JP4432788B2 - 圧力調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力容器内における気体の圧力を調整する圧力調整装置に関する。
車両に用いられるタイヤは一種の圧力容器であるが、タイヤに充填されている空気は、時間の経過とともに抜けていく。タイヤの空気圧が適正値よりも低下したときには、例えば、整備工場やガソリンスタンド等のような高圧空気を用意してある場所で、車両が停止した状態でタイヤの内部へ空気を供給する。しかし、この方法は、空気圧の調整に手間を要し、また、高圧空気が用意してある場所でしか空気圧の調整ができない。このため、例えば、特許文献1や特許文献2には、タイヤの空気圧を自動的に調整する装置が提案されている。
特開2002−370511号公報 特開2000−255228号公報
しかしながら、特許文献1や2に開示されている技術は、装置の構造が複雑になり、圧力調整対象であるタイヤ、あるいはタイヤ・ホイール組立体に取り付けることが困難という問題がある。また、装置が大きいため、圧力調整対象であるタイヤ・ホイール組立体の質量増加を招いてしまう。そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、圧力調整対象へ容易に取り付けができること、圧力調整対象の質量増加を抑制できることのうち、少なくとも一方を達成できる圧力調整装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る圧力調整装置は、内部に気体が導入される加圧室と、逆止弁を介して圧力調整対象と接続される吐出室と、前記加圧室内に配置され、前記加圧室内に導入された気体を加圧する加圧ピストンと、前記加圧ピストンに接続され、電圧を引加することによって変形して前記加圧ピストンを駆動する加圧用圧電素子と、前記加圧ピストンとは別個に用意されるとともに、前記加圧室側における断面積は前記加圧室の断面積よりも小さく、また、前記吐出室側における断面積は前記加圧室側における断面積以下であり、前記加圧ピストンによって加圧された前記加圧室内の気体によって駆動されて、前記吐出室内の気体を増圧する増圧ピストンと、を含むことを特徴とする。
この圧力調整装置は、加圧側、すなわち吐出室側よりも受圧側、すなわち加圧室側の断面積が大きい増圧ピストンを用いる。そして、吐出室に導入された気体の圧力を、圧電素子が変形することによって駆動される加圧ピストンによって加圧された気体の圧力よりも大きくして、圧力調整対象に供給する。このように、気体の加圧に圧電素子を用いるので、圧力調整装置を極めて小さくできる。その結果、圧力調整対象へ容易に取り付けができる。また、圧力調整対象の質量増加も抑制できる。
次の本発明に係る圧力調整装置は、前記圧力調整装置において、前記圧力調整装置は、さらに前記圧力調整対象の圧力を測定する圧力測定手段を備え、前記圧力調整対象の圧力が、予め設定した圧力下限値を下回ったときに、前記圧力調整対象へ気体を供給することを特徴とする。
この圧力調整装置は、前記圧力調整装置と同様の構成を備えるので、前記圧力調整装置と同様の作用、効果を奏する。さらに、この圧力調整装置は、圧力調整対象の圧力が、予め設定した第1の圧力を下回ったときに、圧力調整対象へ気体を供給する。これによって、圧力調整対象の圧力低下を未然に抑制できる。
次の本発明に係る圧力調整装置は、前記圧力調整装置において、前記圧力調整装置が予め定めた所定の異常判定時間以上動作したときに、前記圧力調整対象の圧力が予め設定した異常判定圧力値よりも小さい場合には、動作異常であると判定することを特徴とする。
この圧力調整装置は、前記圧力調整装置と同様の構成を備えるので、前記圧力調整装置と同様の作用、効果を奏する。さらに、この圧力調整装置は、圧力調整装置の動作時間及び圧力調整対象の圧力に基づいて、圧力調整対象の動作異常を判定する。これによって、圧力調整装置が正常に動作しているか否かを判断できるので、圧力調整装置の点検、修理等が容易になる。
次の本発明に係る圧力調整装置は、前記圧力調整装置において、前記加圧用圧電素子は、駆動用圧電素子が変形することによって生み出される起電力が引加されて駆動されることを特徴とする。
この圧力調整装置は、前記圧力調整装置と同様の構成を備えるので、前記圧力調整装置と同様の作用、効果を奏する。さらに、この圧力調整装置は、駆動用圧電素子が変形することによって生み出される起電力によって駆動される。これによって、駆動用圧電素子に入力を与える手段を備えれば、圧力調整装置が備える加圧用圧電素子の駆動電源(例えば電池)が不要になるので、保守、点検の手間が軽減できる。
次の本発明に係る圧力調整装置は、前記圧力調整装置において、前記圧力調整対象の圧力を任意に設定可能であることを特徴とする。
例えば、圧力調整対象の圧力が設定値を超えると開いて、圧力調整対象内の気体を外部へ放出する圧力開放弁を用いて、圧力開放弁の動作圧力を任意に設定可能にする。これにより、圧力調整対象の圧力を任意の圧力に設定できるので、圧力調整の利便性が向上する。
次の本発明に係る圧力調整装置は、前記圧力調整装置において、圧力調整対象はタイヤであり、前記駆動用圧電素子は、前記タイヤのサイド部内面に取り付けてあることを特徴とする。
この圧力調整装置は、前記圧力調整装置と同様の構成を備えるので、前記圧力調整装置と同様の作用、効果を奏する。さらに、この圧力調整装置は、タイヤのサイド部内面に、加圧用圧電素子を駆動する駆動用圧電素子を取り付ける。これにより、タイヤの変形を利用して、加圧用圧電素子を駆動できるので、加圧用圧電素子の駆動電源(例えば電池)が不要になる。その結果、保守、点検の手間が軽減できる。
次の本発明に係る圧力調整装置は、前記圧力調整装置において、前記圧力調整装置は、前記タイヤが組み付けられるホイールであって、少なくとも前記ホイールの動的バランスを釣り合わせた位置に取り付けられることを特徴とする。
この圧力調整装置は、前記圧力調整装置と同様の構成を備えるので、前記圧力調整装置と同様の作用、効果を奏する。さらに、この圧力調整装置は、少なくともホイールの動的バランスを釣り合わせた位置に取り付けられる。例えば、ホイールの回転軸に対して、圧力調整装置とタイヤに気体を充填するエアバルブとが対称になるようにする。これによって、圧力調整装置をバランスウエイトとして利用できるので、ホイールに取り付けるバランスウエイトの量を低減できる。
この発明に係る圧力調整装置は、圧力調整対象へ容易に取り付けができること、圧力調整対象の質量増加を抑制できることのうち、少なくとも一方を達成できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。以下の実施例においては、圧力調整対象がタイヤ、あるいはタイヤ・ホイール組立体である場合を説明するが、本発明に係る圧力調整装置の圧力調整対象はこれに限られるものではない。また、以下の実施例において、圧力調整対象へ供給する気体は空気であるが、この実施例に係る圧力調整対象が供給できる気体は空気に限られるものではない。
この実施例に係る圧力調整装置は、加圧側よりも受圧側の面積が大きい増圧ピストンを用いることにより、吐出室に導入された気体の圧力を、圧電素子を変形、すなわち圧電素子の寸法を変化させることによって加圧された気体の圧力よりも大きくして、圧力調整対象に供給する点に特徴がある。
図1は、この実施例に係る圧力調整装置の構成を示す断面図である。図1に示すように、この実施例に係る圧力調整装置10は、タイヤ・ホイール組立体を構成するホイール3のリムに取り付けられる。そして、圧力調整装置10は、外気側Oからタイヤ内部Iに空気を供給してタイヤ内部Iの空気圧を調整する。
図1に示すように、この実施例に係る圧力調整装置10は、装置本体11内に、外気側Oからタイヤ内部Iへ向かって中空部11Cが貫通している。中空部11C内には、増圧ピストン15と、加圧ピストン16と、加圧ピストン16を作動させる圧電アクチュエータ14とが備えられる。中空部11C内は、増圧ピストン15によって区切られており、増圧ピストン15の外気側Oが加圧室12に、増圧ピストン15のタイヤ内部I側が吐出室13になる。
タイヤ内部Iと吐出室13とは、気体供給通路11rによって接続されている。気体供給通路11rの入口には逆止弁13rsvが設けられており、タイヤ内部Iへ充填された空気の逆流を抑制する。加圧室12の外気側Oには、蓋18が設けられており、増圧ピストン15や加圧ピストン16が中空部11Cから脱落することを防止する。蓋18には、外気側Oからタイヤ内部Iへ供給する空気を圧力調整装置10内へ取り入れる空気取り入れ口18cが備えられている。また、空気取り入れ口18cには、外気中のごみや塵を除去するフィルタ18fが取り付けられている。
また、蓋18には、加圧ピストン16を中空部11Cの貫通方向に動作させるための加圧用圧電素子(以下圧電アクチュエータ)14が取り付けられる。圧電アクチュエータ14は、例えばピエゾ素子や水晶、あるいはチタン酸バリウムを用いることができる。圧電アクチュエータ14は、制御装置20からの指令によって中空部11Cの貫通方向に伸縮し、圧電アクチュエータ14に取り付けられる加圧ピストン16を、中空部11Cの貫通方向に動作させる。また、圧電アクチュエータ14の中央部には、空気通路14cが中空部11Cの貫通方向と平行に貫通しており、圧電アクチュエータ14が縮んで加圧ピストン16が外気側Oへ移動したときに、前記空気通路14cを通って加圧室12へ空気が流入する。
加圧ピストン16は、圧電アクチュエータ14に取り付けられており、圧電アクチュエータ14の伸縮に追従して、中空部11Cの貫通方向に往復運動する。加圧ピストン16には、圧電アクチュエータ14の空気通路14cと対向する位置に、逆止弁16rsvが設けられる。そして、圧電アクチュエータ14が縮んで加圧ピストン16が外気側Oへ移動したときに、前記空気通路14cを通った空気が逆止弁16rsvを通って加圧室12へ流入する。
増圧ピストン15は、加圧ピストン16とは別個に用意されている。そして、押し付け力付勢圧力手段であるばね15sによって、加圧ピストン16側に押し付けられる。これによって、圧力調整装置が非動作状態のときには、増圧ピストン15と加圧ピストン16とは接した状態となる。また、増圧ピストン15には、加圧ピストン16の逆止弁16rsvと対向する位置に、空気通路15c及び逆止弁15rsvが設けられる。そして、圧電アクチュエータ14が縮んで加圧ピストン16及び増圧ピストン15が外気側Oへ移動したときに、空気通路15c及び逆止弁15rsvを通って、空気が吐出室13へ流入する。
加圧室12側における増圧ピストン15の断面積A2は、加圧室12の断面積A1よりも小さく設定される。また、吐出室13側における増圧ピストン15の断面積A3は、加圧室12側における増圧ピストン15の断面積A2以下に設定される。すなわち、A3≦A2<A1である。ここで、「断面積」とは、圧力調整装置10に設けられる中空部11Cの貫通方向に直交する断面の断面積である。このように構成することによって、吐出室13における空気の吐出圧力を、加圧ピストン16によって加圧した加圧室12における空気の圧力よりも高い圧力に増圧させることができる。なお、この圧力調整装置10は、増圧ピストン15を1個用いるが、増圧ピストンの個数はこれに限定されるものではない。例えば、増圧ピストンを2個以上用いて吐出室13内の空気を増圧してもよい。
増圧ピストン15の吐出室13側における空間Cと、加圧ピストン16の外気側Oにおける空間Dとは、連通手段である連通通路19によって接続されている。これによって、前記空間Cと前記空間Dとの圧力を等しくして、増圧ピストン15及び加圧ピストン16を滑らかに動作させる。次に、この実施例に係る圧力調整装置10の動作について説明する。次の説明においては、適宜図1を参照されたい。
図2、図3は、この実施例に係る圧力調整装置の動作を示す動作説明図である。ここで、上記説明で用いた図1は、圧力調整装置10が動作していない状態を示している。この状態では、圧力調整装置10が備える逆止弁16rsv、15rsv及び13rsvによって、タイヤ内部Iは外気側Oと遮断された状態となっている。
圧力調整装置10が動作する際には、まず、圧力調整装置10内へ空気を吸引する。この動作を説明する。圧力調整装置10内へ空気を吸引するにあたっては、図2に示すように、圧電アクチュエータ14に電圧を引加し、圧力調整装置10が備える中空部11Cの貫通方向における圧電アクチュエータ14の長さLを、(L−ΔL)に短くする。
すると、図2に示すように、加圧ピストン16が外気側Oの方向(図2中矢印F1の方向)に移動する。このとき、増圧ピストン15は、加圧ピストン16とともに外気側Oの方向に移動する。これによって、加圧室12及び吐出室13内の圧力が大気圧よりも低くなる。大気圧と加圧室12の圧力との差及び大気圧と吐出室13内の圧力との差が、逆止弁16rsv及び15rsvの開弁圧力を超えると、逆止弁16rsv及び15rsvが開き、図2に示すように加圧室12及び吐出室13内へ空気が流入する。
加圧室12及び吐出室13内の圧力が上昇し、大気圧(外気の圧力)と同程度になると、増圧ピストン15には、加圧室12の断面積A1と増圧ピストン15の加圧室12側における断面積A2との断面積差による推進力が発生する。ここで、増圧ピストン15は、ばね15sによって加圧ピストン16に押し付けられているので、増圧ピストン15は加圧ピストン16に追従する。
上述したように、この圧力調整装置10は、圧電アクチュエータ14の長さLが短くなることによって、加圧室12及び吐出室13内へ空気を導入する。このときの加圧室12及び吐出室13内における空気の圧力は、大気圧とほぼ等しいので、吐出室13内の空気をタイヤ内部Iへ供給するためには、吐出室13内の空気をタイヤ内部Iの圧力よりも高くする必要がある。
このため、加圧室12及び吐出室13内へ空気が導入されたら、図3に示すように、圧電アクチュエータ14へ印加する電圧を変化させる。そして、一旦短くした圧電アクチュエータ14の長さを元の長さLに戻す(図3中矢印F2の方向)。ここで、加圧室12の断面積A1と、加圧室12側における増圧ピストン15の断面積A2と、吐出室13側における増圧ピストン15の断面積A3とを式(1)に示すよう設定したとする。なお、式(1)における断面積の設定は一例であって、圧力調整装置10の仕様に応じて適宜断面積の比率は変更できる。
A1=2×A2=4×A3(A1>A2>A3)・・・(1)
この場合、圧電アクチュエータ14の長さが長くなると、吐出室13内における空気の圧力は加圧室12内における空気の圧力の4倍となるように、増圧ピストン15が進む。例えば、加圧室12及び吐出室13の最大容積時、すなわち、圧電アクチュエータ14が最も短くなったときの容積における加圧室12及び吐出室13内における空気の圧力をP0とする。圧電アクチュエータ14の長さが元の長さに戻り、加圧室12の容積が最大容積時の1/2になったとすると、加圧室12内における空気の圧力は、2×P0となる。
このときの吐出室13内における圧力をPとし、加圧室12と吐出室13との力のバランスを考えると、式(2)のようになる。
2×P0×A1=P×A3・・・(2)
ここで、式(1)から、A1=4×A3を代入すると、
2×4×P0×A3=P×A3・・・(3)
式(3)からA3を消去すると、圧電アクチュエータ14が元の長さLに戻ったときにおける吐出室13内における空気の圧力Pは8×P0となり、圧電アクチュエータ14が最も短くなったときにおける吐出室13内における空気の圧力をP0の8倍となる。このように、この圧力調整装置10は、増圧ピストン15を用いることにより、吐出室13内における空気の圧力を、加圧室12内における空気の圧力よりも増圧させる。特に、加圧ピストン16のストロークが小さい場合でも、吐出室13内における空気の圧力を効率的に上昇させることができるので、圧電アクチュエータ14の変形が小さい場合でも、大きな圧力を発生させることができる。吐出室13内の圧力がタイヤ内部Iの圧力及び逆止弁13rsvの開弁圧力よりも大きくなると、吐出室13内の空気がタイヤ内部Iへ供給される。次に、この実施例に係る圧力調整装置10を、タイヤの空気圧調整に適用した例を説明する。
図4は、この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧の調整に適用した一例を示す正面図である。図5は、この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧の調整に適用した一例を示す断面図である。この例に係るタイヤ・ホイール組立体1において、圧力調整装置10は、気体取り入れ口18c(図1参照)が外気側Oに向くようにして、ホイール3のリム4を貫通して取り付けられる。圧力調整装置10は、タイヤ・ホイール組立体1の転動時において、少なくともホイール3の動的バランスを釣り合わせた位置に取り付けることが好ましい。
例えば、ホイール3の回転軸Zに対して、圧力調整装置10と、ホイール3に取り付けられるエアバルブ32とを対称に配置する。これによって、圧力調整装置10をバランスウエイトとして利用できるので、タイヤ・ホイール組立体1に取り付けるバランスウエイトの量を低減できる。なお、圧力調整装置10は、タイヤ・ホイール組立体1の動的バランスを釣り合わせた位置に取り付けることがより好ましい。
ホイール3のタイヤ内部I側には、この実施例に係る圧力調整装置10の制御装置20、及び圧力測定手段である圧力センサ7が配置される。圧力センサ7は、制御装置20に接続されている。そして、制御装置20が圧力センサ7の出力を取得して、例えば、タイヤ2の空気圧が予め設定された所定の値を下回ったときに、この実施例に係る圧力調整装置10を動作させて、タイヤ2の空気圧を予め設定した所定の値に維持するように制御する。なお、圧力調整装置10は、圧力センサ7の駆動用電源や制御装置20の駆動用電源を用いて駆動することができる。
また、この例に係るタイヤ・ホイール組立体1は、ホイール3のリム4を貫通して圧力開放弁9が取り付けられる。圧力開放弁9は、タイヤ2の空気圧が設定値を超えると開いて、タイヤ内部Iの空気を外気側Oへ放出する。これにより、タイヤ2の空気圧が高くなり過ぎないようにしたり、タイヤの空気圧を任意の圧力に設定したりすることができる。圧力開放弁9は、手動によるマニュアル操作で開弁圧力を調整できるものでもよいし、制御装置20によって開弁圧力を調整できるものであってもよい。
図6は、この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧の調整に適用した一例を示す断面図である。この例では、発電手段として用いる駆動用圧電素子である圧電フィルム30をタイヤ2のサイド部(サイドウォール)内面2swiに貼り付け、タイヤ2の変形を利用して圧電フィルム30を変形させて起電力を発生させる。圧電フィルム30は、柔軟性を有する高分子系圧電材料からなり、ひずみに応じた電圧を発生する。そして、圧電フィルムから発生した起電力によって圧力調整装置10や制御装置20等を駆動する。このようにすれば、圧力調整装置10や制御装置20を駆動するための電池等をタイヤ2の内部に設ける必要はないので、電池の交換が不要になり、保守、点検を簡略化できる。
ここで、圧電フィルム30は、例えば、柔軟性に富む高分子系の圧電材料、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)や、P(VDF/TrFE:フッ化ビニリデン・トリフロロエチレン共重合体)等が使用できる。そして、圧電フィルム30の表面には導電性材料を塗布する等して導電層を形成し、圧電フィルム30で発生した起電力を、リード線8を介して圧力調整装置10や制御装置20等へ供給する。なお、圧力調整装置10への電力供給は、圧電フィルム30の他、熱伝対のように温度差によって発電する素子を利用してもよい。また、タイヤ・ホイール組立体1aの転動を用いて回転磁界を生成し、これによる電磁誘導を利用して圧力調整装置10へ電力を供給してもよい。
タイヤ2は、その種類にもよるが、例えば乗用車用タイヤの場合、空気圧が200kPaのとき、1時間あたりの気体(空気)透過量は1cm3程度である。1秒間に1回、圧力調整装置10を動作させるとすると、圧力調整装置10の1回(すなわち1秒)あたりにおける吐出容量は、0.001cm3程度あれば十分にタイヤ2へ空気を供給できる。圧力調整装置10の1回あたりにおける吐出容量が0.001cm3程度の場合、圧電アクチュエータ14のストロークは1mm程度、増圧ピストン15の直径は3mm程度あればよい。このため、タイヤの空気圧調整においては、この実施例に係る圧力調整装置10は極めて小さく構成することができる。
また、圧電アクチュエータ14にピエゾ素子を用いる場合、素子自体の応答周波数は非常に高い。このため、ばね15sや加圧ピストン16等の可動部分の応答性にもよるが、高速で圧電アクチュエータ14を動作させて1秒あたりの吐出回数を増加させることにより、増圧ピストン15をさらに小型化できる。その結果、圧力調整装置10をさらに小型化できる。さらに、上述したように、この実施例に係る圧力調整装置10は、エアバルブのようにホイール3のリム4へ取り付けることができるので、極めて簡単に圧力調整対象へ取り付けることができる。次に、この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧調整に適用した場合の制御例を説明する。次の説明においては、適宜図4、5を参照されたい。
図7は、この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧調整に適用した場合の一制御例の手順を示すフローチャートである。まず、制御装置20は、圧力センサ7からタイヤ2の空気圧Piを取得する(ステップS101)。次に、制御装置20は、取得した空気圧Piと、予め定めた圧力下限値Pilとを比較する(ステップS102)。Pi≧Pilである場合(ステップS102;No)、STARTに戻ってタイヤ2の空気圧を監視する。
Pi<Pilである場合(ステップS102;Yes)、タイヤ2の空気圧が低すぎると判断できる。この場合、制御装置20は、圧力調整装置10を動作させてタイヤ内部Iに空気を吐出させることにより、タイヤ2の空気圧を上昇させる(ステップS103)。次に、制御装置20は、圧力調整装置10の動作時間tが、予め定めた所定の異常判定時間tc以上か否かを判定する(ステップS104)。t<tcである場合(ステップS104;No)、制御装置20は、圧力調整装置の動作を継続させる。
t≧tcである場合(ステップS104;Yes)、制御装置20は、圧力センサ7からタイヤ2の空気圧Piを取得する(ステップS105)。そして、制御装置20は、取得した空気圧Piと、予め定めた異常判定圧力値Pijとを比較する(ステップS106)。Pi≧Pijである場合(ステップS106;No)、圧力調整装置10は正常に動作して、タイヤ2へ空気が供給されたと判断できる。この場合には、STARTに戻ってタイヤ2の空気圧Piを監視する。なお、圧力下限値Pilと異常判定圧力値Pijとは、同じ値としてもよいし、異なる値としてもよい。
Pi<Pijである場合(ステップS106;Yes)、圧力調整装置10は正常に動作しておらず、その結果、タイヤ2へは空気が供給されていないと判断できる。この場合には、制御装置20は警告を発し(ステップS107)、圧力調整装置10の異常を知らせる。警告は、例えば、車両の計器パネルへ表示することができる。
以上、この実施例に係る圧力調整装置は、ピエゾ素子や水晶等の圧電素子をアクチュエータとして加圧ピストンを駆動する。そして、加圧ピストンによって加圧された気体によって増圧ピストンを駆動して、昇圧した気体を圧力調整対象へ供給する。このように、気体の加圧に圧電素子を用いるので、圧力調整装置を極めて小さくできる。その結果、圧力調整対象へ容易に取り付けができる。また、圧力調整対象の質量増加も抑制できる。
以上のように、本発明に係る圧力調整装置は、圧力調整対象の圧力を自動的に調整することに有用であり、特に、圧力調整対象へ容易に取り付けができ、また、圧力調整対象の質量増加を最小限に抑制することに適している。
この実施例に係る圧力調整装置の構成を示す断面図である。 この実施例に係る圧力調整装置の動作を示す動作説明図である。 この実施例に係る圧力調整装置の動作を示す動作説明図である。 この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧の調整に適用した一例を示す正面図である。 この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧の調整に適用した一例を示す断面図である。 この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧の調整に適用した一例を示す断面図である。 この実施例に係る圧力調整装置をタイヤの空気圧調整に適用した場合の一制御例の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、1a タイヤ・ホイール組立体
2 タイヤ
2swi サイド部内面
3 ホイール
4 リム
7 圧力センサ
9 圧力開放弁
10 圧力調整装置
11 装置本体
11C 中空部
12 加圧室
13 吐出室
13rsv、15rsv、16rsv 逆止弁
14 圧電アクチュエータ
15 増圧ピストン
16 加圧ピストン
20 制御装置
30 圧電フィルム

Claims (7)

  1. 内部に気体が導入される加圧室と、
    逆止弁を介して圧力調整対象と接続される吐出室と、
    前記加圧室内に配置され、前記加圧室内に導入された気体を加圧する加圧ピストンと、
    前記加圧ピストンに接続され、電圧を引加することによって変形して前記加圧ピストンを駆動する加圧用圧電素子と、
    前記加圧ピストンとは別個に用意されるとともに、前記加圧室側における断面積は前記加圧室の断面積よりも小さく、また、前記吐出室側における断面積は前記加圧室側における断面積以下であり、前記加圧ピストンによって加圧された前記加圧室内の気体によって駆動されて、前記吐出室内の気体を増圧する増圧ピストンと、
    を含むことを特徴とする圧力調整装置。
  2. 前記圧力調整装置は、さらに前記圧力調整対象の圧力を測定する圧力測定手段を備え、
    前記圧力調整対象の圧力が、予め設定した圧力下限値を下回ったときに、前記圧力調整対象へ気体を供給することを特徴とする請求項1に記載の圧力調整装置。
  3. 前記圧力調整装置が予め定めた所定の異常判定時間以上動作したときに、前記圧力調整対象の圧力が予め設定した異常判定圧力値よりも小さい場合には、動作異常であると判定することを特徴とする請求項2に記載の圧力調整装置。
  4. 前記加圧用圧電素子は、駆動用圧電素子が変形することによって生み出される起電力が引加されて駆動されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧力調整装置。
  5. 前記圧力調整対象の圧力を任意に設定可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧力調整装置。
  6. 圧力調整対象はタイヤであり、前記駆動用圧電素子は、前記タイヤのサイド部内面に取り付けてあることを特徴とする請求項4又は5に記載の圧力調整装置。
  7. 前記圧力調整装置は、前記タイヤが組み付けられるホイールであって、少なくとも前記ホイールの動的バランスを釣り合わせた位置に取り付けられることを特徴とする請求項6に記載の圧力調整装置。
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