JP4363051B2 - 自動クラッチ付変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動クラッチを備えた変速機の制御を行う自動クラッチ付変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、基本的な装置構成をマニュアルトランスミッションと同様としつつも、クラッチの接続操作が自動化された変速機(自動クラッチ付変速機)が実用化されている。こうした変速機にあっては、シフトチェンジに際してクラッチの係合操作がクラッチアクチュエータを通じて行われる。
【0003】
ここで、図15を参照して、自動クラッチ付変速機のシフトチェンジ態様について説明する。なお、シフトチェンジの開始から終了にわたって、アクセルペダルは解放された状態(アクセル開度が開度「0」の状態)にあるとする。
【0004】
時刻t151において運転者のシフトレバー操作を通じて変速段を「3速」から「2速」へ変更する要求(シフトダウン要求)が検出されたとすると、これに応じてクラッチアクチュエータによるクラッチの解放操作が開始される(図15:〔a〕)。
【0005】
これにより、クラッチを通じて伝達することができるトルク(クラッチトルクTc)が漸減するようになる(図15:〔d〕)。また、クラッチトルクTcの下降に応じて、内燃機関の出力軸の回転速度(機関回転速度Ne)と変速機の入力軸の回転速度(変速機回転速度Ni)とがそれぞれ異なる回転速度に推移するようになる(図15:〔b〕,〔c〕)。
【0006】
時刻t152において、クラッチトルクTcが「0」となった、即ちクラッチが解放されたとすると、変速機において変速段の同期操作が開始される(図15:〔d〕,〔a〕)。
【0007】
このとき、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)は、クラッチトルクTcに対応して「0」に維持される(図15:〔e〕)。
【0008】
時刻t153において、シフトチェンジが完了した(変速段が「3速」から「2速」へ変更された)とすると、これに応じてクラッチアクチュエータによるクラッチの係合が開始される(図15〔a〕)。
【0009】
これにより、クラッチトルクTcが上昇するとともに、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとが徐々に接近するようになる(図15:〔d〕,〔b〕,〔c〕)。
【0010】
時刻t153以降、内燃機関が駆動系を介して伝達された駆動輪のトルクにより駆動されている状態にあるため、駆動トルクToは負側の値を示すようになる(図15:〔e〕)。即ち、エンジンブレーキが作用した状態となる。
【0011】
時刻t154において、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとが同期回転の状態にある旨検出されたとすると、これに応じてクラッチトルクTcが最大値(最大クラッチトルクTcmax)に設定されてクラッチの係合が完了する(図15:〔b〕〜〔d〕)。
【0012】
なお、本発明にかかる先行技術文献としては、以下に示す特許文献1が挙げられる。
【0013】
【特許文献1】
特開平5−209545号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の自動クラッチ付変速機にあっては、クラッチの係合中(時刻t153〜t154)、運転者によるアクセルペダルの操作を通じて車両に対する要求が減速要求から加速要求に変更されたとすると、次のような問題をまねくようになる。
【0015】
時刻t15aにおいて、アクセル開度Acclが開度「0」から開度Acclxに増加した(車両に対する要求が減速要求から加速要求に反転した)とすると、アクセル開度Acclの増加に応じて機関回転速度Neが上昇する傾向を示す(図15:〔f〕及び〔c〕破線)。
【0016】
このとき、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回る時刻t15bまでは、内燃機関から駆動輪へ負のトルクが伝達される(駆動トルクToが負のトルクとなる)ため、運転者が車両の加速を要求しているにもかかわらず、エンジンブレーキが作用するようになる。
【0017】
このように、従来の自動クラッチ付変速機においては、運転者の要求が反転したとき、要求とは反対の加速度が作用することにより運転性の悪化が避けられないものとなる。
【0018】
なお、自動クラッチ付変速機の制御装置として、例えば特許文献1には次のような装置が提案されている。
同文献1に記載の装置では、アクセルペダルが解放された状態での減速走行時、車速が所定値未満となることに基づいてクラッチを解放し、車両を蛇行状態で走行させる。そして、この蛇行状態において、アクセルペダルが踏み込まれた(車両に対する要求が減速要求から加速要求に変更された)とすると、点火時期を遅角側に補正して混合気の燃焼を行いつつクラッチを係合させる。即ち、機関トルクを漸増させながらクラッチの係合を行う。
【0019】
こうした自動クラッチ付変速機によれば、車両に対する要求が減速要求から加速要求へ反転したことに基づいて内燃機関の出力の上昇が抑制されるため、機関回転速度が変速機回転速度を上回るまで、即ち正の駆動トルクが得られるまでの期間が上記従来の変速機よりも長くなる。
【0020】
このように、特許文献1に記載の制御装置を通じて自動クラッチ付変速機の制御を行った場合には、要求とは反対の加速度が作用することによる運転性の悪化がより顕著になるといえる。
【0021】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クラッチの係合中における運転性の悪化を好適に抑制することのできる自動クラッチ付変速機の制御装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、自動クラッチの操作により変速機と内燃機関との間における動力の伝達態様を切り替えるとともにアクセルペダルの操作量に基づいて前記内燃機関の出力を調整する車両において前記自動クラッチの制御を行うものであって、前記自動クラッチの状態について、前記内燃機関から前記変速機に伝達されるトルクが最大となる当該クラッチの状態を完全係合状態とし、前記内燃機関から前記変速機にトルクを伝達しない当該クラッチの状態を完全解放状態とし、前記完全係合状態と前記完全解放状態との間にある状態を中間係合状態として、シフトチェンジ要求に基づいて前記自動クラッチを前記完全係合状態から前記完全解放状態に操作し、その後にこの完全解放状態から前記完全係合状態に操作する自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度を下回る状態のもとで前記自動クラッチが前記中間係合状態にある旨、且つ当該車両に対する走行状態についての要求が減速要求から加速要求に変化した旨判定したとき、これに基づいて前記自動クラッチを前記中間係合状態から前記完全解放状態に操作する過渡解放制御を行う制御手段を備えることを要旨としている。
【0023】
上記構成においては、運転者の要求が減速要求から加速要求へと反転したとき、過渡解放制御を行うことにより、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達が遮断されるようにしている。これにより、運転者の加速要求時において、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を下回っていることに起因したエンジンブレーキによる車両の減速を回避することが可能となるため、クラッチの係合中における運転性の悪化を好適に抑制することができるようになる。
【0024】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記過渡解放制御の実行前よりも前記内燃機関の回転速度を増大させる回転速度制御を前記過渡解放制御に併せて実行することを要旨としている。
【0025】
上記構成によれば、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を上回った状態、即ちクラッチの係合に際して車両を加速させることが可能な状態を速やかに確保することができるようになる。
【0026】
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記回転速度制御として前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記過渡解放制御の実行前よりも大きい値に変更し、この要求値の変更を通じて前記内燃機関の回転速度を増大させることを要旨としている。
【0027】
上記構成によれば、内燃機関に対するトルクの要求値の調整を通じて、内燃機関の回転速度を変速機の入力回転速度よりも高い値まで上昇させる処理が行われる。これにより、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を上回った状態、即ちクラッチの係合に際して車両を加速させることが可能な状態を速やかに確保することができるようになる。
【0028】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも高回転側に移行したことに基づいて、前記自動クラッチを前記完全解放状態から前記完全係合状態に向けて操作する過渡係合制御を行うことを要旨としている。
【0029】
上記構成によれば、自動クラッチの解放操作により該クラッチが解放された状態にあるとき、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度よりも高い値となったことに基づいて、自動クラッチの係合操作が開始される。これにより、車両を加速させることが可能な状態でクラッチの係合が行われるため、運転者の加速要求を的確に満たすことができるようになる。
すなわち、クラッチの係合中において、車両に対する要求が減速要求から加速要求に変更された場合には、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を上回るまでの間、内燃機関から駆動輪へ負のトルクが伝達されるため、運転者が車両の加速を要求しているにもかかわらずエンジンブレーキが作用するようになる。上記構成によれば、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達が遮断されることにより、運転者の加速要求時においてエンジンブレーキによる車両の減速を回避することが可能となるため、クラッチの係合中における運転性の悪化を好適に抑制することができるようになる。
【0030】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも高回転側に移行したことに基づいて、前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記回転速度制御の実行中よりも小さい値に変更することを要旨としている。
【0031】
(6)請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記過渡係合制御を開始した後、前記内燃機関に対するトルクの要求値をアクセルペダルの操作量に応じた値に向けて徐変することを要旨としている。
【0032】
上記構成によれば、クラッチの係合操作が行われているとき、内燃機関に対するトルクの要求値をアクセルペダルの操作量に対応した大きさまで徐変する処理が行われる。これにより、内燃機関の出力の急激な変動が回避されるため、ショックの発生を好適に抑制することができるようになる。
【0033】
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときにアクセルペダルの操作量が基準操作量未満の状態から同基準操作量以上の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が減速要求から加速要求に変化した旨判定することを要旨としている。
【0034】
上記構成によれば、自動クラッチの係合中におけるアクセルペダルの操作量の推移が監視され、この監視される操作量が基準開度未満から該基準開度以上となったことに基づいて、運転者の要求が減速要求から加速要求に変更された旨判定される。これにより、運転者のアクセル操作が反映されて同運転者の要求が判定されるため、減速要求から加速要求への変更を的確に検出することができるようになる。
【0035】
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときに前記内燃機関に対するトルクの要求値が基準要求値未満の状態から同基準要求値以上の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が減速要求から加速要求に変化した旨判定することを要旨としている。
【0036】
上記構成によれば、自動クラッチの係合中におけるトルクの要求値の推移が監視され、この監視されるトルクの要求値が基準要求値未満から該基準要求値以上となったことに基づいて、運転者の要求が減速要求から加速要求に変更された旨判定される。これにより、運転者のアクセル操作が反映されて同運転者の要求が判定されるため、減速要求から加速要求への変更を的確に検出することができるようになる。
【0037】
(9)請求項9に記載の発明は、自動クラッチの操作により変速機と内燃機関との間における動力の伝達態様を切り替えるとともにアクセルペダルの操作量に基づいて前記内燃機関の出力を調整する車両において前記自動クラッチの制御を行うものであって、前記自動クラッチの状態について、前記内燃機関から前記変速機に伝達されるトルクが最大となる当該クラッチの状態を完全係合状態とし、前記内燃機関から前記変速機にトルクを伝達しない当該クラッチの状態を完全解放状態とし、前記完全係合状態と前記完全解放状態との間にある状態を中間係合状態として、シフトチェンジ要求に基づいて前記自動クラッチを前記完全係合状態から前記完全解放状態に操作し、その後にこの完全解放状態から前記完全係合状態に操作する自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度を上回る状態のもとで前記自動クラッチが前記中間係合状態にある旨、且つ当該車両に対する走行状態についての要求が加速要求から減速要求に変化した旨判定したとき、これに基づいて前記自動クラッチを前記中間係合状態から前記完全解放状態に操作する過渡解放制御を行う制御手段を備えることを要旨としている。
【0038】
上記構成においては、運転者の要求が加速要求から減速要求へと反転したとき、過渡解放制御を行うことにより、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達が遮断されるようにしている。これにより、運転者の減速要求時において、車両の加速を回避することが可能となるため、クラッチの係合中における運転性の悪化を好適に抑制することができるようになる。
【0039】
(10)請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記過渡解放制御の実行前よりも内燃機関の回転速度を減少させる回転速度制御を前記過渡解放制御に併せて実行することを要旨としている。
【0040】
上記構成によれば、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を下回った状態、即ちクラッチの係合に際して車両を減速させることが可能な状態を速やかに確保することができるようになる。
【0041】
(11)請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記回転速度制御として前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記過渡解放制御の実行前よりも小さい値に変更し、この要求値の変更を通じて前記内燃機関の回転速度を減少させることを要旨としている。
【0042】
上記構成によれば、内燃機関に対するトルクの要求値の調整を通じて、内燃機関の回転速度を変速機の入力回転速度よりも低い値まで低下させる処理が行われる。これにより、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を下回った状態、即ちクラッチの係合に際して車両を減速させることが可能な状態を速やかに確保することができるようになる。
【0043】
(12)請求項12に記載の発明は、請求項10または11に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも低回転側に移行したことに基づいて、前記自動クラッチを前記完全解放状態から前記完全係合状態に向けて操作する過渡係合制御を行うことを要旨としている。
【0044】
上記構成によれば、自動クラッチの解放操作により該クラッチが解放された状態にあるとき、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度よりも低い値となったことに基づいて、自動クラッチの係合操作が開始される。これにより、車両を減速させることが可能な状態でクラッチの係合が行われるため、運転者の減速要求を的確に満たすことができるようになる。
すなわち、クラッチの係合中において、車両に対する要求が加速要求から減速要求に変更された場合には、内燃機関の回転速度が変速機の入力回転速度を下回るまでの間、内燃機関から駆動輪へ正のトルクが伝達されるため、運転者が車両の減速を要求しているにもかかわらず加速度が生じるようになる。上記構成によれば、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達が遮断されることにより、運転者の減速要求時において車両の加速を回避することが可能となるため、クラッチの係合中における運転性の悪化を好適に抑制することができるようになる。
【0045】
(13)請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも低回転側に移行したことに基づいて、前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記回転速度制御の実行中よりも大きい値に変更することを要旨としている。
【0046】
(14)請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記過渡係合制御を開始した後、前記内燃機関に対するトルクの要求値をアクセルペダルの操作量に応じた値に向けて徐変することを要旨としている。
【0047】
上記構成によれば、クラッチの係合操作が行われているとき、内燃機関に対するトルクの要求値をアクセルペダルの操作量に対応した大きさまで徐変する処理が行われる。これにより、内燃機関の出力の急激な変動が回避されるため、ショックの発生を好適に抑制することができるようになる。
【0048】
(15)請求項15に記載の発明は、請求項9〜14のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときにアクセルペダルの操作量が基準操作量以上の状態から同基準操作量未満の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が加速要求から減速要求に変化した旨判定することを要旨としている。
【0049】
上記構成によれば、自動クラッチの係合中におけるアクセルペダルの操作量の推移が監視され、この監視される操作量が基準開度以上から該基準開度未満となったことに基づいて、運転者の要求が加速要求から減速要求に変更された旨判定される。これにより、運転者のアクセル操作が反映されて同運転者の要求が判定されるため、加速要求から減速要求への変更を的確に検出することができるようになる。
【0050】
(16)請求項16に記載の発明は、請求項9〜14のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときに前記内燃機関に対するトルクの要求値が基準要求値以上の状態から同基準要求値未満の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が加速要求から減速要求に変化した旨判定することを要旨としている。
【0051】
上記構成によれば、自動クラッチの係合中におけるトルクの要求値の推移が監視され、この監視されるトルクの要求値が基準要求値以上から該基準要求値未満となったことに基づいて、運転者の要求が加速要求から減速要求に変更された旨判定される。これにより、運転者のアクセル操作が反映されて同運転者の要求が判定されるため、加速要求から減速要求への変更を的確に検出することができるようになる。
【0054】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明を具体化した第1の実施の形態について、図1〜図10を参照して説明する。
【0055】
まず、図1を参照して装置全体の構成について説明する。
車両1の駆動源である内燃機関11には、クランクシャフト11C及びスロットルバルブTVが備えられており、同スロットルバルブTVの開度に応じて内燃機関11のトルク(機関トルク)を調整することが可能となっている。
【0056】
変速機12には、クランクシャフト11Cとの間で動力の伝達を行う入力軸(インプットシャフト12I)、及びこのインプットシャフト12Iの回転速度を減速する複数のギア12Gが備えられている。このギア12Gの組み合わせ(変速段)に応じて回転速度の減速比が決定される。
【0057】
クランクシャフト11Cとインプットシャフト12Iとは、自動クラッチ13を介して接続することが可能となっている。
自動クラッチ13は、インプットシャフト12Iに設けられているクラッチディスク13Dを備えて構成され、このクラッチディスク13Dがクラッチアクチュエータ13Aを通じて操作されることにより、クランクシャフト11Cに設けられているフライホイール11Dとの接続状態(係合状態)が変更される。
【0058】
クラッチアクチュエータ13Aによるクラッチディスク13Dの操作量(クラッチストローク)を「0」(最小値)とすることにより、クラッチディスク13Dとフライホイール11Dとが離間した状態に維持される。即ち、自動クラッチ13が解放された状態となる。この状態からクラッチストロークを増加させることにより、クラッチディスク13Dとフライホイール11Dとが接触した状態に維持される。即ち、自動クラッチ13が係合された状態となる。
【0059】
なお、クラッチストロークが減少する方向へクラッチアクチュエータ13Aの制御を行うことをクラッチ解放操作、クラッチストロークが増加する方向へクラッチアクチュエータ13Aの制御を行うことをクラッチ係合操作とする。
【0060】
自動クラッチ13が解放された状態にあるとき(クラッチストロークが「0」のとき)、内燃機関11(クランクシャフト11C)から変速機12(インプットシャフト12I)へのトルクの伝達が行われなくなる。即ち、自動クラッチ13を通じて伝達することができるトルクの大きさ(クラッチトルク)が「0」となる。
【0061】
自動クラッチ13が係合された状態にあるとき(クラッチストロークが「0」よりも大きいとき)、内燃機関11(クランクシャフト11C)から変速機12(インプットシャフト12I)へのトルクの伝達が行われる。このとき、クラッチアクチュエータ13Aを通じてクラッチストロークを変更することにより、自動クラッチ13を通じて伝達することができるトルクの大きさ(クラッチトルク)を調整することができる。
【0062】
クラッチトルクは、クラッチストロークの増大に応じて上昇する傾向を示す。クラッチトルクが「0」より大きく最大値未満のとき、自動クラッチ13は係合中の状態となり、クラッチトルクが最大値のとき、自動クラッチ13は完全に係合された状態に維持される。
【0063】
内燃機関11のトルクは、変速機12及びドライブシャフト14を備えて構成される駆動系Dを介して駆動輪15へ伝達される。内燃機関11から駆動系Dを介して駆動輪15へ伝達されるトルクの大きさ(駆動トルク)は、自動クラッチ13の係合状態や変速機12の減速比に応じて調整することが可能となっている。
【0064】
また、車両1には、運転者により操作されるアクセルペダルAC及びシフトレバーSR、並びに当該車両1を統括的に制御する電子制御装置(ECU)3が備えられている。このECU3により、スロットルバルブTVの開度調整、自動クラッチ13の係合状態の変更、及び変速機12のシフトチェンジ等が行われる。なお、自動クラッチ付変速機の制御装置は、ECU3を備えて構成される。
【0065】
ECU3には、検出系Cによる各検出データ、即ち
〔a〕クランクシャフト11Cの回転速度(内燃機関の回転速度)である機関回転速度Neを検出する機関回転速度センサC1の検出データ。
〔b〕インプットシャフト12Iの回転速度(変速機の回転速度)である変速機回転速度Niを検出する変速機回転速度センサC2の検出データ。
〔c〕アクセルペダルACの開度(アクセル開度Accl)を検出するアクセルセンサC3の検出データ。
〔d〕クラッチアクチュエータ13Aによるクラッチディスク13Dの操作量(クラッチストロークCst)を検出するストロークセンサC4の検出データ。
が入力される。ちなみに、クラッチトルクTcは、上記ストロークセンサC4によるクラッチストロークCstに基づいて算出することが可能である。
【0066】
内燃機関11の運転中、同機関11に対するトルクの要求値(要求トルクTereq)として、基本的にはアクセル開度Accl及び機関回転速度Neに基づいて算出された基本要求トルクTereqbaseが設定され、ECU3によるスロットルバルブTVの開度調整により基本要求トルクTereqbaseに相当する機関トルクTeが得られるようになる。
【0067】
ここで、図2及び図3を参照して、クラッチの係合態様について説明する。
クラッチの係合態様は、基本的には、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回った状態でクラッチの係合が行われる減速係合(図2)と、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回った状態でクラッチの係合が行われる加速係合(図3)とに大別される。
【0068】
まず、図2を参照して、クラッチの減速係合について説明する。
クラッチが解放された状態において、同クラッチを係合する要求が検出されたとすると(時刻t21)、機関回転速度Neが変速機回転速度Ni未満であることを条件として、クラッチの減速係合が開始される。そして、クラッチアクチュエータの操作を通じてクラッチトルクTcが漸増することにより、機関回転速度Neが変速機回転速度Niにより引き上げられる。
【0069】
このため、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)は、クラッチトルクTcの変化に対応して負側に推移するようになる。即ち、車両に負の加速度(減速度)が作用した状態でクラッチの係合が行われる。
【0070】
次に、図3を参照して、クラッチの加速係合について説明する。
クラッチが解放された状態において、同クラッチを係合する要求が検出されたとすると(時刻t31)、機関回転速度Neが変速機回転速度Niよりも大きいことを条件として、クラッチの加速係合が開始される。そして、クラッチアクチュエータの操作を通じてクラッチトルクTcが漸増することにより、変速機回転速度Niが機関回転速度Neにより引き上げられる。
【0071】
このため、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)は、クラッチトルクTcの変化に対応して正側に推移するようになる。即ち、車両に加速度が作用した状態でクラッチの係合が行われる。
【0072】
このように、クラッチの係合中における駆動トルクToは、その大きさがクラッチトルクTcに応じて変化するとともに、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとの大小関係により正のトルク及び負のトルクのいずれとなるかが決定される。
【0073】
ところで、従来の自動クラッチ付変速機にあっては、クラッチの減速係合中、アクセルペダルの操作を通じて運転者の加減速に関する要求が減速要求から加速要求に変更したとき、次のことが懸念される。即ち、運転者が車両の加速を要求しているにもかかわらず、機関回転速度が変速機回転速度を上回るまではクラッチの減速係合が行われるため、エンジンブレーキが作用するようになる。
【0074】
また、機関回転速度が変速機回転速度を上回ったとき、クラッチの係合態様が減速係合から加速係合に遷移するため、駆動トルクがクラッチトルクに対応した負のトルクから正のトルクに急変する。これにより変速機をはじめとした駆動系に騒音をともなうショックが生じるようになる。
【0075】
そこで、本実施の形態では、以下に説明する制御を通じて、自動クラッチ付変速機のシフトチェンジを行うことにより、上述した懸念が解消されるようにしている。
【0076】
以下、図4〜図6を参照して、ECU3を通じて行われる変速機の変速制御について説明する。なお、本処理は、図4に示す変速要求判定処理と図5及び図6に示す自動変速処理とから構成される。
【0077】
まず、図4を参照して、変速要求判定処理について説明する。なお、本処理は、所定の周期毎に繰り返し実行される。
[ステップSA]車両1の走行状態及びシフトレバーSRのシフト位置に応じて設定されている変速段の要求位置(要求変速段Sfpreq)が、実際の変速機12の変速段(実変速段Sfp)と一致しているか否かを判定する。即ち、下記条件
Sfpreq=Sfp
が満たされているか否かを判定する。
【0078】
要求変速段Sfpreqが実変速段Sfpと一致しているときは、本処理を一旦終了する。
[ステップSB]要求変速段Sfpreqが実変速段Sfpと一致していないとき、即ち変速機12の変速段(実変速段Sfp)を要求変速段Sfpreqに変更するシフトチェンジの要求があるとき、以下に説明する自動変速処理の実行を開始する。
【0079】
このように、変速要求判定処理では、要求変速段Sfpreqが実変速段Sfpと異なることに基づいて、自動変速処理の実行を開始する。
次に、図5及び図6を参照して、自動変速処理について説明する。なお、本処理が制御手段を通じて行われる処理に相当し、所定の周期毎に繰り返し実行される。
【0080】
[ステップS101]内燃機関11のトルク(機関トルクTe)を漸減するためのトルクダウン制御を行う。即ち、要求トルクTereqを強制的に低減することにより、機関トルクTeの大きさを調整する。
【0081】
[ステップS102]機関トルクTeが判定値Tex未満であるか否かを判定する。即ち、下記条件
Te<Tex
が満たされているか否かを判定する。なお、判定値Texは、機関トルクTeが自動クラッチ13の解放時に車両のショックをまねく大きさにあるか否かを判定するための閾値として設定されている。
【0082】
機関トルクTeが判定値Tex以上のときは、上記条件が満たされるまでトルクダウン制御(ステップS101)を継続する。
[ステップS103]機関トルクTeが判定値Tex未満のとき、クラッチアクチュエータ13Aを通じて自動クラッチ13の解放を行うためのクラッチ解放制御を実行する。即ち、アクチュエータ13Aの操作を通じてクラッチストロークCstを減少させるクラッチ解放操作を行うことにより、クラッチトルクTcを漸減する。
【0083】
[ステップS104]自動クラッチ13が解放されているか否か(クラッチトルクTcが「0」となっているか否か)を判定する。即ち、下記条件
Tc=0
が満たされているか否かを判定する。
【0084】
自動クラッチ13が解放されていない(クラッチトルクTcが「0」よりも大きい)とき、上記条件が満たされるまでクラッチ解放制御(ステップS103)を継続する。
【0085】
[ステップS105]自動クラッチ13が解放されている(クラッチトルクTcが「0」)のとき、変速機12の変速段(実変速段Sfp)を要求変速段Sfpreqに変更するための変速制御を行う。
【0086】
[ステップS106]機関回転速度Neを特定の回転速度域へ推移させるための回転速度制御を実行する。
自動クラッチ13の加速係合が要求される場合、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回るように要求トルクTereqを強制的に増加するトルクアップ処理を行う(トルクアップ処理を通じて補正された要求トルクTereqを補正要求トルクTereqrevとする)。これにより、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回っているとき、スロットルバルブTVは開度が増大する方向に制御される。なお、この場合、下記条件
Ne>Ni+α
を機関回転速度Neの調整に際しての基準として、スロットルバルブTVの開度調整を行うことができる。
【0087】
自動クラッチ13の減速係合が要求される場合、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回るように要求トルクTereqを強制的に低減するトルクダウン処理を行う(トルクダウン処理を通じて補正された要求トルクTereqを補正要求トルクTereqrevとする)。これにより、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回っているとき、スロットルバルブTVは開度が減少する方向に制御される。なお、この場合、下記条件
Ne<Ni−β
を機関回転速度Neの調整に際しての基準として、スロットルバルブTVの開度調整を行うことができる。
【0088】
回転速度制御は、例えば、
・制御の実行が所定の期間を経過した。
・クラッチの係合条件が満たされた。
といった条件のいずれかが満たされたことに基づいて終了することができる。
【0089】
[ステップS107]自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされているか否かを判定する。即ち、
〔a〕自動クラッチ13の加速係合が要求される場合にあっては、下記条件
Ne>Ni
が満たされているか否かを判定する。
〔b〕自動クラッチ13の減速係合が要求される場合にあっては、下記条件
Ne<Ni
が満たされているか否かを判定する。
【0090】
自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされていないときは、上記条件が満たされるまで回転速度制御を継続する。
[ステップS108]自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされているとき、実変速段Sfpが要求変速段Sfpreqと一致するか否かを判定する。即ち、下記条件
Sfp=Sfpreq
が満たされているか否かが判定される。
【0091】
実変速段Sfpが要求変速段Sfpreqと一致しないときは、上記条件が満たされるまで変速制御を継続する。
このように、上記ステップS101〜S108までの処理によれば、クラッチの解放及び機関回転速度の調整を通じて、実変速段が要求変速段へ変更される。
【0092】
[ステップS109]変速機12の変速段が要求変速段Sfpreqに入力されているとき、クラッチアクチュエータ13Aを通じて自動クラッチ13の係合を行うためのクラッチ係合制御を実行する。即ち、クラッチアクチュエータ13Aの操作を通じてクラッチストロークCstを増大させるクラッチ係合操作を行うことにより、クラッチトルクTcを漸増する。
【0093】
[ステップS110]内燃機関11のトルク(機関トルクTe)を基本要求トルクTereqbaseまで復帰させるためのトルク復帰制御を実行する。即ち、要求トルクTereqをそのときの値から基本要求トルクTereqbaseまで徐変する。
【0094】
[ステップS111]運転者による車両1の加減速に関する要求(運転者の加減速要求)が反転しているか否かを判定する。即ち、
〔a〕自動クラッチ13の減速係合が行われているときは、運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へ変更されたか否かを判定する。
〔b〕自動クラッチ13の加速係合が行われているときは、運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へ変更されたか否かを判定する。
といった各判定処理のいずれかを行う。
【0095】
上記〔a〕の条件ついては、
(a)基本要求トルクTereqbaseの推移を監視し、同要求トルクTereqbaseが自動クラッチ13の係合中に判定トルクTereqx(基準要求値)未満から同判定トルクTereqx以上へ推移したことに基づいて、減速要求が加速要求へ変更された旨判定する。
といった態様をもって判定することができる。
【0096】
上記〔b〕の条件については、
(b)基本要求トルクTereqbaseの推移を監視し、同要求トルクTereqbaseが自動クラッチ13の係合中に判定トルクTereqx以上から同判定トルクTereqx未満へ推移したことに基づいて、加速要求が減速要求に変更された旨判定する。
といった態様をもって判定することができる。なお、判定トルクTereqxは、予め設定された値として用いることが可能である。
【0097】
[ステップS112]運転者による車両1の加減速に関する要求が反転していないとき、自動クラッチ13の係合が完了しているか否か(クラッチトルクTcが最大値(最大クラッチトルクTcmax)となっているか否か)、及び機関トルクTeが基本要求トルクTereqbaseに復帰しているか否かを判定する。即ち、下記各条件
Tc=Tcmax
Te=Tereqbase
が満たされているか否かを判定する。
【0098】
上記各条件が満たされているとき、本処理を一旦終了する。
上記各条件が満たされていないときは、これら条件が満たされるまでステップS109以降の処理を継続する。
【0099】
このように、上記ステップS109〜S112までの処理によれば、変速段の変更後におけるクラッチの係合及び機関トルクの復帰が行われる。また、このクラッチの係合中において、加減速に関する要求が反転しているか否かが判定される。
【0100】
[ステップS113]ステップS111の判定処理を通じて、運転者による車両1の加減速に関する要求が反転している旨判定されたとき、シフトチェンジの要求があるか否かを判定する。この判定は、変速用マップにアクセル開度Accl及び車両1の速度を適用し、これら各パラメータにより規定される軌跡が変速線上を通過したか否かに基づいて行うことができる。
【0101】
シフトチェンジの要求があるとき(運転者の加減速要求の反転がシフトチェンジをともなうとき)、当該自動変速処理をステップS101の処理から再開する。即ち、上記ステップS101からの処理を通じて、変速機12のシフトチェンジを行う。
【0102】
シフトチェンジの要求がないとき(運転者の加減速要求の反転がシフトチェンジをともなわないとき)、当該自動変速処理をステップS103の処理から再開する。この場合、ステップS105及びS108の処理を省略して、ステップS103以降の処理を行う。即ち、
〔a〕クラッチ解放制御(ステップS103)
〔b〕回転速度制御(ステップS106)
・減速要求が加速要求に変更された場合、加速係合の条件(Ne>Ni)が満たされるまで回転速度制御を継続
・加速要求が減速要求に変更された場合、減速係合の条件(Ne<Ni)が満たされるまで回転速度制御を継続
〔c〕クラッチ係合制御(ステップS109)
〔d〕トルク復帰制御(ステップS110)
といった各処理を行う。
【0103】
次に、「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合」において、上記自動変速処理(図5及び図6)を通じて奏せられる作用効果について説明する。
【0104】
まず、図7を参照して、従来の自動クラッチ付変速機による「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合」のクラッチの係合態様について説明する。なお、同係合態様における各パラメータ(〔a〕〜〔g〕)の変動態様を実線にて示す。
【0105】
時刻t71において、アクセルペダルが解放された状態(アクセル開度Acclが開度「0」の状態)でクラッチの係合が開始されたとすると、機関回転速度Neが変速機回転速度Ni未満であることにより、クラッチの減速係合が行われるようになる(図7:〔e〕,〔a〕,〔b〕)。
【0106】
時刻t72において、アクセルペダルが踏み込まれたことにより運転者の加減速要求が減速要求から加速要求に変更されたとすると、アクセル開度Acclxに対応して内燃機関の出力が上昇するようになる(図7:〔e〕)。
【0107】
このとき、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回る時刻t73までは、運転者が車両の加速を要求しているにもかかわらず減速係合が行われるため、エンジンブレーキが作用するようになる。即ち、減速係合から加速係合に遷移するまでは、運転者の意に反した車両の走行態様が継続される。
【0108】
なお、「特許文献1」に記載の制御装置によれば、運転者の加減速要求が減速要求から加速要求に変更されて以降(時刻t72以降)、内燃機関の出力の上昇が抑制されるようになる。このため、機関回転速度Neの上昇度合いが緩やかになり(図7:〔b〕一点鎖線)、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回るまでに時間を要するため(時刻t72〜t74)、減速係合の状態がより長い期間にわたって継続される。即ち、運転者のアクセルペダルの操作に対する応答性が著しく低下するようになる。
【0109】
時刻t73において、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回ったとすると、クラッチの係合状態が減速係合から加速係合に遷移するため、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)が負のトルクから正のトルクへと変化する(図7:〔a〕,〔b〕,〔d〕)。
【0110】
このとき、駆動トルクToは、クラッチトルクTcxに対応した負のトルク(駆動トルク「−Tox」)から同クラッチトルクTcxに対応した正のトルク(駆動トルク「+Tox」)に急変する。これにより、変速機をはじめとした駆動系に騒音をともなったショックが発生するようになる。
【0111】
なお、「特許文献1」に記載の制御装置を用いた場合にあっても、上記同様に駆動トルクToの急変をまねくため、駆動系に生じるショックは避けられないものとなる(図7:〔d〕一点鎖線)。
【0112】
このように、従来の自動クラッチ付変速機では、「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合」に、ドライバビリティの悪化をまねくことが懸念される。
【0113】
そこで、本実施の形態では、自動変速処理(図5及び図6)を通じて以下の各処理を行うことで、上記懸念が解消されるようにしている。以下、運転者の加減速要求が反転した場合に行われる処理について説明する。
【0114】
〔7a〕クラッチを一旦解放する(機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回るまで解放状態を維持する)。即ち、時刻t72においてクラッチを解放してクラッチトルクTcを「0」とすることにより、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)を「0」とする(図7:〔c〕及び〔d〕破線)。
【0115】
〔7b〕クラッチが解放されたとき、回転速度制御を通じて機関回転速度Neを上昇させる。即ち、回転速度制御を通じて要求トルクTereqを強制的に増加するトルクアップ処理を行うことにより、機関回転速度Neを変速機回転速度Niよりも大きい値まで上昇させる(図7:〔f〕破線)。
【0116】
〔7c〕加速係合の条件(Ne>Ni)が満たされたことに基づいて、クラッチの係合を開始する。即ち、時刻t7a以降、クラッチトルクTcを「0」から徐々に上昇させる(図7:〔c〕破線)。
【0117】
〔7d〕クラッチの係合開始に応じて、トルク復帰制御を通じて機関トルクTeをアクセル開度Acclxに応じた値に復帰させる。即ち、時刻t7a以降、要求トルクTereqをアクセル開度Acclxに対応した基本要求トルクTereqbaseまで徐変する(図7:〔f〕破線)。
【0118】
これら一連の処理により、以下のような作用効果が奏せられるようになる。
運転者の加減速要求が反転してから加速係合の条件が満たされるまで、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達が行われなくなるため、運転者の加速要求があるときにエンジンブレーキが作用するといった事態を回避することができるようになる。即ち、運転者の意に反した走行態様の回避が可能となる。
【0119】
減速係合から加速係合への遷移に際して、一旦クラッチが解放される(クラッチトルクTcが「0」の状態に維持される)ため、これに応じて駆動トルクToが一旦「0」の状態に維持される。これにより、負の駆動トルクから正の駆動トルクへの急変が回避されるため、駆動系における騒音をともなったショックの発生を抑制することができるようになる。換言すると、従来の変速機における駆動トルクの急変(クラッチトルクTcxに対応した駆動トルク「−Tox」から同クラッチトルクTcxに対応した駆動トルク「+Tox」への急変)が回避されるため、駆動系に生じるショックの低減が可能となる。
【0120】
クラッチが解放された状態で機関回転速度Neの上昇が図られることにより、速やかに加速係合の条件が満たされるため、クラッチの係合態様を早期に減速係合から加速係合へ遷移させることができるようになる。即ち、運転者のアクセルペダルの操作に対し、高い応答性をもって車両を加速させることが可能となる。
【0121】
減速係合から加速係合への遷移後において、機関トルクTeが要求トルクTereqまで徐変されることにより機関トルクTeの急激な変動が回避されるため、イナーシャショックの発生を相殺することができるようになる。
【0122】
次に、図8を参照して、「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合」におけるクラッチの係合態様について、その一例を説明する。
【0123】
時刻t81において、運転者によるシフトレバーSRの操作を通じて変速段を「3速」から「2速」へ変更する要求(シフトダウン要求)が検出されたとする(図8:〔a〕)。なお、時刻t81から時刻t85までは、アクセル開度Acclが開度「0」の状態にあることにより、運転者の加減速要求が減速要求であるとする(図8:〔g〕)。
【0124】
このとき、シフトダウン要求に応じて自動クラッチ13の解放操作が開始されることにより、クラッチトルクTcが最大値(最大クラッチトルクTcmax)から徐々に低下する(図8:〔d〕)。
【0125】
また、クラッチトルクTcの低下に応じて駆動トルクToが「0」に近づくとともに、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとが異なる回転速度へ推移するようになる(図8:〔f〕,〔b〕,〔c〕)。この場合、運転者の加減速要求が減速要求であるため、機関回転速度Neは変速機回転速度Niを下回る傾向を示す(図8:〔b〕,〔c〕)。
【0126】
時刻t82において、クラッチの解放が完了した、即ちクラッチトルクTcが「0」となったとする(図8:〔d〕)。
このとき、自動クラッチ13の解放完了に応じて、変速機12の変速段(実変速段Sfp)が一旦「ニュートラル」に入力されるとともに、回転速度制御によるトルクアップ処理を通じて機関回転速度Neの上昇が図られる(図8:〔a〕,〔e〕,〔c〕)。
【0127】
また、変速機12において変速段の同期操作が行われることにより、変速機回転速度Niが同期操作に応じて推移するようになる(図8:〔a〕,〔b〕)。時刻t83において、変速機12の変速段が「2速」へシフトダウンされた、即ち実変速段Sfpと要求変速段Sfpreqとが一致したとする(図8:〔a〕)。
【0128】
このとき、シフトダウンの完了に応じて、自動クラッチ13の係合が開始される。即ち、クラッチトルクTcが「0」から漸増される(図8:〔d〕)。
また、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回っていることにより自動クラッチ13の係合態様が減速係合となるため、駆動トルクToが負側へ推移するようになる(図8:〔b〕,〔c〕,〔f〕)。
【0129】
時刻t84において、運転者によるアクセルペダルACの踏み込み操作を通じて、即ちアクセル開度Acclが開度「0」から開度Acclxへ増加したことにより、運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へ変更されたとする(図8:〔g〕)。
【0130】
このとき、減速要求から加速要求への変更に応じて、自動クラッチ13の解放操作が行われることにより、クラッチトルクTcとともに駆動トルクToが「0」に維持される(図8:〔d〕,〔f〕)。
【0131】
また、回転速度制御によるトルクアップ処理を通じて、要求トルクTereqが補正要求トルクTereqrevに設定されることにより、機関回転速度Neの上昇が図られる(図8:〔e〕,〔c〕)。なお、トルクアップ処理は、例えば同処理が所定の期間行われたことをもって終了される。
【0132】
時刻t85において、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回ったとする(図8:〔b〕,〔c〕)。
このとき、加速係合の条件が満たされたことに基づいて、自動クラッチ13の係合が開始される。即ち、クラッチトルクTcが「0」から漸増される(図8:〔d〕)。これにより、駆動トルクToがクラッチトルクTcの増加に応じて正側へ上昇するようになる(図8:〔f〕)。
【0133】
また、要求トルクTereqがアクセル開度Acclxに対応した基本要求トルクTereqbaseまで徐々に引き上げられる(図8:〔e〕)。これにより、運転者の要求に応じた機関トルクTeが得られるようになる。
【0134】
時刻t86において、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとが同期してから所定期間が経過したとする(図8:〔b〕,〔c〕)。
このとき、クランクシャフト11Cとインプットシャフト12Iとの同期回転が行われている旨判定されて、クラッチトルクTcが最大クラッチトルクTcmaxまで引き上げられる。これにより、自動クラッチ13が完全に係合された状態に維持される(図8:〔d〕)。
【0135】
次に、「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合」において、上記自動変速処理(図5及び図6)を通じて奏せられる作用効果について説明する。
【0136】
まず、図9を参照して、従来の自動クラッチ付変速機による「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合」のクラッチの係合態様について説明する。なお、同係合態様における各パラメータ(〔a〕〜〔g〕)の変動態様を実線にて示す。
【0137】
時刻t91において、アクセルペダルが踏み込まれた状態(アクセル開度Acclが開度Acclxの状態)でクラッチの係合が開始されたとすると、機関回転速度Neが変速機回転速度Ni以上であることにより、クラッチの加速係合が行われるようになる(図9:〔e〕,〔a〕,〔b〕)。
【0138】
時刻t92において、アクセルペダルの踏み込み量が減少(アクセル開度Acclが開度Acclxから開度Acclyに変化した)したことにより、運転者の加減速要求が加速要求から減速要求に変更されたとすると、アクセル開度Acclyに対応して内燃機関の出力が下降するようになる(図9:〔e〕)。
【0139】
このとき、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回る時刻t93までは、運転者が車両の減速を要求しているにもかかわらず加速係合が行われるため、車両が加速するようになる。即ち、加速係合から減速係合に遷移するまでは、運転者の意に反した車両の走行態様が継続される。
【0140】
時刻t93において、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回ったとすると、クラッチの係合状態が加速係合から減速係合に遷移するため、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)が正のトルクから負のトルクへと変化する(図9:〔a〕,〔b〕,〔d〕)。
【0141】
このとき、駆動トルクToは、クラッチトルクTcxに対応した正のトルク(駆動トルク「+Tox」)から同クラッチトルクTcxに対応した負のトルク(駆動トルク「−Tox」)に急変する。これにより、変速機をはじめとした駆動系に騒音をともなったショックが発生するようになる。
【0142】
このように、従来の自動クラッチ付変速機では、「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合」に、ドライバビリティの悪化をまねくことが懸念される。
【0143】
そこで、本実施の形態では、自動変速処理(図5及び図6)を通じて以下の各処理を行うことで、上記懸念が解消されるようにしている。以下、運転者の加減速要求が反転した場合に行われる処理について説明する。
【0144】
〔9a〕クラッチを一旦解放する(機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回るまで解放状態を維持する)。即ち、時刻t92においてクラッチを解放してクラッチトルクTcを「0」とすることにより、内燃機関から駆動系を介して駆動輪へ伝達されるトルク(駆動トルクTo)を「0」とする(図9:〔c〕及び〔d〕破線)。
【0145】
〔9b〕クラッチの解放されたとき、回転速度制御を通じて機関回転速度Neを下降させる。即ち、回転速度制御を通じて要求トルクTereqを強制的に低減するトルクダウン処理を行うことにより、機関回転速度Neを変速機回転速度Niよりも小さい値まで下降させる(図9:〔f〕破線)。
【0146】
〔9c〕減速係合の条件(Ne<Ni)が満たされたことに基づいて、クラッチの係合を開始する。即ち、時刻t93以降、クラッチトルクTcを「0」から徐々に上昇させる(図9:〔c〕破線)。
【0147】
〔9d〕クラッチの係合開始に応じて、トルク復帰制御を通じて機関トルクTeをアクセル開度Acclyに応じた値に復帰させる。即ち、時刻t9a以降、要求トルクTereqをアクセル開度Acclyに対応した基本要求トルクTereqbaseまで徐変する(図9:〔f〕破線)。
【0148】
これら一連の処理により、以下のような作用効果が奏せられるようになる。
運転者の加減速要求が反転してから減速係合の条件が満たされるまで、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達が行われなくなるため、運転者の減速要求があるときに車両が加速するといった事態を回避することができるようになる。即ち、運転者の意に反した走行態様の回避が可能となる。
【0149】
加速係合から減速係合の遷移に際して、一旦クラッチが解放される(クラッチトルクTcが「0」の状態に維持される)ため、これに応じて駆動トルクToが一旦「0」の状態に維持される。これにより、正の駆動トルクから負の駆動トルクへの急変が回避されるため、駆動系における騒音をともなったショックの発生を抑制することができるようになる。換言すると、従来の変速機における駆動トルクの急変(クラッチトルクTcxに対応した駆動トルク「+Tox」から同クラッチトルクTcxに対応した駆動トルク「−Tox」への急変)が回避されるため、駆動系に生じるショックの低減が可能となる。
【0150】
加速係合から減速係合への遷移後において、機関トルクTeが要求トルクTereqまで徐変されることにより機関トルクTeの急激な変動が抑制されるため、イナーシャショックの発生を相殺することができるようになる。
【0151】
次に、図10を参照して、「クラッチの係合中に運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合」におけるクラッチの係合態様について、その一例を説明する。
【0152】
時刻t101において、運転者によるシフトレバーSRの操作を通じて変速段を「2速」から「3速」へ変更する要求(シフトアップ要求)が検出されたとする(図10:〔a〕)。なお、時刻t101から時刻t105までは、アクセル開度Acclが開度Acclxの状態にあることにより、運転者の加減速要求が加速要求であるとする(図10:〔g〕)。
【0153】
このとき、シフトアップ要求に応じて自動クラッチ13の解放操作が開始されることにより、クラッチトルクTcが最大値(最大クラッチトルクTcmax)から徐々に低下する(図10:〔d〕)。
【0154】
また、クラッチトルクTcの低下に応じて駆動トルクToが「0」に近づくとともに、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとが異なる回転速度へ推移するようになる(図10:〔f〕,〔b〕,〔c〕)。この場合、運転者の加減速要求が加速要求であるため、機関回転速度Neは変速機回転速度Niを上回る傾向を示す(図10:〔b〕,〔c〕)。
【0155】
時刻t102において、クラッチの解放が完了した、即ちクラッチトルクTcが「0」となったとする(図10:〔d〕)。
このとき、自動クラッチ13の解放完了に応じて、変速機12の変速段(実変速段Sfp)が一旦「ニュートラル」に入力されるとともに、回転速度制御によるトルクダウン処理を通じて機関回転速度Neの下降が図られる(図10:〔a〕,〔e〕,〔c〕)。
【0156】
また、変速機12において変速段の同期操作が行われることにより、変速機回転速度Niが同期操作に応じて推移するようになる(図10:〔a〕,〔b〕)。
【0157】
時刻t103において、変速機12の変速段が「3速」へシフトアップされた、即ち実変速段Sfpと要求変速段Sfpreqとが一致したとする(図10:〔a〕)。
【0158】
このとき、シフトアップの完了に応じて、自動クラッチ13の係合が開始される。即ち、クラッチトルクTcが「0」から漸増される(図10:〔d〕)。
また、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回っていることにより自動クラッチ13の係合態様が加速係合となるため、駆動トルクToが正側へ推移するようになる(図10:〔b〕,〔c〕,〔f〕)。
【0159】
時刻t104において、運転者のアクセルペダルACの解放操作を通じて、即ちアクセル開度Acclが開度Acclxから開度Acclyへ低下したことにより、運転者の加減速要求が加速要求から減速要求に変更されたとする(図10:〔g〕)。
【0160】
このとき、加速要求から減速要求への変更に応じて、自動クラッチ13の解放操作が行われることにより、クラッチトルクTcとともに駆動トルクToが「0」に維持される(図10:〔d〕,〔f〕)。
【0161】
また、回転速度制御によるトルクダウン処理を通じて、要求トルクTereqが補正要求トルクTereqrevに設定されることにより、機関回転速度Neの下降が図られる(図10:〔e〕,〔b〕)。なお、トルクダウン処理は、例えば同処理が所定の期間行われたことをもって終了される。
【0162】
時刻t105において、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回ったとする(図10:〔b〕,〔c〕)。
このとき、減速係合の条件が満たされたことに基づいて、自動クラッチ13の係合が開始される。即ち、クラッチトルクTcが「0」から漸増される(図10:〔d〕)。これにより、駆動トルクToがクラッチトルクTcの増加に応じて負側へ上昇するようになる(図10:〔f〕)。
【0163】
また、要求トルクTereqがアクセル開度Acclyに対応した基本要求トルクTereqbaseまで徐々に引き下げられる(図10:〔e〕)。これにより、運転者の要求に応じた機関トルクTeが得られるようになる。
【0164】
時刻t106において、機関回転速度Neと変速機回転速度Niとが同期してから所定期間が経過したとする(図10:〔b〕,〔c〕)。
このとき、クランクシャフト11Cとインプットシャフト12Iとの同期回転が行われている旨判定されて、クラッチトルクTcが最大クラッチトルクTcmaxまで引き上げられる。これにより、自動クラッチ13が完全に係合された状態に維持される(図10:〔d〕)。
【0165】
以上詳述したように、この第1の実施の形態にかかる自動クラッチ付変速機の制御装置によれば、以下に列記するような優れた効果が得られるようになる。
(1)本実施の形態では、自動クラッチ13の係合中、運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へ反転したことに基づいて、自動クラッチ13を一旦解放するようにしている。これにより、運転者の加減速要求が反転してから加速係合の条件が満たされるまで、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達を遮断することが可能となるため、運転者の加速要求があるときにエンジンブレーキが作用するといった事態を回避することができるようになる。このように、上記構成を採用することにより、自動クラッチ13の係合中における運転性の悪化を好適に抑制することが可能となる。
【0166】
(2)本実施の形態では、上記(1)の処理により自動クラッチ13が解放されたことに基づいて、要求トルクTereqを強制的に増加するトルクアップ処理を行うことにより、機関回転速度Neを変速機回転速度Niよりも大きい値まで上昇させるようにしている。これにより、速やかに加速係合の条件が満たすことが可能となるため、自動クラッチ13の係合態様を早期に減速係合から加速係合へ遷移させることができるようになる。即ち、運転者のアクセルペダルACの操作に対し、高い応答性をもって車両1を加速させることが可能となる。
【0167】
(3)本実施の形態では、上記(1)及び(2)の処理により加速係合の条件が満たされたことに基づいて、自動クラッチ13の係合を開始するようにしている。これにより、減速係合から加速係合への遷移に際して、駆動トルクToが一旦「0」の状態に維持されてから自動クラッチ13の係合が開始されるため、駆動系Dにおける騒音をともなったショックの発生を抑制することができるようになる。
【0168】
(4)これにより、自動クラッチ13の係合中におけるショックの抑制とアクセル操作に対する応答性の確保の両立を好適に図ることができるようになる。
(5)また、加速係合の条件が満たされてから自動クラッチ13の係合が開始されるため、運転者の加速要求を的確に満たすことができるようになる。
【0169】
(6)本実施の形態では、上記(3)の処理に応じて、要求トルクTereqをアクセル開度Acclに対応した基本要求トルクTereqbaseまで徐変するようにしている。これにより、機関トルクTeの急激な変動が回避されるため、イナーシャショックの発生を相殺することができるようになる。
【0170】
(7)本実施の形態では、基本要求トルクTereqbaseの推移を監視し、同要求トルクTereqbaseが自動クラッチ13の係合中に判定トルクTereqx(基準要求値)未満から同判定トルクTereqx以上へ推移したことに基づいて、減速要求が加速要求へ変更された旨判定する。これにより、運転者のアクセル操作が反映されて同運転者の要求が判定されるため、減速要求から加速要求への変更を的確に検出することができるようになる。
【0171】
(8)本実施の形態では、自動クラッチ13の係合中、運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へ反転したことに基づいて、自動クラッチ13を一旦解放するようにしている。これにより、運転者の加減速要求が反転してから減速係合の条件が満たされるまで、内燃機関と変速機とにおけるトルクの伝達を遮断することが可能となるため、運転者の減速要求があるときに車両1が加速するといった事態を回避することができるようになる。このように、上記構成を採用することにより、自動クラッチ13の係合中における運転性の悪化を好適に抑制することが可能となる。
【0172】
(9)本実施の形態では、上記(8)の処理により自動クラッチ13が解放されたことに基づいて、要求トルクTereqを強制的に低減するトルクダウン処理を行うことにより、機関回転速度Neを変速機回転速度Niよりも小さい値まで下降させるようにしている。これにより、速やかに減速係合の条件が満たすことが可能となるため、自動クラッチ13の係合態様を早期に加速係合から減速係合へ遷移させることができるようになる。
【0173】
(10)本実施の形態では、上記(8)及び(9)の処理により減速係合の条件が満たされたことに基づいて、自動クラッチ13の係合を開始するようにしている。これにより、加速係合から減速係合への遷移に際して、駆動トルクToが一旦「0」の状態に維持されてから自動クラッチ13の係合が開始されるため、駆動系Dにおける騒音をともなったショックの発生を抑制することができるようになる。
【0174】
(11)これにより、自動クラッチ13の係合中におけるショックの抑制を図ることができるようになる。
(12)また、減速係合の条件が満たされてから自動クラッチ13の係合が開始されるため、運転者の減速要求を的確に満たすことができるようになる。
【0175】
(13)本実施の形態では、上記(10)の処理に応じて、要求トルクTereqをアクセル開度Acclに対応した基本要求トルクTereqbaseまで徐変するようにしている。これにより、機関トルクTeの急激な変動が回避されるため、イナーシャショックの発生を相殺することができるようになる。
【0176】
(14)本実施の形態では、基本要求トルクTereqbaseの推移を監視し、同要求トルクTereqbaseが自動クラッチ13の係合中に判定トルクTereqx(基準要求値)以上から同判定トルクTereqx未満へ推移したことに基づいて、加速要求が減速要求へ変更された旨判定する。これにより、運転者のアクセル操作が反映されて同運転者の要求が判定されるため、加速要求から減速要求への変更を的確に検出することができるようになる。
【0177】
なお、上記第1の実施の形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第1の実施の形態では、加減速要求が反転している(ステップS111:Yes)、且つシフトチェンジの要求がない(ステップS113:No)といった条件が満たされていることに基づいて、自動変速処理をステップS103から再開する構成としたが、例えば次のように変更することも可能である。即ち、
〔イ〕加減速要求が減速要求から加速要求へ反転している、且つシフトチェンジの要求がないといった条件がみたされていることに基づいて、自動変速処理をステップS103から再開する。
〔ロ〕加減速要求が加速要求から減速要求へ反転している、且つシフトチェンジの要求がないといった条件が満たされていることに基づいて、自動変速処理をステップS103から再開する。
といった構成のいずれかに変更することもできる。要するに、加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合と加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合とのいずれかのみにおいて、自動クラッチの解放操作以降の処理(ステップS103〜)を再開する構成とすることも可能である。
【0178】
・上記第1の実施の形態では、加減速要求の反転が検出されたとき、同反転がシフトチェンジをともなうものであるか否かを判定する構成としたが、例えば次のように変更することも可能である。即ち、加減速要求の反転がシフトチェンジをともなうか否かの判定を省略する構成とすることができる。この場合、加減速要求が反転していることに基づいて、
〔イ〕自動変速処理をステップS101から再開する。
〔ロ〕自動変速処理をステップS103から再開する。
といった構成のいずれかに変更することも可能である。
【0179】
・上記第1の実施の形態では、自動変速処理においてステップS101及びS102の処理を行う構成としたが、例えば次のように変更することも可能である。即ち、自動変速処理からこれら各処理を省略するとともに、同各処理を別途の制御ロジックを通じて行う構成とすることもできる。
【0180】
・上記第1の実施の形態は、シフトチェンジの要求があることを条件に、クラッチ解放制御、回転速度制御、及びクラッチ係合制御を順次行う自動クラッチ付変速機の制御装置に対して適用することができる。また、自動変速処理の制御態様については、クラッチ係合制御による自動クラッチの係合中、加減速要求が反転していることに基づいてクラッチ解放制御、回転速度制御、及びクラッチ係合制御を順次再開する制御態様であれば上記実施の形態にて例示した構成に限られず適宜変更可能である。
【0181】
(第2の実施の形態)
本発明を具体化した第2の実施の形態について、図11〜図14を参照して説明する。なお、本実施の形態における装置全体の構成は、前記第1の実施の形態の装置に準じた構成となっているため、重複する説明を割愛する。
【0182】
本実施の形態では、先の自動変速処理(図5及び図6)における以下の処理、
・クラッチの係合中における運転者の加減速要求の反転に関する判定処理。
・同要求の変更が検出されて以降の処理。
といった一連の処理を、自動変速処理とは別の処理(クラッチ再係合処理)を通じて行う制御態様となっている。
【0183】
即ち、本実施の形態における変速機の変速制御は、
〔イ〕変速要求判定処理
〔ロ〕自動変速処理
〔ハ〕クラッチ再係合処理
といった各処理から構成される。
【0184】
以下、変速機の変速制御を通じて行われる各処理について説明する。
〔変速要求判定処理〕
変速要求判定処理は、前記第1の実施の形態における変速要求判定処理(図2)に準じた態様をもって行われる。即ち、要求変速段Sfpreqが実変速段Sfpと異なることに基づいて、自動変速処理の実行が開始される。
【0185】
〔自動変速処理〕
図11及び図12を参照して、自動変速処理について説明する。なお、本処理は、所定の周期毎に繰り返し実行される。
【0186】
[ステップS201]内燃機関11のトルク(機関トルクTe)を漸減するためのトルクダウン制御を行う。即ち、要求トルクTereqを強制的に低減することにより、機関トルクTeの大きさを調整する。
【0187】
[ステップS202]機関トルクTeが判定値Tex未満であるか否かを判定する。即ち、下記条件
Te<Tex
が満たされているか否かを判定する。
【0188】
機関トルクTeが判定値Tex以上のときは、上記条件が満たされるまでトルクダウン制御(ステップS201)を継続する。
[ステップS203]機関トルクTeが判定値Tex未満のとき、クラッチアクチュエータ13Aを通じて自動クラッチ13の解放を行うためのクラッチ解放制御を実行する。即ち、アクチュエータ13Aの操作を通じてクラッチストロークCstを減少させるクラッチ解放操作を行うことにより、クラッチトルクTcを漸減する。
【0189】
[ステップS204]自動クラッチ13が解放されているか否かを判定する。即ち、下記条件
Tc=0
が満たされているか否かが判定される。
【0190】
自動クラッチ13が解放されていない(クラッチトルクTcが「0」よりも大きい)とき、上記条件が満たされるまでクラッチ解放制御(ステップS203)を継続する。
【0191】
[ステップS205]自動クラッチ13が解放されている(クラッチトルクTcが「0」)のとき、変速機12の変速段(実変速段Sfp)を要求変速段Sfpreqに変更するための変速制御を行う。
【0192】
[ステップS206]機関回転速度Neを所定の回転速度域へ推移させるための回転速度制御を実行する。
自動クラッチ13の加速係合が要求される場合、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回るように要求トルクTereqを強制的に増加するトルクアップ処理を行う。
【0193】
自動クラッチ13の減速係合が要求される場合、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回るように要求トルクTereqを強制的に低減するトルクダウン処理を行う。
【0194】
[ステップS207]自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされているか否かを判定する。即ち、
〔a〕自動クラッチ13の加速係合が要求される場合にあっては、下記条件
Ne>Ni
が満たされているか否かを判定する。
〔b〕自動クラッチ13の減速係合が要求される場合にあっては、下記条件
Ne<Ni
が満たされているか否かを判定する。
【0195】
自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされていないときは、上記条件が満たされるまで回転速度制御を継続する。
[ステップS208]自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされているとき、実変速段Sfpが要求変速段Sfpreqと一致するか否かを判定する。即ち、下記条件
Sfp=Sfpreq
が満たされているか否かを判定する。
【0196】
実変速段Sfpが要求変速段Sfpreqと一致しないときは、上記条件が満たされるまで変速制御を継続する。
[ステップS209]変速機12の変速段が要求変速段Sfpreqに入力されているとき、クラッチアクチュエータ13Aを通じて自動クラッチ13の係合を行うためのクラッチ係合制御を実行する。即ち、クラッチアクチュエータ13Aの操作を通じてクラッチストロークCstを増大させるクラッチ係合操作を行うことにより、クラッチトルクTcを漸増する。
【0197】
[ステップS210]内燃機関11のトルク(機関トルクTe)を基本要求トルクTereqbaseまで復帰させるためのトルク復帰制御を実行する。即ち、要求トルクTereqをそのときの値から基本要求トルクTereqbaseまで徐変する。
【0198】
[ステップS211]自動クラッチ13の係合が完了しているか否か、及び機関トルクTeが基本要求トルクTereqbaseに復帰しているか否かを判定する。即ち、下記各条件
Tc=Tcmax
Te=Tereqbase
が満たされているか否かを判定する。
【0199】
上記各条件が満たされているとき、本処理を一旦終了する。
上記各条件のいずれかが満たされていないときは、これら各条件が満たされるまでステップS209以降の処理を継続する。
【0200】
〔クラッチ再係合処理〕
図13及び図14を参照して、クラッチ再係合処理について説明する。なお、本処理は、上記自動変速処理(図11及び図12)におけるクラッチ係合制御(ステップS209)とともに開始され、所定の周期毎に繰り返し実行される。
【0201】
[ステップS301]運転者による車両1の加減速に関する要求が反転しているか否かを判定する。即ち、
〔a〕自動変速処理を通じて自動クラッチ13の減速係合が行われているときは、運転者の加減速に関する要求が減速要求から加速要求へ変更されたか否かを判定する。
〔b〕自動変速処理を通じて自動クラッチ13の加速係合が行われているときは、運転者の加減速に関する要求が加速要求から減速要求へ変更されたか否かを判定する。
といった各判定処理のいずれかを行う。
【0202】
上記〔a〕の条件ついては、
(a)基本要求トルクTereqbaseの推移を監視し、同要求トルクTereqbaseが判定トルクTereqx未満から同判定トルクTereqx以上へ推移したことに基づいて、減速要求が加速要求へ変更された旨判定する。
といった態様をもって判定することができる。
【0203】
上記〔b〕の条件については、
(b)基本要求トルクTereqbaseの推移を監視し、同要求トルクTereqbaseが判定トルクTereqx以上から同判定トルクTereqx未満へ推移したことに基づいて、加速要求が減速要求に変更された旨判定する。
といった態様をもって判定することができる。
【0204】
運転者の加減速要求が反転していないときは、本処理を一旦終了する。
[ステップS302]運転者の加減速要求が反転しているとき、シフトチェンジの要求があるか否かを判定する。
【0205】
シフトチェンジの要求があるとき(運転者の加減速要求の反転がシフトチェンジをともなうとき)、上記自動変速処理(図11及び図12)をステップS201の処理から再開して、本処理を一旦終了する。
【0206】
[ステップS303]シフトチェンジの要求がないとき(運転者の加減速要求の反転がシフトチェンジをともなわないとき)、クラッチアクチュエータ13Aを通じて自動クラッチ13の解放を行うためのクラッチ解放制御を実行する。即ち、アクチュエータ13Aの操作を通じてクラッチストロークCstを減少させるクラッチ解放操作を行うことにより、クラッチトルクTcを漸減する。
【0207】
[ステップS304]自動クラッチ13が解放されているか否かを判定する。即ち、下記条件
Tc=0
が満たされているか否かを判定する。
【0208】
自動クラッチ13が解放されていない(クラッチトルクTcが「0」よりも大きい)とき、上記条件が満たされるまでクラッチ解放制御(ステップS303)を継続する。
【0209】
[ステップS305]自動クラッチ13が解放されている(クラッチトルクTcが「0」)とき、機関回転速度Neを特定の回転速度域へ推移させるための回転速度制御を実行する。
【0210】
自動クラッチ13の加速係合が要求される場合、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを上回るように要求トルクTereqを強制的に増加するトルクアップ処理を行う。
【0211】
自動クラッチ13の減速係合が要求される場合、機関回転速度Neが変速機回転速度Niを下回るように要求トルクTereqを強制的に低減するトルクダウン処理を行う。
【0212】
回転速度制御は、例えば、
・制御の実行が所定の期間を経過した。
・クラッチの係合条件が満たされた。
といった条件のいずれかが満たされたことに基づいて終了することができる。
【0213】
[ステップS306]自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされているか否かを判定する。即ち、
〔a〕運転者の加減速に関する要求が減速要求から加速要求へ変更された場合にあっては、下記条件
Ne>Ni
が満たされているか否かを判定する。
〔b〕運転者の加減速に関する要求が加速要求から減速要求へ変更された場合にあっては、下記条件
Ne<Ni
が満たされているか否かを判定する。
【0214】
自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされないときは、上記各条件のいずれかが満たされるまで回転速度制御を継続する。
[ステップS307]自動クラッチ13の係合操作を開始するための条件が満たされているとき、クラッチアクチュエータ13Aを通じて自動クラッチ13の係合を行うためのクラッチ係合制御を実行する。即ち、クラッチアクチュエータ13Aの操作を通じてクラッチストロークCstを増大させるクラッチ係合操作を行うことにより、クラッチトルクTcを漸増する。
【0215】
[ステップS308]内燃機関11のトルク(機関トルクTe)を基本要求トルクTereqbaseまで復帰させるためのトルク復帰制御を実行する。即ち、要求トルクTereqをそのときの値から基本要求トルクTereqbaseまで徐変させる。
【0216】
なお、本クラッチ再係合処理を通じて、
・運転者の加減速要求が反転している。
・運転者の加減速要求の反転がシフトチェンジをともなう。
といった各条件が満たされている旨判定されたとき(ステップS303以降の処理が行われるとき)、自動変速処理(図11及び図12)において、ステップS209及びS210の処理を中断し、ステップS211の判定処理を継続して実行する。
【0217】
このように、上記クラッチ再係合処理によれば、
〔a〕クラッチ解放制御(ステップS303)
〔b〕回転速度制御(ステップS305)
〔c〕クラッチ係合制御(ステップS307)
〔d〕トルク復帰制御(ステップS308)
といった各処理が行われる。
【0218】
以上詳述したように、この第2の実施の形態にかかる自動クラッチ付変速機の制御装置によれば、先の第1の実施の形態による前記(1)〜(14)の効果に準じた効果が得られるようになる。
【0219】
なお、上記第2の実施の形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第2の実施の形態では、加減速要求が反転している(ステップS301:Yes)、且つシフトチェンジの要求がない(ステップS302:No)といった条件が満たされていることに基づいて、ステップS303以降の処理を行う構成としたが、例えば次のように変更することも可能である。即ち、
〔イ〕加減速要求が減速要求から加速要求へ反転している、且つシフトチェンジの要求がないといった条件がみたされていることに基づいて、ステップS303以降の処理を行う。
〔ロ〕加減速要求が加速要求から減速要求へ反転している、且つシフトチェンジの要求がないといった条件が満たされていることに基づいて、ステップS303以降の処理を行う。
といった構成のいずれかに変更することもできる。要するに、加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合と加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合とのいずれかのみにおいて、自動クラッチの解放操作以降の処理(ステップS303〜)を行う構成とすることも可能である。
【0220】
・上記第2の実施の形態では、クラッチ再係合処理においてステップS302の処理を行う構成としたが、例えば次のように変更することも可能である。即ち、クラッチ再係合処理から上記ステップS302の処理を省略するとともに、同処理を別途の制御ロジックを通じて行う構成とすることもできる。
【0221】
・上記第2の実施の形態におけるクラッチ再係合処理の制御態様は、例えば次のように変更することも可能である。即ち、クラッチ再係合処理を以下の〔イ〕〜〔ニ〕の処理に分割するとともに、これら分割された処理をそれぞれ独立して行うこともできる。
【0222】
〔イ〕ステップS301〜S303の処理を1つの制御ルーチンとする第1の処理。なお、ステップS302の処理は、第1の処理から省略してさらに別途の処理を通じて行うことも可能である。また、第1の処理も上記変更例に準じて、加減速要求が減速要求から加速要求へと反転した場合と加減速要求が加速要求から減速要求へと反転した場合とのいずれかのみにおいて行うことができる。
【0223】
〔ロ〕ステップS304〜S305の処理を1つの制御ルーチンとする第2の処理。なお、ステップS304の判定処理を通じて、クラッチが解放されていない旨判定されたときは、同判定処理を継続して行う。
【0224】
〔ハ〕ステップS306〜S307の処理を1つの制御ルーチンとする第3の処理。なお、ステップS306の処理を通じて、係合条件が満たされていない旨判定されたときは、同判定処理を継続して行う。
【0225】
〔ニ〕ステップS308の処理を1つの制御ルーチンとする第4の処理。なお、この上記第3の処理と第4の処理とをあわせステップS306〜S308の処理を1つの制御ルーチンとすることも可能である。
【0226】
・また、上記変更例において、「〔イ〕の処理のみを行う」、「〔イ〕及び〔ロ〕の処理を行う」、「〔イ〕〜〔ハ〕の処理を行う」といった制御態様のいずれかを採用することも可能である。
【0227】
・上記第2の実施の形態において、クラッチ再係合処理の制御態様は同実施の形態にて例示した構成に限られず適宜変更可能である。要するに、クラッチ係合制御による自動クラッチの係合中、運転者の加減速要求が反転したことに基づいて自動クラッチを一旦解放する構成であれば、適宜の構成を採用することができる。
【0228】
(その他の実施の形態)
その他、上記各実施の形態に共通に変更可能な要素としては、次のようなものがある。
【0229】
・上記各実施の形態において、クラッチ解放制御の制御態様は、同各実施の形態にて例示した制御態様に限られず適宜変更可能である。
・上記各実施の形態において、回転速度制御の制御態様は、同各実施の形態にて例示した制御態様に限られず適宜変更可能である。
【0230】
・上記各実施の形態において、トルク復帰制御の制御態様は、同各実施の形態にて例示した制御態様に限られず適宜変更可能である。
・上記各実施の形態において、クラッチ係合制御の制御態様は、同各実施の形態にて例示した制御態様に限られず適宜変更可能である。
【0231】
・上記各実施の形態では、基本要求トルクTereqbaseの推移に基づいて運転者の加減速要求の反転を判定する構成としたが、例えば次のように変更することもできる。即ち、クラッチの係合中におけるアクセル開度Acclの推移を監視し、このアクセル開度Acclと判定開度(基準開度)との対比結果を通じて加減速要求の反転にかかる判定処理を行う構成とすることもできる。こうした構成を採用した場合には、
〔a〕クラッチの減速係合が行われているとき、アクセル開度Acclが判定開度未満から判定開度以上へ推移したことに基づいて、運転者の加減速要求が減速要求から加速要求へ反転した旨判定する。
〔b〕クラッチの加速係合が行われているとき、アクセル開度Acclが判定開度以上から判定開度未満へ推移したことに基づいて、運転者の加減速要求が加速要求から減速要求へ反転した旨判定する。
といった態様をもって判定処理を行うことができる。要するに、運転者のアクセル操作が反映された運転パラメータの推移を監視するとともに、同パラメータと判定値との対比に基づいて加減速要求の反転を判定する制御態様であれば、上記各実施の形態にて例示した構成に限られず適宜変更可能である。なお、判定開度は、予め設定された値あるいは要求トルク及び機関回転速度に基づいて算出した値を用いることができる。
【0232】
・上記各実施の形態では、運転者の加減速要求の反転に基づいて自動クラッチを解放する(クラッチトルクTcを「0」とする)構成としたが、例えば次のように変更することも可能である。即ち、運転者の加減速要求の反転に基づいて、クラッチトルクTcを所定トルクまで低減させる構成とすることもできる。
【0233】
・上記各実施の形態では、スロットルバルブの開度調整を通じて内燃機関の出力の調整が可能な装置を想定したが、インジェクタによる燃料噴射量の調整を通じて内燃機関の出力の調整が可能な装置に対しても本発明を適用することは可能である。この場合、上記各実施の形態にて例示した変速機の変速制御において、スロットルバルブの開度調整に換えてインジェクタによる燃料噴射量の調整を行う制御態様とすることにより、上記各実施の形態に準じた態様をもって変速機の変速制御を行うことができる。
【0234】
・上記各実施の形態では、図1に例示した構成の車両に対して本発明を適用する構成としたが、自動クラッチを備えた変速機を搭載し、アクセル開度に応じて内燃機関の出力の調整が可能な車両であればいずれの車両であっても本発明の適用は可能である。こうした構成を採用した場合にも、上記各実施の形態の作用効果に準じた作用効果が奏せられるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる自動クラッチ付変速機を具体化した第1の実施の形態について、装置全体の構成を模式的に示す略図。
【図2】クラッチの減速係合態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【図3】クラッチの加速係合態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【図4】同実施の形態にて行われる変速要求判定処理を示すフローチャート。
【図5】同実施の形態にて行われる自動変速処理の一部を示すフローチャート。
【図6】同実施の形態にて行われる自動変速処理の一部を示すフローチャート。
【図7】クラッチの係合中において運転者の加減速要求が減速要求から加速要求に反転した場合のクラッチの係合態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【図8】同実施の形態の自動変速処理による変速機のシフトチェンジ態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【図9】クラッチの係合中において運転者の加減速要求が加速要求から減速要求に反転した場合のクラッチの係合態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【図10】同実施の形態の自動変速処理による変速機のシフトチェンジ態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【図11】本発明にかかる自動クラッチ付変速機を具体化した第2の実施の形態について、同実施の形態にて行われる自動変速処理の一部を示すフローチャート。
【図12】同実施の形態にて行われる自動変速処理の一部を示すフローチャート。
【図13】同実施の形態にて行われるクラッチ再係合処理の一部を示すフローチャート。
【図14】同実施の形態にて行われるクラッチ再係合処理の一部を示すフローチャート。
【図15】従来の自動クラッチ付変速機におけるシフトチェンジ態様について、その一例を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1…車両、11…内燃機関、11C…クランクシャフト、11D…フライホイール、12…変速機12I…インプットシャフト、13…自動クラッチ、13A…クラッチアクチュエータ、13D…クラッチディスク、14…ドライブシャフト、15…駆動輪、3…電子制御装置(ECU)、TV…スロットルバルブ、D…駆動系、AC…アクセルペダル、SR…シフトレバー、C…検出系、C1…機関回転速度センサ、C2…変速機回転速度センサ、C3…アクセルセンサ、C4…ストロークセンサ。

Claims (16)

  1. 自動クラッチの操作により変速機と内燃機関との間における動力の伝達態様を切り替えるとともにアクセルペダルの操作量に基づいて前記内燃機関の出力を調整する車両において前記自動クラッチの制御を行うものであって、前記自動クラッチの状態について、前記内燃機関から前記変速機に伝達されるトルクが最大となる当該クラッチの状態を完全係合状態とし、前記内燃機関から前記変速機にトルクを伝達しない当該クラッチの状態を完全解放状態とし、前記完全係合状態と前記完全解放状態との間にある状態を中間係合状態として、シフトチェンジ要求に基づいて前記自動クラッチを前記完全係合状態から前記完全解放状態に操作し、その後にこの完全解放状態から前記完全係合状態に操作する自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度を下回る状態のもとで前記自動クラッチが前記中間係合状態にある旨、且つ当該車両に対する走行状態についての要求が減速要求から加速要求に変化した旨判定したとき、これに基づいて前記自動クラッチを前記中間係合状態から前記完全解放状態に操作する過渡解放制御を行う制御手段を備える
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記過渡解放制御の実行前よりも前記内燃機関の回転速度を増大させる回転速度制御を前記過渡解放制御に併せて実行する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  3. 請求項2に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記回転速度制御として前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記過渡解放制御の実行前よりも大きい値に変更し、この要求値の変更を通じて前記内燃機関の回転速度を増大させる
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも高回転側に移行したことに基づいて、前記自動クラッチを前記完全解放状態から前記完全係合状態に向けて操作する過渡係合制御を行う
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  5. 請求項4に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも高回転側に移行したことに基づいて、前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記回転速度制御の実行中よりも小さい値に変更する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  6. 請求項4または5に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記過渡係合制御を開始した後、前記内燃機関に対するトルクの要求値をアクセルペダルの操作量に応じた値に向けて徐変する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときにアクセルペダルの操作量が基準操作量未満の状態から同基準操作量以上の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が減速要求から加速要求に変化した旨判定する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときに前記内燃機関に対するトルクの要求値が基準要求値未満の状態から同基準要求値以上の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が減速要求から加速要求に変化した旨判定する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  9. 自動クラッチの操作により変速機と内燃機関との間における動力の伝達態様を切り替えるとともにアクセルペダルの操作量に基づいて前記内燃機関の出力を調整する車両において前記自動クラッチの制御を行うものであって、前記自動クラッチの状態について、前記内燃機関から前記変速機に伝達されるトルクが最大となる当該クラッチの状態を完全係合状態とし、前記内燃機関から前記変速機にトルクを伝達しない当該クラッチの状態を完全解放状態とし、前記完全係合状態と前記完全解放状態との間にある状態を中間係合状態として、シフトチェンジ要求に基づいて前記自動クラッチを前記完全係合状態から前記完全解放状態に操作し、その後にこの完全解放状態から前記完全係合状態に操作する自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度を上回る状態のもとで前記自動クラッチが前記中間係合状態にある旨、且つ当該車両に対する走行状態についての要求が加速要求から減速要求に変化した旨判定したとき、これに基づいて前記自動クラッチを前記中間係合状態から前記完全解放状態に操作する過渡解放制御を行う制御手段を備える
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  10. 請求項9に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記過渡解放制御の実行前よりも前記内燃機関の回転速度を減少させる回転速度制御を前記過渡解放制御に併せて実行する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  11. 請求項10に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記回転速度制御として前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記過渡解放制御の実行前よりも小さい値に変更し、この要求値の変更を通じて前記内燃機関の回転速度を減少させる
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  12. 請求項10または11に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも低回転側に移行したことに基づいて、前記自動クラッチを前記完全解放状態から前記完全係合状態に向けて操作する過渡係合制御を行う
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  13. 請求項12に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記回転速度制御の実行にともない前記内燃機関の回転速度が前記変速機の入力回転速度よりも低回転側に移行したことに基づいて、前記内燃機関に対するトルクの要求値を前記回転速度制御の実行中よりも大きい値に変更する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  14. 請求項12または13に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記過渡係合制御を開始した後、前記内燃機関に対するトルクの要求値をアクセルペダルの操作量に応じた値に向けて徐変する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  15. 請求項9〜14のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときにアクセルペダルの操作量が基準操作量以上の状態から同基準操作量未満の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が加速要求から減速要求に変化した旨判定する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
  16. 請求項9〜14のいずれか一項に記載の自動クラッチ付変速機の制御装置において、
    前記制御手段は、前記自動クラッチが前記中間係合状態にあるときに前記内燃機関に対するトルクの要求値が基準要求値以上の状態から同基準要求値未満の状態に移行したことに基づいて、当該車両に対する走行状態についての要求が加速要求から減速要求に変化した旨判定する
    ことを特徴とする自動クラッチ付変速機の制御装置。
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