JP4349896B2 - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機の室外機に設けられた電装箱に関する。
一般に、圧縮機、熱交換器及び送風機等を筐体内に収納した空気調和機の室外機は知られている。この種のものでは、筐体は底板と鋼板製のカバーとで構成され、底板の周囲に前パネルと側板と背面板とを配置し、この前パネル、側板及び背面板の上に天板を載せて組み立てられている。筐体内は底板に立設された仕切板により、熱交換器室と機械室とに区画されており、熱交換器室には熱交換器及び送風機等が配置され、機械室には圧縮機及びアキュームレータ等が配置されている。
また、仕切板の上部には機械室の上部と熱交換器室の上部の一部とに跨って略水平に電装箱が配置されている。この電装箱内には、空気調和機の運転を制御する制御基板が設けられ、この制御基板上には運転時に発熱する電気部品が装着され電装箱内の温度は上昇する。このため、電装箱には複数の開口を設けこれら開口を連通する通風路を設け、この通風路に冷却空気を流すことにより電装箱内を冷却するようにしている（例えば、特許文献１参照）。
特開２００１−２９６０４１号公報
上記目的を達成するために、請求項１に記載の発明は、筐体を構成する底板上に仕切板を立設し、この仕切板を境に圧縮機を有する機械室と、熱交換器及び送風機を有する熱交換器室とに区画し、前記仕切板の上部に設けられ、かつ、機械室の上部と熱交換器室の上部とに跨って略水平に延びる電装箱を配設し、この電装箱内には一面に半田面を有する制御基板を備えた空気調和機の室外機において、前記電装箱内には、その上部と底部へ、略内壁幅に亘り内側へ向けて突出する突出片を設け、この突出片に当接するように半田面を外側へ向け、部品実装面を内側へと向けて該電装箱内の上方と下方とに複数の制御基板が設けられると共に、該電装箱の機械室側から空気を流入させる流入口と、熱交換器室側へ該空気を流出させる流出口とを設け、前記複数の制御基板の部品実装面側に挟まれ、これら流入口及び流出口を連通する通風路とを有し、該電装箱の上方開口部には、この上方開口部を覆うように、前記上方に設けられた制御基板の半田面側に当接するよう突出片を設けられた上板を設けて半田面を前記通風路から遮断したことを特徴とする。
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の空気調和機の室外機において、前記電装箱の内壁面に制御基板に当接する突起片を設けたことを特徴とする。
請求項３に記載の発明は、請求項１または２に記載の空気調和機の室外機において、前記電装箱には制御基板を複数設けたことを特徴とする。
本発明の電装箱は、制御基板の半田面を外気に触れないような構成としているので、外気に塵埃や塩分、汚染物質が含まれている場合、これらの半田面への付着を防いで故障の原因を少なくして、空気調和機の信頼性を高めることができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図１は本発明の一実施例における室外機の分解斜視図である。図１において、１は直方体をした室外機であり、この室外機１は鋼板製の底板２の上に同じく鋼板製の仕切板３が立設されて、この仕切板３の両側に熱交換器室Ａ及び機械室Ｂを備えて構成されている。
機械室Ｂには、冷凍サイクルの一部を構成する圧縮機４、アキュームレータ５、冷媒配管６、さらには電装箱７等が配置され、熱交換器室Ａには室外熱交換器８、室外送風機９等が設置されている。
室外機１には鋼板製の左右両側板１２、１３、天板１４、前パネル１５及び背面板１６を有しており、左側板１２には鎧戸を有する複数の開口が形成され、右側板１３には冷媒配管６及びユニット間ケーブルを引き出すための引出口が形成され、前パネル１５には格子が取り付けられた開口が形成されている。
前記前パネル１５と天板１４とは、一体に成形されて略Ｌ字状に形成され、熱交換器室Ａの背面側は、開放されてこの開放された背側に室外熱交換器８が配置されている。前記右側板１３と背面板１６とは、略Ｌ字状に一体に形成され、機械室Ｂの背側に配置されている。また、室外熱交換器８の上部に補強板１７が配置され、この補強板１７は熱交換器室Ａ及び機械室Ｂのほぼ全幅に亘って設けられている。天板１４は左右の側板１２、１３と室外熱交換器８の上部に配置された補強板１７の上に載せて固定される。これらが熱交換器室Ａ及び機械室Ｂを囲う筐体を構成する。
図２は前パネルを外した室外機の正面図である。図２において、前記仕切板３の上部には電装箱７が略水平に設けられ、この電装箱７は仕切板３を跨いで機械室Ｂ側から熱交換器室Ａ側に延出している。電装箱７にはその内部に制御部品を収め、熱交換室Ａ側に延出した側面に複数の放熱フィンを有するヒートシンク３６ａ、３６ｂが設けられている。これらヒートシンク３６ａ、３６ｂには電装箱７内の制御部品が発生する熱が伝えられる。ヒートシンク３６ａ、３６ｂに熱交換室Ａを通過する空気が吹き付けることによって、電装箱７内の制御部品が冷却される。
また、電装箱７には、その天面から前面に渡って、スポンジ状のシール材１８が配置される。このシール材１８は、仕切板３の配置される位置の上部に配置され、シール材１８を電装箱７の天面及び前面と、図示は省略したが、天板１４及び前パネル１５とで挟み込むことによって、熱交換器室Ａと機械室Ｂとの水密を確保している。これにより、熱交換器室Ａには前パネル１５及び左側板１２の開口等から雨水が浸入するが、機械室Ｂは天板１４、前パネル１５、右側板１３及び背面板１６によって覆われているため、雨水が浸入しないようになっている。
図３は前板の一部を切欠いて示した電装箱の斜視図、図４は電装箱の縦断面図である。図３、図４において、電装箱７は箱体状をし、前板２２、後板２３、下板２４、右側板２５及び上板２６からなる外装板を有しており、前板２２と後板２３と上板２６は、それぞれ電装箱７の前面と後面と上面の全体を覆っている。下板２４と右側板２５には開口が設けられ、電装箱７内にはこれら下板２４及び右側板２５の開口を連通する通風路２８が形成されている。前板２２、後板２３、下板２４及び右側板２５は、一体に成形され、上板２６は蓋体として別体に成形されている。また電装箱７の内部には上部と下部とに上基板２０ａと下基板２０ｂの２つの制御基板が水平に配設されている。これら制御基板２０ａ、２０ｂは一面が半田面、他面が電気部品を載置する電気部品面になっている。
左側面は熱交換器室Ａへ開口しており、この開口を塞ぐように前記２つのヒートシンク３６ａ、３６ｂが配置されている。これらヒートシンク３６ａ、３６ｂは、上下２段に、かつ開口周縁に設けられた取付部（図示せず）にねじ止め固定されている。これらのヒートシンク３６ａ、３６ｂにはそれぞれ大熱量を発生するパワーモジュール３７ａ、３７ｂが取り付けられ、これらヒートシンク３６ａ、３６ｂは取付具を介してそれぞれ制御基板２０ａ、２０ｂにも接続されている。
前記前板２２の内壁面には、後方に突出する上下２つの突起片４３ａ、４３ｂがほぼ横幅に亘って設けられ、それぞれ制御基板２０ａ、２０ｂの前縁を載置するようになっている。
同様に、前記後板２３の内壁面には、前方に突出する上下２つの突起片４４ａ、４４ｂがほぼ横幅に亘って設けられ、それぞれ制御基板２０ａ、２０ｂの後縁を載置するようになっている。
前記下板２４には下基板２０ｂを固定するためのねじ孔を有する複数のボス３８、３８・・が立設されている。また下板２４の左端部には、左から、ヒートシンク３６ｂを支持する溝３９、熱交換器室Ａに開口する空気の流出口としての第２開口部４１、及び斜め上方かつ前後幅に亘り延設された傾斜板４０が前後幅に亘って形成されている。第２開口部４１には下方に延出し先端が仕切板３へ向いた角筒状の案内ダクト４２が形成されている。
前記右側板２５の略中央には電装箱７の空気の流入口としての第１開口部２７が形成されており、この右側板２５の内壁面の上部と下部には、前後幅に亘り内側に突出した突起片３１、３２がそれぞれ設けられている。そして下部外側には斜め下方に突出する取付板３３が取り付けられ、この取付板３３は室外機１の右側板１３（図１参照）につながるようになっており、また電源及び室内機へ配線するための端子台３４が載置されている。
上板２６は電装箱７の蓋として機能し、その周縁には下方へ突出する四角形の外枠４５が形成され、この外枠４５が前板２２、右側板２５、後板２３及びヒートシンク３６ａの上縁に外嵌するようになっている。外枠４５の内側には、上基板２０ａとほぼ同じ大きさで下方へ突出する四角形の内枠４７が形成され、この内枠４７は上基板２０ａの上面の周縁に当接するようになっている。また左端の外枠４５と内枠との間には下方に突出しヒートシンク３６ａを押える突起片４６が形成されている。
以上のように構成された電装箱７に上基板２０ａを取付ける場合、上基板２０ａは半田面を上にして配置される。上基板２０ａの下面が突起片４３ａ、４４ａ、３１に当接し、上基板２０ａの上面の周縁が上板２６の内枠４７に当接して固定される。上基板２０ａの上面の周縁が内枠４７に当接し半田面が上板２６に覆われるので、半田面がほぼ気密に保たれ、半田面が通風路２８から遮断される。これにより、通風路２８中に汚染物質等が侵入しても半田面への侵入を防いで半田の劣化を極力抑えることができる。
また、下基板２０ｂは半田面を下にして配置され、下面の前後及び左の縁を突起片４３ｂ、４４ｂ及び傾斜板４０に当接し、上面の右縁を突起片３２に当接し、かつ取付ねじにてボス３８、３８・・へ固定される。下基板２０ｂの下面及び上面の縁が突起片４３ｂ、４４ｂ、傾斜板４０及び突起片３２に当接し半田面が下板２４に覆われるので、半田面がほぼ気密に保たれ、通風路２８から遮断される。これにより、通風路２８中に汚染物質等が侵入しても半田面への侵入を防いで半田の劣化を極力抑えることができる。
このように構成された電装箱７において、空調運転時に室外送風機９が稼動すると、熱交換器８を通して熱交換器室Ａへ取り込まれた外気が、前パネル１５から吹き出される。熱交換器室Ａに風が流れることにより、熱交換器室Ａ内の風圧が低くなり、熱交換器室Ａに延出した第２開口部（空気流出口）４１から電装箱７内の空気が排出される。排出されることにより、室外機１のわずかな隙間（例えば、冷媒配管、ユニット間ケーブルが引き出される箇所にできた隙間）から機械室Ｂへ侵入した外気が、図４の実線矢印に示すように、第１開口部（空気流入口）２７を通して電装箱７内に流入し制御基板２０ａ、２０ｂの電気部品面の間を流れ、第２開口部４１から熱交換器室Ａへ流出する。これにより、制御基板２０ａ、２０ｂ上の電気部品が冷却される。
このとき電装箱７内に流入する空気には塵埃や塩分、汚染物質が含まれることがあるが、制御基板２０ａ、２０ｂの半田面が通風路２８からほぼ気密に保たれているので、半田面に塵埃や塩分、汚染物質が付着しにくくなり、制御基板２０ａ、２０ｂの絶縁不良や導通異常を起こすことが少なくなる。
以上、一実施例に基づいて本発明を実施したが、本発明は、これに限定されるものではなく、種々変形が可能である。
本実施例では、制御基板２０ａ、２０ｂを水平に配置しているが、垂直に配置しても良く、その場合、制御基板の半田面を前板２２または後板２３に向けて配置すると共に、制御基板の周縁を内壁面（または内壁面に設けられた突起片）に当接させ、半田面を通風路２８から遮断するものである。
本発明の一実施例における室外機の分解斜視図である。 前パネルを外した室外機の正面図である。 電装箱の斜視図である。 電装箱の縦断面図である。
符号の説明
Ａ 熱交換器室
Ｂ 機械室
１ 室外機
２ 底板
３ 仕切板
４ 圧縮機
７ 電装箱
８ 室外熱交換器
９ 室外送風機
１２ 左側板
１３ 右側板
１４ 天板
１５ 前パネル
２０ａ、２０ｂ 制御基板、
２２ 前板
２３ 後板
２４ 下板
２５ 右側板
２６ 上板
２７ 第１開口部（空気流入口）
２８ 通風路
３１、３２ 突起片
３６ａ、３６ｂ ヒートシンク
４０ 傾斜板
４１ 第２開口部（空気流出口）
４７ 内枠
４３ａ、４３ｂ、４４ａ、４４ｂ 突起片




Claims (1)

  1. 筐体を構成する底板上に仕切板を立設し、この仕切板を境に圧縮機を有する機械室と、熱交換器及び送風機を有する熱交換器室とに区画し、前記仕切板の上部に設けられ、かつ、機械室の上部と熱交換器室の上部に跨って略水平に延びる電装箱を配設し、この電装箱内には一面に半田面を有する制御基板を備えた空気調和機の室外機において、
    前記電装箱内には、その上部と底部へ、略内壁幅に亘り内側へ向けて突出する突出片を設け、この突出片に当接するように半田面を外側へ向け、部品実装面を内側へと向けて該電装箱内の上方と下方とに複数の制御基板が設けられると共に、該電装箱の機械室側から空気を流入させる流入口と、熱交換器室側へ該空気を流出させる流出口とを設け、前記複数の制御基板の部品実装面側に挟まれ、これら流入口及び流出口を連通する通風路とを有し、該電装箱の上方開口部には、この上方開口部を覆うように、前記上方に設けられた制御基板の半田面側に当接するよう突出片を設けられた上板を設けて前記双方の制御基板の半田面を前記通風路から遮断したことを特徴とする空気調和機の室外機。
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