JP4356879B2 - インピーダンスボンド - Google Patents

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Description

本発明は、インピーダンスボンドに関する。
インピーダンスボンドは、鉄道の分野において、例えば、軌道回路間を接続するために用いられる。一般的なインピーダンスボンドは、筐体と、内装部材と、変圧器油とを含む。
内装部材は、略E字状の2つの磁性体ブロックからなる中空鉄心と、これに巻かれた一次コイル及び二次コイルとを有する。一次コイルはレール間の帰線電流が流れるコイルである。一次コイルは、3つの端末を有し、巻線に流れる帰線電流によって生じる磁束が反対方向となり、その効果が打ち消しあうように構成されている。二次コイルには、信号電流が流される。内装部材は、筐体の内部に満たされた変圧器油の中に漬けられているから、コイルが筐体から絶縁されるとともに、コイルで発生した熱が変圧器油を介して冷却される。
ところが、この種のインピーダンスボンドは、筐体の内部に変圧器油が満たされているので、重量が極めて重く(例えば400Kg)なり、運搬、設置等の作業が困難になるという問題や、変圧器油を定期的に補充する等の保守が必要となるという問題や、変圧器油の発火を防ぐための構成を備えることによりコスト高になる等の問題が生じていた。
上述した問題を解決するため、特許文献1は、変圧器油の代わりに、樹脂からなる充填材を用いたインピーダンスボンドを開示している。特許文献1に開示されたインピーダンスボンドは、筐体と内装部材との間に樹脂を充填することにより、変圧器油を必要としない構成であるから、上述した問題を回避することができる。
しかしながら、上述した何れのインピーダンスボンドも、サージ電圧対策が施されていなかったので、サージ電圧、例えば、誘導雷サージ電圧により、インピーダンスボンドの導体−アース間、即ち、コイル−筐体間に絶縁破壊を生じ、コイルを破損してしまう等のおそれがあった。
絶縁破壊によりコイルが破損した場合、コイルを含む内装部材を修理する必要が生じるが、この際、中空鉄心とコイルとの調整には非常に時間がかかる。このため、インピーダンスボンドの修理に多大な時間がかかり、列車運行の再開に非常に時間がかかってしまうという問題があった。また、絶縁破壊したコイルを交換する必要が生じるため、コスト高を招くという問題もあった。
また、上述した特許文献1においては、筐体内部に樹脂が充填されているので、分解修理ができない。このため、サージ電圧で筐体内部の部品の一部が破損した場合、破損した部分だけでなく、インピーダンスボンド全体を廃棄して、新しいインピーダンスボンドに交換しなければならず、多大なコスト高を招くという問題があった。
更に、インピーダンスボンドは、その設置、保守点検の際に、配線着脱作業が行われる。配線着脱作業では、筐体内のコイル端末に接続されたコイル接続端子と、外部機器に接続された配線とが、ねじ等で取付けられ、又は、取外される。このとき、作業者の僅かな力加減のミスにより、コイル接続端子のねじの締付け過ぎや、かじりなどが生じ、コイル接続端子が折損又は破損する場合があった。
ところが、従来のインピーダンスボンドは、コイル接続端子が、インピーダンスボンドの筐体に固着された構造を有していたので、コイル接続端子が破損した場合でも、インピーダンスボンド全体を廃棄して、新しいインピーダンスボンドに交換しなければならず、多大なコスト高を招くという問題があった。
特公平8−24088号公報
本発明の課題は、サージ電圧が与えられた場合でも、筐体の内部及びコイル接続端子が破損するおそれがないインピーダンスボンドを提供することである。
本発明のもう1つの課題は、配線着脱作業において、コイル端末に接続されたコイル接続端子を破損させるおそれがないインピーダンスボンドを提供することである。
本発明の更にもう1つの課題は、コスト高を回避し得るインピーダンスボンドを提供することである。
本発明の更にもう1つの課題は、短時間の修理が可能で、列車運行の再開を早期に実現し得るインピーダンスボンドを提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明は、2つの態様に係るインピーダンスボンドを開示する。
1.第1の態様に係るインピーダンスボンド
本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドは、筐体と、コイル接続端子と、コイルと、分枝導体とを含む。筐体は、接地電位となる金属部分を含んでいる。コイル接続端子は、筐体の外面に、金属部分から絶縁して取り付けられている。コイルは、筐体内に収納され、そのコイル端末がコイル接続端子に接続されている。分枝導体は、一端がコイル接続端子に接続され、他端が金属部分と間隔を隔てて対向している。
上述したように、本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドは、コイルを含む。このため、コイルを用いて、例えば、レールに流れる電気車電流と信号電流を振り分ける機能を実現することができる。
本発明に係るインピーダンスボンドは、筐体を含む。筐体は、接地電位となる金属部分を含んでいる。コイルは、筐体内に収納されている。このため、コイルで発生した熱は、筐体の金属部分から効率よく放出される。また、コイルが筐体内に収納されているから、コイルの防水性を確保することができる。
本発明に係るインピーダンスボンドは、コイル接続端子を含む。コイル接続端子は、筐体の外面に、金属部分から絶縁して取り付けられている。コイルのコイル端末は、コイル接続端子に接続されているから、レールや制御機器等がコイル接続端子を介して、コイルに接続されることとなる。
また、本発明に係るインピーダンスボンドは、分枝導体を含む。分枝導体は、一端がコイル接続端子に接続され、他端が金属部分と間隔を隔てて対向している。このため、インピーダンスボンドに与えられたサージ電圧、例えば、誘導雷サージ電圧を確実に放電することができる。
したがって、本発明に係るインピーダンスボンドは、サージ電圧が与えられた場合でも、筐体の内部及びコイル接続端子が破損するおそれがない。例えば、分枝導体と筐体の金属部分との間のサージ耐量は、分枝導体と金属部分との距離や、分枝導体の形状、面積等を適宜設定することにより、コイル接続端子と筐体の金属部分との間のサージ耐量よりも低い値に設定することができる。
また、分枝導体は、コイル接続端子から独立して備えられているので、サージ電圧で分枝導体が破損した場合には、分枝導体のみを交換すれば済む。このため、保守管理に要するコストを低く抑えることが可能となる。
また、分枝導体と筐体の外面との間を空間にした場合には、自己放電(空間放電)を実現することができ、分枝導体と筐体の外面との間に絶縁部材を設けた場合には、沿面放電等を実現することができる。
2.第2の態様に係るインピーダンスボンド
本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドは、筐体と、コイル接続端子と、コイルと、分枝導体と、外部配線接続端子とを含む。
コイル接続端子は、一端が筐体の外部に導出され、筐体の外面に取り付けられ、他端が筐体の内部に導入されている。コイルは、筐体内に収納され、そのコイル端末がコイル接続端子の他端に接続されている。分枝導体は、一端がコイル接続端子の一端に接続され、他端が筐体の外面に固定されている。外部配線接続端子は、分枝導体の他端に形成されている。
上述したように、本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドは、第1の態様に係るインピーダンスボンドと同様に、筐体と、コイルとを有するので、同様の作用効果を奏することができる。
また、本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドは、コイル接続端子を有する。コイル接続端子は、一端が筐体の外部に導出され、筐体の外面に取り付けられ、他端が筐体の内部に導入されている。コイル接続端子の他端には、コイル端末が接続されている。分枝導体は、一端がコイル接続端子の一端に接続され、他端が筐体の外面に固定されている。
このため、分枝導体は、コイル接続端子と導通し、かつ、他端が筐体に機械的に固定された構成となるから、分枝導体の他端に、レールや制御機器等とコイル接続端子とを接続するための外部配線接続端子を形成することができる。
これにより、コイル接続端子に、直接、外部配線接続端子を形成する必要がなくなる。このため、例えば、インピーダンスボンドの設置時や、点検時において、外部配線接続端子に配線を取付け/取外す際に、コイル接続端子を破損させるおそれが生じない。
したがって、本発明に係るインピーダンスボンドは、コイルの端末に接続されたコイル接続端子が破損し、インピーダンスボンドを廃棄しなければならない事態を回避することができる。
また、分枝導体は、筐体及びコイル接続端子から独立して備えられているので、分枝導体の他端が破損した場合には、分枝導体のみを交換すれば済む。このため、保守管理に要するコストを低く抑えることが可能となる。
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明する。
1.第1の態様に係るインピーダンスボンド
図1は本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドの一実施例を示す正面分解図、図2は図1に示したインピーダンスボンドの平面分解図、図3は図1に示したインピーダンスボンドの右側面分解図、図4は図1の部分拡大図、図5は図3の部分拡大図、図6は、図1〜図5に示したインピーダンスボンドの結線を説明する概略図である。
図1〜3において、図示のインピーダンスボンドは、筐体4と、内装部材3と、コイル接続端子61〜63、66〜69と、分枝導体70とを含む。図示の実施例において、筐体4は、金属でなり、全体が接地電位GNDとなる金属部分4である。筐体4は、その一部のみが金属部分であってもよい。筐体4は、下部筐体41と、上部筐体42とを有する。下部筐体41及び上部筐体42の内表面は、内装部材3の外表面とほぼ等しい形状を有している。
筐体4は、内装部材3で発生した熱を効率的に放出できるように、熱伝導の良好な金属で構成することが好ましい。また、野外に設置されるインピーダンスボンドの性質上、筐体4は、防水性及び耐腐食性を有する金属で構成することが好ましい。好ましい金属としては、例えば、ステンレス、アルミ、アルミ合金等を挙げることができる。実施例において、下部筐体41及び上部筐体42はアルミ合金を用いて形成されている。
筐体4は、その一部に貫通孔が設けられており、貫通孔には、端末引出し部51、52が形成されている。端末引出し部51、52は、絶縁性を有する。端末引出し部51、52の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂を用いることができる。内装部材3は、筐体4及び端末引出し部51、52により、防水構造が実現されている。
図1において、内装部材3は、中空鉄心と、1次コイル31と、2次コイル32と、3次コイル33と、留め具37と、留めネジ38とを含む。1次コイル31は、上コイル311と下コイル312とを含む。中空鉄心は、磁性体ブロック301、302からなる。磁性体ブロック301、302は、略E字状のブロック形状を有し、互いに対向して備えられている。
磁性体ブロック301、302の空間部分には、下コイル312、2次、3次コイル32、33、及び、上コイル311が、順に収容されている。磁性体ブロック301、302は、留め具37及び留めネジ38で固定される。
このような構成を有する内装部材3は、インピーダンスボンドの電気的特性が所望の電気特性となるように、磁性体ブロック301と磁性体ブロック302とのギャップ間隔を調整する必要があるから、コイル等が破損した場合、修理には多大な手間と時間を要することとなる。
図2及び図6において、1次コイル31は、一端側の端末と他端側の端末との間にセンタータップが設けられている。1次コイル31の一端側の端末は、端子67に引出され、センタータップは、端子66、69に引出され、他端側の端末は、端子68及びコイル接続端子61に引出されている。2次コイル32は、一端側及び他端側の端末がそれぞれコイル接続端子62、62に引出されている。3次コイル33は、一端側及び他端側の端末がそれぞれコイル接続端子63、63に引出されている。
再び図1において、内装部材3は、筐体4と略一定の距離(例えば10mm)を保ちつつ、筐体4内に収納されている。内装部材3と筐体4との隙間8には、充填材(図示せず)が注形充填される。充填材は、内装部材3で発生した熱を効果的に筐体4へと伝達し放熱し得る材料、例えば、樹脂、シリコン等を用いることができる。
図4、図5において、コイル接続端子61〜63は、筐体4の外面に、金属部分(筐体)4から絶縁して取り付けられている。図示の実施例においては、コイル接続端子61〜63は、一端が筐体4の外部に導出され、筐体4の外面側に露出した端末引出し部51上に取り付けられており、他端が筐体4の内部に導入されている。
コイル接続端子61〜63の一端には、配線接続端子が形成されている。配線接続端子は、配線を電気的に接続する機能を有する端子であり、レールや制御機器等の外部機器に接続された配線81が、ナット82で固定される。
更に、コイル接続端子61〜63には、分枝導体70の一端71が接続される。分枝導体70の他端72は、筐体4の外面に沿って延びており、筐体4の外面(金属部分)と間隔Δxを隔てて対向している。
分枝導体70の他端72と金属部分4との間の距離Δxは、分枝導体70と金属部分4との間のサージ耐量が、コイル接続端子61〜63と金属部分4との間のサージ耐量よりも低くなるように設定することが好ましい。
本発明においては、1次コイル31〜3次コイル33のいずれか1つのコイルが、分枝導体70に接続されたコイル接続端子に接続されていてもよい。また、分枝導体70に接続されたコイル接続端子に接続されるコイル端末は、一端側であっても、他端側であっても、センタータップ等であってもよい。
上述したように、本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドは、コイル31、32、33を含む。このため、コイル31、32、33を用いて、例えば、レールに流れる電気車電流と信号電流を振り分ける機能を実現することができる。
本発明に係るインピーダンスボンドは、筐体4とコイル31、32、33とを含む。筐体4は、接地電位GNDとなる金属部分4を含んでいる。コイル31、32、33は、筐体4内に収納されている。このため、コイル31、32、33で発生した熱は、筐体4の金属部分4から効率よく放出される。また、コイル31、32、33が筐体4内に収納されているから、コイル31、32、33の防水性を確保することができる。
また、図示実施例において、筐体4は全体が金属でなるから、防水性及び電磁シールド性が高いインピーダンスボンドとなる。
本発明に係るインピーダンスボンドは、コイル接続端子61〜63を含む。コイル接続端子61〜63は、筐体4の外面に、金属部分4から絶縁して取り付けられている。コイル31、32、33のそれぞれは、少なくとも一端側又は他端側の端末が、コイル接続端子61〜63に接続されているから、レールや制御機器等がコイル接続端子61〜63を介して、コイル31、32、33に接続されることとなる。
また、本発明に係るインピーダンスボンドは、分枝導体70を含む。分枝導体70は、一端がコイル接続端子61〜63に接続され、他端が金属部分4と間隔を隔てて対向している。このため、インピーダンスボンドに与えられたサージ電圧、例えば、誘導雷サージ電圧を確実に放電することができる。
したがって、本発明に係るインピーダンスボンドは、サージ電圧が与えられた場合でも、筐体4の内部及びコイル接続端子61〜63が破損するおそれがない。例えば、分枝導体70と筐体4の外面との間のサージ耐量は、分枝導体70と筐体4の外面との距離や、分枝導体70の形状等を適宜設定することにより、コイル接続端子61〜63と筐体4の外面との間のサージ耐量よりも低くなるように、空間距離Δxを設定することができる。
また、分枝導体70は、コイル接続端子61〜63から独立して備えられているので、サージ電圧で分枝導体70が破損した場合には、分枝導体70のみを交換すれば済む。このため、保守管理に要するコストを低く抑えることが可能となる。例えば、筐体4と内装部材3との隙間に充填材が充填され、分解修理ができない場合でも、インピーダンスボンド全体を廃棄することなく、分枝導体70のみを交換すれば済むこととなる。
また、分枝導体70と筐体4の外面との間を空間にした場合には、自己放電(空間放電)を実現することができ、分枝導体70と筐体4の外面との間に絶縁部材9を設けた場合には、沿面放電等を実現することができる。
また、図示の実施例では、筐体4と内装部材3との隙間に充填材が充填されているから、変圧器油を必要としない構成を実現することができる。このため、重量が極めて重くなり、運搬、設置等の作業が困難になるという問題や、変圧器油を定期的に補充する等の保守が必要となるという問題や、変圧器油の発火を防ぐための構成を備えることによりコスト高になる等の問題を回避することができる。
図7は本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドの別の一実施例を示す右側面拡大図、図8は図7の部分拡大図、図9は図7に示したインピーダンスボンドの正面拡大図である。図において、図1〜図6に現れた構成部分と同一の部分については、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。
図7〜図10において、図示のインピーダンスボンドは、筐体4と、内装部材(図示せず)と、コイル接続端子61〜63と、分枝導体70と、絶縁部材9とを含む。
コイル接続端子61〜63は、一端が筐体4の外部に導出され、筐体4の外面側に露出した端末引出し部51上に取り付けられており、他端が筐体4の内部に導入されている。コイル接続端子61〜63の一端には、配線接続端子が形成されている。
分枝導体70は、一端71がコイル接続端子61〜63の一端に接続される。分枝導体70の他端72は、筐体4の外面に沿って延びており、筐体4の外面(金属部分)と間隔Δxを隔てて対向している。絶縁部材9は、分枝導体70の他端72と金属部分4との間に備えられ、分枝導体70の他端72を支持し、固定している。
具体的には、図8、図9において、絶縁部材9は、ネジ84を用いて金属部分4に固定されており、分枝導体70の他端72は、ネジ83で絶縁部材9に固定されている。ネジ83として、導電性のネジを用いる際には、ネジ83を金属部分4から絶縁させる必要があることは言うまでもない。
図7〜図10に示した実施例においては、分枝導体70は、一端71がコイル接続端子に接続され、他端72が絶縁部材9を介して筐体4の外面に接続されているから、絶縁部材9を介した分枝導体70と筐体4の外面との距離や、分枝導体70及び絶縁部材9の面積を適宜設定することにより、インピーダンスボンドに与えられたサージ電圧を確実に沿面放電することができる。
また、図7〜図10に示した実施例においては、絶縁部材9の寸法を適宜設定することによりサージ耐量が設定できるから、空間放電によるサージ耐量を設定する場合よりも、サージ耐量の設定が容易である。確実に沿面放電させるためには、沿面放電によるサージ耐量が、空間放電によるサージ耐量よりも低くなるように、設定することが好ましい。
具体的には、分枝導体70と筐体4の外面との間のサージ耐量が、コイル接続端子61〜63と筐体4の外面との間のサージ耐量よりも低くなるように、沿面距離(Δx+Δy)を設定することができる。
また、分枝導体70は、絶縁部材9を介して筐体4の外面に固定されているから、その位置が変動しない。このため、絶縁部材9を介した分枝導体70と筐体4の外面との間のサージ耐量を設定した後において、サージ耐量値が変動することがなく、所定のサージ耐量値で確実に放電を行うことが可能となる。
また、分枝導体70及び絶縁部材9は、コイル接続端子61〜63から独立して備えられているので、サージ電圧で分枝導体70及び絶縁部材9が破損した場合には、分枝導体70及び絶縁部材9を交換すれば済む。このため、保守管理に要するコストを低く抑えることが可能となる。
更に、図7〜図10に示した実施例においては、ネジ84として導電性のネジを用い、ネジ84と金属部分4とを導通させ、分枝導体70の他端72からネジ84に放電する構成にしてもよい。この場合、ネジ84のネジ締め量により、分枝導体70の他端72と、ネジ84との距離を調整することが可能であり、他端72−ネジ84間のサージ耐量値を所望の値に設定することができる。
また、本発明に係るインピーダンスボンドは、絶縁部材9として薄い絶縁テープを用い、絶縁テープの絶縁距離により、分枝導体70と筐体4の外面との間のサージ耐量を設定してもよい。
また、図示のインピーダンスボンドは、図1〜図6に示したインピーダンスボンドと同様の構成を有するので、同様の作用効果を奏することができる。
2.第2の態様に係るインピーダンスボンド
図10は本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドの一実施例を示す右側面拡大図、図11は図10の部分拡大図、図12は図10に示したインピーダンスボンドの正面拡大図である。図において、図1〜図9に現れた構成部分と同一の部分については、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。
図10〜図12において、図示のインピーダンスボンドは、筐体4と、内装部材(図示せず)と、コイル接続端子61〜63と、分枝導体70と、絶縁部材9とを含む。
コイル接続端子61〜63は、一端が筐体4の外部に導出され、筐体4の外面側に露出した端末引出し部51上に取り付けられており、他端が筐体4の内部に導入されている。
分枝導体70は、一端71がコイル接続端子61〜63の一端に接続される。分枝導体70の他端72は、筐体4の外面に沿って延びており、筐体4の外面(金属部分)と間隔Δxを隔てて対向している。絶縁部材9は、分枝導体70の他端72と金属部分4との間に備えられ、分枝導体70の他端72を支持し、固定している。分枝導体70の他端72には、配線接続端子が形成されている。
具体的には、図11、図12において、分枝導体70の一端71は、ネジ85でコイル接続端子61〜63の一端に接続される。分枝導体70の他端72は、絶縁部材9を介して金属部分4に固定されており、ナット82を用いて配線81に固定されている。
上述したように、本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドは、第1の態様に係るインピーダンスボンドと同様に、筐体4と、コイル31、32、33とを有するので、同様の作用効果を奏することができる。
また、本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドは、コイル接続端子61〜63を有する。コイル接続端子61〜63は、一端が筐体4の外部に導出され、筐体4の外面に取り付けられ、他端が筐体4の内部に導入されている。コイル接続端子61〜63の他端には、コイル31、32、33の端末が接続されている。分枝導体70は、一端71がコイル接続端子61〜63の一端に接続され、他端72が筐体4の外面に固定されている。
このため、分枝導体70は、コイル接続端子61〜63と導通し、かつ、他端72が筐体4に機械的に固定された構成となるから、分枝導体70の他端72に、レールや制御機器等とコイル接続端子61〜63とを接続するための外部配線接続端子を形成することができる。
これにより、コイル接続端子61〜63に、直接、外部配線接続端子を形成する必要がなくなる。このため、例えば、インピーダンスボンドの設置時や、点検時において、外部配線接続端子に配線81を取付け/取外す際に、コイル接続端子61〜63を破損させるおそれが生じない。
したがって、本発明に係るインピーダンスボンドは、コイル31、32、33の一端側又は他端側の端末に接続されたコイル接続端子61〜63が破損し、インピーダンスボンドを廃棄しなければならない事態を回避することができる。
また、分枝導体70は、筐体4及びコイル接続端子61〜63から独立して備えられているので、分枝導体70の他端72が破損した場合には、分枝導体70のみを交換すれば済む。このため、保守管理に要するコストを低く抑えることが可能となる。
また、図示のインピーダンスボンドは、図1〜図9に示したインピーダンスボンドと同様の構成を有するので、同様の作用効果を奏することができる。
以上、実施の形態を参照して説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々の変形、変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドの一実施例を示す正面分解図である。 図1に示したインピーダンスボンドの平面分解図である。 図1に示したインピーダンスボンドの右側面分解図である。 図1の部分拡大図である。 図3の部分拡大図である。 図1〜図5に示したインピーダンスボンドの結線を説明する概略図である。 本発明の第1の態様に係るインピーダンスボンドの別の一実施例を示す右側面拡大図である。 図7の部分拡大図である。 図7に示したインピーダンスボンドの正面拡大図である。 本発明の第2の態様に係るインピーダンスボンドの一実施例を示す右側面拡大図である。 図10の部分拡大図である。 図10に示したインピーダンスボンドの正面拡大図である。
符号の説明
4 筐体
61〜63 コイル接続端子
31〜33 コイル
70 分枝導体

Claims (5)

  1. 筐体と、コイル接続端子と、コイルと、分枝導体と、絶縁部材とを含むインピーダンスボンドであって、
    前記筐体は、接地電位となる金属部分を含んでおり、
    前記コイル接続端子は、前記筐体の外面に、前記金属部分から絶縁して取り付けられており、
    前記コイルは、前記筐体内に収納され、そのコイル端末が前記コイル接続端子に接続されており、
    前記分枝導体は、一端が前記コイル接続端子に接続され、他端が前記金属部分と間隔を隔てて対向し
    前記絶縁部材は、前記分枝導体の他端と前記金属部分との間に備えられ、前記分枝導体の前記他端を支持する
    インピーダンスボンド。
  2. 請求項に記載されたインピーダンスボンドであって、更に、外部配線接続端子を含み、
    前記外部配線接続端子は、前記コイル接続端子に形成されている
    インピーダンスボンド。
  3. 筐体と、コイル接続端子と、コイルと、分枝導体と、外部配線接続端子とを含むインピーダンスボンドであって、
    前記コイル接続端子は、一端が前記筐体の外部に導出され、前記筐体の外面に取り付けられ、他端が前記筐体の内部に導入されており、
    前記コイルは、前記筐体内に収納され、そのコイル端末が前記コイル接続端子の前記他端に接続されており、
    前記分枝導体は、一端が前記コイル接続端子の前記一端に接続され、他端が前記筐体の外面に固定されており、
    前記外部配線接続端子は、前記分枝導体の前記他端に形成されている
    インピーダンスボンド。
  4. 請求項に記載されたインピーダンスボンドであって、更に、絶縁部材を含み、
    前記筐体は、接地電位となる金属部分を含んでおり、
    前記コイル接続端子は、前記金属部分から絶縁されており、
    前記分枝導体は、前記他端が前記金属部分と間隔を隔てて対向しており、
    前記絶縁部材は、前記分枝導体の前記他端と前記金属部分との間に備えられ、前記分枝導体の前記他端を支持する
    インピーダンスボンド。
  5. 請求項1乃至の何れかに記載されたインピーダンスボンドであって、更に、内装部材と、充填材とを含み、
    前記内装部材は、前記コイルを含み、前記筐体の内部に備えられ、
    前記充填材は、前記筐体と前記内装部材との隙間に充填されている
    インピーダンスボンド。
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