JP4428794B2 - 電気部品位置検出方法および電気回路組立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気部品の位置を検出する方法に関するものであり、特に、複数の挿入リードを有する電気部品の位置の検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気部品の中には、互いに平行に延びる複数の挿入リードを有するものがあり、その電気部品の位置を検出することが必要になる場合がある。複数の挿入リードがプリント配線板等の回路基材に形成された対応するリード挿入孔に挿入されて回路基材に組み付けられる場合がその一例である。この場合には、電気部品は部品保持具により保持されて回路基材に組み付けられるが、電気部品と回路基材との、回路基材の表面に平行な方向の相対位置を合わせた上で、挿入リードがリード挿入孔に挿入されることが必要である。そのために、電気部品の部品保持具に対する相対位置を機械的に合わせた上で、部品保持具を回路基材に対して位置決めし、挿入リードがリード挿入孔に挿入されることが行われており、その場合には電気部品の位置を検出する必要はないが、電気部品の部品保持具に対する相対位置ずれ(中心位置ずれと回転位置ずれ)を光学的に検出し、その位置ずれを修正し得る位置へ部品保持具を移動させて挿入リードがリード挿入孔に挿入されることも行われており、その場合に電気部品の位置を検出することが必要になるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
そのために、従来は、撮像装置により電気部品の本体部のシルエット像が撮像装置により取得され、そのシルエット像の位置が電気部品の位置であるとして部品保持具に対する電気部品の相対位置決めが行われていた。しかしながら、電気部品において、複数の挿入リードの本体部に対する相対位置精度は必ずしも十分とは言えず、たとえ本体部と回路基材との相対位置は精度良く合わされたとしても、挿入リードとリード挿入孔とは、本体部に対する挿入リードの相対位置誤差分だけはずれることとなり、挿入リードの挿入が失敗し、作業能率が悪くなる問題があった。その上、電気部品や回路基材が損傷することもあった。電気部品の部品保持具に対する相対位置が機械的に合わされる場合でも、相対位置合わせは電気部品の本体部について行われていたため、同様の問題があった。
【0004】
複数の挿入リードを有する電気部品には、電気部品とプリント配線板等回路基材との相対位置決めを行うために、複数の位置決めピンが挿入リードと平行に設けられることが多く、それら位置決めピンと回路基材の挿入孔との相対位置ずれに起因して上記と同様の問題が発生していた。以上は、挿入リードがリード挿入孔に挿入される場合を例として説明したが、この場合以外にも、挿入リードと本体部との相対位置誤差が問題になる場合がある。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景とし、電気部品において、複数の挿入リードと本体部とに相対位置誤差が存在しても差し支えないようにすることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電気部品位置検出方法およびプリント回路板等電気回路の組立方法が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
なお、下記項のうち、(29)項,(30)項,(32)項および(34)項を合わせたものが請求項1に相当し、その請求項1に(31)項に記載の事項を追加したものが請求項2に、請求項1または2に(35)項に記載の事項を追加したものが請求項3に、請求項1ないし3のいずれかに(33)項に記載の事項を追加したものが請求項4に、(36)項が請求項5にそれぞれ相当する。
(1)挿入孔に挿入されるべき複数の挿入リードを有する電気部品の位置を検出する方法であって、
前記複数の挿入リードと直交しかつ互いに交差する2方向から光学的に挿入リードの位置が検出されることにより、前記電気部品の位置が検出されることを特徴とする電気部品位置検出方法。
複数の挿入リードと直交しかつ互いに交差する2方向から光学的に挿入リードの位置を検出すれば、挿入リードと直交する平面内における挿入リードの位置を特定することができる。端的な例は、挿入リードと直交する平面を直交座標面とし、互いに直交するX軸とY軸とにそれぞれ平行な2方向における位置を検出する場合である。それら2方向における位置はそれぞれX座標,Y座標となり、直交座標面上における位置が特定されるのである。2方向が互いに直交しなくても、互いに交差すれば、同様にそれら2方向を含む一平面上における位置を特定することができる。挿入リードは1個の電気部品に複数設けられているため、それら複数の挿入リードの各々の位置のデータが統計的に処理されることにより、電気部品の位置が特定されることとなる。統計的処理の最も単純なものは、複数の挿入リードの位置の平均を電気部品の位置とするものであるが、さらに種々の統計的処理が知られている。例えば、挿入リードのすべてがリード挿入孔に挿入されるようにするという目的からすれば、互いに直交する2方向のそれぞれにおける最大値と最小値との中央値を電気部品位置と見なすことが有効であり、その上、最大値と最小値との差が設定値以上であれば、すべての挿入リードをリード挿入孔に挿入することはできないことが判り、そのような電気部品は不良品であると判定されて、回路基材への組付作業が行われないようにすることができる。
(2)前記互いに交差する2方向が、前記複数の挿入リードのすべてがそれら2方向にそれぞれ平行な複数の直線上に並ぶ方向である (1)項に記載の電気部品位置検出方法。
このように、複数の挿入リードのすべてが互いに交差する2方向にそれぞれ平行な複数の直線上に並ぶ場合には、それら2方向から撮像を行えば、複数の挿入リードが互いに殆ど重なって撮像され、それら重なった挿入リードの平均的な位置を検出することができる。この場合の代表的な例は次項に記載の格子状配列の場合であるが、複数の挿入リードが規則正しく千鳥状に配列される場合も本項に該当する。
(3)前記複数の挿入リードが、行方向と列方向との両方向にそれぞれ複数本ずつ並んで設けられており、前記互いに交差する2方向がそれら行方向と列方向とにそれぞれ平行な2方向である (2)項に記載の電気部品位置検出方法。
(4)前記光学的検出を行う光学的検出手段と前記電気部品とが、前記挿入リードと平行な回転中心線のまわりに相対回転させられ、挿入リードのうちの前記2方向の少なくとも一方と平行な一直線に沿って並ぶ全てのものの像の幅が最小となる相対回転角度位置において、前記光学的検出が行われる (2)項または (3)項に記載の電気部品位置検出方法。
2方向の少なくとも一方に平行な一直線に沿って並ぶ挿入リードの像の幅が最小となった場合に、その一方が複数の挿入リードが並ぶ方向であると見なすことは合理的なことである。2方向の一方について、複数の挿入リードの列が存在し、それら複数の挿入リードの列について、挿入リードの像の幅が最小となる方向が異なる場合は、例えば、それら複数の方向の平均的な方向を挿入リードの並ぶ方向であると決定することができる。2方向の一方についてのみ、複数の挿入リードが並ぶ方向を決定し、2方向の他方は、決定した一方向に対して、設計上予定されている正規の角度をなす方向に決定することができる。そのように決定した2方向における挿入リードの位置に基づいて電気部品の位置を決定し、あるいは、それら2方向の、部品保持具の基準方向等正規の方向に対してなす角度を電気部品の回転角度位置とするのである。この方法は2方向の一方において並ぶ挿入リード線の数が、他方に比較して圧倒的に多い場合に特に適している。
2方向の両方について同様に挿入リード線が並ぶ方向を決定することもできる。この場合、決定した2方向のなす角度が正規の角度であれば問題はないが、正規の角度ではない場合には、例えば、その角度の差を2方向に均等に配分して2方向を決定し、改めてそれら2方向からの撮像が行われるようにすることができる。また、2方向が正規の角度ではなくても、構わずそれら2方向における挿入リードの平均的な位置を決定し、その結果に基づいて電気部品の位置を決定することもできる。この場合、電気部品の回転角度位置については、2方向がそれぞれ正規の方向に対してなす角度の平均値が電気部品の回転角度位置であるとすることができる。
(5)前記2方向の少なくとも一方に平行な一直線に沿って並ぶ複数の挿入リードのすべての像の幅の、挿入リードの長手方向における幅の変化に基づいて、挿入リードの曲がりが検出される (2)項ないし (4)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
2方向の少なくとも一方に平行な一直線に沿って並ぶ複数の挿入リードのすべてに曲がりがなければ、それらすべての像の幅は挿入リードに平行な方向において均一となる。しかし、いずれかの挿入リードに曲がりがあれば、その方向に並ぶ複数の挿入リードのすべての像の幅が挿入リードに平行な方向において不均一となるのが普通である。そして、その不均一量に基づいて挿入リードの曲がりの最大量を推定することができる。この推定の精度は、一列に並んだ複数の挿入リードのすべての像の幅の最小値が小さいほど高くなる。
(6)前記互いに交差する2方向が、前記複数の挿入リードの少なくとも一部のものの像が、それら2方向の両方において互いに重なり合うことなく独立して取得できる方向である (1)項に記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、独立して撮像可能な挿入リードの個々の位置および曲がりを確実に検出することができる。
(7)前記複数の挿入リードに加えて複数の位置決めピンの位置が前記2方向から光学的に検出される (1)項ないし (6)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
電気部品に挿入リードのみならず位置決めピンが設けられている場合には、位置決めピンの位置も考慮して電気部品の位置が決定されることが望ましい。すべての挿入リードがリード挿入孔に挿入可能であれば、すべての位置決めピンもピン挿入孔に挿入可能であるのが普通であるが、挿入リードは挿入可能であるが位置決めピンは挿入不能であるという事態が発生する可能性もないではないからである。
(8)前記光学的検出が、前記挿入リードと直交する方向に延びるラインセンサを用いて行われる (1)項ないし (7)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
ラインセンサは面センサに比較して解像度の高いものを得易いため、挿入リードの位置を高精度で検出することが容易である。ただし、ラインセンサによる場合には、挿入リードの長手方向の1点における位置が検出し得るのみであるため、ラインセンサが1つである場合には、挿入リードの先端部近傍の位置が検出されるようにすることが望ましい。例えば、挿入リードがリード挿入孔に挿入される場合には、すべての挿入リードの挿入が可能になるようにするためには、先端部の位置がリード挿入孔の位置と一致していることが必要である。このように、挿入リードの先端部の位置が重要である場合が多いからである。挿入リードの曲がりが一定量以下であることが保証されていることを前提にすれば、挿入リードの長手方向の中央における位置がラインセンサにより検出されるようにしてもよい。挿入リードの位置を確実に検出することが必要である場合には、複数のラインセンサを用いるか、1つのラインセンサと電気部品とを挿入リードの長手方向に相対移動させて、複数回検出を行うことが必要である。
(9)前記複数の挿入リードを間に挟んで前記ラインセンサと対向する位置に照明装置が設けられ、その照明装置からの光が挿入リードにより遮られる状態に基づいて挿入リードの位置が検出される (8)項に記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、シルエット像に基づいて挿入リードの位置が検出されることとなり、挿入リードの表面の光沢に起因する誤検出を回避することができる。照明装置は、それ自体が照明光を発生させるものに限定されず、反射面であってもよい。挿入リードに対して明るい背景を形成するものであればよいのである。
(10)前記照明装置として、前記ラインセンサと平行に延び、前記挿入リードとほぼ直交する平板状の光を投光する投光部が用いられる (9)項に記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、必要な照明を効率的に行うことができる。
(11)前記投光部が、レーザ光を放射するラインレーザ光源を含む(10)項に記載の電気部品位置検出方法。
レーザ光は指向性が鋭いため、挿入リードのシャープな像を得ることができ、検出精度を高めることが容易である。
(12)前記光学的検出が、面CCD素子を備えたCCDカメラを使用して行われる (1)項ないし (7)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
面CCD素子を備えたCCDカメラによれば、挿入リードの長手方向の全体または一部の像を一挙に取得することができ、曲がりや傾きのある挿入リードを検出するのに便利である。
(13)前記複数の挿入リードを間に挟んで前記CCDカメラと対向する位置に照明装置が設けられ、挿入リードのシルエット像がCCDカメラにより取得される(12)項に記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、挿入リードの表面の光沢に起因する誤検出を回避することができる。照明装置は、それ自体が照明光を発生させるものに限定されず、反射面であってもよい。挿入リードに対して明るい背景を形成するものであればよいのである。
(14)直線状の光を投光する投光器とその光を受光する受光器とが、前記複数の挿入リードを間に挟んで互いに対向する状態で配設され、それら投光器および受光器と挿入リードとが、挿入リードが前記直線状の光を横切る方向に相対移動させられ、その相対移動位置の各々と前記受光器の受光状態との組合わせに基づいて前記光学的検出が行われる (1)項ないし (7)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、構造が簡単で安価な光学的検出手段を用いて挿入リードの位置を検出することができる。
(15)前記2方向の一方からの光学的検出が行われた後、前記電気部品と光学的検出手段とが相対的に前記2方向のなす角度だけ回転させられて、前記2方向の他方からの光学的検出が行われ、2方向からの検出に共通の光学的検出手段が用いられる (1)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、一つの光学的検出手段により2方向の検出を行うことができる。
(16)前記2方向からの光学的検出がそれぞれ専用の光学的検出手段により行われる (1)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、検出を短時間で行うことができる。
(17)前記2方向のなす角度を互いに異にする前記専用の光学的検出手段が複数組設けられ、検出すべき挿入リードの配列に基づいてそれら複数組の専用光学的検出手段のうち少なくとも1組が選択して使用され、選択された専用光学的検出手段により取得された光学的情報と、選択された専用光学的検出手段に対応する情報とに基づいて各挿入リードの位置が決定される(16)項に記載の電気部品位置検出方法。
電気部品の挿入リードの配列には様々な種類がある。挿入リードと直交しかつ互いに交差する2方向からそれぞれ光学的に挿入リードの位置を検出する2つの専用光学的検出手段を1組とし、上記2方向のなす角度を互いに異にする複数組の専用光学的検出手段を設け、それら複数組から少なくとも1組を選択して使用すれば、様々な挿入リードの配列に対処し得る。例えば、複数の挿入リードの少なくとも一部のものが互いに重なり合わない方向から挿入リードを光学的に検出することが可能となるのである。特に、次項に記載のように専用の光学的検出手段を3組以上設ければ、挿入リードの配列の異なる多種類の電気部品の位置検出を良好に行うことができる。ただし、同じ配列の挿入リード群であっても、光学的検出の方向が異なれば、得られる光学的情報が異なる。したがって、挿入リードの位置を決定するためには、選択された専用光学的検出手段に対応する情報(例えば、光学的検出の方向を表すデータや、挿入リードが本来あるべき位置にある場合に、選択された専用光学的検出手段により取得される光学的情報である基準光学的情報)と、選択された専用光学的検出手段により取得された光学的情報との両方が必要である。なお、「挿入リードの位置が決定される」とは、実際の挿入リードの絶対的な位置が決定されることのみならず、実際の挿入リードの基準位置からのずれ(量と方向)が決定されることをも含むものとする。
本項の電気部品位置検出方法の最も単純な実施形態は、1個の電気部品の位置を検出するために、複数組の専用光学的検出手段のうちの1組を選択して使用する形態であるが、1個の電気部品の位置を検出するために、複数組の専用光学的検出手段を選択して使用する形態の採用も可能である。例えば、挿入リードと位置決めピンとの両方を備えた電気部品について、挿入リードと位置決めピンとの位置をそれぞれ異なる組の専用光学的検出手段により検出し、電気部品の位置を決定することや、複数の領域の挿入リードの配列が互いに異なる電気部品について、各領域の挿入リードの位置を互いに異なる組の専用光学的検出手段により検出し、電気部品の位置を決定することが可能なのである。専用光学的検出手段が2組であり、それら2組のうちの予め定められた1組が選択して使用される場合と、2組が共に選択して使用される場合との両方を含む態様も、本項の電気部品位置検出方法の一種である。
(18)前記専用の光学的検出手段が3組以上設けられ、そのうちの一部の組が選択して使用される(17)項に記載の電気部品位置検出方法。
(19)前記専用の光学的検出手段として、直線状の光を投光する投光器とその光を受光する受光器とが、前記複数の挿入リードを間に挟んで互いに対向する状態で配設されたものが使用され、それら投光器および受光器と挿入リードとが、挿入リードが前記直線状の光を横切る方向に相対移動させられ、その相対移動位置の各々と前記受光器の受光状態との組合わせに基づいて前記挿入リードの位置が決定される(17)項または(18)項に記載の電気部品位置検出方法。
このようにすれば、専用の光学的検出手段を、構造が簡単で安価なものとすることができる。また、シルエット像に基づいて挿入リードの位置が検出されることとなり、挿入リードの表面の光沢に起因する誤検出を回避することができる。
(20)前記投光器および受光器と、前記電気部品とが相対移動させられる際に、前記複数の挿入リードの配列の中央の点が描く軌跡上において、前記2方向が互いに交差するように前記投光器および前記受光器が配置される(19)項に記載の電気部品位置検出方法。
投光器および受光器と電気部品とが予め定められた相対移動経路に沿って相対移動させられるようにすれば、その相対移動経路上における両者の相対位置と、受光器により取得された光学的情報とに基づいて容易に電気部品の位置を検出することができる。また、「前記2方向」とは2組の投光器および受光器の2本の光軸(投光器から受光器へ投光される直線状の光の軸線)の方向のことであって、これら2本の光軸が、複数の挿入リードの配列の中央の点が描く軌跡上において交差するようにするということは、換言すれば、光軸の交点と、電気部品の複数の挿入リードの配列の中央の点とが同じ相対移動軌跡上を互いに逆向きに移動するということであり、そのようにすれば、投光器および受光器と電気部品との干渉を回避しつつ投光器と受光器とを互いに近接して配置することができる。さらに、電気部品の挿入リード(位置決めピンが設けられる場合は位置決めピンをも含む)が配列されている領域の長手方向が、上記相対移動軌跡に平行になるようにすれば、投光器と受光器とを一層近接して配置することができる。それにより、装置をコンパクトに構成することが可能となるとともに、挿入リードの位置検出精度が向上する効果が得られる。
(21)前記複数組の各々に属する2対ずつの前記投光器および受光器が、前記軌跡および前記挿入リードと直交する直線を対称軸として互いに対称に配置される(20)項に記載の電気部品位置検出方法。
複数組の各々に属する2対ずつの投光器および受光器を上記対称軸に対して対称に配置すれば、それら2対の投光器および受光器の光軸の方向である2方向のなす角度を、挿入リードの多くのものの像が、それら2方向の両方において互いに重なり合うことなく、各挿入リードの像を個別に取得できる角度とすることが容易となる。挿入リードは、軸対称に配列されることが多いため、その配列の対称軸と、上記相対移動軌跡および挿入リードと直交する直線とが互いに直交する状態で、電気部品と投光器および受光器とを相対移動させれば、複数の挿入リードの像を個別に取得することが特に容易となる。
(22)前記選択された専用光学的検出手段毎に、前記複数の挿入リードの基準位置のデータが予めコンピュータの記憶手段に記憶させられ、その基準位置のデータと実際に取得された複数の挿入リードの位置のデータとの比較により、前記電気部品の基準位置からのずれが求められる(17)項ないし(21)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
複数の挿入リードの各々の絶対位置を求める場合に比較して、電気部品の位置を容易に取得することができる。本項の態様は、すべての挿入リードを挿入孔に挿入するための行うべき電気部品の位置修正量および方向を取得すればよい場合に特に有効である。
(23)前記専用の光学的検出手段の各々が、前記挿入リードと平行な回転軸線まわりに回転可能な2つの回転体にそれぞれ支持され、2つの回転体がそれぞれ回転させられるとともに、それら回転体の少なくとも1組の回転位置の組合わせにおいて各専用光学的検出手段により取得された光学的情報と、その少なくとも1組の回転位置の組合わせに対応する情報とに基づいて、各挿入リードの位置が決定される(16)項に記載の電気部品位置検出方法。
2つの回転体を回転させれば、専用の光学的検出手段を任意の回転位置に位置させることができ、様々な挿入リードの配列に対処し得る。例えば、複数の挿入リードの少なくとも一部のものが互いに重なり合わない方向から挿入リードを光学的に検出することが、前記(17)項の態様に比較して容易となるのである。なお、挿入リードの位置を決定するためには、2つの回転体の少なくとも1組の回転位置の組み合わせに対応する情報と、その少なくとも1組の回転位置の組み合わせにおいて各専用光学的手段により取得された光学的情報との両方が必要であることは(17)項の態様と同じである。
(24)前記専用の光学的検出手段そして、直線状の光を投光する投光器とその光を受光する受光器とが、前記2つの回転体の回転軸線と直交する直線上において互いに対向する状態でそれら2つの回転体上に配置されたものが使用される(23)項に記載の電気部品位置検出方法。
(25)前記電気部品と前記2つの回転体とが、電気部品が2つの回転体の回転軸線と直交する軌跡を描くように相対移動させられ、その相対移動位置と前記受光器の受光状態との組合わせに基づいて、各挿入リードの位置が検出される(24)項に記載の電気部品位置検出方法。
投光器と受光器とを2つの回転体上に互いに対向させてそれぞれ配設し、2つの回転体の回転位置を挿入リードの配列に対応して変更し得るものとすれば、簡単な構成で互いに交差する2方向から挿入リードを光学的に検出できる。
(26)前記2つの回転体の回転位置が、前記軌跡および前記挿入リードと直交する直線を対称軸として軸対称の位置に設定される(25)項に記載の電気部品位置検出方法。
(21)項に関連して行った説明がそのまま当てはまる。ただし、本項においては、2つの回転体上にそれぞれ配設された2対の投光器および受光器の配置の自由度、すなわち、それら2対の投光器および受光器の光軸が、相対移動軌跡および挿入リードと直交する直線に対してなす角度の自由度に富んでいる分、一層多種類の電気部品に対処し得る。
(27)前記回転体が予め定められた複数の回転位置のいずれかに位置決めされて前記光学的情報の取得が行われ、それら複数の回転位置毎に、前記複数の挿入リードの基準位置のデータが予めコンピュータの記憶手段に記憶させられ、その基準位置のデータと実際に取得された複数の挿入リードの位置のデータとの比較により、前記電気部品の基準位置からのずれが求められる(23)項ないし(26)項のいずれか1つに記載の電気部品位置検出方法。
2つの回転体の各々に配設される専用の光学的検出手段の検出方向の自由度は小さくなるが、(22)項の態様に関して述べた効果を享受することが可能となる。また、自由度が小さくなるといっても、(22)項の態様に比較すれば自由度を大きくすることが容易である。(22)項の態様においては、互いに隣接する専用光学的検出手段は、それら専用光学的検出手段同士が互いに干渉し合う位置に配置することは不可能であるが、本項の態様においては、互いに隣接する2つの回転位置の間隔に特に制限はないからである。
(28)複数の挿入リードを有する電気部品の位置が (1)項ないし(27)項のいずれか1つに記載の方法で検出される工程と、
検出された電気部品の位置に基づいて、挿入孔が形成された回路基材と、電気部品との相対位置ずれが減少させられた上で、前記複数の挿入リードが前記挿入孔に挿入される挿入工程と
を含む電気回路組立方法。
本項に係る発明によれば、複数の挿入リードを確実にリード挿入孔に挿入することができ、挿入ミスに起因する電気部品,回路基材,電気部品装着装置等の破損や、不良電気回路の発生を低減させることができる。挿入リードに過大な曲がりや傾きがある不良電気部品が検出され、排除されるようにすれば、上記破損や不良の発生をほぼ完全に防止することができる。
(29)挿入孔に挿入されるべき複数の挿入リードが本体部から互いに平行に延び出た電気部品の位置を検出する方法であって、
前記複数の挿入リードと直交しかつ互いに交差する2方向から、それら複数の挿入リードの前記本体部側の端部である基端部と、前記本体部から遠い側の端部である先端部との両方の像を取得し、その取得結果に基づいて前記複数の挿入リードの位置を検出することにより前記電気部品の位置を検出することを特徴とする電気部品位置検出方法。
(30)前記互いに交差する2方向が、前記複数の挿入リードのすべてがそれら2方向にそれぞれ平行な複数の直線上に並ぶ方向である(29)項に記載の電気部品位置検出方法。
(31)前記複数の挿入リードが、行方向と列方向との両方向にそれぞれ複数本ずつ並んで設けられており、前記互いに交差する2方向がそれら行方向と列方向とにそれぞれ平行な2方向である(30)項に記載の電気部品位置検出方法。
(32)前記互いに交差する2方向の一方を、前記複数の挿入リードの前記基端部のシルエット像の幅が最小となる方向に決定する(30)項または(31)項に記載の電気部品位置検出方法。
(33)前記複数の挿入リードの前記基端部のシルエット像の幅が最小となる方向における前記複数の挿入リードの前記先端部のシルエット像に基づいて複数の挿入リードの曲がりを検出する(32)項に記載の電気部品位置検出方法。
(34)前記複数の挿入リードの前記基端部と前記先端部とを光学的に検出する光学的検出手段と、前記電気部品とを、前記挿入リードと平行な回転中心線のまわりに相対回転させ、前記基端部のシルエット像の幅が最小になる相対回転位置において前記複数の挿入リードの前記先端部のシルエット像を取得する(32)項または(33)項に記載の電気部品位置検出方法。
(35)前記複数の挿入リードの前記基端部と前記先端部とを光学的に検出する光学的検出手段として、それら基端部と先端部とを含む挿入リード全体の像を一挙に取得可能なCCDカメラを使用する(29)項ないし(34)項のいずれかに記載の電気部品位置検出方法。
(36)前記複数の挿入リードを有する電気部品の位置を(33)項の方法で検出する工程と、
検出した電気部品の位置に基づいて、挿入孔が形成された回路基材と、電気部品との相対位置ずれを減少させた上で、前記複数の挿入リードを前記挿入孔に挿入する挿入工程と
を含み、かつ、前記複数の挿入リードの曲がりが設定量以上である場合には、前記挿入工程の実施を禁止することを特徴とする電気回路組立方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す電気部品装着システムのベース10上には、電気部品装着装置12,後述するフィーダ型電気部品供給装置およびトレイ型電気部品供給装置を含む電気部品供給システム14およびプリント配線板保持装置16等が設けられている。
プリント配線板保持装置16は、回路基材としてのプリント配線板22をX軸方向(図においては左右方向)に搬送する配線板コンベア24を備え、プリント配線板22が配線板コンベア24により搬送され、その配線板コンベア24の一部と図示しない位置決め支持装置とにより構成されるプリント配線板保持装置16により予め定められた部品装着位置に位置決めされ、保持される。
【0007】
ベース10の、水平面内においてX軸方向と直交するY軸方向(図においては上下方向)の両側にはそれぞれ、フィーダ型電気部品供給装置30およびトレイ型電気部品供給装置32が設けられている。フィーダ型電気部品供給装置30は、複数の電気部品供給フィーダ36(以下、供給フィーダ36と称する。)を有し、それら供給フィーダ36は、各部品供給部がX軸方向に平行な一直線上に並ぶ状態で配列されている。トレイ型電気部品供給装置32は、電気部品を部品トレイ38(図6参照)に収容して供給する。電気部品は部品トレイ38に設けられた複数の部品収容凹部に1個ずつ収容されている。これら部品トレイ38はトレイ収容箱40に収容され、トレイ収容箱40がそれぞれ図示しない支持部材により支持され、コラム42内に設けられた昇降装置により一段分ずつ順次部品供給位置へ上昇させられる。ただし、部品供給位置の上方には後述する部品保持ヘッドが電気部品を取り出すためのスペースが必要であり、このスペースに対応する位置では各トレイ収容箱40が一挙に大きく上昇させられる。
【0008】
電気部品装着装置12は、水平面内において直交する2方向であるX軸方向およびY軸方向に移動させられ、水平面内の任意の位置へ移動させられる部品保持ヘッド44を備えている。部品保持ヘッド44は、X軸スライド50およびY軸スライド52等を備える水平移動装置54により移動させられる。X軸スライド50は、フィーダ型電気部品供給装置30から配線板コンベア24を越えてトレイ型電気部品供給装置32にわたる長さを有し、X軸スライド50に固定の一対のナット(図示省略),ベース10に設けられ、上記ナットが螺合された一対の送りねじたるボールねじ56,それらボールねじ56をそれぞれ駆動するX軸移動用サーボモータ58を含む駆動装置60により、一対のガイドレール62に案内されてX軸方向に平行な方向に移動させられる。Y軸スライド52は、X軸スライド50上にY軸方向に平行な方向に移動可能に設けられており、Y軸スライド52に固定のナット(図示省略),X軸スライド50に設けられ、ナットが螺合された送りねじたるボールねじ(図示省略)およびY軸移動用サーボモータ66を含む駆動装置68により一対のガイドレール69に案内されて移動させられる。これらX軸移動用サーボモータ58とY軸移動用サーボモータ66とは、回転量がそれぞれエンコーダ70,71(図5参照)によって検出されるようになっており、X軸スライド50,Y軸スライド52の移動距離、ひいては部品保持ヘッド44のX軸方向,Y軸方向に移動距離がわかる。
【0009】
X軸スライド50にはまた、Y軸方向に平行な方向においてフィーダ型電気部品供給装置30とプリント配線板保持装置16との間およびトレイ型電気部品供給装置32とプリント配線板保持装置16との間に、電気部品の保持姿勢を撮像する撮像装置を構成するCCDカメラがそれぞれ設けられている。このCCDカメラについては、本発明と直接関連がないため、図示,説明を省略する。
【0010】
Y軸スライド52上には、部品保持ヘッド44が昇降可能かつ自身の軸線まわりに回転可能に取り付けられるとともに、部品保持ヘッド44を鉛直方向であるZ軸方向に昇降させる昇降装置72,部品保持ヘッド44を中心線まわりに回転させる回転装置74,プリント配線板22に設けられた基準マークを撮像する撮像装置としてのCCDカメラ76が設けられている。CCDカメラ76は、撮像方向が上下方向に平行にかつ下向きに設けられている。昇降装置72および回転装置74は、それぞれ駆動源の一種としての昇降用サーボモータ78および回転用サーボモータ80(図5参照)等を備えている。各サーボモータ78,80の回転量はそれぞれエンコーダ82,83(図5参照)によって検出されるようになっており、回転角度および回転速度の精度の良い制御が可能である。また、エンコーダ82,83の検出値から部品保持ヘッド44の昇降距離および回転角度がわかる。
【0011】
部品保持ヘッド44は、部品保持具として、図2に示す吸着ノズル86を取り外し可能に保持する。吸着ノズル86は、電気部品を負圧によって吸着,保持するものである。吸着ノズル86には、発光板90が固定されている。発光板90は、紫外線を受けて可視光線を放射するものであり、吸着ノズル86による電気部品の保持姿勢の検出時に明るい背景を形成し、電気部品のシルエット像の取得を可能にする。電気部品には種々の形状,寸法のものがあり、吸着ノズル86は吸着すべき電気部品の大きさに応じて適宜選択される。そのため、これら吸着ノズル86は、非使用時には、配線板コンベア24の上方の配線板搬送方向であるX軸方向に隔たった2個所にそれぞれ設けられた第一ノズル支持台96と第二ノズル支持台98とに分けて支持されるようになっている。
【0012】
部品トレイ38に収容される種々の電気部品のうち、電気部品100は、図3に例示するように、本体部106と、複数の挿入リード108とを備えたものである。本体部106は、開口を有する箱型を成す。各挿入リード108は、本体部106の箱型の底壁の下面112から互いに平行に延び出させられている。図4に示すように、挿入リード108は、下面112上において、互いに直交する2つの直線群の交点である複数の格子点の各々に設けられて格子状に配列されている。本実施形態においては、2つの直線群のうち一方の直線の延びる方向であり、断面形状が矩形である下面112の長辺に対応する方向を列方向と称し、2つの直線群のうち他方の直線の延びる方向であり、下面112の短辺に対応する方向を行方向と称する。複数の挿入リード108がこれら列方向と行方向とにそれぞれ並んで設けられているのである。本実施形態においては、列方向に並ぶ挿入リード108の数が、行方向と比較して多くなっている。吸着ノズル86は、電気部品100の本体部106の底壁の上面(凹部の底面)114を吸着する。吸着ノズル86により吸着された電気部品100は、X軸スライド50およびY軸スライド52の移動により、挿入リード108の延び出す方向に平行な長手方向に直角な水平面内の任意の位置に移動させられるとともに、昇降装置72により挿入リード108の長手方向に移動させられる。これら水平移動装置54および昇降装置72が、部品保持ヘッド44,吸着ノズル86および電気部品100を、部品供給システム14,プリント配線板保持装置16,プリント配線板22および後述のラインセンサ120等に対して相対移動させる相対移動装置を構成しているのである。
【0013】
吸着ノズル86は上記相対移動装置により移動させられて、部品供給位置において複数の供給フィーダ36の1つあるいは部品トレイ38から電気部品を取り出し、プリント配線板22の部品装着位置に装着する。プリント配線板22には、挿入リード108がそれぞれ挿入される挿入孔118(図6参照)や、載置型の電気部品のリードが半田付けされるリードパッドを備えた配線パターンが形成されている。
【0014】
部品保持ヘッド44が部品供給位置と部品装着位置との間を移動する経路の途中に、吸着ノズル86により保持された電気部品100の挿入リード108を撮像する撮像装置としてのラインセンサ120が設けられている。また、ラインセンサ120とX軸方向に平行な方向に隔たって対向する状態で、照明装置の一種であるラインレーザ光源130が設けられ、両者が光学的検出手段の受光部と投光部とを構成している。ラインセンサ120およびラインレーザ光源130は、Y軸方向においてトレイ型電気部品供給装置32とプリント配線板保持装置16との間に設けられ、X軸スライド50に固定されており、X軸スライド50と共に移動する。ラインレーザ光源130は、ラインセンサ120に向かって平板状のレーザ光を水平に照射する。ラインレーザ光源130は、最も大きい電気部品の挿入リード全てに当たる平行光線を発することができる大きさ(長さ)とされており、ラインセンサ120もそれに対応した大きさとされている。ラインセンサ120は、一直線上に並んだ多数の感光素子(受光素子)を有し、各感光素子の感光量に応じた電気信号を制御装置140に供給する。
【0015】
制御装置140は、図5に示すように、PU142,ROM144,RAM146およびそれらを接続するバス148を有するコンピュータ150を主体とするものであり、電気部品100のプリント配線板22への装着等を制御する。バス148には入力インタフェース152が接続され、この入力インタフェース152には、X軸移動用サーボモータ58,Y軸移動用サーボモータ66のエンコーダ70,71、CCDカメラ76、昇降用サーボモータ78,回転用サーボモータ80のエンコーダ82,83、ラインセンサ120等が接続されている。この制御装置140は、ラインセンサ120から供給される信号に基づいて感光素子の各々と対応付けて感光の有無を表すデータを作成する。本実施形態では、このデータは1ビットで作られ、ビットデータは感光素子が感光した場合には1とされ、感光しなかった場合には0とされる。例えば挿入リード108が撮像される場合、感光素子が感光するのは、その感光素子とラインレーザ光源130との間に挿入リード108がなく、光が遮られない場合であり、一方、感光しないのは挿入リード108があって光を遮る場合であり、0のビットデータは挿入リード108の存在を意味し、1のビットデータは挿入リード108の不存在を意味する。バス148にはまた、出力インタフェース154が接続され、駆動回路156〜159を介してX軸移動用サーボモータ58,Y軸移動用サーボモータ66,昇降装置72の昇降用サーボモータ78および回転装置74の回転用サーボモータ80等が接続されている。また、ROM144には、電気部品100を含む電気部品のプリント配線板22への装着に必要な種々のプログラムが格納されている。
【0016】
以上のように構成された電気部品装着システムによりプリント回路板を組み立てるにあたって、まず、吸着ノズル86の旋回中心(部品保持ヘッド44の回転中心)が求められる。吸着ノズル86の旋回中心は、本来、部品保持ヘッド44の回転中心と同軸となるように設計されているが、実際には製造誤差等によってずれが生じるため、正確には同軸とならないのが普通である。そのために、吸着ノズル86が電気部品を吸着しない状態でラインレーザ光源130とラインセンサ120との間に位置させられ、部品保持ヘッド44の回転角度θが0度,90度,180度,270度の場合に、それぞれ吸着ノズル86に軸方向に直角な方向から平行光が照射され、各回転角度θにおける吸着ノズル86のシルエット像(一次元像)が取得される。取得された各吸着ノズル86のシルエット像が回転角度θと対応づけて制御装置140のRAM146に格納される。回転角度90度,270度において得られたシルエット像は、回転角度0度,180度における吸着ノズル86がラインレーザ光源130のレーザ光放射方向と直交する方向から撮像されたシルエット像に相当する。なお、回転角度は反時計方向を正として演算される。そして、回転角度が0度および180度の場合の各吸着ノズル86のシルエット像の中心の座標の平均値が演算され、吸着ノズル86の旋回中心のY座標値とされる。また、90度および270度のシルエット像の中心の座標の平均値が演算され、吸着ノズル86の旋回中心のX座標値とされる。このようにして求められた部品保持ヘッド44の回転中心のX,Y座標値がRAM146に格納される。
【0017】
続いて、プリント配線板22が位置決め固定され、X軸スライド50がプリント配線板22の上方へ移動させられて、X軸スライド50に搭載されたCCDカメラ76により、プリント配線板22の複数個(例えば、対角線上の2隅に設けられた2個あるいは長辺に平行な方向に許される限り離れて形成された2個)の基準マークが撮像される。得られた基準マークの像が予めRAM146に格納されている正規の基準マークの像と比較され、プリント配線板22の基準マークの位置誤差、すなわちプリント配線板22の位置決め誤差が演算される。そして、これら2個の基準マークの位置誤差と、これら基準マークとプリント配線板22上に予定されている各電気部品装着位置との相対位置関係とから、各電気部品装着位置のX,Y両軸方向の位置誤差ΔXp ,ΔYp が演算され、RAM146に格納される。
【0018】
以上で電気部品の装着開始準備が終了し、部品保持ヘッド44が最初に装着を予定されている電気部品を供給する電気部品供給装置の部品供給位置上方に移動させられる。挿入リードを有しない電気部品が装着される場合には、それら電気部品が、フィーダ型電気部品供給装置30またはトレイ型電気部品供給装置32から取り出され、図示しない電気部品撮像装置を構成するCCDカメラにより撮像され、部品保持ヘッド44の回転中心に対する電気部品の中心のずれである位置誤差と、部品保持ヘッド44の回転角度に対する電気部品の回転角度のずれである回転角度誤差とが演算され、それら両誤差と、前記プリント配線板22上の電気部品装着位置のX,Y両軸方向の位置誤差ΔXp ,ΔYp とが修正された上で、精度よく電気部品装着位置に装着される。この作動は、本願発明を理解する上で不可欠ではないため、詳細な説明は省略する。
【0019】
電気部品100のプリント配線板22への組付け時には、図6に示すように、吸着ノズル86が部品トレイ38から電気部品100を吸着して取り出し、プリント配線板22の電気部品装着位置へ搬送する。吸着ノズル86は、図2に示すように、電気部品100の本体部106の底壁の上面114を吸着し、挿入リード108が本体部106から下方へ垂直に延び出す姿勢で搬送する。吸着ノズル86は、搬送の途中で、挿入リード108がラインレーザ光源130とラインセンサ120との間に位置する状態で停止させられる。この状態では、挿入リード108がラインレーザ光源130から放射される平行光線の一部を遮り、ラインセンサ120により挿入リード108のシルエット像が撮像される。本実施形態においては、挿入リード108の長手方向における基端部および先端部の2箇所について撮像が行われる。
【0020】
まず、図2に示すように、列方向に並ぶ挿入リード108の撮像が行われるのであるが、挿入リード108の基端部がラインレーザ光源130とラインセンサ120との間に位置させられる。この際、電気部品100の各部の公称寸法がRAM146から読み出され、挿入リード108の各基端部がラインレーザ光源130とラインセンサ120との間に位置するように昇降装置72により吸着ノズル86および電気部品100が下降させられる。この状態では、ラインレーザ光源130から投光された光を挿入リード108の基端部が遮ることにより、ラインセンサ120において、各列方向に並ぶ挿入リード群に対応する部分の感光素子は感光しない。ラインセンサ120により、列方向に並ぶ挿入リード108が殆ど重なったシルエット像が取得されるのである。ラインセンサ120はこのシルエット像を二値化信号に変換し、制御装置140に出力する。
【0021】
このように、挿入リード108のシルエット像の撮像が可能な状態において、吸着ノズル86が予め定められた一定角度範囲で微小角度ずつ回転させられ、微小角度回転する毎に、挿入リード108の各列の、列方向に並ぶ全挿入リード108のシルエット像が撮像され、吸着ノズル86の回転角度位置と対応付けられてRAM146に格納される。列方向に並ぶ全挿入リード108のシルエット像の幅が最小となったとき、それら全挿入リード108の並ぶ方向がラインセンサ120の撮像方向と一致したと見なすことができる。したがって、各列の全挿入リード108のシルエット像の幅が最小となったときの吸着ノズル86の回転角度位置が求められ、それら回転角度位置が各列の挿入リード108の並ぶ方向とされる。全ての列について、挿入リード108の並ぶ方向が同じであれば、その方向が電気部品100の列方向であるとされるが、各列の挿入リード108の並ぶ方向が互いに異なる場合には、全ての列の方向の平均値が電気部品100の列方向であるとされる。電気部品100の列方向の、予め定められている正規の列方向からのずれが、電気部品100の回転角度誤差ΔθE としてRAM146に格納される。挿入リード108の行方向についても同様のことが行われ、列方向と行方向とのそれぞれについて取得された回転角度誤差の平均値が電気部品100の回転角度誤差ΔθE とされるようにすることも可能であるが、本実施形態では、挿入リード108の並ぶ本数が多い列方向についての撮像結果のみから電気部品100の回転角度誤差ΔθE が取得されるようにされているのである。
【0022】
上記のようにして電気部品100の回転角度誤差ΔθE が取得されたならば、その回転角度誤差ΔθE が解消される回転角度位置へ吸着ノズル86および電気部品100が回転させられ、その回転角度位置において吸着ノズル86および電気部品100が上昇させられて、挿入リード108の先端部がラインレーザ光源130とラインセンサ120との間に位置させられ、その先端部のシルエット像が取得される。挿入リード108に曲がりや倒れがない場合には、先端部のシルエット像が基端部のそれと同じになるが、挿入リード108に曲がりや倒れがある場合には、先端部のシルエット像は基端部のシルエット像とは同じにならない。列方向に並ぶ挿入リード108が全て同じ向きに同じ量だけ曲がり、あるいは倒れていれば、それら挿入リード108全部のシルエット像の位置が基端部のシルエット像の位置からずれるのみであるが、一般には、列方向に並ぶ挿入リード108の曲がりや倒れの向きおよび量が互いに異なるため、先端部のシルエット像は基端部のシルエット像からずれるのみならず、幅が広くなるのが普通である。
【0023】
曲がりや倒れが大きい挿入リード108を含む列に関しては、全ての挿入リード108の先端部のシルエット像の幅が、挿入孔118の直径より大きくなることがあり、そのような挿入リード108の列を有する電気部品100は明らかにプリント配線板22に装着することはできない。また、後に行われる電気部品100のプリント配線板22に対する位置決めの誤差等の存在を考慮すれば、先端部のシルエット像の幅が挿入孔の直径より大きくないのみでは、その列の全ての挿入リード108を確実に挿入孔に挿入し得るとは言い得ないので、先端部のシルエット像の幅が挿入孔の直径より設定量以上小さいことが必要である。この条件が満たされない挿入リード108の列が1本でも存在する電気部品100は、挿入ミスが生じる可能性があるため、本実施形態においては、その電気部品100は不適切な電気部品であると判定され、以後の作業が中止されて、予め定められた廃棄位置に搬送され、廃棄されるようにされている。
【0024】
上記挿入リード108の曲がり・倒れ検査の結果が合格であった電気部品100については、さらに、全ての列の挿入リード108を挿入孔118に挿入するために必要な電気部品100の位置修正量の演算が行われる。全ての挿入リード108が挿入孔118に挿入されるためには、全ての挿入リード108の先端部をそれぞれ対応する挿入孔118に挿入可能な位置に位置決めし得ることが必要である。
【0025】
そのためには、各列方向に並ぶ挿入リード108のうち、対応する挿入孔118の左側の縁に当接する可能性が最も高いものと、挿入孔118の右側の縁に当接する可能性が最も高いものとの両方が、それぞれ対応する挿入孔118の縁より同じ量だけ内側(孔の中心側)に位置するように電気部品100を位置決めすることが望ましい。電気部品100をそのように位置決めするために、位置を修正すべき方向および量は、例えば以下のようにして求めることができる。
【0026】
図7に示すように、挿入リード108のシルエット像が、予めRAM146に記憶された列方向と平行な方向に並ぶ挿入孔118のデータと比較される。実際の電気部品100の挿入リード108の数はまちまちであるが、図7においては、説明の簡略化のために3本の挿入リード108が図示されている。挿入リード108が4本以上の場合でも、2本の場合でも同様に処理することができる。演算の容易化のために、挿入孔118のうち最も端(図7において左端)に位置する挿入孔118の左端のY座標値が0となるY座標軸が設定される。挿入リード108の先端部のシルエット像は、図7においては、重なった像の幅を表す線分A1 ,A2 ,A3 で示されている。これら線分が、Y座標軸上の実際の位置から、その左端位置を挿入孔118の左端に合わせるために、Y軸方向に平行な方向に移動させられる。なお、図7におけるY座標軸は右方が正方向である。この状態で、3つの挿入リード108のシルエット像の挿入孔118内における左側の隙間L1 ,L2 ,L3 および右側の隙間R1 ,R2 ,R3 の大きさが算出される。挿入リード108のシルエット像のうち、挿入孔118内に収まった状態で形成される隙間の大きさは正の値で表され、挿入孔118よりはみ出した分は負の値で表される。なお、最も左端に位置するシルエット像の左側の隙間L1 のY座標値は0である。そして、3つの右側隙間R1 ,R2 ,R3 のうちの最小値(図示の例ではR2 )と左側隙間L1 ,L2 ,L3 の最小値(図示の例ではL3 )との差を2で割った(R2 −L3 )/2が、行方向に並ぶ全ての挿入リード108を挿入孔118に最も確実に挿入するために必要な図7の位置からのY軸方向の移動量として取得される。
【0027】
上記位置修正量ΔYE は必ず正の値として取得される。図7の状態は、前述のように、挿入リード108のシルエット像の左端のものの左端を挿入孔118の左端に合わせるために、挿入リード108のシルエット像を撮像位置から左側へ移動させることによって作られた状態であるから、その状態よりさらに左側へ電気部品100を移動させれば、左端の挿入リード108は必ず挿入孔118に挿入できず、そのような電気部品100は前述の挿入リード108の曲がり・倒れ検査により必ず装着に適さないものとして排除されるからである。電気部品100のY軸方向における実際の位置修正量ΔYE は、図7の状態にするための電気部品100の移動量と、上記移動量(R2 −L3 )/2との符号を考慮した和として求められる。電気部品100が撮像位置から位置修正量ΔYE (これの符号は正の場合も負の場合もある)だけ修正された位置に位置決めされれば、Y軸方向に関しては、挿入リード108を正規の位置にある挿入孔118に最も確実に挿入することができるのである。
【0028】
なお、算出された右側隙間R1 ,R2 ,R3 の最小値の絶対値の方が、左側隙間L1 ,L2 ,L3 の最小値の絶対値より小さい場合には、明らかに全ての挿入リード108を挿入孔118に挿入できないため、その電気部品100は装着に適さないものとして廃棄される。また、前述の「電気部品100のプリント配線板22に対する位置決めの誤差」等の存在を考慮すれば、右側隙間R1 ,R2 ,R3 の最小値の絶対値の方が左側隙間L1 ,L2 ,L3 の最小値の絶対値より大きい場合や、右側隙間R1 ,R2 ,R3 と左側隙間L1 ,L2 ,L3 とが全て正の値である場合でも、それだけで全ての挿入リード108が確実に挿入孔118に挿入し得るとは言い得ないため、右側隙間R1 ,R2 ,R3 の最小値の絶対値から左側隙間L1 ,L2 ,L3 の最小値の絶対値を差し引いた差が、設定値としての前記誤差δの2倍未満であれば、その電気部品100は全ての挿入リード108を挿入孔118に挿入できない可能性があるものであると判定され、廃棄される。
【0029】
以上のように、列方向の挿入リード108の曲がり・倒れ検査、およびそれらを挿入孔118に挿入する際の電気部品100のY軸方向における位置修正量の演算が終了したならば、図2に矢印で示すように、電気部品100がラインレーザ光源130およびラインセンサ120に対して設定角度θだけ回転させられる。電気部品100については、この設定角度θが90度とされており、電気部品100が90度回転させられることにより、挿入リード108の行方向がラインセンサ120の撮像方向に平行な状態とされる。そして、行方向に並ぶ挿入リード108に対して、前記列方向に並ぶ挿入リード108に対する場合と同様に、曲がり・倒れ検査、およびそれらを挿入孔118に挿入する際の電気部品100のX軸方向における位置修正量ΔXE の演算が行われる。
【0030】
それにより、行方向についても全ての挿入リード108が確実に挿入孔118に挿入可能であることが判明したならば、その電気部品100はプリント配線板22上へ搬送され、位置修正量ΔXE ,ΔYE と、プリント配線板22の前記部品装着位置の誤差ΔXp ,ΔYp とが修正された位置に位置決めされる。なお、電気部品の回転角度誤差ΔθE は前記位置修正量ΔXE ,ΔYE の取得に伴ってすでに修正されているため、修正の必要はない。挿入孔118が、電気部品100の位置修正量ΔXE ,ΔYE 取得時の回転角度とは異なる角度で設けられている場合に、その異なる角度だけ吸着ノズル86および電気部品100が回転させれればよいのである。電気部品100の位置決め後、吸着ノズル86および電気部品100が下降させられれば、全ての挿入リード108がプリント配線板22の挿入孔118に挿入され、プリント配線板22に適正に組み付けられる。
なお、電気部品100および吸着ノズル80は、前述のように列方向に並ぶ挿入リード108の幅が最小になる回転角度位置を求める時や、前記回転角度誤差ΔθE が修正された回転角度位置とその回転角度位置から90度回転させられた位置とにおいてそれぞれ撮像が行われる時にはラインレーザ光源130とラインセンサ120との間に位置する状態で停止させられる必要があるが、それ以外の作業、例えばその撮像結果に基づく位置修正量ΔXE ,ΔYE の演算等は電気部品100の電気部品装着位置への移動中に行われることが、作業能率向上の点から望ましい。
【0031】
本実施形態によれば、複数の挿入リード108の位置が検出され、それら挿入リードの挿入孔118に対する位置ずれが修正されることにより、電気部品100の本体部106に対する挿入リード108(特に先端部)の相対位置誤差があっても、全ての挿入リード108が挿入孔118に確実に挿入される。したがって、挿入ミスに起因する電気部品,プリント配線板,電気部品装着装置等の破損や、不良プリント回路板の発生を良好に回避することができる。また、挿入リード108の曲がりが過大(設定値以上)である電気部品100は装着されないため、このことによっても上記破損や不良の発生を防止することができる。また、部品位置検出のために挿入リード108のシルエット像が利用されるため、挿入リード108の表面の光沢に起因する誤検出を回避することができる。
【0032】
なお、以上説明した実施形態においては、ラインレーザ光源130とラインセンサ120とに対して電気部品100が昇降させられることにより挿入リード108が長手方向の2箇所において撮像されるようにされていたが、ラインレーザ光源130とラインセンサ120とを上下方向の2箇所に互いに並列に設けて、電気部品100を昇降させることなく挿入リード108の撮像が行われるようにしてもよい。また、互いに90度隔たった位置にそれぞれ同様に構成されたラインレーザ光源130およびラインセンサ120を設けることにより、電気部品100を回転させることなく、行,列両方向に並ぶ挿入リード108の像を取得し得るようにすれば、電気部品100の位置検出と挿入リード108の曲がり検出とに要する時間を短縮することができる。挿入リード108の撮像箇所は、挿入リード108の長手方向に隔たった3箇所以上としてもよく、あるいは、1箇所のみ、例えば挿入リード108の先端部のみとしてもよい。撮像箇所を挿入リード108の先端部のみとする場合には、前記電気部品の回転角度誤差の検出も先端部のシルエット像に基づいて行うこととなる。なお、2方向に並ぶ挿入リードの本数がともに多い場合には、両方向について先端部における回転角度誤差の検出が行われることが望ましい。
【0033】
光学的検出手段を、上記ラインセンサ120およびラインレーザ光源130に代えて、例えば、図9に示すように、撮像装置としての面CCD素子を有するCCDカメラ200と照明光を放射する照明装置202とを備える構成としてもよい。このようにすれば、電気部品100をCCDカメラ200に対して上下方向に移動させることなく一挙に挿入リード108の長手方向の像を取得することができる。CCDカメラ200および照明装置202は、前記実施形態と同様、1箇所に設けて、電気部品100を列方向または行方向に並ぶ挿入リード108のシルエット幅が最小となる回転角度と、その回転角度から設定角度θ(例えば90度)回転させた回転角度とに回転させることによって行,列両方向に並ぶ挿入リード108の撮像を行ってもよいし、複数(例えば2台)のCCDカメラ200および照明装置202を互いに角度間隔を隔てた位置(例えば互いに90度隔たってCCDカメラ200の撮像方向が互いに直交する位置)に設けてもよい。なお、挿入リード108の曲がり,倒れの検査、および電気部品の部品保持ヘッド44に対する回転角度ずれ,位置ずれ算出等については、上記実施形態と同様にして行うことができるため、説明を省略する。
【0034】
また、光学的検出手段を、図10に示すように、照明装置としての投光器300と撮像装置としての受光器302とを備える透過型センサとしてもよい。投光器300と受光器302とは互いに対向する状態で設け、投光器300が直線状の光を受光器302に向かって放射するようにするのである。挿入リード108の撮像は、電気部品100が投光器300からの光の放射方向(例えばX軸方向に平行な方向)に対して同一平面内で直交する方向(例えばY軸方向に平行な方向)に移動させられつつ行われ、挿入リード108のシルエット像はその移動方向において読み取られ、電気部品100が受光器302を通過し終わったとき、移動方向における全ての挿入リード108のシルエット像のデータがRAM146に記憶される。このシルエット像のデータは、電気部品100(部品保持ヘッド44)の移動距離と受光器302からの出力信号とが対応付けられたものである。電気部品100の移動距離は、エンコーダ71によるY軸移動用サーボモータ66の回転量の検出によりわかる。
【0035】
本実施形態においても、前述のようにして、列方向あるいは行方向に並ぶ全ての挿入リード108のシルエット像の幅が最小となる回転角度を求めることも可能であるが、図10の実施形態においては、全ての挿入リード108が互いに重なり合うことなく、各挿入リード108のシルエット像を個別に取得できる回転角度に電気部品100が回転させられて、撮像が行われる。したがって、本実施形態は、挿入リード108の本数が図10に示すように比較的少なく、リード間隔が比較的広い電気部品100に特に適したものである。そして、上記回転角度から設定角度θ回転させられた回転角度において、同様にして挿入リード108の個別のシルエット像が撮像される。上記設定角度θは必ずしも90度である必要はなく、互いに交差する2方向であって、いずれの方向からも互いに重なり合わない個々の挿入リード108のシルエット像が得られる2方向のなす角度であればよい。
【0036】
例えば、図11に示すように、XY座標面上において任意の角度傾斜した直線Sと直線Tとに沿った2方向で挿入リード108のシルエット像の取得が行われても、直線S,TのXY座標面上の位置が特定可能であれば、それら両直線S,Tの交点の座標は容易に演算でき、各挿入リード108のXY座標面上における位置は容易に検出できる。そして、全ての挿入リード108の位置が検出されれば、それらが全て挿入孔に挿入可能であるか否か、および挿入するためには電気部品の回転角度および中心位置の修正をどれだけ行えばよいかも、検出された挿入リード108の位置のデータと予めRAM146に格納されている挿入孔の位置のデータとに基づいて算出することができる。また、各挿入リード108のシルエット像が個別に取得されるため、挿入リード108の曲がりや倒れが確実に検出できる。なお、投光器300,受光器302側を電気部品100に対して移動させる構成とすることも可能である。
【0037】
上記各実施形態においては、電気部品側が光学的検出手段に対して回転させられることにより、2方向からの撮像が行われていたが、光学的検出手段側が回転させられる構成としてもよい。例えば、回転軸に固定されたテーブル上に、前記ラインセンサ120およびラインレーザ光源130と同様の構成を有するラインセンサとラインレーザ光源とが設けられ、回転軸を回転駆動装置により回転させるのである。電気部品100と同様に複数の挿入リードを有する電気部品がこれらラインセンサとラインレーザ光源との間に位置する状態で、テーブルが回転させられることにより、挿入リードを異なる方向から撮像することができるのである。
【0038】
上記実施形態のいくつかにおいては、一方向に並ぶ挿入リード群の幅が最小となる回転角度に位置決めされて挿入リード群が撮像された後、電気部品が設定角度回転させられて他方向に並ぶ挿入リード群の撮像が行われるようになっていたが、他方向に並ぶ挿入リード群についても、幅が最小となる回転角度が求められるようにしてもよい。この場合は、まず、2方向の幅が最小となる回転角度がそれぞれ検出された後、両回転角度の差が90度ではない(90度未満あるいは90度を超える)場合には、その不足分(あるいは超過分)の角度の平均が両方向にそれぞれ足され(あるいは引かれ)て、これら2方向の回転角度が決定されることが望ましい。
【0039】
電気部品の位置の修正量の算出方法は、前述の方法以外にも適宜の方法が採用可能であり、例えば、互いに交差する2方向に並ぶ複数の挿入リードについて、検出された挿入リードの位置の平均を求め、それに基づいて位置の修正量が決定されるようにしてもよい。
【0040】
上記各実施形態においては、1個ずつ照明装置および撮像装置を備えた1つの光学的検出手段が使用され、電気部品100の挿入リード108の光学的検出が1方向から行われていたが、例えば、光学的検出手段を複数組設け、複数の方向からそれぞれ挿入リード108の光学的検出が行われるようにしてもよい。その一実施形態を図12に示す。
【0041】
本実施形態では、部品保持ヘッド44が部品供給位置と部品装着位置との間を移動する経路の途中に、複数組(図示の例では3組)の光学的検出手段が設けられている。2つずつの光学的検出手段406,408、光学的検出手段410,412および光学的検出手段414,416がそれぞれ1組とされ、計3組の各々に属する専用の光学的検出手段を構成している。光学的検出手段406,408,410,412,414,416は、それぞれ1対の投光器420と受光器430とを備えている。投光器420および受光器430は、投光器300および受光器302と同様の構成を有し、互いに対向する状態で設けられ、各投光器420から対向する受光器430に向かって直線状の光が放射される。3組の光学的検出手段の各々に属する2対ずつの投光器420および受光器430は、それぞれの光学的検出の方向(各投光器420からの光の軸線の方向)が互いに交差する2方向となり、かつ、各2方向のなす角度がそれぞれ異なる(例えばα1,α2,α3)状態で配置されている。本実施形態においては、上記2方向が、電気部品100(部品保持ヘッド44)が投光器420からの光を横切る方向(図12に矢印で示す方向)に移動させられる際に挿入リード108の配列の中央の点の描く軌跡M上(部品保持ヘッド44の中心軸線、具体的には電気部品100を吸着によって保持する吸着ノズルの中心軸線の移動平面上)において互いに交差し、この軌跡Mと挿入リード108とに直交する直線Nを対称軸として互いに対称となるように、光学的検出手段406〜416の配設位置と部品保持ヘッド44の移動方向とが予め設定されている。なお、図12において、電気部品100は、理解を容易にするためにその外形および複数の挿入リード108のみが示されている。
【0042】
部品保持ヘッド44に保持された装着予定の電気部品100の複数の挿入リード108の光学的検出の際には、その電気部品100の挿入リード108の配列に基づいて、各挿入リード108の像が互いに重なり合うことなく独立して取得できる2方向から光学的に検出し得る1組の光学的検出手段406〜416が選択される。RAM146には、種々の電気部品100の挿入リード108の各配列毎に最適な(最適であることは不可欠ではないが望ましい)1組の光学的検出手段406〜416(光学的検出方向の組み合わせ)が予め記憶されており、また、各組の光学的検出手段406〜416毎に、挿入リード108が本来あるべき位置にある場合に、これらの光学的検出手段406〜416により取得される挿入リード108のシルエット像のデータが予め記憶されている。そして、電気部品100が、選択された1組の光学的検出手段(例えば406,408)の各投光器420からの光を遮る状態で移動させられつつ撮像が行われ、挿入リード108のシルエット像はその移動方向において読み取られ、電気部品100が各受光器430を通過し終わったとき、移動方向における全ての挿入リード108のシルエット像のデータがRAM146に記憶される。これらシルエット像のデータは、電気部品100(部品保持ヘッド44)の移動距離と各受光器430からの出力信号とが対応付けられたものである。なお、本実施形態も、挿入リード108の本数が図12に示すように比較的少なく、リード間隔が比較的広い電気部品100の光学的検出に特に適したものである。
【0043】
このようにして取得された各挿入リード108のシルエット像のデータが、選択された光学的検出手段406,408に対応付けて予めRAM146に記憶された基準位置にある挿入リード108のシルエット像のデータと比較されることにより、実際の挿入リード108の基準位置からのXY座標面上におけるずれ量およびずれの方向が取得される。例えば、各挿入リード108の各光学的検出手段406,408の光軸に直角な方向における基準位置からの位置ずれ量が算出され、それら2方向の位置ずれ量に基づいて、実際の挿入リード108の基準位置からのXY座標面上におけるずれ量およびずれの方向が算出されるのである。そして、このようにして検出された各挿入リード108の基準位置からのずれと、予めRAM146に記憶されている挿入孔の位置のデータとに基づいて、前記各実施形態において説明したように、全ての挿入リード108が全て挿入孔に挿入可能であるか否か、および挿入するためには電気部品100の回転角度および中心位置の修正をどれだけ行えばよいかを算出することができる。また、各挿入リード108のシルエット像が個別に取得されるため、挿入リード108の曲がりや倒れが確実に検出できる。
【0044】
このように2方向のなす角度が互いに異なる光学的検出手段を複数組設ければ、電気部品あるいは光学的検出手段を相対回転させることなく、互いに交差する2方向から挿入リードの位置検出を行うことができるとともに、挿入リード108の配列が異なる場合でも、最適な光学的検出手段を選択すれば、各挿入リード108の像を互いに重なり合うことなく独立して2方向から取得できる。特に、本実施形態のように、各組の光学的検出手段を上記対称軸に対して軸対称に設ければ、一方の光学的検出手段が各挿入リード108を互いに重なり合うことなく検出可能であれば、他方の光学的検出手段によっても検出可能であるのが普通であり、電気部品100を予め設定された移動方向に移動させるのみで各挿入リード108の個別の位置検出を容易にかつ精度良く行うことができる。
【0045】
ただし、1組の光学的検出手段を検出方向変更可能に設けてもよい。その一実施形態を図13に示す。本実施形態においては、回転軸500,502の軸線を中心に回転可能な2つの回転体504,506が設けられている。回転軸500は中空軸であってその上端に下側の回転体506が固定されている。回転軸502は回転軸500内を貫通して、上端が下側の回転体506から上方へ突出しており、その突出端に上側の回転体504が固定されている。回転軸500の回転軸線は、部品保持ヘッド44に保持された電気部品100の挿入リード108に平行に延びている。各回転体504,506は、回転軸500の回転軸線と直交する直線に沿って延びる長手形状をなし、両端部に投光器510,512と受光器514,516とが互いに対向する状態で支持されている。回転体504,506は上下方向において互いに近接して配置されており、投光器510,512と受光器514,516とはそれらの光軸が、それぞれ回転体504,506より上方の位置において、回転軸500,502の回転軸線と直交する一平面上に位置する状態で配設されている。投光器510,512と受光器514,516とは前記投光器300,受光器302と同様の構成であり、これら一対の投光器510,512および受光器514,516がそれぞれ専用の光学的検出手段520,522を構成している。なお、図13においても、電気部品100は、理解を容易にするためにその外形および複数の挿入リード108のみが示されている。
【0046】
回転軸500と、回転軸502の回転軸500の下端から下方へ突出した部分とには、図14に示すように、それぞれプーリ530,532が固定されており、それらプーリ530,532とサーボモータ534,536の出力軸に固定のプーリ538,540とにタイミングベルト542,544が巻き掛けられている。2つの回転体504,506の回転角度(回転位置)は回転位置検出器、本実施形態ではサーボモータ534,536のエンコーダ546,548により検出され、その検出結果に基づいてサーボモータ534,536が、コンピュータを主体とする制御装置550により駆動回路552,554を介して制御されることによって、光学的検出手段520,522は、上記回転軸線および回転軸線に直交する電気部品100の移動方向(図13に矢印で図示)と直交する直線Pを対称軸として軸対称に回転させられ、両者の光軸のなす角度βが任意の大きさに変更される。本実施形態においては、一組の光学的検出手段520,522の光軸(光学的検出方向)が、電気部品100が上記移動方向に移動させられる際に挿入リード108の配列の中央の点の描く軌跡Q上において互いに交差する2方向となるように設定されている。サーボモータ534,536が回転駆動源を、プーリ530,532,538,540およびタイミングベルト542,544が回転伝達装置をそれぞれ構成し、それらにより回転駆動装置が構成されているのである。
【0047】
部品保持ヘッド44に保持された装着予定の電気部品100の複数の挿入リード108の光学的検出の際には、2つの回転体504,506が、これら挿入リード108の配列に基づいて、各挿入リード108が互いに重なり合わない2方向から光学的に検出し得る最適な回転位置に位置決めされる。RAM146には、電気部品100毎に最適な回転体504,506の回転位置(光学的検出手段520,522の光学的検出方向の組み合わせ)と、挿入リード108が本来あるべき基準位置にある場合に、選択された上記回転位置において取得される挿入リード108のシルエット像のデータとが予め記憶されている。部品保持ヘッド44が光学的検出手段520,522に到達する前に、2つの回転体504,506が選択された回転位置にサーボモータ534,536を主体とする前記回転駆動装置により位置決めされる。そして、部品保持ヘッド44に保持された電気部品100が、投光器510,512と受光器514,516との間を光を遮りつつ図13に矢印で示す方向に移動させられることにより、実際の各挿入リード108のシルエット像が互いに交差する2方向から取得される。図12に示す実施形態と同様に、上記基準位置の像のデータと実際の挿入リード108の像のデータとの比較に基づいて、実際の挿入リード108の基準位置からのずれ量およびずれの方向が算出される。このようにして全ての挿入リード108の位置が決定され、それらが全て挿入孔に挿入可能であるか否か、および挿入するためには電気部品100の回転角度および中心位置の修正をどれだけ行えばよいかが算出される。また、挿入リード108の曲がりや倒れも検出される。
【0048】
2つの回転体504,506の回転位置は、本実施形態のように挿入リード108の配列毎に予め最適な回転位置をRAM146に記憶させておく以外に、部品保持ヘッド44に保持された電気部品100を光学的検出手段520,522に対して相対移動させ、各光学的検出方向が複数の挿入リード108が互いに重ならない2方向となる回転体504,506の回転位置を探し、その位置を記憶手段に格納する作動が自動で行われるようにしてもよい。
【0049】
上記各実施形態においては、電気部品100の挿入リード108の実際の画像データが予め記憶手段に格納されている基準画像データと比較されることにより、各挿入リード108の位置ずれが検出されるようになっていたが、2方向において取得された画像データに基づいて各挿入リード108の絶対位置(例えば各挿入リード108の中心のX,Y座標)が算出され、その絶対位置と記憶手段に予め格納されている挿入孔の絶対位置のデータとの関係から、全ての挿入リード108が挿入孔に挿入可能であるか否か、および挿入するためには電気部品100の回転角度および中心位置の修正をどれだけ行えばよいかが算出されるようにしてもよい。
【0050】
また、以上の各実施形態の説明は電気部品の下面に挿入リードのみが設けられているものとして行ったが、挿入リードと共に複数の位置決めピンが設けられた電気部品についても、上記各実施形態における挿入リード群の位置検出の場合と同様にして、それら位置決めピンの中心位置の、ピン挿入孔に対する位置ずれが検出され、それも考慮して電気部品の位置および回転角度の修正が行われるようにしてもよい。
【0051】
また、前記各実施形態においては、電気部品100がX,YおよびZの各方向に移動させられて電気部品100がプリント配線板22に組み付けられるようになっていたが、電気部品100は移動させず、プリント配線板22およびラインセンサ120等の撮像装置をそれぞれX,Y,Zの各方向に移動させて挿入リード108を撮像し、プリント配線板22に組み付けるようにしてもよい。また、プリント配線板22,撮像装置および電気部品100の全てを適宜移動させて撮像,組付けを行うようにしてもよい。
【0052】
さらに、前記各実施形態において部品保持ヘッド44はバキュームにより電気部品100を吸着するものとされていたが、複数の爪部材により電気部品100を把持するチャックにより部品保持具を構成してもよい。さらに、吸着ノズルとチャックとの両方によって電気部品を保持するようにしてもよい。
【0053】
さらに、前記各実施形態において電気部品100は水平な姿勢で搬送され、水平に位置決めされたプリント配線板22に組み付けられるようになっており、挿入リード108の長手方向と直角な平面は水平面であったが、電気部品100の搬送姿勢およびプリント配線板22の支持姿勢によっては、挿入リード108の長手方向と直角な平面は水平面以外の平面となる場合もある。
【0054】
さらに、前記各実施形態においては、挿入リードのシルエット像を取得するようになっていたが、照明されている表面の像を取得するようにしてもよい。
【0055】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電気部品装着システムを概略的に示す平面図である。
【図2】上記電気部品装着システムの光学的検出手段を電気部品とともに示す斜視図である。
【図3】上記電気部品の斜視図である。
【図4】上記電気部品の底面図である。
【図5】上記電気部品装着システムにおける制御装置のうち本発明に関連の深い部分のみを取り出して示すブロック図である。
【図6】上記電気部品装着システムにおけるプリント回路板の組立てを説明するための図である。
【図7】上記電気部品の挿入リードの挿入孔との位置ずれの算出を説明するための図である。
【図8】上記電気部品の挿入リードの位置ずれの算出を説明するための図である。
【図9】本発明の別の実施形態における光学的検出手段を電気部品とともに示す斜視図である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態における光学的検出手段を電気部品とともに示す斜視図である。
【図11】図10に示す実施形態における挿入リードの位置の検出を説明するための図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態における光学的検出手段を電気部品とともに示す平面図である。
【図13】本発明のさらに別の実施形態における光学的検出手段を電気部品とともに示す平面図である。
【図14】上記光学的検出手段を支持する2つの回転体を回転駆動する回転駆動装置を示す側面図である。
【符号の説明】
12:電気部品装着装置 22:プリント配線板 44:部品保持ヘッド 86:吸着ノズル 100:電気部品 106:本体部 108:挿入リード 118:挿入孔 120:ラインセンサ 130:ラインレーザ光源 140:制御装置 200:CCDカメラ 202:照明装置 300:投光器 302:受光器 406,408,410,412,414,416:光学的検出手段 420:投光器 430:受光器 500,502:回転軸 504,506:回転体 510,512:投光器 514,516:受光器 520,522:光学的検出手段
Claims (5)
- 挿入孔に挿入されるべき複数の挿入リードが本体部から互いに平行に延び出た電気部品の位置を検出する方法であって、
前記複数の挿入リードの前記本体部側の端部である基端部と、前記本体部から遠い側の端部である先端部とを光学的に検出する光学的検出手段と、前記電気部品とを、前記挿入リードと平行な回転中心線のまわりに相対回転させて、前記複数の挿入リードと直交しかつ互いに交差する2方向であって、それら2方向にそれぞれ平行な複数の直線上に前記複数の挿入リードのすべてが並ぶ2方向の一方について、その一方の方向に並ぶ複数の挿入リードの前記基端部のシルエット像の幅が最小になる相対回転位置を取得し、
その取得した相対回転位置における前記2方向から前記複数の挿入リードの前記先端部のシルエット像を取得し、
その取得結果に基づいて前記複数の挿入リードの位置を検出することにより前記電気部品の位置を検出することを特徴とする電気部品位置検出方法。 - 前記複数の挿入リードが、行方向と列方向との両方向にそれぞれ複数本ずつ並んで設けられており、前記互いに交差する2方向がそれら行方向と列方向とにそれぞれ平行な2方向である請求項1に記載の電気部品位置検出方法。
- 前記光学的検出手段として、前記基端部と先端部とを含む挿入リード全体の像を一挙に取得可能なCCDカメラを使用する請求項1または2に記載の電気部品位置検出方法。
- 前記複数の挿入リードの前記基端部のシルエット像の幅が最小となる方向における前記複数の挿入リードの前記先端部のシルエット像に基づいて複数の挿入リードの曲がりを検出する請求項1ないし3のいずれかに記載の電気部品位置検出方法。
- 前記複数の挿入リードを有する電気部品の位置を請求項4の方法で検出する工程と、
検出した電気部品の位置に基づいて、挿入孔が形成された回路基材と、電気部品との相対位置ずれを減少させた上で、前記複数の挿入リードを前記挿入孔に挿入する挿入工程とを含み、かつ、前記複数の挿入リードの曲がりが設定量以上である場合には、前記挿入工程の実施を禁止することを特徴とする電気回路組立方法。
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