JP4418672B2 - 気体混合物中の成分の濃度を測定する固体電気化学セル及び測定方法 - Google Patents

気体混合物中の成分の濃度を測定する固体電気化学セル及び測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4418672B2
JP4418672B2 JP2003531161A JP2003531161A JP4418672B2 JP 4418672 B2 JP4418672 B2 JP 4418672B2 JP 2003531161 A JP2003531161 A JP 2003531161A JP 2003531161 A JP2003531161 A JP 2003531161A JP 4418672 B2 JP4418672 B2 JP 4418672B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
electrochemical cell
electrode
electrodes
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003531161A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005504961A (ja
Inventor
ディ. ヴァックスマン、エリック
マジード アザド、アブル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Florida
University of Florida Research Foundation Inc
Original Assignee
University of Florida
University of Florida Research Foundation Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Florida, University of Florida Research Foundation Inc filed Critical University of Florida
Publication of JP2005504961A publication Critical patent/JP2005504961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4418672B2 publication Critical patent/JP4418672B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/407Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
    • G01N27/4073Composition or fabrication of the solid electrolyte
    • G01N27/4074Composition or fabrication of the solid electrolyte for detection of gases other than oxygen
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1438Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor
    • F02D41/1444Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、概して気体流の成分の測定に関し、より詳細には、気体混合物中における気体酸化物の濃度を測定する電気化学装置及び方法に関する。
気体混合物中の、窒素酸化物(NO、例えば、NO、NO及びNO)、炭素酸化物(CO、例えば、CO及びCO)、硫黄酸化物(SO、例えばSO及びSO)及びその他の酸化物化合物の濃度を決定するための種々の装置及び方法が記載されてきた。そのような気体は、気体酸素(O)、窒素(N)、他の不活性ガス、並びにH及び種々の炭化水素類のような燃焼性ガスを含む。
最新の自動車は、燃焼用に注入される燃料の量を制御するために、排気システムに配置されるOセンサをボードコンピュータとともに使用している。通常、コンピュータは、効率を改善するために走行条件下にて酸素センサデータ(「閉ループ」モード)のみを使用する。Oセンサは、排出ガスの酸素含量が大気中の標準を下回った場合に電圧を出力する。電圧の範囲は通常0乃至1ボルトである。Oセンサは、O以外の気体に対しては感受性を有していない。
空気中の酸素は、燃料を燃焼する場合に消費される。従って、所定量の空気(より豊富な混合物)に対して燃料の量が増加すると、利用可能である酸素のより多くの部分を使い尽くすであろう。排気管内のOセンサは出力電圧を上げることによりこの条件に応答する。従って、Oセンサは燃費効率を最大化するとともに汚染物質の放出を最小限にする手助けをする。しかしながら、典型的なOセンサは、加速に対して必要とされる範囲、即ち、ほとんどの車両において使用される典型的な空気/燃料比が12.5:1である範囲においては感度が低い。従来のOセンサはまた、熱に対する感度が高い。有意なセンサの出力は、排出温度が約360℃乃至約900℃の間である場合のみに生じる。
気体酸化物化合物の存在及び濃度は、通常、酸素ポンプセンサ又はポテンショメトリックセンサとして分類される電気化学検知装置及び方法を用いて測定されてきた。例えば、ペブラ(Pebler)の米国特許第4,005,001号、ノダ(Noda)らの米国特許第4,770,760号、ミズタニ(Mizutani)らの米国特許第4,927,517号、クロサワ(Kurosawa)らの米国特許第4,950,380号、ワング(Wang)らの米国特許第5,034,107号、ムラセ(Murase)らの米国特許第5,034,112号及びワングの米国特許第5,217,588号は、気体酸化物化合物の存在及び濃度を同定するためのセンサを開示している。酸素ポンプ型センサはポンプセル中にて誘導される電流に比例した割合にて該セルを通過するOをポンピングする電流測定型センサである。しかしながら、上記記載のセンサのほとんどは、ポテンショメトリックセンサである。ポテンショメトリックセンサは「ポンピング」しないで作動し、出力電流よりむしろ電圧を生ずる。
例えば、ワングはジルコニア電解質上にある2つの電気化学セルから形成されたセンサを開示している。1つのセルは気体酸素のみを検知し、他方のセルは、気体酸素を含む、酸素を含む気体を全て検知する。いずれの電気化学セルも同一の気体混合物にさらされ、検知された信号の差異が、該気体混合物中のNOの濃度の尺度となる。
ムラセらは、NOを低減するための触媒をポンプセルに隣接した電解質上に配置したセンサを開示している。ポンプセルの周囲の環境中における酸素濃度を制御するために該ポンプセル中に電流を誘導する。酸素濃度が所定のレベルまで消費された場合、触媒はNOを消費し始めることが予想され、NOの酸素濃度はポンプセルに供給される電流を測定することにより決定される。
NOからOを供給してN及びOを形成するためにポンピング型のセンサが使用されるが、それは一般にはCOからOを供給するために使用することはできない。なぜならば、Cは気体ではなく固体として堆積されるからである。ワングにより開示されたセンサのようなポテンショメトリックセンサに関して、該センサは、気体混合物中のCO又は他の酸化物化合物を正確に測定することはできない。その理由は、電気化学セルに使用される電極はCO及びNOのような酸素及び酸化物化合物に関して十分な選択性に欠けるからである。さらに、気体混合物が、酸素の濃度と比較して比較的低い酸化物濃度を有している場合、酸化物濃度の正確な測定は困難である。内燃機関又は炉において生成される排出ガス又は排気物において、酸素の濃度は、典型的にはCOの濃度よりはるかに高い。従って、典型的なポンプセルを使用してこれらの気体混合物中におけるCO濃度を正確に測定することは困難である。
ヴァックスマンによる米国特許第5,397,442号に記載されている別の型のセンサは、この問題を回避することを目的としており、2つの電気化学セルが配置され、かつ気体混合物を受承するようにデザインされたチャンバを含むセンサを提供している。各セルはチャンバ内に収容された電極と該チャンバの外側に配置された電極とからなり、内側及び外側電極は酸素イオン導電固体電解質にて分離されている。第1の電気化学セルは、感知できるほどにNOを消費することなく電気化学還元により酸素を消費するように設計されており、一方第2の電気化学セルは、NOの電気化学還元に対して比較的選択性である。電位差は第1のセルにわたって適用され、それにより酸素は該チャンバから除去され、次いで、気体混合物中の酸化物の濃度に対応する第2のセルの電気特性(電圧、電流、電力等)が測定される。しかしながら、このシステムはいささか複雑であり、かつチャンバ中への気体の進入が拡散に制限されているので、センサの応答時間が比較的遅くなる。
本願は上記した懸案を鑑みてなされたものである。
気体混合物の成分の濃度を測定するための固体電気化学セルは、第1の半導体電極と第2の半導体電極とを含み、該電極はそれぞれ、第1及び第2の半導体材料からなる。電極材料は、成分との接触により抵抗率の変化を受けるように選択される。電極材料の抵抗率の変化は電気化学セルを横切る電圧の変化を引き起こす。電解質は、第1及び第2の半導体電極と接触して配置される。電気化学セルは電解質と接触する参照電極(reference electrode)を含む。
少なくとも1つの金属層が半導体電極の一部に配置される。電気化学セルはまた、電気化学セルにより生成する電気特性を測定するための検出器も含み得る。
半導体材料は金属酸化物を含み得る。金属酸化物はSnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRが好ましく、ここでTYPd及びWRは以下に定義される頭字語である。頭字語TYPdは、本明細書において、TiO(チタニア)、Y(イットリア)及びPdを約85:10:5の重量比にて選択することにより調製された複合材料を示すために使用される。アナターゼチタニアが上記組成物中にてイットリア及びパラジウム金属粉末と混合される。次いで、該粉末はスラリー状にて固体電解質上に適用され、約650℃にて1時間焼結される。
頭字語WRは、本明細書において、約1130℃以上の温度にてRhWOを分解してWO及び金属ロジウムに形成される複合材料を示すために使用される。酸素は分解反応において遊離され、WO及び2Rhの混合物を残す。
電圧応答が検出された気体濃度の関数であり、かつ第2の半導体材料の電圧応答と傾き(slope direction)に関して反対である電圧応答を示す第1の半導体材料を選択することにより、該電極間にわたって(across)測定される得られる電圧信号は、該電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。測定される気体成分はCOを含む。
電解質は好ましくは、酸素イオン導電電解質である。酸素イオン導電電解質は、ZrO、Bi、又はCeOに基づいている。好ましい酸素イオン導電電解質は電解質混合物であり、該混合物は通常、ZrO、Bi又はCeのようなベース材料と、安定剤として機能するカルシア(CaO)及びイットリア(Y)のような1つ以上のドーパントと、その他の適切な酸素イオン透過可能な材料とを含んでいる。例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)電解質は、イットリアとZrOを混合することにより形成され得る。例えば、ハライドのような酸素イオン以外のイオン種を導入する電解質は当業者に周知であり、またハロゲンを含有するガス種を測定するために本発明において有用性が見出されている。
気体混合物の成分の濃度を測定するための固体電気化学セルは第1の半導体電極と第2の半導体電極とを含み、該電極はそれぞれ第1及び第2の半導体材料からなり、電極材料は、成分との接触により抵抗率の変化を受けるように選択される。第1の半導体材料は、電圧応答が検出された気体濃度の関数であり、かつ該第1の半導体材料の電圧応答が、その傾きに関して第2の半導体材料の電圧応答と反対となる電圧応答を示すように選択され、それにより、電極間にわたって測定される電圧信号は電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。電解質は、第1及び第2の半導体電極と接触して配置される。
気体混合物の少なくとも2つの成分の濃度を測定するための固体電気化学装置は、複数の電気化学セルを含み、該電気化学セルの各々は2つの半導体電極により形成される。半導体電極は半導体材料からなり、該材料は、気体混合物中の成分の少なくとも1つとの接触により抵抗率の変化を受けるように選択される。電解質は、第1及び第2の半導体電極と接触して配置される。少なくとも1つの金属層は半導体電極の一部に配置され得る。電気化学装置は電気化学セルにより生成する電気特性を測定するための検出器も含み得る。
少なくとも1つの半導体材料は、LaCuO、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRのような金属酸化物を含み得る。少なくとも1つの電気化学セルは、傾きが第2の半導体材料の電圧応答とは反対となる電圧応答を有する第1の半導体材料を含み、該応答は検出された気体濃度の関数であり、それにより、第1及び第2の電極間にわたって測定される電圧信号は、第1及び第2の半導体電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。測定される成分はCO及びNOを含み得る。
電解質は好ましくは、酸素イオン導電電解質である。酸素イオン導電電解質は、ZrO、Bi、又はCeOに基づいている。電気化学装置は、電解質と接触する参照電極を含み得る。
気体混合物の成分の濃度を測定するための電気化学装置は直列に接続された複数の電気化学セルを含み、該電気化学セルの各々は、第1の電極及び第2の電極を含む。該電極の少なくとも1つは、成分との接触により抵抗率の変化を受けるように選択される材料を含む。電解質は、第1及び第2の電極と接触して配置される。複数の電気化学セルの電極の少なくとも1つは、例えばLaCuO、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRのような金属酸化物半導体材料を含み得る。COの検出に対して、セル中の相対向する電極はいずれも金属酸化物半導体材料であり得、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRから選択される金属酸化物材料である。
電気化学装置は金属酸化物半導体材料の一部に配置される少なくとも1つの金属層を含み得る。電気化学装置は該電気化学装置により生成する電気特性を測定するための検出器を含み得る。
2つの半導体電極を有するセルは第1の金属酸化物半導体材料から形成されることが好ましく、該第1の金属酸化物半導体材料は、検出された気体濃度の関数である電圧応答であって、かつ第2の金属酸化物半導体材料の電圧応答と傾きに関して反対となる電圧応答を示し、それにより、電極間にわたって測定される電圧信号は電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。測定される成分は、CO及びNOを含み得る。
電解質は好ましくは、酸素イオン導電電解質である。酸素イオン導電電解質は、ZrO、Bi、又はCeOに基づいている。電気化学装置は、電解質と接触する参照電極を含み得る。
気体混合物のCO濃度を測定するための固体電気化学セルは第1の半導体電極を含み、該第1の半導体電極は、COとの接触により抵抗率の変化を受けるように選択された第1の半導体材料を含む。第1の半導体材料はTiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRあり得る。第2の電極及び電解質が提供され、該電解質は第1及び第2の電極と接触している。
第2の電極は、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRのような金属酸化物半導体材料を好ましくは含み得る。少なくとも1つの金属層が該半導体電極材料の少なくとも一部に配置され得る。電気化学装置は該電気化学装置により生成する電気特性を測定するための検出器を含み得る。参照電極もまた、電解質と接触して配置され得る。
気体混合物中のCOの濃度を測定するための方法は、気体混合物を固体電気化学セルにさらす工程を含む。電気化学セルは、(i)半導体電極と、(ii)第2の電極と、(iii)該第1及び第2の電極と接触する電解質とから形成され、該第1の半導体電極は半導体材料をからなり、該半導体材料はCOとの接触にて抵抗率が変化を受けるように選択され、かつ該半導体材料は、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRからなる材料の群より選択される少なくとも1つを含む。電気化学セルにより生成する電気信号は、成分の濃度を決定するために測定される。第2の電極もまた、半導体電極から形成され得る。
2つの半導体電極が提供される場合、第1の半導体材料は、その電圧応答が検出された気体濃度の関数であるとともに、第2の半導体材料の電圧応答と傾きが反対となる電圧応答を示すように選択されることが好ましく、それにより電極間にわたって測定される電圧信号が該電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。半導体材料の少なくとも1つは金属酸化物を含み得る。金属酸化物はSnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRであり得る。測定される成分はCOを含み得る。
エンジンのような燃焼工程を動作するための方法は、動作中に燃焼工程により放出される少なくとも1つの排気汚染物質の濃度を電気化学的に決定する工程と、該決定工程により決定された排気汚染物質の濃度に基づき燃焼条件を調整する工程とを含む。該方法は、電気化学セルを提供する工程を含み、該電気化学セルは(i)第1の半導体電極と、(ii)第2の半導体電極と、(iii)該第1及び第2の半導体電極と接触する電解質とを含み、第1及び第2の電極はそれぞれ第1及び第2の半導体材料からなり、該材料は、汚染物質と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される。
単一の電気化学セルを提供するよりはむしろ、複数の電気化学セルを含む電気化学装置が提供され得る。一実施形態において、複数の電気化学セルは少なくとも2つの排気汚染物質を検出し、複数の電気化学セルは第1及び第2の半導体電極からそれぞれ形成され、かつ電極材料は汚染物質と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される。電解質は対応する第1及び第2の半導体電極と接触して提供される。
方法は直列に接続された複数の電気化学セルを含む電気化学セルのスタック(stack)を提供する工程を含み、該電気化学セルの各々は第1の電極及び第2の電極を含む。該電極の少なくとも1つは、汚染物質と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される材料から形成される。電解質は対応する電気化学セルの第1及び第2の電極と接触して提供される。
方法は電気化学セルを提供する工程を含み、該電気化学セルは(i)半導体電極と(ii)第2の電極とを含み、該半導体電極はCOと接触して抵抗率の変化を受けるように選択された半導体材料からなり、該半導体材料はTiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRである。(iii)電解質が半導体電極及び第2の電極と接触して提供される。第2の電極は半導体電極であり得る。
自動車に含まれるような内燃機関は、本発明を使用する。例えば、内燃機関は少なくとも1つのシリンダを含み、該シリンダはその内部にて燃料混合物を燃焼し、該機関は、複数の汚染物質からなる気体混合物を放出する。電気化学放出センサは放出された気体混合物を受承するように配置され、かつ複数の汚染物質の少なくとも1つの濃度を決定する。フィードバック及び制御システムが、該放出センサからの汚染物質の気体濃度データを受承するとともに機関の燃焼条件を調整するために提供される。放出センサは電気化学セルを含み、該電気化学セルは第1の半導体電極及び第2の半導体電極から形成され、該電極はそれぞれ第1及び第2の半導体材料を含む。電極材料は、汚染物質と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される。電解質は、第1及び第2の半導体電極と接触して配置される。これに代えて、放出センサは電気化学装置を含み、該電気化学装置は、複数の電気化学セルを含み、該電気化学セルは、(i)第1の半導体電極と、(ii)第2の半導体電極と、対応する電気化学セルの第1及び第2の半導体電極とそれぞれ接触する電解質とから形成される。
電気化学装置は直列に接続される複数の電気化学セルを含み、該電気化学セルは第1の電極及び第2の電極を含み、少なくとも1つの電極は、汚染物質と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される材料からなり、該電気化学セルはさらに、対応する電気化学セルの第1及び第2の電極と接触する電解質を含む。放出センサは電気化学セルを含み、該電気化学セルは、(i)第1の半導体電極と、(ii)第2の電極と、(iii)該第1及び第2の電極と接触する電解質とを含み、該半導体電極はCOと接触して抵抗率の変化を受けるように選択される第1の半導体材料からなり、該第1の半導体材料は、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO又はWRである。
気体混合物の成分の濃度を測定するための固体電気化学セルを形成するための方法は、第1の半導体電極と第2の半導体電極を形成する工程を含み、該電極は第1及び第2の半導体材料からなり、該材料は、成分と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される。第1及び第2の半導体電極と接触する電解質が形成される。
化学工程を制御するための方法は、(i)第1の半導体電極と、(ii)第2の半導体電極とを含む電気化学セルを提供する工程を含み、該電極はそれぞれ、第1及び第2の半導体材料からなる。該材料は化学工程により放出される気体と接触して抵抗率の変化を受けるように選択される。(iii)第1及び第2の半導体電極と接触する電解質が提供される。化学工程の動作時に放出される少なくとも1つの気体の濃度は電気化学的に決定される。化学工程条件は、決定工程時に決定された気体の濃度に基づいて調整される。化学工程は燃焼工程であり得る。好ましくは、第1の半導体材料は、その電圧応答が検出された気体濃度の関数であるとともに第2の半導体材料の該電圧応答に対して傾きが反対となる電圧応答を示し、それにより電極間にわたって測定される電圧信号は該電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。
気体混合物中のNOの濃度を測定するための固体電気化学セルは、LaCuOからなる第1の半導体電極と、第2の電極と、該第1及び第2の電極と接触する電解質とを含む。第2の電極はPtを含み、電解質はZrO、Bi、又はCeOからなる。気体混合物中のNOの濃度を測定するための方法は、該気体混合物を固体電気化学セルにさらす工程を含み、該電気化学セルは、(i)NOと接触して抵抗率が変化を受けるLaCuOからなる半導体電極と、(ii)第2の電極と、該第1及び第2の電極と接触する電解質とから形成される。電気化学セルにより発生する電気信号が測定され、気体混合物中のNOの濃度を決定するために使用される。
本発明及びその特徴及び効果の更なる理解は、添付した図面とともに以下に記載の詳細な説明にて達成されるであろう。
本明細書及び添付した請求の範囲にて使用されているように、単数形である「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「それ(the)」は、文脈がそれ以外であることを明確に指示していない場合は複数形の対象物も含む。従って、例えば、「半導体材料(a semiconducting material)」の記載は、複数の半導体材料の混合物を含み、「電解質材料(an electrolyte material)」の記載は、2つ以上の電解質材料の混合物を含み、「電極(an electrode)」はそのような2つ以上の電極等を含む。
本明細書及びそれに続く請求の範囲において、種々の用語は、以下の意味を有するものとして本明細書中にて定義されるように参照される:
「気体混合物」なる用語は、動作時にセンサがさらされるべき一つ以上の成分を含む気体を参照するために使用される。気体混合物は、例えば、複数の汚染物質ガスを含む内燃機関からの排気ガス、または炉若しくはその他の供給源からの排気ガスであり得る。
「電解質」なる用語は、電流がイオンの移動により流れる非金属導電体を示すために従来からの意味において使用される。例えば、「酸素イオン導電電解質(oxygen ion−conducting electrolyte)」は電流が酸素イオンにより流れるものである。
「半導体」又は「半導体材料」なる用語は、導体と不導体との中間の電気伝導度を備えた結晶質又は多結晶形の固体材料を示すために一般的な意味において本明細書では使用される。半導体の物性及び特性の要約は、例えば、セー(Sze)による「半導体装置の物理学(Physics of Semiconductor Devices)」、第2版(1981年、John Wiley &Sons(ニューヨーク)発行)等に見られ、該書籍の開示は本明細書中において参照として援用される。
「電気化学セル」なる用語及び「センサ」なる用語は、1つ以上の気体材料の濃度を測定するための装置を意味するものとして、本明細書中においては相互に変換可能に使用される。
次に、同一の符号が複数の実施形態を通して対応する部分を示している図面を参照すると、図1に示されるセンサ1A、1B及び1Cは、例えばエンジン又は炉から排気又は放出される気体混合物流12を受承するように配置され、NO、CO、SO等を含む(これらに限定されるものではないが)該気体混合物の成分の濃度を測定する。
図1Aに示される一実施形態において、センサ10aは、第1の電極14と第2の電極16と該電極14及び16と接触した電解質18とにより定義される電気化学セルを含む。図1A並びに図1B及び図1Cに示されるように、電解質は電極間に配置されている。しかしながら、両電極14及び16は該電解質の同一の表面に配置されていてもよく、又は、電解質18が提供される他の配置は電極14及び16と電気的に接触している。センサ10aは、電極14が気体流12にさらされた場合、電極16もまた同様に気体流にさらされるように配置されている。
14及び16のうちの少なくとも1つの電極が半導体材料から形成される半導体電極であることが好ましい。半導体材料は、n−型又はp−型の半導体材料であり得る。半導体材料は、気体混合物中の検知されるべき成分との接触により導電率又は抵抗率が変化を受けるように選択される。
半導体材料は金属酸化物又は金属酸化物化合物であることが好ましい。「金属酸化物」又は「金属酸化物化合物」なる用語は、Oと結合した金属元素を有する化合物を意味するものとして本明細書中においては相互に変更可能に使用される。本発明において有用な金属酸化物の例としては、SnO、TiO、TYPd(既に定義されている)、MoO、ZnMoO(ZM)及びWO及びWR(既に定義されている)、LaCuO並びにそれらの混合物が挙げられる。
半導体電極材料の選択は、測定されるべき気体混合物の成分により決定される。選択的な応答性を有する、即ち、特定の気体に対する抵抗性に関して変化を受ける材料は、当業者には周知である。たとえば、気体混合物中のCOの濃度を測定するために、半導体電極はSnO、ZnO、In及びそれらの混合物からなり、COの選択性を高めるために選択的に他の金属又は金属酸化物を含んでいる(ヤマムラ(Yamamura)らによる「J.Electrochem.Soc.(1996年)、143頁、第36行(RbOを備えたIn)」、フクイ(Fukui)らによる「Sensors and Actuators B(1995年)、第24−25刊、486頁(Au−Laを備えたSnO)」、及びニッタ(Nitta)らによる「J.Electronic Materials(1979年)、8刊、571頁(ThOを備えたSnO)」)。SOは、半導体電極14に対して、例えばLiSO、LiSO−CaSO−SiO(モル比4:4:2)又はLiSO−MgO(8:2)のような金属硫酸塩を用いて測定され得る(ヤン(Yan)らによる「J.Electrochem.Soc.(1966年)、第143刊、609頁」)。上記参考文献は本明細書に参照として援用される。
本発明に従う電気化学セルは、以下のメカニズムにより機能していると考えられる。気体は、半導体電極上に吸着され、その際、吸着されるべき種が正に帯電しているか、又は負に帯電しているかにより依存して吸着され、それぞれ電子の注入又は除去が起こる。p−型半導体に対しては、半導体中への電子の注入は材料の抵抗を増大し、電子の除去は材料の抵抗を減少するであろう。n−型半導体は逆の反応性を有する。
半導体電極及び別の電極(対向する電極)がいずれも適切な電解質と接触した状態にて配置される場合、半導体電極中への電子の注入は対向する電極に対する該半導体電極の電位(電圧)を増大させるであろう。半導体電極からの電子の除去は、半導体電極の電位を減少させるであろう。半導体電極と対照的に、電解質と接触している金属電極は、電子の注入又は除去に由来する電位における測定可能な変化は認められなかった。
実際に、金属電極は、気体混合物中における酸素分圧(pO)の変化のみに反応し、それにより比較参照、又は平衡電極として作用するであろう。従って、半導体電極及び金属電極間を横切る際に得られる信号に由来する電気化学セルは選択的応答を有し、該応答は特定の吸着ガスの存在における半導体電極の応答である。測定されるべき気体状態の選択的な触媒の還元、分解、又は他の変化に依存する従来からのセンサと異なり、本発明に従う電気化学センサは気体混合物中の成分の触媒による変更なくして機能すると考えられる。
センサの動作時において、(電圧)信号対濃度の補正曲線は、検知されるべき成分を含む補正された気体混合物の入力に最初は由来することが好ましい。生成した電圧データのように得られたデータは適切な記憶装置に記憶され得る。補正は、温度及び検知されるべき気体混合物の範囲にわたって実施されることが好ましい。実際の動作において、1組の補正曲線は適切な非揮発性メモリに保存され、かつ電気化学センサに由来する電気的データに対して比較され、検知されるべき1つ以上の成分の濃度が決定される。種々の同様な手段を用いて、補正曲線を生成することもまた可能である。
金属電極は、例えば酸素イオン及びOのような導電性イオン及び対応する気体の間の平衡参照(equilibrium reference)を提供する。加えて、金属電極は、センサにより出力される電気特性を測定するために必要な回路を完成するための電子伝導体として提供される。金属電極は、銀、金、ロジウム、又は白金のような貴金属から形成されることが好ましい。
電解質18用の材料の選択は、測定されるべき気体混合物の成分に依存する。従って、例えば、NO、CO又はSOのような酸化物成分の濃度を測定するために、電解質は酸素イオン導電電解質であることが好ましい。好ましい酸素イオン導電電解質は、ジルコニア(ZrO)、酸化ビスマス(Bi)及びセリア(CeO)に基づく電解質混合物である。実際の電解質混合物は例えば、カルシア(CaO)及びイットリア(Y)のような1つ以上のドーパント又は他の適切な酸素イオン透過材料を一般的には含んでいる。
電極14及び16はそれぞれ、リード20及び22により適切な検出器24に接続されており、該検出器24は、電気化学セルにより生成される例えば電圧又は電流のような電気特性を測定する。電圧のような測定された電気特性は気体混合物中の成分の濃度におおよそ比例する。
半導体電極の一部は、図1Aに示されるように少なくとも1つの金属層15で選択的に被覆されている。半導体電極上の金属層の存在は信号対ノイズ比を増大させ、測定されるべき気体混合物の成分に対する感度を高める。金属層15は、金属電極に関して既に記載したように、例えば、銀、金、ロジウム又は白金のような貴金属であり得る。金属層15は半導体電極と境を接しているか、又はリードの接着点にて半導体電極に適用され得る。金属層15は半導体電極の露出面全体を被覆する必要はなく、該露出面のわずかに約2%乃至約50%が被覆されていてもよい。
金属層15は半導体電極の50%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは100%被覆され得る。更に、金属層15は半導体電極の露出面上にて連続した金属層である必要はないが、例えば、クロスハッチング模様、蛇行模様、ドット様模様等のような任意の所望とする模様、又はランダムな模様にて形成され得る。金属層15は当業者に周知の任意の方法を用いて半導体電極に適用され得、約1μm乃至約1000μm、好ましくは約50μm乃至約500μm、より好ましくは約100μm乃至約250μmである層の厚みが得られる。
図1Bに示される第2の構成において、参照電極30を含む多機能センサ10bが示されている。参照電極30は種々の適用に対して好ましくは含まれる。例えば、参照電極は気体の1つがOである多種気体センサに対して一般的には必要である。また、参照電極は、相対値に代えて、電圧の絶対値を提供するために特定の気体に有用である。
参照電極30は、電極14及び16がさらされるべき気体混合物と接触しないように密封されたチャンバ32中にて封入される。電極16に対する参照電極30の電気特性は、24のような適切な検出装置と電極とを接続することにより測定され、該検出装置は、電極14及び16と接続される装置24と同一な装置であっても、そうでなくてもよい。参照電極30の組成物は、気体混合物の選択された気体成分の測定が可能となるように選択される。例えば、参照電極を用いて気体混合物中の酸素の濃度、即ち、酸素の分圧(pO)を測定するために、参照電極30は金属及び該金属の対応する酸化物の混合物、例えば、Ni/NiO、Cu/CuO等から構成される。
本発明の更なる実施形態を図1Cに示す。10cにて一般的に示される多機能センサは複数の電極から形成される複数の電気化学セルを含む。34a、34b及び34cのような一組の電極34の各々は、気体流12の1つ以上の所望の成分との接触により導電率又は抵抗率が変化を受ける半導体材料であり得る。一組の電極34の各々は、気体混合物の特定の成分に選択的に反応するように選択されることが好ましく、それにより気体混合物中の1つ以上の成分の濃度を同時に測定することが可能となる。従って、電極34a、34b及び34cが半導体電極である場合、電極34a、34b及び34cはそれぞれ、LaCuO、WR、及びRbOでドープされたInとLiSO_MgOとが(8:2)のものであり得、それによりNO、CO及びSOがそれぞれ同時に測定できる。本実施形態において、半導体電極34a、34b及び/又は34cの一部は、既に述べたように金属層で被覆され得る。
また、図1Cに示されるのは、電極16’の代替の構成である。この構成において、電極16’は複数の分離した電極16’a、16’b及び16’cからなり、これらは、同一の又は別の材料から形成され得る。従って、例えば、電極16’a、16’及び16’cは同一の、若しくは別の金属であり得、又は、同一の、若しくは別の半導体であり得、かつ半導体電極34a、34b及び34cとそれぞれ対を成して3つの電気化学セルを形成する。そのようにして形成される各電気化学セルに対する電気化学特性の選択は、それぞれ別々の検出器24a、24b及び24cにより個々に監視される。加えて、既に述べたように、分離したチャンバにて封入された参照電極は、気体混合物の更なる成分の測定を提供するためにセンサ10cに組み込むこともできる(図示しない)。
好ましい実施形態において、電極16’及び34はいずれも感度を高めるための半導体電極である。COが監視されるべき場合、少なくとも1つの電極16’及び34は、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRから形成されるべきであることが好ましい。NOが監視されるべき場合、1つの電極(16’又は34)はLaCuOから形成されることが好ましい。
センサの電解質18は従来のセラミック加工技術を用いて製造され得る。電極材料は、スパタリング、スクリーン印刷、ディッピング、ペインティング等を含む当業者に周知の種々の方法のいずれかを用いて電解質表面に適用され得る。各電極は、検出器24のような監視装置に取り付けるための導線が組み入れられている。
温度の調整を提供することが可能な温度制御装置が、選択的にセンサ装置に組み込まれる。好ましくは、温度制御装置は抵抗線のような加熱エレメントからなり、該加熱エレメントは電力源が接続される電解質内に組み込まれるか、又は該電解質の表面上に配置される。公知の適切な加熱エレメントが使用できる。本発明とともに使用される冷却構造を含むこともできる。冷却構造の付加は、測定されるべき気体が800℃以上であるような非常に熱く、かつ測定前に該気体を、例えば400乃至700℃のような更に低い温度に冷却することを希望する場合には、特に有用であると思われる。
本発明の好ましい実施形態において、電気化学セルは2つの半導体電極から形成され、該半導体電極はそれぞれ、共通の電解質と接触する対応する電気化学セルからなる。第1及び第2の半導体電極材料は、電圧応答を有し、該電圧応答は検出される気体濃度の関数であるとともに、傾きに関しては互いに反対の方向となっており、それにより、第1及び第2の電極間にわたって測定される電圧信号は第1及び第2の半導体電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる。従って、同一の気体に対して正の応答(気体にさらされることにより電位が増加する)を有する第1の半導体電極の選択をする一方で負の応答(気体にさらされることにより電位が減少する)を有する第2の電極を選択することにより、2つの対応する電極間にわたって得られる検出された応答は、ほぼ付加的となり、これは電気化学装置により発生する信号を増大する。例えば、第1の半導体電極が、所定の気体成分に対して所定の設定条件にて固定された参照電極に対して−90mvの応答を示す一方で、第2の半導体電極が気体成分に対して同一に設定された条件にて固定された参照電極に対して+60mvの応答を示すように選択される場合、150mvの信号が第1及び第2の電極間にわたって測定され得る。電気化学セルにより出力される信号対ノイズ比を改善するためにより高い信号レベルが期待される。
加えて、信号の強度はまた、2つ以上の電気化学センサを直列に接続することによっても増強される。複数の電気化学センサの直列接続は増幅したセンサ応答を提供し、信号センサの応答が気体成分の検出に不十分な場合、低レベルの信号を備えた気体成分の検出を改善する。図15を参照されたい。例えば、所定の電気化学装置は、N個の電気化学セルから形成され、各電気化学セルは、半導体電極と金属電極とを含むか、又は2つの半導体電極を含む。セルが1つの半導体電極と1つの金属電極とから形成される場合、電気化学装置は、半導体電極を、隣接した電気化学セルの金属電極に接続することにより形成され得る。
直列に接続された電気化学セルから形成された電気化学装置の動作は、電池又は燃料電池のような装置中のセルの直列接続とは区別され得る。燃料電池及び電池において、セルの配置はアノード/電解質/カソードであり、該配置は、アノードが隣接する電気のカソードと電気的に接続された状態にて積み重ねられて繰り返される。アノード及びカソードの各々は、分離した状態を維持する必要性から全く異なった化学エネルギー源を必要とする。例えば、燃料電池のアノードは水素のような燃料が供給される一方、カソードは空気のような酸素を含む気体が供給される。
これに対して、電気化学セルを直列に接続して形成される電気化学装置において、各セルの2つの電極は同一の気体流にさらされており、気体流を分ける必要はない。実際に、両電極は電解質の同一の側部上に配置され得る。本発明ではこのように柔軟に設計することが可能であるので、燃料電池又は電池とともには使用することのできないような、電極の無数の互いに入り込んだ配置が存在し、かつ使用できる。
さらに、燃料電池及び電池は電力(電圧×電流)を生成するために使用されるので、電流が電極の面積に比例することから、十分な電流を生成するためには電極の大きさを最大にする必要がある。しかしながら、本明細書に記載されるセンサのようなポテンショメトリックセンサにおいては、電圧のみが測定されるので、電流の発生は必要ではない。電流と違って電圧は電極の面積とは無関係である。従って、複数のナノ電極を備えた非常に小さなセンサを、非常に大きな電圧の出力を生成するために構成することができる。これに対して、多くのナノ電極を備えた燃料電池又は電池は、全体の面積が同一である1つの大きな電極を備えたものより大きな電力(所望の出力)を生成することができない。
本発明に従うセンサは、装置の性能を改善するか、又は新規な能力を備えた装置を作出するために使用される。たとえば、本発明は、ガスタービン、石炭を燃料とする火力発電所、及びボイラーの動作を改善するためにフィードバック制御システムにおけるセンサとして使用される。化学操作プラントにて実施される工程のような化学工程の動作時に放出される少なくとも1つの気体の濃度を電気化学的に決定し、かつ決定された該気体の濃度に基づいて化学工程の状態を調整することにより、監視されるべき化学工程の実施が改善される。本発明は、環境監視の用途にて気体をモニタリングするような種々のモニターに使用され得る。
本発明は内燃機関に対しても有用であり、CO及びNOのような放出する汚染物質を監視するために使用される。本発明に従うセンサを当業者に周知の適切なフィードバック制御システムと組み合わせることによって、放出を低減することが可能となり、燃料経済性が改善される。ポテンショメトリックなOセンサは長年にわたり燃焼機関の空気/燃料比を制御するために使用されてきたが、センサは、現在では、排気流中から放出される実際の汚染物質の濃度を測定するために使用されていない。COのような排気汚染物質の測定及び適切なフィードバック制御システムの使用により、既存のOセンサにより提供されるレベルを超えて、放出が低減されるとともに燃料経済性が改善される。
本発明の関連した実施形態において、内燃機関は、該内燃機関内の燃料混合物を燃焼するために少なくとも1つのシリンダを有する。内燃機関は、自動車のような車両の全体又は部分において電力を供給する。電気化学放出センサは汚染物質を含む放出された気体混合物を受承して、排気流からの少なくとも1つの汚染物質成分の濃度を決定するために配置される。Oセンサとともに現在使用されているようなフィードバック及び制御システムは、放出センサからの汚染物質の濃度データを受承し、測定された汚染物質濃度に応答して、空気/燃料混合物のような燃焼条件を直接自動的に調整する。本発明の好ましい実施形態において、供給されるセンサは、動作時にほとんどの車両エンジンから一般的に放出される濃度の範囲にわたってCOに対して感度を有する。
センサの寸法は、広い範囲の寸法にわたって変更できる。従来のスクリーン印刷を用いて、電極は約1cm×1cmの大きさから、0.1mm×0.1mmの大きさまで形成できる。しかしながら、半導体リソグラフ及びエッチング工程を用いて、形成されるセンサの寸法をミクロンのオーダー、又はサブミクロンのオーダーにすることもできる。
電気化学セルは通常は、パッケージに組み立てられる。排気監視における応用に対して、使用されるパッケージは通常、排気と周囲空気との間に、導線フィードスルーとシールが必要である。空気の質の監視では、シールは必要としない。多くの用途において、800℃まで、又はそれ以上の温度に耐え得るようにパッケージの材料を選択することが必要である。
特に記載されていない限り、割合(parts)は容量による割合であり、温度は℃であり、圧力は大気圧又は大気圧付近である。以下の構成のポテンショメトリックセンサが研究され、得られた結果を以下に要約する。
Figure 0004418672
上記セルの性能を電位(EMF)、応答時間、可逆性、回復特性、及び得られる信号の温度依存性に関して評価した。
TiO半導体電極とTYPd半導体電極とからなる電気化学セルIIIの迅速な応答及び回復特性を、600℃における1000ppmのCO濃度段階(step)に対して図2に示す。応答時間は定常値の90%に到達するのに必要な時間(t90)として定義されている。典型的な温度である600℃において、応答時間は、1000ppmのCO段階に対して約1分であるのに対し、COを遮断した場合の初期値を得るためのセンサの回復時間は2分未満であった。
図3はTiO半導体電極と金電極とからなるセルIの電圧の、500乃至700℃の温度範囲におけるCO濃度(最大値1000ppm)の関数としての変化を示す。CO濃度の対数に対する電圧の関係は、ネルンスト(Nernstian)の関係を構成し、ほぼ線形であることが示されている。温度の増大に伴い、信号の強度は規則的に小さくなっており、温度が高いほど半導体酸化物表面上のCOの吸着効果が減少することを示している。
検知電極としてのTYPd半導体電極と金対向電極とからなるセルIIにおいて展開された電圧の、100乃至1000ppmのCO濃度で、かつ500、600及び650℃における等温プロットを図4に示す。図3において示されるCO濃度の対数に対して生成される電圧の傾きは負であるのに対し、図4に示される同じ量での傾きは正の傾きである。このことは、2つの半導体酸化物TiO及びTYPdの性質(behavior)が本質的に正反対であることを示している。
セルIIIは、図3及び図4に示されるデータを生成するために使用された半導体検知電極を単一の電気化学セル中に結合させることにより形成される。セルIIIの検出されたCO濃度の関数としての電圧応答を図5に示す。応答は、本質的には、最初の2つのセルの応答の絶対値の代数和である。従って、TiO及びTYPd電極を有する電気化学セルを形成することによって、TiO及びTYPd電極間にわたって生成される電圧信号は、金属電極を参照して、対応する半導体電極の個々の応答の合計である。
例えば、100ppmのCOに対するセルI及びセルIIの600℃における電極電位は、それぞれ−23及び+3mVであった。同一の条件下において、セルIIIでは+28mVの電圧が記録され、このことは、セルIIIを構成する半導体電極の対応する応答の代数和と良好に一致する。図5に示される2つの半導体酸化物電極から形成される電気化学セルにより示される応答はまた、セルI及びセルIIに関して図3及び4においてそれぞれ示されたものと同様に、実験温度の増大に伴って減少する。従って、電圧応答が、検出された気体濃度の関数であり、かつ該電圧応答を有する電極材料を相対向する極性の傾きを備えた所定の成分と関係づけることにより、2つのそのような酸化物電極を用いたポテンショメトリックセルの全体の感度は向上される。
図6はセルIVの半対数線形の性質を示す。セルIVはZnMoO(ZM)検知電極及び金対向電極からなる。400、450及び500℃におけるデータが提供された。
WRからなるセルVの検知特性を図7に示す。CO濃度の対数と得られる電気化学電位との間の線形関係は、WR検知電極を用いて約10乃至700ppmの範囲にて示された。
より高温では、CO濃度に関する電圧の依存性は対数から線形への切り替えが見出された。図8は700℃にてセルI(TiO検知電極)に対して線形の関係を示す一方、図9は650℃にてセルII(TYPd)に対して得られる線形の関係を示す。
同様の性質はセルIV(ZM検知電極)の場合においても図10に示され、温度がそれぞれ550℃及び600℃に上昇した場合に観察される電圧とCO濃度との関係は、ネルンスト線形から単なる線形の関係に変化する。信号はまた時間の関数としての安定性を示す。図11は、450℃及び500℃の温度におけるセルVI(SnO及びMoO検知電極)に対する電極電位とCOの対数との間のネルンスト線形性を示す。図12はセルVIに対して550℃におけるCO濃度に対するEMFの単純線形関係を示す。図13は2つの気体レベル、即ち200ppm及び900ppmのCOレベルに対する、典型的な温度である500℃におけるセルVIにより生成されるシグナルの200分間隔における安定性を示す。
電極材料としての半導体酸化物の種々の組み合わせにより得られた結果を、COの感度に関して、図14に要約する。図14から、電圧対CO対数曲線においてかなり大きな傾きを備えた多くの新規なCO検知電極材料が本発明において確認されたことが容易に認められる。これらの中で、WRの性質が最も大きな傾き強度を有していることから特に良好である。加えて、TiO及びTYPDはそれぞれが適切な傾きを備えているが、それらの組み合わせはCOの測定に関して更に高い感度を提供する。
図15は1つのNOセンサと比較した、2つのNOセンサを直列に接続した場合の比較応答を示す。電気化学セルはそれぞれ、半導体LaCu 電極、YSZ電解質、及びPt電極より形成した。他の金属電極をPtと置き換えることができる。試験は、15%のO、3%のHO、10%のCO及び72%のNからなるシミュレートされた550℃の排気ガスに該センサをさらすことにより実施された。40乃至300ppmのNO濃度の範囲において、直列に接続された2つのNOセンサは1つのセンサ装置のほぼ2倍の振幅を有する電圧信号を生成した。図15はNO検出に対する信号の強度を改善するための直列に接続したセンサを示してはいるものの、センサの直列接続は、一般的には、他の気体の検出を改善するために適用される。
本発明は特定の好ましい実施形態と関係づけて記載されてはいるものの、前述の詳細な説明並びにそれに続く実施例は本発明を例示するために意図されたものであり、本発明の請求の範囲を限定するものではないことは理解されるべきである。本発明の請求の範囲内における、他の態様、利点及び修正は、当業者においては明らかであろう。
本明細書に開示されている固体電気化学セルの第1の実施形態の概略図を示す。 本明細書に開示されている固体電気化学セルの第2の実施形態の概略図を示す。 本明細書に開示されている固体電気化学セルの第3の実施形態の概略図を示す。 1000ppmのCO濃度段階から得られるTiO及びTYPd電極から形成されるポテンショメトリックセルの速度及び回復特性を示す。 検知電極としてTiOを使用し、かつ対向電極として金を使用するポテンショメトリックセルの、CO濃度の対数に対する電圧の線形依存性を示す。 検知電極としてTYPd複合体を使用し、かつ対向電極として金を使用して形成されたポテンショメトリックセルの、CO濃度の対数に対する電圧の等温プロットを示す。 TiO及びTYPd電極を使用するポテンショメトリックセルの、CO濃度の対数に対する電圧の線形性を示す。 検知電極として400乃至500℃においてZnMoOを使用し、かつ対向電極として金を使用するポテンショメトリックセルの、CO濃度の対数に対する電圧の線形性を示す。 検知電極としてWRを使用し、かつ対向電極として金を使用するポテンショメトリックセルのEMFのCO依存性を示す。 700℃において検知電極としてTiOを使用し、かつ対向電極として金を使用するポテンショメトリックセルの、CO濃度に対する電圧の線形依存性を示す。 検知電極としてのTYPdと、対向電極としての金とから形成されるポテンショメトリックセルの、CO濃度に対する電圧の650℃における線形依存性を示す。 検知電極としてZnMoOを使用し、かつ対向電極として金を使用するポテンショメトリックセルの、より高温時において発生するEMFとCOレベルとの間の線形の関係を示す。 MoO及びSnO電極を用いたポテンショメトリックセルにより、発生する電極電位とCOの対数との間の500℃までの温度に対するネルンスト線形性を示す。 MoO及びSnO電極を有するポテンショメトリックセルにより生成する550℃におけるCO濃度におけるEMF線形依存性を示す。 550℃にてCOにさらされた場合の、MoO及びSnO電極を用いたポテンショメトリックセルにより生成された信号の時間の関数としての安定性を示す。 COに対する感度に関して、種々の半導体酸化物電極の性能を要約した表を示す。 550℃にて、LaCuO及びPt電極を用いた単一のNOセンサと比較した、2つの直列NOセンサの比較応答を示す。

Claims (35)

  1. 気体混合物の成分の濃度を測定するための固体電気化学セルにおいて、
    第1の半導体電極と、第2の半導体電極と、前記第1及び第2の半導体電極はそれぞれ第1の半導体材料及び前記第1の半導体材料とは異なる第2の半導体材料からなることと、前記材料は前記成分との接触において抵抗率の変化を受けるように選択されることと、
    前記第1及び第2の半導体電極と接触する電解質と、
    からなり、
    前記第1の半導体材料は、前記成分にさらされた場合、電圧応答を示し、該電圧応答が前記第2の半導体材料の電圧応答と傾きが反対となる固体電気化学セル。
  2. 前記電解質と接触した参照電極を更に含む請求項1に記載の固体電気化学セル。
  3. 前記半導体電極の少なくとも1つの一部に配置される少なくとも1つの金属層を更に含む請求項1に記載の固体電気化学セル。
  4. 前記電気化学セルにより生成される電気特性を測定するための検出器を更に含む請求項1に記載の固体電気化学セル。
  5. 前記半導体材料の少なくとも1つは金属酸化物からなる請求項1に記載の固体電気化学セル。
  6. 前記金属酸化物は、La CuO SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択される請求項5に記載の固体電気化学セル。
  7. 前記成分はCOを含む請求項1に記載の固体電気化学セル。
  8. 前記電解質は酸素イオン導電電解質である請求項1に記載の固体電気化学セル。
  9. 前記酸素イオン導電電解質は、ZrO、Bi及びCeOからなる群より選択される少なくとも1つからなる請求項8に記載の固体電気化学セル。
  10. 気体混合物の成分の濃度を測定するための固体電気化学セルにおいて、
    第1の半導体電極と、第2の半導体電極と、前記第1及び第2の半導体電極はそれぞれ第1及び第2の半導体材料からなることと、前記材料は前記成分との接触において抵抗率の変化を受けるように選択されることと、前記第1の半導体材料は、前記成分にさらされた場合、電圧応答を示し、かつ該電圧応答が前記第2の半導体材料の電圧応答とその傾きが反対となり、それにより前記電極間にわたって測定される電圧信号は該電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなることと、
    前記第1及び第2の半導体電極と接触する電解質と、
    からなる固体電気化学セル。
  11. 気体混合物の少なくとも2つの成分の濃度を測定するための固体電気化学装置において、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルを複数個含む、固体電気化学装置。
  12. 前記固体化学電気セルは2つの半導体電極を含み、前記半導体電極は半導体材料からなり、同半導体材料は、LaCuO、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項11に記載の固体電気化学装置。
  13. 前記成分は、CO及びNOからなる群から選択される少なくとも1つを含む請求項11又は12に記載の固体電気化学装置。
  14. 気体混合物の成分の濃度を測定するための電気化学装置において、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルが複数個直列に接続されている、電気化学装置。
  15. 前記固体化学電気セルは2つの半導体電極を含み、前記半導体電極は半導体材料からなり、同半導体材料は、LaCuO、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項14に記載の電気化学装置。
  16. 前記成分は、CO及びNOからなる群より選択される少なくとも1つを含む請求項14又は15に記載の電気化学装置。
  17. 気体混合物中のCOの濃度を測定するための固体電気化学セルにおいて、
    第1の半導体電極と、前記第1の半導体電極はCOとの接触により抵抗率が変化を受けるように選択される第1の半導体材料からなることと、前記第1の半導体材料は、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択される少なくとも1つを含むことと、
    第2の半導体材料からなる第2の電極と、
    前記第1及び第2の電極と接触する電解質と、
    を備え、前記第2の半導体材料は前記第1の半導体材料とは異なる金属酸化物からなり、前記金属酸化物はSnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択され、かつ前記第1の半導体材料はCOにさらされた場合に電圧応答を有し、前記電圧応答は、前記第2の半導体材料の電圧応答とは傾きにおいて反対であり、それにより前記第1及び第2の電極間にわたって測定される電圧信号は前記第1及び第2の電極の個々の電圧応答の絶対値の合計とほぼ等しくなる固体電気化学セル。
  18. 前記第1の半導体材料の少なくとも一部に配置される少なくとも1つの金属層を更に含む請求項17に記載の固体電気化学セル。
  19. 前記電気化学セルによって生成される電気特性を測定するための検出器を更に含む請求項17に記載の固体電気化学セル。
  20. 前記電解質と接触する参照電極を更に含む請求項17に記載の固体電気化学セル。
  21. 気体混合物の成分の濃度を測定するための方法において、
    前記気体混合物を固体電気化学セルにさらす工程と、前記固体電気化学セルは、
    (i)第1の半導体電極と、
    (ii)第2の半導体電極と、
    (iii)前記第1及び第2の電極と接触する電解質と、から形成され、かつ前記第1及び第2の半導体電極は、それぞれ、第1の半導体材料及び前記第1の半導体材料とは異なる第2の半導体材料からなり、前記材料は前記成分との接触により抵抗率が変化を受けるように選択されることと、
    前記電気化学セルにより生成される電気信号を測定して、前記成分の濃度を決定する工程と、
    からなり、前記第1の半導体材料は前記成分にさらされた場合電圧応答を示し、前記電圧応答は、前記第2の半導体材料の電圧応答とは傾きが反対であり、それにより前記電極間にわたって測定される電圧信号は前記電極の個々の電圧応答の絶対値の合成とほぼ等しくなる、方法。
  22. 前記半導体材料の少なくとも1つは金属酸化物である請求項21に記載の方法。
  23. 前記金属酸化物は、SnO、TiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択される請求項22に記載の方法。
  24. 前記成分はCOを含む請求項21に記載の方法。
  25. 燃焼機関を動作するための方法において、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルを提供する工程と、
    動作時に前記燃焼機関により放出される少なくとも1つの排気汚染物質の濃度を電気化学的に決定する工程と、
    前記決定工程において決定された前記排気汚染物質の濃度に基づいて燃焼条件が調整される工程と、
    からなる方法。
  26. 少なくとも2つの排気汚染物質の検出のために前記固体電気化学セルが複数個提供される請求項25に記載の方法。
  27. 前記固体電気化学セルが複数個直列に接続されている請求項25に記載の方法。
  28. 前記固体電気化学セルの第1及び第2の半導体材料の少なくとも1つはCOとの接触により抵抗率が変化を受け、かつTiO、TYPd、MoO、ZnMoO及びWRからなる群より選択される少なくとも1つからなる、請求項25に記載の方法。
  29. 燃焼機関であって、
    少なくとも1つのシリンダと、前記シリンダは燃料混合物を燃焼するためのものであり、かつ前記燃焼機関は複数の汚染物質からなる気体混合物を放出することと、
    前記放出された気体混合物を受承して、前記複数の汚染物質の少なくとも1つの濃度を決定するために配置される電気化学的放出センサと、前記放出センサは請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルからなることと、
    前記放出センサからの汚染物質の気体濃度のデータを受承して、該機関の燃焼条件を調整するためのフィードバック及び制御システムと、
    からなる燃焼機関。
  30. 前記放出センサは複数の固体電気化学セルを含む請求項29に記載の燃焼機関。
  31. 前記複数の固体電気化学セルは直列に接続される請求項30に記載の燃焼機関。
  32. 気体混合物の成分の濃度を測定するための請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルを形成するための方法において、
    第1の半導体電極と第2の半導体電極とを形成する工程と、前記電極は第1の半導体材料及び第2の半導体材料からなるとともに前記材料は前記成分との接触により抵抗率が変化を受けるように選択されることと、
    電解質を形成する工程と、前記電解質は前記第1の半導体電極及び第2の半導体電極と接触していることと、
    からなる方法。
  33. 燃焼工程を制御するための方法において、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルを提供する工程と、
    前記燃焼工程の動作時に放出される少なくとも1つの気体の濃度を電気化学的に決定する工程と、
    前記決定工程において決定された前記気体の濃度に基づいて燃焼工程の条件が調整される工程と、
    からなる方法。
  34. 気体混合物中のNOの濃度を測定するための固体電気化学セルにおいて、前記固体電気化学セルは請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルであり、同固体電気化学セルはLa CuO からなる第1の半導体電極を含む、固体電気化学セル。
  35. 気体混合物中のNOの濃度を測定するための方法において、
    前記気体混合物を請求項1乃至10のいずれか一項に記載の固体電気化学セルにさらす工程と、
    前記電気化学セルにより生成される電気信号を測定して、前記気体混合物中のNOの濃度を決定する工程と、
    からなり、前記固体電気化学セルはLa CuO からなる第1の半導体電極を含む、方法。
JP2003531161A 2001-09-28 2002-09-30 気体混合物中の成分の濃度を測定する固体電気化学セル及び測定方法 Expired - Lifetime JP4418672B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/966,240 US6598596B2 (en) 2001-09-28 2001-09-28 Solid state potentiometric gaseous oxide sensor
PCT/US2002/031041 WO2003027658A1 (en) 2001-09-28 2002-09-30 Solid state potentiometric gaseous oxide sensor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005504961A JP2005504961A (ja) 2005-02-17
JP4418672B2 true JP4418672B2 (ja) 2010-02-17

Family

ID=25511098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003531161A Expired - Lifetime JP4418672B2 (ja) 2001-09-28 2002-09-30 気体混合物中の成分の濃度を測定する固体電気化学セル及び測定方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6598596B2 (ja)
EP (1) EP1430295B1 (ja)
JP (1) JP4418672B2 (ja)
ES (1) ES2519790T3 (ja)
WO (1) WO2003027658A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210020472A (ko) * 2019-08-14 2021-02-24 울산과학기술원 전기화학 센서 및 그 제조 방법

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341694B2 (en) * 2002-09-25 2008-03-11 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Ammonia sensor
GB0300558D0 (en) * 2003-01-10 2003-02-12 Univ Southampton Method for the testing of multiple materials for electrochemical uses
US7140360B2 (en) * 2005-03-03 2006-11-28 Cummins, Inc. System for controlling exhaust emissions produced by an internal combustion engine
JP5011733B2 (ja) * 2006-01-23 2012-08-29 日産自動車株式会社 燃料電池システム及び燃料電池の加湿状態判定方法
CN100405049C (zh) * 2006-04-18 2008-07-23 云南大学 SnO2集束纳米棒气体传感器
JP2010519514A (ja) * 2007-02-16 2010-06-03 セラマテック・インク 選択性および検出感度の改善されたNOxセンサー
WO2008134066A1 (en) * 2007-04-30 2008-11-06 Ut-Battelee, Llc Device and method for detecting sulfur dioxide at high temperatures
JP4912968B2 (ja) * 2007-06-27 2012-04-11 則雄 三浦 非メタン炭化水素ガス検知素子
BRPI0817851B1 (pt) * 2007-10-09 2019-03-06 University Of Florida Research Foundation, Inc. Sensor de gás e método de detecção de um ou mais gases
EP2330412A4 (en) * 2008-09-30 2013-01-16 Iljin Copper Foil Co Ltd OXIDE-NITROGEN GAS SENSOR WITH LONG SIGNAL STABILITY
US20130161205A1 (en) * 2011-12-06 2013-06-27 Abdul-Majeed Azad Methods and devices for detecting nitrogen oxides
US9164080B2 (en) 2012-06-11 2015-10-20 Ohio State Innovation Foundation System and method for sensing NO
GB2516932B (en) 2013-08-07 2018-12-26 Nokia Technologies Oy An apparatus and associated methods for water detection
GB2519110B (en) * 2013-10-09 2018-04-18 Nokia Technologies Oy An apparatus and associated methods for analyte detection
DE102013222195A1 (de) * 2013-10-31 2015-04-30 Siemens Aktiengesellschaft Gassensor zur Detektion von Stickoxiden und Betriebsverfahren für einen solchen Gassensor
DE102014214367A1 (de) * 2014-07-23 2016-01-28 Siemens Aktiengesellschaft Gassensor zur Detektion des Gesamtgehalts an Stickoxiden und Betriebsverfahren für einen solchen Gassensor
DE102014214371A1 (de) * 2014-07-23 2016-01-28 Siemens Aktiengesellschaft Gassensor zur Detektion von NO und NO2 und Betriebsverfahren für den Gassensor
EP3411698B1 (en) * 2016-03-24 2020-04-22 Kerdea Technologies, Inc. Resistive based nox sensing method and apparatus
CN109830545B (zh) * 2019-02-14 2021-10-15 中国科学院半导体研究所 一种铝掺杂氧化锌薄膜表面改性材料、制备方法及电池

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4005001A (en) 1973-03-27 1977-01-25 Westinghouse Electric Corporation Combustibles sensor
DE2941753A1 (de) * 1979-10-16 1981-04-30 Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart Verfahren zum regeln der zusammensetzung des betriebsgemisches an einer brennkraftmaschine
JPH0672861B2 (ja) 1986-08-04 1994-09-14 日本碍子株式会社 NOxセンサ
JP2636883B2 (ja) 1988-04-30 1997-07-30 日本碍子株式会社 NOx濃度測定装置
US5034112A (en) 1988-05-19 1991-07-23 Nissan Motor Company, Ltd. Device for measuring concentration of nitrogen oxide in combustion gas
DE3833541C1 (ja) * 1988-10-01 1990-03-22 Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart, De
US4950380A (en) 1989-08-01 1990-08-21 Kabushiki Kaisha Riken Limiting current-type oxygen sensor
US5034107A (en) 1989-12-12 1991-07-23 Gte Laboratories Incorporated Method for sensing nitrous oxide
US5217588A (en) 1992-02-27 1993-06-08 Gte Laboratories Incorporated Method and apparatus for sensing NOx
US5397442A (en) 1994-03-09 1995-03-14 Gas Research Institute Sensor and method for accurately measuring concentrations of oxide compounds in gas mixtures
US6143165A (en) * 1994-07-28 2000-11-07 Kabushiki Kaisha Riken Nox sensor
JP3516488B2 (ja) * 1994-07-28 2004-04-05 株式会社リケン 窒素酸化物センサ
US5452576A (en) * 1994-08-09 1995-09-26 Ford Motor Company Air/fuel control with on-board emission measurement
AU2828897A (en) * 1996-05-07 1997-11-26 Sri International Solid state electrochemical cell for measuring components of a gas mixture, and related measurement method
JP3874947B2 (ja) * 1997-12-01 2007-01-31 日本碍子株式会社 二酸化硫黄ガスセンサ
JP3589384B2 (ja) * 1998-04-24 2004-11-17 東京瓦斯株式会社 一酸化炭素センサおよびそのエージング方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210020472A (ko) * 2019-08-14 2021-02-24 울산과학기술원 전기화학 센서 및 그 제조 방법
KR102264229B1 (ko) * 2019-08-14 2021-06-11 울산과학기술원 전기화학 센서 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
ES2519790T3 (es) 2014-11-07
EP1430295A1 (en) 2004-06-23
US20030066519A1 (en) 2003-04-10
EP1430295B1 (en) 2014-07-23
US6598596B2 (en) 2003-07-29
WO2003027658A1 (en) 2003-04-03
JP2005504961A (ja) 2005-02-17
EP1430295A4 (en) 2006-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4418672B2 (ja) 気体混合物中の成分の濃度を測定する固体電気化学セル及び測定方法
JP3871497B2 (ja) ガスセンサ
JP3128114B2 (ja) 窒素酸化物検出装置
US20070080074A1 (en) Multicell ammonia sensor and method of use thereof
US8012323B2 (en) Compact electrochemical bifunctional NOx/O2 sensors with internal reference for high temperature applications
US6638416B2 (en) Hydrogen sensing process
JPH0513260B2 (ja)
JP2011513735A (ja) アンぺロメトリック電気化学電池およびセンサ
WO1997042495A1 (en) Solid state electrochemical cell for measuring components of a gas mixture, and related measurement method
JP2004037100A (ja) ガスセンサ素子
Mukundan et al. Electrochemical sensors for energy and transportation
EP0271917A2 (en) Air/fuel ratio sensor
US20110210013A1 (en) Selective gas sensor device and associated method
JP2000097903A (ja) ガス濃度測定装置及びガス濃度測定方法
JP2948124B2 (ja) 酸素センサー
EP0677741A2 (en) Oxygen sensor
JP2002031619A (ja) 亜酸化窒素ガスセンサ
Wachsman et al. Solid state potentiometric gaseous oxide sensor
Oh A planar-type sensor for detection of oxidizing and reducing gases
JP3326899B2 (ja) 薄膜積層空燃比センサ
JP4750574B2 (ja) ガス検知素子
US10859526B2 (en) Gas sensor with a pump cell
JP3450898B2 (ja) 排ガス用不完全燃焼検知素子の製造方法
JPH11271269A (ja) 炭化水素ガス成分の検出方法及び検出センサ
JP3801789B2 (ja) ガスセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080701

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081001

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4418672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term