JP4397311B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物に関し、詳しくは、成形品の外観又はタルクの分散性及び押出加工性(押出生産性及び押出作業性の総称、以下同じ。)に優れるだけでなく、曲げ弾性率や衝撃強度等の機械的特性や色調も改善された、顆粒状タルク配合の熱可塑性樹脂組成物に関する。
一般的に、熱可塑性樹脂は、引張り強さや曲げ強さ等の機械的性質、電気的性質、軽量性、成形加工性等に優れているので、電気・電子・OA機器、自動車、建材、農業用資材、雑貨等の幅広い分野で使われている。しかしながら、熱可塑性樹脂だけでは曲げ弾性率等の剛性、寸法安定性、耐熱性が不足することが多く、加えて外観や耐衝撃性が良好なものが求められており、耐衝撃性に関しては、特にOA機器や自動車外装・外板分野ではアイゾッド衝撃強度だけでなく面衝撃強度の良好なものが求められている。
これらの問題点を解決するために、熱可塑性樹脂に小粒子径の無機フィラーを配合することが多数提案されているが、熱可塑性樹脂組成物中における無機フィラーの分散不良や外観不良等の新たな問題が発生し、さらに、単に熱可塑性樹脂に無機フィラーを配合した場合、粉塵の発生による作業環境の汚染、ホッパーでの詰まり、押出機への食い込み不良等、押出加工性の低下が起こり、満足できる小粒子径無機フィラー配合熱可塑性樹脂組成物は開発されていなかった。
このような押出加工性や分散性等の問題解決のため、(A)熱可塑性樹脂及び(B)嵩比重0.4〜0.9のタルクより実質的になり、(A)100重量部に対して(B)1〜100重量部である樹脂組成物が提案され、高嵩比重のタルクの具体的な製法として、従来の嵩比重0.1〜0.3のタルクを機械的に圧縮して嵩比重0.4〜0.9のタルクを得る方法(特許文献1)、成形品の光沢や耐熱性、機械物性、成形性にも優れたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物として、(A)特定のポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部に対し、(B)ポリカーボネート樹脂15〜40重量部、及び(C)嵩比重0.4以上の圧縮微粉タルク5〜50重量部を添加配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物(特許文献2)が開示されているが、いずれの場合もタルクを機械的に圧縮する時にタルクが微粉化されたり、樹脂と嵩比重0.4以上のタルクの混合作業や移し替え作業中に、平均粒径の小さいタルクの飛散・粉塵の発生により作業環境が悪化する等、押出加工性及び分散性の問題を完全に解決することはできなかった。
また、特開2002−220549号公報(特許文献3)には、平均一次粒子径が0.01〜20μmの無機質充填剤粒子と、バインダとからなり、見掛け密度が0.1〜3.0g/ml、破壊率が5〜80重量%である顆粒状無機質充填剤を配合した樹脂組成物が開示され、バインダとしてベントナイトを2.5重量%〜10重量%用いて顆粒化した顆粒状タルクとポリプロピレンからなる樹脂組成物が開示されている。ベントナイトを2.5重量%以上用いて顆粒状にしたタルクは、押出加工性に優れるものの、特にエンジニアリングプラスチックスの場合には次のような問題があり、タルク分散性の問題、面衝撃強度や色調の問題を完全に解決することはできなかった。
1)バインダとしてベントナイトを比較的多く用いた顆粒状タルクは、特にエンジニアリングプラスチックスの場合、溶融混練温度や成形加工温度が高いので、ベントナイトによる樹脂の分解やベントナイト中の不純物による樹脂の分解が生じ、色調不良を招くことがあった。
2)バインダとしてベントナイトを比較的多く用いて破壊率を低くした顆粒状タルクは、押出機中で十分に混練を行わないとタルクの分散不良による成形品の外観不良、機械的特性が不十分等の問題が生じることがあった。
3)押出作業性や樹脂成分との分級防止のため樹脂成分とタルクを予備混合せずに単独に混練押出機に投入し溶融混練する場合や、機械的特性向上のため二種以上の樹脂成分を溶融混練させた溶融物にタルクを配合し溶融混練する場合にタルクの分散不良による成形品の外観不良、機械的特性が不十分等の問題があった。
特許文献3には、好ましいバインダ量として0.1〜20重量%であることが記載され、バインダとしてベントナイトが好ましいことが記載されているが、上述の問題に関しては具体的記載や言及もなかった。
特開平8−176339号公報 特許第3281269号公報 特開2002−220549号公報
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点、特に溶融混練温度や成形加工温度の高いポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイドからなる群より選ばれる少なくとも一種のエンジニアリングプラスチックス、又はこれらと他の熱可塑性樹脂とからなる樹脂成分に、小粒子径のタルクを配合した組成物における問題点、すなわち、
1)熱可塑性樹脂組成物中のタルクの分散不良による、成形品の外観不良、
2)ホッパーでの詰まり、押出機への食い込み不良等による押出生産性の低下、及び
3)熱可塑性樹脂との混合作業や移し替え作業中における、タルクの飛散・粉塵の発生による押出作業性の悪化
を完全に解決し、更に、タルクの分散性、曲げ弾性率や衝撃強度等の機械的特性及び色調も改善された、顆粒状タルク配合の熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、小粒子径のタルクについて、特定のバインダを特定量用いて顆粒状にすることで、押出加工性に優れるだけでなく、外観や機械的特性及び色調も改善できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は、熱可塑性樹脂(A)に、平均一次粒子径が0.1〜10μmのタルク(B)とベントナイト(C)からなる顆粒状タルク(D)を、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、1〜100重量部の比率で配合してなる組成物において、熱可塑性樹脂(A)が、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール及びポリフェニレンルファイドからなる群より選ばれた少なくとも一種のエンジニアリングプラスチックス、又はこれらと他の熱可塑性樹脂とからなり、ベントナイト(C)量がタルク(B)に対して0.05〜1.9重量%であり、且つ、顆粒状タルク(D)の嵩密度が0.4〜1.5g/mlであることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物にある。
本発明の別の要旨は、熱可塑性樹脂(A)と顆粒状タルク(D)とを、予備混合せずにそれぞれ単独で混練押出機に投入し、溶融混練して製造した上記熱可塑性樹脂組成物にある。
本発明のさらに別の要旨は、二種以上の熱可塑性樹脂(A)を予め溶融混練させ、その溶融混練物に顆粒状タルク(D)を配合し溶融混練して製造した上記熱可塑性樹脂組成物にある。
本発明によれば、タルクの分散性及び押出加工性が向上し、外観の良好な成形品を得ることができるだけでなく、剛性、耐衝撃性に優れ、色調が改善された、品質の安定した熱可塑性樹脂組成物を提供することができ、機械的特性、寸法安定性、外観の要求される成形部品として、例えば、電気・電子・OA機器、自動車、建材、雑貨等の各種分野で好適に使用でき、特にOA機器や自動車外装・外板部品などの面衝撃強度が重要な用途において好適に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
熱可塑性樹脂(A)
本発明で用いる熱可塑性樹脂(A)は、荷重撓み温度や機械的強度に優れ、溶融混練温度や成形加工温度の高い、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール及びポリフェニレンサルファイドからなる群より選ばれた少なくとも一種のエンジニアリングプラスチックス、又はこれらと他の熱可塑性樹脂とからなり、好ましい熱可塑性樹脂(A)は、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル及びポリフェニレンエーテルからなる群より選ばれた少なくとも一種のエンジニアリングプラスチックス、又はこれらとスチレン系重合体及び/又はオレフィン系重合体とからなる。
[ポリアミド]
本発明で用いるポリアミドは、ポリマー主鎖に−CO−NH−結合を有し、加熱溶融できるものをいう。ポリアミドとしては、3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、又は、二塩基酸とジアミン等の重縮合によって得られるポリアミドを用いることができ、具体例としてε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドン等の重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン等のジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸等の二塩基酸と重縮合せしめて得られる重合体又はこれらの共重合体が挙げられる。ポリアミドの代表的なものとして、ポリアミド−4、ポリアミド−6、ポリアミド−12、ポリアミド−6・6、ポリアミド−4・6、ポリアミド−6T、ポリアミド−MXD6等の重合体やポリアミド−6/6・6、ポリアミド−6/12、ポリアミド−6/6T、ポリアミド−6T/6I等の共重合体が挙げられ、複数種のポリアミド を用いることもできる。中でも好ましいのは、ポリアミド−6、ポリアミド−6・6、ポリアミド−MXD6であり、これらとポリアミド−6/6・6、ポリアミド−6T/6Iを併用することもできる。ポリアミドは、相対粘度が2.0〜7.0(23℃の温度で、98重量%濃硫酸中、1重量%濃度で測定)の範囲のものが好ましく、さらに好ましくは2.2〜5.0のものである。また、末端基の濃度としては、末端カルボキシル基含量が100μeq/g以下のものが好ましく、末端カルボキシル基含量と末端アミノ基含量の比(末端カルボキシル基含量/末端アミノ基含量)が0.8〜4の範囲のものが好ましい。この比が0.8未満では流動性が不十分となり、4を超えると耐衝撃性が不十分となる。
[ポリカーボネート]
本発明で用いるポリカーボネートは、ポリマー主鎖に−O−CO−O−結合を有し、加熱溶融できるものをいう。その代表的なものとしては、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族−芳香族ポリカーボネート等が挙げられ、中でも芳香族ポリカーボネートが好ましい。芳香族ポリカーボネー卜としては、芳香族ヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸のジエステルと反応させることによって得られる、分岐していてもよい熱可塑性の芳香族ポリカーボネート重合体又は共重合体である。芳香族ポリカーボネートの製造法は特に限定されるものではなく、従来から知られているホスゲン法(界面重合法)又は溶融法(エステル交換法)等によって製造することができる。溶融法で製造された芳香族ポリカーボネートは、末端のOH基量を50〜1500の範囲内に調整したものであってもよい。末端のOH基量は、Makromol.Chem.88,215(1965)に記載の四塩化チタン/酢酸法により求めることができる。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノ一ル、4,4−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。中でも好ましいのは、ビスフェノ一ルAである。この樹脂の難燃性を一層高める目的で、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムを1個以上結合させた化合物、及び/又は、シロキサン構造を有する両未端フェノール性OH基を含有したポリマー又はオリゴマー等を、少量共存させることができる。
芳香族ポリカーボネートの分子量には特に制限はないが、溶液粘度から換算した粘度平均分子量で、10,000〜35,000の範囲のものが好ましく、更に好ましくは15,000〜30,000の範囲のものである。ここで粘度平均分子量[M]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、オストワルド粘度計を用いて温度20℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、次のSchnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−40.83、から算出される値を意味する。ここで極限粘度[η]とは各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、
Figure 0004397311
により算出した値である。
[ポリエステル]
本発明で用いるポリエステルは、ポリマー主鎖に−CO−O−結合を有し、加熱溶融できるものをいう。その代表的なものとしては、ジカルボン酸又はその誘導体、例えば低級アルキルエステル、酸ハライド、酸無水物等と、グリコール又は二価フェノールとを縮合させて製造される飽和ポリエステル類、及び、ラクトンの開環重合によって製造される飽和ポリエステル類が挙げられる。具体的には、単独重合体では、ポリアルキレンテレフタレート類(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)等の縮合重合体、及び、ポリピバロラクトン、ポリ(ε−カプロラクトン)等の開環重合体がある。また、共重合体では、アルキレングリコールとパラ−ヒドロキシ安息香酸(PHB)及びテレフタル酸とのコポリエステル、PHB及び6−オキシ−2−ナフトエ酸とのコポリエステルや、p,p’−ビスフェノールとPHB及びテレフタル酸とのコポリエステルである液晶性ポリエステル類等も挙げることができる。これらの中で、ポリアルキレンテレフタレート類(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)等が好適である。
ポリエステルは、フェノールとテトラクロロエタンの1:1(重量比)の溶媒中で、30℃の固有粘度が、0.4〜1.5dl/gの範囲のものが好ましく、さらに好ましくは0.6〜1.3dl/gである。
[ポリフェニレンエーテル]
本発明で用いるポリフェニレンエーテルは、ポリマー主鎖に下記の式[1]で表される繰り返し単位を有し、加熱溶融できる、非晶性の単独重合体又は共重合体をいう。
Figure 0004397311
(式中、Q1 は、各々ハロゲン原子、アルキル基、フェニル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表し、Q2 は、各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表す。)
代表的なものとしては、単独重合体として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられるが、特に、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましく用いられる。また、共重合体として、上記単位と2,3,6―トリメチル―1,4―フェニレンエーテル単位との組合せからなるランダム共重合体等が挙げられ、多くの好適な、単独重合体又はランダム共重合体が、特許、文献に記載されており、分子量、溶融粘度及び/又は耐衝撃強度等の特性を改良する分子構成部分を含むポリフェニレンエーテルも、また好適である。
ポリフェニレンエーテルは、クロロホルム中で、30℃の固有粘度が0.2〜0.6dl/gの範囲のものが好ましく、さらに好ましくは0.3〜0.5dl/gである。
[ポリアセタール]
本発明で用いるポリアセタールは、ポリマー主鎖に−CH2 −O−結合を有し、加熱溶融できるものをいう。その代表的なものとしては、オキシメチレン基(−CH2 O−)のみを構成単位として含むポリアセタールホモポリマーと、該オキシメチレン基を主たる構成単位とし、炭素数2〜6程度のオキシアルキレン単位を含むポリアセタールコポリマーが挙げられ、その数平均分子量は5,000〜500,000、好ましくは10,000〜50,000である。ポリアセタールコポリマーのオキシメチレン基とオキシアルキレン単位の構成割合は任意であり、オキシアルキレン単位を構成する分子構造は2種類以上であってもよい。更に、ポリアセタールコポリマーの重合形態も、ランダム、ブロック、グラフト等任意であり、加熱により溶融可塑化可能であれば、如何なる重合形態であっても構わない。
[ポリフェニレンサルファイド]
本発明で用いるポリフェニレンサルファイドは、ポリマー主鎖に下記の式[2]で表される繰り返し単位を有し、加熱溶融できる、結晶性の単独重合体又は共重合体をいう。
Figure 0004397311
ポリフェニレンサルファイドの製造法としては、p−ジクロロベンゼンを、硫黄と炭酸ソーダの存在下に重合させる方法、極性溶媒中で硫化ナトリウム、水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウム、又は硫化水素と水酸化ナトリウムの存在下で重合させる方法、p−クロロチオフェノールを自己縮合させる方法等が挙げられる。ポリフェニレンサルファイドは、上記式[2]で示される繰り返し単位からなる単独重合体、又は、これを主構成成分(80モル%以上)とし、他の繰り返し単位の一種又は二種以上を20モル%以下の割合で含む共重合体が挙げられる。
[スチレン系重合体]
本発明で、上記各種のエンジニアリングプラスチックスと組み合わせて用いてもよい、スチレン系重合体としては、例えば、ポリスチレン(PS)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体(AES)、アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル共重合体(ASA)、アクリロニトリル−マレイミド−ブタジエン−スチレン共重合体(AMBS)、スチレン系重合体ブロックAと共役ジエン系化合物の重合体ブロックBとのブロック共重合体(SBR、SBS等)、スチレン系重合体ブロックと共役ジエン系化合物の重合体ブロックとのブロック共重合体の水素添加物(SEBS、SEPS、SEEPS、SEP等)が挙げられる。これらのスチレン系重合体は、上記各種のエンジニアリングプラスチックスとの組み合わせの中で、最終組成物の機械的特性を損なわない範囲の量で使用するのが好ましいが、限定されるものではない。また、これらの中から二種以上併用してもよい。
[オレフィン系重合体]
本発明で、上記各種のエンジニアリングプラスチックスと組み合わせて用いてもよい、オレフィン系重合体としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレンと他の共重合可能な単量体との共重合体(エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等)等がある。これらのオレフィン系重合体は、上記各種のエンジニアリングプラスチックスとの組み合わせの中で、最終組成物の機械的特性を損なわない範囲の量で使用するのが好ましいが、限定されるものではない。また、これらの中から二種以上併用してもよい。
本発明で用いる熱可塑性樹脂(A)が、2種類以上の熱可塑性樹脂からなるときは、これらの樹脂間に相溶性があることが好ましい。ここでいう相溶性とは、二種類の樹脂成分が相互に親和性を有し、混合物を形成する性質をいう。相溶性を高めるために、例えば、一方の樹脂に官能基(カルボン酸、グリシジル基、ヒドロキシル基等)をもつ化合物(相溶化剤)をグラフト、ブロック化反応することにより、物理的に分散した相の界面特性を変えることことが好ましく、ラジカル発生剤の存在下でグラフト化反応することもできる。これら相溶性を高める方法は、特許、文献に記載されているものを用いることができる。
タルク(B)
本発明で用いるタルク(B)は、平均一次粒子径が0.1〜10μmの範囲のものであり、好ましくは0.1〜5μmの範囲のものである。ここで平均粒子径とは、X線透過による液相沈降方式で測定されたD50をいう。このような測定ができる装置としては、Sedigraph粒子径分析器(Micromeritics Instruments社製、モデル5100)を挙げることができる。タルク(B)の平均一次粒子径が0.1μm未満では、熱可塑性樹脂組成物の機械的強度や寸法安定性に対する改良効果が小さく、10μmを超えると成形品の外観不良が発生し易くなるので好ましくない。
本発明で用いるタルク(B)の化学組成は、含水ケイ酸マグネシウムであり、通常SiO2 を58〜66重量%、MgOを28〜35重量%、H2 Oを約5重量%含んでいる。その他少量成分としてFe2 3 が0.03〜1.2重量%、Al2 3 が0.05〜1.5重量%、CaOが0.05〜1.2重量%、K2 Oが0.2重量%以下、Na2 Oが0.2重量%以下等、含有しており比重は約2.7である。
また、本発明で用いるタルク(B)は、樹脂との親和性を高めるために、その表面がトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのアルコール類、トリエチルアミン等のアルカノールアミン、オルガノポリシロキサン等の有機シリコーン系化合物、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、流動パラフィン等の炭化水素系滑剤、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸、ポリグリセリン及びそれらの誘導体、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニュウム系カップリング剤等のカップリング剤から選ばれる少なくとも1種で処理しておくこともできる。
ベントナイト(C)
本発明でバインダとして用いるベントナイト(C)としては、交換性陽イオンとしてのNaイオンを主とする天然ベントナイト(Na−ベントナイト)、CaイオンやMgイオンを主とする天然ベントナイト(Ca−ベントナイト)、Caベントナイトを人工的にNa交換したベントナイトなどが挙げられるが、湿潤状態下で高い粘結性を示すものであれば特に制限はない。好ましいベントナイトは、水中でベントナイト2gが5ml以上の膨潤容積を示すものであり、さらに好ましくは10ml以上の膨潤容積を示すものである。膨潤容積が大きいベントナイトは、湿潤状態下で高い粘結性を示し、少量でタルクを顆粒状にすることができるので、樹脂への悪影響が少なく好ましい。
顆粒状タルク(D)
本発明で用いる顆粒状タルク(D)は、タルク(B)とバインダであるベントナイト(C)からなる。
顆粒状タルク(D)製造時に使用されるバインダであるベントナイト(C)量は、タルク(B)に対して0.05〜1.9重量%であり、好ましくは0.08〜1.5重量%であり、更に好ましくは0.1〜0.8重量%である。ベントナイト(C)量が0.05重量%未満では、顆粒状タルク(D)と熱可塑性樹脂の予備の混合作業や、溶融混練機等への移し替え作業中に、顆粒状タルクが壊れ、粒径の小さいタルクの飛散・粉塵の発生による作業環境の悪化や、押出加工性の低下を招くので好ましくない。一方、ベントナイト(C)が1.9重量%以上では、顆粒状物が壊れ難く、熱可塑性樹脂成形品中に未分散粒子や凝集粒子として残り、顆粒状タルク(D)の分散性の低下や、本発明に関わる熱可塑性樹脂(A)のように溶融混練温度や成形加工温度が高い場合、溶融熱安定性に悪影響を及ぼし、色調の悪化を招くことがあるので、できるだけ低くすべきである。
顆粒状タルク(D)の嵩密度は、0.4〜1.5g/mlの範囲であり、より好ましくは0.5〜1.3g/mlである。嵩密度が0.4g/ml未満では、押出加工性に劣り、嵩密度が1.5g/mlを超えると、タルク(B)の分散不良に伴う成形品の外観不良や機械的特性不十分等の目的未達が発生するので好ましくない。
ここで、顆粒状タルク(D)の嵩密度は、以下の方法により求めた。
1) 試料を目開きが1.4mmの篩上に乗せ、ハケで均等に軽く掃きながら篩を通す。
2) 上記試料をJIS K5101に規定された嵩密度測定装置に付属する受器に山盛りになるまで投入する。
3) 受器の投入口から上部の山盛りになった試料をヘラで削り取り、受器内の試料の重量を測定し、下式にて嵩密度を算出する。
嵩密度(g/ml)=受器内の試料の重量(g)/受器の容量(ml)
また、本発明で用いる顆粒状タルク(D)は、破壊率が好ましくは81〜100重量%の範囲であり、更に好ましくは90〜100重量%の範囲のものである。破壊率が十分大きくないと、組成物中でタルク(B)の分散不良、成形品の外観不良、機械的特性不十分等の目的未達が発生する。なお、顆粒状タルク(D)の破壊率は、バインダ含有率や製造条件により調整できる。
ここで、本発明において、顆粒状タルク(D)の破壊率は、次のようにして求めた。710μmの標準篩で篩にかけて篩上に残った試料100gを100mmφ×高さ100mmの円筒状の磁性ポットに投入し、35g(3cmφ)の磁性球3個を粉砕メディアとして加え、ポットミルにて75rpmで15分間粉砕する。粉砕された試料を500μmの標準篩にかけ、篩を通過した試料を秤量し、破壊率(重量%)=[篩を通過した試料の重量(g)/試料重量(100g)]×100として求めた。なお、破壊率が大きい程、顆粒状タルクが壊れやすいことを意味している。
本発明で用いる顆粒状タルク(D)は、その製造方法に特に制限はないが、タルク(B)とベントナイト(C)との混練性を高めるとともに、顆粒製造時における混練物に可塑性を与え、製造を容易にし、かつ、造粒機の摩耗を低減し、さらに顆粒状物の硬さを調製するために湿潤剤を加えることが好ましい。通常、タルク(B)とベントナイト(C)とに潤滑剤を加え、また、必要に応じて分散剤やその他の添加剤を加えて、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機で撹拌しながら混合物とする。この混合物を一軸や二軸等のスクリュー式押出機等で混練後、ストランド状に押出し、カッティングして造粒し、流動式乾燥機やバンドヒーター等を用いて乾燥して、顆粒状タルク(D)を製造する。乾燥した後に分級を行うこともできる。
顆粒状タルク(D)の大きさや形状は、棒状、円柱状、針状、球状、粒状、フレーク状、不定形など特に制限はなく、用途に応じて成形条件や整粒条件により種々のものを製造できる。例えば、棒状または円柱状粒子を製造する場合、スクリーン式押出成形機のスクリーン目開きの大きさを変えることで軸径を適宜設定でき、成形後整粒して所望の軸長に裁断することができる。上記の嵩密度の範囲内であれば、その大きさにも特に制限はないが、溶融混練や成形に用いる樹脂ペレットより小さい方が溶融混練機や成形機で分散する際に有利である。例えば、棒状や円柱状の顆粒タルク(D)では、平均軸径が0.2〜6mm、平均軸長が0. 2〜6mmにするのが好ましく、平均軸径:平均軸長の比が1:0.5〜2の範囲内のものがさらに好ましい。
本発明で用いる潤滑剤としては、水や有機溶媒等があるが、価格や作業性の点から水が好ましく、水にアルコール類を混合しても良い。湿潤剤である水に、予めベントナイトを溶解させたり、懸濁させることも可能で、他にも顆粒状物に必要とする添加剤等、例えば分散剤、界面活性剤、各種合成樹脂用添加剤、染顔料などを溶解または懸濁させて用いることにより、より均一性を高めることができる。また、潤滑剤として水を用いた場合、流動式乾燥機等を用いて含まれた水分を乾燥し、含水率を1%以下にするのが好ましく、さらに好ましくは0.3%以下である。乾燥温度は、80〜150℃が適切であり、好ましくは80〜110℃である。
潤滑剤の配合率は、タルク(B)とベントナイト(C)の合計100重量部に対し、10〜150重量部、好ましくは15〜100重量部、特に好ましくは20〜60重量部である。潤滑剤の配合率が10重量部未満では効果が小さく、150重量部を超えると潤滑剤の除去に時間とエネルギーがかかり過ぎるので好ましくない。
本発明では、顆粒状タルク(D)に分散剤を0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%配合すれば、顆粒タルク(D)の樹脂成形品中での分散性が向上するので好ましい。用いる分散剤は一般に知られるもので良く、例えば前述のようなアルコール類、アルカノールアミン、有機シリコーン系化合物、高級脂肪酸、脂肪酸金属塩、炭化水素系滑剤、塩基性アミノ酸、ポリグリセリン及びそれらの誘導体が挙げられる。本発明においては、これらから選ばれる1種か、あるいは2種以上を用いることができ、前述の表面処理を行ったタルク粒子を用い、さらに分散剤を加えて造粒しても良い。さらに、本発明の顆粒状タルク(D)には、必要に応じて本発明の特徴を損なわない範囲で、分散剤の他に種々の添加剤を配合してもよい。そのような添加剤として酸化防止剤、重金属不活性剤を用いることができ、それらを1種または複数を併用することができる。具体的には、リン酸エステル等の難燃剤、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾヘル等の紫外線吸収剤、フェノール系等の抗菌・抗カビ剤、アニオン系、カチオン系、非イオン系等の帯電防止剤、顔料、染料などが挙げられる。
上記のようにして得られた顆粒状タルク(D)は、前記熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し1〜100重量部配合され、好ましくは5〜90重量部、より好ましくは10〜80重量部配合される。顆粒状タルク(D)の配合率が1重量部未満では、熱可塑性樹脂組成物の寸法安定性や剛性の改良効果が小さく、100重量部を超えると流動性や外観、耐衝撃性が低下するので好ましくない。
熱可塑性樹脂組成物
本発明に関わる熱可塑性樹脂組成物を得るための製造法は、特に限定されるものではないが、溶融混合法が好ましい。溶融混合の代表的な方法として、熱可塑性樹脂について一般に実用されている溶融混練機の使用が挙げられる。例えば、一軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラム等がある。混練押出機を使用する方法によるときは、熱可塑性樹脂(A)と顆粒状タルク(D)とを所定量秤量し、タンブラー等の混合機で予備混合し、溶融混練した後、粒状化することができ、熱可塑性樹脂(A)が二種類以上の成分からなる場合は予め溶融混合し粒状化したものを用いることもできる。別な方法としては、熱可塑性樹脂(A)と顆粒状タルク(D)を予備混合することなく、混練押出機にそれぞれ単独で投入し、溶融混練して粒状化することもでき、タルクの飛散・粉塵の発生による作業環境の悪化を低減できるので押出作業性からは好ましい方法である。また、混練押出機の上流部分に熱可塑性樹脂(A)を投入し、溶融状態で反応させて、続けて混練押出機の中流以降の部分から顆粒状タルク(D)を溶融混練して粒状化することができ、上流部分に熱可塑性樹脂(A)の一部を投入し、溶融状態で反応させて、続けて混練押出機の中流部分から残りの熱可塑性樹脂(A)を投入し、溶融状態で反応させて、下流部分から顆粒状タルク(D)を溶融混練して粒状化することもできる。熱可塑性樹脂(A)が二種類以上の成分からなる場合に、樹脂成分を溶融混練させてから顆粒状タルクを溶融混練するのが機械的特性上好ましいこともある。
本発明に関わる熱可塑性樹脂組成物には、本発明の目的・効果を損なわない範囲で、他の各種樹脂添加剤を配合することができる。配合できる樹脂添加剤としては、例えば、着色剤、可塑剤、滑剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、防錆剤等が挙げられる。また、耐衝撃性を改良するために、エラストマー等の耐衝撃性向上剤を添加することもでき、例えば、ブタジエン系、アクリル系、シリコーン系等のコアシェル型のエラストマーがある。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、剛性等の機械的性質、寸法安定性、外観の要求される製品、例えば電気・電子、OA機器、自動車、建材、雑貨等の幅広い分野で好適に使用できる。これら製品を製造する際には、従来から知られている熱可塑性樹脂の成形法によることができる。成形法としては、例えば、射出成形法、中空成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法等が挙げられる。
以下に本発明を実施例によって、詳しく説明するが、本発明はこれらの範囲内に限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例において部及び%は、特に断りがない限り、重量部及び重量%を意味する。
実施例及び比較例の各樹脂組成物を得るに当たり、次に示す原料を準備した。
(1)熱可塑性樹脂(A)
(a)ポリアミド
ポリアミド6: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ノバミッド1020J、23℃、98重量%濃硫酸中、濃度1重量%で測定したときの相対粘度が3.5、末端カルボキシル基含量/末端アミノ基含量比1.0(以下、PA6−1と略す)
ポリアミド6: カネボウ社製、カネボウナイロンMC112L、23℃、98重量%濃硫酸中、濃度1重量%で測定したときの相対粘度が2.7、末端カルボキシル基含量/末端アミノ基含量比1.3(以下、PA6−2と略す)
ポリアミド6: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ノバミッド1010J、23℃、98重量%濃硫酸中、濃度1重量%で測定したときの相対粘度が2.5、末端カルボキシル基含量/末端アミノ基含量比2.6(以下、PA6−3と略す)
(b)芳香族ポリカーボネート
ビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ユーピロンS−3000FN、粘度平均分子量22,500(以下、PCと略す)
(c)ポリエステル
ポリブチレンテレフタレート: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ノバデュラン5020、フェノールとテトラクロロエタンの1:1(重量比)の溶媒中で、30℃の固有粘度1.2dl/g(以下、PBTと略す)
(d)ポリフェニレンエーテル
ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル: 三菱エンジニアリングプラスチックス社製、30℃クロロホルム中で測定したときの固有粘度が0.40dl/gのもの(以下、PPEと略す)
(e)スチレン系重合体
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂: 日本A&L社製、AT−08(以下、ABSと略す)
スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体: シェル化学社製、クレイトンG1651、スチレン含量33%(以下、SEBS−1と略す)
スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体: シェル化学社製、クレイトンG1652、スチレン含量29%(以下、SEBS−2と略す)
(f)オレフィン系重合体
エチレン−ブテン共重合体: 三井石油化学工業製、タフマーA−4085(以下、EBRと略す)
(2)相溶化剤、ラジカル発生剤
<相溶化剤>
無水マレイン酸: 三菱化学社製、製品名−無水マレイン酸(以下、MAHと略す)
<ラジカル発生剤>
1,3−ビス(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン: 化薬アクゾ社製、パーカドックス14、半減期の10時間後の分解温度121℃(以下、POと略す)
(3)顆粒状タルク(D)
顆粒タルク1: 松村産業社製、MTB−5、平均一次粒子径1.8μm、バインダ種/ベントナイト、ベントナイト量/0.5重量%、潤滑剤/水、含水率/0.15%、嵩密度0.69g/ml、破壊率98重量%、粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm(以下、顆粒タルク1と略す)
顆粒タルク2: 松村産業社製、MTB−10、平均一次粒子径1.8μm、バインダ種/ベントナイト、ベントナイト量/1.0重量%、潤滑剤/水、含水率/0.2%、嵩密度0.69g/ml、破壊率83重量%、粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm(以下、顆粒タルク2と略す)
(4)比較例用タルク
顆粒タルク3: 松村産業社製、MTB−100、平均一次粒子径1.8μm、バインダ種/ベントナイト、ベントナイト量/2.0重量%、潤滑剤/水、含水率/0.2%、嵩密度0.70g/ml、破壊率49重量%、粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm(以下、顆粒タルク3と略す)
微粉タルク: 松村産業社製、ハイフィラー#5000PJ、平均一次粒子径1.8μm、嵩密度0.12g/ml(以下、微粉タルクと略す)
圧縮タルク(機械的に圧縮したタルク): 松村産業社製、ハイフィラー#5000PJチップ、平均一次粒子径1.8μm、嵩密度0.62g/ml(以下、圧縮タルクと略す)
[試験片の作製]
樹脂組成物を、120℃で8時間以上乾燥した後、射出成形機(東芝IS150) を用い、シリンダー温度270℃、金型温度80℃の条件で、1分間サイクルで射出成形して、ASTM試験片、100mm×100mm×1mmの板状成形品、及び、100mmφ×3mmtの円盤状成形品を作成した。
[評価方法]
(1)曲げ弾性率
ASTM D790に準拠して測定した。
(2)耐衝撃性(アイゾット衝撃強度)
ASTM D256に準拠し、厚さが3.2mm、ノッチ付きの試験片で測定した。
(3)耐衝撃性(面衝撃強度)
100mmφ×3mmtの円盤状成形品について、ハイレート衝撃試験機(島津製作所製)を用いて、ポンチ径1/2インチ、サポート径3インチ、打ち抜き速度1m/sにて打ち抜き衝撃試験を行った。破壊エネルギー(単位:J)が大きい程、耐衝撃性に優れている。
(4)色調
射出成形機(東芝IS150)を用い、シリンダー温度270℃、金型温度80℃、1分間サイクルの条件で、100mmφ×3mmtの円盤状通常成形品を作成した。10ショットの通常成形品を作成した後に、シリンダー内に樹脂組成物を4分間滞留した後に、同様にして1分間サイクルで成形した100mmφ×3mmtの円盤状滞留成形品を作成した。円盤状滞留成形品と円盤状通常成形品とを対比し、色調の変化を次の基準に従い目視で評価した。色調の変化のないものを○、やや色調が悪化(黄変)したものを△、色調悪化(黄変)が顕著なもの×とした。
(5)外観
板状成形品の表面外観を目視にて観察し、タルクの凝集物や曇りのないものを○、凝集物が少しあるものを△+、ガスによる曇りやフローマークのあるものを△−、凝集物が多いものを×として評価した。
(6)押出生産性
二軸押出機(日本製鋼所製、TEX30XCT、L/D=42)を用いて、ホッパーでの詰まり、押出機への食い込み不良等の問題がなく、スムーズに押出可能な樹脂組成物の最大吐出量(kg/hr)から以下のようにして評価した。
○:25kg/hr以上、△:15〜25kg/hr、×:15kg/hr以下
(7)押出作業性
移し替え作業や押出機運転中における、樹脂組成物調製時のタルクの飛散・粉塵の発生による作業環境の悪化度合について、周囲の粉塵濃度を測定し、粉塵濃度(mg/m3 )が0.05以下を◎、0.05〜0.1を○、0.1〜0.3を△、0.3以上を×として評価した。なお、粉塵濃度は、柴田科学(株)製のデジタル粉塵計P−5H型使用して測定した。
[実施例1、2及び比較例1〜3]
各成分を表−1に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製、TEX30XCT、L/D=42)を用いて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数300rpmにて溶融混練させて組成物を作成し、得られた物性を表−1に示す。顆粒タルク1〜2を用いた実施例1、2の組成物は、曲げ弾性率、耐衝撃性、外観、色調に優れており、押出加工性にも優れている。これに対し、顆粒タルク3を用いた比較例1の組成物は、耐衝撃性、外観、色調に劣り、微粉タルク、圧縮タルクを用いた比較例2、3の組成物は、機械的特性、外観に劣り、押出加工性が悪い。
[実施例3、4及び比較例4〜6]
表−1に示す割合にてPA6−1とタルクを予備混合せずにそれぞれ単独で上記押出機にフィードして投入し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数300rpmにて溶融混練させて組成物を作成し、得られた物性を表−1に示す。顆粒タルク1、2を用いた実施例3、4の組成物は、機械的特性、押出加工性にも優れているのに対し、顆粒タルク3を用いた比較例4の組成物は耐衝撃性に劣り、微粉タルク、圧縮タルクを用いた比較例5、6の組成物は、機械的特性に劣り、押出加工性が悪い。
Figure 0004397311
[実施例5、6及び比較例7〜9]
PPE、SEBS、MAHを表2に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、上記押出機を用いて、シリンダー温度270℃、スクリュー回転数300rpmにて溶融反応させてペレット化した。次に、このペレットとPA6−2、タルクを表−2に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、上記押出機を用いてシリンダー温度250℃、スクリュー回転数400rpmにて溶融混練させて組成物を作成し、得られた物性を表−2に示す。顆粒タルク1、2を用いた実施例5、6の組成物は、曲げ弾性率、耐衝撃性、外観、色調に優れており、押出加工性にも優れている。これに対し、顆粒タルク3を用いた比較例7の組成物は、耐衝撃性、外観、色調に劣り、微粉タルク、圧縮タルクを用いた比較例8、9の組成物は、機械的特性、外観に劣り、押出加工性が悪い。
[実施例7、8及び比較例10〜12]
PPE、SEBS、MAHを上記と同様にして溶融反応させてペレット化させ、このペレットとPA6−2をタンブラーミキサーで均一に混合した後、上記押出機を用いてシリンダー温度250℃、スクリュー回転数400rpmの条件にて、バレル1より押出機にフィードし溶融混練させ、さらにバレル5よりタルクを押出機にフィードして溶融混練させて組成物を作成した。得られた物性を表−2に示す。実施例7、8の組成物は、曲げ弾性率、耐衝撃性、押出加工性に優れているのに対し、顆粒タルク3、微粉タルク、圧縮タルクを用いた比較例10〜12の組成物は、機械的特性、外観に劣る。
Figure 0004397311
[実施例9〜12及び比較例13〜16]
各成分を表−3に示す割合にてヘンシェルミキサーで均一に混合した後、上記押出機を用いて、シリンダー温度230℃、スクリュー回転数300rpmにて溶融反応させ、中間組成物(X−1)、(X−2)を得た。次に、中間組成物、PA6−3、SEBS−2を表−4に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、上記押出機を用いてシリンダー温度230℃、スクリュー回転数400rpmの条件にて、バレル1より押出機にフィードし溶融混練させ、さらにバレル5よりタルクを押出機にフィードして溶融混練させて組成物を作成した。得られた物性を表−4に示す。
顆粒タルク1、2を用いた実施例9〜12の組成物は、曲げ弾性率、耐衝撃性、外観、色調、押出加工性に優れているのに対し、顆粒タルク3、微粉タルク、圧縮タルクを用いた比較例13〜16の組成物は、機械的特性、外観に劣る。
Figure 0004397311
Figure 0004397311
[実施例13〜15及び比較例17〜19]
各成分を表−5に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、上記押出機を用いて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数300rpmにて溶融混合させて組成物を作成し、得られた物性を表−5に示す。顆粒タルク1を用いた実施例13〜15の組成物は、顆粒タルク3を用いた比較例17〜19の組成物に比べ耐衝撃性、外観、色調に優れている。
Figure 0004397311

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂(A)に、平均一次粒子径が0.1〜10μmのタルク(B)とバインダであるベントナイト(C)からなる顆粒状タルク(D)を、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して、1〜100重量部の比率で配合してなる組成物において、熱可塑性樹脂(A)が、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール及びポリフェニレンサルファイドからなる群より選ばれた少なくとも一種のエンジニアリングプラスチックス、又はこれらと他の熱可塑性樹脂とからなり、ベントナイト(C)量がタルク(B)に対して0.05〜1.9重量%であり、且つ、顆粒状タルク(D)の嵩密度が0.4〜1.5g/mlであることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 熱可塑性樹脂(A)が、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル及びポリフェニレンエーテルからなる群より選ばれた少なくとも一種のエンジニアリングプラスチックス、又はこれらとスチレン系重合体及び/又はオレフィン系重合体とからなることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 顆粒状タルク(D)が、タルク(B)とベントナイト(C)に潤滑剤として水を加えて製造したことを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 顆粒状タルク(D)の破壊率が、81〜100重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. タルク(B)の平均一次粒子径が0.1〜5μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. ベントナイト(C)の量が、タルク(B)に対して0.1〜0.8重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 顆粒状タルク(D)の破壊率が、90〜100重量%であることを特徴とする請求項4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 熱可塑性樹脂(A)と顆粒状タルク(D)とを、予備混合せずにそれぞれ単独で混練押出機に投入し、熱可塑性樹脂(A)が溶融した状態で混練(以下、「溶融混練」という)して製造することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 二種以上の熱可塑性樹脂(A)を予め溶融混練させ、その溶融混練物に顆粒状タルク(D)を配合し溶融混練して製造することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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