JP4352402B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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本発明は、アイドル運転時においても燃料タンクから生じる蒸発燃料(エバポガス)を吸気系にパージ(放出)処理する内燃機関の蒸発燃料処理装置に関するものである。
アイドル時にエンジン回転数が目標回転数に収束するようにフィードバック制御するアイドル回転数制御において、車載電装品や空調装置(エアコン用コンプレッサ)等の使用による電気的負荷や機械的負荷の変動に応じて目標回転数を変更させている。このようなアイドル時において、燃料タンクから生じた蒸発燃料(エバポガス)を吸気管内にパージ(放出)するアイドルパージを行う技術が、例えば特許文献1にて開示されている。
しかしながら、車載電装品や空調装置(エアコン用コンプレッサ)の非動作時にアイドルパージを行うと、その影響を大きく受け易く、エンジン回転速度の変動が大きくなってしまう。また、エンジン回転速度の変動を抑制しようと単純にパージ量を減らしたりパージを止めたりすると、当然ながらパージ量が確保できないという問題が生じてしまう。
特開平6−117336号公報
本発明は、アイドルパージ処理時において、蒸発燃料のパージ量を確保しながらも、機関回転速度への影響を小さくすることができる内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供することを主たる目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、内燃機関には、ロータに備えられるフィールドコイルに界磁電流を供給して界磁を生じさせ、界磁が生じた状態で該ロータを内燃機関の出力軸の回転に基づいて回転させることにより発電するオルタネータが備えられている。因みに、界磁電流の電流量は、デューティ(コイルの通電時間)の変更等により調整可能である。そして、アイドルパージ時においては、蒸発燃料を吸気系にパージするためのパージ手段が制御手段により制御されて、オルタネータ(フィールドコイル)に供給する界磁電流の電流量に応じて蒸発燃料のパージ量が調整される。
すなわち、蒸発燃料を吸気系にパージすると、混合気が一時的にリッチになることにより内燃機関の機関回転速度が上昇し、特にアイドル運転時では内燃機関の負荷(シリンダ内に供給される空気量)が小さいために、このパージによる機関回転速度に与える影響は大きい。一方、フィールドコイルへの界磁電流の供給に基づくオルタネータの発電動作によって内燃機関の出力軸にかかる負荷が増加すると、機関回転速度の低下が生じる。これに対し、本発明では、その界磁電流の電流量に応じて蒸発燃料のパージ量を調整することにより、内燃機関の出力軸にかかる負荷の増加による機関回転速度の低下とパージによる機関回転速度の上昇とが相殺され、結果的に機関回転速度の変動が小さくなる。特に、供給する界磁電流の電流量を増加させるとその増加に比してフィールドコイルの磁界強さが強くなってオルタネータの発電能力が高くなる反面、内燃機関の出力軸にかかる負荷もオルタネータの発電能力、すなわち界磁電流の電流量に比して大きくなる。そこで、例えば界磁電流の電流量の増加に伴ってパージ量を増加させることで、パージ量を確保しながらも、機関回転速度の変動を抑えることができる。逆に、界磁電流の電流量が減少する場合には、内燃機関の出力軸にかかる負荷が小さくなるため、それに伴ってパージ量を減少させることで、機関回転速度の変動を抑えることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、判定手段にて判定した内燃機関の出力軸にかかる負荷状態に応じて、上限値変更手段にてパージ量の上限値が変更される。
すなわち、内燃機関の出力軸にかかる負荷が大きいとパージ量を増加させても機関回転速度の変動が小さいので、パージ量の上限値が高く設定され、内燃機関の出力軸にかかる負荷が小さいとパージによる機関回転速度の変動が大きいので、パージ量の上限値が低く設定される。従って、パージ量を確保しながら機関回転速度の変動をより確実に抑えることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、内燃機関の出力軸に駆動連結される装置(例えばエアコン用コンプレッサ等)の内でオルタネータのみの動作か否かを判定手段にて判定して内燃機関の出力軸にかかる負荷状態が判定される。
すなわち、オルタネータのみの動作か否かで内燃機関の出力軸にかかる負荷状態を判定できるので、その判定が容易である。
請求項4に記載の発明では、パージ量補正手段により内燃機関の機関回転速度変動に基づいてパージ量が補正される。
すなわち、機関回転速度の変動(例えば回転速度変動率)が大きい場合、パージ量を少なくする補正を行うことで、回転速度変動に与える影響を小さくでき、パージによる回転速度変動をより一層小さく抑えることができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、内燃機関である車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものであり、当該制御システムのエンジンには過給機としてターボチャージャが設けられている。先ずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成図を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、エアクリーナ12の下流側には該エアクリーナ12を介して吸入された吸入空気を過給する後述のターボチャージャ35が設けられている。ターボチャージャ35の下流側にはインタークーラ13が設けられ、該インタークーラ13はターボチャージャ35にて過給された空気を冷却し、吸入空気の充填効率を向上させている。
インタークーラ13の下流側には、DCモータ等のアクチュエータ14によって開度調節されるスロットルバルブ15と、スロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ16とが設けられている。スロットルバルブ15近傍の上流側には、吸入空気の圧力(吸気圧)を検出する吸気圧センサ17が設けられている。スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク18が設けられている。サージタンク18には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が接続されており、吸気マニホールド19において各気筒の吸気ポート近傍には燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁20が取り付けられている。
また、前記サージタンク18には、所定のタイミングで燃料タンク41内の蒸発燃料(エバポガス)が吸気系の吸気負圧の作用によりパージ(放出)される。すなわち、燃料タンク41には活性炭等の吸着剤を有するエバポキャニスタ42が接続されており、該キャニスタ42は電磁弁よりなるエバポパージ弁43を介してサージタンク18に接続されている。そして、燃料タンク41内に生じたエバポガスはエバポキャニスタ42にて一旦吸着され、その後、後述のECU50にてエバポパージ弁43が開弁すると、吸着されたエバポガスがサージタンク18にて生じる吸気負圧によりキャニスタ42から離脱し、該サージタンク18内にパージされる(エバポパージ処理)。このようにエバポガスは、サージタンク18にパージされて混合気の一部となり燃焼される。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排気ガスが排気管24に排出される。吸気バルブ21及び排気バルブ22にはそれぞれ可変動弁機構25,26が設けられている。これら可変動弁機構25,26は、各バルブ21,22のリフト量や開弁時期等のバルブ開閉動作条件を連続的に可変とすることができる構造を有し、その都度のアクセル開度やエンジン運転状態等に応じてバルブ開閉動作条件が適宜調整されるようになっている。
エンジン10のシリンダヘッドには各気筒毎に点火プラグ27が取り付けられており、各点火プラグ27の上部にはそれぞれ点火コイル等よりなる点火装置28が取り付けられている。各点火プラグ27には、点火装置28を通じて所望とする点火時期において高電圧が印加され、この高電圧の印加により各点火プラグ27の対向電極間に火花放電が発生して、燃焼室23内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
また、エンジン10のシリンダヘッドには、吸気側カム角センサ29が取り付けられている。吸気側カム角センサ29は、吸気バルブ21の開閉タイミング等を算出するために吸気側カム角を検出する。また、エンジン10のシリンダブロックには、エンジン10の回転に伴い所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ30が取り付けられている。
エンジン10には、オルタネータ45が装備されている。オルタネータ45は、フィールドコイル46が巻回されてなるロータ47と、ステータコイル48が巻回されてなるステータ49とを有して構成されている。ロータ47は、タイミングベルト及びプーリ(共に図示略)を用いてエンジン10の出力軸と駆動連結されており、発電時には後述のECU50にてフィールドコイル46に界磁電流が供給され、これによりフィールドコイル46が励磁されて界磁石となる。そして、フィールドコイル46が励磁した状態でエンジン10の回転によりロータ47が回転すると、ステータコイル48から交流電力が生じ、この交流電力が整流回路及びボルテージレギュレータを介して安定した直流電力に変換され、車載電装品やバッテリに供給される。
因みに、オルタネータ45は、ECU50によるデューティ制御により発電動作(発電能力)が制御されている。つまり、ECU50にてデューティが変更されると、これに応じてフィールドコイル46に供給される界磁電流の電流量が変化する。これによりフィールドコイル46の磁界強さが変化し、発電能力が変化するようになっている。
なお、オルタネータ45と共に、エンジン10の出力軸にはエアコン用コンプレッサ44がクラッチ(図示略)を介して駆動連結されている。エアコン用コンプレッサ44は、エンジン10の出力がクラッチを介して伝達され、エンジン10の出力を受けて動作する。不要時には、クラッチが駆動連結を解除する。
排気管24には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられ、この触媒31の上流側には排気ガスを検出対象として混合気の空燃比又はリッチ/リーンを検出するための空燃比センサ32(リニア空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられている。
吸気管11と排気管24との間には、ターボチャージャ35が配設されている。ターボチャージャ35は、吸気管11に設けられたコンプレッサインペラ36と、排気管24に設けられたタービンホイール37とを有し、それらが回転軸38にて連結されている。ターボチャージャ35は、排気管24を流れる排気ガスによって回転されるタービンホイール37の回転力が回転軸38を介してコンプレッサインペラ36に伝達され、該コンプレッサインペラ36にて吸気管11内を流れる吸入空気を圧縮して過給する。
タービンホイール37を挟んだ排気管24の上流部と下流部との間にはバイパス通路39が設けられており、該バイパス通路39にはウエストゲートバルブ(WGバルブ)40が設けられている。WGバルブ40は、ターボチャージャ35の機能を必要としない低速時や過給圧が過大気味となる高速時等に開方向に作動され、タービンホイール37に供給すべき排気ガスをバイパス通路39を介してタービンホイール37の下流側に逃がして排気圧、すなわち過給圧を調整する。
ECU50は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、その都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。すなわち、ECU50には、前述したスロットル開度センサ16、吸気圧センサ17、吸気側カム角センサ29、及びクランク角度センサ30等から各々検出信号が入力される。ECU50は、随時入力される各種の検出信号に基づいて燃料噴射量や燃料噴射開始時期、点火時期、吸排気バルブ開閉動作時期、WGバルブ40の開度等を演算し、燃料噴射弁20や点火プラグ27、可変動弁機構25,26、WGバルブ40等の駆動を制御する。ECU50は、アイドル運転時においては、エンジン回転数がアイドル目標回転数に収束するようにフィードバック制御するアイドル回転数制御を行っている。なお、このアイドル目標回転数は、車載電装品や空調装置等の使用による電気的負荷や機械的負荷が増加すると、それに応じて高められる。
また、ECU50は、オルタネータ45の制御も行っている。すなわち、ECU50は、発電時においてはロータ47のフィールドコイル46に界磁電流を供給して該ロータ47を界磁させる。すると、エンジン10の回転に基づいてロータ47が回転し、ステータコイル48から交流電力が生じて発電状態となる。この場合、ECU50は、フィールドコイル46に供給する界磁電流の電流量を、デューティを変更することにより制御している。
すなわち、ECU50は、車載バッテリの電圧(バッテリ電圧)をモニタしており、そのバッテリ電圧が安定電圧値と判定するための所定電圧値以上の場合には、フィールドコイル46に供給する界磁電流の電流値を小さくすべくデューティを設定し、オルタネータ45の発電能力を低くしている。つまり、エンジン10の出力軸にかかる負荷を小さく抑えている。一方、バッテリ電圧が基準電圧Vth未満になると、ECU50は、バッテリ電圧を上昇させるべくオルタネータ45の発電能力を高くする必要があると判定し、フィールドコイル46に供給する界磁電流のデューティを徐々に上昇させる。すると、界磁電流の電流量が増加してフィールドコイル46の磁界強さが強くなり、オルタネータ45の発電能力が高くなる。これによりバッテリ電圧が上昇していく。なお、この場合、エンジン10の出力軸にかかる負荷は大きくなる。
更に、ECU50は、エバポパージ弁43の開度を調整し、エバポガスの吸気系へのパージ量を制御している。ECU50は、近年のエバポパージ処理の機会を増加させる要求から、エンジン10のアイドル運転時以外に行う周知の通常パージ処理に加え、アイドル運転時に行うアイドルパージ処理を実施している。
ここで、エバポガスを吸気系にパージすると、混合気が一時的にリッチになることによりエンジン回転数(回転速度)が上昇する。この場合、通常パージ処理を実施しても、アイドル運転時以外ではエンジン10の出力軸にかかる負荷が増加しているので、エンジン回転数(回転速度)に与える影響は小さい。一方、アイドル運転状態ではエンジン10の負荷(シリンダ内に供給される空気量)が小さいために、アイドルパージ処理を実施した場合のエンジン回転数(回転速度)に与える影響は大きい。そのため、アイドル運転時においては、ECU50は、エンジン回転数(回転速度)に与える影響を小さく抑えながらも、パージ量を十分に確保できるように、その時々の状態に応じたパージ量となるように制御している。
このようなECU50のアイドルパージ処理は、具体的には図2に示す処理フローに従って実施されている。なお、この処理フローは所定時間毎に実施される。
ステップS101では、エンジン10の始動後、エンジン回転数が安定したとみなす所定時間kTM1を経過したか否かを判定する。始動後時間が所定時間kTM1以下であれば処理を終了し、始動後時間が所定時間kTM1を超えるとエンジン回転数が安定したとみなして、ステップS102に進む。
ステップS102では、エンジン10を循環する冷却水の温度がエンジン10の暖機運転完了とみなす所定温度kTHW1になったか否かを判定する。冷却水温が所定温度kTHW1以下であれば処理を終了し、冷却水温が所定温度kTHW1を超えると暖機運転が完了したとみなして、ステップS103に進む。
ステップS103では、エンジン10がアイドル運転状態か否かを判定する。この場合、例えば検出した吸気圧がアイドル運転状態を判定する下限値と上限値との間であればアイドル運転状態であると判定する。従って、検出した吸気圧がこの下限値と上限値とから外れればアイドル運転でないと判定し処理を終了する。一方、検出した吸気圧がこの下限値と上限値との間であればアイドル運転状態であると判定し、ステップS104に進む。
ステップS104では、オルタネータ45のフィールドコイル46に供給する界磁電流のデューティが所定値kFRtを超えたか否かを判定する。この所定値kFRtは、デューティが所定値kFRtを超えることで、オルタネータ45の発電能力が上昇してエンジン10の出力軸にかかる負荷が大きくなり、アイドルパージ処理が可能状態になったか否かを判定する値である。そして、デューティが所定値kFRt以下であればアイドルパージができないと判定して処理を終了し、デューティが所定値kFRtを超えるとアイドルパージの実施が可能であると判定し、ステップS105に進む。
ステップS105では、オルタネータ45のみの作動によるパージ処理か否かを判定する。すなわち、オルタネータ45のみの場合のパージ量と、オルタネータ45に加えて本実施の形態ではエアコン用コンプレッサ44作動時のパージ量とを変えており、前者よりも後者の方がパージ量を増量させている。ここで、エアコン用コンプレッサ44は、周知のように動作時ではエンジン10の出力軸にかかる負荷がオルタネータ45の発電動作時と比べて十分に大きい装置である。つまり、エアコン用コンプレッサ44の動作時にはエンジン回転数が大きく低下しようとするため、パージ量を増加させても、このパージ増量によるエンジン回転数の上昇で相殺され、エンジン回転数の変動が小さい。従って、このステップS105では次のステップS106,S107においてパージ量の設定を変更すべく、オルタネータ45のみによるパージ処理か否かを判定している。そして、オルタネータ45のみによるパージ処理であると判定した場合では、ステップS106に進む。
ステップS106では、図3に示す第1ガード値(第1上限値)をパージ最大量としてパージを実施する。第1ガード値は、オルタネータ45(フィールドコイル46)に供給する界磁電流のデューティが大きくなるに連れてパージ量が増加するように設定されている。なお、この第1ガード値は、デューティのその時々において、後述するエアコン用コンプレッサ44の動作時に用いる第2ガード値(第2上限値)よりも一定量だけパージ量が少なくなるように設定されている。
更に、この第1ガード値は、図4に示すエンジン回転数変動率(単位時間あたりの回転数変動量)ΔNEに応じた補正(NE補正)を行っている。すなわち、エンジン回転数変動率ΔNEが比較的大きい時にパージ量が多いと、エンジン回転数の変動が更に大きくなるため、このような場合には、第1NE補正係数を掛けた第1ガード値を用いてパージを実施する。なお、この第1NE補正係数は、エンジン回転数変動率ΔNEが大きくなるに連れて小さくなるように設定されている。つまり、エンジン回転数変動率ΔNEが大きくなるに連れて、パージ量を抑えるべく第1ガード値が低くなるようになっている。また、第1NE補正係数は、後述するエアコン用コンプレッサ44の動作時に用いる第2NE補正係数よりも減少率が大きくなるように設定されている。そして、オルタネータ45のみの動作時におけるパージ処理では、このように第1NE補正係数を用いたNE補正を行った第1ガード値を超えないように、エバポパージ弁43の開度を調整している。
一方、前記ステップS105にて、オルタネータ45に加えてエアコン用コンプレッサ44動作時のパージ処理であると判定した場合では、ステップS107に進む。
ステップS107では、図3に示す第2ガード値(第2上限値)をパージ最大量としてパージを実施する。第2ガード値は、オルタネータ45(フィールドコイル46)に供給する界磁電流のデューティが大きくなるに連れてパージ量が増加するように設定され、前記第1ガード値よりも大きい値で推移する。これは、上記したように、エアコン用コンプレッサ44動作時ではエンジン10にかかるの負荷が十分に大きいため、第2ガード値は第1ガード値よりも大きな値に設定されている。
更に、この第2ガード値も、図4に示すエンジン回転数変動率ΔNEに応じた補正(NE補正)を行っている。すなわち、第2NE補正係数を掛けた第2ガード値を用いてパージを実施する。なお、この第2NE補正係数は、エンジン回転数変動率ΔNEが大きくなるに連れて小さくなるように設定され、前記第1NE補正係数よりも減少率が小さい。そして、オルタネータ45に加えてエアコン用コンプレッサ44動作時におけるパージ処理は、このように第2NE補正係数を用いたNE補正を行った第2ガード値を超えないように、エバポパージ弁43の開度を調整している。
このようなアイドルパージ処理を踏まえ、例えば図5の波形図に示すように、エンジン10の始動後時間が所定時間kTM1を経過し、冷却水温が所定温度kTHW1を超えたアイドル運転状態において、モニタしているバッテリ電圧が基準電圧Vth未満になると、ECU50は、バッテリ電圧を上昇させるべくオルタネータ45の発電能力を高くする必要があると判定し、フィールドコイル46に供給する界磁電流のデューティを徐々に上昇させる。そして、このデューティの上昇により所定値kFRtを超えると、ECU50は、オルタネータ45の発電能力が上昇してエンジン10の出力軸にかかる負荷が大きくなりアイドルパージが可能状態になったと判定する(ステップS104)。
この場合、ECU50は、オルタネータ45以外、すなわちエアコン用コンプレッサ44が動作しているか否かを判定する(ステップS105)。つまり、ECU50は、オルタネータ45のみの動作に基づいたエンジン10の出力軸にかかる負荷と、オルタネータ45及びエアコン用コンプレッサ44の動作に基づいたエンジン10の出力軸にかかる負荷とのそれぞれに応じた第1ガード値と第2ガード値とのいずれを用いるかを選択すべく判定する。
更に、この場合、ECU50は、エンジン回転数変動率ΔNEに応じた各ガード値のNE補正を行っている。すなわち、ECU50は、パージ又はパージ以外の要因で回転数変動率ΔNEが大きくなると、現状のパージ量で更なる回転数変動率ΔNEの悪化が生じないように各ガード値に各NE補正係数を掛け、該変動率ΔNEが大きいとパージ量が抑えられる。そして、エンジン回転数変動率ΔNEが小さくなると、ECU50は、各NE補正係数を大きくして各ガード値を高く設定し、ハージ量を増加させるようにしている。
ここで、図5にて一点鎖線で示すように、例えばバッテリ電圧が基準電圧Vth未満になり、オルタネータ45のオン動作によりパージ量を急峻に増加させる制御を行った場合、パージ量は十分に確保できるが、エンジン回転数や空燃比の変動が大きくなってしまう。
これに対し、本実施の形態のECU50は、上記したようなアイドルパージ処理を行うことにより、エンジン回転数や該エンジン回転数と連動して変動する空燃比に与える影響を小さく抑えながら、パージ量を十分に確保できるようになっている。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
本実施の形態では、ECU50は、アイドルパージ時においては、オルタネータ45(フィールドコイル46)に供給する界磁電流の電流量、すなわちデューティに応じてエバポガスのパージ量を調整すべくエバポパージ弁43の開度を制御する。
すなわち、エバポガスを吸気系にパージすると、混合気が一時的にリッチになることによりエンジン回転数(回転速度)が上昇し、特にアイドル運転時ではエンジン10の負荷(シリンダ内に供給される空気量)が小さいために、このパージによるエンジン回転数に与える影響は大きい。そのため、アイドルパージ時には、オルタネータ45の発電動作によってエンジン10の出力軸にかかる負荷が増加してエンジン回転数の低下が生じる期間にパージを行うことにより、エンジン10の出力軸にかかる負荷の増加によるエンジン回転数の低下とパージによるエンジン回転数の上昇とが相殺され、結果的にエンジン回転数の変動が小さくなる。特に、供給する界磁電流の電流量(デューティ)を増加させるとその増加に比してフィールドコイル46の磁界強さが強くなってオルタネータ45の発電能力が高くなる反面、エンジン10の出力軸にかかる負荷もオルタネータ45の発電能力、すなわち界磁電流の電流量に比して大きくなるため、本実施の形態では、界磁電流の電流量の増加に伴ってガード値を大きくしパージ量を増加させている。これにより、パージ量を確保しながらも、エンジン回転数の変動を抑えることができる。逆に、界磁電流の電流量が減少する場合には、エンジン10の出力軸にかかる負荷が小さくなるため、それに伴ってパージ量を減少させることで、エンジン回転数の変動を抑えることができる。
また、本実施の形態では、ECU50は、エンジン10の出力軸に駆動連結される装置の内でオルタネータ45のみの動作か否かを判定してエンジン10の出力軸にかかる負荷状態を判定し、その判定に応じてパージ量の上限値(第1,第2ガード値)が変更される。そのため、エンジン10の出力軸にかかる負荷が大きいとパージ量を増加させてもエンジン回転数の変動が小さいので、オルタネータ45のみならずエアコン用コンプレッサ44の動作時には第2ガード値を用いてパージ最大量が高く設定され、エンジン10の出力軸にかかる負荷が小さいとパージによるエンジン回転数の変動が大きいので、オルタネータ45のみの動作時には第1ガード値を用いてパージ最大量が低く設定される。従って、パージ量を確保しながらエンジン回転数の変動をより確実に抑えることができる。因みに、この場合、エンジン10の出力軸にかかる負荷状態の判定をオルタネータ45のみの動作か否かで判定するので、その判定は容易である。
また、本実施の形態では、ECU50は、エンジン10の回転数変動(回転数変動率ΔNE)に基づいてパージ量を補正、すなわち変動大の時にはパージ量を少なく、変動小の時にはパージ量を多くするように、各ガード値に各NE補正係数を掛けている。そのため、回転数変動に与える影響を小さくでき、パージによる回転数変動をより一層小さく抑えることができる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
上記実施の形態では、デューティ制御によりオルタネータ45の発電動作(発電能力)を制御したが、これに限定されるものではなく、例えば直接的に電流量を増減させて制御する電流量制御にてオルタネータ45を制御しても良い。
上記実施の形態では、デューティに基づいてガード値を変更したが、界磁電流の電流量を電流センサで検出し、その検出値に基づいてガード値を変更しても良い。また、デューティと電流センサの検出値とを組み合わせてガード値を変更しても良い。
上記実施の形態では、回転数変動率ΔNEに基づいたNE補正係数を用いたが、ガード値のみでも対応可能である。従って、NE補正係数を用いなくてもよい。なお、NE補正係数を用いれば、上記のようにパージによる回転数変動をより一層小さく抑えることができるため、回転数変動を抑えるという観点ではNE補正係数を用いる形態が好ましい。
上記実施の形態では、エンジン回転数変動の度合いの判定に回転数変動率ΔNEを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば回転数変動量や目標回転数との偏差量等を用いても良い
上記実施の形態では、オルタネータ45のみの動作か否かを判定してエンジン10の出力軸にかかる負荷状態の区分を2つとしたが、負荷状態の区分を3つ以上にしても良い。この場合、各負荷状態の区分にそれぞれに対応するガード値やNE補正係数を設定する。
本実施の形態におけるエンジン制御システムの概略構成図である。 アイドルパージ処理を示すフロー図である。 ガード値を説明するための図である。 NE補正係数を説明するための図である。 アイドルパージを行った際の一例を示す波形図である。
符号の説明
10…エンジン(内燃機関)、41…燃料タンク、43…エバポパージ弁(パージ手段)、45…オルタネータ、46…フィールドコイル、47…ロータ、50…ECU(制御手段、判定手段、上限値変更手段、パージ量補正手段)。

Claims (4)

  1. 燃料タンクにて生じる蒸発燃料を吸気系にパージするためのパージ手段と、
    前記パージ手段を制御して前記蒸発燃料のパージ量を調整する制御手段と、
    を有し、アイドル運転時に前記蒸発燃料のパージ処理を行う内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    ロータに備えられるフィールドコイルに界磁電流を供給して界磁を生じさせ、界磁が生じた状態で該ロータを内燃機関の出力軸の回転に基づいて回転させることにより発電するオルタネータを備えるものであり、
    前記制御手段は、前記界磁電流の電流量が大きいほど前記蒸発燃料のパージ量が多くなるよう前記パージ手段を制御することを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 内燃機関の出力軸にかかる負荷状態を判定する判定手段と、
    判定した内燃機関の出力軸にかかる負荷状態に応じて前記パージ量の上限値を変更する上限値変更手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記判定手段は、内燃機関の出力軸に駆動連結される装置の内で前記オルタネータのみの動作か否かを判定して内燃機関の出力軸にかかる負荷状態を判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  4. 内燃機関の機関回転速度変動に基づいて前記パージ量を補正するパージ量補正手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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