JP4378653B2 - 物品搬送装置 - Google Patents
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Description
そして、物品支持部に支持された物品を取り出すときには、物品移載用停止位置に移動体を移動させて載置体を突出させる。このとき、物品を適正に取り出す為には、突出された載置体に対して、物品支持部に支持された物品の姿勢及び位置が適正な姿勢及び位置にあることが必要となる。つまり、物品支持部に支持された物品について、平面視における基準姿勢(例えば、移動経路の長手方向に平行又は略平行な姿勢)であり、移動経路の長手方向における基準位置(例えば、移動経路の長手方向において突出された載置体の中心と物品支持部に支持された物品の中心とが上下に重複する位置)に位置し、且つ、載置体の出退方向における基準位置(例えば、載置体の出退方向において突出された載置体の中心と物品支持部に支持された物品の中心とが上下に重複する位置)に位置することが必要である。
しかしながら、物品支持部の据付誤差等により予め定めた位置からずれて物品支持部が設置されることがあるので、単に、予め設定した物品移載用停止位置に移動体を移動させて載置体を予め設定した突出量だけ突出させるだけでは、突出された載置体に対して物品支持部に支持された物品の姿勢及び位置を適正な姿勢及び位置にすることができないことがある。
そして、この従来の物品搬送装置では、運転制御手段が、物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量に基づいて、物品支持部に対する物品移載用停止位置、載置体の突出量、及び、載置体の出退方向の夫々を補正することにより、突出された載置体に対して物品支持部に支持された物品の姿勢及び位置を適正な姿勢及び位置として、物品支持部に支持された物品を適正に取り出すようにしている。
従来の物品搬送装置では、各センサーが、投光した光が物品にて遮光されることにより物品の端縁を検出するものである。したがって、物品支持部に支持する物品の種類としては、透明なものではなく、投光した光を確実に遮光する種類であることが必要である。また、平面視における物品の形状は、各センサーにてその物品の端縁を検出することにより、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めることができるような形状であることが必要となる。
したがって、上記従来の物品搬送装置では、物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めることができる物品の種類や形状が限られたものとなっている。
前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を検出するための物品状態検出センサーが、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品に備えされた被検出体を検出作用する状態で、前記載置体に設けられ、前記運転制御手段が、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品状態検出センサーにて検出される情報に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成され、
前記物品状態検出センサーが、前記移動経路の長手方向に並ぶ一対の検出部を備えて構成され、前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に平行な長手方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な長手方向基準線情報、及び、前記移動経路の長手方向と直交する方向に平行な直交方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な直交方向基準線情報を表示するように構成され、前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に間隔を隔てて一対設けられ、前記一対の被検出体のそれぞれが、前記載置体の出退方向で引退側に前記移動経路の長手方向に幅広の幅広部分を備え、かつ、前記載置体の出退方向で突出側に前記移動経路の長手方向に幅狭の幅狭部分を備えて構成され、前記長手方向基準線が、前記幅広部分における前記載置体の出退方向の引退側端部に位置して前記移動経路の長手方向に平行な直線にて形成され、前記直交方向基準線が、前記幅狭部分における側端部に位置して前記移動経路の長手方向に直交する直線にて形成され、前記運転制御手段が、前記載置体を突出作動させるときに、前記一対の検出部のうちの一方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量と他方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量との差に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、及び、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量を求め、且つ、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させた状態において前記移動体を前記移動経路の長手方向に移動させたときに、前記一対の検出部のうちの少なくとも一方が前記直交方向基準線を検出するときの前記移動体についての移動量に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成されている点にある。
本発明に係る物品搬送装置の第2特徴構成は、水平又は略水平方向に沿う移動経路に沿って移動される移動体に、物品を載置支持する載置体が昇降並びに出退操作自在に設けられ、前記移動経路に沿って位置する物品支持部に対する物品移載用停止位置に前記移動体を移動させるように前記移動体の移動を制御し、且つ、前記移動体が前記物品移載用停止位置に停止する状態において前記物品支持部に支持された物品を取り出す又は前記物品支持部に物品を卸すように前記載置体の出退及び昇降を制御する運転制御手段が設けられた物品搬送装置において、
前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を検出するための物品状態検出センサーが、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品に備えられた被検出体を検出作用する状態で、前記載置体に設けられ、前記運転制御手段が、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品状態検出センサーにて検出される情報に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成され、前記物品状態検出センサーが、前記移動経路の長手方向に並ぶ一対の検出部を備えて構成され、前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に平行な長手方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な長手方向基準線情報、及び、前記移動経路の長手方向と直交する方向に平行な直交方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な直交方向基準線情報を表示するように構成され、前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に間隔を隔てて一対設けられ、前記一対の被検出体のそれぞれが、前記載置体の出退方向で引退側に前記移動経路の長手方向に幅広の幅広部分を備え、かつ、前記載置体の出退方向で突出側に前記移動経路の長手方向に幅狭の幅狭部分を備えることで、前記載置体の出退方向の突出側が幅狭で且つ前記載置体の出退方向の引退側が幅広のL状に形成され、前記長手方向基準線が、前記幅広部分における前記載置体の出退方向の引退側端部に位置して前記移動経路の長手方向に平行な直線にて形成され、前記直交方向基準線が、前記幅狭部分のうち前記一対の被検出体が向かい合う側端部に位置して前記移動経路の長手方向に直交する直線にて形成され、前記一対の検出部のそれぞれが、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに、前記基準姿勢で前記基準位置に位置する物品の前記一対の被検出体のそれぞれにおける前記長手方向基準線よりも前記移動経路の長手方向に設定移動距離だけ離れた位置で前記一対の被検出体における前記幅狭部分のそれぞれを検出作用する状態で、前記載置体に設けられ、前記運転制御手段が、前記載置体を突出作動させるときに、前記一対の検出部のうちの一方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量と他方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量との差に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、及び、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量を求め、且つ、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させた状態において前記移動体を前記移動経路の長手方向に移動させたときに、前記一対の検出部のうちの少なくとも一方が前記被検出体の前記幅狭部分を検出しない状態から検出する状態に変化することにより前記直交方向基準線を検出するときの前記移動体についての移動量に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成されている点にある。
しかも、物品状態検出センサーは、載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに被検出体を検出するので、載置体の出退範囲の中間等に被検出体を検出するものと比べて、実際に物品支持部に支持された物品を取り出すように載置体を突出させた状態において、物品状態検出センサーにて被検出体を検出することができる。したがって、実際の動作に対応させたときの情報を物品状態検出センサーにて得ることができ、物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を正確に求めることができる。
したがって、運転制御手段が、載置体を突出作動させるときに、一対の検出部のうちの一方が長手方向基準線を検出するときの突出量と他方が長手方向基準線を検出するときの突出量との差を捉えることにより、物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、及び、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量を的確に求めることができる。
したがって、運転制御手段が、載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させた状態において移動体を前記移動経路の長手方向に移動させたときに、一対の検出部のうちの少なくとも一方が直交方向基準線を検出するときの移動体についての移動量を捉えることにより、物品支持部に支持された物品についての、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を的確に求めることができる。
前記物品載置部は、その物品載置部に物品を搬入する搬入装置や物品載置部から物品を搬出する搬出装置に対して位置を調整する必要があるので、物品収納部に比べて、予め定めた位置からずれた状態で設置される可能性が高くなる。したがって、物品載置部に支持される物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めることができるので、予め定めた位置からずれた状態で設置された物品載置部に支持された物品の取り出しを適正に行うことができ、特に有用なものとなる。
そして、運転制御手段が、物品支持部に対する物品移載用停止位置、載置体の突出量、及び、載置体の出退方向の夫々を補正した状態において、移動体の移動、載置体の出退及び昇降を制御して、物品支持部に支持された物品の取り出しを行うので、その物品の取り出しを適正に行うことができる。
したがって、実際に搬送する物品を用いなくても、物品支持部にダミー物品を支持させるだけで、その物品支持部に支持される物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めることができる。
この自動倉庫は、図1及び図2に示すように、クリーンルーム内に設置されており、物品収納部1を縦横に並べて複数備えた物品収納棚2と、物品収納棚2の前方の移動空間3を移動して物品収納部1に支持された物品4を取り出す又は物品収納部1に物品4を卸す作業を行う物品搬送装置としてのスタッカークレーン5とが設けられている。
そして、図示は省略するが、クリーンルームでは、天井部から複数の孔部が形成された床部に向けて浄化空気を通風して浮遊する塵埃を床部の下方に排出するように構成されている。前記物品4は、例えば、複数のガラス基板を収納した収納カセットにて構成されている。
また、物品搬出入部8の他に、物品4に対して所定の処理を行う物品処理設備9との間で物品4の搬出入を行うための物品搬出入用の物品載置部10が設けられている。この物品載置部10は、図1に示すように、物品収納棚2における一番下段に相当する物品収納部1に代えて備えられている。そして、物品処理設備9が、物品収納棚2の前後幅方向において物品収納棚2に隣接する箇所に設けられ、物品載置部10が、物品収納棚2の前後幅方向において物品処理設備9に隣接する箇所に設けられている。
前記位置規制装置43は、フローティングユニット42にて載置支持された平面視矩形状の物品4の対角線上に位置する2箇所に相当する位置に、物品4の対角線方向に沿って互いに向かい合う方向に物品4を押し操作して授受用適正位置に位置規制する一対の押し操作部49を備えて構成されている。
前記スタッカークレーン5は、走行台車12の走行作動、昇降台14の昇降作動、及び、物品移載装置15の移載作動により、物品収納部1、物品搬出入部8、及び、物品載置部10に支持された物品4を取り出す又は物品収納部1、物品搬出入部8、及び、物品載置部10に物品4を卸すように構成されている。
そして、物品支持部41が、物品収納部1、物品搬出入部8、及び、物品載置部10を含めて構成されている。
前記昇降用ワイヤ17の夫々は、昇降マスト13の上部に設けられた案内プーリ18に巻き掛けられて、走行台車12の端部に装備した巻き取りドラム20に巻回されている。
前記巻き取りドラム20の夫々には、インバータ式の昇降用電動モータ21が設けられている。そして、2つの昇降用電動モータ21が同期して正逆に回転駆動することにより、一対の昇降用ワイヤ17の繰り出し操作や巻き取り操作を行い、昇降台14を昇降作動させるように構成されている。
前記リンク機構30は、旋回台28に対して基端部が第2上下軸心P2周りで回動自在に連結された一対の操作リンク32、及び、その操作リンク32の先端部に対して第3上下軸心P3周りで回動自在に連結され且つ載置体29に対して第4上下軸心P4周りで回動自在に連結された揺動リンク33を備えている。
このようにして、一対の出退用電動モータ34が同期して作動することにより、リンク機構30を操作して載置体29を突出作動又は引退作動させるように構成されている。
前記基準旋回位置検出センサー35については、図示は省略するが、投受光式のセンサーにて構成されている。そして、基準旋回位置検出センサー35は、旋回台28に設置された被検出板にて投光した光が遮光されることにより、旋回台28の旋回位置が第1基準旋回位置又は第2基準旋回位置であることを検出するように構成されている。
また、旋回用電動モータ31には、基準旋回位置検出センサー35にて第1基準旋回位置又は第2基準旋回位置を検出してからの旋回台28の旋回量を検出することにより旋回台28の旋回位置を検出する旋回用ロータリエンコーダ38が設けられている。
前記突出状態検出センサー36及び引退状態検出センサー37については、基準旋回位置検出センサー35と同様に、投受光式のセンサーにて構成されており、操作リンク32の基端部に設置された被検出板にて投光した光が遮光されることにより、突出状態又は引退状態であることを検出する。
また、出退用電動モータ34には、突出状態検出センサー36にて突出状態を検出してからの載置体29の引退量又は引退状態検出センサー37にて引退状態を検出してからの載置体29の突出量を検出することにより、載置体29の出退位置を検出する出退用ロータリエンコーダ39が設けられている。
前記昇降制御部40bは、昇降用電動モータ21を作動させて昇降台14を昇降作動させ、昇降用レーザ測距計23にて検出される昇降台14の昇降位置が昇降台14の昇降方向における物品移載用停止位置になると、昇降用電動モータ21を作動停止させて昇降台14の昇降方向における物品移載用停止位置に物品移載装置15を位置させる。ちなみに、物品支持部5に物品4を卸すときには、物品支持部5に支持された物品4を取り出すときよりも、昇降台14の昇降方向における物品移載用停止位置が設定距離だけ上方側に設定されている。
そして、移載制御部40cは、載置体29を突出作動させた後、昇降制御部40bにて設定距離だけ昇降台14を上昇させることにより、物品支持部5に支持された物品4を載置体29に載置支持させる。その後、移載制御部40cは、出退用電動モータ34の作動を制御して載置体29を引退作動させる。このとき、引退状態検出センサー37にて引退状態を検出すると、載置体29の引退作動を停止させる。
しかしながら、物品支持部41の据付誤差等により予め定めた位置からずれて物品支持部41が設置されることがあるので、物品支持部41に支持された物品4についての、平面視における基準姿勢からの傾き、走行レール11の長手方向における基準位置からのズレ量、及び、載置体29の出退方向における基準位置からのズレ量を求めるようにしている。
前記被検出体45は、走行レール11の長手方向に平行な長手方向基準線47を示し且つ一対の検出部46が検出自在な長手方向基準線情報、及び、走行レール11の長手方向と直交する方向に平行な直交方向基準線48を示し且つ一対の検出部46が検出自在な直交方向基準線情報を表示するように構成されている。そして、被検出体45は、載置体29の出退方向の突出側が幅狭で且つ載置体29の出退方向の引退側が幅広のL状に形成されており、走行レール11の長手方向に間隔を隔てて一対設けられている。また、長手方向基準線47が、被検出体45の幅広部分のうち、載置体29の出退方向の突出側端部に位置する直線にて形成されており、且つ、直交方向基準線48が、被検出体45の幅狭部分のうち、一対の被検出体45が向かい合う側端部に位置する直線にて形成されている。
図10に示すように、物品支持部41に支持された物品4が平面視における基準姿勢から傾いている場合を考える。物品支持部41に支持された物品4を基準姿勢とするためには、載置体29が昇降台14に引退した引退状態において旋回台28を旋回作動させることになる。そこで、物品支持部41に支持された物品4についての平面視における基準姿勢からの傾きを、物品4を基準姿勢とするために旋回台28を旋回作動させる旋回補正量Pとして求める。
図10において、引退状態において旋回台28を旋回作動させるときの旋回中心をMとしている。
θ1=θ2=arctan(L1/L2) ・・・・・(式1)
ただし、L1は、載置体29を突出作動させるときに、一対の検出部46のうちの一方(図中左側)が長手方向基準線47を検出するときの突出量と他方(図中右側)が長手方向基準線47を検出するときの突出量との差に相当する距離である。L2は、走行レール11の長手方向における一対の被検出体45の設置間隔である。
tanθ1=P/L3 ・・・・・(式2)
ただし、L3は、載置体29が昇降台14に引退した引退状態において旋回台28が旋回作動するときの旋回半径である。
tan(arctan(L1/L2))=P/L3 ・・・・・(式3)
P=(L1/L2)×L3 ・・・・・(式4)
このようにして、運転制御装置40は、載置体29を突出作動させるときに、一対の検出部46のうちの一方が長手方向基準線47を検出するときの突出量と他方が長手方向基準線47を検出するときの突出量との差に基づいて、旋回補正量Pを求めるように構成されている。
前記物品支持部41に支持された物品4を載置体29の出退方向における基準位置とするためには、載置体29の突出量を補正することになる。そこで、物品支持部41に支持された物品4についての載置体29の出退方向における基準位置からのズレ量を、物品4を載置体29の出退方向における基準位置とするための載置体29の出退補正量Qとして求める。
L4=L5−L6 ・・・・・(式5)
ただし、L5は、引退状態から突出状態に切り換えるまでの予め定められた載置体29の突出量である。L6は、引退状態から一対の検出部46の一方(図中右側)が被検出体45の長手方向基準線47を検出するまでの載置体29の突出量である。
L4’=(L5−L6)+L1/2 ・・・・・(式6)
Q=L7−L4’=L7−{(L5−L6)+L1/2} ・・・・・(式7)
ただし、L7は、物品支持部41に支持された物品4を取り出すために、一対の検出部46の一方(図中右側)が被検出体45の長手方向基準線47を検出してから予め設定された載置体29の突出量である。
前記物品支持部41に支持された物品4を走行レール11の長手方向における基準位置とするためには、走行台車9の走行位置を補正することになる。そこで、物品支持部41に支持された物品4についての走行レール11の長手方向における基準位置からのズレ量を、物品4を走行レール11の長手方向における基準位置とするための走行台車9の移動補正量Rとして求める。
そして、運転制御装置40は、ズレ量検出用走行作動において、走行用レーザ測距計27の検出情報に基づいて、被検出体45から外れた位置にあった一方の検出部46が直交方向基準線48を検出するまでの走行台車9の移動距離K2を求め、その移動距離K2に設定移動距離K1に加算することにより移動補正量Rを求めることができる。
この場合には、運転制御装置40は、検出用設定距離と移動距離K2と設定移動距離K1とにより移動補正量Rを求める。
また、被検出体45が走行レール11の長手方向に幅狭の幅狭部分を備え、その幅狭部分の端部に位置する直線を直交方向基準線48としていることから、ズレ量検出用走行作動を行うときの走行台車9の走行距離を極力短くすることができるので、移動補正量Rを求めるための作業にかかる時間の短縮化を図ることができる。
そして、運転制御装置40は、移載制御部40cにて物品移載装置15の移載作動を制御して載置体29を突出作動させて、突出状態検出センサー36にて突出状態を検出するまで載置体29の突出作動を継続させる(ステップ2,3)。
その後、運転制御装置40は、補正用旋回作動を行うことにより物品支持部41に支持された物品4を平面視における基準姿勢とし、補正用出退作動を行うことにより物品支持部41に支持された物品4を載置体29の出退方向における基準位置とする(ステップ6,7)。
そして、運転制御装置40は、ズレ量検出用走行作動を行い、そのときの走行用レーザ測距計27の検出情報に基づいて、移動補正量Rを求める(ステップ8,9)。
そして、実際に搬送する物品4を用いなくても、物品支持部41にダミー物品4aを支持させることにより、その物品支持部41に支持される物品4についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体29の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、走行レール11の長手方向における基準位置からのズレ量を求めることができる。
そして、実際にスタッカークレーン5を稼動させるときには、運転制御装置40が、記憶している補正した載置体29の出退方向、補正した載置体29の突出量、及び、補正した物品移載用停止位置に基づいて、物品支持部41に支持された物品4を取り出すべく、スタッカークレーン5の運転を制御するように構成されている。
(1)上記実施形態では、物品支持部41にダミー物品4aを支持させることにより、その物品支持部41に支持される物品4についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体29の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、走行レール11の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるが、実際に物品支持部41に物品4を支持させることにより、その物品支持部41に支持される物品4についての、平面視における基準姿勢からの傾き、載置体29の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、走行レール11の長手方向における基準位置からのズレ量を求めることができる。
この場合には、実際にスタッカークレーン5を稼動させるときに、物品支持部41に支持される物品4を取り出す作業を行う際に、その物品支持部41に支持される物品4についての旋回補正量P、出退補正量Q及び移動補正量Rを求めることができる。そして、運転制御装置40は、求めた旋回補正量P、出退補正量Q及び移動補正量Rに基づいて、載置体29の出退方向、載置体29の突出量、及び、物品支持部41に対する物品移載用停止位置の夫々を補正して、物品支持部41に支持された物品4の取り出しを行う。
また、昇降台14の昇降位置を検出する検出手段についても、昇降用レーザ測距計23に限らず、適宜変更が可能である。
2 物品収納棚
4 物品
4a 検査用のダミー物品
10 物品載置部
11 移動経路
12 移動体
29 載置体
40 運転制御手段
41 物品支持部
44 物品状態検出センサー
45 被検出体
46 検出部
47 長手方向基準線
48 直交方向基準線
Claims (5)
- 水平又は略水平方向に沿う移動経路に沿って移動される移動体に、物品を載置支持する載置体が昇降並びに出退操作自在に設けられ、
前記移動経路に沿って位置する物品支持部に対する物品移載用停止位置に前記移動体を移動させるように前記移動体の移動を制御し、且つ、前記移動体が前記物品移載用停止位置に停止する状態において前記物品支持部に支持された物品を取り出す又は前記物品支持部に物品を卸すように前記載置体の出退及び昇降を制御する運転制御手段が設けられた物品搬送装置であって、
前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を検出するための物品状態検出センサーが、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品に備えられた被検出体を検出作用する状態で、前記載置体に設けられ、
前記運転制御手段が、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品状態検出センサーにて検出される情報に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成され、
前記物品状態検出センサーが、前記移動経路の長手方向に並ぶ一対の検出部を備えて構成され、
前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に平行な長手方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な長手方向基準線情報、及び、前記移動経路の長手方向と直交する方向に平行な直交方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な直交方向基準線情報を表示するように構成され、
前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に間隔を隔てて一対設けられ、
前記一対の被検出体のそれぞれが、前記載置体の出退方向で引退側に前記移動経路の長手方向に幅広の幅広部分を備え、かつ、前記載置体の出退方向で突出側に前記移動経路の長手方向に幅狭の幅狭部分を備えて構成され、
前記長手方向基準線が、前記幅広部分における前記載置体の出退方向の引退側端部に位置して前記移動経路の長手方向に平行な直線にて形成され、
前記直交方向基準線が、前記幅狭部分における側端部に位置して前記移動経路の長手方向に直交する直線にて形成され、
前記運転制御手段が、前記載置体を突出作動させるときに、前記一対の検出部のうちの一方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量と他方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量との差に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、及び、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量を求め、且つ、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させた状態において前記移動体を前記移動経路の長手方向に移動させたときに、前記一対の検出部のうちの少なくとも一方が前記直交方向基準線を検出するときの前記移動体についての移動量に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成されている物品搬送装置。 - 水平又は略水平方向に沿う移動経路に沿って移動される移動体に、物品を載置支持する載置体が昇降並びに出退操作自在に設けられ、
前記移動経路に沿って位置する物品支持部に対する物品移載用停止位置に前記移動体を移動させるように前記移動体の移動を制御し、且つ、前記移動体が前記物品移載用停止位置に停止する状態において前記物品支持部に支持された物品を取り出す又は前記物品支持部に物品を卸すように前記載置体の出退及び昇降を制御する運転制御手段が設けられた物品搬送装置であって、
前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を検出するための物品状態検出センサーが、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品に備えられた被検出体を検出作用する状態で、前記載置体に設けられ、
前記運転制御手段が、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに前記物品状態検出センサーにて検出される情報に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成され、
前記物品状態検出センサーが、前記移動経路の長手方向に並ぶ一対の検出部を備えて構成され、
前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に平行な長手方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な長手方向基準線情報、及び、前記移動経路の長手方向と直交する方向に平行な直交方向基準線を示し且つ前記一対の検出部が検出自在な直交方向基準線情報を表示するように構成され、
前記被検出体が、前記移動経路の長手方向に間隔を隔てて一対設けられ、
前記一対の被検出体のそれぞれが、前記載置体の出退方向で引退側に前記移動経路の長手方向に幅広の幅広部分を備え、かつ、前記載置体の出退方向で突出側に前記移動経路の長手方向に幅狭の幅狭部分を備えることで、前記載置体の出退方向の突出側が幅狭で且つ前記載置体の出退方向の引退側が幅広のL状に形成され、
前記長手方向基準線が、前記幅広部分における前記載置体の出退方向の引退側端部に位置して前記移動経路の長手方向に平行な直線にて形成され、
前記直交方向基準線が、前記幅狭部分のうち前記一対の被検出体が向かい合う側端部に位置して前記移動経路の長手方向に直交する直線にて形成され、
前記一対の検出部のそれぞれが、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させたときに、前記基準姿勢で前記基準位置に位置する物品の前記一対の被検出体のそれぞれにおける前記長手方向基準線よりも前記移動経路の長手方向に設定移動距離だけ離れた位置で前記一対の被検出体における前記幅狭部分のそれぞれを検出作用する状態で、前記載置体に設けられ、
前記運転制御手段が、前記載置体を突出作動させるときに、前記一対の検出部のうちの一方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量と他方が前記長手方向基準線を検出するときの突出量との差に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、及び、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量を求め、且つ、前記載置体をその出退範囲の突出側限度又はその近くに突出させた状態において前記移動体を前記移動経路の長手方向に移動させたときに、前記一対の検出部のうちの少なくとも一方が前記被検出体の前記幅狭部分を検出しない状態から検出する状態に変化することにより前記直交方向基準線を検出するときの前記移動体についての移動量に基づいて、前記物品支持部に支持された物品についての、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量を求めるように構成されている物品搬送装置。 - 前記物品支持部が、物品収納棚における物品収納部と、その物品収納棚における物品搬出入用の物品載置部とを含むものである請求項1又は2に記載の物品搬送装置。
- 前記載置体が、前記移動体に対して旋回操作自在に構成され、
前記運転制御手段が、前記物品支持部に支持された物品についての、平面視における基準姿勢からの傾き、前記載置体の出退方向における基準位置からのズレ量、及び、前記移動経路の長手方向における基準位置からのズレ量に基づいて、前記物品支持部に対する前記物品移載用停止位置、前記載置体の突出量、及び、前記載置体の出退方向の夫々を補正して、前記物品支持部に支持された物品の取り出しを行うように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品搬送装置。 - 前記物品として、前記被検出体を備えた検査用のダミー物品が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の物品搬送装置。
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