JP4413346B2 - 蓋材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、即席食品等を収納する容器に用いられる蓋材に関し、さらに詳しくは、少なくとも内面がポリエチレンで被覆された紙製容器本体を確実に密封することができると共に、開封時には紙製容器本体を損傷することなく開封することができる蓋材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の即席食品等の容器、たとえば、インスタントラーメンが収納された即席カップ麺等の蓋材には、印刷層/紙層/ポリエチレン層/アルミニウム箔/ポリエチレン層/ホットメルト層からなる積層構成のものが一般的に使用されている。このような構成からなる蓋材は、たとえば、ポリスチレンペーパー、ハイインパクトポリスチレンシート、ポリプロピレンシート、ポリアミドとポリエチレンないしポリプロピレンとの積層シート、ポリエチレンとポリプロピレンとの積層シート等を周知の真空成形法や圧空成形法で成形して容器本体としたもの、ポリプロピレン、ポリスチレン等の射出成形用樹脂を射出成形して容器本体としたもの、あるいは、発泡スチレン製容器本体など種々の容器本体を密封する蓋材として多用されている。これは、上記構成の蓋材の一つの特徴であるところの熱板等により熱を与えることにより容器本体のフランジ部等の封緘部で確実に密封することができると共に、開封時には、容器本体のフランジ部等を損傷することなく開封することができるためである。
【0003】
しかし、上記構成の蓋材を、内面がポリエチレン層で被覆された紙製容器本体に用いた場合、確実に密封することができる反面、開封時に容器本体のフランジ部等の封緘部のポリエチレン層が蓋材と共に剥がれてしまう現象(紙剥け現象)が発生する。この現象は、紙製容器本体を蓋材で封緘するときにホットメルト層が熱と圧力により、封緘部から押し出されて紙製容器本体のポリエチレン層と蓋材のポリエチレン層が直接に強固に熱接着するためであり、この現象が発生すると封緘部に毛羽立った状態の紙面が露出するために見栄えも悪く、また、不衛生感を与えるなどの理由から紙剥け現象の発生しない蓋材が要望されていた。
【0004】
上記要望に応えるべく、確実に密封することができると共に、開封時には紙製容器本体のフランジ部等を損傷することなく(紙剥けすることなく)開封することができる蓋材が色々と研究され、そこそこの成果をあげることができたが、依然として不十分なものであった。たとえば、特開平8−217147号公報には、アルミニウム箔とホットメルト層との層間のポリエチレン層に替えて不飽和カルボン酸、またはその誘導体を含むポリオレフィンからなる介在樹脂層を設けることにより、確実に密封することができると共に、開封時には紙製容器本体のフランジ部等を損傷することなく開封することができる蓋材が開示されている。しかしながら、この開示された構成の蓋材には、次のような問題が存在する。すなわち、紙剥けを防止するために蓋材に設けた介在樹脂層が容器本体フランジ部のポリエチレン層と熱接着しない樹脂からなるために、蓋材と容器本体との接着(強度)はホットメルト層で持たせることになる結果、接着強度が弱く、取扱い時等に少しの外力が加わるだけで剥離するといった問題、また、ホットメルト層は耐熱性が劣るために、60℃を越えるような高温環境下、たとえば、夏場の輸送時、あるいは、保管時には自然に蓋材と容器本体との間で剥離してしまうといった問題が発生し、紙製容器本体に対して十分に満足できる蓋材とは言い難いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、取扱い時に多少の外力が加わっても剥離することがなく、また、高温環境下でも自然に剥離することがなく、開封時には紙製容器本体のフランジ部等を損傷することなく(紙剥けすることなく)開封することができる蓋材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、内面がポリエチレン層で被覆された紙製容器本体のフランジ部に熱接着される蓋材であって、前記蓋材が、アルミニウム箔の一方の面に、下地層とホットメルト層との2層からなる熱接着性樹脂層を前記ホットメルト層が表出するように積層した構成を少なくとも有し、前記下地層がポリエチレンと、1種以上の他のポリマーであるポリブテンとのポリマーアロイで形成されており、前記フランジ部において前記下地層および前記ホットメルト層が前記紙製容器本体のポリエチレン層と剥離可能に熱接着されることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の蓋材において、前記アルミニウム箔の他方の面に基材層を積層したことを特徴とするものである。
【0012】
上記請求項1〜2記載の蓋材とすることにより、特に少なくとも封緘部がポリエチレン層からなる紙製容器本体用の蓋材として、確実に密封することができると共に、開封時に容器本体のフランジ部等の封緘部のポリエチレン層が蓋材と共に剥がれて容器本体のフランジ部等を損傷することなく開封することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、具体的な実施形態を図面等を用いて以下に更に詳しく説明する。
図1は本発明にかかる蓋材の基本構成を示す断面図であり、図中の1は蓋材、2はアルミニウム箔、3は熱接着性樹脂層、30は下地層、35はホットメルト層をそれぞれ示す。
【0014】
図1は本発明にかかる蓋材の基本構成を示す断面図であって、蓋材1は、アルミニウム箔2の一方の面に下地層30とホットメルト層35との2層からなる熱接着性樹脂層3を前記ホットメルト層35が表出するように積層したものである。前記ホットメルト層35は、容器本体(図示せず)と蓋材1とを確実に封緘(密封)すると共に開封時に容器本体(図示せず)から蓋材を容易に剥離することができるように易接着性を付与するために設けられるものであり、前記下地層30は封緘部に多少の凹凸があっても封緘時に確実に封緘(密封)することができるようにクッション性を付与するために設けられると共に、紙製容器本体のフランジ部等の封緘部のポリエチレン層と剥離可能に接着させるために設けられる。
【0015】
前記下地層30としては、ポリエチレンと、1種以上の他のポリマーとのポリマーアロイからなり、たとえば、ポリエチレンとポリプロピレン、ポリエチレンとポリブテン、ポリエチレンとポリスチレン、ポリエチレンとエチレンプロピレンラバーなどのエラストマーからなるポリマーアロイを挙げることができ、これらには必要に応じて相溶化剤等を添加してもよい。また、前記ポリマーアロイを構成するポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等を挙げることができる。前記下地層30の形成方法としては、これらのポリマーアロイを予めシート化し、周知のドライラミネーション法でアルミニウム箔と貼合することにより設けることができるし、また、前記アルミニウム箔の一方の面にTダイ押出機を用いてこれらのポリマーアロイを加熱溶融してアルミニウム箔面に押し出すことによっても設けることができる。この場合には、アルミニウム箔面にアンカーコート剤等の易接着処理剤を塗工することもできる。なお、前記下地層30の厚さとしては、上記目的からして、また、コストを考慮して、15〜35、より好ましくは20〜30μmである。
【0016】
また、前記ホットメルト層35としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂が主体であって、これに低分子量のポリエチレン、ワックス、粘着付与樹脂、可塑剤、充填剤等を必要に応じてブレンドしたもので形成されている。前記ホットメルト層35の形成方法としては、グラビア印刷法等の周知の塗工法を用いて形成することができる。なお、前記ホットメルト層35の厚さとしては、上記目的からして、また、コストを考慮して20〜40μmが適当である。
【0017】
なお、図1は本発明の蓋材1の基本構成を示したものであるが、当然この構成をそのまま蓋材として用いることもでき、その場合には、通常前記アルミニウム箔2の他方の面には美麗な印刷が施される共に、必要に応じて表面を保護するためにOPニスが設けられている。また、図1に示した本発明の蓋材1は、必要に応じて、前記アルミニウム箔2の他方の面に基材層(図示せず)を設けた構成としてもよく、たとえば、前記基材層(図示せず)としては、紙であってもよいし、あるいは、各種の合成樹脂製シートであってもよいし、あるいは、これらを適宜積層した積層体であっても構わない。また、この基材層(図示せず)には、通常基材層側から見たときに正規の絵柄として見えるように美麗な印刷が施されているものである。なお、前記基材層(図示せず)を前記アルミニウム箔2の他方の面に設ける方法としては、前記基材層(図示せず)と前記アルミニウム箔2とをドライラミンーション法、ウエットラミネーション法、ポリエチレン等を用いたサンドラミネーション法等の周知のラミネーション法を用いて積層することができる。
【0018】
【実施例】
次に、上記の本発明について、以下に実施例を挙げて更に詳しく説明する。
実施例1
50g/m2の片面コート紙の非コート面と、9μmのアルミニウム箔とをウエットラミネーション法で積層して積層体を作製して後に、該積層体のアルミニウム箔面に片面コロナ放電処理を施した30μmのポリマーアロイシート〔ポリエチレン/ポリブテン=7/3(重量比)〕をコロナ放電処理面が前記アルミニウム箔面側に位置するように周知のドライラミネーション用接着剤を用いて積層し、さらに前記ポリマーアロイシートの表出面に加熱溶融したエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂〔東洋ペトロライト(株)製:トヨメルトH202K〕をグラビア塗工法で25μm厚さに塗工して本発明の蓋材を得た。
【0019】
比較例1
50g/m2の片面コート紙の非コート面と、9μmのアルミニウム箔とを15μmのポリエチレンでサンドラミネーションすると共に、前記アルミニウム箔の表出面にエチレン−メタクリル酸共重合体〔三井デュポンポリケミカル(株)製:N−1108C〕をTダイ押出機で20μm塗工し、さらに該塗工面に加熱溶融したエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂〔東洋ペトロライト(株)製:トヨメルトH202K〕をグラビア塗工法で25μm厚さに塗工して本発明の蓋材を得た。
【0020】
上記で作製した実施例1、および、比較例1の蓋材を、内面にポリエチレン層を有するカップタイプの紙製容器本体のフランジ部(内径95mm、フランジ巾2mm)に下記熱接着条件で熱接着して各10個の密封した容器を作製した。この容器を用い、容器から蓋材を剥離する時の剥離強度とその時のフランジ部の紙剥けの個数を表1に纏めて示した。
【0021】
〔表1〕
熱接着条件−圧力:250N、時間:0.7秒で熱接着巾1.5mmで熱接着
剥離強度の測定−(株)島津製作所製テンシロンを用いて剥離速度300mm/min で90度剥離で測定
【0022】
また、上記で作製した実施例1、および、比較例1の蓋材を、温度145 ℃、圧力250N、時間0.7 秒の熱接着条件で上記と同様に熱接着して各10個の密封した容器を作製し、この各10個の容器を60℃の恒温槽に24時間放置して、熱接着部に浮き(剥離)がないか目視評価して、浮き(剥離)の生じた個数を表2に纏めて示した。
【0023】
〔表2〕
【0024】
上記結果からも明らかなように、本発明の蓋材は、紙製容器本体に対して高温環境下でも自然に剥離することがなく、また、開封時には紙製容器本体のフランジ部等を損傷することなく(紙剥けすることなく)開封することができる。
【0025】
なお、本発明の蓋材は、今まで説明してきたように少なくとも封緘部がポリエチレン層からなる紙製容器本体に供することを主眼に開発したものであるが、容器本体としては、紙製容器本体に限るものではない。また、蓋材で容器本体を熱封緘する際に熱伝導性を考慮すると蓋材の総厚さはできるだけ薄い方がよく、実施例で示したように紙(コート紙)とアルミニウム箔との積層についてもポリエチレンを用いて積層するよりも、ウエットラミネーション法で接着剤を用いて積層する方が好ましい。
【0026】
【発明の効果】
本発明の蓋材は、今まで縷々説明したように、紙製容器本体との接着強度が蓋材を開封する時までは外圧に耐えるに十分なものであって、蓋材を開封する際には、フランジ部等を損傷(紙剥け)することがなく、さらに、高温環境下においても自然に開封することがないという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる蓋材の基本構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 蓋材
2 アルミニウム箔
3 熱接着性樹脂層
30 下地層
35 ホットメルト層
Claims (2)
- 内面がポリエチレン層で被覆された紙製容器本体のフランジ部に熱接着される蓋材であって、
前記蓋材が、アルミニウム箔の一方の面に、下地層とホットメルト層との2層からなる熱接着性樹脂層を前記ホットメルト層が表出するように積層した構成を少なくとも有し、前記下地層がポリエチレンと、1種以上の他のポリマーであるポリブテンとのポリマーアロイで形成されており、前記フランジ部において前記下地層および前記ホットメルト層が前記紙製容器本体のポリエチレン層と剥離可能に熱接着されることを特徴とする蓋材。 - 前記アルミニウム箔の他方の面に基材層を積層したことを特徴とする請求項1記載の蓋材。
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