンを取り込んで膨潤することで伸張し、電源6からの負電圧の印加によって、陰イオンを放出して収縮するという特徴を有している。導電性ポリマー膜5aは、例えばポリピロール((CN))といった高分子材料を、電界重合によって製膜されたものを使用する。セパレータ5bは、導電性ポリマー膜5aに供給する陰イオンを含むイオン液体を含浸することが可能である多孔質材料であることが必要である。そのような多孔質材料としては、例えば電気二重層コンデンサ(キャパシタ)のセパレータとして使用されているセルロース、又は、多孔質ポリフッ化ビニリデン膜((CHCF)が使用可能である。
イオン液体は、例えばEMI−TFSI(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)(1−ethyl−3−methylimidazoliumbis(trifluoromethane−sulfonyl)imide)が使用可能である。イオン液体は、イオンのみで構成されている液体であり、不揮発性、不燃性、高いイオン伝導性といった特性を持っている。そのイオン液体に、ある種のモノマーを溶かして重合させると、ポリマーの網目の中にイオン液体が閉じ込められた、ゲルが得られる。ゲル化したイオン液体は、粘着性を持つ。このことから、2枚の導電性ポリマー膜5aと、イオン液体を含浸したセパレータ5bを、このゲル化したイオン液体によって接合することが可能となる。通常、導電性ポリマーは、イオン液中でのみ動作可能であるが、イオン液体をゲル化することで、3層構造を有する導電性ポリマーアクチュエータ5は大気中で動作可能となる。また、前記構成部品にて構成される3層構造を有することを特徴とした導電性ポリマーアクチュエータ5は、1〜3V程度の電圧印加によって屈曲動作可能である。より具体的な実施例として、3層構造を有する導電性ポリマーアクチュエータ5の例としては、導電性ポリマー膜5aとしてポリチオフェン((CS))膜を使用し、厚さ10μmの導電性ポリマー膜5a、厚さ60μmのイオン液体を含浸したセパレータ5b、ゲル化したイオン液体を積層して接合することで構成したものであり、全体の厚さは約100μmとなる。この3層構造導電性ポリマーアクチュエータ5を形状加工し、駆動腕部2a−1の長さを8mmにした場合、±1Vの印加電圧によって、駆動腕部2a−1の先端で約4mmの屈曲変位を、出力として取り出すことができるという実験結果が得られている。
図27Bは、前記3層構造を有する導電性ポリマーアクチュエータ5に印加電圧を供給する電源6を接続し、図中の上向きの矢印A1の方向に電源6から電圧を印加した場合の導電性ポリマーアクチュエータ5が屈曲変位した状態を示した断面図である。電源6から電圧を印加することで、図中の上部の導電性ポリマー膜5a及びセパレータ5b内に存在する陰イオンが、図中の下部の導電性ポリマー膜5aに引き寄せられ、図中の上部の導電性ポリマー膜5aは陰イオンを放出ことで収縮し、図中の下部の導電性ポリマー膜5aは陰イオンを取り込み膨潤することで伸張する。よって、2枚の導電性ポリマー膜2a,5aとその間にセパレータ5bを接合した導電性ポリマーアクチュエータ5は+z軸方向に屈曲変位を出力する。
図27Cは、前記3層構造を有する導電性ポリマーアクチュエータ5に印加電圧を供給する電源6を接続し、図27Bの説明に記載したものと逆の極性の電圧(図中の下向きの矢印A2の方向の電圧)を印加した場合の導電性ポリマーアクチュエータ5が屈曲変位した状態を示した断面図である。電源6から電圧を印加することで、図中の下部の導電性ポリマー膜5a及びセパレータ5b内に存在する陰イオンが図中の上部の導電性ポリマー膜5aに引き寄せられる。すると、図中の下部の導電性ポリマー膜5aは陰イオンを放出ことで収縮し、図中の上部の導電性ポリマー膜5aは陰イオンを取り込み膨潤することで伸張する。よって、2枚の導電性ポリマー膜5aとその間にセパレータ5bを接合した導電性ポリマーアクチュエータ5は−z軸方向に屈曲変位を出力する。前記導電性ポリマーアクチュエータ5は、電圧が印加されない場合には、各導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bの間で陰イオンの移動が行われないことから、図27B及び図27Cに示すような屈曲状態を保持することが可能であるという特徴を有している。
また、電源6からの電圧の印加量に応じた屈曲状態を出力可能であり、その屈曲状態を保持することが可能である。このことから、導電性ポリマーアクチュエータ5の各駆動腕部5−1を屈曲させるときにのみ電源6から電圧を印加すればよく、レンズホルダ駆動装置の消費電力が低減可能であるという特徴を有している。
図28は、本発明の第3実施形態における前記導電性ポリマーアクチュエータ5である面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Cの斜視図を示している。図28に示すレンズホルダ駆動装置151Cは、図20の第2実施形態において第1及び第2の面駆動アクチュエータ2,92がそれぞれ前記導電性ポリマーアクチュエータ5となるだけで、他の部材及び部分は同じである。
図29は、本発明の第3実施形態における前記導電性ポリマーアクチュエータ5である面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Cの構成部品の斜視図を示している。第3実施形態の各構成部品において、第1実施形態と同じであるものは、第1実施形態と同じ参照符号を付してその説明を省略する。ここで、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、印加電圧を供給するための2枚の引き出し電極5cで挟み込まれる構造となっている。
導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、図30に示すように、第1実施形態及び第2実施形態に記載した面駆動アクチュエータ2,92の駆動腕部2a−1とレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3と同様に、複数の駆動腕部5−1を有している。各駆動腕部5−1は、その形状にレンズホルダ支持点5−2と、自由端側接触部5−3を有することを特徴としている。この複数の対向する位置に配置したレンズホルダ支持点5−2によって、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を光軸方向に交差する面内で拘束を行うようにしている。この導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、電源6からの電圧の印加に伴い、各駆動腕部5−1が、電源6からの電圧の印加方向に応じて、光軸方向に屈曲変位し、各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3が、レンズホルダ1のフランジ部1aに接触しながらレンズホルダ1を光軸方向へ移動させることを特徴としている。よって、前記導電性ポリマーアクチュエータ5の駆動腕部5−1と、レンズホルダ支持点5−2と、自由端側接触部5−3と、引き出し電極5cとは、それぞれ、面駆動アクチュエータ2,92の駆動腕部2a−1と、レンズホルダ支持点2a−2と、自由端側接触部2a−3と、引き出し電極2bとにそれぞれ相当する。また、前記導電性ポリマーアクチュエータ5の構造及び機能も、面駆動アクチュエータ2,92の構造及び機能と同じであるため、詳細な説明は省略する。各構成部品の寸法は第1実施形態と同様であり、異なるのは固定枠部材4である。上部固定枠4a、中部固定枠4b、下部固定枠4cの寸法例としては、厚さは順に2mm、0.9mm、4mmである。正方形の外形の一辺が14mmであり、電極2bにより挟まれる部分を外形より1mmずつの部分とした場合に、駆動腕部2a−1を除いた部分の正方形の内側縁の一辺が12mmである。
図31は、前記した複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と図5Aのレンズホルダ1−1とを組み込んだ、第3実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151C−1の斜視図である。
このレンズホルダ1−1を用いる構成により、2つの導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1がほぼ同時に屈曲した際に、レンズホルダ1−1のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。
図32は、前記した複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と図5Bのレンズホルダ1−2とを組み込んだ、第3実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151C−2の斜視図である。
このような構成により、レンズホルダ1−2は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−2を移動可能とする効果が得られる。
図33は、前記した複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と図5Cのレンズホルダ1−3とを組み込んだ、第3実施形態の変形例にかかるレンズホルダ駆動装置151C−3の斜視図である。
このレンズホルダ1−3を用いる構成により、2つの導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1がほぼ同時に屈曲した際に、レンズホルダ1−3のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。また、レンズホルダ1−3は、光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−3を移動可能とする効果が得られる。
図34は、本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Cの側面図(固定枠部材のみ断面図)を示している。ここで、複数の平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6から、初期電圧をそれぞれ印加し、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。さらに、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。その後に、電源6からの初期電圧の印加を停止し、上下の面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲状態を保持することで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置の規制を行うことができる。なお、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の構成部品である、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合し、所望の曲率に屈曲した状態の導電性ポリマーアクチュエータ5を使用するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置への変位を小さくすることも、あるいは、無くすことも可能である。
前記フランジ部1aを有するレンズホルダ1を、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5で挟み、上部固定枠4aと中部固定枠4bと下部固定枠4cとの固定枠部材4によって各構成部品を接合して、レンズホルダ駆動装置151Cを実現することができる。さらに、レンズホルダ駆動装置151Cの最下部内に撮像素子8を配置して後述する撮像装置を構成することも可能である。
図35A〜図35Cは、本発明の第3実施形態における前記複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5を用いたレンズホルダ駆動装置151Cの駆動方法を模式的に示した側面図である。ここで、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3は連結固定していない。このことにより、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3をレンズホルダ1の上下フランジ部1aに連結固定した場合に比べて、各駆動腕部5−1の可動範囲を増大させることが可能となる。
図35Aは、電源6から、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。さらに、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。その後に、電源6からの初期電圧の印加を停止して上下の面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲状態を保持した、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置状態を示している。もしくは、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の構成部品である、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に、各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合し、所望の曲率に屈曲させた状態の導電性ポリマーアクチュエータ5を用いる。そして、その各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接触させ、かつ下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5a−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接触させる。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置に保持した状態を示している。ここで、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、複数の平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1のレンズホルダ支持点5−2によって、その位置を規制されている。
図35Bは、電源6から、前記初期位置にて、屈曲状態を保持した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電圧を印加して、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させた状態を示している。電源6からの電圧の印加により、図中の下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3がレンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接触しながら、初期屈曲状態から、さらに同方向にほぼ同時に屈曲し、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させる。ここで、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1は、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲動作に追従しながら、−z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように電源6から電圧を印加する必要がある。もしくは、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の−z軸方向への移動に追従させ、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1を強制的に屈曲させてもよい。また、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が図35Bにおいて水平な状態に至り、レンズホルダ1の上部フランジ1aの底面に図35Bにおいて水平に接触する位置が、−z軸方向へのレンズホルダ1の移動の限界となる。ここで、レンズホルダ1を−z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は光軸方向に交差する面内においては複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1のレンズホルダ支持点5−2によって、その位置を規制されている。また、平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5への電源6からの電圧印加を停止すると、レンズホルダ1は−z方向に変位した状態で保持される。レンズホルダ1を初期位置に変位させるには、各アクチュエータ5が+z軸方向に変位するように電源6から電圧を印加する。
図35Cは、電源6から、前記初期位置にて、屈曲状態を保持した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電圧を印加して、レンズホルダ1を+z軸方向に移動させた状態を示している。電源6からの電圧の印加により、図中の上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3がレンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接触しながら初期屈曲状態からさらに同方向にほぼ同時に屈曲し、レンズホルダ1を+z軸方向に移動させる。ここで、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1は、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲動作に追従しながら、+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように電源6から電圧を印加する必要がある。もしくは、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6から電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の+z軸方向への移動に追従させ、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1を強制的に屈曲させてもよい。また、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が図35Cにおいて水平な状態に至る。そして、レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に図35Cにおいて水平に接触する位置が、+z軸方向へのレンズホルダ1の移動の限界となる。ここで、レンズホルダ1を+z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1のレンズホルダ支持点5−2によって、その位置を規制されている。また、平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5への電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は+z方向に変位した状態で保持される。レンズホルダ1を初期位置に変位させるには、各アクチュエータが−z軸方向に変位するように電源6から電圧を印加する。
前記の構成によれば、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3を連結固定しないようにしている。このことにより、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。さらに、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3をレンズホルダ1の上下フランジ部1aに連結固定した場合に比べて、各駆動腕部5−1の可動範囲を増大させることを可能とするレンズホルダ駆動装置151Cを実現することができる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の形状によりレンズホルダ1を光軸方向に交差する面内での位置を規制している。さらに、屈曲状態で保持可能な導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5を複数平行に配置し、アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の初期印加電圧による屈曲状態、もしくは導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の構成部品である、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合する。このようにして、所望の曲率に屈曲させた状態によってレンズホルダ1の光軸方向の初期位置を保持することで、レンズホルダ1の移動を光軸方向に規制し、光軸方向への移動を可能とするレンズホルダ駆動装置151Cを実現することができる。また、屈曲状態で保持可能な導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5を複数平行に配置するようにしている。このようにすることで、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲可能な範囲が増大し、レンズホルダ1の光軸方向への移動量を増大させることを可能とするレンズホルダ駆動装置151Cを実現することができる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は1〜3V低電圧での駆動が可能であり、かつ屈曲状態を保持することが可能である。このことから、レンズホルダ1を光軸方向に対して移動させるときのみ電源6からの電圧の印加を行えばよく、低消費電力化を可能とするレンズホルダ駆動装置151Cを実現することができる。
(第4実施形態)
図36Aから図38Cは、本発明の第1実施形態〜第3実施形態において、以下の特徴を有するレンズホルダ駆動装置151Dの側面図を示したものである。その特徴は、前記面駆動アクチュエータ2,92,5の各駆動腕部2a−1,5−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、前記面駆動アクチュエータ2,92,5に電源6から電圧の印加を行うよう制御する制御装置7を備えることである。なお、参考のため、撮像素子8をレンズホルダ駆動装置151Dの下方に図示しておく。
図36Aは、レンズホルダ駆動装置151Dのレンズホルダ1の初期位置を示した側面図である。ここでは、本発明の第1実施形態に記載のレンズホルダ駆動装置151Dの面駆動アクチュエータ2に印加電圧を加えるための電源6を接続し、さらに面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、電源6に制御信号を与える制御装置7を電源6に接続している。
ここで、図36Bに示すように、レンズホルダ1を+z軸方向に移動させるときのみ制御装置7から電源6に制御信号を与え、面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行っている。これにより、面駆動アクチュエータ2を+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位させるよう制御を行うことで、レンズホルダ1の移動を行う。電源6からの電圧の印加を行わない場合には、レンズホルダ1は、面駆動アクチュエータ2と、バネ性状部3bを有するレンズ保持板3によって規制される初期位置に変位して、初期位置で保持される。
このような構成によれば、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させ、レンズホルダ1を+z軸方向に変位させるときにのみ、電源6からの電圧の印加を行う低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置151Dを実現することができる。また、制御装置7によって、面駆動アクチュエータ2に電源6から印加する電圧を制御し、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位量を制御することによってレンズホルダ1の+z軸方向への移動量を制御することが可能なレンズホルダ駆動装置151Dを実現することができる。
図37Aは、レンズホルダ駆動装置151Eのレンズホルダ1の初期位置を示した側面図である。ここでは、本発明の第2実施形態に記載のレンズホルダ駆動装置の面駆動アクチュエータ2に印加電圧を加えるための電源6を接続している。さらに、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、電源6に制御信号を与える制御装置7を電源6に接続している。
図37Bに示すように、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させるときは、制御装置7から電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1を−z軸方向にほぼ同時に屈曲変位させるように制御装置7でそれぞれ制御を行うことで、レンズホルダ1の移動を行う。ここで、上部に配置した面駆動アクチュエータ2に印加する電圧と下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータ2に印加する電圧は互いに異なる値である。上部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1は、下部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲動作に追従しながら、−z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように電源6から電圧を印加するように、制御装置7で制御を行う必要がある。もしくは、上部に配置した面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の−z軸方向への移動に追従させるように、制御装置7で制御を行う必要がある。上部に配置した面駆動アクチュエータ2と下部に配置した面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わない場合には、レンズホルダ1は複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2によって規制される初期位置に変位して保持される。
図37Cに示すように、レンズホルダ1を+z軸方向に移動させるときは、制御装置7から電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1を+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位させるように制御装置7でそれぞれ制御を行うことで、レンズホルダ1の移動を行う。ここで、下部に配置した面駆動アクチュエータ2に印加する電圧と上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータ2に印加する電圧は互いに異なる値である。下部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1は、上部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲動作に追従しながら、+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように電源6から電圧を印加するように、制御装置7で制御を行う必要がある。もしくは、下部に配置した面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の+z軸方向への移動に追従させるように、制御装置7で制御を行う必要がある。下部に配置した面駆動アクチュエータ2と上部に配置した面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わない場合には、レンズホルダ1は複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2によって規制される初期位置に変位して保持される。
このような構成によれば、制御装置7による動作制御によって、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させ、レンズホルダ1を光軸方向に変位させるときにのみ、電源6からの電圧の印加を行う低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置151Eを実現することができる。また、制御装置7によって、電源6から面駆動アクチュエータ2にそれぞれ印加する電圧を制御し、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位量を自動的に制御することによってレンズホルダ1の光軸方向への移動量を適切に制御することが可能なレンズホルダ駆動装置151Eを実現することができる。また、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2に印加する電圧をそれぞれ独立に制御装置7によって制御を行うようにしている。このようにすることで、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2のそれぞれの各駆動腕部2a−1の屈曲変位量に応じたレンズホルダ1(従って、レンズ9)の光軸方向での位置決めが可能となるレンズホルダ駆動装置151Eを実現することができる。
図38Aは、レンズホルダ駆動装置151Dのレンズホルダ1の初期位置を示した側面図である。ここでは、本発明の第3実施形態に記載のレンズホルダ駆動装置151Dの導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に印加電圧を加えるための電源6を接続している。さらに、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、電源6に制御信号を与える制御装置7を電源6に接続している。
まず、レンズホルダ1を初期位置に保持するために、制御装置7から電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、レンズホルダ1の上下フランジ部1aに、導電性ポリマーアクチュエータである複数の面駆動アクチュエータ5のそれぞれの各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3がそれぞれ接触するまで各駆動腕部5−1がほぼ同時に屈曲変位するように、制御装置7で制御を行う。ここで、上部導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と下部導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5にそれぞれ加える電圧は極性が異なる。なお、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合し、所望の曲率に屈曲させた状態の導電性ポリマーアクチュエータ5を使用する場合においても同様の制御を行い、レンズホルダ1を初期位置に保持する。
図38Bに示すように、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させる場合には、制御装置7より電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5がともに−z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように制御装置7で制御を行う。ここで、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5にそれぞれ印加する電圧は、同じ値でよい。電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は−z軸方向に変位した状態で保持される。
レンズホルダ1を初期位置に戻す場合には、制御装置7より電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5とが共に+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように制御装置7で制御を行う。ここで、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5に印加する電圧は、同じ値でよい。
図38Cに示すようにレンズホルダ1を+z軸方向に移動させるときは、制御装置7より電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5が共に+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように制御装置7で制御を行う。ここで、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5に印加する電圧は、同じ値でよい。電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は+z軸方向に変位した状態で保持される。
レンズホルダ1を初期位置に戻す場合には、制御装置7より電源6に制御信号を与え、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加をそれぞれ行っている。これにより、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5が共に−z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように制御装置7で制御を行う。ここで、上部に配置した面駆動アクチュエータ5と下部に配置した面駆動アクチュエータ5に印加する電圧は、同じ値でよい。
このような構成によれば、面駆動アクチュエータ5を複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータで構成しているので、そのような面駆動アクチュエータ5によってレンズホルダ1を光軸方向に変位させた後に、電源6からの電圧の印加を停止しても、レンズホルダ1の光軸方向での位置が保持可能となるレンズホルダ駆動装置151Dを実現することができる。また、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1をほぼ同時に屈曲動作させ、レンズホルダ1を光軸方向に変位させるときにのみ、電源6からの電圧の印加を行う低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置151Dを実現することができる。また、制御装置7によって、電源6から導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に印加する電圧を制御し、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲変位量を制御することによってレンズホルダ1の光軸方向への移動量を制御することが可能なレンズホルダ駆動装置151Dを実現することができる。また、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5にそれぞれ印加する電圧を印加するよう制御を行うことで、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲変位量に応じたレンズホルダ1の光軸方向での位置決めが可能となるレンズホルダ駆動装置151Dを実現することができる。
(第5実施形態)
図39A〜図39Cは、以下の特徴とした撮像装置160の側面図(固定枠部材のみ断面図)を示したものである。その特徴とは、本発明の第1実施形態〜第4実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151、151−1、151−2、151−3、151A、151B−1、151B−2、151B−3、151C、又は151Dと、そのレンズホルダ駆動装置に保持されたレンズ9によって結像される被写体像を取り込む撮像素子8を備えることである。
図39Aは、撮像装置160の側面図である。ここでは、本発明の第1実施形態に記載のレンズホルダ駆動装置151、151−1、151−2、151−3、又は151Aの面駆動アクチュエータ2に印加電圧を加えるための電源6を接続している。さらに、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、電源6に制御信号を与える制御装置7を電源6に接続し(ここまでの構成は、制御装置7を除くと、レンズホルダ駆動装置151に相当。)、撮像素子8を下部固定枠4cの底面に配置している。
このような構成によれば、制御装置7によって、電源6から面駆動アクチュエータ2に印加する電圧を制御し、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位量を制御することによってレンズホルダ1の+z軸方向への移動量を制御することが可能である。さらに、レンズホルダ1を光軸方向に交差する面内で規制した状態で駆動可能であり、また面駆動アクチュエータ2への電源6からの電圧の印加量を制御することでレンズホルダ1の光軸方向での位置決めが可能なレンズホルダ駆動装置を備えた撮像装置160を実現することができる。また、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させ、レンズホルダ1を+z軸方向に変位させるときにのみ、電源6からの電圧の印加を行う低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置を備えた撮像装置160を実現することができる。
図39Bは、撮像装置160Bの側面図である。ここでは、本発明の第2実施形態に記載のレンズホルダ駆動装置151B−1、151B−2、又は151B−3の第1の面駆動アクチュエータ2と第2の面駆動アクチュエータ92に印加電圧を加えるための電源6を接続している。さらに、面駆動アクチュエータ2と92の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、電源6に制御信号を与える制御装置7を電源6に接続し(ここまでの構成は、制御装置7を除くと、レンズホルダ駆動装置151Eに相当。)、撮像素子8を下部固定枠4cの底面に配置している。
このような構成によれば、制御装置7によって、電源6から複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2に印加する電圧を独立にそれぞれ制御し、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2のそれぞれの各駆動腕部2a−1の屈曲変位量を制御するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向への移動量及び光軸方向での位置決めが可能となり、かつレンズホルダ1を光軸方向に交差する面内で規制した状態で駆動可能なレンズホルダ駆動装置を備えた撮像装置160Bを実現することができる。また、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1をほぼ同時に屈曲動作させ、レンズホルダ1を光軸方向に変位させるときにのみ、電源6からの電圧の印加を行う低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置を備えた撮像装置160Bを実現することができる。
図39Cは、撮像装置160Cの側面図である。ここでは、本発明の第3実施形態に記載のレンズホルダ駆動装置151Cの複数平行配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に印加電圧を加えるための電源6を接続している。さらに、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1をほぼ同時に屈曲動作させるときにのみ、電源6に制御信号を与える制御装置7を電源6に接続し(ここまでの構成は、制御装置7を除くと、レンズホルダ駆動装置151Cに相当。)、撮像素子8を下部固定枠4cの底面に配置している。
このような構成によれば、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5によってレンズホルダ1を光軸方向に変位させた後に、電源6からの電圧の印加を停止しても、レンズホルダ1の光軸方向での位置が保持可能となるレンズホルダ駆動装置151Cを備えた撮像装置160Cを実現することができる。また、制御装置7によって、電源6から複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5にそれぞれ印加する電圧を極性を変えて印加するよう制御し、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5のそれぞれの各駆動腕部5−1の屈曲変位量を制御するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向への移動量及び光軸方向での位置決めが可能となり、かつレンズホルダ1を光軸方向に交差する面内で規制した状態で駆動可能なレンズホルダ駆動装置151Cを備えた撮像装置160Cを実現することができる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1をほぼ同時に屈曲動作させ、レンズホルダ1を光軸方向に変位させるときにのみ、電源6からの電圧の印加を行う低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置を備えた撮像装置160Cを実現することができる。
(第6実施形態)
図40は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Fの斜視図を示している。図40に示すレンズホルダ駆動装置151Fは、レンズホルダ1と、複数の面駆動アクチュエータ2と、中板10と、固定枠部材4とを備えるように構成する。レンズホルダ1は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の面駆動アクチュエータ2は、複数の対向する位置でレンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を備えることを特徴としている。中板10は、レンズホルダ1の脱落防止及び複数の面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3同士の接触を防止する、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、複数の面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3同士の接触を防止する接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151Fの外面となりかつ各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1、4b−2と下部固定枠4cとを有する。レンズホルダ駆動装置151Fの固定枠部材4内の下部には、撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。なお、接触防止部材の一例として中板10を使用する場合には、上部固定枠4aと下部固定枠4cにそれぞれフランジ部を持たせて、レンズホルダの脱落防止機能を、中体10とは別に、持つようにすればよい。しかしながら、中板10をレンズホルダ脱落防止兼接触防止部材として使用する方が、脱落防止部材が別に配置する必要がなくなり、部品点数が少なくなり、部品点数の観点からは好ましい。
中板10を固定するため、中部固定枠4bを第1中部固定枠4b−1と第2中部固定枠4b−2との2つに分けて、第1中部固定枠4b−1と第2中部固定枠4b−2との間に中板10を挟み込んで固定するようにしている。
図41は、図40の本発明の第6実施形態における前記面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Fの構成部品の分解斜視図を示している。
第6実施形態の各構成部品において、第1実施形態から第3実施形態と同じであるものに関しては、同じ参照符号を付して説明を省略する。各構成部品の寸法は第1実施形態と同様であり、異なるのは固定枠部材4である。上部固定枠4a、第1中部固定枠4b−1、第2中部固定枠4b−2、下部固定枠4cの寸法例としては、厚さは順に1mm、1.2mm、1.2mm、2.35mmであり、正方形の枠部分の外形の一辺が14mm、正方形の枠部分の内側縁の一辺が12mmである。
図42に中板10の斜視図を示す。中板10は、四角形薄板であって、他の部材と同じ外形形状を有している。そして、中板10は、レンズホルダ保持部10aと、四角形枠状の接合部10bとを備えるように構成している。レンズホルダ保持部10aは、レンズホルダ1のフランジ部1aと係合保持可能に中心向きに90度間隔で突出し、かつ、レンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面に対して接触摩擦が生じない程度に隙間を形成可能な湾曲凹部10a−1を有しかつ接触防止部の一例としても機能する。四角形枠状の接合部10bは、第1中部固定枠4b−1と第2中部固定枠4b−2との間に挟持される。4つの湾曲凹部10a−1の内側には、レンズホルダ1の円筒形胴部1bが貫通可能な円形の貫通穴10pが形成されている。より具体的な実施例として、中板10の寸法例としては、厚さが0.2mm、正方形の枠部分の外形の一辺が14mm、正方形の枠部分の内側縁の一辺が12mm、レンズホルダ保持部10aの湾曲凹部10a−1の内径は7.2mmである。ここで、中板10のレンズホルダ保持部10aの湾曲凹部10a−1の内径は、レンズホルダ1と中板10のレンズホルダ保持部10aの湾曲凹部10a−1との接触摩擦によって、面駆動アクチュエータ2によるレンズホルダ1の光軸方向への移動を阻害しないように決定している。この中板10は、レンズホルダ駆動装置151Fに急激な衝撃が加わり、レンズホルダ1が面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1によって保持しきれなくなった場合に、レンズホルダ保持部10aがレンズホルダ1のフランジ部1aと係合して保持可能としている。このようにすることにより、レンズホルダ1がレンズホルダ駆動装置151Fからの脱落を防止する効果を有している。また、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1が大きく屈曲した場合又はレンズホルダ駆動装置151Fに衝撃が加わった際に、上下の自由端側接触部2a−3同士が接触し、短絡するのを中板10のレンズホルダ保持部10aで防止する効果を有している。この中板10は、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3の接触による短絡を防止するため、絶縁材料である必要がある。また、組立時に、レンズホルダ保持部10aが撓んでレンズホルダ1の一方のフランジ部1aを貫通穴10p内に挿入して、レンズホルダ1の円筒形胴部1bが貫通穴10p内に保持されるようにするため、ある程度の可撓性を有する材料から構成することが好ましい。中板10のより具体的な材料としては、例えば、その加工の容易性より、ABS樹脂又はポリ塩化ビニル、PET(Polyethylene Terephthalate)等の樹脂材料が使用可能であるが、これらの材料に限定されるものではない。また、中板10は、第1及び第2中部固定板4b−1、4b−2と一体化することも可能である。
図43A及び図43Bに、中板10の平面図と、レンズホルダ1と面駆動アクチュエータ2と中板10の配置平面図を示す。図43Aは中板10の平面図である。中板10は、四角形枠状の接合部10bの複数の対向する位置(図43Aでは90度間隔毎の位置)に、レンズホルダ保持部10aとなる腕形状を突出するように形成して構成されている。ここで、レンズホルダ保持部10aである腕の本数は、図示した4本に限定されるものではない。図43Bは、レンズホルダ1と面駆動アクチュエータ2と中板10の配置平面図を示している。レンズホルダ1は、中板10のレンズホルダ保持部10aによって光軸方向(z軸方向)(図43Bでは紙面貫通方向)に移動した場合に、レンズホルダ1のフランジ部1aが中板10のレンズホルダ保持部10aに接触する位置で移動を制限されている。そして、レンズホルダ1又はレンズホルダ駆動装置151F又は撮像装置に急激な衝撃が加わった場合に、レンズホルダ1のフランジ部1aが中板10のレンズホルダ保持部10aに接触して係合保持されることにより、固定枠部材4からの脱落を防止する効果を有している。
図44は、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Fの側面図(固定枠部材のみ断面図)を示している。ここで、複数の面駆動アクチュエータ2を、レンズホルダ1の上下フランジ部1aに接触させるように平行に配置することで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置の規制を行う。前記フランジ部1aを有するレンズホルダ1を、複数の面駆動アクチュエータ2で挟み、上部固定枠4aと、第1中部固定枠4b−1と、中板10と、第2中部固定枠4b−2と、下部固定枠4cとによって各構成部品を接合して、レンズホルダ駆動装置151Fを実現することができる。レンズホルダ駆動装置151Fの固定枠部材4内の下部には撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。
図45A〜図45Cは、本発明の第6実施形態における、面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Fの駆動方法を模式的に示した側面図である。
図45Aは、電源6から、面駆動アクチュエータ2に電圧を印加していない初期位置状態を示している。ここで、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、複数の平行に配置した面駆動アクチュエータ2のそれぞれの各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、その位置を規制されている。また、レンズホルダ1は、光軸方向においては、複数の平行に配置した面駆動アクチュエータ2のそれぞれの各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3によって、その初期位置を規制されている。ここで、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと上下平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3とは連結固定していない。このことにより、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。よって、面駆動アクチュエータ2の各自由端側接触部2a−3をレンズホルダ1の上下フランジ部1aに連結固定した場合に比べて、各駆動腕部2a−1の可動範囲を増大させることが可能となる。
図45Bは、電源6から、上下平行に配置した面駆動アクチュエータ2に電圧を印加し、レンズホルダ1を−z軸方向(下向き矢印方向)に移動させた状態を示している。
電源6からの電圧の印加により、図45Bの下部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の駆動により、図45Bの下部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接触しながらレンズホルダ1を−z軸方向に移動させる。また、電源6からの電圧の印加により、上部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の駆動により、上部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1は、その基端側の部分のレンズホルダ1の上部フランジ部1aの縁への接触を下限とし、その自由側接触部2a−3の中板10への接触を上限とした屈曲変位を発生させる必要がある。このため、上下に配置した面駆動アクチュエータ2への印加電圧はそれぞれ異なる値となる。もしくは、上部面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の−z軸方向への移動に追従させ、上部面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1を強制的に屈曲させてもよい。レンズホルダ1を−z軸方向に変位させる場合、上部面駆動アクチェータ2の下面は正電位に帯電した状態であり、下部面駆動アクチェータ2の上面は負電位に帯電した状態である。ここで、上下の面駆動アクチュエータ2の間に中板10を設置することで、上部面駆動アクチュエータ2が大きく屈曲した場合、又は、レンズホルダ駆動装置151F全体に衝撃が加わり、上部面駆動アクチュエータ2が変形することがある。このような場合にも、上部面駆動アクチェータ2の下面が下部面駆動アクチュエータ2の上面と接触して短絡を防ぐことができるという効果が得られる。ここで、レンズホルダ1を−z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は光軸方向に交差する面内においては複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、その位置を規制されている。複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2への電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は図45Aの前記初期位置状態に変位し、保持される。
図45Cは、電源6から、上下平行に配置した面駆動アクチュエータ2に電圧を印加し、レンズホルダ1を+z軸方向(上向き矢印方向)に移動させた状態を示している。
電源6からの電圧の印加により、図45Cの上部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の駆動により、図45Cの上部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の自由端側接触部2a−3がレンズホルダ1の上部フランジ部1aの下面に接触しながらレンズホルダ1を+z軸方向に移動させる。また、電源6からの電圧の印加により、下部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の駆動により、下部に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1はその基端側の部分のレンズホルダ1の下部フランジ部1aの縁への接触を下限とし、その自由側接触部2a−3の中板10への接触を上限とした屈曲変位を発生させる必要がある。このため、上下に配置した面駆動アクチュエータへの印加電圧はそれぞれ異なる値となる。もしくは、下部面駆動アクチュエータ2に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の+z軸方向への移動に追従させ、下部面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1を強制的に屈曲させてもよい。レンズホルダ1を+z軸方向に変位させる場合、下部面駆動アクチェータ2の上面は正電位に帯電した状態であり、上部面駆動アクチェータ2の下面は負電位に帯電した状態である。ここで、上下の面駆動アクチュエータ2の間に中板10を設置することで、下部面駆動アクチュエータ2が大きく屈曲した場合、又は、レンズホルダ駆動装置151F全体に衝撃が加わり、下部面駆動アクチュエータ2が変形することがある。このような場合にも、下部面駆動アクチェータ2の上面が上部面駆動アクチュエータ2の下面と接触して短絡を防ぐことができるという効果が得られる。ここで、レンズホルダ1を+z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は光軸方向に交差する面内においては複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1のレンズホルダ支持点2a−2によって、その位置を規制されている。複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2への電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は図45Aの前記初期位置状態に変位し、保持される。
前記の構成によれば、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと各面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3と連結固定しないことにより、各面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となり、レンズホルダ1の光軸方向への移動量を増大させることを可能となる。さらに、各面駆動アクチュエータ2の形状で、レンズホルダ1を光軸方向に交差する面内での位置を規制し、かつ面駆動アクチュエータ2を複数平行に配置するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の移動を光軸方向にのみ規制し、かつレンズホルダ1の光軸方向への移動量を増加させることを可能とするレンズホルダ駆動装置151Fを実現することができる。また、中板10を構成部品に加えることで、レンズホルダ駆動装置151Fに急激な衝撃が加わりレンズホルダ1が面駆動アクチュエータ2の駆動腕部2a−1によって保持しきれなくなった場合に、中板10によりレンズホルダ1を係合保持してレンズホルダ1がレンズホルダ駆動装置151Fからの脱落を防止することを可能とするレンズホルダ駆動装置151Fを実現することができる。また、複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2のそれぞれの各駆動腕部2a−1が大きく屈曲した際又はレンズホルダ駆動装置151F全体に衝撃が加わった場合に、自由端側接触部2a−3同士が接触して短絡することを防止可能とするレンズホルダ駆動装置151Fを実現することができる。
図46は、本発明の第6実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151Fの変形例おけるレンズホルダ駆動装置151F−1の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151F−1は、図5Aのレンズホルダ1−1と、複数の面駆動アクチュエータ2と、中板10と、固定枠部材4を備えるように構成する。図5Aのレンズホルダ1−1は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の面駆動アクチュエータ2は、複数の対向する位置でレンズホルダ1−1の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を備えることを特徴としている。中板10は、レンズホルダ1−1の脱落防止及び複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2の自由端側接触部2a−3同士の接触を防止する、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151F−1の外面となりかつ各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1と4b−2と下部固定枠4cとで構成している。レンズホルダ駆動装置151F−1の固定枠部材4内の下部には撮像素子8を組み込んで撮像装置を構成することも可能である。
このレンズホルダ1−1を用いる構成により、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1が屈曲した際に、レンズホルダ1のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。さらに、レンズホルダ1の脱落防止かつ複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2同士の接触を防止することができる。このように様々な効果を有するレンズホルダ駆動装置151F−1を実現することができる。
図47は、本発明の第6実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151Fの変形例におけるレンズホルダ駆動装置151F−2の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151F−2は、図5Bのレンズホルダ1−2と、複数の面駆動アクチュエータ2と、中板10−1と、固定枠部材4を備えている。図47は、レンズホルダ駆動装置151F−2の固定枠部材4内の下部に撮像素子8が組み込まれた撮像装置の斜視図である。図5Bのレンズホルダ1−2は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の面駆動アクチュエータ2は、複数の対向する位置でレンズホルダ1−2の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点2a−2と自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を備えることを特徴としている。中板10−1は、レンズホルダ1−2の脱落防止及び複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2同士の接触を防止する、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151F−2の外形となり、各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1と4b−2と下部固定枠4cとより構成されている。
中板10−1は、前記中板10と同様に、レンズホルダ保持部10−1aと、固定枠部材4への接合部10−1bとを備えるように構成している。そして、レンズホルダ保持部10−1aの形状が図5B及び図5Cのレンズホルダ1−2及び1−3の外形(円形ではなく、四角の外形)に対応した形状を有している。この斜視図と平面図を図48A及び図48Bに示す。よって、4個のレンズホルダ保持部10−1aは、図43Aなどの前記レンズホルダ保持部10aとは異なり、四角形の貫通穴10−1pを形成するようにしている。
このような構成により、レンズホルダ1−2は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−2を移動可能である。よって、中板10−1により、レンズホルダ1−2の脱落防止することができかつ複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2同士の接触を防止する効果を有するレンズホルダ駆動装置151F−2を実現することができる。
図49は、本発明の第6実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151Fの変形例におけるレンズホルダ駆動装置151F−3の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151F−3は、図5Cのレンズホルダ1−3と、複数の面駆動アクチュエータ2と、中板10−1と、固定枠部材4とを備えている。図49は、レンズホルダ駆動装置151F−3の固定枠部材4内の下部に撮像素子8が組み込まれた撮像装置の斜視図である。図5Cのレンズホルダ1−3は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の面駆動アクチュエータ2は、複数の対向する位置でレンズホルダ1−3の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点2a−2と、自由端側接触部2a−3とを有する駆動腕部2a−1を備えることを特徴としている。中板10−1は、レンズホルダ1−3の脱落防止及び複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2同士の接触を防止する、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151F−3の外形となり、各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1、4b−2と下部固定枠4cとより構成されている。
図49の変形例で使用する中板10−1は、図48A及び図48Bの中板10−1と同じものである。
このレンズホルダ1−3を用いる構成により、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2−1が屈曲した際に、レンズホルダ1−3のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、面駆動アクチュエータ2の各駆動腕部2a−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。さらに、レンズホルダ1−3は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−3を移動可能となる。さらに、レンズホルダ1−3の脱落防止かつ複数平行に配置した面駆動アクチュエータ2同士の接触を防止することができる。このように様々な効果を有するレンズホルダ駆動装置151F−3を実現することができる。
(第7実施形態)
図50は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Gの斜視図を示している。図50に示すレンズホルダ駆動装置151Gは、レンズホルダ1と、複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と、中板10と、固定枠部材4とを備えている。図50は、レンズホルダ駆動装置151Gの固定枠部材4内の下部に撮像素子8が組み込まれて撮像装置を構成可能としている。レンズホルダ1は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、複数の対向する位置でレンズホルダ1の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点5−2と、自由端側接触部5−3とを有する駆動腕部5−1を備え、その駆動腕部5−1が屈曲した状態で保持可能であることを特徴としている。中板10は、レンズホルダ1の脱落防止及び複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の自由端側接触部5−3同士の接触を防止する、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。、固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151Gの外形となり、各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1、4b−2と下部固定枠4cとより構成されている。
図51は、図50の本発明の第7実施形態における前記導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Gの構成部品の分解斜視図を示している。
第7実施形態の各構成部品において、第1実施形態〜第3実施形態及び第6実施形態と同じであるものは同じ参照符号を付して説明を省略する。各構成部品の寸法例は第3実施形態と同様であり、異なるのは固定枠部材4である。上部固定枠4a、第1中部固定枠4b−1、第2中部固定枠4b−2、下部固定枠4cの寸法例としては、厚さは順に2mm、0.35mm、0.35mm、2.35mmである。正方形の外形の一辺が14mm、電極5cにより挟まれる部分を外形より1mmずつの部分とした場合に、駆動腕部2a−1を除いた部分の正方形の内側縁の一辺が12mmである。
図52は、本発明の第7実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Gの側面図(固定枠部材のみ断面図)を示している。ここで、複数の平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に、電源6から、初期電圧を印加し、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。さらに、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。その後に、電源6からの初期電圧の印加を停止し、その屈曲状態を保持するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置の規制を行う。なお、先の実施形態で説明したように、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の構成部品である、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合し、所望の曲率に屈曲した状態の導電性ポリマーアクチュエータ5を使用するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置への変位を小さく、あるいは、無くすことも可能である。
前記フランジ部1aを有するレンズホルダ1を、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5で挟み、上部固定枠4aと、第1中部固定枠4b−1と、中板10と、第2中部固定枠4b−2と、下部固定枠4cとによって各構成部品を接合して、レンズホルダ駆動装置151Gを実現することができる。レンズホルダ駆動装置151Gの固定枠部材4内の下部には撮像素子8が組み込まれて撮像装置を構成可能としている。
図53A〜図53Cは本発明の第3実施形態における、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置151Gの駆動方法を模式的に示した側面図である。ここで、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3は連結固定していない。このことにより、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。よって、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3をレンズホルダ1の上下フランジ部1aに連結固定した場合に比べて、各駆動腕部5−1の可動範囲を増大させることが可能となる。
図53Aは、電源6から、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。さらに、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接する状態までほぼ同時に屈曲変位させる。その後に、電源6からの初期電圧の印加を停止して上下の面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲状態を保持した、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置状態を示している。もしくは、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の構成部品である、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合し、所望の曲率に屈曲させた状態の導電性ポリマーアクチュエータ5を用いる。そして、その各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接触させ、かつ下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3を前記レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接触させる。このようにすることで、レンズホルダ1の光軸方向に対する初期位置に保持した状態を示している。ここで、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、複数の平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1のレンズホルダ支持点5−2によって、その位置を規制されている。
図53Bは、電源6から、前記初期位置にて、屈曲状態を保持した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電圧を印加して、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させた状態を示している。電源6からの電圧の印加により、図中の下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3がレンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に接触しながら初期屈曲状態から、さらに同方向にほぼ同時に屈曲し、レンズホルダ1を−z軸方向に移動させる。ここで、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1は、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲動作に追従しながら、−z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように電源6から電圧を印加する必要がある。もしくは、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の−z軸方向への移動に追従させ、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1を強制的に屈曲させてもよい。また、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が図53Bにおいて水平な状態に至り、レンズホルダ1の上部フランジ1aの底面に図53Bにおいて水平に接触する位置が、−z軸方向へのレンズホルダ1の移動の限界となる。ここで、レンズホルダ1を−z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は光軸方向に交差する面内においては複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1のレンズホルダ支持点5−2によって、その位置を規制されている。また、平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5への電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は−z方向に変位した状態で保持される。レンズホルダ1を初期位置に変位させるには、各アクチュエータが+z軸方向に変位するように電源6から電圧を印加する。また、中板10を設置することで、レンズホルダ駆動装置151G全体に衝撃が加わる等で、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が図53Bにおいて水平な状態から−z軸方向に更に屈曲変形することがある。このような場合にも、下部導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5とが接触して短絡することを絶縁性の中板10で防ぐことができるとともに、レンズホルダ1の脱落を防止することができるという効果が得られる。
図53Cは、電源6から、前記初期位置にて、屈曲状態を保持した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電圧を印加して、レンズホルダ1を+z軸方向に移動させた状態を示している。電源6からの電圧の印加により、図中の上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の自由端側接触部5−3がレンズホルダ1の上部フランジ部1aの底面に接触しながら初期屈曲状態からさらに同方向にほぼ同時に屈曲し、レンズホルダ1を+z軸方向に移動させる。ここで、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1は、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲動作に追従しながら、+z軸方向にほぼ同時に屈曲変位するように電源6から電圧を印加する必要がある。もしくは、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5に電源6からの電圧の印加を行わず、レンズホルダ1の+z軸方向への移動に追従させ、上部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1を強制的に屈曲させてもよい。また、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が図53Cにおいて水平な状態に至り、レンズホルダ1の下部フランジ部1aの上面に図53Cにおいて水平に接触する位置が、+z軸方向へのレンズホルダ1の移動の限界となる。ここで、レンズホルダ1を+z軸方向に変位させた状態においても、レンズホルダ1は、光軸方向に交差する面内においては、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1のレンズホルダ支持点5−2によって、その位置を規制されている。また、平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5への電源6からの電圧の印加を停止すると、レンズホルダ1は+z方向に変位した状態で保持される。レンズホルダ1を初期位置に変位させるには、各アクチュエータが−z軸方向に変位するように電源6から電圧を印加する。また、中板10を設置することで、レンズホルダ駆動装置151G全体に衝撃が加わる等で、下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が図53Cにおいて水平な状態から+z軸方向に更に屈曲変形することがある。このような場合にも、上部導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と下部に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5とが接触して短絡することを絶縁性の中板10で防ぐことができるという効果が得られる。
前記の構成によれば、レンズホルダ1の上下フランジ部1aと導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5−3を連結固定しないようにしている。このようにすることにより、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲変位を、最大限、レンズホルダ1の光軸方向への移動に利用することが可能となる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各自由端側接触部5a−3をレンズホルダ1の上下フランジ部1aに連結固定した場合に比べて、各駆動腕部5−1の可動範囲を増大させることを可能となる。このように様々な効果を有するレンズホルダ駆動装置151Gを実現することができる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の形状でレンズホルダ1を光軸方向に交差する面内での位置を規制することができる。さらに、屈曲状態で保持可能な導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5を複数平行に配置している。このようにすることで、アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の初期印加電圧による屈曲状態、もしくは導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の構成部品である、2枚の導電性ポリマー膜5aとセパレータ5bを接合する際に各構成部品に、曲率を持たせた状態で加熱圧着して接合し、所望の曲率に屈曲させた状態によってレンズホルダ1の光軸方向の初期位置を保持するようにしている。このようにすることで、レンズホルダ1の移動を光軸方向に規制し、光軸方向への移動を可能とするレンズホルダ駆動装置151Gを実現することができる。また、屈曲状態で保持可能な導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5を複数平行に配置するようにしている。このようにすることで、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の屈曲可能な範囲が増大し、レンズホルダ1の光軸方向への移動量を増大させることを可能とするレンズホルダ駆動装置151Gを実現することができる。また、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は1〜3V低電圧での駆動が可能であり、かつ屈曲状態を保持することが可能であることから、レンズホルダ1を光軸方向に対して移動させるときのみ電源6からの電圧の印加を行えばよく、低消費電力化を可能とするレンズホルダ駆動装置151Gを実現することができる。また、中板10を構成部品に加えることで、レンズホルダ駆動装置151Gに急激な衝撃が加わりレンズホルダ1が導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1によって保持しきれなくなった場合に、レンズホルダ1がレンズホルダ駆動装置151Gからの脱落を中板10により防止することを可能とするレンズホルダ駆動装置151Gを実現することができる。また、複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の駆動腕部5−1が大きく屈曲した際又はレンズホルダ駆動装置151G全体に衝撃が加わった場合に、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の自由端側接触部5−3同士が接触して短絡することを絶縁性の中板10で防止可能とするレンズホルダ駆動装置151Gが実現可能となる。
図54は、本発明の第7実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151Gの変形例におけるレンズホルダ駆動装置151G−1の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151G−1は、図5Aのレンズホルダ1−1と、複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と、中板10と、固定枠部材4とを備えている。図54は、レンズホルダ駆動装置151G−1の固定枠部材4内の下部に撮像素子8が組み込まれた撮像装置の斜視図である。図5Aのレンズホルダ1−1は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、複数の対向する位置でレンズホルダ1−1の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点5−2と、自由端側接触部5−3とを有する駆動腕部5−1を備えることを特徴としている。中板10は、レンズホルダ1−1の脱落防止及び複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5同士の接触を防止する、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151G−1の外形となり、各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1、4b−2と下部固定枠4cとより構成されている。
このレンズホルダ1−1を用いる構成により、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1が屈曲した際に、レンズホルダ1−1のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の可動範囲を増加可能としている。さらに、中板10による、レンズホルダ1−1の脱落防止かつ複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5同士の接触を防止する効果を有している。このように様々な効果を有するレンズホルダ駆動装置151G−1を実現することができる。
図55は、本発明の第7実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151Gの変形例におけるレンズホルダ駆動装置151G−2の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151G−2は、図5Bのレンズホルダ1−2と、複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と、中板10−1と、固定枠部材4とを備えている。図55は、レンズホルダ駆動装置151G−2の固定枠部材4内の下部に撮像素子8が組み込まれた撮像装置の斜視図である。図5Bのレンズホルダ1−2は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、複数の対向する位置でレンズホルダ1−2の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点5−2と、自由端側接触部5−3とを有する駆動腕部5−1を備えることを特徴としている。中板10−1は、レンズホルダ1−2の脱落防止及び複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5同士の接触を防止する第6実施形態に示した、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151G−2の外形となり、各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1、4b−2と下部固定枠4cとより構成されている。
このような構成により、レンズホルダ1−2は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−2を移動可能としている。さらに、中板10により、レンズホルダ1−2の脱落防止かつ複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5同士の接触を防止する。このように様々な効果を有するレンズホルダ駆動装置151G−2を実現することができる。
図56は、本発明の第7実施形態におけるレンズホルダ駆動装置151Gの変形例におけるレンズホルダ駆動装置151G−3の斜視図である。このレンズホルダ駆動装置151G−3は、図5Cのレンズホルダ1−3と、複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5と、中板10−1と、固定枠部材4とを備えている。図56は、レンズホルダ駆動装置151G−3の固定枠部材4内の下部に撮像素子8が組み込まれた撮像装置の斜視図である。図5Cのレンズホルダ1−3は、ここでは図示しない被写体を撮像するための少なくとも1以上のレンズ9を保持し、かつ光軸方向両端部にフランジ部1aを有する。複数の導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5は、複数の対向する位置でレンズホルダ1−3の円筒形胴部1bの外面を保持するレンズホルダ支持点5−2と、自由端側接触部5−3とを有する駆動腕部5−1を備えることを特徴としている。中板10−1は、レンズホルダ1−3の脱落防止及び複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5同士の接触を防止する第6実施形態に示した、レンズホルダ脱落防止兼接触防止部材、又は、接触防止部材の一例として機能する。固定枠部材4は、レンズホルダ駆動装置151G−3の外形となり、各構成部品を固定する上部固定枠4aと第1及び第2中部固定枠4b−1、4b−2と下部固定枠4cとより構成されている。
このレンズホルダ1−3を用いる構成により、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の駆動腕部5−1が屈曲した際に、レンズホルダ1−3のフランジ部1aとの干渉を低減させることができる。そして、導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5の各駆動腕部5−1の可動範囲を増加させることができるという効果が得られる。さらに、レンズホルダ1−3は光軸方向に交差する面内で回転することなく、光軸方向にのみレンズホルダ1−3を移動可能となる。さらに、中板10により、レンズホルダ1−3の脱落防止かつ複数平行に配置した導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータ5同士の接触を防止する。このように様々な効果を有するレンズホルダ駆動装置151G−3を実現することができる。
なお、前記様々な実施形態及び変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明によれば、レンズホルダを光軸方向にのみ移動可能とするアクチュエータを備えた面駆動ポリマーアクチュエータを用いたレンズホルダ駆動装置及び撮像装置が実現可能となり、またポリマーアクチュエータをレンズホルダ駆動源とすることで低消費電力駆動可能なレンズホルダ駆動装置及び撮像装置が実現可能となる。よって、本発明を、オートフォーカス(AF)機能及びズーム機能を備えた、携帯端末等に搭載される小型カメラモジュール等に適用することができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形又は修正は明白である。そのような変形又は修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

Claims (8)

  1. 光軸方向沿いに配置されかつレンズを保持する筒形胴部と、前記胴部の前記光軸方向の両端部にそれぞれ配置されて前記光軸方向と交差する方向に突出した突起部とを有するレンズホルダと、
    複数の対向する位置で前記レンズホルダの前記胴部の外面に接触して前記レンズホルダを保持するレンズホルダ支持点と、自由端側でかつ前記光軸方向の前記いずれか一方向側に位置する端部の前記突起部に接触して前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向に移動させる接触部とをそれぞれ有する複数の駆動腕部を有する面駆動アクチュエータと、
    前記面駆動アクチュエータの前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に前記レンズホルダを移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させるレンズホルダ復帰部材とを備え、
    前記レンズホルダの前記両端部の前記突起部を前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部と前記レンズホルダ復帰部材とで前記レンズホルダの前記光軸方向に対してそれぞれ保持することにより、前記レンズホルダの前記光軸方向の位置を規制し、かつ前記面駆動アクチュエータの前記各駆動腕部の前記レンズホルダ支持点で前記レンズホルダの前記胴部の外面を前記光軸方向に対して交差する面内で位置規制するように拘束し、かつ前記面駆動アクチュエータへの電圧印加により、前記レンズホルダの前記突起部に前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部を接触させながら、前記駆動腕部に屈曲動作をさせることにより、前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向に移動させるレンズホルダ駆動装置。
  2. 前記レンズホルダ復帰部材は、前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に位置する、前記レンズホルダの前記突起部に接触する保持部と、前記保持部に連結され、かつ、前記面駆動アクチュエータの前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に前記レンズホルダを移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させる復帰力を発生させるバネ性状部とを有するレンズホルダ保持部材である、請求項1に記載のレンズホルダ駆動装置。
  3. 前記レンズホルダ復帰部材は、自由端側に配置されかつ、前記レンズホルダの前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に位置する、前記レンズホルダの前記突起部に接触して前記レンズホルダを前記光軸方向の前記いずれか一方向とは逆方向に移動させて前記レンズホルダを移動前の位置に復帰させる復帰力を発生させる接触部とをそれぞれ有する複数の駆動腕部を有する第2の面駆動アクチュエータである、請求項1に記載のレンズホルダ駆動装置。
  4. 前記面駆動アクチュエータが導電性ポリマーアクチュエータであって、かつ導電性ポリマーアクチュエータが、2つの導電性ポリマー膜の間に、イオン液体を含浸したセパレータを挟み接合した3層構造を有する面駆動アクチュエータである請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のレンズホルダ駆動装置。
  5. 前記2つの面駆動アクチュエータがそれぞれ導電性ポリマーアクチュエータであって、かつ各導電性ポリマーアクチュエータが、2つの導電性ポリマー膜の間に、イオン液体を含浸したセパレータを挟み接合した3層構造を有する面駆動アクチュエータであるとともに、
    前記導電性ポリマーアクチュエータである前記面駆動アクチュエータを複数平行に配置し、それぞれの前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部に初期電圧を印加して前記駆動腕部が前記レンズホルダの前記両端部の前記突起部にそれぞれ接する状態まで屈曲変位させた後に初期電圧の印加を停止し、その屈曲状態を保持することで、複数平行に配置した前記駆動腕部の前記自由端側接触部において、前記レンズホルダの前記光軸方向に対する位置を規制し、かつ前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記レンズホルダ支持点において、前記レンズホルダの前記胴部の外面を光軸方向に交差する面内で拘束し、かつ初期印加状態からさらに前記導電性ポリマーアクチュエータである前記面駆動アクチュエータへ電圧印加を行い、前記レンズホルダの前記突起部に前記導電性ポリマーアクチュエータである面駆動アクチュエータの前記駆動腕部の前記自由端側接触部を接触させながら、前記駆動腕部の屈曲動作をさせることにより、前記レンズホルダを前記光軸方向のいずれか一方向とその逆方向にそれぞれ移動させる請求項3に記載のレンズホルダ駆動装置。
  6. 前記2つの面駆動アクチュエータの間に、前記2つの面駆動アクチュエータの前記自由端側接触部同士の接触を防止する接触防止部を有する接触防止部材をさらに備える請求項3又は5に記載のレンズホルダ駆動装置。
  7. 前記面駆動アクチュエータに電圧印加を行う電源と、
    前記面駆動アクチュエータの前記駆動腕部を屈曲動作させるときのみ、前記面駆動アクチュエータに電圧印加を行うように前記電源を制御する制御装置をさらに備える請求項1〜3,5のいずれか1つに記載のレンズホルダ駆動装置。
  8. 請求項1〜3,5のいずれか1つに記載のレンズホルダ駆動装置と、
    前記レンズホルダに保持されたレンズと、
    前記レンズによって結像される被写体像を取り込む撮像素子を備える撮像装置。
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