JP4367075B2 - 光硬化性組成物、並びにそれを用いた光硬化性画像形成材料、光硬化性画像形成材、及び画像形成方法 - Google Patents

光硬化性組成物、並びにそれを用いた光硬化性画像形成材料、光硬化性画像形成材、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリント配線板、液晶表示素子、プラズマディスプレイ、大規模集積回路、薄型トランジスタ、半導体パッケージ、カラーフィルター、有機エレクトロルミネッセンス等における導体回路や電極加工基板等の形成のためのエッチングレジスト、メッキレジスト、ソルダーレジスト、カバーレイ等に使用される光硬化性組成物であって、特に、ソルダーレジスト用として、また、紫外から青紫色レーザー光による直接描画に用いるに好適な光硬化性組成物と、その光硬化性組成物を用いた光硬化性画像形成材料、光硬化性画像形成材、及び画像形成方法に関する。
従来より、プリント配線板、液晶表示素子、プラズマディスプレイ、大規模集積回路、薄型トランジスタ、半導体パッケージ、カラーフィルター、有機エレクトロルミネッセンス等における導体回路や電極加工基板等の形成には、例えば、仮支持フィルム上に感光性組成物の塗布液を塗布し乾燥させて感光性組成物層を形成し、その感光性組成物層表面を被覆フィルムで覆ったドライフィルムレジスト材を、その被覆フィルムを剥離して被加工基板上に積層することにより作製した感光性画像形成材、或いは、被加工基板上に直接に感光性組成物の塗布液を塗布し乾燥させて感光性組成物層を形成し、必要に応じてその感光性組成物層表面を保護層で覆うことにより作製した感光性画像形成材を用い、その被加工基板上の感光性組成物層を、回路や電極パターンが描かれたマスクフィルムを通して画像露光した後、仮支持フィルム、或いは保護層を剥離し、露光部と非露光部の現像液に対する溶解性の差を利用して現像処理することによって回路パターンに対応したレジスト画像を形成し、次いで、このレジスト画像をレジストとして被加工基板をエッチング加工、メッキ加工、或いはソルダー加工等した後、レジスト画像を除去することにより、マスクフィルムに描かれた回路や電極パターンを基板上に形成するリソグラフィー法が広く用いられている。
一方、近年、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクフィルムを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから注目されるに到り、それに伴い、リソグラフィー法においてもレーザー光の利用が盛んに研究されている。
ところで、レーザー光は、紫外から赤外領域までの種々の光源が知られているが、画像露光に利用できるレーザー光としては、出力、安定性、感光能力、及びコスト等の点から、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものが主力となっており、例えば、波長488nmのアルゴンイオンレーザー、波長532nmのFD−YAGレーザーを用いたリソグラフィー法は既に実用化に到っている。
しかしながら、従来の感光性組成物は、レーザー光による直接描画法においては、未だ感度が必ずしも充分とは言えず、また、近年のレーザー技術の著しい進歩により、青紫色領域で安定的に発振できる半導体レーザーも利用できるようになったものの、その出力が他の可視領域等に比して低いこともあって、それに対応する感光性組成物の感度、及び現像性等は、直接描画法においてはもとよりリソグラフィー法においても実用化できるレベルには達していないのが現状である。
光硬化性感光性組成物の感度、現像性、及びそれにより形成された画像の耐久性等の改良を目的として、エポキシ樹脂のα,β−不飽和モノカルボン酸付加体に、多価カルボン酸若しくはその無水物を付加させた、アルカリ可溶性の変性エポキシアクリレート樹脂を含有させた感光性組成物、並びに、それをドライフィルムレジスト材として基板上に積層するか、或いはその組成物塗布液を基板上に塗布し乾燥させて感光性組成物層を形成したフォトレジスト用画像形成材を、高圧水銀灯、或いは可視レーザー、或いは赤外レーザーで露光し現像処理する画像形成方法等が知られているが(例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照。)、それら感光性組成物といえども、青紫色領域における感光性組成物としての感度、及び現像性は、依然として改良の余地を残すものであると共に、得られるレジスト材としての耐熱性、及び基板に対する密着性等も不十分であった。
更に、光硬化性感光性組成物において、これら、レジスト材としての耐熱性、及び基板に対する密着性等の改良を目的として、特定の構造のオキセタンと光、或いは熱でカチオンを発生させるオキセタン開始剤と共に、ノボラックエポキシアクリレート酸変性樹脂、エポキシに更にエチレン性不飽和基を有する化合物を含有させた感光性組成物が報告されている(例えば、特許文献4参照。)。また、前記アルカリ可溶性の変性エポキシアクリレート樹脂と共に、エポキシ化合物を含有させた組成物(例えば、特許文献5参照。)、及び、特定の融点を有する結晶性エポキシ化合物を含有させた組成物(例えば、特許文献6参照。)等も提案されている。
しかしながら、本発明者等の検討によると、特許文献4に開示されているオキセタン樹脂含有組成物では、オキセタン用カチオン開始剤が、画像形成用のラジカル重合の反応を抑制し、感度の低下などの問題を起こしやすく、更に、レジスト材としての耐熱性、及び基板に対する密着性も不十分であり、また、特許文献5に開示されるエポキシ化合物では、組成物の塗布液としての経時安定性、及び/又は、ドライフィルムレジスト材としての組成物層の経時安定性が低下し、特許文献6に開示される結晶性エポキシ化合物では、基板に対する密着性が不十分であることが判明した。
特開平5−204150号公報 特開2000−147767号公報 特開2001−228611号公報 特開2001−228610号公報 特開平8−134390号公報 特開平9−185167号公報
本発明は、上記の従来の問題点を解決し、レーザー光に対して高感度であると共に、経時保存安定性、及び基板に対する密着性に優れた光硬化性組成物であって、特に、ソルダーレジスト用として、また、紫外から青紫色レーザー光による直接描画に用いるに好適な光硬化性組成物と、この光硬化性組成物を用いた光硬化性画像形成材料、光硬化性画像形成材、及び画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明の光硬化性組成物は、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分と、下記一般式(I)で表されるオキセタン化合物とを含有することを特徴とする。
(A)エチレン性不飽和化合物
(B)光重合開始剤
(C)不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂を含むアルカリ可溶性樹脂
(D)エポキシ化合物
Figure 0004367075
(上記一般式(I)中、lは0又は1であり、mは0〜2の整数を表し、複数のmは互いに同じでも異なっていても良い。nは1〜1000の整数を表す。
,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜15のアリール基、置換基を有していても良い炭素数4〜15のヘテロ環基、水酸基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアシル基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアシルオキシ基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアルコキシカルボニル基、置換基を有していても良い炭素数7〜15のアリールオキシカルボニル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はフッ素原子を表し、複数のRは互いに同じでも異なっていても良く、複数のRは互いに同じでも異なっていても良い。)
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の化学構造を有するオキセタン化合物と、エポキシ化合物を併用することにより、感光性層の経時安定性に優れ、且つ耐熱性に優れた光硬化性ソルダーレジストインキ組成物を提供することができ、このような組成物を用いることにより、自動露光機或いはヴァイオレットレーザー露光装置を用いた露光が可能となり、プリント配線板上に密着性、はんだ耐熱性、保存安定性等に優れたソルダーレジスト膜を作業性良く形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明で用いる特定化学構造を有するオキセタン化合物は特にエポキシ化合物と混合されると、室温におけるエポキシ化合物の熱重合を抑制する。一方、150℃程度の高温における加熱処理においては、エポキシ化合物と同様高い熱硬化作用を発現する。この室温における安定性と高温における熱硬化は大きくオキセタンの化学構造に依存しており、上記一般式(I)で表される骨格のオキセタン化合物が特に優れた経時安定性と熱硬化特性を有している。
本発明の光硬化性画像形成材料は、仮支持フィルム上に、このような本発明の光硬化性組成物の層が形成されてなることを特徴とする。
本発明の光硬化性画像形成材は、被加工基板上に、このような本発明の光硬化性画像形成材料がその光硬化性組成物層側で積層されてなることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、このような本発明の光硬化性画像形成材の光硬化性組成物層を、波長350〜430nmのレーザー光により走査露光し、現像処理してネガ画像を現出させることを特徴とする。
本発明によれば、レーザー光に対して高感度であると共に、経時保存安定性、及び基板に対する密着性に優れた光硬化性組成物であって、特に、ソルダーレジスト用として、また、紫外から青紫色レーザー光による直接描画に用いるに好適な光硬化性組成物、並びにそれを用いた光硬化性画像形成材料、光硬化性画像形成材、及び画像形成方法が提供される。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明の光硬化性組成物に含まれるオキセタン化合物について説明する。
本発明で用いるオキセタン化合物は、下記一般式(I)で表される特定のポリフェノールオキセタン構造の多環のオキセタン基を有する化合物である。本化合物は、室温で進行するエポキシ化合物とカルボン酸の付加反応の触媒と考えられるアミン化合物、4級アミン化合物などの感光性層中に残留する触媒を捕捉することにより、エポキシ化合物の付加反応を抑制し、室温での経時安定性を向上させる機能を有するものと考えられる。また、この特定のオキセタン構造を有するオキセタン化合物は、熱硬化の過程において、エポキシ化合物と共にアルカリ可溶性樹脂と付加反応し、耐熱性の高いマトリックス構造を形成させる機能を有するものと考えられる。
Figure 0004367075
(上記一般式(I)中、lは0又は1であり、複数のlは互いに同じでも異なっていても良い。mは0〜2の整数を表し、複数のmは互いに同じでも異なっていても良い。nは1〜1000の整数を表す。
,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜15のアリール基、置換基を有していても良い炭素数4〜15のヘテロ環基、水酸基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアシル基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアシルオキシ基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアルコキシカルボニル基、置換基を有していても良い炭素数7〜15のアリールオキシカルボニル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はフッ素原子を表し、複数のRは互いに同じでも異なっていても良く、複数のRは互いに同じでも異なっていても良い。)
なお、R,Rの上記置換基が更に置換基を有する場合、この置換基としては、ヒドロキシ基、アルキル基、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、フッ素原子、水酸基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基等が挙げられる。
上記一般式(I)において、nは好ましくは1〜100、より好ましくは1〜50、特に1〜10であり、mは0又は1である。また、Rは好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、臭素原子、塩素原子又はフッ素原子であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、臭素原子、塩素原子である。
上記一般式(I)で表されるオキセタン化合物は、特に、下記一般式(II)又は一般式(III)で表されることが好ましい。
Figure 0004367075
Figure 0004367075
(上記一般式(II),(III)において、m,n及びRは前記一般式(I)におけると同義であり、好ましいm,n,Rも前記と同様である。)
このようなオキセタン化合物は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
溶媒を除く本発明の光硬化性組成物中の全有機成分(固形分)に占める上記オキセタン化合物の割合は1〜70重量%が好ましく、5〜50重量%が更に好ましい。本発明の光硬化性組成物中のオキセタン化合物の割合が1重量%未満では光硬化性が不十分となり、70重量%を超えると画像形成性が低下する傾向がある。
なお、本発明の光硬化性組成物には、上記の特定構造のオキセタン化合物以外に、必要に応じて光硬化速度の向上、接着性の向上、膜強度の改良等の目的で上記のオキセタン化合物の一部を、他のオキセタン化合物に変更して用いても良い。この場合、併用し得る他のオキセタン化合物としては、例えば、ジャーナル オブ マクロモレキュラー サイエンス A29巻,10号,915頁(1992年)、同A30巻,2&3号,173頁(1993年)、同A30巻,2&3号,189頁(1993年)、特許第2902269号、同第3014251号、同第3403354号、同第3161583号、特開平9−194573号、特開2001−228610号各公報等に記載されている単官能又は多官能のオキセタン化合物を挙げることができる。具体的には、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルメチル)オキセタン、1,4−ベンゼンジカルボン酸 ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル等を挙げることができ、中でもオキセタン残基を1或いは2個有するオキセタン化合物が好ましく、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン及び3−エチル−3−(2−エチルヘキシルメチル)オキセタンが特に好ましい。
上記他のオキセタン化合物も1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
本発明に係る前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と他のオキセタン化合物とを併用する場合、他のオキセタン化合物は本発明の目的を損なわない範囲で、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物の本発明の光硬化性組成物中の好適含有割合のうちの5〜70重量%、特に10〜50重量%を他のオキセタン化合物で置き換えて用いることが好ましい。
本発明の光硬化性組成物ではまた、このようなオキセタン化合物による光硬化速度を高める目的で必要に応じて、画像形成用のラジカル反応を実質的に抑制しない範囲において、カチオン重合開始剤を含有させることができる。
この場合、カチオン重合開始剤としては、公知のヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩及びフェロセン類等を用いることができる。具体例としては、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロボレートが挙げられるが特にこれらに限定されない。市販されているカチオン重合開始剤としては、旭電化工業株式会社製SP−150、SP−170、CP−66、CP−77;日本曹達株式会社製CI−2855、CI−2639;三新化学工業株式会社サンエイドSI−60等が入手可能である。これらは1種又は2種以上の混合物として使用できる。例えばユニオンカーバイド株式会社製のCYRACURE−UVI−6990、UVI−6974等のように混合物として市販されているものもあり、上記化合物と同様に使用可能である。
このカチオン重合開始剤は、画像形成用ラジカル重合系の感度低下、或いは、経時によるカチオン重合開始剤の劣化などの懸念から、無添加とするか、或いは、有機溶剤を除いた本発明の光硬化性組成物の全有機成分(固形分)に対して5重量%以下、特に4重量%以下、とりわけ3重量%以下の範囲で配合するのが好ましい。
以下に、本発明の光硬化性組成物に含まれる(A)〜(D)成分について説明する。
本発明の光硬化性組成物を構成する(A)成分のエチレン性不飽和化合物は、光硬化性組成物が活性光線の照射を受けたときに、後述する(B)成分の光重合開始剤を含む光重合開始系の作用により付加重合し、場合により架橋、硬化するようなラジカル重合性のエチレン性不飽和結合を分子内に少なくとも1個有する化合物である。
本発明におけるエチレン性不飽和化合物としては、エチレン性不飽和結合を分子内に1個有する化合物、例えば、(メタ)アクリル酸〔なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル及び/又はメタクリル」を意味するものとする。〕、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン酸、及びそのアルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、スチレン等、であっても良いが、重合性、架橋性、及びそれに伴う露光部と非露光部の現像液溶解性の差異を拡大できる等の点から、エチレン性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物であることが好ましく、また、その不飽和結合が(メタ)アクリロイルオキシ基に由来するアクリレート化合物が特に好ましい。
エチレン性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物としては、代表的には、不飽和カルボン酸とポリヒドロキシ化合物とのエステル類、(メタ)アクリロイルオキシ基含有ホスフェート類、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とポリイソシアネート化合物とのウレタン(メタ)アクリレート類、及び、(メタ)アクリル酸又はヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とポリエポキシ化合物とのエポキシ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
そのエステル類としては、例えば、前記の如き不飽和カルボン酸と、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(付加数2〜14)、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(付加数2〜14)、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びそれらのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物との反応物、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールプロピレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等、及び同様のクロトネート、イソクロトネート、マレエート、イタコネート、シトラコネート等が挙げられる。
更に、そのエステル類として、前記の如き不飽和カルボン酸と、ヒドロキノン、レゾルシン、ピロガロール、ビスフェノールF、ビスフェノールA等の芳香族ポリヒドロキシ化合物、或いはそれらのエチレンオキサイド付加物との反応物、例えば、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAビス〔オキシエチレン(メタ)アクリレート〕、ビスフェノールAビス〔グリシジルエーテル(メタ)アクリレート〕等、また、前記の如き不飽和カルボン酸と、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の複素環式ポリヒドロキシ化合物との反応物、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート等、また、不飽和カルボン酸と多価カルボン酸とポリヒドロキシ化合物との反応物、例えば、(メタ)アクリル酸とフタル酸とエチレングリコールとの縮合物、(メタ)アクリル酸とマレイン酸とジエチレングリコールとの縮合物、(メタ)アクリル酸とテレフタル酸とペンタエリスリトールとの縮合物、(メタ)アクリル酸とアジピン酸とブタンジオールとグリセリンとの縮合物等が挙げられる。
また、その(メタ)アクリロイルオキシ基含有ホスフェート類としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を含有するホスフェート化合物であれば特に限定されないが、中で、下記一般式(A−1)又は(A−2)で表されるものが好ましい。
Figure 0004367075
(式(A−1)及び(A−2)中、Rzは水素原子又はメチル基を示し、jは1〜25の整数、kは1、2、又は3である。)
ここで、jは1〜10、特に1〜4であることが好ましく、これらの具体例としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、ビス〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチレングリコールホスフェート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いられても混合物として用いられても良い。
また、そのウレタン(メタ)アクリレート類としては、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタントリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物と、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン等の脂肪族ポリイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等の芳香族ポリイソシアネート、イソシアヌレート等の複素環式ポリイソシアネート、等のポリイソシアネート化合物との反応物等が挙げられる。例えば、新中村化学社製商品名「U−4HA」「UA−306A」「UA−MC340H」等が挙げられる。
中で、ウレタン(メタ)アクリレート類としては、1分子中に4個以上のウレタン結合〔−NH−CO−O−〕及び4個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物が好ましく、該化合物は、例えば、ペンタエリスリトール、ポリグリセリン等の1分子中に4個以上の水酸基を有する化合物に、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物を反応させて得られた化合物(i−1)、或いは、エチレングリコール等の1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物に、旭化成工業社製「デュラネート24A−100」、同「デュラネート22A−75PX」、同「デュラネート21S−75E」、同「デュラネート18H−70B」等ビウレットタイプ、同「デュラネートP−301−75E」、同「デュラネートE−402−90T」、同「デュラネートE−405−80T」等のアダクトタイプ等の1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する化合物を反応させて得られた化合物(i−2)、或いは、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等を重合若しくは共重合させて得られた化合物(i−3)等の、1分子中に4個以上、好ましくは6個以上のイソシアネート基を有する化合物等、例えば、旭化成工業社製「デュラネートME20−100」(i)と、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の、1分子中に1個以上の水酸基及び2個以上、好ましくは3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物(ii)とを、反応させることにより得ることができる。
ここで、前記化合物(i)の分子量は、500〜200,000であることが好ましく、1,000〜150,000であることが特に好ましい。また、前記のようなウレタン(メタ)アクリレート類の分子量は、600〜150,000であることが好ましい。また、ウレタン結合を6個以上有するのが好ましく、8個以上有するのが特に好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基を6個以上有するのが好ましく、8個以上有するのが特に好ましい。
なお、このようなウレタン(メタ)アクリレート類は、例えば、前記化合物(i)と前記化合物(ii)とを、トルエンや酢酸エチル等の有機溶媒中で、前者のイソシアネート基と後者の水酸基とのモル比を1/10〜10/1の割合として、必要に応じてジラウリン酸n−ブチル錫等の触媒を用いて、10〜150℃で5分〜3時間程度反応させる方法により製造することができる。
本発明において、前記ウレタン(メタ)アクリレート類の中でも、下記一般式(A−3)で表されるものが特に好ましい。
Figure 0004367075
(式(A−3)中、Raはアルキレンオキシ基又はアリーレンオキシ基の繰り返し構造を有し、且つRbと結合し得るオキシ基を4〜20個有する基を示し、Rb及びRcはそれぞれ独立して炭素数が1〜10のアルキレン基を示し、Rdは(メタ)アクリロイルオキシ基を1〜10個有する有機残基を示し、Ra、Rb、Rc、及びRdは置換基を有していても良く、xは4〜20の整数、yは0〜15の整数、zは1〜15の整数である。)
ここで、式(A−3)中のRaのアルキレンオキシ基の繰り返し構造としては、例えば、プロピレントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール等に由来するものが、また、アリーレンオキシ基の繰り返し構造としては、例えば、ピロガロール、1,3,5−ベンゼントリオール等に由来するものが、それぞれ挙げられる。また、Rb及びRcのアルキレン基の炭素数は、それぞれ独立して1〜5であることが好ましく、また、Rdにおける(メタ)アクリロイルオキシ基は1〜7個であることが好ましい。また、xは4〜15、yは1〜10、zは1〜10であることが、それぞれ好ましい。
特に、Raは下記式で表されることが好ましく、また、Rb及びRcとしてはそれぞれ独立して、ジメチレン基、モノメチルジメチレン基、又は、トリメチレン基であることが好ましく、Rdは下記式で表されることが好ましい。
Figure 0004367075
また、そのエポキシ(メタ)アクリレート類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、又は前記の如きヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物と、(ポリ)エチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)テトラメチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ペンタメチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ネオペンチルグリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ヘキサメチレングリコールポリグリシジルエーテル、(ポリ)トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロールポリグリシジルエーテル、(ポリ)ソルビトールポリグリシジルエーテル等の脂肪族ポリエポキシ化合物、フェノールノボラックポリエポキシ化合物、ブロム化フェノールノボラックポリエポキシ化合物、(o−,m−,p−)クレゾールノボラックポリエポキシ化合物、ビスフェノールAポリエポキシ化合物、ビスフェノールFポリエポキシ化合物等の芳香族ポリエポキシ化合物、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の複素環式ポリエポキシ化合物、等のポリエポキシ化合物との反応物等が挙げられる。
また、その他のエチレン性不飽和化合物として、前記以外に、例えば、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、フタル酸ジアリル等のアリルエステル類、ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物類、エーテル結合含有エチレン性不飽和化合物のエーテル結合を5硫化燐等により硫化してチオエーテル結合に変えることにより架橋速度を向上せしめたチオエーテル結合含有化合物類、及び、例えば、特許第3164407号公報及び特開平9−100111号公報等に記載の、多官能(メタ)アクリレート化合物と、粒子径5〜30nmのシリカゾル〔例えば、イソプロパノール分散オルガノシリカゾル(日産化学社製「IPA−ST」)、メチルエチルケトン分散オルガノシリカゾル(日産化学社製「MEK−ST」)、メチルイソブチルケトン分散オルガノシリカゾル(日産化学社製「MIBK−ST」)等〕とを、イソシアネート基或いはメルカプト基含有シランカップリング剤を用いて結合させた化合物等の、エチレン性不飽和化合物にシランカップリング剤を介してシリカゾルを反応させ結合させることにより硬化物としての強度や耐熱性を向上せしめた化合物類、等が挙げられる。
以上のエチレン性不飽和化合物は、それぞれ単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。
本発明において、(A)成分のエチレン性不飽和化合物としては、エステル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリロイルオキシ基含有ホスフェート類、又は、ウレタン(メタ)アクリレート類が好ましく、エステル(メタ)アクリレート類が特に好ましく、そのエステル(メタ)アクリレート類の中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、或いはビスフェノールAのポリエチレンオキサイド付加物等のポリオキシアルキレン基を含み、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以上含むエステル(メタ)アクリレート類がとりわけ好ましい。
本発明の光硬化性組成物を構成する(B)成分の光重合開始剤は、光硬化性組成物が活性光線の照射を受けたときに、ラジカル、酸、又は塩基等の活性種を発生し、前記(A)成分のエチレン性不飽和化合物を重合に到らしめる活性化合物であって、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ヒドロキシベンゼン類、チオキサントン類、アントラキノン類、ケタール類、ヘキサアリールビイミダゾール類、チタノセン類、ハロゲン化炭化水素誘導体類、有機硼素酸塩類、有機過酸化物類、オニウム塩類、スルホン化合物類、カルバミン酸誘導体類、スルホンアミド類、トリアリールメタノール類等が挙げられる。
そのアセトフェノン類としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、及び後述するαーアミノアセトフェノン等が挙げられる。
また、ベンゾフェノン類としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、ミヒラーケトン等が挙げられる。
また、ヒドロキシベンゼン類としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
また、チオキサントン類としては、例えば、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等が挙げられる。
また、アントラキノン類としては、例えば、2−メチルアントラキノン等が挙げられる。
また、ケタール類としては、例えば、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
また、ヘキサアリールビイミダゾール類としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−フルオロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジブロモフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(o,p−ジクロロフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロロナフチル)ビイミダゾール等が挙げられる。中で、ヘキサフェニルビイミダゾール化合物が好ましく、そのイミダゾール環上の2,2’−位に結合したベンゼン環のo−位がハロゲン原子で置換されたものが更に好ましく、そのイミダゾール環上の4,4’,5,5’−位に結合したベンゼン環が無置換、又は、ハロゲン原子或いはアルコキシカルボニル基で置換されたものが特に好ましい。
また、チタノセン類としては、例えば、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジシクロペンタジエニルチタニウムビスフェニル、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,4−ジフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,6−ジフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,4,6−トリフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)、ジ(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムビス(2,6−ジフルオロフェニル)、ジ(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス〔2,6−ジフルオロ−3−(1−ピロリル)フェニル〕等が挙げられる。中で、ジシクロペンタジエニル構造とビフェニル構造を有するチタン化合物が好ましく、ビフェニル環のo−位がハロゲン原子で置換されたものが特に好ましい。
また、ハロゲン化炭化水素誘導体類としては、ハロメチル化s−トリアジン誘導体類が挙げられ、例えば、2,4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシ−m−ヒドロキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化s−トリアジン誘導体類が挙げられ、中で、ビス(トリハロメチル)−s−トリアジン類が好ましい。
また、有機硼素酸塩類としては、例えば、有機硼素アンモニウム錯体、有機硼素ホスホニウム錯体、有機硼素スルホニウム錯体、有機硼素オキソスルホニウム錯体、有機硼素ヨードニウム錯体、有機硼素遷移金属配位錯体等が挙げられ、その有機硼素アニオンとしては、例えば、n−ブチル−トリフェニル硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(p−メトキシフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(p−フルオロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(m−フルオロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(3−フルオロ−4−メチルフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,6−ジフルオロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,4,6−トリフルオロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(p−クロロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,6−ジフルオロ−3−ピロリルフェニル)−硼素アニオン等のアルキル−トリフェニル硼素アニオンが好ましく、また、対カチオンとしては、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン等のオニウム化合物が好ましく、テトラアルキルアンモニウム等の有機アンモニウムカチオンが特に好ましい。
また、オニウム塩類としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ジシクロヘキシルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジシクロヘキシルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジシクロヘキシルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルヨードニウムカンファースルホネート等のヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリシクロヘキシルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリシクロヘキシルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリシクロヘキシルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリシクロヘキシルスルホニウムカンファースルホネート等のスルホニウム塩等が挙げられる。
また、スルホン化合物類としては、例えば、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニルスルホニル)メタン、ビス(p−メトキシフェニルスルホニル)メタン、ビス(α−ナフチルスルホニル)メタン、ビス(β−ナフチルスルホニル)メタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)メタン、ビス(t−ブチルスルホニル)メタン、フェニルスルホニル(シクロヘキシルスルホニル)メタン等のビス(スルホニル)メタン化合物、フェニルカルボニル(フェニルスルホニル)メタン、ナフチルカルボニル(フェニルスルホニル)メタン、フェニルカルボニル(ナフチルスルホニル)メタン、シクロヘキシルカルボニル(フェニルスルホニル)メタン、t−ブチルカルボニル(フェニルスルホニル)メタン、フェニルカルボニル(シクロヘキシルスルホニル)メタン、フェニルカルボニル(t−ブチルカルボニル)メタン等のカルボニル(スルホニル)メタン化合物、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−ヒドロキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(α−ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(β−ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニル(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(スルホニル)ジアゾメタン化合物、フェニルカルボニル(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ナフチルカルボニル(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルカルボニル(ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルカルボニル(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、t−ブチルカルボニル(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルカルボニル(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルカルボニル(t−ブチルカルボニル)ジアゾメタン等のカルボニル(スルホニル)ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
また、カルバミン酸誘導体類としては、例えば、ベンゾイルシクロヘキシルカルバメート、2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、3,5−ジメトキシベンジルシクロヘキシルカルバメート、3−ニトロフェニルシクロヘキシルカルバメート等が挙げられる。
また、スルホンアミド類としては、例えば、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、N−シクロヘキシル−2−ナフチルスルホンアミド等が挙げられる。
また、トリアリールメタノール類としては、例えば、トリフェニルメタノール、トリ(4−クロロフェニル)メタノール等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
以上の(B)成分の光重合開始剤の中で、本発明においては、アセトフェノン類としてのα−アミノアセトフェノン誘導体が好ましく、下記一般式(B−1)で表されるものが特に好ましい。
Figure 0004367075
(式(B−1)中、R12は、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリル基、又は置換基を有していても良いフェニル基を示し、R13は、置換基を有していても良いアルキル基、又は置換基を有していても良いアリル基を示し、R14及びR15はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリル基、又は置換基を有していても良いフェニル基を示し、R14とR15とが互いに連結して、又は、R14若しくはR15とR12若しくはR13とが互いに連結して、環状構造を形成していても良く、形成された環は更に置換基を有していても良い。また、(B−1)式中のベンゼン環も置換基を有していても良い。)
ここで、前記一般式(B−1)におけるR12、R13、R14、及びR15のアルキル基としては、炭素数1〜15、特には1〜10のものが好ましい。また、アルキル基、アリル基、及びフェニル基における置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシ基、アセトキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アルキルカルボニルアルキル基、アルキルチオ基、ハロアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子等が挙げられる。また、R14とR15とが互いに連結して、又は、R14若しくはR15とR12若しくはR13とが互いに連結して、形成している環状構造としては、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、オキサゾリジン、ピリジン等が挙げられる。この環が有し得る置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基等が挙げられる。
また、ベンゼン環における置換基としては、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリルオキシ基、フェノキシ基、ベンゾイル基、シリルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリルチオ基、シクロアルキルチオ基、ベンジルチオ基、フェニルチオ基、アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルアミノ基、アリルアミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ハロゲン原子等が挙げられ、また、これらの置換基が互いに結合してベンゼン環に縮合する縮合環を形成していても良く、その縮合環としては、フルオレノン、ジベンゾスベロン、インドリン、キノキサリン、カルバゾール、フェナジン、アクリダノン、ベンゾジオキソール、ベンゾフラン、キサンテン、キサントン、フェノキサジン、ベンゾチアゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
以上の前記一般式(B−1)で表されるα−アミノアセトフェノン誘導体として、具体的に、化合物の基本骨格により分類してその炭素数毎に例示すれば、以下の化合物が挙げられ、これらの中で、特に好ましいものは、R12及びR13がそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、又はベンジル基であり、R14とR15が、それぞれメチル基、又は互いに連結して環状構造を形成したモルホリノ基であり、ベンゼン環が、無置換、又は置換基としてメチルチオ基、ジメチルアミノ基、又はモルホリノ基を有する、特に好ましくはp−位にのみモルホリノ基を有する化合物である。
基本骨格の炭素数3に分類するプロパン−1−オンとして、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−メチルフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−メトキシフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−メチルチオフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−フルオロフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(2−クロロフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−クロロフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−ブロモフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−ベンゾイルフェニル)−プロパン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1,3−ジフェニル−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−3−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−ベンゾイルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−メチルフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−メトキシフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−フルオロフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(2−クロロフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−クロロフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−ブロモフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−3−(4−ベンゾイルフェニル)−プロパン−1−オン、1,3−ビス(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−プロパン−1−オン、1−(4−ブチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−3−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−シクロヘキシルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−3−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−ベンジルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−3−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(2−クロロペンテニル)−プロパン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−3−フェニル−プロパン−1−オン、1−(N−メチルインドリン−5−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン、1−(N−ブチルフェノキサジン−2−イル)−2−モルホリノ−2−ベンジル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
基本骨格の炭素数4に分類するブタン−1−オンとして、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(3,5−ジメチル−4−メトキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−アリルオキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−エトキシカルボニルメトキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(1,1,2−トリメチルプロピルジメチルシリルオキシ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−クロロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(3,5−ジクロロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ブロモフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メルカプトフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジブチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジ(2−メトキシエチル)アミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(2−メトキシエチルチオ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエチルチオ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−オクチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルスルホニルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(4−メチルフェニルスルホニル)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ベンゼンスルホニルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルスルフィニルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−アミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−メチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−イソプロピルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−ドデシルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(1−クロロヘキセニルメチル)−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(2−ピネン−10−イル)−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノ−3−エチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−イソプロピルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ブチル−ブタン−1−オン、1−〔4−(2−メトキシエチルアミノ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(3−メトキシプロピルアミノ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−アセチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(N−アセチルメチルアミノ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(N−アセチル−3−メトキシプロピルアミノ)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−ピペリジノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(3,4−ジメチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−エチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−イソプロピルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−ブチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−イソブチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−ドデシルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−ヒドロキシメチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−アセトキシエチルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−メトキシベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−ブトキシベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−メトキシエトキシ)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル)エチル)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−ブロモエチル)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−ジエチルアミノエチル)ベンジル〕−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン−トリフルオロアセテート、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン−ドデシルベンゼンスルホネート、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン−p−トルエンスルホネート、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン−カンファースルホネート、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジエチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジ(2−メトキシエチル)アミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ブチルメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ブチルメチルアミノ−2−(4−イソプロピルベンジル)−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジブチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(3−クロロ−4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−〔4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(1,4−ジメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(N−ブチルカルバソール−3−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(キサンテン−2−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、1−(2,3−ジヒドロ−2,3−ジメチルベンゾチアゾール−5−イル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタン−1−オン、2−(2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタノイル)−フルオレノン、2−(2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタノイル)−ジベンゾスベロン、3,6−ジ(2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ブタノイル)−9−ブチル−カルバゾール等が挙げられる。
基本骨格の炭素数5に分類するペンタン−1−オンとして、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−アリル−ペンタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ペンタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(2−イソプロピルベンジル)−ペンタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ブチルメチルアミノ−2−(4−イソブチルベンジル)−ペンタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ブチルメチルアミノ−2−(4−ブトキシベンジル)−ペンタン−1−オン等が挙げられる。
更に、ペンテン−1−オンとして、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−フェニル−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−フェニル−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−フェニル−2−モルホリノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1,2−ジフェニル−2−モルホリノ−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−ジブチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−ピペリジノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−オキサゾリジノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メトキシフェニル)−2−モルホリノ−2−フェニル−4−ペンテン−1−オン、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−メトキシエトキシ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−メトキシエトキシ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−イソプロピルオキシフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブチルオキシフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−アリルオキシエトキシ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−アリルオキシエトキシ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−トリメチルシリルオキシフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−5−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−フルオロフェニル)−2−モルホリノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブロモフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブロモフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブロモフェニル)−2−モルホリノ−2−t−ブチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−フェニル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−ピペリジノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−フェニル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−エチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−イソプロピルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−アリルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−プロピル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−t−ブチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2−メトキシカルボニルエチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−メチルスルホニルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブチルスルフィニルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(4−メチルフェニルスルホニル)フェニル〕−2−モルホリノ−2−エチル−4−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−クロロフェニルチオフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−メチルフェニルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(ピロリジン−1−イル)−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2,6−ジメチルモルホリン−4イル)−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−ビス(2−メトキシエチル)アミノフェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブチルアミノフェニル)−2−ジブチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ブチルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジブチルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ジアリルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(ピロリジン−1−イル)フェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−ピペリジノフェニル)−2−ピペリジノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(ピペラジン−1−イル)フェニル〕−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル〕−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(N−メチルピペラジン−1−イル)フェニル〕−2−(N−メチルピペラジン−1−イル)−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−イソプロピル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジエチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジ(2−メトキシエチル)アミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ブチルメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−アリルメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジアリルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルメチルアミノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−(ピペラジン−1−イル)−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン−ドデシルベンゼンスルホネート、1−(4−モルホリノフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−モルホリノ−2−ベンジル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)フェニル〕−2−モルホリン−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−〔4−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)フェニル〕−2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(N−ブチルインドリン−5−イル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(1,4−ジブチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン−6−イル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(N−ブチルカルバゾール−3−イル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(5,10−ジブチル−5,10−ジヒドロフェナジン−6−イル)−2−ジメチルアミノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(ベンゾフラン−3−イル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(ベンゾフラン−6−イル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ペンテン−1−オン、1−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテン−1−オン、1−(N−メチルフェノチアジン−2−イル)−2−ジメチルアミノ−2−アリル−4−ペンテン−1−オン、3,6−ジ(2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテノイル)−カルバゾール、2−(2−ジメチルアミノ−2−アリル−4−ペンテノイル)−アクリダノン、2−(2−モルホリノ−2−メチル−4−ペンテノイル)−キサントン、2−(4−モルホリノベンゾイル)−2−エチル−N−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン等が挙げられる。
基本骨格の炭素数6に分類するヘキサン−1−オンとして、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−アリル−ヘキサン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ヘキサン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−4,5,5−トリメチル−ヘキサン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ブチルメチルアミノ−2−(4−ブチルベンジル)−ヘキサン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジオクチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−ヘキサン−1−オン等が挙げられる。
更に、ヘキセン−1−オンとして、1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−メチル−4−ヘキセン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2,4,5−トリメチル−4−ヘキセン−1−オン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ヘキセン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−モルホリノ−2−エチル−4−ヘキセン−1−オン等が挙げられる。
基本骨格の炭素数7に分類するヘプタン−1−オンとして、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−〔4−(2−メトキシ)ベンジル〕−ヘプタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−ヘプタン−1−オン等が挙げられる。
更に、ヘプタ−1,6−ジエンとして、4−ベンゾイル−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−メトキシベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−メトキシベンゾイル)−4−モルホリノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−フェノキシベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−フルオロベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−フルオロベンゾイル)−4−モルホリノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−メチルチオベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−メチルチオベンゾイル)−4−モルホリノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−4−モルホリノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−モルホリノベンゾイル)−4−ジメチルアミノ−ヘプタ−1,6−ジエン、4−(4−モルホリノベンゾイル)−4−モルホリノ−ヘプタ−1,6−ジエン等が挙げられる。
基本骨格の炭素数8に分類するオクタン−1−オンとして、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−オクタン−1−オン、1−(4−モルホリノフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−(4−ドデシルベンジル)−オクタン−1−オン等が挙げられる。
本発明の光硬化性組成物を構成する(C)成分のアルカリ可溶性樹脂は、不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂を含むことが必須であり、この不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂のエポキシ基にα,β−不飽和モノカルボン酸のカルボキシル基が開環付加されて形成されたエステル結合(−COO−)を介してエチレン性不飽和結合が付加されていると共に、その際生じた水酸基に多価カルボン酸若しくはその無水物のカルボキシル基が反応して形成されたエステル結合を介して残存するカルボキシル基が付加されたものが挙げられる。
ここで、そのエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ビスフェノールSエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、トリスフェノールエポキシ樹脂等が挙げられ、中で、フェノールノボラックエポキシ樹脂、又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂が特に好ましい。
そのα,β−不飽和モノカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等、及び、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート無水琥珀酸付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートテトラヒドロ無水フタル酸付加物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート無水琥珀酸付加物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート無水フタル酸付加物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートテトラヒドロ無水フタル酸付加物、(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応生成物等が挙げられ、中で、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
また、その多価カルボン酸若しくはその無水物としては、例えば、琥珀酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、及びそれらの無水物等が挙げられ、中で、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、又はヘキサヒドロフタル酸無水物が好ましく、テトラヒドロフタル酸無水物が特に好ましい。
以上の中で、本発明においては、光硬化性組成物としての感度、解像性、及び基板に対する密着性等の面から、エポキシ樹脂がフェノールノボラックエポキシ樹脂、又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂であり、α,β−不飽和モノカルボン酸が(メタ)アクリル酸であり、多価カルボン酸若しくはその無水物がテトラヒドロフタル酸無水物であるものが特に好ましい。また、酸価が20〜200mg−KOH/gであるものが好ましく、30〜180mg−KOH/gであるものが更に好ましい。また、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、「GPC測定による重量平均分子量Mw」と略す。)が2,000〜200,000であるものが好ましく、3,000〜150,000であることが更に好ましい。
本発明における前記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂は、従来公知の方法により、具体的には、前記エポキシ樹脂をメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の有機溶剤に溶解させ、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリベンジルアミン等の第3級アミン類、又は、テトラメチルアンモニウムクロライド、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の第4級アンミニウム塩類、トリフェニルホスフィン等の燐化合物、又は、トリフェニルスチビン等のスチビン類等の触媒の存在下、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、メチルハイドロキノン等の熱重合禁止剤の共存下に、前記α,β−不飽和モノカルボン酸を、エポキシ樹脂のエポキシ基の1化学当量に対して通常0.7〜1.3化学当量、好ましくは0.9〜1.1化学当量となる量で加え、通常60〜150℃、好ましくは80〜120℃の温度で付加反応させ、引き続き、多価カルボン酸若しくはその無水物を、前記反応で生じた水酸基の1化学当量に対して通常0.1〜1.2化学当量、好ましくは0.2〜1.1化学当量となる量で加えて、前記条件下で反応を続ける等の方法により製造することができる。
以上の(C)成分としての不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂の構成繰返し単位の具体例を以下に示す。
Figure 0004367075
更に、(C)成分としての不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂としては、フレキシブル配線板等、耐折性が要求される用途において、得られるレジストに可撓性を付与するために、例えば、特開2003−155320号公報等に記載される、エポキシ樹脂とα,β−不飽和モノカルボン酸とを反応させたとき生じる水酸基と、2−ジメチロールプロピオン酸等の、分子中の2個の水酸基を有するカルボン酸の水酸基と、イソホロンジイソシアネート等の多官能インシアネートとを反応させて得られるウレタン結合を導入した樹脂、エポキシ樹脂のエポキシ基に、モノ又はジアミノシロキサン、モノ又はジメルカプトジメチルシロキサン等をも反応させ、前記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂に更にジメチルシロキサン基も導入した樹脂、及び、エポキシ樹脂のエポキシ基に、両末端をカルボン酸変性したアクリロニトリル−ブタジエン共重合体をも反応させ、前記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂に更にアクリロニトリル−ブタジエン共重合体等によるゴム特性を付与した樹脂等も挙げられる。
上記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
なお、本発明において、(C)成分のアルカリ可溶性樹脂としては、前記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂の1種又は2種以上を更に含有していても良く、この場合、併用し得る他のアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、マレイミド等の単独又は共重合体、並びに、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース等が挙げられるが、中で、アルカリ現像性等の面から、カルボキシル基含有ビニル系樹脂が好適である。
そのカルボキシル基含有ビニル系樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル等のビニル化合物との共重合体等が挙げられる。
これらの中で、スチレン−(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合体が好ましく、スチレン3〜30モル%、(メタ)アクリレート10〜70モル%、(メタ)アクリル酸10〜60モル%からなる共重合体が更に好ましく、スチレン5〜25モル%、(メタ)アクリレート20〜60モル%、(メタ)アクリル酸15〜55モル%からなる共重合体が特に好ましい。また、これらカルボキシル基含有ビニル系樹脂は、酸価が30〜250mg−KOH/g、GPC測定による重量平均分子量Mwが1,000〜300,000であることが好ましい。
更に、そのカルボキシル基含有ビニル系樹脂として、側鎖にエチレン性不飽和結合を有するものが好適であり、例えば、カルボキシル基含有重合体に、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル、フマル酸モノアルキルモノグリシジルエステル、マレイン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等の脂肪族エポキシ基含有不飽和化合物、又は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2,3−エポキシシクロペンチルメチル(メタ)アクリレート、7,8−エポキシ〔トリシクロ[5.2.1.0]デシ−2−イル〕オキシメチル(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ基含有不飽和化合物を、カルボキシル基含有重合体の有するカルボキシル基の5〜90モル%、好ましくは30〜70モル%程度を反応させて得られた反応生成物、及び、アリル(メタ)アクリレート、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シンナミル(メタ)アクリレート、クロトニル(メタ)アクリレート、メタリル(メタ)アクリレート、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド等の2種以上の不飽和基を有する化合物、又は、ビニル(メタ)アクリレート、1−クロロビニル(メタ)アクリレート、2−フェニルビニル(メタ)アクリレート、1−プロペニル(メタ)アクリレート、ビニルクロトネート、ビニル(メタ)アクリルアミド等の2種以上の不飽和基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸、又は更に不飽和カルボン酸エステルとを、前者の不飽和基を有する化合物の全体に占める割合を10〜90モル%、好ましくは30〜80モル%程度となるように共重合させて得られた反応生成物等が挙げられる。
更に、前記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂であって、フレキシブル配線板等、耐折性が要求される用途用として、両末端をカルボン酸変性したアクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、両末端をエポキシ変性したジメチルシロキサン樹脂、及び、例えば、特開平10−142791号公報等の記載される、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基と、フェノールノボラック樹脂等のフェノール樹脂の水酸基と、イソホロンジイソシアネート等の多官能イソシアネートとを反応させて得られるウレタン結合を導入したフェノール樹脂等が挙げられる。
このように、前記不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂を併用する場合、本発明において、(C)成分のアルカリ可溶性樹脂に占める不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂以外のアルカリ可溶性樹脂の割合は60重量%以下、特に30重量%以下であることが好ましい。
本発明の光硬化性組成物を構成する(D)成分のエポキシ化合物としては、所謂エポキシ樹脂の繰返し単位を構成する、ポリヒドロキシ化合物とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル化合物、ポリカルボン酸化合物とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル化合物、及び、ポリアミン化合物とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルアミン化合物等であって、低分子量物から高分子量物にわたる化合物が挙げられる。中でも好ましいのは、融点が50℃以上の結晶性エポキシ化合物を含むものである。その結晶性エポキシ化合物の融点は60〜160℃であることがより好ましく、70〜150℃であることが特に好ましい。また、該化合物は炭素数が9〜30であることが好ましく、10〜25であることが特に好ましく、また1〜5官能であることが好ましく、2〜3官能であることが特に好ましい。
このような結晶性エポキシ化合物としては、例えば、イソシアヌル酸とエピクロルヒドリンとの反応で得られるトリグリシジルアミン型エポキシ化合物であるトリグリシジルイソシアヌレート、及び、ビフェノール誘導体とエピクロルヒドリンとの反応で得られるジグリシジルエーテル型エポキシである、ビキシレノールジグリシジルエーテル、ビキシレノールフルオレンジグリシジルエーテル、ビフェノールフルオレンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
このような結晶性エポキシ化合物は、本発明の光硬化性組成物の塗膜を仮乾燥する際には、組成物中に完全には溶解されず、結晶状態の粒子として光硬化性組成物層中に存在する。更に、このエポキシ化合物は、有機溶剤に難溶性であるため、本発明の光硬化性組成物の保存温度(一般に常温)では極めて反応性が低く、従ってこのようなエポキシ化合物を含有してなる本発明の光硬化性組成物は、ポットライフ、シェルフライフが長くなると共に、一液化、ドライフィルム化も可能となる。その反面、その後の光硬化工程においては、前記結晶性エポキシ化合物が軟化、溶融し、(C)成分の不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂との間で架橋硬化反応が起こり、耐熱性を高めることにより、諸特性に優れたソルダーレジスト膜が得られる。
(D)成分のエポキシ化合物であって、前記結晶性エポキシ化合物以外のエポキシ化合物としては、例えば、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル型エポキシ、ビス(4−ヒドロキシフェニル)のジグリシジルエーテル型エポキシ、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)のジグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル型エポキシ、テトラメチルビスフェノールAのジグリシジルエーテル型エポキシ、エチレンオキシド付加ビスフェノールAのジグリシジルエーテル型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシ等のポリグリシジルエーテル化合物、ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエステル型エポキシ、フタル酸のジグリシジルエステル型エポキシ等のポリグリシジルエステル化合物、ビス(4−アミノフェニル)メタンのジグリシジルアミン型エポキシ等のポリグリシジルアミン化合物等が挙げられる。
更に、前記結晶性エポキシ化合物以外のエポキシ化合物としては、エポキシ基を側鎖に有するビニル系重合体、例えば、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル、フマル酸モノアルキルモノグリシジルエステル、マレイン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等の脂肪族エポキシ基含有不飽和化合物、又は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2,3−エポキシシクロペンチルメチル(メタ)アクリレート、7,8−エポキシ〔トリシクロ[5.2.1.0]デシ−2−イル〕オキシメチル(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ基含有不飽和化合物等のエポキシ基含有不飽和化合物と、共重合可能な他のビニル系化合物との共重合体、等が挙げられる。また、さらに上記のエポキシ化合物は、フレキシブル基枝用に光及び熱硬化させた組成物に柔軟性を付与する目的で、ウレタン構造、ポリジメチルシロキサン、ブタジエン、アルキレン、ポリアルキルオキサイド等の柔軟骨格を分子構造中に導入することができる。例えば、ビスフェノールエポキシ主鎖の中に柔軟骨格を導入したEXA−4850等を挙げることができる。
(D)成分のエポキシ化合物として、前記結晶性エポキシ化合物以外のエポキシ化合物を併用する場合、(D)成分中に占める前記結晶性エポキシ化合物以外のエポキシ化合物の割合は好ましくは70重量%以下、特に50重量%以下であることが好ましい。この割合が70重量%を超えると室温での経時安定性が低下しやすい傾向にある。
本発明の光硬化性組成物において、前記(A)成分のエチレン性不飽和化合物、前記(B)成分の光重合開始剤、前記(C)成分のアルカリ可溶性樹脂、及び前記(D)成分のエポキシ化合物の各含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、(A)成分が1〜70重量%、(B)成分が0.1〜40重量%、(C)成分が5〜70重量%、(D)成分が1〜70重量%であることが好ましく、(A)成分が5〜50重量%、(B)成分が1〜20重量%、(C)成分が10〜50重量%、(D)成分が5〜50重量%であることが更に好ましい。
前記各成分が前記範囲未満では、組成物としての感度、光硬化性等が劣る傾向となると共に、(D)成分の場合は、得られる硬化物の強度も不十分となる傾向となり、一方、前記各成分が前記範囲超過では、組成物としてのタック性が不十分となったり、現像時に地汚れが生じる等の問題が発生する傾向となると共に、(D)成分の場合は、画像形成性が低下する傾向となる。
本発明の光硬化性組成物は、前記(A)成分のエチレン性不飽和化合物、前記(B)成分の光重合開始剤、前記(C)成分のアルカリ可溶性樹脂、及び前記(D)成分のエポキシ化合物と前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物とを基本組成とするが、これらのオキセタン化合物及び(A)〜(D)成分以外に、更に、組成物の感度向上等を目的として、増感色素(E)成分を含有するのが好ましく、その増感色素としては、波長350〜430nmの紫外−青紫色領域に吸収極大を有する光吸収色素であり、ジアルキルアミノベンゼン系化合物、ピロメテン系化合物、トリヒドロキシピリミジン誘導体等が挙げられる。中で、ジアルキルアミノベンゼン系化合物が好ましい。
その好ましいジアルキルアミノベンゼン系化合物としては、特に、ジアルキルアミノベンゾフェノン系化合物、ベンゼン環上のアミノ基に対してp−位の炭素原子に複素環基を置換基として有するジアルキルアミノベンゼン系化合物、ベンゼン環上のアミノ基に対してp−位の炭素原子にスルホニルイミノ基を含む置換基を有するジアルキルアミノベンゼン系化合物、及びカルボスチリル骨格を形成したジアルキルアミノベンゼン系化合物が好ましい。
そのジアルキルアミノベンゾフェノン系化合物としては、下記一般式(E−1)で表されるものが好ましい。
Figure 0004367075
(一般式(E−1)中、R22、R23、R26、及びR27はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基を示し、R24、R25、R28、及びR29はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、又は水素原子を示し、R22とR23、R22とR24、R23とR25、R26とR27、R26とR28、及びR27とR29とは互いに結合して、含窒素複素環を形成していても良い。)
ここで、一般式(E−1)中のR22、R23、R26、及びR27のアルキル基の炭素数、並びに、R24、R25、R28、及びR29がアルキル基であるときの炭素数は1〜6であることが好ましい。また、これらが含窒素複素環を形成する場合、5又は6員環であることが好ましく、R22とR24、R23とR25、R26とR28、又はR27とR29が6員環のテトラヒドロキノリン環を形成しているのが好ましく、R22とR23とR24とR25、及び/又は、R26とR27とR28とR29がジュロリジン環を形成しているのが特に好ましい。更に、2位にアルキル基を置換基として有するテトラヒドロキノリン環、或いは該テトラヒドロキノリン環を含むジュロリジン環が殊更好ましい。
前記一般式(E−1)で表される化合物の具体例としては、例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、及び、下記構造の化合物が挙げられる。
Figure 0004367075
また、ベンゼン環上のアミノ基に対してp−位の炭素原子に複素環基を置換基として有するジアルキルアミノベンゼン系化合物における複素環基としては、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を含む5又は6員環のものが好ましく、縮合ベンゼン環を有する5員環が特に好ましく、下記一般式(E−2)で表されるものが好ましい。
Figure 0004367075
(一般式(E−2)中、R30及びR31はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基を示し、R32及びR33はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、又は水素原子を示し、R30とR31、R30とR32、及びR31とR33とは互いに結合して、含窒素複素環を形成していても良く、Xは、酸素原子、硫黄原子、ジアルキルメチレン基、イミノ基、又はアルキルイミノ基を示し、複素環に縮合するベンゼン環は置換基を有していても良い。)
ここで、一般式(E−2)中のR30及びR31のアルキル基の炭素数、並びに、R32及びR33がアルキル基であるときの炭素数は1〜6であることが好ましく、また、含窒素複素環を形成する場合、5又は6員環であることが好ましく、R30とR32、R31とR33が6員環のテトラヒドロキノリン環を形成しているのが好ましく、R30とR31とR32とR33がジュロリジン環を形成しているのが特に好ましい。更に、2位にアルキル基を置換基として有するテトラヒドロキノリン環、或いは該テトラヒドロキノリン環を含むジュロリジン環が殊更好ましい。また、Xがジアルキルメチレン基であるときのアルキル基の炭素数は1〜6であることが好ましく、アルキルイミノ基であるときのアルキル基の炭素数は1〜6であることが好ましい。
前記一般式(E−2)で表される化合物の具体例としては、例えば、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ〔4,5〕ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ〔6,7〕ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾイミダゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾイミダゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)−3,3−ジメチル−3H−インドール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)−3,3−ジメチル−3H−インドール、及び、下記構造の化合物が挙げられる。
Figure 0004367075
また、前記一般式(E−2)で表される化合物以外の、ベンゼン環上のアミノ基に対してp−位の炭素原子に複素環基を置換基として有するジアルキルアミノベンゼン系化合物としては、例えば、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ピリジン、2−(p−ジメチルアミノフェニル)キノリン、2−(p−ジエチルアミノフェニル)キノリン、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ピリミジン、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ピリミジン、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−チアジアゾール等が挙げられる。
また、ベンゼン環上のアミノ基に対してp−位の炭素原子にスルホニルイミノ基を含む置換基を有するジアルキルアミノベンゼン系化合物としては、下記一般式(E−3)で表されるものが好ましい。
Figure 0004367075
(一般式(E−3)中、R34及びR35はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基を示し、R36及びR37はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、又は水素原子を示し、R34とR35、R34とR36、及びR35とR37とは互いに結合して、含窒素複素環を形成していても良く、R38は1価基、又は水素原子を示し、R39は1価基を示す。)
ここで、一般式(E−3)中のR34及びR35のアルキル基の炭素数、並びに、R36及びR37がアルキル基であるときの炭素数は1〜6であることが好ましく、また、含窒素複素環を形成する場合、5又は6員環であることが好ましいが、R36及びR37は水素原子であることが好ましい。また、R38及びR39の1価基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アリールアルケニル基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、カルバモイル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、スルホンアミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルファモイル基、アルキルチオ基、イミノ基、シアノ基、及び複素環基等が挙げられる。これらの中で、R38としては水素原子が、また、R39としてはアリール基が好ましい。
また、カルボスチリル骨格を形成したジアルキルアミノベンゼン系化合物としては、下記一般式(E−4)で表されるものが好ましい。
Figure 0004367075
(一般式(E−4)中、R40、R41、及びR44はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基を示し、R42及びR43はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、又は水素原子を示し、R40とR41、R40とR42、及びR41とR43とは互いに結合して、含窒素複素環を形成していても良く、R45は置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、又は水素原子を示す。)
ここで、一般式(E−4)中のR40、R41、及びR44のアルキル基の炭素数、並びに、R42、R43、及びR45がアルキル基であるときの炭素数は1〜6であることが好ましく、また、含窒素複素環を形成する場合、5又は6員環であることが好ましいが、R42及びR43は水素原子であることが好ましい。また、R45としてはフェニル基であることが好ましい。
以上の(E)成分の増感色素として、本発明においては、前記一般式(E−1)で表されるジアルキルアミノベンゾフェノン系化合物、前記一般式(E−3)で表される、ベンゼン環上のアミノ基に対してp−位の炭素原子にスルホニルイミノ基を含む置換基を有するジアルキルアミノベンゼン系化合物、又は、前記一般式(E−4)で表される、カルボスチリル骨格を形成したジアルキルアミノベンゼン系化合物が特に好ましい。
本発明の光硬化性組成物において、前記(E)成分の増感色素の含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、0.1〜20重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることが更に好ましい。
更に、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(D)成分以外に、得られる硬化物の耐熱性や耐薬品性の向上等を目的として、官能基としてメチロール基、それを炭素数1〜8のアルコール縮合変性したアルコキシメチル基を少なくとも2個有するアミノ化合物(F)成分を含有するのが好ましく、それらのアミノ化合物として、例えば、メラミンとホルムアルデヒドとを重縮合させたメラミン樹脂、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとを重縮合させたベンゾグアナミン樹脂、グリコールウリルとホルムアルデヒドとを重縮合させたグリコールウリル樹脂、尿素とホルムアルデヒドとを重縮合させた尿素樹脂、メラミン、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、又は尿素等の2種以上とホルムアルデヒドとを共重縮合させた樹脂、及び、それら樹脂のメチロール基をアルコール縮合変性した変性樹脂等が挙げられる。
具体的には、メラミン樹脂及びその変性樹脂として、三井サイテック社の「サイメル」(登録商標)300、301、303、350、736、738、370、771、325、327、703、701、266、267、285、232、235、238、1141、272、254、202、1156、1158、及び、三和ケミカル社の「ニカラック」(登録商標)E−2151、MW−100LM、MX−750LMが、また、ベンゾグアナミン樹脂及びその変性樹脂として、三井サイテック社の「サイメル」(登録商標)1123、1125、1128、また、グリコールウリル樹脂及びその変性樹脂として、三井サイテック社の「サイメル」(登録商標)1170、1171、1174、1172、及び、三和ケミカル社の「ニカラック」(登録商標)MX−270、また、尿素樹脂及びその変性樹脂として、三井サイテック社の「UFR」(登録商標)65、300、及び、三和ケミカル社の「ニカラック」(登録商標)MX−290、等が挙げられる。
これらのアミノ化合物(F)成分として、本発明においては、メラミン樹脂及びその変性樹脂が好ましく、メチロール基の変性割合が、70%以上の変性樹脂が更に好ましく、80%以上の変性樹脂が特に好ましい。
本発明の光硬化性組成物において、前記(F)成分のアミノ化合物の含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、0.1〜20重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることが更に好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(D)成分以外に、更に、組成物の光硬化性、熱硬化性の向上等の目的として、エポキシ硬化剤(G)成分を含有していても良く、その(G)成分のエポキシ硬化剤としては、例えば、琥珀酸無水物、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、3−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、3−エチルテトラヒドロフタル酸無水物、4−エチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、3−エチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−エチルヘキサヒドロフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の多価カルボン酸無水物類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ジシアンジアミド、ベンジルメチルアミン、4−メチルベンジル−N,N−ジメチルアミン、4−メトキシベンジル−N,N−ジメチルアミン、4−ジメチルアミノベンジル−N,N−ジメチルアミン等のアミン化合物類、2,4,6−トリアミノ−s−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−s−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のアミノ−s−トリアジン類、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類、トリ−n−ブチル−2,5−ジヒドロキシフェニル−ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類等が挙げられ、これらの中で、−NH−基を有するものが好ましく、アミン化合物類及びアミノ−s−トリアジン類が好ましく、ジシアンジアミド、2,4,6−トリアミノ−s−トリアジンが特に好ましい。
本発明の光硬化性組成物において、前記(G)成分のエポキシ硬化剤の含有割合は、硬化性組成物としての経時安定性の面から、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、0.1重量%以下であることが好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(D)成分以外に、更に、組成物の光重合開始能力の向上等の目的として、重合加速剤(H)成分を含有していても良く、その(H)成分の重合加速剤としては、アミノ酸のエステル又は双極イオン化合物を含むのが好ましく、そのアミノ酸のエステル又は双極イオン化合物としては、下記一般式(H−1)又は(H−2)で表されるものが好ましい。
Figure 0004367075
(一般式(H−1)及び(H−2)中、R51及びR52はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良い複素環基、又は水素原子を示し、R53及びR54はそれぞれ独立して、置換基を有していても良いアルキル基、又は水素原子を示し、R55は、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアルケニル基、又は置換基を有していても良いアリール基を示し、R56は、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、又は置換基を有していても良い複素環基を示し、sは0〜10の整数である。)
ここで、一般式(H−1)及び(H−2)中のR51、R52、R53、R54、R55、及びR56のアルキル基としては、炭素数が1〜8であることが好ましく、1〜4であることが更に好ましい。また、R55のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等が、また、R51、R52、R55、及びR56のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が、また、R51、R52、及びR56の複素環基としては、例えば、フリル基、フラニル基、ピロリル基、ピリジル基等が、それぞれ挙げられる。
また、それらのアルキル基、及びアルケニル基における置換基としては、例えば、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、フェニル基、ハロゲン原子等が、また、それらのアリール基、複素環基における置換基としては、例えば、更にアルコキシ基やフェニル基等の置換基を有していても良いアルキル基、同じくアルコキシ基、同じくアルケニル基、同じくアルケニルオキシ基、同じくアシル基、同じくアシルオキシ基、同じくアルコキシカルボニル基、同じくフェノキシ基、同じくアルキルチオ基、同じくアルキルスルホニル基、及び、アルデヒド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
本発明において、以上の前記一般式(H−1)又は(H−2)で表されるアミノ酸のエステル又は双極イオン化合物の中で、式(H−1)中のR51及びR52の一方が水素原子で他方が置換基を有していても良いフェニル基であり、R53及びR54が共に水素原子であり、R55が置換基を有していても良いアルキル基、又は置換基を有していても良いフェニル基であり、sが0、1、又は2であるアミノ酸エステル、又は、式(H−2)中のR51及びR52が共に水素原子であるか、或いは一方が置換基を有していても良いアルキル基であり、R53及びR54が共に水素原子であり、R56が置換基を有していても良いアルキル基、又は置換基を有していても良いフェニル基であり、sが0、1、又は2であるアミノ酸双極イオン化合物であることが好ましく、前記一般式(H−1)においてsが0、R51及びR52の一方が水素原子で他方がフェニル基、R53及びR54が共に水素原子であるN−フェニルグリシンのエステル、就中、R55がベンジル基であるN−フェニルグリシンベンジルエステル、又は、前記一般式(H−2)においてsが0、R51、R52、R53、及びR54のいずれもが水素原子であり、R56がフェニル基であるN−フェニルグリシンの双極イオン化合物が特に好ましい。
なお、本発明において、(H)成分の重合加速剤としては、前記アミノ酸のエステル又は双極イオン化合物以外の重合加速剤を更に含有していても良く、その重合加速剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン、エチレングリコールジチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート等のメルカプト基含有化合物類、ヘキサンジチオール、トリメチロールプロパントリスチオグリコネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート等の多官能チオール化合物類、N,N−ジアルキルアミノ安息香酸エステル、N−フェニルグリシン又はそのアンモニウム塩やナトリウム塩等の塩等の誘導体、フェニルアラニン、又はそのアンモニウムやナトリウム塩等の塩、エステル等の誘導体等の芳香族環を有するアミノ酸又はその誘導体類等が挙げられる。
本発明の光硬化性組成物において、上記(H)成分の重合加速剤の含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、20重量%以下であることが好ましく、1〜10重量%であることが更に好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(D)成分以外に、更に、硬化物としての強度の向上等を目的として、無機充填剤(I)成分を含有していても良く、その(I)成分の無機充填剤としては、例えば、タルク、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。
本発明の光硬化性組成物において、上記(I)成分の無機充填剤の含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、70重量%以下であることが好ましく、1〜50重量%であることが更に好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(D)成分以外に、着色を目的として、或いは、可視光に対するセーフライト特性を改良する目的で、更に顔料(J)成分を含有していても良く、その(J)成分の顔料としては、フタロシアニン系、アゾ系、トリフェニルメタン系、キノリン系、アントラキノン系、カーボンブラック等の顔料、トリフェニルメタン系、アクリジン系、ローダミン系、チアジン系、シアニン系等の有機染顔料や、無機顔料が挙げられる。
本発明の光硬化性組成物において、上記(J)成分の顔料の含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、好ましくは0.1〜20重量%である。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(D)成分以外に、更に、組成物の塗布液としての塗布性、及び光硬化性組成物層の現像性の向上等を目的として、ノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性、及び弗素系等の界面活性剤(K)成分を含有していても良く、その(K)成分の界面活性剤のうちノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ペンタエリスリット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンペンタエリスリット脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類等が挙げられる。また、そのアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、脂肪族アルコール硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩類等が挙げられる。また、そのカチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩類、イミダゾリン誘導体類、アミン塩類等が、また、両性界面活性剤としては、ベタイン型化合物類、イミダゾリウム塩類、イミダゾリン類、アミノ酸類等が、それぞれ挙げられる。
本発明の光硬化性組成物において、上記(K)成分の界面活性剤の含有割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、10重量%以下であることが好ましく、1〜5重量%であることが更に好ましい。
更に、本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物と前記(A)〜(K)成分の他、各種添加剤、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等の熱重合防止剤を、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して2重量%以下、有機又は無機の染顔料からなる着色剤を同じく20重量%以下、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤を同じく40重量%以下、三級アミンやチオール等の感度特性改善剤を同じく10重量%以下、色素前駆体を同じく30重量%以下、の割合で含有していても良い。また、本発明の光硬化性組成物は、後述の如く、更に塗布溶剤を含有していても良い。
以上の各成分から構成される本発明の光硬化性組成物は、350〜430nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するのが好ましく、390〜430nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するのが更に好ましい。分光感度の極大ピークを前記範囲未満の波長域に有する場合には、光硬化性組成物として波長350〜430nmのレーザー光に対する感度が劣る傾向となり、一方、前記範囲超過の波長域に有する場合には、黄色灯下でのセーフライト性が劣る傾向となる。
なお、本発明において、分光感度の極大ピークとは、例えば、「フォトポリマー・テクノロジー」(山岡亜夫著、昭和63年日刊工業新聞社発行、第262頁)等に詳述されているように、基板表面に光硬化性組成物層を形成した光硬化性画像形成材試料を、分光感度測定装置を用い、キセノンランプ又はタングステンランプ等の光源から分光した光を、横軸方向に露光波長が直線的に、縦軸方向に露光強度が対数的に変化するように設定して照射して露光した後、現像処理することにより、各露光波長の感度に応じた画像が得られ、その画像高さから画像形成可能な露光エネルギーを算出し、横軸に波長、縦軸にその露光エネルギーの逆数をプロットすることにより得られる分光感度曲線における極大ピークを指す。
また、本発明の光硬化性組成物は、波長410nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S410 〕が50mJ/cm2 以下であることが好ましく、30mJ/cm2 以下であることが更に好ましく、20mJ/cm2 以下であることが特に好ましい。この最小露光量〔S410 〕が前記範囲超過では、レーザー光源の露光強度にもよるが、露光時間が長くなって実用性が低下する傾向となる。なお、この最小露光量〔S410 〕の下限は小さい程好ましいが、通常1mJ/cm2 以上である。
また、本発明の光硬化性組成物は、前記〔S410 〕の波長450nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S450〕(mJ/cm2)に対する比〔S410〕/〔S450〕が0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることが更に好ましい。この比〔S410〕/〔S450〕が前記範囲超過では、青紫色レーザー感光性と黄色灯下でのセーフライト性を両立させることが困難な傾向となる。
また、本発明の光硬化性組成物は、波長450nm超過650nm以下の各波長における画像形成可能な最小露光量〔S450-650 〕(mJ/cm2 )の波長450nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S450 〕(mJ/cm2 )に対する比〔S450-650 〕/〔S450 〕が1超過であることが好ましい。この比〔S450-650 〕/〔S450 〕が前記範囲以下では、青紫色レーザー感光性と黄色灯下でのセーフライト性を両立させることが困難な傾向となる。
なお、前記波長410nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S410〕、波長450nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S450〕、及び、波長450nm超過650nm以下の各波長における画像形成可能な最小露光量〔S450-650〕は、前述した分光感度測定装置を用いての分光感度の極大ピークの測定において、得られる画像高さから算出される画像形成可能な露光エネルギーとして求められ、その際の、現像液の種類、現像温度、現像時間等の現像条件を変化させて決定される最適現像条件で画像を形成し得る最小露光量を意味し、その最適現像条件としては、通常、pH11〜14のアルカリ現像液に温度25℃で0.5〜3分浸漬する条件が採られる。
本発明の光硬化性組成物は、前記各成分を適当な溶剤に溶解或いは分散させた塗布液として、仮支持フィルム上に塗布し乾燥させ、必要に応じて、形成された光硬化性組成物層表面を被覆フィルムで覆うことにより、所謂ドライフィルムレジスト材等としての、本発明の光硬化性画像形成材料とされ、その画像形成材料の光硬化性組成物層側を、被覆フィルムで覆われている場合にはその被覆フィルムを剥離して、被加工基板上に積層することにより、又は、前記各成分を適当な溶剤に溶解或いは分散させた塗布液として、被加工基板上に直接に塗布し乾燥させることにより、被加工基板上に本発明の光硬化性組成物の層が形成された本発明の光硬化性画像形成材とされ、その画像形成材の光硬化性組成物層を、波長350〜430nmのレーザー光により走査露光し、現像処理してネガ画像を現出させた後、該ネガ画像を加熱処理する画像形成方法としての使用形態に好適に用いられる。
そのドライフィルムレジスト材等としての画像形成材料として用いられる場合における仮支持フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の従来公知のフィルムが用いられる。その際、それらのフィルムが画像形成材料の作製時に必要な耐溶剤性や耐熱性等を有しているものであるときは、それらの仮支持フィルム上に直接に光硬化性組成物塗布液を塗布し乾燥させて本発明の画像形成材料を作製することができ、また、それらのフィルムが耐溶剤性や耐熱性等の低いものであっても、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルムや離型フィルム等の離型性を有するフィルム上に先ず光硬化性組成物層を形成した後、その層上に耐溶剤性や耐熱性等の低い仮支持フィルムを積層し、しかる後、離型性を有するフィルムを剥離することにより、本発明の画像形成材料を作製することもできる。
また、塗布液に用いられる溶剤としては、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるものであれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶剤、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール等のアルコール系溶剤、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤、及びこれらの混合溶剤、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
これらの溶剤の使用割合は、溶剤を除く光硬化性組成物の有機成分(固形分)の全量に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲である。
また、その塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、スクリーン塗布、及びカーテン塗布等を用いることができる。その際の塗布量は、後述する画像形成、及びそれに引き続くエッチングやメッキ等の加工性等の面から、乾燥膜厚として5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることが更に好ましく、また、感度等の面から、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることが更に好ましい。なお、その際の乾燥温度としては、例えば、30〜150℃程度、好ましくは40〜110℃程度、乾燥時間としては、例えば、5秒〜60分間程度、好ましくは10秒〜30分間程度が採られる。
また、ドライフィルムレジスト材等としての画像形成材料として用いられる場合には、その画像形成材料が被加工基板に積層されるまでの間、形成された光硬化性組成物層表面を被覆フィルムで覆うことが好ましく、その被覆フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム等の従来公知のフィルムが用いられる。
また、前記画像形成材料の光硬化性組成物層側が、被覆フィルムで覆われている場合にはその被覆フィルムを剥離して、加熱、加圧等して積層することにより、又は、前記光硬化性組成物塗布液を直接に塗布し乾燥させることにより、本発明の画像形成材を作製する場合における被加工基板としては、その上に形成される光硬化性組成物層をレーザー光等により露光し現像処理することによって現出されたネガ画像をレジストとしてエッチング加工、メッキ加工、或いはソルダー加工等することにより、その表面に回路や電極等のパターンが形成されるものであり、銅、アルミニウム、金、銀、クロム、亜鉛、錫、鉛、ニッケル等の金属板そのものであっても良いが、通常、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、弗素樹脂等の熱可塑性樹脂等の樹脂、紙、ガラス、又は、アルミナ、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機物、又は、ガラス布基材エポキシ樹脂、ガラス不織布基材エポキシ樹脂、紙基材エポキシ樹脂、紙基材フェノール樹脂等の複合材料等からなり、その厚さが0.02〜10mm程度の絶縁性支持体表面に、前記金属或いは酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウムドープ酸化錫等の金属酸化物等の金属箔を加熱、圧着ラミネートするか、金属をスパッタリング、蒸着、メッキする等の方法により、その厚さが1〜100μm程度の導電層を形成した金属張積層板が、好ましく用いられる。
なお、前記光硬化性組成物塗布液を直接に塗布し乾燥させることにより、本発明の画像形成材を作製した場合には、前述の如くして前記被加工基板上に形成された前記光硬化性組成物層上に、光硬化性組成物の酸素による重合禁止作用を防止する等のために、光硬化性組成物層上に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等の溶液を塗布し乾燥させることにより保護層が形成されても良い。
以上の如くして被加工基板上に積層された光硬化性組成物層を構成する本発明の光硬化性組成物は、前記一般式(I)で表されるオキセタン化合物、(A)成分のエチレン性不飽和化合物、前記(B)成分の光重合開始剤、前記(C)成分のアルカリ可溶性樹脂、及び前記(D)成分のエポキシ化合物、並びに、必要に応じて用いられる前記(E)〜(K)成分、その他の添加剤等を含有してなるが、前記(D)成分のエポキシ化合物が、粒径5μm以下のエポキシ化合物粒子が全エポキシ化合物粒子の50%以上を占める微粒子状で組成物中に分散していることが好ましく、粒径5μm以下のエポキシ化合物粒子が全エポキシ化合物粒子の80%以上を占める微粒子状で分散しているのがより好ましく、粒径3μm以下のエポキシ化合物粒子が全エポキシ化合物粒子の80%以上を占める微粒子状で分散していることが特に好ましい。
(D)成分のエポキシ化合物の分散状態がこのような微粒子状でない場合には、光硬化性組成物としての経時安定性が劣ることとなるか、基板に対する密着性が劣ることとなって、本発明の目的を達成できない場合がある。
本発明において、(D)成分をこのような微粒子状で分散せしめるには、本発明の光硬化性組成物を調製するに当たり、例えば、前記(D)成分をミルロール等による機械的剪断応力下で前記微粒子状に微粉砕した後、他の各成分と共に塗布溶剤に分散させる方法が挙げられる。特に、前記(D)成分を前記(C)成分のアルカリ可溶性樹脂と共に、ミルロール等による機械的剪断応力下で前記微粒子状に微粉砕した後、他の各成分と共に塗布溶剤に分散させる方法を採るのが好ましい。
本発明の光硬化性組成物よりなる層を被加工基板上に有する本発明の前記画像形成材は、前記画像形成材料により光硬化性組成物層が形成されている場合には仮支持フィルムを剥離した後、又は、光硬化性組成物塗布液を直接に塗布し乾燥させることにより光硬化性組成物層が形成されている場合であって、前記保護層等を有する場合にはその保護層等を剥離した後、その光硬化性組成物層を、レーザー光を露光光源として走査露光した後、現像処理することにより、前記被加工基板上にネガ画像が形成される。
その露光光源としては、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、及び、HeNeレーザー、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、HeCdレーザー、半導体レーザー、ルビーレーザー等のレーザー光源が挙げられるが、特に、波長域350〜430nmの青紫色領域のレーザー光を発生する光源が好ましく、その中心波長が約405nmのものであることが更に好ましい。具体的には、405nmを発振する窒化インジウムガリウム半導体レーザー等が挙げられる。
また、レーザー光源による走査露光方法は、特に限定されるものではないが、例えば、平面走査露光方式、外面ドラム走査露光方式、内面ドラム走査露光方式等が挙げられ、走査露光条件としては、レーザーの出力光強度を、好ましくは1〜100mW、更に好ましくは3〜70mW、発振波長を、好ましくは390〜430nm、更に好ましくは400〜420nm、ビームスポット径を、好ましくは2〜30μm、更に好ましくは4〜20μm、走査速度を、好ましくは50〜500m/秒、更に好ましくは100〜400m/秒、走査密度を、好ましくは2,000dpi以上、更に好ましくは4,000dpi以上として、走査露光する。
また、前記レーザー走査露光後の現像処理は、好ましくはアルカリ成分と界面活性剤とを含有する水性現像液を用いてなされる。そのアルカリ成分としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニウム、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウム等の無機アルカリ塩、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、モノブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の有機アミン化合物等の1種又は2種以上が挙げられ、その0.1〜5重量%程度の濃度で用いられる。
また、界面活性剤としては、前記光硬化性組成物の(K)成分として挙げたと同様の界面活性剤が挙げられ、中で、ノニオン性、アニオン性、又は両性界面活性剤が好ましく、特に両性界面活性剤、就中、ベタイン型化合物類が好ましい。なお、前記界面活性剤は、好ましくは0.0001〜20重量%、更に好ましくは0.0005〜10重量%、特に好ましくは0.001〜5重量%の濃度で用いられる。
更に、現像液には、例えば、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の有機溶剤を必要に応じて含有させることができる。また、現像液のpHは、9〜14とするのが好ましく、11〜14とするのが更に好ましい。
なお、現像は、通常、前記現像液に画像形成材を浸漬するか、画像形成材に前記現像液をスプレーする等の公知の現像法により、好ましくは10〜50℃程度、更に好ましくは20〜40℃程度の温度で、5秒〜10分程度の時間でなされる。また、現像処理後、硬化物として形成されたネガ画像のレジストとしての耐熱性や耐薬品性等を向上させるため、例えば140〜160℃程度の温度で加熱処理することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定させるものではない。
なお、以下において、得られた光硬化性組成物、光硬化性画像形成材料及び光硬化性画像形成材の各評価は、以下の方法に従った。
<レーザー露光感度>
得られた感光性画像形成材料の感光性組成物層を、直径7cmのアルミ回転シリンダー状に固定、毎分10から100回転まで回転数を変化させながら中心波長405nm、レーザー出力5mWのレーザー光源(日亜化学工業社製「NLHV500C」)を用いて、像面照度2mW、ビームスポット径20μmで、ビーム走査間隔及び走査速度を変えながら走査露光し、次いで、25℃の0.8重量%炭酸ナトリウムと0.2重量%の炭酸水素ナトリウムからなる水溶液1重量%を現像液として0.15MPaとなるように吹き付け、最小現像時間の1.7倍の時間でスプレー現像することによりネガ画像を現出させた。得られた画像について、20μmの線幅が再現するのに要する露光量を求め、青紫色レーザーに対する感度とした。
<分光感度の極大ピーク>
画像形成材を50×60mmの大きさに切り出したサンプルを、回折分光照射装置(ナルミ社製「RM−23」)を用い、1kWキセノンランプ(ウシオ電機社製「UI−501C」)を光源として350〜650nmの波長域で分光した光を、横軸方向に露光波長が直線的に、縦軸方向に露光強度が対数的に変化するように設定して10秒間照射して露光し、次いで、25℃の0.8重量%炭酸ナトリウムと0.2重量%の炭酸水素ナトリウムからなる水溶液を現像液として0.15MPaとなるように吹き付け、最小現像時間の2倍の時間でスプレー現像することにより、各露光波長の感度に応じた画像を得、その画像高さから画像形成可能な露光エネルギーを算出し、横軸に波長、縦軸にその露光エネルギーの逆数をプロットすることにより得られる分光感度曲線における極大ピークを読み取った。
<〔S410〕,〔S410〕/〔S450〕,〔S450-650〕/〔S450〕>
前記と同様にして350〜650nmの波長域で波長を変化させて露光し、現像したときの、波長410nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S410〕(mJ/cm)と波長450nmにおける画像形成可能な最小露光量〔S450〕(mJ/cm)、及び、波長450nm超過650nm以下の各波長における画像形成可能な最小露光量〔S450-650〕/〔S450〕(mJ/cm)をそれぞれ求め、その比〔S410〕/〔S450〕、及び〔S450-650〕/〔S450〕を算出し、以下の基準で評価した。
<〔S410 〕/〔S450 〕の評価基準>
A:〔S410 〕/〔S450 〕が0.1以下。
B:〔S410 〕/〔S450 〕が0.1超過0.15以下。
C:〔S410 〕/〔S450 〕が0.15超過0.2以下。
D:〔S410 〕/〔S450 〕が0.2超過。
<〔S450-650〕/〔S450〕の評価基準>
A:〔S450-650〕/〔S450〕が10超過。
B:〔S450-650〕/〔S450〕が5超過10以下。
C:〔S450-650〕/〔S450〕が1超過5以下。
D:〔S450-650〕/〔S450〕が1以下。
<黄色灯下でのセーフライト性>
画像形成材を黄色灯照明(約470nm以下の波長の光を遮断した条件)下に、1分間、2分間、5分間、10分間、20分間、30分間放置した後、前記と同様にして、走査露光及び現像処理を行い、前記に比して画像に変化が生じるまでの放置時間を求め、以下の基準で評価した。
A:放置時間が20分以上
B:放置時間が10分以上20分未満
C:放置時間が1分以上10分未満
D:放置時間が1分未満
<基板に対する密着性>
画像形成材を40℃で5日間放置した後、画像形成に必要な最小露光量でレーザー走査露光して全面硬化層を形成し、次いで、得られた硬化層を150℃で60分間加熱処理した後、硬化層上に1mm間隔で100個の枡目状になるようにカッターで切れ目を入れ、表面にフラックス(タムラ化研社製)を塗布した。次いで、295℃のソルダー浴に30秒間浸漬した後、室温に戻す操作を6回繰り返して行った。その後、硬化層上にセロファンテープ(ニチバン社製)を貼着し、該テープを剥離したときの硬化層の剥離枡目数を測定し、以下の基準で評価した。
A:100個の枡目のうち、硬化層の剥離枡目数が0。
B:100個の枡目のうち、硬化層の剥離枡目数が1個以上5個未満。
C:100個の枡目のうち、硬化層の剥離枡目数が5個以上10個未満。
D:100個の枡目のうち、硬化層の剥離枡目数が10個以上。
<光硬化性組成物塗布液の経時安定性>
組成物塗布液を40℃で5日間放置した後、前記露光感度の測定におけると同様にして、走査露光及び現像処理を行い、前記感度に比しての感度の変化量を測定し、以下の基準で評価した。
A:放置前に比し放置後の感度の低下が1%未満。
B:放置前に比し放置後の感度の低下が1%以上20%以下。
C:放置前に比し放置後の感度の低下が20%超過60%以下。
D:放置前に比し放置後の感度の低下が60%超過。
<光硬化性画像形成材の経時安定性>
画像形成材を40℃で5日間放置した後、前記露光感度の測定におけると同様にして、走査露光及び現像処理を行い、前記感度に比しての感度の変化量を測定し、以下の基準で評価した。
A:放置前に比し放置後の感度の低下が1%未満。
B:放置前に比し放置後の感度の低下が1%以上20%以下。
C:放置前に比し放置後の感度の低下が20%超過60%以下。
D:放置前に比し放置後の感度の低下が60%超過。
また、以下の実施例及び比較例で用いた各成分化合物は次の通りである。
<オキセタン化合物>
I−a:下記構造式で表されるオキセタン化合物
Figure 0004367075
I−b:下記構造式で表されるオキセタン化合物
Figure 0004367075
X−a:1,4−ベンゼンジカルボン酸 ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メ
チル]エステル
X−b:1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベン
ゼン
<(A)エチレン性不飽和化合物>
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
<(B)光重合開始剤>
B−a:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プ
ロパノン
B−b:2,4−ジエチルチオキサントン
B−c:2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン
B−d:2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニ
ルビイミダゾール
B−e:ジシクロペンタジエニルチタニウムビス〔2,6−ジフルオロ−3−(1−ピ
ロリル)フェニル〕
<(C)アルカリ可溶性樹脂>
C−a:下記の構造を有するクレゾールノボラック型エポキシアクリレートテトラヒド
ロ無水フタル酸付加物樹脂(昭和高分子社製「PR−300」、酸価100m
g−KOH/g、GPC測定による重量平均分子量Mw5000)
Figure 0004367075
C−b:下記の構造を有するビスフェノールF型エポキシアクリレートテトラヒドロ無
水フタル酸付加物樹脂(日本化薬社製「カヤラッドZFR−1122」、酸価
100mg−KOH/g、GPC測定による重量平均分子量Mw4000)
Figure 0004367075
<(D)エポキシ化合物>
D−a:2,4,6−トリグリシジルイソシアヌル酸(日産化学社製結晶性エポキシ化
合物「Tepic SP」、融点101℃)
D−b:ビキシレノールジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン社製結晶性エ
ポキシ化合物「YX4000」、融点105℃)
D−c:クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製「18
0S70」)
<(E)増感色素>
E−a:下記構造式で表される増感色素
Figure 0004367075
E−b:下記構造式で表される増感色素
Figure 0004367075
<その他の添加剤>
アミノ化合物:熱架橋剤として三井サイアナミッド社製「サイメルC300」(メトキ
シメチルメラミン系、メトキシ化率90%以上)
タルク:日本タルク社製「BST」
硫酸バリウム:堺化学社製「B−55」
フタロシアニンブルー:大日精化社製「ブルー2」
エポキシの熱開始剤:ジシアンジアミド
シリカ:日本アエロジル社製「AEROSIL R972」
実施例1(ヴァイオレットレーザー用ソルダーレジスト)
表1に示す配合の光硬化性組成物を調製した。
まず、(C)成分と(D)成分とを、3本ロールを用いて、(D)成分が、粒径3μm以下の粒子が全分散粒子の80%以上を占める微粒子状となるように粉砕、混合し、次いで、(A)成分と(B)成分、その他の成分をメチルエチルケトン/イソプロパノール(重量比8/2)の混合溶剤100重量部と共に、室温で攪拌して塗布液を調液した。
仮支持フィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み19μm)上に、この塗布液をアプリケーターを用いて乾燥膜厚が25μmとなる量で塗布し、90℃のオーブンで5分間乾燥させた。このようにして形成された光硬化性組成物層上に、被覆フィルムとしてのポリエチレンフィルム(厚み25μm)を積層し、1日放置することにより、光硬化性画像形成材料を作製した。
別に、ポリイミド樹脂に厚み35μmの銅箔を貼り合わせた銅張積層基板(厚み1.5mm、大きさ250mm×200mm)の銅箔表面を、住友スリーエム社製「スコッチブライトSF」を用いてバフロール研磨した後、水洗し、空気流中で乾燥させた。次いで、これをオーブンで60℃に予熱した後、その銅張積層板の銅箔上に、上記で得られた光硬化性画像形成材料を、その被覆フィルムを剥離しながらその剥離面で、ハンド式ロールラミネーターを用いて、ロール温度100℃、ロール圧0.3MPa、ラミネート速度1.5m/分でラミネートすることにより、銅張積層基板上に光硬化性組成物層が形成された光硬化性画像形成材を作製した。
得られた光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材の評価結果を表2に示した。
実施例2(ヴァイオレットレーザー用ソルダーレジスト)
実施例1において、オキセタン化合物と光重合開始剤と増感色素を変更し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
実施例3(汎用ソルダーレジスト)
実施例1において、光重合開始剤B−dと増感色素を配合せず、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
実施例4(汎用ソルダーレジスト)
実施例3において、更にエポキシの熱開始剤0.1重量部を配合し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
実施例5(汎用ソルダーレジスト)
実施例3において、アミノ化合物を配合せず、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
実施例6(汎用ソルダーレジスト)
実施例3において、エポキシ化合物を変更し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
実施例7(汎用ソルダーレジスト)
実施例4において、(B)エポキシ化合物を変更し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
実施例8(汎用ソルダーレジスト)
実施例3において、更にシリカを配合し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして光硬化性組成物塗布液を調製した。別に、銅張積層基板(厚み1.5mm、大きさ250mm×200mm)の銅箔表面を、住友スリーエム社製「スコッチブライトSF」を用いてバフロール研磨した後、水洗し、空気流中で乾燥させ、次いで、これをオーブンで60℃に予熱した後、その銅張積層板の銅箔上に、アプリケーターを用いて乾燥膜厚が25μmとなる量でこの塗布液を塗布し、90℃のオーブンで5分間乾燥させ光硬化性画像形成材料を制作し、同様に評価を行って結果を表2に示した。
比較例1(汎用ソルダーレジスト)
実施例7において、オキセタン化合物の代りにエポキシ樹脂を用い、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
比較例2(汎用ソルダーレジスト)
実施例7において、オキセタン化合物及びエポキシ化合物を配合せず、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
比較例3(汎用ソルダーレジスト)
実施例7において、オキセタン化合物を変更し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。
比較例4(汎用ソルダーレジスト)
実施例7において、オキセタン化合物を変更し、表1に示す光硬化性組成物配合としたこと以外は同様にして、光硬化性組成物、光硬化性画像形成材及び光硬化性画像形成材材を製造し、その評価結果を表2に示した。尚、実施例1及び2の最小露光量〔S410〕(mJ/cm)は夫々14及び13であった。
Figure 0004367075
Figure 0004367075
本発明の光硬化性組成物、並びに、それを用いた光硬化性画像形成材料、光硬化性画像形成材、及び画像形成方法は、該光硬化性組成物が、レーザー光に対して高感度であると共に、経時安定性、及び基板に対する密着性に優れることから、特に、ソルダーレジスト用として、また、紫外から青紫色レーザー光による直接描画に好適に用いられる。

Claims (10)

  1. 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分と、下記一般式(I)で表されるオキセタン化合物とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
    (A)エチレン性不飽和化合物
    (B)光重合開始剤
    (C)不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂を含むアルカリ可溶性樹脂
    (D)エポキシ化合物
    Figure 0004367075
    (上記一般式(I)中、lは0又は1であり、mは0〜2の整数を表し、複数のmは互いに同じでも異なっていても良い。nは1〜1000の整数を表す。
    ,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜15のアリール基、置換基を有していても良い炭素数4〜15のヘテロ環基、水酸基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアシル基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアシルオキシ基、置換基を有していても良い炭素数2〜15のアルコキシカルボニル基、置換基を有していても良い炭素数7〜15のアリールオキシカルボニル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又はフッ素原子を表し、複数のRは互いに同じでも異なっていても良く、複数のRは互いに同じでも異なっていても良い。)
  2. (D)エポキシ化合物の融点が50℃以上であり、該エポキシ化合物は、全エポキシ化合物粒子のうち粒径5μm以下のエポキシ化合物粒子の割合が50%以上となるように組成物中に分散されていることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性組成物。
  3. 更に、(E)紫外〜青紫色領域に吸収極大を有する増感色素を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
  4. (E)増感色素がジアルキルアミノベンゼン系化合物であることを特徴とする請求項に記載の光硬化性組成物。
  5. (B)成分として、α−アミノアセトフェノン誘導体を含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
  6. 仮支持フィルム上に、請求項1ないしのいずれか1項に記載の光硬化性組成物の層が形成されてなることを特徴とする光硬化性画像形成材料。
  7. 被加工基板上に、請求項に記載の光硬化性画像形成材料が該光硬化性組成物層側が該基板側となるように積層されてなることを特徴とする光硬化性画像形成材。
  8. 被加工基板上に積層された光硬化性組成物層の厚さが、5μm以上であることを特徴とする請求項に記載の光硬化性画像形成材。
  9. 光硬化性組成物がソルダーレジストであることを特徴とする請求項又はに記載の光硬化性画像形成材。
  10. 請求項ないしのいずれか1項に記載の光硬化性画像形成材の光硬化性組成物層を、波長350〜430nmのレーザー光により走査露光し、現像処理してネガ画像を現出させることを特徴とする画像形成方法。
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